JP6515583B2 - 管状体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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本発明は、管状体の製造装置及び製造方法に関する。
溶融した樹脂材料を金型により管状に下方へ押し出す押出部と、押出部で金型から押し出された管状の樹脂材料を引き取る引取部と、下方に向かって縮径された円錐面を有し、引取部で引き取られる樹脂材料の内周面に円錐面を接触させて樹脂材料を冷却する冷却部材と、冷却部材を上下方向へ移動させて、冷却部材の円錐面の樹脂材料の内周面に対する接触位置を変更する移動機構と、を備えた管状体の製造装置は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5088442号公報
本発明は、支持部材に対して冷却部材の径方向の位置を安定化できる管状体の製造装置及び製造方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る態様に記載の管状体の製造装置は、溶融した樹脂材料を管状に下方へ押し出す押出部と、挿入孔を有する円筒状とされ、該押出部で押し出された該樹脂材料の内周面を有する冷却部材であって、該外周面の下端部に、上面が径方向外側下方へ傾斜する円錐面とされた拡径部が形成された該冷却部材と、該冷却部材の該挿入孔に挿入され、該冷却部材を冷却するとともに支持する支持部材と、該支持部材の外周面と該冷却部材の内周面との隙間に存在する液体を該隙間の一端部及び他端部で封止する封止部材と、を備えている。
また、態様に記載の管状体の製造装置は、態様に記載の管状体の製造装置であって、前記封止部材は、Oリングとされている。
また、第3態様に記載の管状体の製造装置は、態様又は態様に記載の管状体の製造装置であって、前記冷却部材の前記外周面に多数の凹部が形成されている。
また、本発明に係る第4態様に記載の管状体の製造方法は、態様第3態様の何れか1に記載の製造装置を用いて、溶融した樹脂材料を管状に下方へ押し出す押出工程と、押し出された管状の樹脂材料の内周面に前記冷却部材の前記外周面を接触させて前記樹脂材料を冷却する冷却工程と、を備えている。
態様に記載の発明によれば、支持部材の外周面と冷却部材の内周面との隙間に存在する液体を、その隙間の一端部及び他端部で封止する封止部材を備えていない構成に比べて、支持部材に対して冷却部材の径方向の位置を安定化させることができる。
また、第1態様に記載の発明によれば、冷却部材の外周面の下端部に、上面が径方向外側下方へ傾斜する円錐面とされた拡径部が形成されていない構成に比べて、冷却部材の外周面に樹脂材料が貼り付くのを抑制することができる。
態様に記載の発明によれば、封止部材がOリングとされていない構成に比べて、支持部材に対して冷却部材の径方向の位置を安定化させることができる。
態様に記載の発明によれば、冷却部材の外周面に多数の凹部が形成されていない構成に比べて、冷却部材の外周面に樹脂材料が貼り付くことで発生する管状体の品質不良を抑制することができる。
第4態様に記載の発明によれば、態様第3態様の何れか1に記載の製造装置を用いない場合に比べて、支持部材に対して冷却部材の径方向の位置を安定化させることができる。
本実施形態に係る溶融押出成形装置を示す断面図である。 本実施形態に係る溶融押出成形装置の支持部材及び冷却部材を示す分解側面図である。 本実施形態に係る溶融押出成形装置の支持部材及び冷却部材を示す断面図である。 本実施形態に係る溶融押出成形装置の冷却部材を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、以下において参照する図面は、本実施形態を説明するために使用するものであり、実際の寸法の比を現したものではない。また、各図において示す矢印UPは、管状体の製造装置の一例としての溶融押出成形装置10の上方向とする。
〔溶融押出成形装置〕
