JP6514620B2 - タイヤ接地面測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの接地面に生じる歪みを測定するタイヤ接地面測定方法に関する。
タイヤの接地面にはブロックなどの陸部が含まれ、その挙動はタイヤ性能に大きな影響を及ぼす。例えば、制動時のブロックは、図5(a)に示したせん断変形と図5(b)に示した曲げ変形とが組み合わさった変形を呈する。曲げ変形では、踏み込み側30L(タイヤ回転方向Rの前方側)が路面から浮き上がるとともに、蹴り出し側30T(タイヤ回転方向Rの後方側)で接地圧が上昇する。よって、曲げ変形の成分が多いほど、ブロック30の接地面積の低下が大きく、接地圧が蹴り出し側30Tに集中する傾向にある。ゴムの粘弾性特性を活かしてドライ路面やウェット路面での制動性能を高めるうえでは、ブロックの曲げ変形を抑えてせん断変形を促すことが有効である。
本明細書において、「接地性」という用語は、陸部の曲げ変形が抑えられせん断変形が促される性能を意味するものとして定義される。したがって、タイヤの制動性能を高めるうえでは、接地面におけるブロックなどの接地性を向上することが有効となる。また、ブロックの接地性を評価するには、そのブロックの圧力分散を評価指標とすることが考えられる。しかし、圧力分散の評価のみではブロックの変形状態を正確に把握できないため、ブロックに生じる歪み分散と併せて評価することが実用的である。
特許文献1には、試験路面上で転動させたタイヤの接地面を撮影し、パターンマッチングを含む所定の画像処理を施すことで陸部表面の変位を抽出する方法が記載されている。しかし、この方法によれば、接地面に沿った二次元的な陸部表面の変位を抽出できるものの、三次元的な挙動を把握することはできない。
特許文献2には、タイヤの接地面にレーザー光を照射して画像を撮影し、陸部表面と溝の変形形状を表す三次元データを取得する装置が記載されている。しかし、このようにレーザー光を利用する装置では、外乱光の影響によりノイズを生じて解析が安定しない恐れがある。それ故、レーザー光の光源や光学素子だけでなく、ノイズ防止用の遮蔽器具を必要とし、構成が複雑になる。
特許文献3には、タイヤ表面の歪みの変化を測定する方法が記載されている。しかし、この方法は、シートなどで構成される解析用格子面をタイヤ表面に貼り付け、その解析用格子面を撮影した画像に基づいて解析するものであるから、タイヤの接地面に生じる歪みの測定には適していない。
特開2005−214860号公報 特開2009−139268号公報 特開2011−027509号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タイヤの接地面に生じる歪みを簡易に測定できるタイヤ接地面測定方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係るタイヤ接地面測定方法は、タイヤの接地面における陸部表面と溝底に参照点をマーキングする工程と、第1の状態で前記タイヤの接地面を複数のカメラにより撮影する第1撮影工程と、試験路面に接地させた前記タイヤを転動させ、第1の状態とは異なる第2の状態で前記タイヤの接地面を複数のカメラにより撮影する第2撮影工程と、陸部表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像と第2撮影工程で撮影した画像とのパターンマッチングを行い、前記参照点の変位に基づいて二次元的または三次元的な歪みを算出する工程と、を備えるものである。これにより、参照点をマーキングした陸部表面と溝底のそれぞれについて、二次元的または三次元的な歪みを簡易に測定できる。
第1の状態としては、前記タイヤを非接地で静止もしくは転動させた状態、または、前記タイヤを試験路面上で静止もしくは定常走行させた状態が例示される。また、第2の状態としては、前記タイヤを試験路面上で定常走行、制動、駆動または旋回走行させた状態が例示される。
陸部表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像と第2撮影工程で撮影した画像とのパターンマッチングを行った結果に基づき、溝底に対する陸部表面の相対変位量の分布を算出する工程を備えるものでもよい。その場合、算出した相対変位量の分布でせん断力の分布を除算することにより、その相対変位量の分布を算出した領域での剛性分布を求める工程を備えることが好ましい。これにより、陸部の形状が複雑な場合であっても、その陸部における低剛性箇所を見出して、接地面形状のチューニングに役立てることができる。
