JP4179623B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents

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本発明は、主として自動車エンジンなどを防振的に支持固定するのに用いられる液封入式防振装置に関するものである。
かかる液封入式防振装置の構成について、図面を参照しながら簡単に説明する。図9は、従来の液封入式防振装置の構成を示す縦断面図である。図10は、その防振装置を図9とは異なる面で切断したときの縦断面図である。図11は、その防振装置が備える仕切り手段の平面図及び断面図であり、そのF−F断面、G−G断面がそれぞれ図9、図10に相当する。なお、後述の本発明の実施形態で説明する部材や部位と同一の部材や部位については、同一の符号を用いて説明する。
この液封入式防振装置101は、エンジン側に取り付けられる取付け具1と、エンジン下方の車体フレーム側に取り付けられる筒状の取付け具2と、これらを結合するゴム状弾性体により構成される防振基体3とを備える。取付け具2にはダイヤフラム14が取り付けられ、その上面と防振基体3の下面との間に液体封入室16が形成される。液体封入室16は、仕切り手段50によって主液室17と副液室18の2室に仕切られており、これらは仕切り手段50の外周面と取付け具2の内周面との間に形成されたオリフィス51によって互いに連通されている。
液体封入室16には、エチレングリコールなどの不凍性の液体(不図示)が封入され、オリフィス51による主液室17と副液室18との間の液体流動効果や防振基体の制振効果によって、大振幅の振動を減衰させることが可能となる。したがって、液体封入室16のシール性を高めてオリフィス51での液体流動を確保することが、振動減衰機能を発揮する上で重要となる。なお、主液室17と副液室18との間には、ゴム状弾性体により構成される弾性仕切り膜30が配置されており、その往復動変形によって両液室17、18間の液圧変動を吸収して、小振幅の振動を減衰させることができる。
仕切り手段50は、図11に示すように、弾性仕切り膜30と、弾性仕切り膜30の防振基体3側の膜面に相対して配置されてその変位を規制する第1規制部54と、弾性仕切り膜30のダイヤフラム14側の膜面に相対して配されてその変位を規制する第2規制部55と、弾性仕切り膜30の膜厚方向に延設された周壁部56と、周壁部56の周縁から径方向に張り出してなるフランジ部57と、周壁部56の外周に設けられた縦壁部58とを備えている。
仕切り手段50は複数の部材を組み合わせて構成されており、詳しくは、図12に示した第1規制部54を備える板状部材52と、図13に示した第2規制部55、周壁部56、フランジ部57及び縦壁部58を備える筒状部材53とを、図5に示す弾性仕切り膜30を挟み込むように組み合わせて構成されている。従来、このような仕切り手段の構成部材には、鉄のプレス品やアルミダイカスト品が用いられているが、これらを樹脂材により成形することで防振装置の軽量化を図りたいという要請がある。また、下記特許文献1では、仕切り手段の構成部材を樹脂材により成形し、それらを超音波溶着によって固着することで溶接やかしめ加工等の面倒な作業を削減することが提案されている。
図11〜13の例では、板状部材52及び筒状部材53がそれぞれ樹脂材により成形されている。なお、フランジ部57のみはステンレスなどの金属材により成形されており、その内側周縁が周壁部56に埋設された状態で一体的に成形されている。したがって、筒状部材53では、第2規制部55、周壁部56及び縦壁部58が樹脂部分として一体的に成形されており、縦壁部58は周壁部56の一部を厚肉化して形成されている。このような樹脂製部材は、一般的に射出成形法により成形される。
図14は、仕切り手段50の外周面を展開した展開図である。オリフィス51の内周面は周壁部56により形成され、オリフィス51の底面はフランジ部57により形成されている。筒状部材53の上端周縁には、径方向に張り出した張出し部59が形成されており、かかる張出し部59によってオリフィス51の天井面が形成されている。また、主液室17に開口するオリフィス出入口8が板状部材52と張出し部59の周縁にそれぞれ形成され、副液室18に開口するオリフィス出入口9がフランジ部57に形成されている。オリフィス出入口8とオリフィス出入口9との間には、それらの短絡を防止するように仕切る縦壁部58が配されており、オリフィス51の流路が略環状に形成されている。
仕切り手段50は、図9、10に示すようにフランジ部57の外側周縁を取付け具2にかしめ固定されており、それによって取付け具2に対する軸方向の位置決めが行われる。また、仕切り手段50の外周面と取付け具2の内周面との間には、防振基体3と一体的に成形されたゴム膜60が周方向に配設されており、液体封入室16周縁がシールされている。
しかしながら、上記のような液封入式防振装置では、液体封入室のシール性が低下して所望の動特性が得られないおそれがあることが判明した。これは、樹脂製部材により仕切り手段を構成することで従来品に比べて寸法精度が悪化し、防振装置を組み立てた際にシール性が適切に確保されない場合があることに起因すると考えられる。また、かかる寸法精度の悪化が、弾性仕切り膜に相対する部分の平面度に及ぶと、弾性仕切り膜の往復動変形に影響を及ぼして所望の動特性が得られないおそれがあった。この平面度の問題は、第1規制部や第2規制部の厚みを増すことで幾分か改善されるものの、かかる対策は、防振装置の軽量化の要請に反すると共にコストアップを引き起こすために好ましくない。
特開平5−248479号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体封入室のシール性を高めてオリフィスでの液体流動を確保し、振動減衰機能を良好に発揮することができる液封入式防振装置を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る液封入式防振装置は、第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と前記第2取付け具とを結合し、ゴム状弾性体により構成される防振基体と、前記第2取付け具に取り付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室とに仕切る仕切り手段と、前記仕切り手段の外周面と前記第2取付け具の内周面との間に形成され、前記主液室と前記副液室とを連通させるオリフィスとを備える液封入式防振装置において、前記仕切り手段が、複数の樹脂製部材を組み合わせて構成されていると共に、径方向に張り出して前記オリフィスの底面を形成するフランジ部を備え、前記防振基体が、前記フランジ部の外側周縁が前記第2取付け具にかしめ固定されることにより前記仕切り手段の上面周縁に当接する仕切り手段受け部を備え、前記仕切り手段の上面周縁に当接するゴム状弾性体からなる突起が、前記防振基体の下面周縁となる前記仕切り手段受け部に略環状に且つ前記ダイヤフラム側に向かって突設されて外周側に凹部を形成しており、前記仕切り手段の上面周縁に押圧されているものである。
上記構成によれば、仕切り手段が複数の樹脂製部材を組み合わせて構成されることにより、防振装置の軽量化を図ることができる。そして、仕切り手段の上面周縁に当接するゴム状弾性体からなる突起が、防振基体の下面周縁に略環状に突設されていることにより、液体封入室の周縁において仕切り手段と第2取付け具との間が確実にシールされ、オリフィスでの液体流動を確保して振動減衰機能を良好に発揮することができる。
上記において、前記仕切り手段が、ゴム状弾性体により構成される弾性仕切り膜と、樹脂材により成形された板状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の前記防振基体側の膜面に相対して配されて前記弾性仕切り膜の変位を規制する第1規制部と、樹脂材により成形された筒状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の前記ダイヤフラム側の膜面に相対して配されて前記弾性仕切り膜の変位を規制する第2規制部と、前記筒状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の膜厚方向に延設されて前記オリフィスの内周面を形成する周壁部と、前記周壁部の周縁から径方向に張り出した前記フランジ部と、前記防振基体の下面周縁の一部を延設してなり、前記周壁部の外周に配されて、前記主液室に開口する第1オリフィス出入口と前記副液室に開口する第2オリフィス出入口との間を仕切って、前記オリフィスの流路を形成する縦壁部とを備えるものが好ましい。
上記構成は、弾性仕切り膜に相対する部分の平面度の悪化が、第2規制部、周壁部及び縦壁部が樹脂部分として一体的に成形された部材(上述の従来例では筒状部材53)において、縦壁部が形成された箇所で厚みが局所的に異なることに起因して成形時の収縮によるヒケ量がばらつくことが原因であるとの観点からなされたものである。即ち、本発明の上記構成によれば、第2規制部及び周壁部を備える樹脂製の筒状部材が、防振基体と一体的に成形されたゴム状弾性体からなる縦壁部とは別個の部材として構成されるため、仕切り手段の樹脂部分は、縦壁部の箇所において厚みが局所的に異なることはなく、その断面形状が周方向で略一定となって、弾性仕切り膜に相対する部分の平面度を良好に確保することができる。
上記において、前記板状部材が超音波溶着によって前記筒状部材に固着されているものが好ましく、これにより防振装置の組立てを迅速且つ容易に行うことができる。即ち、仕切り手段を構成する樹脂製部材の組立てを取付け具への取付け前に簡易に行うことができ、液体中での組立てという面倒且つ困難な作業を回避することができる。
この仕切り手段では、フランジ部の外側周縁のかしめ固定により第2取付け具に対する軸方向の位置決めが行われて、その上面周縁に防振基体が備える仕切り手段受け部が当接することになるが、かかる仕切り手段受け部に上記の突起が形成されていることにより、位置決めされた仕切り手段の上面周縁に突起が押圧されて液体封入室をより適切にシールすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る液封入式防振装置の構成の一例を示す縦断面図である。図2は、その防振装置を図1とは異なる面で切断したときの縦断面図である。図3は、仕切り手段を構成する組立体の平面図と断面図であり、そのA−A断面、B−B断面がそれぞれ図1、図2に相当する。
この液封入式防振装置100は、自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームに伝達させないようにするための防振装置であり、図1、2に示すように、エンジン側に取り付けられる取付け具1(前記第1取付け具に相当する。)と、エンジン下方の車体フレーム側に取り付けられる筒状の取付け具2(前記第2取付け具に相当する。)と、これらを結合するゴム状弾性体により構成される防振基体3とを備える。
取付け具1は、例えば鉄鋼材料により構成され、下方から径方向に張り出すように形成された大径部11と、上面に設けられた雌ねじ部12とを備えている。雌ねじ部12には連結ボルト13が螺合されており、取付け具1は連結ボルト13を介してエンジンに取り付けられる。
取付け具2は、防振基体3が加硫成形される筒状金具21と、防振基体3と取付け具1の大径部11とを覆うように配される筒状のストッパ金具22と、カップ状の底金具23とから構成されており、それらは例えば鉄鋼材料から構成される。筒状金具21は、その上端部が上広がりのテーパ筒状に形成されており、径方向に張り出した部分にストッパ金具22の下端部がかしめ固定されている。ストッパ金具22は、その上面をキャップ状のストッパゴム24により覆われている。底金具23の底部には連結ボルト25が設けられており、取付け具2は連結ボルト25を介して車体フレームに取り付けられる。
防振基体3は、断面略円錐台形状に形成され、取付け具1の大径部11と筒状金具21の上端部内周面との間で加硫接着されている。防振基体3は、筒状金具21の胴部内周面を覆うゴム膜28と、後述する仕切り手段4の上面周縁に当接しうる仕切り手段受け部29とを備えており、仕切り手段受け部29には突起27が略環状に突設されている。また、仕切り手段受け部29は、図2に示すようにその一部が軸方向(後述する弾性仕切り膜30の膜厚方向)に延設され、角柱状の縦壁部38が構成されている。縦壁部38については後述する。
ダイヤフラム14は、部分球状を有するゴム膜により構成されており、取付け具2に取り付けられることで、その上面と防振基体3の下面との間に液体封入室16が形成される。ダイヤフラム14の周縁には、ドーナツ板状の補強金具15が一体的に加硫接着されており、その補強金具15が、後述する仕切り手段4のフランジ部37と共に筒状金具21と底金具23との間でかしめ固定されている。
液体封入室16は、仕切り手段4によって、防振基体3側の主液室17とダイヤフラム14側の副液室18との2室に仕切られており、これらは仕切り手段4の外周面と取付け具2の内周面との間に形成されたオリフィス10によって互いに連通されている。液体封入室16には、エチレングリコールなどの不凍性の液体(不図示)が封入される。上述のように、車両走行時の路面の凹凸に起因する振動のような大振幅の振動下では、液体がオリフィス10を通って主液室17と副液室18との間を流動し、これにより振動減衰機能が発揮される。
仕切り手段4は、図1、2に示すように、ゴム状弾性体により構成された略円板状の弾性仕切り膜30と、弾性仕切り膜30の防振基体3側の膜面に相対して配されて弾性仕切り膜30の変位を規制する第1規制部34と、弾性仕切り膜30のダイヤフラム14側の膜面に相対して配されて弾性仕切り膜30の変位を規制する第2規制部35と、弾性仕切り膜30の膜厚方向に延設されてなる周壁部36と、周壁部36の周縁から径方向に張り出してなるフランジ部37と、周壁部36の外周に配された縦壁部38とを備えており、図3に示す組立体5を取付け具2に取り付けることにより構成される。
この組立体5は、図4〜6に示す複数の部材を組み合わせて構成されており、詳しくは、第1規制部34を備える板状部材6と、第2規制部35、周壁部36及びフランジ部37を備える筒状部材7とが、弾性仕切り膜30を挟み込むように組み合わされている。組立体5の組立て状態において、弾性仕切り膜30は、板状部材6の規制面41と筒状部材7の規制面42との間に挟持固定されている。
板状部材6は、図4に示すように熱可塑性樹脂により略円板状に形成されている。板状部材6は、その内周側に第1規制部34を備えており、板厚方向に複数の開口が穿設されて、弾性仕切り膜30の膜面に相対する規制面41は格子状に形成されている。板状部材6の外周側には、主液室17に円弧状に開口するオリフィス出入口8(前記第1オリフィス出入口に相当する。)が形成されている。また、規制面41の周縁近傍には、下方に突出する微小凸条44が環状に設けられている。板状部材6は、組立体5の組立て状態において、筒状部材7の周壁部36よりも径方向に張り出すように径寸法が設定されている。
弾性仕切り膜30は、図5に示すようにゴム状弾性体により略円板状に形成されている。弾性仕切り膜30には、環状リブ31と放射状リブ32とを有するリブ群が、上下両面に同一パターンで形成されている。なお、図示の便宜上、図3ではリブ群を鎖線にて示している。環状リブ31は、組立体5の組立て状態において、その頂部が規制面41、42から離れて位置するように高さ寸法が設定されている。一方、放射状リブ32は、同状態において、その頂部が規制面41、42に当接するように高さ寸法が設定され、且つ、環状リブ31よりもリブ幅が小さく設定されている。
これにより、大振幅の振動が入力された際には、放射状リブ32が抵抗となって、環状リブ31の頂部を規制面41、42に緩やかに衝突させることができ、異音の発生を低減することができる。また、放射状リブ32のリブ幅を環状リブ31よりも小さくしてあるため、弾性仕切り膜30が往復動しにくくなることを回避でき、小振幅の振動が入力された際の液圧変動の吸収作用が好適に確保される。
筒状部材7は、図6に示すように、その上端に円板状の第2規制部35を備え、板状部材6と同様に規制面42が格子状に形成されている。また、筒状部材7は、第2規制部35の周縁から弾性仕切り膜30の膜厚方向に延びる周壁部36を備え、周壁部36と第2規制部35とが熱可塑性樹脂により一体的に成形されている。周壁部36は、第2規制部35の周縁から規制面42より上方に突出して、その内周側に弾性仕切り膜30を収容可能に構成されている。周壁部36の上端には、微小凸条44が嵌合可能な微小凹溝45が環状に設けられている。
更に、筒状部材7は、下広がりのテーパ筒状に形成されたフランジ部37を備える。フランジ部37は、ステンレスなどの金属材により成形されており、その内周側縁が周壁部36に埋設されている。フランジ部37の周壁部36よりも外周側部分には、副液室18に円弧状に開口するオリフィス出入口9(前記第2オリフィス出入口に相当する。)が形成されている。以上のように、本実施形態の筒状部材7は、その樹脂部分が第2規制部35と周壁部36とからなる。
組立体5は、板状部材6の第1規制部34と筒状部材7の周壁部36とが超音波溶着により固着されて組み立てられる。かかる固着方法は公知であり、微小凸条44を微小凹溝45に嵌合させて位置決めした状態でホーン(超音波伝達体)を当接させ、超音波振動を伝達させて溶着させればよい。組立体5は、取付け具2への取付け前に予め組み立てられていることが好ましく、これにより液体中での面倒な作業を回避して、各部材間の位置決めを容易且つ正確に行うことができる。組立体5が取付け具2に取り付けられると、上述のように仕切り手段4が構成される。
図1、2に示すように、組立体5は、フランジ部37の外側周縁がダイヤフラム14の補強金具15と共に筒状金具21と底金具23との間でかしめ固定されることで、取付け具2に取り付けられる。かかる状態では、板状部材6の上面周縁に仕切り手段受け部29が当接しつつ、組立体5の外周にゴム膜28が配される。また、仕切り手段受け部29に形成された突起27が仕切り手段4の上面周縁に押圧されるため、樹脂材よりなる板状部材6や筒状部材7の寸法が多少ばらついても、仕切り手段4と取付け具2との間を確実にシールすることができる。
防振基体3に一体的に成形された縦壁部38は、オリフィス出入口8を貫通して周壁部36の外周に配され、オリフィス10の流路が形成される。これにより、板状部材6に縦壁部38を貫通させるための貫通箇所を別途設けることなく、縦壁部38を周壁部36の外周に簡易に配することができる。なお、本実施形態では、オリフィス出入口8に、液体の流動に要する開口領域に加え、縦壁部38を貫通させるための開口領域が設けられている。
縦壁部38は、図7に示すように、オリフィス出入口8とオリフィス出入口9との間を仕切って、それらを短絡させないように配されており、これによってオリフィス10の流路が略環状に形成されている。オリフィス10は、その内周面が周壁部36により形成され、外周面がゴム膜28により形成されている。また、オリフィス10の底面はフランジ部37により形成され、その天井面は板状部材6により形成されている。
本実施形態では、縦壁部38を防振基体3と一体的に成形されたゴム状弾性体としつつ、しかもオリフィスの天井面を板状部材6により形成し、更にフランジ部37を金属材により成形しているため、筒状部材7の樹脂部分が周方向に完全に同一断面形状をなしている。これにより、弾性仕切り膜30に相対する規制面42の平面度が良好に確保され、弾性仕切り膜30の往復動変形に悪影響を及ぼすことなく、所望の動特性を好適に得ることができる。
[別実施形態]
(1)本発明の別実施形態に係る仕切り手段の縦断面図を図8に示す。図8の(a)、(b)は、それぞれ図3のA−A断面、B−B断面に相当する。この仕切り手段48では、板状部材49が筒状部材7と同じ径寸法に設定されており、オリフィス10の天井面が防振基体3の仕切り手段受け部29により形成されている。かかる構成によれば、筒状部材7の樹脂部分だけでなく、板状部材49も周方向に同一断面形状をなすため、両規制面41、42の平面度を良好に確保することができる。また、仕切り手段4の上面周縁でのシール性が特に重要となるところ、防振基体3の下面周縁に突設された突起27により、そのシール性を効果的に確保することができる。
(2)前述の実施形態では、仕切り手段4が金属材よりなるフランジ部37を備える例を示したが、フランジ部の材質は特に限られるものではなく、フランジ部を樹脂材により成形して周壁部と一体化してもよい。また、フランジ部を周壁部に対して着脱自在に構成しても構わない。
本発明に係る液封入式防振装置の構成の一例を示す縦断面図 図1の防振装置を異なる面で切断したときの縦断面図 本実施形態の仕切り手段を構成する組立体の平面図とA−A断面図 板状部材の平面図とC−C断面図 弾性仕切り膜の平面図とD−D断面図 筒状部材の平面図とE−E断面図 本実施形態の液封入式防振装置が備える仕切り手段の側面図 本発明の別実施形態に係る仕切り手段の縦断面図 従来の液封入式防振装置の構成の一例を示す縦断面図 図9の防振装置を異なる面で切断したときの縦断面図 従来の液封入式防振装置が備える仕切り手段の平面図とF−F断面図 板状部材の平面図とH−H断面図 筒状部材の平面図とI−I断面図 従来の液封入式防振装置が備える仕切り手段の側面図
符号の説明
1 第1取付け具
2 第2取付け具
3 防振基体
4 仕切り手段
5 組立体
6 板状部材
7 筒状部材
8 第1オリフィス出入口
9 第2オリフィス出入口
10 オリフィス
14 ダイヤフラム
16 液体封入室
17 主液室
18 副液室
27 突起
28 ゴム膜
29 仕切り手段受け部
30 弾性仕切り膜
34 第1規制部
35 第2規制部
36 周壁部
37 フランジ部
38 縦壁部
41 規制面
42 規制面
70 凹部
100 液封入式防振装置

Claims (3)

  1. 第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と前記第2取付け具とを結合し、ゴム状弾性体により構成される防振基体と、前記第2取付け具に取り付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室とに仕切る仕切り手段と、前記仕切り手段の外周面と前記第2取付け具の内周面との間に形成され、前記主液室と前記副液室とを連通させるオリフィスとを備える液封入式防振装置において、
    前記仕切り手段が、複数の樹脂製部材を組み合わせて構成されていると共に、径方向に張り出して前記オリフィスの底面を形成するフランジ部を備え、
    前記防振基体が、前記フランジ部の外側周縁が前記第2取付け具にかしめ固定されることにより前記仕切り手段の上面周縁に当接する仕切り手段受け部を備え、
    前記仕切り手段の上面周縁に当接するゴム状弾性体からなる突起が、前記防振基体の下面周縁となる前記仕切り手段受け部に略環状に且つ前記ダイヤフラム側に向かって突設されて外周側に凹部を形成しており、前記仕切り手段の上面周縁に押圧されていることを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記仕切り手段が、
    ゴム状弾性体により構成される弾性仕切り膜と、
    樹脂材により成形された板状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の前記防振基体側の膜面に相対して配されて前記弾性仕切り膜の変位を規制する第1規制部と、
    樹脂材により成形された筒状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の前記ダイヤフラム側の膜面に相対して配されて前記弾性仕切り膜の変位を規制する第2規制部と、
    前記筒状部材に設けられ、前記弾性仕切り膜の膜厚方向に延設されて前記オリフィスの内周面を形成する周壁部と、
    前記周壁部の周縁から径方向に張り出した前記フランジ部と、
    前記防振基体の下面周縁の一部を延設してなり、前記周壁部の外周に配されて、前記主液室に開口する第1オリフィス出入口と前記副液室に開口する第2オリフィス出入口との間を仕切って、前記オリフィスの流路を形成する縦壁部と、を備える請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記板状部材が超音波溶着によって前記筒状部材に固着されている請求項2記載の液封入式防振装置。
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