一実施形態では、本発明は、長時間作用型凝固因子、ならびにこれを生成する方法および使用する方法を提供する。別の実施形態では、長時間作用型凝固因子は、カルボキシ末端ペプチド(CTP、CTP単位とも呼ばれる)を含む。別の実施形態では、凝固因子を含む長時間作用型ポリペプチドはさらに、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)のカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む。別の実施形態では、CTPは、凝固因子の分解に対する保護剤として機能する。別の実施形態では、CTPは、凝固因子のCmaxを延長させる。別の実施形態では、CTPは、凝固因子のTmaxを延長させる。別の実施形態では、CTPは、凝固因子の循環半減期を延長させる。一部の実施形態では、CTPは、凝固因子の力価を増強する。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の生物学的半減期を延長させる方法であって、この方法は、凝固因子のカルボキシ末端に1〜10個のCTPを結合し、これによって、この凝固因子の生物学的半減期を延長させる工程を包含する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の生物学的半減期を延長させる方法であって、この方法は、この凝固因子のカルボキシ末端に1〜10個のCTPを結合し、これによってこの凝固因子の生物学的半減期を延長させる工程を包含する。別の実施形態では、本発明は、凝固因子の循環半減期を延長させる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、凝固因子の半減期を延長させる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、凝固因子の半減期を延長させる方法を提供する。
凝固第VII因子(FVII)は、不活性なプロ酵素として血流中に肝細胞によって分泌される444アミノ酸の糖タンパク質(50KDa)である。組織損傷および循環血液への暴露の際に、FVIIは、FVIIに対する真のレセプタータンパク質であり、かつ血管壁の深部層に局在する種々の細胞によって発現される、組織因子(TF)との抱合体を形成する。このFVII−TF抱合体の形成は、FVIIの活性化を提供する。活性化されたFVII(FVIIa)は、第IX因子および第X因子を活性化することによって外因性の凝固経路を開始する。
FVIIは、凝固系と関連するビタミンK依存性糖タンパク質の群に属する。FVII以外に、この群は、第IX因子、第X因子、プロテインCおよびプロトロンビンからなる。これらのタンパク質は、同様のドメイン組織化を有し、かつN末端プロペプチドとの前駆体、続いて成熟アミノ酸配列として合成される。このプロペプチドは、グルタミン酸(Glu)をγカルボキシグルタミン酸(Gla)へ変換するガンマカルボキシラーゼのドッキング部位を含む。このドメインには、2つの上皮細胞増殖因子様(EGF)ドメイン、接続領域(CR)およびC末端セリンプロテアーゼドメインが続く。分泌の前に、FVIIプロペプチドを切断して、406アミノ酸の単鎖チモーゲンFVII糖タンパク質を形成する。分泌後、このタンパク質は、CR中での切断によって、ジスルフィド連結の二本鎖のヘテロ二量体、FVIIaへと活性化され得る。FVIIの血漿濃度は、10nMであり、約1%が、健常者において活性型で循環する。
第IX因子(FIX)は、415個のアミノ酸(55KDa)の糖タンパク質であり、これは、凝固系と関連するビタミンK依存性の糖タンパク質の群に属する。FIXは、第FVII因子、第X因子、プロテインCおよびプロトロンビン(N末端プロペプチドとの前駆体として、続いて成熟アミノ酸配列として合成される)と同様のドメイン組織化を有する。
FIXは、複雑な転写後修飾を受ける単鎖分子(その多くが生化学的および薬物動態学的特性に重要である)として分泌される。全ての転写後修飾の中でも、ビタミンK依存性のγカルボキシラーゼによってγカルボキシル化されるFIXのアミノ末端に近い12個のグルタミン酸残基が、最も重要なものである。カルボキシル化は、リン脂質表面とのFIXの相互作用に、および最適のFIX活性に必要である。このアミノ末端プロペプチドは、γカルボキシラーゼの認識部位として、従ってγカルボキシル化後に機能し、これは、対の塩基性アミノ酸切断酵素(Paired basic Amino acid Cleave Enzyme)(PACE/Furin)として公知のゴルジ装置セリンプロテアーゼによって切断される。4つの追加的な転写後修飾がゴルジ装置で生じ得る(チロシン155の硫酸化、セリン158のリン酸化、Ser63および61でのO−グリコシル化、ならびに最終的には、Asn157および16でのN−グリコシル化)が、FIXの適切な活性に必要ではないことが示された。
FIXは、血漿中(5μg/mlの平均濃度)で、単鎖の不活性なチモーゲンとして循環する。2つのペプチド結合(Arg145およびArg180)での、1つまたは2つの生理学的な活性化因子、FVIIa−TF抱合体またはFIXaのいずれかによるタンパク質分解性の切断の際に、活性化ペプチドは除去されて、FIXが単独のジスルフィド結合によって一緒に保持される軽鎖および重鎖からなる完全に活性な酵素に変換される。N末端軽鎖は、非触媒性γカルボキシグルタミン酸(Gla)および2つの上皮増殖因子様ドメインを含むが、このC末端重鎖は、この分子のトリプシン様触媒性ドメインを含む。FIXa単独は、劣った触媒性活性によってキャラクタライゼーションされる。しかし、FVIIIと抱合体化した場合、そのタンパク質分解性活性は、その天然の基質FXに向かって4〜5倍の大きさまで増大する。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の生物学的半減期を延長させる方法、または凝固因子の曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、この凝固因子のカルボキシ末端に1〜10個のCTPを結合し、これによってこの凝固因子の生物学的半減期を延長させるかまたはAUCを改善する工程を包含する方法が提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の生物学的半減期を延長させる方法または凝固因子の曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、1〜5つのCTPをこの凝固因子のカルボキシ末端に結合し、これによってこの凝固因子の生物学的半減期を延長させるかまたはAUCを改善する工程を包含する方法が提供される。別の実施形態では、本明細書において、FIXの生物学的半減期を延長させる方法またはFIXの曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、1〜5つのCTPをFIXのカルボキシ末端に結合し、これによってFIXの生物学的半減期を延長させるかまたはFIXのAUCを改善する工程を包含する方法が提供される。別の実施形態では、本明細書において、FVIIもしくはFVIIaの生物学的半減期を延長させる方法またはFVIIもしくはFVIIaの曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、1〜5つのCTPをFVIIもしくはFVIIaのカルボキシ末端に結合し、これによってFVIIもしくはFVIIaの生物学的半減期を延長させるかまたはAUCを改善する工程を包含する方法が提供される。
別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの生物学的半減期を延長させる方法を提供し、この方法は、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドの生物学的半減期を延長させる工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの生物学的半減期を延長させる方法を提供し、この方法は、最大5つまでの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FVIIaポリペプチドの生物学的半減期を延長させる工程を包含する。一実施形態では、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。別の実施形態では、4つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。別の実施形態では、5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。
別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの曲線下面積(AUC)を改善する方法を提供し、この方法は、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドのAUCを改善する工程を包含する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、最大5つまでの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FVIIaポリペプチドのAUCを改善する工程を包含する。一実施形態では、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。別の実施形態では、4つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。別の実施形態では、5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合される。
別の実施形態では、本発明の凝固因子はタンパク質である。別の実施形態では、本発明の凝固因子はペプチドである。別の実施形態では、本発明の凝固因子はポリペプチドである。別の実施形態では、この凝固因子は酵素である。別の実施形態では、この凝固因子は、セリンプロテアーゼである。別の実施形態では、この凝固因子は、糖タンパク質である。別の実施形態では、この凝固因子は、トランスグルタミナーゼである。別の実施形態では、この凝固因子は、不活性なチモーゲンである。別の実施形態では、この凝固因子は、当業者に公知の任意の凝固因子である。
別の実施形態では、この凝固因子は、第VIII因子(FVIII)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第V因子(FV)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第XIII因子(FXIII)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第X因子(FX)である。別の実施形態では、この凝固因子は、フィブリンである。