第1及び第2撮影工程にて、それぞれ試験路面に接触してから離れるまでの接地面を連続的に撮影し、得られた連続画像に対してパターンマッチングを行うことにより、歪みの推移を算出する工程を備えるものでもよい。その場合、接地面に含まれる陸部としてのブロックに関し、前記ブロックの蹴り出し側の歪みの積算値を前記ブロックの面積で除算し、その除算により得られる値の時系列変化または進行距離に伴う変化に対する積算値またはRMS値を算出することにより、前記ブロックの曲げ変形の指標値を算出する工程を備えることが好ましい。これにより、ブロックの曲げ変形の度合を評価できる。
表面が凹凸面により形成された透明部が試験路面に設けられ、少なくとも第2撮影工程では、試験路面に接地させた前記タイヤの接地面を前記透明部を介して撮影するものでもよい。これにより、例えば実路面を模擬した凹凸形状を有する凹凸面を用いた場合での、タイヤの接地面に生じる歪みを測定することができる。
タイヤの接地面に生じる歪みの測定に用いられる測定機の一例を示す概略図 タイヤの接地面の一部を示す平面図 試験路面上でタイヤが転動する様子を示す模式図 タイヤの接地面の一部を示す平面図 ブロックの変形を説明する図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、図1に示した測定機10を用いて、タイヤTの接地面に生じる歪みを測定する例を示す。但し、本発明に係る測定方法で使用される測定機の構成は、これに限られるものではない。この測定機10は、タイヤTを接地させるための試験路面11と、タイヤTに装着されたリムを支持する支持部12と、タイヤTの接地面を撮影する撮影部13と、接地面に生じた歪みを算出する処理を行う測定部14とを備える。
試験路面11の少なくとも一部には、透明部11aが設けられている。透明部11aは、例えばアクリルやガラスなどの透明な板材で形成される。透明部11aの表面は、平面により形成されるが、凹凸面により形成してもよい。その凹凸面には、例えば実路面を模擬した凹凸形状を採用できる。支持部12は、試験路面11に対して垂直となる方向(図1の上下方向)に沿ってリムを往復動自在に構成され、そのリムと試験路面11との間隔に応じた荷重がタイヤTに入力される。また、支持部12は、駆動力や制動力、スリップ角、キャンバー角などをタイヤTに付与するための公知の機構を有している。
撮影部13は、複数の(本実施形態では二台の)カメラ13a,13bを備える。カメラ13a,13bは、それぞれ試験路面11のタイヤTとは反対側に配置され、試験路面11に接地させたタイヤTの接地面を、透明部11aを介して撮影することができる。本実施形態のカメラ13a,13bは高速度カメラであるが、これに限られない。測定部14は、コンピュータにより構成される処理装置15と、ディスプレイにより構成される表示装置16と、マウスやキーボードなどにより構成される入力装置17とを備える。
タイヤTの接地面には、溝によって区分されたブロックやリブなどの陸部が含まれる。図2に示した接地面では、周方向溝21と横溝22により区分されたブロック30が形成されている。接地面に生じる歪みを測定するには、まず、図2のようにブロック表面と溝底に参照点Mをマーキングする。参照点Mは、塗料を塗布することにより設けられるが、これに限られない。参照点Mは白色であることが好ましく、それにより接地面とのコントラストを高めて認識の精度を向上できる。
参照点Mのマーキングに塗料を用いる場合には、その塗料の材質や塗膜の厚みなどを調整してタイヤTの接地面の摩擦係数を適宜に調節し、乾燥路面や濡れた路面、氷雪路面などのシチュエーションで実測した摩擦係数に近付けてもよい。これにより、様々な路面状況で走行させるときと略同等の接地面の挙動を観察することができる。
説明の便宜上、図2では、マーキングされた多数の参照点Mのすべてが一定サイズの円形をなし、そのうち二つがブロック表面に設けられ、残りが周方向溝21の溝底に配列された様子を描いている。しかし、実際には、塗料をスプレー塗布してランダムな模様でマーキングが施されるため、参照点Mの大きさや形状、配置は様々に変化したものとなり、溝底だけでなくブロック表面にも多数の参照点が設けられる。また、周方向溝21の溝底に加えて、横溝22の溝底に参照点を設けても構わない。
