JP6514940B2 - 燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 - Google Patents
燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6514940B2 JP6514940B2 JP2015074112A JP2015074112A JP6514940B2 JP 6514940 B2 JP6514940 B2 JP 6514940B2 JP 2015074112 A JP2015074112 A JP 2015074112A JP 2015074112 A JP2015074112 A JP 2015074112A JP 6514940 B2 JP6514940 B2 JP 6514940B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- membrane
- electrolyte membrane
- catalyst layer
- laser
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Description
(1)触媒層と固体電解質膜とが接合された、固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体から、固体電解質膜を取り外す方法であって、触媒層に対してレーザを照射して、触媒層と固体電解質膜との接合を弱める工程を含む、方法。
(2)上記レーザは、触媒層と固体電解質とを貫くように照射される、(1)に記載の方法。
(3)上記レーザは、触媒層に吸収を示す、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)上記レーザの照射は、不活性ガス中で行われる、(1)から(3)の何れかに記載の方法。
(5)上記不活性ガスはヘリウムを含んでいる、(4)に記載の方法。
(6)上記触媒層は触媒と炭素粒子とを含んでなる、(1)から(5)の何れかに記載の方法。
(7)固体電解質膜を取り外して、触媒層を回収する工程を含む、(1)〜(6)の何れかに記載の方法。
(8)固体高分子形燃料電池の固体電解質膜を分析する方法であって、固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体から、(1)から(7)の何れかに記載の方法によって取り外した固体電解質膜を回収する工程と、回収された上記固体電解質膜を分析する工程と、を含む、方法。
(9)上記膜−電極接合体は、使用された固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体である、(8)に記載の方法。
本発明の一実施形態に係る方法は、固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体(MEA)から固体電解質膜を取り外す方法であって、MEAの触媒層に対してレーザを照射して、触媒層と固体電解質膜との接合を弱める工程を含んでいる。以下、この方法についてより具体的に説明する。
図2は、固体高分子形燃料電池を構成する単セルの構造を分解して示す概略図である。単セル10は、一対のセパレータ1・1と、セパレータ1・1間に挟み込まれるように配された、一つの膜−電極接合体(MEA)4とを含んで構成される。膜−電極接合体4は、固体電解質膜3のそれぞれの面に、触媒層2とガス拡散層11とがこの順に積層されて接合されている積層体である。触媒層2とガス拡散層11との組み合わせで、アノード及びカソード(電極)が構成されている。なお、図2に示す例では、固体電解質膜3、触媒層2、及びガス拡散層11はいずれも、長方形の上面及び下面を持つ平板体である。
図1は、本実施の形態に係る、固体高分子形燃料電池の解体方法の工程の一例を示す概略図である。
図2に示す単セル10からセパレータ1とガス拡散層11とを取り外して、固体電解質膜3のそれぞれの面に触媒層2が接合されている状態の膜−電極接合体4を回収する。第一工程は、例えば、必要に応じてカッターナイフ等の道具を用い、ガス拡散層11と触媒層2とを引きはがすという方法で容易に行うことが出来る。
第一工程で得られた膜−電極接合体4を構成する触媒層2に対してレーザ5aを照射し、レーザ5a照射前の状態と比較して、触媒層2と固体電解質膜3との接合を弱める。第二工程は、例えば、試料ステージ7とレーザ光源(レーザ照射部)5とを備えたチャンバ6を用いて行うことができる。膜−電極接合体4を試料ステージ7上に配置した状態で、レーザ光源5からレーザ5aを膜−電極接合体4に対して照射する。なお、触媒層2と固体電解質膜3との接合は、レーザ5aの照射によって、両者が自然に剥がれおちる程度まで弱められることが特に好ましい場合がある。
第二工程を経てレーザ照射を受けた膜−電極接合体4から固体電解質膜3を取り外す。レーザ照射を受けることで触媒層2と固体電解質膜3との接合が弱められているため、例えば、機械的な剥離方法、或いは、物理的な刺激を与える剥離方法によって、容易に固体電解質膜3を取り外す(剥離する)ことができる。特に好ましい態様では、触媒層2と固体電解質膜3との接合は、両者が自然に剥がれおちる程度にまで弱められている。また、取り外された固体電解質膜3は、レーザ照射の影響を直接的に受けないため、破損が抑制されているか、実質的に非破壊な状態である。
本発明の一実施形態に係る方法は、固体高分子形燃料電池の固体電解質膜を分析する方法であって、固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体から、上記〔1.固体電解質膜を取り外す方法〕欄に記載の方法によって取り外した固体電解質膜を回収する工程と、回収された固体電解質膜を分析する工程とを含む、方法である。