図1に示されるように、溶融押出成形装置10は、溶融(溶解)した樹脂材料Rを金型22により管状に下方へ押し出す押出部20と、押出部20の金型22から下方へ押し出された管状の樹脂材料Rの内周面に外周面(円錐面34)を接触させて、溶融した樹脂材料Rを冷却する冷却部材(サイジングダイ)30と、冷却部材30を支持する支持部材40と、を備えている。
更に、この溶融押出成形装置10は、冷却部材30で冷却されることにより硬化される樹脂材料Rを引き取る引取機60と、引取機60によって引き取られた管状の樹脂材料Rを巻き取る巻取機70と、冷却部材30を上下方向へ移動させる移動機構80(図3参照)と、を備えている。
溶融押出成形装置10において用いられる樹脂材料Rは、熱収縮性を有する樹脂材料であり、本実施形態では、例えばフッ素樹脂材料が用いられる。フッ素樹脂材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、フッ化エチレン−プロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリフッ化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)が好適である。
(押出部)
図1に示されるように、押出部20は、投入されたペレット状(粒状)の樹脂材料Rを加熱して溶融状態に調製する一軸押出機12と、一軸押出機12の先端部に取り付けられた金型(ダイ)22と、を備えている。
一軸押出機12は、図示しないヒータを有して樹脂材料Rを加熱する加熱筒14と、加熱筒14の上部外周に設けられ、樹脂材料Rが投入される投入口の一例としてのホッパー16と、加熱筒14の内部に設けられ、樹脂材料Rを金型22へ搬送する搬送部材の一例としてのスクリュー18と、を備えている。
一軸押出機12では、ペレット状に形成された樹脂材料Rが、ホッパー16内に投入されるようになっている。そして、ホッパー16から加熱筒14の内部へ送られた樹脂材料Rが、加熱筒14のヒータにより、樹脂材料Rの融点以上の温度(通常350℃〜450℃)で加熱されることで溶融されつつ、スクリュー18によって金型22へ搬送(供給)されるようになっている。
図3に示されるように、金型22には、一軸押出機12の加熱筒14の内部と通じて、加熱筒14から供給された溶融状態の樹脂材料Rを通過させる流路24と、流路24を通過した溶融状態の樹脂材料Rを管状に押し出すための環状(円形状)の出口孔26と、が形成されている。
したがって、一軸押出機12の加熱筒14から金型22の流路24へ供給された溶融状態の樹脂材料Rは、その流路24を通過し、一軸押出機12のスクリュー18の回転による推進力(搬送力)によって、金型22の出口孔26から管状に押し出されるようになっている。なお、金型22の出口孔26から管状に押し出された樹脂材料Rは、その径を縮めながら流下するようになっている。
(支持部材)
図2、図3に示されるように、支持部材40は、内部が中空状とされた略円筒状に形成されており、金型22に環状に形成された出口孔26の径方向中央部(中心部)で、その金型22を貫通している。そして、支持部材40は、金型22の上方及び下方に突出するとともに、金型22に対して上下方向に移動可能となるように、その金型22に支持されている。
支持部材40の下端部には、冷却部材30を支持部材40に取り付けるための有底円筒状の取付部(サイジングホルダ)50が設けられている。詳細に説明すると、支持部材40の下端部における径方向中央部(軸心部)には雄ネジ部42が形成されており、取付部50の上端部における径方向中央部(軸心部)には雌ネジ部52が形成されている。
したがって、取付部50は、その雌ネジ部52に雄ネジ部42がネジ作用で嵌められることにより、支持部材40の下端部に取り付けられ、その支持部材40の一部を構成するようになっている。そして、これにより、支持部材40の内部と取付部50の内部とが軸方向に通じるようになっている。なお、取付部50の下端部は、底壁51によって閉塞されている(図4も参照)。