別の実施形態では、この凝固因子は、第VIIa因子(FVIIa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第VII因子(FVII)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第IX因子(FIX)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第X因子(FX)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第XIa因子(FXIa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第XII因子(FXII)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第Xa因子(FXa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第Va因子(FVa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、プロトロンビンである。別の実施形態では、この凝固因子は、トロンビンである。別の実施形態では、この凝固因子は、第XI因子(FXI)である。別の実施形態では、この凝固因子は、フォン・ヴィレブランド因子(vWF)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第VIII因子a(FVIIIa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、B−欠失ドメインFVIII(FVIIIBDD)である。別の実施形態では、この凝固因子は、Bドメイン−欠失FVIII(FVIIIBDD)である。別の実施形態では、この凝固因子は、βドメイン−欠失FVIII(FVIIIBDD)である。別の実施形態では、この凝固因子は、第IX因子a(FIXa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、プレカリクレインである。別の実施形態では、この凝固因子は、カリクレインである。別の実施形態では、この凝固因子は、第XIIa因子(FXIIa)である。別の実施形態では、この凝固因子は、フィブリノーゲンである。別の実施形態では、この凝固因子は、トロンボモジュリンである。別の実施形態では、この凝固因子は、第II因子(FII)である。
別の実施形態では、この凝固因子は、糖タンパク質である。別の実施形態では、この凝固因子は、ビタミンK依存性糖タンパク質である。別の実施形態では、この凝固因子は、ビタミンK依存性糖タンパク質である。
別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えタンパク質である。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換え糖タンパク質である。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換え糖タンパク質FVである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVIIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVIIIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFIXである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXIIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFvWである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFIIである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFIXaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXIaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えフィブリンである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVIIaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えプロトロンビンである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えトロンビンである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFVIIIaである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えプレカリクレインである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えカリクレインである。別の実施形態では、この凝固因子は、組み換えFXIIaである。別の実施形態では、この凝固因子は、任意の公知の組み換え凝固因子である。別の実施形態では、単一のペプチドを含む凝固因子は、任意の公知の組み換え凝固因子である。
別の実施形態では、凝固因子は、C末端に結合された1〜10個のCTP反復を含み、かつN末端に結合されたCTPを含まない。別の実施形態では、凝固因子は、C末端に結合された少なくとも1つのCTPを含み、かつN末端に結合されたCTPを含まない。別の実施形態では、C末端に結合した1〜10個のCTP反復を含み、N末端に結合されたCTPを含まない凝固因子は、操作された凝固因子である。別の実施形態では、C末端に結合された少なくとも1つのCTPを含み、N末端に結合されたCTPを含まない凝固因子は、操作された凝固因子である。別の実施形態では、C末端に結合された1〜10個のCTP反復を含み、N末端に結合されたCTPを含まない凝固因子は、抱合体化された凝固因子である。別の実施形態では、C末端に結合された少なくとも1つのCTPを含み、N末端に結合されたCTPを含まない凝固因子は、抱合体化された凝固因子である。
一実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであって、FIXポリペプチドと、上記CTP修飾FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを提供する。
別の実施形態では、本発明はさらに、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであって、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaのカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを提供する。
別の実施形態では、この凝固因子は、FIX、FVII、第X因子、プロテインC、またはプロトロンビンのドメイン組織化と同様または同一のドメイン組織化を含む凝固因子である。別の実施形態では、この凝固因子は、N末端プロペプチドとの前駆体として合成される。別の実施形態では、この凝固因子は、本明細書において用いられる場合、不活性な前酵素型である。別の実施形態では、この凝固因子は、肝細胞中で生成される。別の実施形態では、この凝固因子は、グルタミン酸(Glu)をγカルボキシグルタミン酸(Gla)に変換するγカルボキシラーゼのドッキング部位を含む。別の実施形態では、この凝固因子は、本明細書において用いられる場合、市販の凝固因子である。
一実施形態では、第VII因子をコードしている核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgacgggcatcgtcagctggggccagggctgcgcaaccgtgggccactttggggtgtacaccagggtctcccagtacatcgagtggctgcaaaagctcatgcgctcagagccacgcccaggagtcctcctgcgagccccatttccctgaggatgcggccgc(配列番号11)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子のアミノ酸配列は、MVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFP(配列番号9)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子のアミノ酸配列は、MVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFP*GCGR(配列番号10)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP(カルボキシ末端に結合される)をコードする核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgaccggcatcgtgagctggggccagggctgcgccaccgtgggccacttcggcgtgtacaccagggtgtcccagtacatcgagtggctgcagaaactgatgagaagcgagcccagacccggcgtgctgctgagagcccccttccccagcagcagctccaaggcccctccccctagcctgcccagccctagcagactgcctgggcccagcgacacccccatcctgccccagtgaggatccgcggccgc(配列番号12)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFPSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ*(配列番号13)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgaccggcatcgtgagctggggccagggctgcgccaccgtgggccacttcggcgtgtacaccagggtgtcccagtacatcgagtggctgcagaaactgatgagaagcgagcccagacccggcgtgctgctgagagcccccttccccagcagcagctccaaggcccctccccctagcctgcccagccctagcagactgcctgggccctccgacacaccaatcctgccacagagcagctcctctaaggcccctcctccatccctgccatccccctcccggctgccaggcccctctgacacccctatcctgcctcagtgatgaaggtctggatccgcggccgc(配列番号14)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFPSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**(配列番号15)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgaccggcatcgtgagctggggccagggctgcgccaccgtgggccacttcggcgtgtacaccagggtgtcccagtacatcgagtggctgcagaaactgatgagaagcgagcccagacccggcgtgctgctgagagcccccttccccagcagcagctccaaggcccctccccctagcctgcccagccctagcagactgcctgggcccagtgacacccctatcctgcctcagtccagctccagcaaggccccaccccctagcctgccttctccttctcggctgcctggccccagcgatactccaattctgccccagtcctccagcagtaaggctccccctccatctctgccatcccccagcagactgccaggcccttctgatacacccatcctcccacagtgatgaggatccgcggccgcttaattaa(配列番号24)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−CTP−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFPSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**(配列番号25)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−(CTP)4(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgaccggcatcgtgagctggggccagggctgcgccaccgtgggccacttcggcgtgtacaccagggtgtcccagtacatcgagtggctgcagaaactgatgagaagcgagcccagacccggcgtgctgctgagagcccccttccccagcagcagctccaaggcccctccccctagcctgcccagccctagcagactgcctgggcccagtgacacccctatcctgcctcagtccagctccagcaaggccccaccccctagcctgccttctccttctcggctgcctggccccagcgatactccaattctgccccagtcctccagcagtaaggctccccctccatctctgccatcccccagcagactgccaggcccttctgatacacccatcctcccacagtgatgaggatccgc(配列番号26)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−(CTP)4(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、LEDMVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFPSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**G(配列番号27)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−(CTP)5(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、ctcgaggacatggtctcccaggccctcaggctcctctgccttctgcttgggcttcagggctgcctggctgcagtcttcgtaacccaggaggaagcccacggcgtcctgcaccggcgccggcgcgccaacgcgttcctggaggagctgcggccgggctccctggagagggagtgcaaggaggagcagtgctccttcgaggaggcccgggagatcttcaaggacgcggagaggacgaagctgttctggatttcttacagtgatggggaccagtgtgcctcaagtccatgccagaatgggggctcctgcaaggaccagctccagtcctatatctgcttctgcctccctgccttcgagggccggaactgtgagacgcacaaggatgaccagctgatctgtgtgaacgagaacggcggctgtgagcagtactgcagtgaccacacgggcaccaagcgctcctgtcggtgccacgaggggtactctctgctggcagacggggtgtcctgcacacccacagttgaatatccatgtggaaaaatacctattctagaaaaaagaaatgccagcaaaccccaaggccgaattgtggggggcaaggtgtgccccaaaggggagtgtccatggcaggtcctgttgttggtgaatggagctcagttgtgtggggggaccctgatcaacaccatctgggtggtctccgcggcccactgtttcgacaaaatcaagaactggaggaacctgatcgcggtgctgggcgagcacgacctcagcgagcacgacggggatgagcagagccggcgggtggcgcaggtcatcatccccagcacgtacgtcccgggcaccaccaaccacgacatcgcgctgctccgcctgcaccagcccgtggtcctcactgaccatgtggtgcccctctgcctgcccgaacggacgttctctgagaggacgctggccttcgtgcgcttctcattggtcagcggctggggccagctgctggaccgtggcgccacggccctggagctcatggtcctcaacgtgccccggctgatgacccaggactgcctgcagcagtcacggaaggtgggagactccccaaatatcacggagtacatgttctgtgccggctactcggatggcagcaaggactcctgcaagggggacagtggaggcccacatgccacccactaccggggcacgtggtacctgaccggcatcgtgagctggggccagggctgcgccaccgtgggccacttcggcgtgtacaccagggtgtcccagtacatcgagtggctgcagaaactgatgagaagcgagcccagacccggcgtgctgctgagagcccccttccccagcagcagctccaaggcccctccccctagcctgcccagccctagcagactgcctgggccctctgacacccctatcctgcctcagtccagctcctctaaggctccaccaccttccctgcctagcccttcaagactgccaggccctagcgatacaccaattctgccccagtcctccagcagcaaggctcccccacctagcctgccttctccatcaaggctgcctggcccatccgataccccaattttgcctcagagcagctctagcaaggcacctccccccagtctgccctctccaagcagactccctggcccttcagacactccaatcctcccacagtcctctagctctaaagctccacctcccagcctgcccagccctagtagactccccggaccttctgatacccccatcttgccccagtgatgaggatccgc(配列番号28)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第VII因子−(CTP)5(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、LEDMVSQALRLLCLLLGLQGCLAAVFVTQEEAHGVLHRRRRANAFLEELRPGSLERECKEEQCSFEEAREIFKDAERTKLFWISYSDGDQCASSPCQNGGSCKDQLQSYICFCLPAFEGRNCETHKDDQLICVNENGGCEQYCSDHTGTKRSCRCHEGYSLLADGVSCTPTVEYPCGKIPILEKRNASKPQGRIVGGKVCPKGECPWQVLLLVNGAQLCGGTLINTIWVVSAAHCFDKIKNWRNLIAVLGEHDLSEHDGDEQSRRVAQVIIPSTYVPGTTNHDIALLRLHQPVVLTDHVVPLCLPERTFSERTLAFVRFSLVSGWGQLLDRGATALELMVLNVPRLMTQDCLQQSRKVGDSPNITEYMFCAGYSDGSKDSCKGDSGGPHATHYRGTWYLTGIVSWGQGCATVGHFGVYTRVSQYIEWLQKLMRSEPRPGVLLRAPFPSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**GS(配列番号29)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子をコードする核酸配列は、gcgatcgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccattgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgagactgtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctgacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttctccagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcacttgaacgcggccgc(配列番号16)以下の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子のアミノ酸配列は、MQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLT*(配列番号17)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−CTP(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、gcgatcgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccatctgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgagactgtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctgacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttcttcagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcactagctccagcagcaaggcccctcccccgagcctgccctccccaagcaggctgcctgggccctccgacacaccaatcctgccacagtgatgaaggtctggatccgcggccgc(配列番号18)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−CTP(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLTSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**(配列番号19)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、gcgatcgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccatctgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgagactgtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttcttcagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcactagctccagcagcaaggcccctcccccgagcctgccctccccaagcaggctgcctgggccctccgacacaccaatcctgccacagagcagctcctctaaggcccctcctccatccctgccatccccctcccggctgcctggcccctctgacacccctatcctgcctcagtgatgaaggtctggatccgcggccgc(配列番号20)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−CTP−CTP(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLTSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**(配列番号21)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)3(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、tctagagtcgaccccgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccatctgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgaggcagtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctgacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttcttcagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcactagctccagcagcaaggcccctcccccgagcctgccctccccaagcaggctgcctgggcccagtgacacccctatcctgcctcagtccagctccagcaaggccccaccccctagcctgccttctccttctcggctgcctggccccagcgatactccaattctgccccagtcctccagcagtaaggctccccctccatctctgccatcccccagcagactgccaggcccttctgatacacccatcctcccacagtgatgaggatccgcggccgc(配列番号30)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)3(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、MQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAEAVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLTSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**(配列番号31)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)4(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、tctagagtcgaccccgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccatctgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgaggcagtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctgacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttcttcagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcactagctccagcagcaaggcccctcccccgagcctgccctccccaagcaggctgcctgggccctctgacacccctatcctgcctcagtccagctcctctaaggccccaccaccttccctgcctagcccttcaagactgccaggccctagcgatacaccaattctgccccagtcctccagcagcaaggctcccccacctagcctgccttctccatcaaggctgcctggcccatccgataccccaattttgcctcagagcagctctagcaaggcacctccccccagtctgccctctccaagcagactccctggcccttcagacactcccattctgccacagtgatgaggatccgcggccgc(配列番号32)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)4(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、SRVDPAMQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAEAVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLTSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**GSAA(配列番号33)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)5(カルボキシ末端に結合された)をコードする核酸配列は、ctagagtcgaccccgccatgcagcgcgtgaacatgatcatggcagaatcaccaggcctcatcaccatctgccttttaggatatctactcagtgctgaatgtacagtttttcttgatcatgaaaacgccaacaaaattctgaatcggccaaagaggtataattcaggtaaattggaagagtttgttcaagggaaccttgagagagaatgtatggaagaaaagtgtagttttgaagaagcacgagaagtttttgaaaacactgaaagaacaactgaattttggaagcagtatgttgatggagatcagtgtgagtccaatccatgtttaaatggcggcagttgcaaggatgacattaattcctatgaatgttggtgtccctttggatttgaaggaaagaactgtgaattagatgtaacatgtaacattaagaatggcagatgcgagcagttttgtaaaaatagtgctgataacaaggtggtttgctcctgtactgagggatatcgacttgcagaaaaccagaagtcctgtgaaccagcagtgccatttccatgtggaagagtttctgtttcacaaacttctaagctcacccgtgctgaggcagtttttcctgatgtggactatgtaaattctactgaagctgaaaccattttggataacatcactcaaagcacccaatcatttaatgacttcactcgagttgttggtggagaagatgccaaaccaggtcaattcccttggcaggttgttttgaatggtaaagttgatgcattctgtggaggctctatcgttaatgaaaaatggattgtaactgctgcccactgtgttgaaactggtgttaaaattacagttgtcgcaggtgaacataatattgaggagacagaacatacagagcaaaagcgaaatgtgattcgaattattcctcaccacaactacaatgcagctattaataagtacaaccatgacattgcccttctggaactggacgaacccttagtgctaaacagctacgttacacctatttgcattgctgacaaggaatacacgaacatcttcctcaaatttggatctggctatgtaagtggctggggaagagtcttccacaaagggagatcagctttagttcttcagtaccttagagttccacttgttgaccgagccacatgtcttcgatctacaaagttcaccatctataacaacatgttctgtgctggcttccatgaaggaggtagagattcatgtcaaggagatagtgggggaccccatgttactgaagtggaagggaccagtttcttaactggaattattagctggggtgaagagtgtgcaatgaaaggcaaatatggaatatataccaaggtatcccggtatgtcaactggattaaggaaaaaacaaagctcactagctccagcagcaaggcccctcccccgagcctgccctccccaagcaggctgcctgggccctctgacacccctatcctgcctcagtccagctcctctaaggctccaccaccttccctgcctagcccttcaagactgccaggccctagcgatacaccaattctgccccagtcctccagcagcaaggctcccccacctagcctgccttctccatcaaggctgcctggcccatccgataccccaattttgcctcagagcagctctagcaaggcacctccccccagtctgccctctccaagcagactccctggcccttcagacactccaatcctcccacagtcctctagctctaaagctccacctcccagcctgcccagccctagtagactccccggaccttctgatacccccatcttgccccagtgatgaggatccgcggccgc(配列番号34)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、第IX因子−(CTP)5(カルボキシ末端に結合された)のアミノ酸配列は、RVDPAMQRVNMIMAESPGLITICLLGYLLSAECTVFLDHENANKILNRPKRYNSGKLEEFVQGNLERECMEEKCSFEEAREVFENTERTTEFWKQYVDGDQCESNPCLNGGSCKDDINSYECWCPFGFEGKNCELDVTCNIKNGRCEQFCKNSADNKVVCSCTEGYRLAENQKSCEPAVPFPCGRVSVSQTSKLTRAEAVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEDAKPGQFPWQVVLNGKVDAFCGGSIVNEKWIVTAAHCVETGVKITVVAGEHNIEETEHTEQKRNVIRIIPHHNYNAAINKYNHDIALLELDEPLVLNSYVTPICIADKEYTNIFLKFGSGYVSGWGRVFHKGRSALVLQYLRVPLVDRATCLRSTKFTIYNNMFCAGFHEGGRDSCQGDSGGPHVTEVEGTSFLTGIISWGEECAMKGKYGIYTKVSRYVNWIKEKTKLTSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ**GSAA(配列番号35)のアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、フリンが、本発明の凝固因子−CTPを発現する細胞に添加される。別の実施形態では、フリンは、細胞中での本発明の凝固因子−CTPの生成効率を増大する。別の実施形態では、フリンは、本発明の凝固因子−CTPのコード配列を含むベクターで同時トランスフェクトされる。別の実施形態では、フリンは、別のベクターによってコードされる。別の実施形態では、フリンおよび凝固因子−CTPは、1つのベクターによってコードされる。別の実施形態では、フリンのコード配列が、pCI−DHFRに挿入される。別の実施形態では、フリンのコード配列は、pCI−dhfr/smaI+NotI、Furin/AsisIF.I.+NotI中で遺伝子操作される。
別の実施形態では、フリンをコードする核酸配列は、tctagagtcgaccccgccatggagctgaggccctggttgctatgggtggtagcagcaacaggaaccttggtcctgctagcagctgatgctcagggccagaaggtcttcaccaacacgtgggctgtgcgcatccctggaggcccagcggtggccaacagtgtggcacggaagcatgggttcctcaacctgggccagatcttcggggactattaccacttctggcatcgaggagtgacgaagcggtccctgtcgcctcaccgcccgcggcacagccggctgcagagggagcctcaagtacagtggctggaacagcaggtggcaaagcgacggactaaacgggacgtgtaccaggagcccacagaccccaagtttcctcagcagtggtacctgtctggtgtcactcagcgggacctgaatgtgaaggcggcctgggcgcagggctacacagggcacggcattgtggtctccattctggacgatggcatcgagaagaaccacccggacttggcaggcaattatgatcctggggccagttttgatgtcaatgaccaggaccctgacccccagcctcggtacacacagatgaatgacaacaggcacggcacacggtgtgcgggggaagtggctgcggtggccaacaacggtgtctgtggtgtaggtgtggcctacaacgcccgcattggaggggtgcgcatgctggatggcgaggtgacagatgcagtggaggcacgctcgctgggcctgaaccccaaccacatccacatctacagtgccagctggggccccgaggatgacggcaagacagtggatgggccagcccgcctcgccgaggaggccttcttccgtggggttagccagggccgaggggggctgggctccatctttgtctgggcctcggggaacgggggccgggaacatgacagctgcaactgcgacggctacaccaacagtatctacacgctgtccatcagcagcgccacgcagtttggcaacgtgccgtggtacagcgaggcctgctcgtccacactggccacgacctacagcagtggcaaccagaatgagaagcagatcgtgacgactgacttgcggcagaagtgcacggagtctcacacgggcacctcagcctctgcccccttagcagccggcatcattgctctcaccctggaggccaataagaacctcacatggcgggacatgcaacacctggtggtacagacctcgaagccagcccacctcaatgccaacgactgggccaccaatggtgtgggccggaaagtgagccactcatatggctacgggcttttggacgcaggcgccatggtggccctggcccagaattggaccacagtggccccccagcggaagtgcatcatcgacatcctcaccgagcccaaagacatcgggaaacggctcgaggtgcggaagaccgtgaccgcgtgcctgggcgagcccaaccacatcactcggctggagcacgctcaggcgcggctcaccctgtcctataatcgccgtggcgacctggccatccacctggtcagccccatgggcacccgctccaccctgctggcagccaggccacatgactactccgcagatgggtttaatgactgggccttcatgacaactcattcctgggatgaggatccctctggcgagtgggtcctagagattgaaaacaccagcgaagccaacaactatgggacgctgaccaagttcaccctcgtactctatggcaccgcccctgaggggctgcccgtacctccagaaagcagtggctgcaagaccctcacgtccagtcaggcctgtgtggtgtgcgaggaaggcttctccctgcaccagaagagctgtgtccagcactgccctccaggcttcgccccccaagtcctcgatacgcactatagcaccgagaatgacgtggagaccatccgggccagcgtctgcgccccctgccacgcctcatgtgccacatgccaggggccggccctgacagactgcctcagctgccccagccacgcctccttggaccctgtggagcagacttgctcccggcaaagccagagcagccgagagtccccgccacagcagcagccacctcggctgcccccggaggtggaggcggggcaacggctgcgggcagggctgctgccctcacacctgcctgaggtggtggccggcctcagctgcgccttcatcgtgctggtcttcgtcactgtcttcctggtcctgcagctgcgctctggctttagttttcggggggtgaaggtgtacaccatggaccgtggcctcatctcctacaaggggctgccccctgaagcctggcaggaggagtgcccgtctgactcagaagaggacgagggccggggcgagaggaccgcctttatcaaagaccagagcgccctctgaacgcggccgc(配列番号22)の核酸配列を含む。
別の実施形態では、フリンのアミノ酸配列は、MELRPWLLWVVAATGTLVLLAADAQGQKVFTNTWAVRIPGGPAVANSVARKHGFLNLGQIFGDYYHFWHRGVTKRSLSPHRPRHSRLQREPQVQWLEQQVAKRRTKRDVYQEPTDPKFPQQWYLSGVTQRDLNVKAAWAQGYTGHGIVVSILDDGIEKNHPDLAGNYDPGASFDVNDQDPDPQPRYTQMNDNRHGTRCAGEVAAVANNGVCGVGVAYNARIGGVRMLDGEVTDAVEARSLGLNPNHIHIYSASWGPEDDGKTVDGPARLAEEAFFRGVSQGRGGLGSIFVWASGNGGREHDSCNCDGYTNSIYTLSISSATQFGNVPWYSEACSSTLATTYSSGNQNEKQIVTTDLRQKCTESHTGTSASAPLAAGIIALTLEANKNLTWRDMQHLVVQTSKPAHLNANDWATNGVGRKVSHSYGYGLLDAGAMVALAQNWTTVAPQRKCIIDILTEPKDIGKRLEVRKTVTACLGEPNHITRLEHAQARLTLSYNRRGDLAIHLVSPMGTRSTLLAARPHDYSADGFNDWAFMTTHSWDEDPSGEWVLEIENTSEANNYGTLTKFTLVLYGTAPEGLPVPPESSGCKTLTSSQACVVCEEGFSLHQKSCVQHCPPGFAPQVLDTHYSTENDVETIRASVCAPCHASCATCQGPALTDCLSCPSHASLDPVEQTCSRQSQSSRESPPQQQPPRLPPEVEAGQRLRAGLLPSHLPEVVAGLSCAFIVLVFVTVFLVLQLRSGFSFRGVKVYTMDRGLISYKGLPPEAWQEECPSDSEEDEGRGERTAFIKDQSAL*(配列番号23)のアミノ酸配列を含む。
一実施形態では、凝固因子という用語はさらに、公知の凝固因子の相同体を包含する。一実施形態では、この相同体は、凝固活性を有する。一部の実施形態では、本発明による相同性はまた、欠失、挿入または置換改変体を包含し、これには、そのアミノ酸置換、およびその生物学的に活性なポリペプチドフラグメントを包含する。一実施形態では、この改変体は、凝固因子の保存的置換、または三次元構造を有意に変更しない欠失、挿入もしくは置換を含む。別の実施形態では、この欠失、挿入または置換は、一実施形態では、特定の結合パートナーに結合されている、凝固因子の目的の機能を変更しない。
別の実施形態では、本発明は、凝固因子の相同体を包含する。別の実施形態では、本発明は、凝固活性を有している凝固因子の相同体を包含する。別の実施形態では、本発明は、機能的な結合を有している凝固因子の相同体を包含する。別の実施形態では、本発明は、凝固活性を有している本明細書に記載などの凝固因子の相同体を包含する。別の実施形態では、本発明は、機能的結合を有している本明細書に記載などの凝固因子の相同体を包含する。別の実施形態では、相同体は、例えば、デフォールトパラメーターを用いて、National Center of Biotechnology Information(NCBI)のBlastPソフトウェアを用いて決定して、凝固因子に対して、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも87%、少なくとも89%、少なくとも91%、少なくとも93%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%相同であるポリペプチドである。
別の実施形態では、本発明は、フリンの相同体を包含する。別の実施形態では、本発明は、一実施形態では、前駆体タンパク質の切断である、目的の機能を維持しているフリンの相同体を包含する。別の実施形態では、相同体は、例えば、デフォールトパラメーターを用いて、National Center of Biotechnology Information(NCBI)のBlastPソフトウェアを用いて決定して、フリンに対して少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも87%、少なくとも89%、少なくとも91%、少なくとも93%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%相同であるポリペプチドである。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、この凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜10個のゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜3個のゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、この凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含む、ポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、そのカルボキシ末端に少なくとも1つのCTPを含む凝固因子を含むポリペプチドが提供される。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、この凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるポリペプチドが提供される。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、この凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5つのCTPとから本質的になるポリペプチドが提供される。
本明細書に記載される構成要素または工程を含む本明細書の組成物および方法は、別の実施形態では、それらの構成要素もしくは工程からなってもよいし、または別の実施形態では、本質的に、それらの構成要素または工程からなってもよいことが理解されるべきである。一部の実施形態では、「含む、包含する(comprise)」という用語は、CTP修飾凝固因子などの、示された活性因子の包含、ならびに製薬産業で公知であるような他の活性剤、および薬学的に許容される担体、賦形剤、エモリエント、安定剤などの包含を指す。一部の実施形態では、「実質的に〜からなる(consisting essentially of)」という用語は、その唯一の活性成分が示された活性成分である組成物であって、ただし処方物を安定化、保存などするためであり、示された活性成分の治療効果には直接関与しない他の化合物が含まれてもよい組成物を指す。一部の実施形態では、「本質的に〜からなる」という用語は、活性成分の放出を容易にする成分を指してもよい。一部の実施形態では、「〜からなる」という用語は、活性成分、および薬学的に許容される担体、または賦形剤を含む組成物を指す。