本発明の他の実施形態は、固体高分子形燃料電池を構成する膜−電極接合体(MEA)にレーザを照射することで、触媒層及び固体電解質膜の少なくとも一方を単離する方法と捉えることもできる。
本発明の他の実施形態は、膜−電極接合体から、アノード側の触媒層とカソード側の触媒層とを別々に回収する方法と捉えることもできる。
本発明の他の実施形態によれば、固体高分子形燃料電池を構成する各層の内、レーザを用いて中間の固体電解質膜を非破壊に単離し、触媒層を効率的に剥離することができる。さらに、触媒層の接合状態に関わらず、触媒層を効率的に剥離することが可能である。さらに、固体電解質膜を非破壊で回収することで、固体電解質膜の特性評価、成分分析などを行うことが可能となる。
市販品の固体高分子形燃料電池(Hydrogen Air MEA-5 layer 9cm*9cm、燃料電池ドットjp)を購入した。上記燃料電池は、図2に示すような5層構造(上から順に:GDL、カソード電極、ナフィオン212、アノード電極、およびGDL(それぞれ図2におけるガス拡散層11、触媒層2a、固体電解質膜3、触媒層2bおよびガス拡散層11に対応))を有している。上記燃料電池の仕様を以下の表に示す。
雰囲気ガス(ヘリウム)の流量=1L/分
レーザ出力=0.3W
周波数=20kHz
レーザ波長=532nm
以上のレーザ照射処理によって、ナフィオン212の層(固体電解質膜3)を、MEAから取り出して(自然に剥離する程度に接合が弱められていた)、回収した。当該層を本実施例の層と呼ぶ。
従来の方法にしたがって電解質膜の回収を行った。まず、上述の通りにMEAを、準備し、走査型電子顕微鏡(S-4800)を用いて観察した。50%v/vのエタノール水溶液(水:エタノール=1:1)をワイプに浸み込ませた。このワイプを用いてカソード電極およびアノード電極を擦ることによって、カソード電極およびアノード電極を取り除いた。結果物を乾燥させて、層状物(比較の層と呼ぶ)を得た。
未処理のMEA、本実施例の層および比較の層を、走査型電子顕微鏡(S-4800)を用いてそれぞれ観察した。それらの結果について、図3を参照して以下に説明する。図3は、走査型電子顕微鏡を用いた、処理前のMEAの画像(a)およびレーザ照射後の残余物の画像(b)を示す図である。
2・2a・2b 触媒層
3 固体電解質膜
4 膜−電極接合体(MEA)
5 レーザ光源
5a レーザ
6 ガスチャンバー
7 試料ステージ
10 単セル
11 ガス拡散層
Claims (9)
- 触媒層と固体電解質膜とが接合された、固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体から、固体電解質膜を取り外す方法であって、
触媒層に対してレーザを照射して、触媒層と固体電解質膜との接合を弱める工程を含む、方法。 - 上記レーザは、触媒層と固体電解質とを貫くように照射される、請求項1に記載の方法。
- 上記レーザは、触媒層に吸収を示す、請求項1又は2に記載の方法。
- 上記レーザの照射は、不活性ガス中で行われる、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
- 上記不活性ガスはヘリウムを含んでいる、請求項4に記載の方法。
- 上記触媒層は触媒と炭素粒子とを含んでなる、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
- 固体電解質膜を取り外して、触媒層を回収する工程を含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
- 固体高分子形燃料電池の固体電解質膜を分析する方法であって、
固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体から、請求項1から7の何れか一項に記載の方法によって取り外した固体電解質膜を回収する工程と、
回収された上記固体電解質膜を分析する工程と、を含む、方法。 - 上記膜−電極接合体は、使用された固体高分子形燃料電池の膜−電極接合体である、請求項8に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015074112A JP6514940B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015074112A JP6514940B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016195027A JP2016195027A (ja) | 2016-11-17 |
JP6514940B2 true JP6514940B2 (ja) | 2019-05-15 |
Family
ID=57322940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015074112A Active JP6514940B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6514940B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111864225A (zh) * | 2020-06-18 | 2020-10-30 | 先进储能材料国家工程研究中心有限责任公司 | 氢燃料电池废旧催化剂浆料的回收方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4635450B2 (ja) * | 2004-02-18 | 2011-02-23 | トヨタ自動車株式会社 | 含フッ素ポリマーの再利用方法 |