支持部材40の内部における径方向中央部(軸心部)には、冷媒の一例としての冷却水が通る流路配管44が設けられている。流路配管44は、支持部材40の軸方向に沿って配置されており、その下端部は、取付部50の内部にまで達している。また、支持部材40の上端部は、円板状とされた金属製のプレート46によって閉塞されている。
そして、そのプレート46には、排水チューブ48を保持するための貫通孔46Aが形成されている。すなわち、排水チューブ48は、その貫通孔46Aに隙間なく挿入されることによって、プレート46に取り付けられる構成になっており、その下端部は、支持部材40の内部と通じている。
そして、排水チューブ48の上端部は、冷却水を冷却する冷却機(図示省略)に接続されており、流路配管44の上端部も、冷却機(図示省略)に接続されている。したがって、冷却機(図示省略)で冷却された冷却水は、流路配管44を通り、取付部50の内部へ送られ、その外周に取り付けられている冷却部材30を冷却するようになっている。
そして、その冷却水は、取付部50の内部から支持部材40の内部を通って排水チューブ48から排水され、再び冷却機に送られるようになっている。つまり、冷却機を介して循環される冷却水により、冷却部材30が安定的に冷却される構成になっている。なお、冷却部材30を冷却する冷媒は、冷却水(水)に限定されるものではなく、例えばエチレングリコール又はプロピレングリコールの水浴液(ブライン)等であってもよい。
また、支持部材40の下端部に取り付けられた取付部50の下端外周には、雄ネジ部54が形成されている。この雄ネジ部54には、冷却部材30を取付部50に取り付けるための後述するナット58がネジ作用で嵌められるようになっている。なお、このナット58は、冷却部材30と一体に設けられる構成とされていてもよい。
また、取付部50における上側(一端部)及び下側(雄ネジ部54よりも上側となる他端部)には、封止部材の一例としてのOリング56を嵌めるための環状溝55が形成されている。そして、各環状溝55に、それぞれOリング56が嵌められた状態で、冷却部材30が取付部50に取り付けられている。
ここで、冷却部材30の内周面と取付部50の外周面との間には、後述するように隙間S(図4参照)が形成されている。そして、上下のOリング56間における隙間Sには、液体Lが表面張力によって付着されている。具体的には、Oリング56が取り付けられた取付部50を図示しない容器内の液体に浸け、その後、取付部50に冷却部材30を取り付けることにより、図4に示されるように、その隙間Sに液体Lが封止されている。
つまり、取付部50の上側(一端部)及び下側(他端部)に取り付けられた各Oリング56は、液体Lが隙間Sから漏れないように、かつ経時により蒸発しないように封止する構成になっている。そして、各Oリング56は、隙間Sにより取付部50に対して径方向の位置が不安定となる(軸ずれするおそれのある)冷却部材30を、その取付部50に対してセンタリングする(径方向の位置を安定化させる)構成になっている。
なお、隙間Sに封止される液体Lとしては、空気よりも熱伝導率が高いものが用いられ、例えば水又は沸点100℃以上の液体が用いられる。沸点100℃以上の液体としては、常温(25℃)で液体であるものであって、例えばアルコール類、エステル類、多価アルコール類、ポリエーテル等の高分子であるもの又はその混合物が用いられる。
(冷却部材)
図2〜図4に示されるように、冷却部材30は、下方に向かって縮径された円錐面(外周面)34を有する略円錐台形状に形成されている。そして、冷却部材30の径方向中央部(軸心部)には、上下方向(軸方向)に貫通し、支持部材40の下端部に取り付けられた取付部50が挿入される円形の挿入孔32が形成されている。
冷却部材30の挿入孔32の内径は、取付部50の外径よりも若干大きく形成されている。したがって、冷却部材30(挿入孔32)の内周面と取付部50の外周面との間には、径方向の隙間S(図4参照)が形成される。なお、隙間Sは、例えばS=0.05mm程度とされている。