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜3つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜4つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜5つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜6つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜7つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜8つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜9つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜10個のCTPとを含むポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜4つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜6つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜7つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜8つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜9つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜10個のCTPとを含むポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜5つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜6つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜7つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜8つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜9つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜10個のCTPとを含むポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜6つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜7つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜8つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜9つのCTPとを含むポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜10個のCTPとを含むポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜3つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜4つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜5つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜6つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜7つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜8つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜9つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜10個のCTPとからなるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜4つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜6つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜7つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜8つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜9つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜10個のCTPとからなるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜5つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜6つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜7つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜8つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜9つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜10個のCTPとからなるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜6つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜7つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜8つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜9つのCTPとからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜10個のCTPとからなるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とから実質的になるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜3つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜4つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜5つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜6つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜7つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜8つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜9つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された2〜10個のCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とから実質的になるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜4つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜6つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜7つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜8つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜9つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜10個のCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とから実質的になるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜5つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜6つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜7つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜8つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜9つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された4〜10個のCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。
一実施形態では、本発明は、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とから実質的になるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜6つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜7つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜8つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜9つのCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された5〜10個のCTPとから実質的になるポリペプチドが提供される。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子であって、そのアミノ末端にCTPを有さない凝固因子を含むか、それから実質的になるか、またはなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子であって、そのアミノ末端にCTPを欠いている凝固因子を含むか、それから実質的になるか、またはそれからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子であって、そのカルボキシ末端に少なくとも1つのCTPを有しており、かつアミノ末端にCTPを有さない凝固因子を含むか、それから実質的になるか、またはそれからなるポリペプチドが提供される。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子であって、本明細書に記載されるようなCTPの数をそのカルボキシル末端に有しており、かつそのアミノ末端にCTPがない凝固因子を含むか、それから実質的になるか、またはそれからなるポリペプチドが提供される。
別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
別の実施形態では、本発明はさらに、CTP修飾ポリペプチドであって、第IX因子(FIX)ポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、さらに、CTP修飾ポリペプチドであって、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
一実施形態では、本発明は、本明細書に上記されるような組み換え凝固因子を提供する。一実施形態では、本発明は、上記などの、操作された凝固因子を提供する。一実施形態では、上記などの操作された凝固因子は、CTP修飾凝固因子と呼ばれる。
一実施形態では、凝固因子のカルボキシ末端に結合されるCTPは、カルボキシ末端に直列で結合される。
一実施形態では、本明細書に記載されるような操作された凝固因子は、非CTP修飾凝固因子と比較して、等価であるか、または改善された生物学的活性を有する。別の実施形態では、本明細書に記載されるような操作された凝固因子は、非CTP修飾凝固因子と比較して等価または改善された薬理学的指標を有する。別の実施形態では、本明細書において記載される操作された凝固因子は、非CTP修飾凝固因子と比較して等価または改善された薬物動態を有する。別の実施形態では、本明細書に記載される操作された凝固因子は、非CTP修飾凝固因子と比較して等価または改善された薬理学を有する。
一実施形態では、本発明は、凝固または凝固障害を予防または治療する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、本発明のCTP修飾凝固因子を投与することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、本発明のCTP修飾凝固因子を投与することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、本発明のCTP修飾第VII因子を投与することを包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、本発明のCTP修飾第IX因子を投与する工程を包含する方法を提供する。一実施形態では、血友病は、血友病Bである。一実施形態では、血友病Bは、第IX因子欠損症またはクリスマス病として公知である。一実施形態では、この血友病は、重度の血友病であり、これは、一実施形態では、凝固因子のレベルが0〜1%である血友病を記述する。別の実施形態では、この血友病は、中度の血友病であり、これは、一実施形態では、凝固因子のレベルが1〜5%である血友病を記述する。別の実施形態では、この血友病は、軽度の血友病であり、これは、一実施形態では、凝固因子のレベルが5〜50%である血友病を記述する。
別の実施形態では、本発明は、対象において凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであり、FIXポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを上記対象に投与し、これによって上記対象において凝集または凝固障害を予防または治療することを包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、CTP修飾第VII因子(FVII)ポリペプチドであり、FVIIポリペプチドと、上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第VII因子(FVII)ポリペプチドを上記対象に投与し、これによって上記対象において凝集または凝固障害を予防または治療することを包含する、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであり、FIXポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであり、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを、上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、本明細書に記載されるような1つ以上のCTP修飾凝固因子を上記対象に投与することを包含する方法を提供する。従って、一実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであり、FIXポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチド、ならびにCTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであり、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを、上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する方法を提供する。一実施形態では、CTP修飾FIXおよびCTP修飾FVIIaは、同じ組成物中で同時に投与される。別の実施形態では、CTP修飾FIXおよびCTP修飾FVIIaは、別々の組成物中で同時に投与される。別の実施形態では、CTP修飾FIXおよびCTP修飾FVIIaは、別々の組成物中で別々の時点で投与される。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはaFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された4つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはaFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはaFVIIポリペプチド、および上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合されている3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)およびCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXおよびFVIIポリペプチドならびに上記FIXおよび上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)およびCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXおよびFVIIポリペプチド、ならびに上記FIXおよび上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された4つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)またはCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXまたはFVIIポリペプチドおよび上記FIXまたは上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)およびCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXおよびFVIIポリペプチドならびに上記FIXおよび上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)およびCTP修飾第VII因子ポリペプチド(FIXおよびFVIIポリペプチドならびに上記FIXおよび上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含む)を、皮下または静脈に上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を予防または治療することを包含する方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾凝固因子であって、上記凝固因子ポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含んでおり、ここで上記CTP修飾凝固因子の配列が、配列番号25、27、または29からなる群より選択されるCTP修飾凝固因子をこの対象に投与して、これによって上記対象における血友病を予防する工程を包含する方法である。
一部の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を予防または治療する方法であって、CTP修飾第VII因子であって、上記FVIIポリペプチドのカルボキシ末端に3〜5つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)が結合されているCTP修飾第VII因子を皮下に対象に投与し、上記CTP修飾FVIIの配列が、配列番号25、27、または29からなる群より選択され、これによって上記対象における血友病を予防する工程を包含する方法である。
他の実施形態では、操作された凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。一実施形態では、そのカルボキシ末端に3つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。一実施形態では、そのカルボキシ末端に4つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。一実施形態では、そのカルボキシ末端に5つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。別の実施形態では、そのカルボキシ末端に2つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。別の実施形態では、そのカルボキシ末端に1つのCTP反復を含む第IX凝固因子は、血友病B患者の治療のためである。他の実施形態では、操作された凝固因子によって、患者に必要な注入の回数を低減させるか、患者に必要な用量を低減させるか、またはそれらの組み合わせが可能になる。
一実施形態では、そのカルボキシ末端に3つのCTPを連続して含む第IX凝固因子は、FIX−CTP−CTPハーベスト、FIX−CTPハーベストまたはrhFIXに対してその凝固活性を維持しつつ、改善されたPKプロファイルを示す。一実施形態では、rFIX−CTP3の排出半減期は、ラットおよびFIX欠損マウスでは、rFIXよりも2.5倍〜4倍長い。一実施形態では、rFIX−CTP3の投与は、投与後少なくとも76時間の間、FIX欠損マウスにおいて、凝固促進効果を有意に延長した。一実施形態では、rFIX−CTP3の投与は、FIX欠損マウスにおいてrFIXよりも高い活性ピークを生じた。別の実施形態では、そのカルボキシ末端で2つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、FIX−CTPハーベストまたはrhFIXに対してその凝固活性を維持しつつ、改善されたPKプロファイルを示す。別の実施形態では、そのカルボキシル末端に2つのCTPを直列で含む第IX凝固因子は、半減期の3倍増大、および4.5倍高いAUCをrhFIXに対して示す。
別の実施形態では、SC投与は、組み換えFVIIと比較してCTP修飾FVIIのバイオアベイラビリティを高くする。別の実施形態では、NovoSeven(登録商標)のSC投与に比較した場合、FVIIa−CTP3および5SC投与後、半減期がより長く、バイオアベイラビリティ(AUC SC/AUC IV)はより高い。別の実施形態では、皮下に注射したMOD−5014およびMOD−5019は、組み換えFVII(NovoSeven(登録商標))と比較してマウス生存の改善を示す(下の実施例8を参照のこと)。
別の実施形態では、「CTPペプチド」、「カルボキシ末端ペプチド」および「CTP配列」という用語は、本明細書において交換可能に用いられる。別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチドは、全長CTPである。可能な形態は、それぞれ、本発明の別の実施形態に相当する。
別の実施形態では、シグナルペプチドは、その全体が参照により本明細書に援用される、米国特許第7,553,940号のアミノ末端に結合される。
他の実施形態では、操作された凝固因子という用語は、成熟した凝固因子のアミノ酸配列を指す。他の実施形態では、操作された凝固因子という用語は、凝固因子であって、そのシグナル配列またはシグナルペプチドを含む凝固因子のアミノ酸配列を指す。
別の実施形態では、「シグナル配列」および「シグナルペプチド」は本明細書において交換可能に用いられる。別の実施形態では、「配列」とは、ポリヌクレオチド分子についていう場合、コード部分を指す場合がある。可能な形態は、それぞれ、本発明の別の実施形態に相当する。
別の実施形態では、本明細書に記載される少なくとも1つのCTPを含む操作された凝固因子は、少なくとも1つのCTPのない同じ凝固因子と比較して増強されたインビボの生物学的活性を有する。一実施形態では、この生物学的活性の増強は、少なくともいくつかの生物学的活性を維持しつつ、操作された凝固因子がより長い半減期であることから生じる。別の実施形態では、この生物学的活性の増強は、CTP修飾から生じる生物学的活性の増強から生じる。別の実施形態では、この生物学的活性の増強は、CTP修飾凝固因子のより長い半減期と、機能の増強との両方から生じる。
一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は凝固因子のカルボキシ末端で、凝固因子の分解に対する保護を増強させる。一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は、凝固因子のカルボキシ末端で、クリアランスに対する保護を増強させる。一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は、凝固因子のカルボキシ末端で、クリアランス時間を延長させる。一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は、凝固因子のカルボキシ末端で、そのCmaxを増強する。一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は凝固因子のカルボキシ末端で、そのTmaxを増強させる。一部の実施形態では、少なくとも1つのCTP配列は、凝固因子のカルボキシ末端で、そのT1/2を延長させる。
