JP2023065220A - 液封入式防振装置 - Google Patents

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壮詞 森山
Takeshi Moriyama
健 岡村
Takeshi Okamura
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Abstract

Figure 2023065220000001
【課題】簡易にダイヤフラムを外筒に固定できる液封入式防振装置を提供すること。
【解決手段】ダイヤフラム30の外周縁が環状部材31の内周縁に固着され、その環状部材31が外筒13に圧入されることで、外筒13に環状部材31が取り付けられる(仮固定される)。この状態で、外筒13を保持するブラケット40の第1面43aに環状部材31が接触し、その第1面43aと軸方向に対面するブラケット40の第2面41bに外筒13が接触する。これにより、外筒13からの環状部材31の抜けがブラケット40によって規制され、環状部材31に固着したダイヤフラム30が外筒13に固定される。このように、液封入式防振装置10は、簡易な構成でダイヤフラム30を外筒13に固定できる。
【選択図】図2

Description

本発明は液封入式防振装置に関し、特に簡易な構成でダイヤフラムを外筒に固定できる液封入式防振装置に関するものである。
エンジン等の振動源を車体に支持する防振装置として、例えば特許文献1に開示される液封入式防振装置が知られている。特許文献1に開示される液封入式防振装置は、振動源側(エンジン側)に取り付けられる内側部材と、車体側(支持側)に取り付けられる筒状の外筒と、内側部材と外筒の一端側とを連結する防振基体と、防振基体との間に液室が形成されるように外筒の他端側を覆うダイヤフラムと、を備える。
さらに、この液封入式防振装置によれば、ダイヤフラムの外周縁を外筒と樹脂製リングとの間で挟み、その挟んだ部分をブラケットに側方から圧入することで、ダイヤフラムを外筒に取り付けている。
特開2018-162824号公報
しかしながら、特許文献1では、外筒と樹脂製リングとの間からダイヤフラムの外周縁を抜け難くするために、ダイヤフラムの外周縁を厚くし、その外周縁が嵌まる溝や段差を外筒や樹脂製リングに設けている。よって、特許文献1では、ダイヤフラムを外筒に固定するために、その固定部分の形状が複雑化するという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成でダイヤフラムを外筒に固定できる液封入式防振装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の液封入式防振装置は、内側部材と、軸方向の第1端および第2端が開口した外筒と、前記外筒の前記第1端側と前記内側部材とを連結する弾性体製の防振基体と、前記外筒の内側で前記防振基体との間に液体が封入された液室を形成する弾性体製のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの外周縁が固着される内周縁を有して前記外筒の前記第2端に圧入される環状部材と、前記外筒を保持するブラケットと、を備え、前記ブラケットは、前記外筒に圧入された前記環状部材が接触する第1面と、前記第1面と前記軸方向に対面して前記外筒が接触する第2面と、を備えている。
請求項1記載の液封入式防振装置によれば、ダイヤフラムの外周縁が環状部材の内周縁に固着され、その環状部材が外筒に圧入されることで、外筒に環状部材が取り付けられる(仮固定される)。この状態で、外筒を保持するブラケットの第1面に環状部材が接触し、その第1面と軸方向に対面するブラケットの第2面に外筒が接触する。これにより、外筒からの環状部材の抜けがブラケットによって規制され、環状部材に固着したダイヤフラムが外筒に固定される。このように、液封入式防振装置は、簡易な構成でダイヤフラムを外筒に固定できる。
請求項2記載の液封入式防振装置によれば、請求項1記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。外筒の内周面は、環状部材が圧入されて第2端に連なる大径部と、大径部の第1端側から径方向内側へ狭まる段差部と、を備えている。段差部に環状部材が押し付けられるように、ブラケットの第1面と第2面との間で外筒および環状部材が軸方向に挟み込まれる。段差部と環状部材との押し付けにより、外筒と環状部材との間のシール性を確保できる。
請求項3記載の液封入式防振装置によれば、請求項2記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。外筒の内周面には、段差部に押し付けられた環状部材に全周に亘って接触する弾性膜が設けられている。この弾性膜によって環状部材と外筒との間のシール性を向上できる。
請求項4記載の液封入式防振装置によれば、請求項3記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。外筒および環状部材は、金属製であり、大径部と環状部材とは全周に亘って金属接触している。この金属接触により環状部材と外筒との間をシールできる。金属接触によるシール部分は、へたり難く耐久性が高い。一方、弾性膜によるシール部分は、外筒や環状部材の歪みに強い。よって、金属接触および弾性膜の両方で環状部材と外筒との間をシールすることにより、環状部材と外筒との間のシール性を更に向上できる。
請求項5記載の液封入式防振装置によれば、請求項2から4のいずれかに記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。環状部材は、第2端と軸方向に対面するフランジを備え、このフランジが第1面に接触する。第1面と第2面との間で外筒および環状部材を挟んで段差部に環状部材を押し付けるとき、フランジによって環状部材と第1面との接触面積を確保でき、段差部への環状部材の押付力を確保し易くできる。よって、環状部材と外筒との間のシール性をより向上できる。
請求項6記載の液封入式防振装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。環状部材は、ダイヤフラムの外周縁が固着される内周縁を有して外筒に挿入される環状の第1部材と、第1部材とは別部材から構成される環状の第2部材と、を備えている。第2部材は、外筒の第2端に圧入されて第1部材の第2端側への移動を規制する。このように、第1部材と第2部材とを分離している方が、第1部材と第2部材とが一体化されている場合と比べて、第1部材および第2部材の形状を簡素化し易く、環状部材の製造コストを低減し易くできる。
第1実施形態における液封入式防振装置の側面図である。 液封入式防振装置の断面図である。 防振装置本体の分解斜視図である。 第2実施形態における液封入式防振装置の部分拡大断面図である。
以下、好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態における液封入式防振装置10の側面図である。図2は、液封入式防振装置10の断面図である。なお、図2には外筒13の軸心Oを含む断面が示されている。図3は、防振装置本体11の分解斜視図である。
以下の説明では、図1及び図2の紙面の上下左右をそれぞれ液封入式防振装置10の上下左右とし、図1及び図2の紙面垂直方向を液封入式防振装置10の前後方向として説明するが、この液封入式防振装置10の上下左右前後と、液封入式防振装置10が取り付けられる車両の上下左右前後とは必ずしも一致しない。
図1及び図2に示すように、液封入式防振装置10は、自動車のエンジンを弾性支持するエンジンマウントである。液封入式防振装置10は、振動源であるエンジン(図示せず)側に取り付けられる取付金具(図示せず)と、支持側の車体(図示せず)に取り付けられるブラケット40と、取付金具とブラケット40とを弾性的に連結する防振装置本体11と、を備えている。
防振装置本体11は、取付金具に保持される内側部材12と、ブラケット40に保持される外筒13と、内側部材12と外筒13とを連結する弾性体から構成される防振基体14と、を主に備える。
内側部材12は、鉄鋼やアルミニウム合金などの金属により形成される部材であり、取付金具(図示せず)を介してエンジンに取り付けられる。内側部材12は、取付金具が圧入されるように前後に開口した角筒状の被圧入部12aと、被圧入部12aの下面から下方へ突出するボス部12bと、を備えている。ボス部12bは、外筒13の上方に位置するように外筒13の軸心O上に配置される突起である。