冷却部材30は、その挿入孔32に取付部50が挿入され、冷却部材30の下端部から突出する取付部50の雄ネジ部54に、挿入孔32よりも外径の大きいナット58がネジ作用で嵌められることにより、その取付部50に取り付けられている。したがって、冷却部材30は、ナット58を雄ネジ部54から取り外すことで、他の冷却部材(例えば外径の異なる冷却部材)に容易に交換可能となっている。
また、冷却部材30は、金型22の出口孔26から管状に押し出される樹脂材料Rの内周面に円錐面34を接触させることで、その樹脂材料Rを冷却して硬化させるようになっている。そのため、その円錐面34には、図4に示されるように、冷却された樹脂材料Rが円錐面34から剥離され易い(貼り付かない)ようにするための多数の凹部36のみが形成されている。
詳細に説明すると、円錐面34において、凹部36と凹部36との間は、平坦面とされており、凸部とされないようになっている。つまり、冷却部材30の円錐面34に対して凹となる凹部36のみが、その円錐面34に多数形成されている。なお、円錐面34に形成される多数の凹部36は、極めて微細な(例えば、深さが数μm程度の)凹部であり、図4では、説明の便宜上、実際よりも凹部36を誇張して示している。凹部36は、円錐面34にショットピーニングを行った後、円錐面34の表面を研磨することにより形成される。
また、冷却部材30によって冷却された樹脂材料Rが、その円錐面34から更に剥離され易くなる(貼り付かない)ようにするために、円錐面34の下端部には、上面が径方向外側下方へ傾斜する円錐面とされた拡径部38が形成されている。この拡径部38の外周面にも、多数の微細な凹部36のみが形成されている。なお、ナット58の外径を大きくして、その外周面に拡径部38(凹部36を含む)を形成する構成にしてもよい。
また、冷却部材30によって冷却された樹脂材料Rは、縮径しつつ硬化されて引取機60によって引き取られるようになっている。本実施形態では、冷却部材30から引取機60までの樹脂材料Rの経路中(具体的には、冷却部材30の下方側)に、引取機60で引き取られる樹脂材料Rに予め決められた圧力で接触して張力を付与する張力付与ロール76が設けられている(図1参照)。
(引取機)
図1に示されるように、引取機60は、上下一対の無端ベルト62を備えて構成されており、各無端ベルト62は、それぞれ樹脂材料Rの搬送方向(引取方向)に間隔を空けて配置された2つのロール64に巻き掛けられている。上下一対の無端ベルト62は、樹脂材料Rを挟む表面が互いに接するように配置されており、上側に配置された無端ベルト62が、図1の矢印A方向へ周回し、下側に配置された無端ベルト62が、図1の矢印B方向へ周回するようになっている。
引取機60では、冷却部材30により冷却されて硬化された樹脂材料Rを上下一対の無端ベルト62が接する部分(挟持部)で挟み込み、上下一対の無端ベルト62が周回することにより、その樹脂材料Rを張力付与ロール76によって張力が付与された状態で、一定の速度で引き取るようになっている。
(巻取機)
図1に示されるように、巻取機70は、引取機60によって引き取られた樹脂材料Rを、予め定められた速度で連続的に巻き取る回転体72を備えて構成されている。回転体としては、公知の回転体を使用することができ、特に限定されるものではない。
(移動機構)
図3に示されるように、移動機構80は、金型22の上方で支持部材40に固定された固定部材82と、固定部材82にネジ作用で嵌められる複数のボルト84と、を備えて構成されている。
固定部材82は、支持部材40から、その径方向外側へ張り出しており、その固定部材82には、雌ネジ部82Aが形成されている。各ボルト84は、頭部84Aが上方に配置され、軸部84Bの先端が金型22の上面に突き当たるように、固定部材82の雌ネジ部82Aにネジ作用で嵌められている。
移動機構80は、複数のボルト84を回して、支持部材40の金型22の上面からの突出量を変更することにより、冷却部材30を上下方向に移動させるようになっている。この冷却部材30の移動は、管状の樹脂材料Rが金型22から押し出されて、その内周面が冷却部材30の円錐面34に接触している状態においても可能となっている。