US20060237034A1 (en) * | 2005-04-20 | 2006-10-26 | Lawrence Shore | Process for recycling components of a PEM fuel cell membrane electrode assembly |
JP2007223087A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-09-06 | Toyota Motor Corp | ガス容器の製造方法 |
JP2008146985A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Toyota Motor Corp | 再生電解質膜の製造方法 |
JP5088019B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2012-12-05 | 大日本印刷株式会社 | 筒状シュリンクラベル、筒状シュリンクラベル付き容器およびこれらの製造方法 |
JP5181695B2 (ja) * | 2008-01-23 | 2013-04-10 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池用膜電極接合体の製造方法 |
JP5334102B2 (ja) * | 2008-11-10 | 2013-11-06 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 燃料電池meaの材料リサイクル方法 |
JP5743465B2 (ja) * | 2010-09-16 | 2015-07-01 | 早川ゴム株式会社 | レーザー光を用いた部材の分離方法 |
KR20190002713A (ko) * | 2011-04-20 | 2019-01-08 | 바스프 에스이 | 알칼리 아질산염을 포함한 레이저-투명 폴리에스테르 |
-
2015
- 2015-03-31 JP JP2015074112A patent/JP6514940B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016195027A (ja) | 2016-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5326189B2 (ja) | 電解質膜−電極接合体およびその製造方法 | |
US9722269B2 (en) | Reinforced electrode assembly | |
EP0717458B1 (en) | Method of recovering electrolyte membrane from fuel cells and apparatus for the same | |
CN107204478B (zh) | 燃料电池用膜电极接合体的制造方法 | |
JP2002216789A (ja) | 高分子電解質型燃料電池の製造方法 | |
KR20170116090A (ko) | 멤브레인 전극 어셈블리 제조 공정 | |
JP6514940B2 (ja) | 燃料電池の膜−電極接合体から固体電解質膜を取り外す方法 | |
JP2008036569A (ja) | 燃料電池からの触媒回収方法 | |
JP2007048524A (ja) | 固体高分子型燃料電池用触媒層、meaおよびこれらの製造方法 | |
CN107204477B (zh) | 燃料电池用膜电极接合体的制造方法 | |
JP2009032458A (ja) | 燃料電池用膜電極接合体の解体方法、燃料電池の解体方法 | |
JP2008146985A (ja) | 再生電解質膜の製造方法 | |
JP2006286560A (ja) | 固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体の製造方法 | |
JP2009009910A (ja) | 触媒層付電解質膜及びその製造方法 | |
JP2009272217A (ja) | 膜電極接合体の活性化方法及び膜電極接合体とそれを用いた固体高分子型燃料電池 | |
JP6229603B2 (ja) | 燃料電池セパレータ用導電膜の形成方法 | |
JP2003317728A (ja) | 多孔質炭素フィルムを用いた燃料電池用電極、膜−電極接合体及び燃料電池 | |
JP5334102B2 (ja) | 燃料電池meaの材料リサイクル方法 | |
JP2010061865A (ja) | 膜電極構造体の製造方法、及び該製造方法で製造される膜電極構造体 | |
JP2005235511A (ja) | 触媒回収方法 | |
JP2010085173A (ja) | 多孔質部材の破断方法 | |
JP2007234473A (ja) | 燃料電池用触媒電極層およびその製造方法 | |
JP2018098108A (ja) | 燃料電池用の電解質膜−電極接合体の製造方法 | |
JP2010062062A (ja) | 膜電極接合体の製造方法、膜電極接合体、固体高分子型燃料電池 | |
JP2005310529A (ja) | 燃料電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190415 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6514940 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |