JP2007218273A - 液封入式防振装置 - Google Patents

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英明 島津
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Abstract

【課題】 高周波数の振動が入力したときに第1液室の液圧を十分に吸収することができ、製作コストを低廉化できる液封入式防振装置を提供する。
【解決手段】 第1取付け具1と第2取付け具2と防振基体3とダイヤフラム9と仕切り体12とオリフィス25とを備え、仕切り体12はオリフィス形成体16と弾性仕切り膜15とから成り、オリフィス形成体16は第1オリフィス形成部材17と第2オリフィス形成部材18とで構成され、第1挟持部4と第2挟持部5に第1嵌合凹面51と第2嵌合凹面52が各別に設けられるとともに、第1当接面141と第2当接面142が各別に設けられ、膨出部41は、膨出本体部70とシール用凸部80とから成り、第1嵌合凹面51は、膨出本体部用第1凹面部111と、凸部用第1凹面部121とから成り、第2嵌合凹面52は膨出本体部用第2凹面部121と凸部用第2凹面部122とから成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、
第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と第2取付け具を連結するゴム状弾性材から成る防振基体と、前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム膜から成るダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室を連通させるオリフィスとを備え、前記仕切り体は、前記第2取付け具の周壁部との間に前記オリフィスが形成される環状のオリフィス形成体と、前記オリフィス形成体の内周部に外周部が保持されて前記オリフィス形成体の内周面の間を塞ぐ円板状の弾性仕切り膜とから成る液封入式防振装置に関する。
従来、前記オリフィス形成体の内周部で弾性仕切り膜の外周部を保持する手段として、オリフィス形成体の内周部に形成した径方向内方側に突出するフランジに弾性仕切り膜の外周部を加硫接着する手段を採用していた(特許文献1参照)
特開平9−329180号公報
この種の液封入式防振装置では、大振幅の振動が入力すると、液体がオリフィスを通って第1液室と第2液室間を流通し、その液体流動効果によって振動を減衰させる。そして、高周波数の微振幅の振動が入力すると、弾性仕切り膜が往復動変形することで、第1液室の液圧を吸収して動ばね定数の上昇を抑制する。上記従来の構造によれば、オリフィス形成体の内周部に形成したフランジに弾性仕切り膜の外周部を加硫接着していたために、弾性仕切り膜の径が前記フランジの分だけ小さくなっていた。その結果、第1液室の液圧を十分に吸収することが困難で、前記動ばね定数を十分に小さくすることが困難であった。また、弾性仕切り膜の外周部を前記フランジに加硫接着する工程が必要で、加硫接着にコストがかかっていた。
本発明の目的は、高周波数の振動が入力したときに第1液室の液圧を十分に吸収することができ、製作コストを低廉化できる液封入式防振装置を提供する点にある。
本発明の特徴は、冒頭の[技術分野]の項に記載した液封入式防振装置において、
前記オリフィス形成体は、前記オリフィスを形成するためのオリフィス溝を外周部に備えた環状の第1オリフィス形成部材と、前記第1オリフィス形成部材に内嵌された環状の第2オリフィス形成部材とから成り、
前記弾性仕切り膜の外周部は、一方の膜面の外方側と他方の膜面の外方側に膨出した膨出部に構成され、
前記膨出部を前記オリフィス形成体の軸芯方向で挟持する環状の第1挟持部と環状の第2挟持部が、前記第1オリフィス形成部材と第2オリフィス形成部材に各別に設けられ、
前記第1挟持部と第2挟持部に、前記膨出部に密嵌する第1嵌合凹面と第2嵌合凹面が各別に設けられるとともに、前記第1挟持部と第2挟持部に、前記オリフィス形成体の軸芯方向で互いに当接する環状の第1当接面と環状の第2当接面が、前記弾性仕切り膜の径方向外方側に位置する状態に各別に設けられ、
前記膨出部は、膨出本体部と、前記膨出本体部から前記弾性仕切り膜の径方向外方側に突出し、前記第1当接面の内周縁と第2当接面の内周縁に圧接して前記第1当接面と第2当接面の間への液体の浸入を阻止するシール用凸部とから成り、前記一方の膜面側の第1膨出本体部部分と、前記他方の膜面側の第2膨出本体部部分と、前記シール用凸部とがいずれも縦断面円弧状に形成され、
前記第1嵌合凹面は、前記第1膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第1凹面部と、前記第1当接面に連なり、前記一方の膜面側の第1シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第1凹面部とから成り、
前記第2嵌合凹面は、前記第2膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第2凹面部と、前記第2当接面に連なり、前記他方の膜面側の第2シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第2凹面部とから成る点にある。
つまり、第1オリフィス形成部材に設けられた第1挟持部と、第2オリフィス形成部材に設けられた第2挟持部とが、前記膨出部を前記オリフィス形成体の軸芯方向で挟持する。これにより、第1オリフィス形成部材と第2オリフィス形成部材から成るオリフィス形成体の内周部に、弾性仕切り膜の外周部を加硫接着するための径方向内方側に突出するフランジを形成しなくても済み、弾性仕切り膜の外周部を前記フランジに加硫接着するための加硫接着工程が不要になるとともに、前記フランジを設けた構造に比べて弾性仕切り膜の径を大きくすることができる。その結果、高周波数の振動が入力したときに、第1液室の液圧を十分に吸収することができる。
第1挟持部に設けられた環状の第1当接面と、第2挟持部に設けられた環状の第2当接面とは、オリフィス形成体の軸芯方向で互いに当接しており、膨出本体部から弾性仕切り膜の径方向外方側に突出したシール用凸部が、第1当接面の内周縁と第2当接面の内周縁に圧接して第1当接面と第2当接面の間への液体の浸入を阻止する。このように、第1当接面の内周縁と第2当接面の内周縁にシール用凸部が圧接するから、両内周縁に膨出本体部を直接圧接させてシールする構造に比べると、両内周縁に対するシール部の圧力(シール用凸部の圧力)を強くすることができる。その結果、弾性仕切り膜の外周部が前記膨出部に構成された構造でありながら、第1当接面と第2当接面の間のシール性を良くすることができて、シール性の不良に起因する防振性能の低下を回避することができる。
そして、弾性仕切り膜の一方の膜面側の第1膨出本体部部分と、他方の膜面側の第2膨出本体部部分と、シール用凸部とがいずれも縦断面円弧状に形成され、第1嵌合凹面は、第1膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第1凹面部と、1当接面に連なり、一方の膜面側の第1シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第1凹面部とから成り、第2嵌合凹面は、第2膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第2凹面部と、第2当接面に連なり、他方の膜面側の第2シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第2凹面部とから成るから、第1嵌合凹面と膨出部、及び第2嵌合凹面と膨出部の密着性を良くして、第1挟持部と第2挟持部で弾性仕切り膜の膨出部をより確実に挟持することができるとともに、膨出本体部及びシール用凸部の一部分に力が偏って加わるのを抑制することができ、膨出本体部及びシール用凸部の耐久性を向上させることができる。
本発明において、
前記第2オリフィス形成部材は、前記第1オリフィス形成部材に前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側から内嵌し、前記第2オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に張り出し形成されたフランジが、前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に形成された環状の凹部に、前記オリフィス形成体の軸芯方向で受け止められ、前記第2オリフィス形成部材の軸芯方向の他端部に前記第2挟持部が形成され、
前記第1挟持部は、前記第1オリフィス形成部材の内周部から前記第1オリフィス形成部材の径方向内方側に張り出す状態に前記第1オリフィス形成部材の内周部に形成されていると、次の作用を奏することができる。
第2オリフィス形成部材は、第1オリフィス形成部材に第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側から内嵌し、第2オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に張り出し形成されたフランジが、第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に形成された環状の凹部に、オリフィス形成体の軸芯方向で受け止められるから、オリフィス形成体の軸芯方向における第2オリフィス形成部材の位置(第1オリフィス形成部材に対する位置)を正確に決めることができる。さらに、第2オリフィス形成部材の軸芯方向の他端部に第2挟持部が形成され、第1挟持部は、第1オリフィス形成部材の内周部から第1オリフィス形成部材の径方向内方側に張り出す状態に第1オリフィス形成部材の内周部に形成されているから、オリフィス形成体の軸芯方向における第1挟持部と第2挟持部の位置(すなわち間隔)を正確に決めることができて、第1挟持部と第2挟持部で弾性仕切り膜部分を所望の力で挟持できる。
本発明において、
前記ダイヤフラムの外周部が環状の取付け板の内周部に加硫接着して、前記取付け板の外周部が前記第2取付け具の内周部に固定され、
前記オリフィス形成体は、前記取付け板と、前記防振基体に形成された受け部とにより前記オリフィス形成体の軸芯方向で挟持固定され、
前記受け部は、
前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面に圧接する環状の外側受け部分と、
前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面、及び、前記フランジに圧接する内側受け部分とから成り、
前記内側受け部分は、前記第2取付け具の周方向に並ぶ複数の受け止め突部を前記外側受け部分から径方向内方側に突出させて構成されていると、次の作用を奏することができる。
前記外側受け部分が、第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面に圧接し、内側受け部分がこの端面及び前記フランジに圧接するから、オリフィス形成体を第1オリフィス形成部材と第2オリフィス形成部材とに分割した構造でありながら、オリフィス形成体をそのオリフィス形成体の軸芯方向で強固に挟持固定することができる。前記内側受け部分は、前記第2取付け具の周方向に並ぶ複数の受け止め突部を前記外側受け部分から径方向内方側に突出させて構成されているから、受け部のボリュームが大きくなりすぎるのを回避することができる。
本発明において、
前記弾性仕切り膜の径方向で前記膨出部よりも内方側の弾性仕切り膜部分が前記第1挟持部と第2挟持部で挟持され、前記弾性仕切り膜部分の第1被挟持面と、前記第1被挟持面に対する前記第1挟持部の第1挟持面との間、及び、前記弾性仕切り膜部分の第2被挟持面と、前記第2被挟持面に対する前記第2挟持部の第2挟持面との間に、振動入力時にも隙間が形成されないように構成されていると、次の作用を奏することができる。
弾性仕切り膜の径方向で膨出部よりも内方側の弾性仕切り膜部分が第1挟持部と第2挟持部で挟持されるから、膨出部と弾性仕切り膜部分との境界部に亀裂が入る等の不具合を回避することができる。さらに、前記弾性仕切り膜部分の第1被挟持面と、この第1被挟持面に対する第1挟持部の第1挟持面との間、及び、弾性仕切り膜部分の第2被挟持面と、この第2被挟持面に対する第2挟持部の第2挟持面との間に、振動入力時にも隙間が形成されないように構成されているから、振動入力時に、前記第1被挟持面と第1挟持面とが衝突することがなくなるとともに、前記第2被挟持面と第2挟持面とが衝突することがなくなり、これらの衝突に起因する異音の発生を回避することができる。
本発明において、
前記第1液室を前記防振基体側の主室と前記弾性仕切り膜側の副室とに仕切る仕切り部が前記第2オリフィス形成部材に設けられ、前記仕切り部に、前記主室と副室を連通させる第2のオリフィスが形成されていると、次の作用を奏することができる。
第2のオリフィスを流れる液体の作用によって動ばね定数を小さくすることができる。すなわち、所定の振動数の振動が入力したときに、第2のオリフィスを流れる液体を共振させるように第2のオリフィスの断面積や長さ等を設定することで、所定の振動数の振動が入力したときに動ばね定数を小さくすることができる。
本発明によれば、
高周波数の振動が入力したときに第1液室の液圧を十分に吸収することができ、製作コストを低廉化できる液封入式防振装置を提供することができた。
[第1実施形態]
図1に液封入式防振装置100を示してある。この装置100は、自動車のエンジンに取付けられる横断面円形の上側の第1取付け金具1と、エンジンの下方の車体フレームに取付けられる段付き円筒状の下側の第2取付け金具2と、これらを連結するゴム状弾性材から成る防振基体3とを備えている。
第1取付け金具1は取付けボルトに対する雌ねじ部6を備えている。防振基体3は円錐台形状に形成され、その上端部が第1取付け金具1に、下端部が、第2取付け金具2にそれぞれ加硫接着している。防振基体3の下端部に、第2取付け金具2の内周面を覆うゴム膜状のシール壁部7が連なっている。
第2取付け金具2に、防振基体3の下面との間に液体封入室8を形成するゴム膜から成る部分球状のダイヤフラム9が取付けられており、詳しくは、ダイヤフラム9の外周部9Gが円環状の取付け板13の内周部13Nに加硫接着して、取付け板13の外周部13Gが第2取付け金具2の内周部2Nに固定されている。液体封入室8には液体が封入されている。また、液体封入室8を防振基体3側の第1液室11Aとダイヤフラム9側の第2液室11Bに仕切る仕切り体12が設けられ、第1液室11Aと第2液室11Bを連通させるオリフィス25が形成されている。
図1,図2,図3に示すように、仕切り体12は、第2取付け金具2の周壁部28との間に前記オリフィス25が形成される円環状のオリフィス形成体16と、オリフィス形成体16の内周部16Nに外周部が保持されてオリフィス形成体16の内周面16Mの間を塞ぐゴム製の弾性仕切り膜15とから成る。弾性仕切り膜15は円板状に形成されている。オリフィス25は周壁部28に沿うように円環状に形成されており、第1開口(図示せず)を介して第1液室11Aと連通し、第2開口(図示せず)を介して第2液室11Bと連通している。
オリフィス形成体16は、前記オリフィス25を形成するためのオリフィス溝25Gを外周部17Gに備えた円環状の第1オリフィス形成部材17と、第1オリフィス形成部材17に内嵌固着された円環状の第2オリフィス形成部材18とから成る。両者17,18は樹脂材で形成され、第2オリフィス形成部材18が第1オリフィス形成部材17に超音波溶着により固着されている。
弾性仕切り膜15の外周部は、一方の膜面15M1の外方側P1と他方の膜面15M2の外方側P2に膨出した膨出部41に構成されている。
この膨出部41をオリフィス形成体16の軸芯方向Gで挟持する環状の第1挟持部4と環状の第2挟持部5が、第1オリフィス形成部材17と第2オリフィス形成部材18に各別に設けられている。そして図2,図3に示すように、第1挟持部4と第2挟持部5に、膨出部41に密嵌(きつく嵌合、以下、同じ)する第1嵌合凹面51と第2嵌合凹面52が各別に設けられるとともに、第1挟持部4と第2挟持部5に、オリフィス形成体16の軸芯方向Gで互いに当接する環状の第1当接面141と環状の第2当接面142が、弾性仕切り膜15の径方向外方側K2に位置する状態に各別に設けられている。
前記膨出部41は、膨出本体部70と、この膨出本体部70から弾性仕切り膜15の径方向外方側K2に突出し、第1当接面141の内周縁141Nと第2当接面142の内周縁142Nに圧接して前記第1当接面141と第2当接面142の間への液体の浸入を阻止するシール用凸部80とから成り、一方の膜面15M1側の第1膨出本体部部分71と、他方の膜面15M2側の第2膨出本体部部分72と、シール用凸部80とがいずれも縦断面円弧状に形成されている。第1嵌合凹面51は、第1膨出本体部部分71を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第1凹面部111と、第1当接面141に連なり、一方の膜面15M1側の第1シール用凸部部分81を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第1凹面部121とから成り、第2嵌合凹面52は、第2膨出本体部部分72を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第2凹面部112と、第2当接面142に連なり、他方の膜面15M2側の第2シール用凸部部分82を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第2凹面部122とから成る。
弾性仕切り膜15の径方向Kで膨出部41よりも内方側K1の弾性仕切り膜部分45も第1挟持部4と第2挟持部5で挟持される。つまり、膨出部41と弾性仕切り膜部分45とで被挟持部を構成する。そして、弾性仕切り膜部分45の扁平な第1被挟持面45M1と、この第1被挟持面45M1に対する第1挟持部4の扁平な第1挟持面61との間、及び、弾性仕切り膜部分45の扁平な第2被挟持面45M2と、この第2被挟持面45M2に対する第2挟持部5の扁平な第2挟持面62との間に、振動入力時(低周波数から高周波数にわたる振動の入力時)にも隙間が形成されないように構成されている(図4参照、二点鎖線は上側に変位した弾性仕切り膜15を示す。弾性仕切り膜15は振動の入力に伴って、図4の実線の状態から下側にも変位するが、下側に変位した弾性仕切り膜15は示してはない)。上記の隙間が形成されないようにする手段として、(挟持前の弾性仕切り膜部分45の肉厚−挟持状態の弾性仕切り膜部分45の肉厚)/(挟持前の弾性仕切り膜部分45の肉厚)を0.1〜0.15に設定してある(この数値に限られるものではない)。これにより、振動入力に伴って、第1被挟持面45M1と第1挟持面61とが衝突するのを回避できるとともに、第2被挟持面45M2と第2挟持面62とが衝突するのを回避できて、異音を生じにくくすることができる。
第2オリフィス形成部材18は第1オリフィス形成部材17に第1オリフィス形成部材17の軸芯方向の一端部17A側から内嵌し、第2オリフィス形成部材18の軸芯方向の一端部18A側に張り出し形成されたフランジ38が、第1オリフィス形成部材17の軸芯方向の一端部17A側に形成された環状の凹部39に、オリフィス形成体16の軸芯方向Gで受け止められている。前記第2挟持部5は、第2オリフィス形成部材18の軸芯方向の他端部18Bに形成されている。第1挟持部4は、第1オリフィス形成部材17の内周部17Nから第1オリフィス形成部材17の径方向内方側K1に張り出す状態に前記内周部17Nに形成されている。
第1オリフィス形成部材17と第2オリフィス形成部材18から成る前記オリフィス形成体16は、取付け板13(図1参照)と、防振基体3に形成された受け部33とにより前記オリフィス形成体16の軸芯方向Gで挟持固定されている。図1,図5に示すように受け部33は、第1オリフィス形成部材17の軸芯方向の一端部17A側の端面17Mに圧接する円環状の外側受け部分31と、前記端面17M及び前記フランジ38に圧接する内側受け部分32とから成る。内側受け部分32は、第2取付け金具2の周方向Sに一定間隔で並ぶ複数の受け止め突部32Aを、外側受け部分31から径方向内方側K1に突出させて構成されている。フランジ38のフランジ面(フランジ38の一対の面のうち上側の面)と、第1オリフィス形成部材17の軸芯方向の一端部17A側の端面17Mとはオリフィス形成体16の軸芯方向Gで同一位置に位置している(面一になっている)。
本発明者は、本実施形態の液封入式防振装置と、この液封入式防振装置に対する比較例1の液封入式防振装置とを製作して、両者の作動を比較するための実験を行った。図12に示すように、比較例1は本実施形態の液封入式防振装置とは仕切り体12の構造が異なり、弾性仕切り膜15の外周部が、オリフィス形成体16の内周部から突出するフランジに加硫接着されている。図10にその実験結果を示してある。図10において実線は比較例1の液封入式防振装置の動ばね定数Kd、一点鎖線は本実施形態の液封入式防振装置の動ばね定数Kd、破線は比較例1の液封入式防振装置の減衰係数C、二点鎖線は本実施形態の液封入式防振装置の減衰係数Cである。この図に示すように、本実施形態の液封入式防振装置、及び比較例1の液封入式防振装置のいずれにおいても5Hz〜15Hzの振動が入力すると、動ばね定数Kdが低減するが、本実施形態の液封入式防振装置では、25Hz以上の振動が入力すると、比較例1よりも動ばね定数Kdが小さくなることを確認することができた。
[第2実施形態]
図6〜図9に示すように、前記第1液室11Aを防振基体3側の主室11A1と弾性仕切り膜15側の副室11A2とに仕切る仕切り部10が第2オリフィス形成部材18に設けられ、仕切り部10の径方向中央部に、主室11A1と副室11A2を連通させる副オリフィス29(第2のオリフィスに相当)が形成されている。詳しくは、第2オリフィス形成部材18は、第1オリフィス形成部材17に内嵌する外側の筒部47と、この外側の筒部47に囲まれて位置する内側の筒部55と、これらを連結する連結壁49とを一体に備え、前記内側の筒部55の中空部が前記副オリフィス29に構成されている。符号25は主オリフィス(オリフィスに相当)である。外側の筒部47と内側の筒部55は同芯状に位置している。図8,図9に示すように、符号97は周方向に一定の間隔で配置されたリブである。その他の構造は第1実施形態と同じである。
本発明者は、第2実施形態の液封入式防振装置と、この液封入式防振装置に対する比較例2の液封入式防振装置とを製作して、両者の作動を比較するための実験を行った。図13に示すように、比較例2は第2実施形態の液封入式防振装置とは仕切り体12の構造が異なり、弾性仕切り膜15の外周部が、オリフィス形成体16の内周部から突出するフランジに加硫接着されている。図11にその実験結果を示してある。図11において実線は比較例2の液封入式防振装置の動ばね定数Kd、一点鎖線は第2実施形態の液封入式防振装置の動ばね定数Kd、破線は比較例2の液封入式防振装置の減衰係数C、二点鎖線は第2実施形態の液封入式防振装置の減衰係数Cである。この図に示すように、第2実施形態の液封入式防振装置、及び比較例2の液封入式防振装置のいずれにおいても、5Hz〜15Hzの振動が入力すると、動ばね定数Kdが低減し、60Hz〜110Hzの振動が入力すると、副オリフィス29を流れる液体の作用で動ばね定数Kdが小さくなるが、第2実施形態の液封入式防振装置では、50Hz以上の振動が入力すると、比較例2よりも動ばね定数Kdが小さくなることを確認することができた。
液封入式防振装置の縦断面図 仕切り体の縦断面図 仕切り体の分解縦断面図 弾性仕切り膜の作動を示す縦断面図 図1のA−A断面図 第2実施形態の液封入式防振装置の縦断面図 第2実施形態の仕切り体の縦断面図 第2実施形態の仕切り体の分解縦断面図 第2実施形態の仕切り体の平面図 第1実施形態の液封入式防振装置の作用と比較例1の液封入式防振装置の作用を示す図 第2実施形態の液封入式防振装置の作用と比較例2の液封入式防振装置の作用を示す図 比較例1の液封入式防振装置を示す縦断面図 比較例2の液封入式防振装置を示す縦断面図
符号の説明
1 第1取付け具(第1取付け金具)
2 第2取付け具(第2取付け金具)
2N 第2取付け具の内周部(第2取付け具の内周部)
3 防振基体
4 第1挟持部
5 第2挟持部
6 雌ねじ部
7 シール壁部
8 液体封入室
9 ダイヤフラム
10 仕切り部
11A 第1液室
11A1 主室
11A2 副室
11B 第2液室
12 仕切り体
13 取付け板
13G 取付け板の外周部
13N 取付け板の内周部
15 弾性仕切り膜
15M1 一方の膜面
15M2 他方の膜面
16 オリフィス形成体
16M オリフィス形成体の内周面
16N オリフィス形成体の内周部
17 第1オリフィス形成部材
17A 一端部(第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部)
17G 外周部(第1オリフィス形成部材の外周部)
17M 端面(第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面)
17N 第1オリフィス形成部材の内周部
18 第2オリフィス形成部材
18A 一端部(第2オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部)
18B 他端部(第2オリフィス形成部材の軸芯方向の他端部)
29 副オリフィス(第2のオリフィス)
25 主オリフィス(オリフィス)
25G オリフィス溝
28 第2取付け具の周壁部
31 外側受け部分
32 内側受け部分
32A 受け止め凸部
33 受け部
38 フランジ
39 環状の凹部
41 膨出部
45 弾性仕切り膜部分
45M1 第1被挟持面
45M2 第2被挟持面
47 外側の筒部
49 連結壁
51 第1嵌合凹面
52 第2嵌合凹面
55 内側の筒部
61 第1挟持面
62 第2挟持面
70 膨出本体部
71 第1膨出本体部部分
72 第2膨出本体部部分
80 シール用凸部
81 第1シール用凸部部分
82 第2シール用凸部部分
97 リブ
100 液封入式防振装置
111 膨出本体部用第1凹面部
112 膨出本体部用第2凹面部
121 凸部用第1凹面部
122 凸部用第2凹面部
141 第1当接面
141N 第1当接面の内周縁
142 第2当接面
142N 第2当接面の内周縁
G オリフィス形成体の軸芯方向
K 弾性仕切り膜の径方向
K1 径方向内方側
K2 径方向外方側
S 第2取付け具の周方向
P1 一方の膜面の外方側
P2 他方の膜面の外方側

Claims (5)

  1. 第1取付け具と、筒状の第2取付け具と、前記第1取付け具と第2取付け具を連結するゴム状弾性材から成る防振基体と、前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム膜から成るダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室を連通させるオリフィスとを備え、前記仕切り体は、前記第2取付け具の周壁部との間に前記オリフィスが形成される環状のオリフィス形成体と、前記オリフィス形成体の内周部に外周部が保持されて前記オリフィス形成体の内周面の間を塞ぐ円板状の弾性仕切り膜とから成る液封入式防振装置であって、
    前記オリフィス形成体は、前記オリフィスを形成するためのオリフィス溝を外周部に備えた環状の第1オリフィス形成部材と、前記第1オリフィス形成部材に内嵌された環状の第2オリフィス形成部材とから成り、
    前記弾性仕切り膜の外周部は、一方の膜面の外方側と他方の膜面の外方側に膨出した膨出部に構成され、
    前記膨出部を前記オリフィス形成体の軸芯方向で挟持する環状の第1挟持部と環状の第2挟持部が、前記第1オリフィス形成部材と第2オリフィス形成部材に各別に設けられ、
    前記第1挟持部と第2挟持部に、前記膨出部に密嵌する第1嵌合凹面と第2嵌合凹面が各別に設けられるとともに、前記第1挟持部と第2挟持部に、前記オリフィス形成体の軸芯方向で互いに当接する環状の第1当接面と環状の第2当接面が、前記弾性仕切り膜の径方向外方側に位置する状態に各別に設けられ、
    前記膨出部は、膨出本体部と、前記膨出本体部から前記弾性仕切り膜の径方向外方側に突出し、前記第1当接面の内周縁と第2当接面の内周縁に圧接して前記第1当接面と第2当接面の間への液体の浸入を阻止するシール用凸部とから成り、前記一方の膜面側の第1膨出本体部部分と、前記他方の膜面側の第2膨出本体部部分と、前記シール用凸部とがいずれも縦断面円弧状に形成され、
    前記第1嵌合凹面は、前記第1膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第1凹面部と、前記第1当接面に連なり、前記一方の膜面側の第1シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第1凹面部とから成り、
    前記第2嵌合凹面は、前記第2膨出本体部部分を密嵌させる縦断面円弧状の膨出本体部用第2凹面部と、前記第2当接面に連なり、前記他方の膜面側の第2シール用凸部部分を密嵌させる縦断面円弧状の凸部用第2凹面部とから成る液封入式防振装置。
  2. 前記第2オリフィス形成部材は、前記第1オリフィス形成部材に前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側から内嵌し、前記第2オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に張り出し形成されたフランジが、前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側に形成された環状の凹部に、前記オリフィス形成体の軸芯方向で受け止められ、前記第2オリフィス形成部材の軸芯方向の他端部に前記第2挟持部が形成され、
    前記第1挟持部は、前記第1オリフィス形成部材の内周部から前記第1オリフィス形成部材の径方向内方側に張り出す状態に前記第1オリフィス形成部材の内周部に形成されている請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記ダイヤフラムの外周部が環状の取付け板の内周部に加硫接着して、前記取付け板の外周部が前記第2取付け具の内周部に固定され、
    前記オリフィス形成体は、前記取付け板と、前記防振基体に形成された受け部とにより前記オリフィス形成体の軸芯方向で挟持固定され、
    前記受け部は、
    前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面に圧接する環状の外側受け部分と、
    前記第1オリフィス形成部材の軸芯方向の一端部側の端面、及び、前記フランジに圧接する内側受け部分とから成り、
    前記内側受け部分は、前記第2取付け具の周方向に並ぶ複数の受け止め突部を前記外側受け部分から径方向内方側に突出させて構成されている請求項2記載の液封入式防振装置。
  4. 前記弾性仕切り膜の径方向で前記膨出部よりも内方側の弾性仕切り膜部分が前記第1挟持部と第2挟持部で挟持され、前記弾性仕切り膜部分の第1被挟持面と、前記第1被挟持面に対する前記第1挟持部の第1挟持面との間、及び、前記弾性仕切り膜部分の第2被挟持面と、前記第2被挟持面に対する前記第2挟持部の第2挟持面との間に、振動入力時にも隙間が形成されないように構成されている請求項1〜3のいずれか一つに記載の液封入式防振装置。
  5. 前記第1液室を前記防振基体側の主室と前記弾性仕切り膜側の副室とに仕切る仕切り部が前記第2オリフィス形成部材に設けられ、前記仕切り部に、前記主室と副室を連通させる第2のオリフィスが形成されている請求項1〜4のいずれか一つに記載の液封入式防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013060963A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Tokai Rubber Ind Ltd 能動型制振器
JP2014202345A (ja) * 2013-04-10 2014-10-27 東洋ゴム工業株式会社 液封入式防振装置

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