JP5619653B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液封入式防振装置に関するものである。
自動車エンジン等の振動源の振動を車体側に伝達しないように支承するエンジンマウント等の防振装置として、振動源側に取り付けられる第1取付け具と、支持側に取り付けられる第2取付け具と、これら取付け具の間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、防振基体が室壁の一部をなす主液室と、ダイヤフラムが室壁の一部をなす副液室と、これら液室間を連通させるオリフィス流路とを備えてなり、前記オリフィス流路による液流動効果や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果たすように構成された液封入式防振装置が知られている。
そして、この種の液封入式防振装置において、低周波数域での減衰性能と高周波数域での低動ばね化を両立しつつ、かつ異音の発生を低減するために、本出願人は、図6に示す構造の液封入式防振装置100を下記特許文献1において提案している。
液封入式防振装置100は、第1取付け具101と筒状の第2取付け具102との間をゴム弾性体からなる防振基体103で連結するとともに、防振基体103との間に液体封入室104を形成するゴム弾性体からなるダイヤフラム105を第2取付け具102に取り付け、該液体封入室104を仕切り体106により防振基体103側の主液室107とダイヤフラム105側の副液室108に仕切り、両液室107,108をオリフィス流路109で連通させてなる。図6,7に示すように、仕切り体106は、第2取付け具102の周壁部の内側に設けられてオリフィス流路109を形成する環状のオリフィス形成部材110と、その内周面の間を塞ぐゴム弾性体からなる弾性壁111と、弾性壁111の径方向中央部を貫通する連結部112を介して互いに連結され、弾性壁111をその軸方向で挟み込む一対の仕切り板113,114とからなり、これら一対の仕切り板113,114の軸方向における変位量が弾性壁111によって規制されるように構成されている。
特開2010−078122号公報
上記液封入式防振装置100において、上下一対の仕切り板113,114の外径は、図7に示すように、ともにオリフィス形成部材110の内径よりも小さく設定されている。このような構成において、主液室107が圧縮される方向への過大な振幅の入力があり、主液室側の仕切り板113が下方に大きく変位したとき、図8に示すように、その最外周縁113Aが弾性壁111の壁面に押し付けられる場合がある。仕切り板113の最外周縁113Aには、成形時におけるパーティングラインが設定される場合があり、パーティングラインに形成されたバリの除去が不十分であると、バリが弾性壁111の壁面に干渉することにより、図8に示すように、弾性壁111において亀裂115が発生する起点となる可能性があり、弾性壁111の耐久性が損なわれるおそれがある。
本発明は、上記の点に鑑み、弾性壁の耐久性を向上することができる液封入式防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液封入式防振装置は、第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と前記第2取付け具を連結するゴム状弾性体からなる防振基体と、前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム状弾性体からなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室に仕切る仕切り体と、前記主液室と副液室を連通させるオリフィス流路とを備えたものである。前記仕切り体は、前記第2取付け具の周壁部の内側に設けられて前記オリフィス流路を形成する環状のオリフィス形成部材と、周縁部が前記オリフィス形成部材の内周面に接着されて当該オリフィス形成部材の中空部を塞ぐゴム状弾性体からなる弾性壁と、前記弾性壁の径方向中央部を貫通する連結部を介して互いに連結され、前記弾性壁を当該弾性壁の軸方向で挟み込む一対の仕切り板と、を備えてなる。前記一対の仕切り板は、前記連結部の径方向外方側に位置して前記弾性壁を挟み込む挟持部と、前記挟持部の径方向外方側に位置して前記弾性壁に対して隙間をあけて対向する隙間形成部とを備える。そして、前記主液室側の仕切り板の最外周縁が、前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面に対して軸方向外方側において、前記軸方向端面の内周縁よりも径方向外方側に位置するように、前記主液室側の仕切り板の外径が前記オリフィス形成部材の前記軸方向端面での内径よりも大きく設定され、前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面には、前記弾性壁から連なるゴム状弾性体からなる突起が前記軸方向端面から軸方向外方側に突出させて設けられ、前記主液室側の仕切り板の軸方向における変位に対して、前記主液室側の仕切り板の周縁部が当該周縁部における前記弾性壁側の板面において前記突起により受け止められ、かつ前記副液室側に最大限変位したときでも前記最外周縁が前記突起に当接しないよう構成されている。
本発明の好ましい態様において前記突起が、前記弾性壁の周縁部に沿って延びる周状突起であってもよい。また、前記弾性壁の成形時における注入ゲート部が、前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面において、前記主液室側の仕切り板の最外周縁よりも径方向外方側に、前記突起と一体化させて設けられてもよい。
本発明に係る液封入式防振装置であると、過大な振幅の入力時に主液室側の仕切り板が副液室側に向かって大きく変位した場合であっても、主液室側の仕切り板の外径がオリフィス形成部材の内径よりも大きく設定されているので、当該仕切り板の最外周縁が弾性壁に干渉するのを回避することができる。そのため、仕切り板の最外周縁に、成形時におけるパーティングラインが設定された場合であっても、パーティングラインのバリが弾性壁に干渉するのを抑制することができ、従って、弾性壁に亀裂が発生するのを抑制して、耐久性を向上することができる。
1実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図である。 同防振装置の仕切り体の平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図3の要部拡大図である。 同仕切り体における仕切り板の変位時の要部拡大断面図である。 従来の液封入式防振装置の縦断面図である。 従来の仕切り体の縦断面図である。 従来の仕切り体における仕切り板の変位時の要部拡大断面図である。
以下、本発明の1実施形態に係る液封入式防振装置を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る液封入式防振装置10の縦断面図である。この防振装置10は、自動車のエンジンに取付けられる上側の第1取付け具12と、車体フレームに取付けられる下側の筒状の第2取付け具14と、これらを連結するゴム状弾性体からなる防振基体16とを備えてなる。
第1取付け具12は、第2取付け具14の軸芯部上方に配されたボス金具であり、第2取付け具14の軸方向X(即ち、上下方向)が防振装置10の主荷重方向(即ち、主たる荷重入力方向)となるように、防振基体16を介して第2取付け具14に連結されている。第1取付け具12の周面には、径方向(即ち、軸方向Xに垂直な方向である軸直角方向)の外方側Koに向けてフランジ状に突出するストッパ部18が設けられている。また、上面には雌ねじ部20が設けられ、ここに不図示のボルトが螺合することで、振動源側の部材に取り付けられるように構成されている。
第2取付け具14は、防振基体16が内周面に加硫接着される円筒状の本体金具である。この例では、第2取付け具14は、上部側の大径筒部14Aと、テーパ筒部14Bを介して径が小さく設定された下部側の小径筒部14Cとを備えてなる。第2取付け具14は、不図示のブラケット等を介して車体側に取り付けられるように構成されている。符号22は、大径筒部14Aに外嵌固定されたストッパ金具であり、第1取付具12のストッパ部18との間でストッパ作用を発揮する。
防振基体16は円錐台形状に形成され、その上端部が第1取付け具12に、下端部が第2取付け具14の上端開口部にそれぞれ加硫接着されている。この防振基体16の下端部に、第2取付け具14の内周面を覆うゴム膜状のシール壁部24が連なっている。
第2取付け具14には、防振基体16の下面に対して軸方向Xに対向配置されて当該下面との間に液体封入室26を形成する可撓性ゴム膜からなるダイヤフラム28が取り付けられている。ダイヤフラム28の外周部には環状の補強金具30が設けられ、該補強金具30を介して第2取付具14の下端部32に絞り固定されている。
液体封入室26には、水やエチレングリコール、シリコーンオイル等の液体が封入されている。液体封入室26は、仕切り体34により、防振基体16が室壁の一部をなす防振基体16側(即ち、上側)の主液室36と、ダイヤフラム28が室壁の一部をなすダイヤフラム28側(即ち、下側)の副液室38とに仕切られており、これら主液室36と副液室38は、絞り流路としてのオリフィス流路40を介して互いに連通されている。
仕切り体34は、図1〜3に示されるように、第2取付け具14の円筒状の周壁部(ここでは小径筒部14C)の内側に設けられた円環状のオリフィス形成部材42と、オリフィス形成部材42の中空部を塞ぐゴム弾性体からなる弾性壁44と、弾性壁44をその軸方向Xで挟み込む上下一対の仕切り板46,48とからなる。
オリフィス形成部材42は、第2取付け具14の周壁部との間に、周方向に延びるオリフィス流路40を形成する剛体からなる部材であり、該周壁部の内周のシール壁部24に嵌着されている。オリフィス形成部材42は、外向きに開かれた断面コの字状をなし、該コの字の内側の凹溝部50と第2取付け具14の周壁部との間でオリフィス流路40が形成されている。オリフィス形成部材42は、ダイヤフラム28外周部の補強金具30と、防振基体16の下端外周部に形成された受止め段部16Aとで挟持固定されており、これにより、仕切り体34が第2取付け具14の内側に取り付けられている。
上記弾性壁44は、平面視円形状をなしており、その周縁部44Aが、オリフィス形成部材42の内周面42Aに加硫接着されている。弾性壁44は、径方向中央部に軸方向Xに貫通する円形の貫通穴52を備え、貫通穴52の周りの表裏両側には、軸方向Xに突出する環状の凸条54が設けられている。
一対の仕切り板46,48は、貫通穴52を貫通する円柱状の連結部56を介して互いに連結されており、熱可塑性樹脂により一体に成形されている。そのうちの一方(上側)の仕切り板46が主液室36の室壁の一部を構成しており、即ち、主液室36に面して配されている。また、他方(下側)の仕切り板48が副液室38の室壁の一部を構成しており、即ち、副液室38に面して配されている。そして、これら一対の仕切り板46,48の軸方向Xにおける変位量が弾性壁44によって規制されている。
一対の仕切り板46,48は、中央部の連結部56の周りに、それぞれ、弾性壁44の上下の凸条54が嵌合する環状溝58が設けられている。環状溝58の外周、即ち径方向外方側Koには、弾性壁44を軸方向Xで挟み込む挟持部60が全周にわたって環状に設けられている。更に、挟持部60の外周、即ち径方向外方側Koには、弾性壁44の対向する壁面との間で径方向外方側Koほど漸次広くなる隙間S(図3参照)を形成する隙間形成部62が設けられている。
より詳細には、図4に示すように、一対の仕切り板46,48は、挟持部60に相当する内周側部分において、両者の間隔が径方向Kで略一定となるように、対向する板面が軸方向Xに垂直な平面状に形成されるとともに、隙間形成部62に相当する外周側部分において、対向する板面がそれぞれ径方向外方側Koほど漸次軸方向外方側Xoに位置する傾斜面状に形成されている。一方、弾性壁44は、挟持部60に対向する内周側部分の壁面が、軸方向Xに垂直な平面状に形成されるとともに、隙間形成部62に対向する外周側部分の壁面が、径方向外方側Koほど軸方向外方Xoに位置する傾斜面状に形成されている。これにより、弾性壁44は、径方向外方側Koほど漸次厚肉状に形成されている。また、仕切り板46,48の外周側部分における上記傾斜面状の板面と、弾性壁44の外周側部分における上記傾斜面状の壁面は、ともに湾曲面状に形成されており、かつ、前者の方が勾配が大きく(即ち、曲率半径が小さく)設定されている。これにより、上記隙間Sは径方向外方側Koほど漸次広く形成されている。
図4に示すように、弾性壁44には、上記挟持部60と隙間形成部62の境界部に対応する位置において、軸方向Xに陥没する凹部64が設けられている。凹部64は、この例では、副液室38側に向く壁面(下側の壁面)に設けられており、複数個が周方向Cに等間隔にて並設されている。
連結部56は、この例では、図4に示すように、一方の仕切り板(この例では下側の仕切り板)48に設けた嵌合凸部56Aと、他方の仕切り板(この例では上側の仕切り板)46に設けた嵌合凹部56Bとを嵌合させた状態で、超音波溶着されることにより嵌合固定されている。
以上の構成において、本実施形態のものでは、一対の仕切り板46,48の内、副液室38側(即ち、下側)の仕切り板48に対して、主液室36側(即ち、上側)の仕切り板46が径方向外方側Koに延設されている。
詳細には、図4に示すように、副液室38側の仕切り板48については、弾性壁44よりも外形が小さく形成されており、すなわち、仕切り板48の最外周縁48Aは、弾性壁44の外周縁が位置するオリフィス形成部材42の内周面42Aよりも径方向内方側Kiで終端している。
一方、主液室36側の仕切り板46については、その外径D1が、オリフィス形成部材42の主液室36側の軸方向端面42Bでの内径D2よりも大きく設定されており(D1>D2)、これにより、該仕切り板46の最外周縁46Aが、オリフィス形成部材42の主液室36側の軸方向端面42Bに対して軸方向外方側Xo(上方、即ち弾性壁44から離間する方向)において、該軸方向端面42Bの内周縁42B1よりも径方向外方側Koに位置するように形成されている。この例では、主液室36側の仕切り板46の板面66(弾性壁44に対向する下側の板面)が、上記のように外周側部分において、弾性壁44から湾曲面状に立ち上がるように形成されているため、仕切り板46の周縁部46Bにおける弾性壁44側の板面66Aと、上記軸方向端面42Bとの間には、軸方向Xに大きな間隔が確保されている。
また、オリフィス形成部材42の主液室36側の軸方向端面42Bには、図4に示すように、弾性壁44から連なるゴム弾性体からなる周状突起68が設けられている。周状突起68は、上記軸方向端面42Bから軸方向外方側Xo(即ち、上方)に突出させて設けられており、この例では、弾性壁44の周縁部44Aに沿って延び、その全周にわたって環状に形成されている。周状突起68は、オリフィス形成部材42の上記軸方向端面42Bにおける内周縁42B1を覆うように設けられており、そのため、周状突起68の内径D3は、主液室36側の仕切り板46の外径D1よりも小さく設定されている(D1>D3)。また、過大変位入力時において、主液室36側の仕切り板46が最大限下方(即ち、副液室38側)に変位した場合でも、その最外周縁46Aが周状突起68に当接しないように、最外周縁46Aは周状突起68の上面68A(主液室36側の端面を構成する先端面)から十分に離間して位置している。これにより、図5に示すように、主液室36側の仕切り板46の軸方向Xにおける変位に対して、主液室36側の仕切り板46の周縁部46Bは、当該周縁部46Bにおける弾性壁44側の板面66A(即ち、最外周縁46Aよりも内側の板面部)において周状突起68により受け止められるよう構成されている。
図2,3に示すように、オリフィス形成部材42の主液室36側の軸方向端面42Bには、弾性壁44の成形時における注入ゲート部70が設けられている。この注入ゲート部70は、上記軸方向端面42Bにおける周方向Cの一箇所において、周状突起68から径方向外方側Koに張り出した形状に設けられており、主液室36側の仕切り板46の最外周縁46Aよりも径方向外方側Koにおいて、上記周状突起68と一体化させて設けられている。
以上よりなる本実施形態の液封入式防振装置10であると、高周波数域の微振幅振動が生じたとき、一対の仕切り板46,48が一体となって往復動することで、主液室36の液圧を吸収して振動を低減することができる。そのため、高周波微振幅振動に対し、動ばね定数を効果的に低減することができる。
一方、低周波数域の大振幅振動が生じたときには、一対の仕切り板46,50の変位量が弾性壁44によって規制されるので、オリフィス流路40を通って主液室36と副液室38の間で液体を流通させることができ、その液体流動効果によって振動を減衰することができる。よって、低周波数域での減衰性能と高周波数域での低動ばね化を両立することができる。
特に本実施形態であると、主液室36側の仕切り板46の外径D1を、対向するオリフィス形成部材42の軸方向端面42Bでの内径D2よりも大きく設定し、更に、弾性壁44の周縁部44Aに沿って周状突起68を設けたことにより、次の作用効果が奏される。すなわち、図5に示すように、過大な振幅の入力時に、主液室36側の仕切り板46が副液室38側に向かって大きく変位した場合であっても、主液室36側の仕切り板46は、その周縁部46Bにおける下側の板面66Aで周状突起68に当接し、最外周縁46Aが弾性壁44に干渉するのを回避することができる。すなわち、仕切り板46の外径D1をオリフィス形成部材42の内径D2よりも大きく設定したことにより、過大振幅入力時にも、仕切り板46の最外周縁46Aは弾性壁44の本体には当接しない。しかも、仕切り板46の周縁部46Bを受け止める周状突起68をオリフィス形成部材42の軸方向端面42Bに設けた上で、仕切り板46の周縁部46Bをオリフィス形成部材42から離間する方向に向けて立ち上がる形状としたので、過大振幅入力時にも、仕切り板46の最外周縁46Aは周状突起68に当接しない。
仕切り板46の最外周縁46Aには、当該仕切り板46の成形時におけるパーティングラインが設定されるので、パーティングラインのバリが最外周縁46Aに残る可能性がある。これに対し、上記実施形態によれば、仮に最外周縁46Aにバリが存在していたとしても、過大振幅入力時に、仕切り板46は、まず、その周縁部46Bで周状突起68に対して緩やかに当たり、最外周縁46Aが弾性壁44や周状突起68に当接することを回避することができる。そのため、バリに起因して弾性壁44に亀裂が発生するのを抑制して、耐久性を向上することができる。
また、弾性壁44の注入ゲート部70を、仕切り板46の最外周縁46Aよりも径方向外方側Koにおいて、周状突起68と一体に設けたので、仕切り体の最外周縁46Aと注入ゲート部70のゲート跡突起72との干渉を回避することができる。そのため、仮に最外周縁46Aにパーティングラインのバリが存在していた場合でも、注入ゲート部70からの亀裂を抑制することができ、弾性壁44の加硫接着品質を確保することができる。
なお、副液室38側の仕切り板48については、主液室36側の仕切り板46に比べて、過大振幅入力時の変位量が小さいので、上記のように径方向外方側Koに延設する必要はないが、主液室36側の仕切り板46と同様に延設させて、その外径をオリフィス形成部材42の内径よりも大きく設定してもよい。
また、上記実施形態では、主液室36側の仕切り板46の周縁部46Bを受け止めるための突起を周状突起68として、全周にわたって延びる環状の突起で形成したが、必ずしも全周にわたって延びるものでなくてもよく、周方向Cで断続的に形成された周状突起でもよい。また、例えば、周上の4箇所や6箇所のように複数箇所にて均等に突起を配置してもよい。好ましくは、全周に設けることであり、その場合、仕切り板を受け止める際の傾きを防止するとともに、弾性壁の成形性にも優れる。
また、上記実施形態では、主液室36側の仕切り板46の周縁部46Bを、径方向外方側Koほど軸方向外方Xoに位置するように上方に立ち上がる形状としたが、最外周縁46Aがオリフィス形成部材42の軸方向端面42Bに対して軸方向外方側Xoに位置するものであれば、例えば、周状突起68に当接する仕切り板46の周縁部46Bを、上記軸方向端面42Bと平行な姿勢で対向するように径方向外方側Koに屈曲した形状としてもよい。
また、過大振幅入力時に、主液室36側の仕切り板46の最外周縁46Aが弾性壁44に当接しないものであれば、種々の変更が可能であり、例えば、主液室36側の仕切り板46の周縁部46Bを受け止めるための突起も必ずしも設けなくてよい。また、上記実施形態では、一対の仕切り板46,48を樹脂製としたが、鋳造金具としてもよい。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
本発明は、自動車のエンジンマウントを始め、振動体と支持体とを防振的に結合する自動車の各種防振装置として用いることができ、また、自動車以外の各種車両に用いることもできる。
10…液封入式防振装置 12…第1取付け具 14…第2取付け具
16…防振基体 26…液体封入室 28…ダイヤフラム
34…仕切り体 36…主液室 38…副液室
40…オリフィス流路 42…オリフィス形成部材 42A…内周面
42B…主液室側の軸方向端面 42B1…軸方向端面の内周縁
44…弾性壁 44A…弾性壁の周縁部 46…主液室側の仕切り板
46A…仕切り板の最外周縁 46B…仕切り板の周縁部 48…副液室側の仕切り板
56…連結部 60…挟持部 62…隙間形成部
66…主液室側の仕切り板の板面 66A…仕切り板の周縁部における板面
68…周状突起 70…注入ゲート部
D1…主液室側の仕切り板の外径 D2…オリフィス形成部材の軸方向端面での内径
K…径方向 Ko…径方向外方側 S…隙間
X…軸方向 Xo…軸方向外方側

Claims (3)

  1. 第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と前記第2取付け具を連結するゴム状弾性体からなる防振基体と、前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム状弾性体からなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室に仕切る仕切り体と、前記主液室と副液室を連通させるオリフィス流路とを備えた液封入式防振装置であって、
    前記仕切り体は、
    前記第2取付け具の周壁部の内側に設けられて前記オリフィス流路を形成する環状のオリフィス形成部材と、
    周縁部が前記オリフィス形成部材の内周面に接着されて当該オリフィス形成部材の中空部を塞ぐゴム状弾性体からなる弾性壁と、
    前記弾性壁の径方向中央部を貫通する連結部を介して互いに連結され、前記弾性壁を当該弾性壁の軸方向で挟み込む一対の仕切り板と、
    を備えてなり、
    前記一対の仕切り板は、前記連結部の径方向外方側に位置して前記弾性壁を挟み込む挟持部と、前記挟持部の径方向外方側に位置して前記弾性壁に対して隙間をあけて対向する隙間形成部とを備え、
    前記主液室側の仕切り板の最外周縁が、前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面に対して軸方向外方側において、前記軸方向端面の内周縁よりも径方向外方側に位置するように、前記主液室側の仕切り板の外径が前記オリフィス形成部材の前記軸方向端面での内径よりも大きく設定され
    前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面には、前記弾性壁から連なるゴム状弾性体からなる突起が前記軸方向端面から軸方向外方側に突出させて設けられ、前記主液室側の仕切り板の軸方向における変位に対して、前記主液室側の仕切り板の周縁部が当該周縁部における前記弾性壁側の板面において前記突起により受け止められ、かつ前記副液室側に最大限変位したときでも前記最外周縁が前記突起に当接しないよう構成された
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記突起が、前記弾性壁の周縁部に沿って延びる周状突起であることを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  3. 前記弾性壁の成形時における注入ゲート部が、前記オリフィス形成部材の主液室側の軸方向端面において、前記主液室側の仕切り板の最外周縁よりも径方向外方側に、前記突起と一体化させて設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の液封入式防振装置。
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