参照点Mをマーキングした後には、第1の状態でタイヤTの接地面を複数のカメラ13a,13bにより撮影する第1撮影工程と、試験路面11に接地させたタイヤTを転動させ、第1の状態とは異なる第2の状態でタイヤTの接地面を複数のカメラ13a,13bにより撮影する第2撮影工程とを行う。本実施形態では、試験路面11上で定常走行させた状態を第1の状態とし、その試験路面11上で制動させた状態を第2の状態として、定常走行から制動させたときの接地面の変形(特にはブロック30の変形)を歪みとして算出する例を示す。
したがって、第1撮影工程では、試験路面11に接地させたタイヤTを転動させ、一定速度で定常走行させた状態でタイヤTの接地面を撮影する。そして、第2撮影工程では、その転動するタイヤTに制動力を与えて、制動させた状態でタイヤTの接地面を撮影する。これらの工程で撮影された画像は、それぞれ処理装置15に取り込まれる。その後、ブロック表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像(以下、第1撮影画像)と第2撮影工程で撮影した画像(以下、第2撮影画像)とのパターンマッチングを行い、参照点Mの変位に基づいて二次元的または三次元的な歪みを算出する。
この歪みの算出には、デジタル画像相関法を用いることができる。処理装置15は、第1及び第2撮影画像のパターンマッチングを行うことにより参照点M(厳密には、参照点Mからなる模様)の変位量を求め、そのブロック30の変形を歪みとして算出する。特に複数のカメラ13a,13bを用いることで、参照点Mの三次元的な変位、延いては三次元的な歪みを算出することが可能である。この場合、処理装置15は、カメラ13a,13bで撮影された画像を組み合わせてステレオ画像を構成し、三角測量の原理を適用して三次元的な歪みを算出する。
二次元的な歪みは、タイヤTの接地面(または試験路面11)に沿った二次元座標上での歪みであり、三次元的な歪みは、タイヤ径方向も含めた三次元座標上での歪みである。観察対象にブロック表面と溝底を含むため、ブロック表面の変位だけでなく、溝底の変位についても三次元的な歪みとして算出できる。ブロック表面の歪みを算出することで、例えば、その歪み分散に基づいて接地性を評価し、制動性能の向上を目的とした接地面形状のチューニングに利用できる。また、溝底の歪みを算出することで、例えば、耐グルーヴクラック性能の向上を目的としたスキッドベースゲージのチューニングに利用できる。
第1撮影画像と、それに対してパターンマッチングが行われる第2撮影画像とは、基本的に、互いに同じタイヤ周方向位置にある接地面の撮影画像となる。例えば、図3のように試験路面11上で転動するタイヤTにおいて、そのタイヤ周上の領域Sが試験路面11に進入し始める(b)の時点で第1撮影画像が撮影されていれば、その第1撮影画像とパターンマッチングが行われる第2撮影画像も(b)の時点で撮影されたものになる。同様に、(c)の時点で撮影された第1撮影画像とパターンマッチングが行われるのは、やはり(c)の時点で撮影された第2撮影画像である。かかる一対の画像は、タイヤ回転角の計測結果や、連続的に撮影した画像の接地形状のパターンマッチングに基づいて選定できる。但し、上記一対の画像によるパターンマッチングには多くの画像データが必要であり、データ容量が膨大になることから、1つの第1撮影画像に対して複数の第2撮影画像を用いてパターンマッチングを行ってもよい。
上記のように観察対象にはブロック表面と溝底とが含まれ、それらが接地面の中央部(始端部E1と終端部E2との間)に位置するときに加え、試験路面11に進入し始める始端部E1と、試験路面11から離脱し始める終端部E2に位置するときに歪みを算出することが好ましい。例えば、図3のように領域Sの後端にブロック30が設けられている場合、そのブロック30が始端部E1に位置する(c)の時点と、終端部E2に位置する(d)の時点とで、ブロック30に関する三次元的な歪みを算出する。これにより、路面に対するタイヤの侵入角と離脱角、接地面の三次元的なすべり挙動などを分析できる。