この移動機構80によって冷却部材30が上下方向に移動することにより、樹脂材料Rの内周面に対する冷却部材30の円錐面34の接触位置が微調整されるようになっている。なお、本実施形態における移動機構80は、調整用のボルト84を複数備えた構成とされているが、1つの調整用のボルト84と、移動方向を上下方向のみに規制するガイド(図示省略)と、を備える構成とされていてもよい。
〔熱収縮性樹脂チューブの製造方法〕
以上のような構成とされた溶融押出成形装置10おいて、次にその作用について説明する。すなわち、溶融押出成形装置10を用いて、管状体の一例としての熱収縮性樹脂チューブを製造する製造方法について説明する。
まず、作業者の手作業等によって、取付部50の外周面に液体Lを付着させた(取付部50の外周面を液体Lで濡らした)状態にして、冷却部材30を、その取付部50に取り付ける。すなわち、冷却部材30の挿入孔32に、外周面に液体Lが付着された取付部50を挿入し、冷却部材30の下端部から突出する雄ネジ部54にナット58をネジ作用で嵌める。
ここで、取付部50の外周面における上側及び下側には、Oリング56が取り付けられている。したがって、取付部50の外周面に付着した(隙間Sに存在する)液体Lは、上側及び下側のOリング56によって封止され、隙間Sからの漏出及び蒸発が抑制又は防止される。
次いで、一軸押出機12のホッパー16へペレット状の樹脂材料Rを投入し、そのホッパー16から加熱筒14の内部へ、その樹脂材料Rを送る。加熱筒14の内部へ送られたペレット状の樹脂材料Rは、加熱筒14の複数のヒータによって融点以上の温度(通常350℃〜450℃)に加熱され、溶融状態とされる(加熱工程)。
続いて、溶融状態の樹脂材料Rを、加熱筒14の内部のスクリュー18の推進力により、加熱筒14から金型22の流路24を通過させて、金型22の出口孔26から管状に押し出す(押出工程)。そして、金型22の出口孔26から管状に押し出された樹脂材料Rの内周面に冷却部材30の円錐面34を接触させて冷却する(冷却工程)。
なお、このとき、冷却部材30が取り付けられている取付部50の内部には、流路配管44により、冷却機で冷却された冷却水が供給され、かつ隙間Sには液体Lが封止されているため、冷却部材30の円錐面34は、安定的に冷却される。
また、冷却部材30の円錐面34には、多数の凹部36のみが形成されている。ここで、冷却部材30の円錐面34に多数の凹部36が形成されていない場合や多数の凸部(図示省略)が形成されている場合には、円錐面34に対する樹脂材料Rの摺動抵抗が大きくなり、樹脂材料Rが円錐面34に貼り付いてしまうおそれがある。
樹脂材料Rが円錐面34に貼り付いてしまうと、金型22から押し出された樹脂材料Rは、自重によって流下しながら冷却部材30により冷却されて硬化されるため、その貼り付いた部分から下流側に孔開きや千切れが発生したり、その下流側部分の膜厚よりも上流側部分の膜厚が厚くなってしまう膜厚異常が発生したりする。
これに対し、本実施形態における冷却部材30の円錐面34には、多数の凹部36のみが形成されているため、円錐面34に対する樹脂材料Rの摺動抵抗が小さくなり、円錐面34から樹脂材料Rが剥離され易くなる。よって、樹脂材料Rが冷却部材30の円錐面34に貼り付くことで発生する品質不良(孔開きや千切れ、膜厚異常)が抑制又は防止される。
また、冷却部材30の円錐面34の下端部には、上面が径方向外側下方へ傾斜する円錐面とされた拡径部38が形成されている。したがって、冷却部材30の円錐面34の下端部に拡径部38が形成されていない構成に比べて、冷却部材30の円錐面34に樹脂材料Rが貼り付くのが更に抑制される。
そして、冷却部材30の円錐面34に樹脂材料Rが貼り付くのが抑制されることから、冷却部材30の円錐面34(凹部36内)に、冷却されて硬化された樹脂材料Rの残留粉が堆積されるのが抑制される。つまり、樹脂材料Rの残留粉により、冷却部材30の円錐面34が劣化するのが抑制される。よって、冷却部材30の寿命が延命される。