外筒13は、軸心Oを中心とする円筒状に形成された部材であり、主に鉄鋼などの金属により形成される。外筒13は、上下方向(軸心O方向)の第1端13a及び第2端13bが開口している。外筒13の内周面は、第1端13aの内周縁に連なり下方(第2端13b側)へ向かって徐々に内径が小さくなる縮径部13cと、縮径部13cの下端から下方へ延びる小径部13dと、小径部13dの下端から径方向外側へ広がる段差部13eと、段差部13eの径方向外縁から下方へ延びて第2端13bに連なる大径部13fと、を備える。
小径部13d及び大径部13fは、軸心Oと平行に延び、内径が略一定に形成されている。小径部13dの内径よりも大径部13fの内径が大きい。段差部13eは、小径部13d及び大径部13fに対して垂直に形成されており、第2端13b側を向く。
図3に示すように、外筒13の外周面から、第1端13aを左右両側へ延長するように一対の張出部13gが突出している。一対の張出部13gの左右両側の先端面は、前後方向に沿って互いに平行に形成されている。また、この張出部13gの先端面には、上下方向に延びる複数の溝により前後に分断された複数の凸部13hが形成されている。
図1及び図2に示すように、一対の張出部13g(凸部13h)をブラケット40で左右から挟み込むことにより、ブラケット40に対する外筒13の左右方向の移動が規制される。なお、ブラケット40に対し外筒13を前後方向にスライドさせることで外筒13をブラケット40に嵌め込んでいる。そのため、張出部13gの複数の凸部13hがブラケット40に食い込んで、ブラケット40から外筒13を前後に抜け難くできる。
防振基体14は、略傘状に形成されるゴム(弾性体)製の部材である。防振基体14は、内側部材12のボス部12bと、外筒13の縮径部13cとにそれぞれ加硫接着され、これらを連結する。
防振基体14の上部には、被圧入部12aの内外面の略全体を覆う弾性体製の被覆部15が連なる。更に、被覆部15から上方および左右両側へ複数の突起16が突出している。これにより、内側部材12と、それを覆うブラケット40との衝突を突起16によって緩衝できる。
また、防振基体14の下端部には、小径部13dの内周面を覆う弾性膜17が連なる。弾性膜17の下端部は、段差部13eから下方へ若干突出するように形成されている。弾性膜17は、小径部13dの内周面に加硫接着されている。
外筒13の第2端13b側は、ダイヤフラム30によって塞がれる。防振基体14、外筒13(弾性膜17)及びダイヤフラム30により区画される密閉空間によって液室が形成される。液室には、エチレングリコール等の不凍性の液体(図示せず)が封入される。液室は、仕切体20により、防振基体14が室壁の一部を構成する第1液室24と、ダイヤフラム30が室壁の一部を構成する第2液室25とに仕切られる。
仕切体20は、軸心Oを中心とした円板状の金属製や合成樹脂製の部材であり、弾性膜17の内側に保持される。防振基体14には、弾性膜17の上端から径方向内側へ段差状に張り出す段差14aが設けられている。この段差14aに仕切体20の外周部の上端が接触し、弾性膜17を介して外筒13の内周面に全周に亘って仕切体20の外周面が押し付けられる。
仕切体20のうち外筒13に面する外周面には、径方向内側へ凹む溝部22が形成されている。この溝部22は、仕切体20の外周面に略1周分設けられる。溝部22と弾性膜17との間によってオリフィス26が形成される。溝部22の両端がそれぞれ第1液室24と第2液室25とに開口することにより、オリフィス26が第1液室24と第2液室25とを連通する。
オリフィス26によって例えば車両走行時のシェイク振動を減衰するため、大振幅のシェイク振動の入力時にシェイク振動に対応した周波数帯で減衰係数が大きくなるよう、オリフィス26の流路断面積、長さ、断面周長などが設定される。なお、オリフィス26による減衰対象に合わせて、オリフィス26の流路断面積、長さ、断面周長などを適宜変更しても良い。
ダイヤフラム30は、ゴム(弾性体)により構成された円板状の膜であり、中心から外周縁へ向かって蛇腹状に形成されている。ダイヤフラム30は、円環状の環状部材31を介して外筒13の第2端13b側に取り付けられる。ダイヤフラム30の外周縁が環状部材31の内周縁に加硫接着により固着される。
環状部材31は、鉄鋼などの金属から構成される。環状部材31は、ダイヤフラム30が加硫接着(固着)されてダイヤフラム30から径方向に延びる内縁部32と、内縁部32の外周縁から下方へ延びる垂直部33と、垂直部33の下端から径方向外側へ張り出すフランジ34と、を備えている。
内縁部32及びフランジ34は、軸心Oに垂直な円環板状に形成されている。垂直部33は、内縁部32及びフランジ34に対し垂直に形成され、軸心Oと平行に形成されている。
図3に示すように、外筒13にダイヤフラム30を組み付けるには、まず、第1液室24及び第2液室25に封入される液体に、防振基体14及び弾性膜17を加硫接着した外筒13を沈め、外筒13に仕切体20を圧入する。次に、ダイヤフラム30を固着した環状部材31を外筒13の第2端13bに圧入することで、環状部材31を介してダイヤフラム30が外筒13に取り付けられる(仮固定される)。
図1,2に示すように、この圧入状態では、内縁部32と仕切体20との間にダイヤフラム30の外周縁が挟まる。更に、圧入状態では、外筒13の大径部13fの第1端13a側から径方向内側へ狭まった段差部13eに内縁部32が接触し、段差部13eから下方へ突出した弾性膜17にも内縁部32が接触し、フランジ34が第2端13bに接触する。
ブラケット40は、防振装置本体11の上下および左右を囲むように門形状に形成された鉄鋼などの金属製の部材である。ブラケット40は、防振装置本体11の左右両側に配置される一対の側壁部41と、一対の側壁部41の上端部同士を連結する上壁部42と、一対の側壁部41の下端部同士を連結する下壁部43と、を備えている。上壁部42と下壁部43とが上下方向に対面する。
下壁部43は、防振装置本体11の下側に配置され、軸心Oに垂直な板状に形成されている。下壁部43の上面は、一対の側壁部41からそれぞれ左右に延びる第1面43aと、第1面43aの間を連結する凹面部43bと、を備えている。第1面43aは、軸心Oに垂直な平面状に形成されている。第1面43aには、フランジ34が面接触する。
凹面部43bは、左右両側の第1面43aに対し下方へ凹んだ部位であり、ダイヤフラム30に面する。この凹面部43bの中央には、下壁部43を上下方向に貫通する貫通孔43cが形成されている。凹面部43bの凹みによって、上下方向の変形量が小さいダイヤフラム30の外周側の変形を下壁部43で阻害され難くしつつ、貫通孔43cによって、上下方向の変形量が大きいダイヤフラム30の中央側の変形を下壁部43で阻害され難くできる。
一対の側壁部41の内面は、主に上下方向に沿って形成され、複数の段差が形成されている。側壁部41の内面は、外筒13の張出部13gの先端面(凸部13h)が接触する保持面41aと、第1面43aと上下方向に対面し外筒13の第1端13a(張出部13gの上面)が接触する第2面41bと、を備えている。
保持面41aは、前後方向視において軸心Oと平行に形成されると共に、前後方向に沿って互いに平行に形成されている。一対の側壁部41の保持面41a同士の左右方向寸法(間隔)は、外筒13の一対の張出部13gの先端面同士の左右方向寸法よりも若干小さい。これにより、一対の保持面41a間に張出部13gを前後方向から圧入でき、ブラケット40に対して外筒13を左右方向に固定できる。
第2面41bは、第1面43aと平行な平面状、即ち軸心Oに垂直な平面状に形成されて、前後方向に沿って形成されている。第2面41bと第1面43aとの間の上下方向寸法(間隔)は、外筒13の第1端13aから、その外筒13の第2端13b側に圧入されたフランジ34の下面までの上下方向寸法よりも若干小さい。これにより、第1面43aと第2面41bとの間に外筒13及び環状部材31を前後方向から圧入することで、ブラケット40に対して外筒13及び環状部材31を上下方向に固定できる。
更に、保持面41aや第1面43a、第2面41bと、外筒13及び環状部材31との接触部分の摩擦によって、ブラケット40に対して外筒13及び環状部材31が前後方向にも固定される。これらの結果、ブラケット40に外筒13が保持される。
また、この保持状態では、外筒13の第1端13aが第1面43aに接触し、外筒13に圧入(仮固定)された環状部材31が第2面41bに接触しているので、外筒13からの環状部材31の抜けがブラケット40により規制される。よって、環状部材31を介して外筒13に仮固定されていたダイヤフラム30を外筒13に固定できる。このように、液封入式防振装置10は、簡易な構成でダイヤフラム30を外筒13に固定できる。
保持状態では、第1面43aと第2面41bとの間に外筒13及び環状部材31が上下方向に挟み込まれるので、環状部材31のフランジ34が第2端13bに全周に亘って押し付けられると共に、内縁部32が段差部13eに全周に亘って押し付けられる。これにより、環状部材31と外筒13との間のシール性を確保できる。
また、保持状態では、外筒13の大径部13fと環状部材31の垂直部33とが全周に亘って接触している。より詳細には、圧入によって大径部13fと垂直部33とが全周に亘って密着している。これにより、環状部材31と外筒13との間のシール性を確保できる。
保持状態では、内縁部32と仕切体20との間に全周に亘って挟んだダイヤフラム30の外周縁が潰れ、その外周縁によって内縁部32と仕切体20との間のシール性を確保できる。
更に、段差部13eから下方へ弾性膜17の一部が全周に亘って突出しているので、ブラケット40によって段差部13eに押し付けられた内縁部32が弾性膜17にも押し付けられる。この弾性膜17によって環状部材31と外筒13との間のシール性を向上できる。
なお、弾性膜17やダイヤフラム30(弾性体)によるシール部分は、外筒13や環状部材31に歪みが生じた場合でもシール状態を維持し易い。一方、大径部13fと垂直部33との間や、段差部13eと内縁部32との間など、金属接触によるシール部分は、へたり難く耐久性が高い。よって、金属接触および弾性体の両方で外筒13と環状部材31との間をシールすることにより、外筒13と環状部材31との間のシール性を更に向上できる。
保持状態では、第1面43aと平行なフランジ34によって、環状部材31と第1面43aとの接触面積を確保でき、段差部13eや第2端13bへの環状部材31の上下方向の押付力を確保し易くできる。よって、環状部材31と外筒13との間のシール性をより向上できる。
フランジ34の内周縁には、フランジ34に対して垂直な垂直部33が連なり、垂直部33の上端には、垂直部33に対して垂直な内縁部32が連なる。これらの内縁部32、垂直部33及びフランジ34がそれぞれ環状の板材によって形成されているので、環状部材31の上下方向の剛性を高めつつ、径方向の剛性を若干低くできる。
径方向の剛性の低下によって、外筒13へ環状部材31を圧入するときに必要な圧入力を低減できる。これにより、圧入時における環状部材31や外筒13の無理な変形を抑制できるので、その無理な変形に起因した圧入部分の緩みを抑制できる。よって、圧入部分の緩みによる環状部材31と外筒13との間のシール性の低下を抑制できる。
また、環状部材31の上下方向の剛性によって、ブラケット40でフランジ34を第1端13a側へ押したとき、環状部材31の上下方向の変形を抑制でき、段差部13e及び弾性膜17への内縁部32の押付力を確保できる。これらの間のシール性を向上できるので、環状部材31と外筒13との間のシール性をより向上できる。
但し、垂直部33の径方向外側でフランジ34と第1面43aとが接触しているので、垂直部33とフランジ34とによる角部の変形によって、フランジ34に対し垂直部33及び内縁部32を若干下方へ変位させることができる。これにより、段差部13eから第2端13bまでの上下方向の距離に対し、内縁部32の上面からフランジ34の上面までの上下方向の距離が僅かに大きくても、内縁部32及び第2端13bに段差部13e及びフランジ34をそれぞれ押し付け易くできる。
次に図4を参照して第2実施形態について説明する。環状部材31が一体に構成される第1実施形態に対し、第2実施形態では、環状部材51を第1部材52と第2部材53とに分離した場合について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図4は、第2実施形態における液封入式防振装置50の部分拡大断面図である。第2実施形態における液封入式防振装置50は、第1実施形態における液封入式防振装置10に対し、環状部材51が異なる点、ブラケット40の第1面43aが左右方向の中央側へ延長された点以外は、第1実施形態と同一である。
環状部材51は、ダイヤフラム30の外周縁が内周縁に加硫接着(固着)されて外筒13に第2端13bから挿入される環状の第1部材52と、第1部材52とは別部材から構成されて外筒13の第2端13bに圧入される第2部材53と、を備えている。即ち、環状部材51は、第1部材52と第2部材53とに分離されている。
第1部材52は、鉄鋼などの金属から構成され、第1実施形態における環状部材31の内縁部32と同一に形成されている。第1部材52の外径は、外筒13の小径部13dの内径よりも大きく形成される。これにより、第1部材52を段差部13eに全周に亘って接触させることで、第1部材52及びダイヤフラム30により外筒13の第2端13b側が塞がれる。また、第1部材52の外径は、外筒13の大径部13fの内径以下とすることが好ましい。これにより、第1部材52を大径部13fに挿入し易くできる。
第2部材53は、鉄鋼などの金属または樹脂から構成され、第1実施形態における環状部材31の垂直部33を厚くしたものであり、円環状(円筒状)に形成される。第2部材53の外径は、大径部13fの内径よりも若干大きく形成されている。これにより、大径部13fに第2部材53が圧入される。
大径部13fに第1部材52を挿入した後、第2部材53を大径部13fに圧入することで、環状部材51及びダイヤフラム30が外筒13に組み付けられる。この圧入状態では、段差部13eと第2部材53との間に第1部材52が挟み込まれている。これにより、第1部材52の第2端13b側への移動が第2部材53によって規制される。
このように、第1部材52と第2部材53とを分離した方が、第1実施形態のように環状部材31の各部が(第1部材52と第2部材53とが)一体化されている場合と比べて、第1部材52及び第2部材53の形状を簡素化し易く、環状部材51の製造コストを低減し易くできる。また、第1部材52と第2部材53とが分離されているので、ダイヤフラム30を第1部材52に加硫接着するときの熱に起因して、第2部材53を変形しないようにできる。これにより、大径部13fに圧入される第2部材53の寸法管理を容易にできる。
更に圧入状態では、第2端13bから第2部材53が軸方向に突出している。これにより、ブラケット40の第1面43aと第2面41bとの間に外筒13及び環状部材51を圧入したとき、第2部材53を段差部13eへ向かって強く押し付け易くできる。これにより、第1部材52を段差部13eに全周に亘って強く押し付けることができるので、環状部材51と外筒13との間のシール性を向上できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。内側部材12や外筒13、防振基体14、仕切体20、ダイヤフラム30、ブラケット40等の各部の形状や寸法などを適宜変更しても良い。例えば、複数部材を組み合わせてブラケット40を形成しても良い。
また、オリフィス26の形成位置や長さ等を適宜変更しても良い。また、第1液室24及び第2液室25とは別の液室を仕切体20内などに形成しても良い。オリフィス26とは別のオリフィスで2液室間を連通しても良い。
また、ダイヤフラム30の下部(第1液室24及び第2液室25とは反対側)にカップ形状のキャップ金具を設け、そのキャップ金具の内面とダイヤフラム30とによって空気室を形成しても良い。この空気室を密閉空間としてエアスプリング効果を持たせても良い。キャップ金具の一部に貫通孔を設けて空気室を大気開放し、貫通孔を通る空気による減衰効果を付加しても良い。なお、キャップ金具の外周縁と、環状部材31や第2部材53とを一体化しても良い。また、ブラケット40にキャップ金具を一体化しても良く、ブラケット40にキャップ金具を着脱可能に取り付けても良い。
上記形態では、液封入式防振装置10,50を、自動車のエンジンを弾性支持するエンジンマウントとして用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。ボディマウント、デフマウント等、種々の防振装置に液封入式防振装置10,50を適用しても良い。なお、ブラケット40を振動源側に取り付けても良く、内側部材12が保持される取付金具を車体側に取り付けても良い。
上記形態では、環状部材31,51や内側部材12、外筒13を金属製としていたが、これに限られない。例えば、環状部材31,51や内側部材12、外筒13を合成樹脂製としても良い。また、防振基体14やダイヤフラム30を構成する弾性体は、ゴムに限らず熱可塑性エラストマとしても良い。これらの素材に合わせた接着剤などで環状部材31,51等と防振基体14等とを固着すれば良い。
上記形態では、弾性膜17の下端部が段差部13eから下方へ若干突出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、弾性膜17の下端部と段差部13eとを面一に構成しても良い。また、弾性膜17の一部を段差部13eに加硫接着し、段差部13eの少なくとも一部を弾性膜17で覆っても良い。この場合、段差部13eと環状部材31の内縁部32との間を弾性膜17でシールできる。
上記第1実施形態では、フランジ34が第2端13bに接触する場合について説明したが、これに限られない。フランジ34と第2端13bとが上下方向に離れて対面しても良い。この場合には、フランジ34を第2端13bへ向けて押し付けることにより、環状部材31の内縁部32を段差部13eに強く押し付けることができる。
上記第1実施形態では、環状部材31がフランジ34を備える場合について説明したが、フランジ34を省略しても良い。即ち、第2実施形態における第1部材52と第2部材53とを一体化したものを環状部材としても良い。また、第2実施形態における第2部材53にフランジ34を設けても良い。
10,50 液封入式防振装置
12 内側部材
13 外筒
13a 第1端
13b 第2端
13e 段差部
13f 大径部
14 防振基体
17 弾性膜
30 ダイヤフラム
31,51 環状部材
34 フランジ
40 ブラケット
41b 第2面
43a 第1面
52 第1部材
53 第2部材

Claims (6)

  1. 内側部材と、
    軸方向の第1端および第2端が開口した外筒と、
    前記外筒の前記第1端側と前記内側部材とを連結する弾性体製の防振基体と、
    前記外筒の内側で前記防振基体との間に液体が封入された液室を形成する弾性体製のダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムの外周縁が固着される内周縁を有して前記外筒の前記第2端に圧入される環状部材と、
    前記外筒を保持するブラケットと、を備え、
    前記ブラケットは、前記外筒に圧入された前記環状部材が接触する第1面と、
    前記第1面と前記軸方向に対面して前記外筒が接触する第2面と、を備えていることを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記外筒の内周面は、前記環状部材が圧入されて前記第2端に連なる大径部と、
    前記大径部の前記第1端側から径方向内側へ狭まる段差部と、を備え、
    前記段差部に前記環状部材が押し付けられるように、前記第1面と前記第2面との間で前記外筒および前記環状部材が前記軸方向に挟み込まれることを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記外筒の内周面には、前記段差部に押し付けられた前記環状部材に全周に亘って接触する弾性膜が設けられていることを特徴とする請求項2記載の液封入式防振装置。
  4. 前記外筒および前記環状部材は、金属製であり、
    前記大径部と前記環状部材とは全周に亘って金属接触していることを特徴とする請求項3記載の液封入式防振装置。
  5. 前記環状部材は、前記第2端と前記軸方向に対面して前記第1面に接触するフランジを備えていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の液封入式防振装置。
  6. 前記環状部材は、前記ダイヤフラムの外周縁が固着される前記内周縁を有して前記外筒に挿入される環状の第1部材と、
    前記第1部材とは別部材から構成され、前記外筒の前記第2端に圧入されて前記第1部材の前記第2端側への移動を規制する環状の第2部材と、を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液封入式防振装置。
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