本実施形態では、ブロック表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像(第1撮影画像)と第2撮影工程で撮影した画像(第2撮影画像)とのパターンマッチングを行った結果に基づき、溝底に対するブロック表面の相対変位量の分布を算出する例を示す。この工程について、図2,4を参照して説明する。
図4は、図2の接地面が第1撮影画像の一部である場合において、その第1撮影画像とパターンマッチングが行われる第2撮影画像の接地面の一部である。図2に示した直線BLは、ブロック30の両側に位置する周方向溝21の溝底の参照点M1,M2を通り、図4に示した直線BLも同じ参照点M1,M2を通っている。この直線BLに対するブロック30の相対位置から看取されるように、制動力が作用する図4の接地面では、図2の接地面と比較して、ブロック30がタイヤ周方向(図4では下方向)に大きく変形し、参照点M3,M4が変位している。
溝底の参照点Mの少なくとも1つを基準とし、それに対するブロック表面の参照点Mの相対位置の変化を求めることで、溝底に対するブロック表面の相対変位量の分布を算出できる。例えば、参照点M1(及びM2)に対する参照点M3,M4の相対位置の変化を求めることで、周方向溝21の溝底に対する参照点M3,M4の各々の相対変位量が求められ、ブロック表面の相対変位量の分布が得られる。図4の例では、参照点M3の変位量が参照点M4の変位量よりも大きく、領域A3,A4の表面に生じる歪み(主として圧縮歪み)が互いに相違している。領域A3,A4は、それぞれ参照点M3,M4とその周辺にある不図示の参照点を含む領域である。
このようにして算出した相対変位量の分布でせん断力の分布を除算することにより、即ち、[せん断力の分布]/[算出した相対変位量の分布]を算出することにより、その相対変位量の分布を算出した領域(例えば、ブロック30の表面)での剛性分布を求めることができる。したがって、剛性分布を求める場合には、相対変位量の分布を算出する以前または以後に、その相対変位量の分布が算出される領域でのせん断力の分布測定を行う。せん断力の分布測定は、例えば三分力センサーを用いた公知の方法により行うことができる。
この剛性分布は、曲げ変形とせん断変形の両方を含む変形に抵抗するブロック30の剛性分布となる。本実施形態のようにブロック形状が単純な場合はもとより、ブロック形状が複雑で、圧縮歪みの大きい箇所と小さい箇所が混在する場合であっても、そのブロックにおける剛性分布を精度良く求められる。かかる剛性分布を求めることで、例えばブロック30内の低剛性箇所を減らすことを目的とした接地面形状のチューニングに利用できる。接地面形状のチューニングとしては、ブロック形状の変更、横溝の寸法や傾斜角度の変更、ブロック間のタイバーの設置などが例示される。したがって、
本実施形態では、ブロック表面に平行となる二次元的な参照点M3,M4の変位に基づいて、溝底に対するブロック表面の相対変位量の分布を算出する例を示したが、これに限らず、三次元的な参照点の変位に基づいて算出するものでも構わない。
第1及び第2撮影工程にて、それぞれ試験路面11に接触してから離れるまでの接地面を連続的に撮影し、得られた連続画像に対してパターンマッチングを行うことにより、二次元的または三次元的な歪みの推移を算出してもよい。それにより、接地に伴う陸部の挙動の変化を測定できる。この連続的な撮影は、より詳細な分析を可能にする観点から動画の撮影であることが好ましいが、一定の時間間隔で複数の静止画を撮影するものでも構わない。図3に示した領域Sについて言えば、少なくとも(b)から(d)に至る期間で連続的に撮影すればよい。
上記のように接地面を連続的に撮影した場合においては、ある瞬間におけるブロック30の蹴り出し側(タイヤ回転方向の後方側)の歪みを積算し、その積算値をブロック30の面積で除算して、その除算により得られる値の時系列変化または進行距離に伴う変化に対する積算値またはRMS(二乗平均平方根)値を算出することにより、ブロック30の曲げ変形の指標値を算出することが好ましい。ブロック30の蹴り出し側の歪みは、主として圧縮歪みであり、本実施形態では二次元的な歪みであるが、三次元的な歪みでも構わない。除算に用いるブロック30の面積は、接地面に平行なブロック表面(頂面)の面積である。
