JP6513354B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は防振装置に関し、特に軸方向と直交する2方向のばね定数が異なる防振装置に関するものである。
エンジン等の振動源を車体に支持する防振装置として、例えば特許文献1に開示される防振装置が知られている。特許文献1に開示される防振装置は、振動源側(エンジン側)に取り付けられる軸状の第1取付具と、車体側(支持側)に取り付けられる筒状の第2取付具と、第1取付具と第2取付具との間に介設される防振基体とを備えている。防振基体は、第1取付具の軸方向と直交する第1方向(特許文献1では車両左右方向)の厚さが、軸方向および第1方向と直交する第2方向(特許文献1では車両前後方向)の厚さより薄く形成される。防振基体の第1方向の厚さを第2方向の厚さより薄くすることにより、第1方向のばね定数を第2方向のばね定数より小さくできる。これにより防振装置は、車両左右方向の振動絶縁効果を発揮し、エンジンの横ぶれ等に起因する振動を軽減できる。一方、車両前後方向では振動減衰効果を発揮し、加速時のこもり音や急激な加減速に起因するショックを抑制できる。
特開2010−106866号公報
しかしながら上述した技術では、第2方向のばね定数より第1方向のばね定数を小さくするため、防振基体の第1方向に対応する部位を薄くするので、耐久性が低下し易いという問題がある。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、軸方向と直交する2方向のばね定数を異ならせつつ耐久性を確保できる防振装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために請求項1記載の防振装置によれば、軸状の第1取付具が、振動源側または支持側の一方に取り付けられ、少なくとも一方に開口部を有する筒状の第2取付具が、振動源側または支持側の他方に取り付けられる。ゴム状弾性体から構成される防振基体は、第1取付具に小径側端部が固着される一方、小径側端部より外径の大きな大径側端部が第2取付具の開口部側に固着される。第1取付具は、小径側端部が周方向に亘って固着される固着部が、第1取付具の軸方向と直交する第1方向へ投影した第1の投影面の面積より、軸方向および第1方向と直交する第2方向へ投影した第2の投影面の面積が大きく設定される。これにより、第1方向のばね定数が第2方向のばね定数より小さく設定される。その結果、防振基体の第1方向に対応する部位を第2方向に対応する部位より薄くしなくても、軸方向と直交する2方向のばね定数を異ならせることができる。これにより、防振基体の耐久性の低下を抑制できる。よって、軸方向と直交する2方向のばね定数を異ならせつつ耐久性を確保できる効果がある。
請求項2記載の防振装置によれば、防振基体は、第1取付具と第2取付具との間に介設される壁部にすぐり穴が形成されていないので、壁部の表面形状の変化を抑制できる。そのため、応力集中による壁部の損傷を防ぐことができる。よって、請求項1の効果に加え、防振基体の耐久性を向上できる効果がある。
請求項3記載の防振装置によれば、固着部は、軸方向の先端から基部側へ向かうにつれて軸方向に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状の凹部が、第1の投影面を形成する第1面に形成されている。その結果、請求項1又は2の効果に加え、第1面に形成される凹部によって、第1の投影面の面積を第2の投影面の面積より簡便に小さくできる効果がある。
請求項4記載の防振装置によれば、第1取付具は、固着部に連設されると共に相手側部材に取り付けられる取付部の外面に、又は、相手側部材に当接する取付部の座面に、位置決め用の係合部が、第1方向または第2方向に対応して形成される。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、防振装置の組み付け時に、第1取付具の組み付けミスが生じることを防止できる効果がある。
本発明の第1実施の形態における防振装置の平面図である。 図1のII−II線における防振装置の断面図である。 図1のIII−III線における防振装置の断面図である。 防振装置の斜視図である。 (a)は第1方向から見た第1取付具の側面図であり、(b)は第2方向から見た第1取付具の側面図である。 (a)は第2実施の形態における防振装置の第1取付具を第1方向から見た側面図であり、(b)は第2方向から見た第1取付具の側面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施の形態における防振装置10の平面図であり、図2は図1のII−II線における防振装置10の断面図であり、図3は図1のIII−III線における防振装置10の断面図であり、図4は防振装置10の斜視図である。図中、矢印X、矢印Y、矢印Zは防振装置10が搭載される自動車の前後方向、左右方向、上下方向をそれぞれ示している。上下方向(Z方向)は防振装置10の主たる振動入力方向であり、軸方向である。なお、図2及び図3に示す防振装置10は無負荷状態を示している。また、図3は便宜上、ダイヤフラム60や仕切部材80等の図示が省略されている。
防振装置10は自動車のエンジンを弾性支持するエンジンマウントであり、図1に示すように、振動源であるエンジン(図示せず)側に取り付けられる第1取付具20と、支持側の車体(図示せず)に取り付けられる第2取付具40と、第1取付具20及び第2取付具40の間に介設されて互いに連結するゴム状弾性体から構成される防振基体50とを備えている。
図2及び図3に示すように第1取付具20は、鉄系材料やアルミニウム合金等で一体成形された軸状の鋳造製品であって、エンジン等の相手側部材(図示せず)に当接する座面22を有する取付部21と、取付部21に連設される固着部30とを備える高剛性のボス金具である。固着部30は、外面(先端面31、第1面32及び第2面33)に防振基体50が固着される部位である。第1取付具20は、固着部30の第1面32がY方向(車両左右方向)を向き、第2面33がX方向(車両前後方向)を向くようにエンジン側に取り付けられる。
取付部21は、固着部30の基部から径方向外側へ向かって突出するフランジ状に形成される部位であり、外周面23を有する略円盤状に形成されている。本実施の形態では、取付部21は、外周面23の外径寸法が、固着部30の外径寸法より大きく設定されている。また、取付部21は、座面22に開口すると共に軸方向(Z方向)に沿って固着部30内へ延びるボルト穴25が形成されている。第1取付具20は、ボルト穴25に螺着されるボルト(図示せず)を介して、エンジン等の相手側部材(図示せず)に取り付けられる。
図4に示すように取付部21は、ボルト穴25を挟んで2つの凸起部26(係合部)が座面22の2箇所(ボルト穴25に対してX方向)に設けられており、凸起部26は、座面22から軸方向(Z方向)へ向かって突出する。また、取付部21は、外周面23のY方向へ面する位置に、互いに平行な2面24(係合部)が形成されている。係合部(2面24や凸起部26)は、エンジン等の相手側部材に形成された孔部や窪み、突起等の被係合部(図示せず)に係合して、相手側部材に対する第1取付具20の位置決めをするための部位である。取付部21に係合部が設けられているので、防振装置10の組み付け時に組み付けミス(第1取付具20の取付方向の間違い)が生じることを防止できる。
図2に戻って説明する。第2取付具40は、固着部30の外径よりも大きい内径を有する筒状の高剛性の部材であり、軸方向の両端に開口部41,42が形成されている。開口部41,42の内の一方の開口部41側に、第1取付具20が、固着部30を開口部41側へ向けて第2取付具40に対して同一軸線上に離隔して配置される。第1取付具20と第2取付具40とが防振基体50により相互に弾性連結される。
防振基体50は、ゴム状弾性体から構成される部材であり、軸方向(Z方向)の一端側の小径側端部51と他端側の大径側端部52とを有する略円錐台状に形成されている。小径側端部51は、第1取付具20の固着部30の外面が加硫接着される部位であり、固着部30が加硫接着されることで、固着部30が小径側端部51に埋設される。大径側端部52は、小径側端部51より外径が大きく形成される部位であり、第2取付具40の開口部41側の内周面に大径側端部52の外周面が加硫接着される。第1取付具20及び第2取付具40に防振基体50が加硫接着されることで、第2取付具40の開口部41を塞ぐ壁部53が、第1取付具20と第2取付具40との間に介設される。
防振基体50は、大径側端部52の軸方向の端面に開口する凹所54が形成されている。凹所54は、軸方向に沿って第1取付具20側へ近づくにつれて次第に小径となる略擂鉢形状とされている。防振基体50は、大径側端部52の外周縁部の全周に亘ってシール層55が設けられている。シール層55は、大径側端部52の外周縁部から軸方向へ向かって延設される部位であり、第2取付具40の内周面を覆うように第2取付具40に被着される。
第2取付具40は、防振基体50の大径側端部52(凹所54)に対向配置されるダイヤフラム60が、開口部42に取り付けられる。ダイヤフラム60は、ゴム状弾性体から構成される略円形状の可撓性膜であり、外周縁部に固定金具61が加硫接着されている。固定金具61は略円環状に形成されており、その内周面が全周に亘ってダイヤフラム60の外周面に固着されている。ダイヤフラム60は、開口部42から第2取付具40へ挿入された後、第2取付具40を縮径加工することにより固定金具61を介して第2取付具40に固定される。
第2取付具40、防振基体50及びダイヤフラム60により区画される密閉空間に液体(水等の非圧縮性流体)が封入され、液室が形成される。液室は、仕切部材80により、防振基体50が室壁の一部を構成する受圧室71と、ダイヤフラム60が室壁の一部を構成する平衡室72とに区画される。
仕切部材80は、液室を受圧室71及び平衡室72に区画すると共に、受圧室71及び平衡室72を互いに連通するオリフィス流路73を形成するための部材であり、軸方向視して略円形状に形成されている。本実施の形態では、軸方向の一端側に円環状のフランジが形成された高剛性の筒体81と、筒体81に外縁が加硫接着されたゴム状弾性体製の仕切板82と、仕切体82に連設されると共に筒体81の他端側に突設されるゴム状弾性体製の凸部83とを備えている。仕切体82は、開口部42から第2取付具40へ仕切部材80が挿入された後、第2取付具40を縮径加工することにより筒体81を介して第2取付具40に固定される。また、筒体81と固定金具61との間で凸部83が軸方向に圧縮されることで、オリフィス流路73と平衡室72とが隔てられる。
次に図5を参照して、第1取付具20について説明する。図5(a)は第1方向(X方向、紙面垂直方向)から見た第1取付具20の側面図であり、図5(b)は第2方向(Y方向、紙面垂直方向)から見た第1取付具20の側面図である。図5(a)及び図5(b)に示すように第1取付具20の固着部30は、第1方向(X方向)へ投影した第1の投影面を形成する外縁(先端面31及び第1面32)及び第2方向(Y方向)へ投影した第2の投影面を形成する外縁(先端面31及び第2面33)により囲まれている。先端面31、第1面32及び第2面33は滑らかに結ばれている。
図5(a)に示すように第1取付具20の固着部30は、Y方向の寸法が、軸方向(Z方向)に沿って先端面31から取付部21(固着部30の基部側)へ向かうにつれて次第に大きくなるように設定されている。特に、Y方向へ面する第1面32(凹部)は、軸方向に沿って先端面31から取付部21へ向かうにつれて、軸方向に対する傾斜角度(第1面32の接線と軸線とのなす角)が大きくなる湾曲状(凹面状)に形成されている。
また、先端面31は、Y方向の寸法よりX方向(図5(b)参照)の寸法が大きく設定されており、X方向へ面する第2面33は、軸方向(Z方向)に沿って先端面31から取付部21へ向かうにつれて、軸方向に対する傾斜角度(第2面33の接線と軸線とのなす角)が小さくなる湾曲状(凸面状)に形成されている。第2面33は、第1の投影面(先端面31及び一対の第1面32により囲まれる範囲)と第2の投影面(先端面31及び一対の第2面33により囲まれる範囲)とを重ねて表示した場合に、第1面32よりX方向に張り出しているので、第1の投影面の面積(図5(a)参照)より第2の投影面の面積(図5(b)参照)が大きく設定される。
これにより、防振基体50に対する投影面の面積の小さい第1方向(X方向)のばね定数を、第2方向(Y方向)のばね定数より小さく設定することができる。防振装置10は、第1方向(X方向、車両前後方向)のばね定数を第2方向(Y方向、車両左右方向)のばね定数より小さく設定することにより、車両前後方向の振動絶縁効果を発揮し、加減速等に起因する振動を軽減できる。一方、車両左右方向では振動減衰効果を発揮し、乗り心地を良化できる。
また、防振基体50の第1方向に対応する部位を第2方向に対応する部位より薄くしなくても、軸方向(Z方向)と直交する2方向のばね定数を異ならせることができる。防振基体50を部分的に薄くしなくて良いので、防振基体50の耐久性の低下を抑制できる。よって、軸方向と直交する2方向のばね定数を異ならせつつ耐久性を確保できる。
また、第1取付具20の固着部30の2方向の投影面の面積を異ならせるだけなので、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)における壁部53(防振基体50)の自由長に影響を与え難くできる(壁部53の自由長が短くなることを防止できる)。その結果、第1取付具20と第2取付具40との間に大変位が入力された場合にも、壁部53の座屈を防ぐことができ、優れた耐久性を実現できる。
また、防振基体50は、第1取付具20と第2取付具40との間に介設される壁部53の液室側の内面またはその反対側の外面にすぐり穴が形成されていないので、壁部53の表面形状の変化を抑制できる。そのため、応力集中による壁部53の損傷を防ぐことができる。よって、防振基体50の耐久性を向上できる。また、防振基体50の形状は既存の形状に近いので、防振基体50を加硫成形する成形型を変更する必要がない(又は成形型の変更を最小限に抑えることができる)。その結果、既存設備を有効活用できる。
なお、固着部30は、鋳造製品である第2取付具20の一部なので、剛性を大きくすることができる。また、固着部30は、先端面31から基部側(取付部21側)へ向かうにつれて軸方向(Z方向)に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状(凹面状)に、第1の投影面を形成する第1面32が形成されている。その結果、湾曲状の第1面32(凹部)によって、第1の投影面の面積を第2の投影面の面積より簡便に小さくできる。これにより、固着部30の第1面32及び第2面33の形状設計を容易にできる。
また、第1面32は、軸方向に沿って先端面31から取付部21へ向かうにつれて軸方向に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状(凹面状)に形成されるので、軸方向に対する第1面32の傾斜角度を一定の角度にする場合(第1面32を平坦面にする場合)と比較して、第1面32の面積を大きくできる。第1面32を湾曲状(凹面状)にすることで、第1面32を平坦面にする場合よりも防振基体50の接着面積を大きくできるので、防振基体50の第1面32に対する接着強度を向上できる。
また、軸方向に沿って先端面31から取付部21へ向かうにつれて、第1面32は軸方向に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状(凹面状)に形成される一方、第2面33は軸方向に対する傾斜角度が小さくなる湾曲状(凸面状)に形成されているので、アンダーカットが作られないようにできる。よって、第1取付具20を鋳造するための成形型(図示せず)の構造を簡素化できる。
次に図6を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、第1取付具20の第1面32の全体が凹面状に形成される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、第1取付具90の第1面102の一部に凹部103が形成される場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6(a)は第2実施の形態における防振装置の第1取付具90を第1方向(X方向)から見た側面図であり、図6(b)は第2方向(Y方向)から見た第1取付具90の側面図である。第1取付具90は、第1実施の形態で説明した防振装置10の第1取付具20に代えて、防振基体50に固着される。
図6(a)及び図6(b)に示すように第1取付具90は、鉄系材料やアルミニウム合金等で一体成形された軸状の鋳造製品であって、エンジン等の相手側部材に取り付けられれる取付部91と、取付部91に連設される固着部100とを備えている。固着部100は、外面(先端面101、第1面102及び第2面110)に防振基体50が固着される部位である。第1取付具90の固着部100は、第1方向(X方向)へ投影した第1の投影面を形成する外縁(先端面101及び一対の第1面102)及び第2方向(Y方向)へ投影した第2の投影面を形成する外縁(先端面101及び一対の第2面110)により囲まれている。先端面101、第1面102及び第2面110は滑らかに結ばれている。
図6(a)に示すように第1取付具90の固着部100は、Y方向へ面する第1面102が、軸方向に対する傾斜角度(第1面102と軸線とのなす角)が一定の平坦状に形成されている。これにより第1の投影面は、基部側(取付部91側)が、先端面101側よりY方向の寸法が大きい幅広に作られる。第1面102は、軸方向における略中間の位置に凹部103が形成される。凹部103は、第1面102によって形成される第1の投影面の面積を小さくするための部位であり、先端面101から基部側(取付部91側)へ向かうにつれて軸方向(Z方向)に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状の部位を有している。凹部103による窪みの分だけ、先端面101及び第1面102によって作られる第1の投影面の面積を小さくできる。
図6(b)に示すように先端面101は、Y方向の寸法よりX方向の寸法が大きく設定されている。X方向へ面する第2面110は、先端面101に連設されつつ軸方向に沿って取付部91へ近づくにつれてX方向外側へ向かって広がる傾斜面111と、傾斜面111に連設されると共に軸方向へ向かって延びる鉛直面112とを備えている。鉛直面112と傾斜面111とは境界面113によって滑らかに結ばれている。
第2面110は、第1の投影面(先端面101及び一対の第1面102により囲まれる範囲)と第2の投影面(先端面101及び第2面110により囲まれる範囲)とを重ねて表示した場合に、第1面102よりX方向に張り出しているので、第1の投影面の面積(図6(a)参照)より第2の投影面の面積(図6(b)参照)が大きく設定される。これにより、第1実施の形態と同様に、防振基体50に対する投影面の面積の小さい第1方向(X方向)のばね定数を、第2方向(Y方向)のばね定数より小さく設定できる。
また、凹部103は、第2の投影面の面積に影響を与える外縁(先端面101及び一対の第2面110)よりも内側に形成されている。そのため、第2の投影面の面積の大きさは変えずに、凹部103の窪みの分だけ第1の投影面の面積を小さくできる。よって、第2方向(Y方向)のばね定数は変えずに、第1方向(X方向)のばね定数を小さくする調整を容易にできる。
また、第1面102に凹部103が形成される位置は、第2面110の傾斜面111と鉛直面112とを結ぶ境界面113の水平方向である。これにより、取付部91近く(固着部100の基部側の鉛直面100の水平位置)に凹部103が形成される場合と比較して、切り欠き効果などによって凹部103が第1取付具90の破損や剛性低下の原因となることを防止できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、第1取付具20,90、第2取付具40及び防振基体50の形状、第2取付具40に対する第1取付具20,90の位置など、要求特性に応じて適宜設定することが可能である。
上記実施の形態では、防振基体50とダイヤフラム60との間に液体を封入する液封入式の防振装置10の場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。ダイヤフラム60や仕切部材80等を省略して、防振基体50(ゴム状弾性体の特性)だけを利用する非液封入式の防振装置に適用することは当然可能である。非液封入式の防振装置であっても、第1取付具20の形状によって、軸方向と直交する2方向のばね定数を異ならせることができるからである。
また、上記実施の形態では、軸方向視において略円形状に形成される第2取付具40及び防振基体50を備える防振装置10について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第2取付具40及び防振基体50の形状(外形)を、軸方向視において長円状または楕円状に形成することは当然可能である。これにより、防振装置の設置スペースを有効利用することができ、自動車等への搭載性を向上できる。なお、長円状とは、小判型または競技トラック状、即ち、互いに等しい大きさの2つの半円、及び、これらを滑らかに結ぶ2本の直線により作られる形状である。
上記実施の形態では、固着部30,100(第1取付具20,90)の投影面の面積の小さい第1方向を車両前後方向に配置し、固着部30,100の投影面の面積の大きい第2方向を車両左右方向に配置する場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、要求される性能に応じて、固着部30,100の投影面の面積の小さい第1方向を車両左右方向に配置し、固着部30,100の投影面の面積の大きい第2方向を車両前後方向に配置することは当然可能である。このように防振装置10を配置することにより、車両左右方向のばね定数を車両前後方向のばね定数より小さくできる。
上記実施の形態では、振動源となるエンジンを第1取付具20,90に取り付け、支持側の車体を第2取付具40に取り付ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。ブラケット(図示せず)を適宜用いて、支持側(車体)に第1取付具20,90を取り付け、振動源(エンジン)に第2取付具40を取り付けることは当然可能である。
上記実施の形態では、防振装置10を、自動車のエンジンを弾性支持するエンジンマウントとして用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。自動車用の防振装置に限定されるものではなく、例えば列車や自動二輪車、自転車等に用いられる防振装置に適用することは当然可能である。また、エンジンマウントのみならず、ボデーマウント、デフマウント等、種々の防振装置に適用することは当然可能である。
10 防振装置
20,90 第1取付具
21,91 取付部
22 座面
23 外周面
24 2面(係合部)
26 凸起部(係合部)
30,100 固着部
32 第1面(凹部)
33 第2面
40 第2取付具
41 開口部
50 防振基体
51 小径側端部
52 大径側端部
53 壁部
102 第1面
103 凹部
110 第2面
X 第1方向
Y 第2方向
Z 軸方向

Claims (4)

  1. 振動源側または支持側の一方に取り付けられる軸状の第1取付具と、
    振動源側または支持側の他方に取り付けられると共に、少なくとも一方に開口部を有する筒状の第2取付具と、
    前記第1取付具に小径側端部が固着される一方、前記小径側端部より外径の大きな大径側端部が前記第2取付具の前記開口部側に固着されるゴム状弾性体から構成される防振基体とを備え、
    前記第1取付具は、前記小径側端部が周方向に亘って固着される固着部が、前記第1取付具の軸方向と直交する第1方向へ投影した第1の投影面の面積より、前記軸方向および前記第1方向と直交する第2方向へ投影した第2の投影面の面積が大きく設定されることで、前記第1方向のばね定数が前記第2方向のばね定数より小さく設定されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記防振基体は、前記第1取付具と前記第2取付具との間に介設される壁部にすぐり穴が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記固着部は、軸方向の先端から基部側へ向かうにつれて軸方向に対する傾斜角度が大きくなる湾曲状の凹部が、前記第1の投影面を形成する第1面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 前記第1取付具は、前記固着部に連設されると共に相手側部材に取り付けられる取付部の外周面に、又は、前記相手側部材に当接する前記取付部の座面に、前記第1方向または前記第2方向に対応して形成される位置決め用の係合部を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防振装置。
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