こうして冷却された樹脂材料Rは、縮径しつつ硬化し、引取機60によって一定の引き取り速度で連続的に引き取られる。ここで、その樹脂材料Rは、冷却部材30の円錐面34から剥離され易くなっていることから、冷却部材30に接触しているときの引取方向に掛かる応力が緩和されている。したがって、硬化された樹脂材料Rに軸方向に沿った所謂「筋」が形成されるのが抑制又は防止される。
また、冷却部材30は、Oリング56により、取付部50に対してセンタリングされている。つまり、支持部材40に対して冷却部材30の径方向の位置が安定化されている。したがって、冷却部材30で冷却されて硬化される管状の樹脂材料Rに膜厚の変化や外形の変化等の品質不良が発生するのが抑制又は防止される。
引取機60によって引き取られた樹脂材料Rは、巻取機70によって連続的に巻き取られる。以上により、熱収縮性を有する樹脂チューブが連続して製造されるが、本実施形態に係る溶融押出成形装置10によって製造される樹脂チューブには、上記したように品質不良が発生し難い。したがって、その樹脂チューブが被覆される例えばヒートロール等に品質不良が発生するのが抑制又は防止される。
特に、本実施形態では、冷却部材30の内周面と取付部50の外周面との間の隙間Sに液体Lを存在させているため、その隙間Sに液体Lを存在させていない構成に比べて、冷却部材30が効率よく冷却され、冷却部材30における温度変動が小さくなる。したがって、冷却部材30で冷却された樹脂材料Rに発生する熱収縮率がばらつかず、長時間に亘って内径のばらつきが少ない樹脂チューブが製造される。
なお、製造される樹脂チューブの内径を微調整する場合には、移動機構80によって、冷却部材30を上下方向へ移動させて、樹脂材料Rの内周面に対する冷却部材30の円錐面34の接触位置を変更すればよい。このときも引取機60の引き取り速度が一定とされ、かつ金型22の出口孔26から押し出される樹脂材料Rの縮径率(図3に示す断面視で鉛直方向に対する傾斜角度)が一定とされていることは言うまでもない。
以上、本実施形態に係る溶融押出成形装置10(管状体の製造装置)について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る溶融押出成形装置10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、移動機構80が設けられず、金型22に対して支持部材40が固定された構成とされていてもよい。
10 溶融押出成形装置(製造装置の一例)
20 押出部
30 冷却部材
32 挿入孔
34 円錐面(外周面の一例)
36 凹部
38 拡径部
40 支持部材
50 取付部(支持部材の一部)
56 Oリング(封止部材の一例)
L 液体
R 樹脂材料
S 隙間

Claims (3)

  1. 溶融した樹脂材料を管状に下方へ押し出す押出部と、
    挿入孔を有する円筒状とされ、該押出部で押し出された該樹脂材料の内周面に接触して該樹脂材料を冷却する外周面を有する冷却部材であって、該外周面の下端部に、上面が径方向外側下方へ傾斜する円錐面とされた拡径部が形成された該冷却部材と、
    該冷却部材の該挿入孔に挿入され、該冷却部材を冷却するとともに支持する支持部材と、
    該支持部材の外周面と該冷却部材の内周面との隙間に存在する液体を該隙間の一端部及び他端部で封止する封止部材と、
    を備えた管状体の製造装置。
  2. 前記封止部材は、Oリングとされている請求項1に記載の管状体の製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の製造装置を用いて、溶融した樹脂材料を管状に下方へ押し出す押出工程と、
    押し出された管状の樹脂材料の内周面に前記冷却部材の前記外周面を接触させて前記樹脂材料を冷却する冷却工程と、
    を備えた管状体の製造方法
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