歪みの積算値とブロック面積とを上記の如く正規化することで、ブロック形状やゴム配合、横溝の寸法、傾斜角度など諸々の条件により変化するブロックの曲げ変形の度合の評価指標が得られる。これは、図5(a)のようなせん断変形ではブロックの蹴り出し側30Tに接地圧が集中しないのに対し、図5(b)のような曲げ変形ではブロックの蹴り出し側30Tに接地圧が集中することから、その蹴り出し側30Tに生じる圧縮歪みを曲げ変形の指標にできる、という考えに依拠するものである。
連続画像に対してパターンマッチングを行った場合には、参照点M(厳密には、参照点Mからなる模様)の変位量とともに変位速度も求めることで、そのブロック表面のすべり速度分布を算出できる。このすべり速度分布に基づき、ブロック表面をすべり域(すべり速度の大きい領域)と粘着域(すべり速度の小さい領域)に分けて観察すれば、より正確な分析が可能となる。すべり速度分布を算出する場合は、タイヤTを試験路面11上で静止させた状態を第1の状態とすることが望ましい。
本実施形態では、タイヤTを試験路面11上で定常走行させた状態を第1の状態としたが、これに限られず、例えば、タイヤを非接地で静止もしくは転動させた状態、または、タイヤを試験路面上で静止させた状態を第1の状態としてもよい。また、本実施形態では、タイヤTを試験路面11上で制動させた状態を第2の状態としたが、これに限られず、例えば、タイヤを試験路面上で定常走行、駆動または旋回走行させた状態を第2の状態としてもよい。タイヤを試験路面上で定常走行させた状態は、第1及び第2の状態のどちらにもなり得るが、これらが両方共に採用されることはない。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
10 測定機
11 試験路面
11a 透明部
12 支持部
13 撮影部
13a カメラ
13b カメラ
14 測定部
15 処理装置
21 周方向溝
22 横溝
30 ブロック
M 参照点

Claims (7)

  1. タイヤの接地面における陸部表面と溝底に参照点をマーキングする工程と、
    第1の状態で前記タイヤの接地面を複数のカメラにより撮影する第1撮影工程と、
    試験路面に接地させた前記タイヤを転動させ、第1の状態とは異なる第2の状態で前記タイヤの接地面を複数のカメラにより撮影する第2撮影工程と、
    陸部表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像と第2撮影工程で撮影した画像とのパターンマッチングを行い、前記参照点の変位に基づいて二次元的または三次元的な歪みを算出する工程と、を備えるタイヤ接地面測定方法。
  2. 第1の状態が、前記タイヤを非接地で静止もしくは転動させた状態、または、前記タイヤを試験路面上で静止もしくは定常走行させた状態であり、
    第2の状態が、前記タイヤを試験路面上で定常走行、制動、駆動または旋回走行させた状態である、請求項1に記載のタイヤ接地面測定方法。
  3. 陸部表面と溝底のそれぞれについて、第1撮影工程で撮影した画像と第2撮影工程で撮影した画像とのパターンマッチングを行った結果に基づき、溝底に対する陸部表面の相対変位量の分布を算出する工程を備える、請求項1または2に記載のタイヤ接地面測定方法。
  4. 算出した相対変位量の分布でせん断力の分布を除算することにより、その相対変位量の分布を算出した領域での剛性分布を求める工程を備える、請求項3に記載のタイヤ接地面測定方法。
  5. 第1及び第2撮影工程にて、それぞれ試験路面に接触してから離れるまでの接地面を連続的に撮影し、得られた連続画像に対してパターンマッチングを行うことにより、歪みの推移を算出する工程を備える、請求項1〜4いずれか1項に記載のタイヤ接地面測定方法。
  6. 接地面に含まれる陸部としてのブロックに関し、前記ブロックの蹴り出し側の歪みの積算値を前記ブロックの面積で除算し、その除算により得られる値の時系列変化または進行距離に伴う変化に対する積算値またはRMS値を算出することにより、前記ブロックの曲げ変形の指標値を算出する工程を備える、請求項5に記載のタイヤ接地面測定方法。
  7. 表面が凹凸面により形成された透明部が試験路面に設けられ、
    少なくとも第2撮影工程では、試験路面に接地させた前記タイヤの接地面を前記透明部を介して撮影する、請求項1〜6いずれか1項に記載のタイヤ接地面測定方法。
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