別の実施形態では、本発明の抱合体化された凝固因子を、未修飾の抱合体化された凝固因子と同じ方式で用いる。別の実施形態では、本発明の抱合体化された凝固因子は、循環半減期および血漿残留時間の延長、クリアランスの低下、およびインビボでの臨床活性の増大を有する。別の実施形態では、本明細書に記載の抱合体化された凝固因子の特性の改善のおかげで、このコンジュゲートは、同じ凝固因子の未修飾型よりも低頻度で投与される。
別の実施形態では、投与頻度の低下によって、治療ストラテジーの改善がもたらされ、これは一実施形態では、患者のコンプライアンスを改善させ、治療の転帰の改善と共に、患者のクオリティー・オブ・ライフの改善につながる。別の実施形態では、凝固因子の従来の抱合体と比較して、本発明の抱合体の分子量とリンカー構造とを有する抱合体は、力価の改善、安定性の改善、AUCレベルの上昇、および循環半減期の向上があることが見出された。
別の実施形態では、本発明はさらに、FIXポリペプチドと、上記CTP修飾FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを含む薬学的組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、さらに、FVIIaポリペプチドと上記FVIIaのカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを含む、薬学的組成物を提供する。
別の実施形態では、本明細書において、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子を含む組成物である。別の実施形態では、本明細書において、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子を含む薬学的組成物である。別の実施形態では、本明細書において、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子の治療上有効な量を含む薬学的組成物である。一実施形態では、抱合体化された凝固因子の治療上有効な量は、治療される特定の状態、治療される患者の状態、および組成物中の他の成分などの要因次第で決定される。
別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、血友病に罹患している対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、血友病の予防的治療において、従って、出血および関連の合併症のリスクを低減させるのに有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、外因性に投与された凝固因子に対して阻害性の抗体を発達させるというリスクを低減させながら、血友病に罹患している対象を治療するのに有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、血友病に罹患している対象を治療するのに、従って、恒常性を誘導するのに有用である。
一実施形態では、本発明のCTP修飾凝固因子は、治療用途を有する。別の実施形態では、本発明のCTP修飾凝固因子は、予防的用途を有する。
別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、過剰な出血もしくは損傷を経験しているか、またはプロトロンビン時間(PT)もしくは部分トロンボプラスチン時間(PTT)が延長している対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、ビタミンK欠損または肝疾患などの出血の原因である後天性の状態を有する対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、後天性(他の疾患に起因する)または遺伝性、軽度または重度、継続的または一時的な凝固因子の欠損がある対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、血友病Aに罹患している対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、血友病Bに罹患している対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、肝疾患もしくは癌などの慢性疾患;急速に凝固因子を使い果たす播種性血管内凝固症候群(DIC)などの急性状態;またはビタミンKの欠損、もしくはワルファリンなどのビタミンKアンタゴニストでの治療(第II因子、第VII因子、第IX因子、および第X因子の生成には、ビタミンKを要する)に起因する後天性の欠損がある対象の治療に有用である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような抱合体化された凝固因子は、限定するものではないが、肝疾患、尿毒症、癌、骨髄障害、ヘビ毒に対する暴露、ビタミンK欠乏、抗凝固療法、抗凝固ワルファリンの偶発的摂取、複数回輸血(血液の貯蔵ユニットは、その凝固因子を失う)、またはそれらの組み合わせなどの凝固の不均衡を生じる疾患に罹患している対象の治療に有用である。別の実施形態では、本発明は、対象における深部静脈血栓を治療する方法であって、本発明のCTP修飾凝固因子を投与することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、血友病を有する対象において未制御の出血を予防する方法であって、本発明のCTP修飾凝固因子を投与することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、血友病を有する対象における出血性のエピソードを予防する方法であって、本発明のCTP修飾凝固因子を投与することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、血友病B(先天性の第IX因子欠損)を有する対象において出血性のエピソードを制御する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、FVIIIまたはFIXに対する阻害薬を有する血友病AまたはBの患者における、および後天性の血友病を有する患者における出血性のエピソードの治療のため;FVIIIまたはFIXに対する阻害薬を有する血友病AまたはBの患者における、および後天性の血友病を有する患者における、外科的介入または侵襲手順における出血の予防のため;先天性のFVII欠乏症のある患者での出血性のエピソードの治療、および先天性のFVII欠乏症のある患者での外科的介入または侵襲手順における出血の予防である。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、筋肉の出血の治療または予防のためである。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、関節出血の治療または予防のためである。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、鼻血および歯茎出血、筋膜出血、中枢神経系への出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、胃腸管または脳出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、低頻度の軽度出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、低頻度の中度出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、高頻度の軽度出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、高頻度の中度出血の治療的または予防的な治療を提供する。
一実施形態では、本発明の組成物および方法は、無症候性の血友病の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、軽度または中度の血友病の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は重度の血友病の治療的または予防的な治療を提供する。
一実施形態では、本発明の組成物および方法は、一実施形態では、制御不能な出血であり、別の実施形態では、脳内出血である、出血の治療的または予防的な治療を提供する。別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、新生児凝固障害;重度の肝疾患;高リスクの外科的手順;外傷性失血;骨髄移植;血小板減少症および血小板機能障害;口腔の抗凝固の急速な逆転;第V因子、第VII因子、第X因子および第XI因子の先天性の欠乏症;またはフォン・ヴィレブランド病、一実施形態では、フォン・ヴィレブランド因子に対する阻害薬を用いるフォン・ヴィレブランド病の治療的または予防的な治療を提供する。
一実施形態では、本発明のCTP修飾凝固因子は、対象における、本明細書に記載の血友病または関連の疾患の治療のためである。一実施形態では、この対象はヒトである。別の実施形態では、この対象は、家畜(domesticated animal)である。別の実施形態では、この対象は哺乳動物である。別の実施形態では、この対象は、家畜(farm animal)である。別の実施形態では、この対象はサルである。別の実施形態では、この対象はウマである。別の実施形態では、この対象はウシである。別の実施形態では、この対象はマウスである。別の実施形態では、この対象は、ラットである。別の実施形態では、この対象は、イヌである。別の実施形態では、この対象は、ネコである。別の実施形態では、この対象は、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、マウスまたはシカである。一実施形態では、この対象は、雄性である。別の実施形態では、この対象は、雌性である。一実施形態では、この対象は、小児であり、別の実施形態では、青年期であり、別の実施形態では、成体であるか、または、別の実施形態では、より高齢の対象である。別の実施形態では、この対象は、小児の対象であり、別の実施形態では、高齢の対象である。
別の実施形態では、[(CTP)n>1−凝固因子]は、本明細書に記載される場合、全長凝固因子またはその活性フラグメント(そのアミノ末端上にCTPなしで、少なくとも1つのCTP単位に対してそのカルボキシ末端でペプチド結合を介して接続された)を含む。別の実施形態では、[(CTP)n>1−凝固因子]は、本明細書に記載される場合、凝固因子またはその活性フラグメント(そのアミノ末端上にCTPなしで、追加のCTP単位に対してペプチド結合を介して接続されている少なくとも1つのCTPに対して結合されたペプチドを介して接続されている)を含む。別の実施形態では、1つの核酸分子は、そのC末端に結合された少なくとも1つのCTPを含み、そのアミノ末端にはCTPを含まない操作された凝固因子をコードする。
別の実施形態では、CTPは、リンカーを介して凝固因子に結合される。別の実施形態では、凝固因子に対してCTP配列を接続するリンカーは、共有結合である。別の実施形態では、凝固因子に対してCTP配列を接続するリンカーは、ペプチド結合である。別の実施形態では、凝固因子に対してCTP配列を接続するリンカーは、置換されたペプチド結合である。別の実施形態では、CTP配列は、DPRFQDSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPIL(配列番号1)を含む。別の実施形態では、CTP配列は、SSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ(配列番号2)を含む。別の実施形態では、CTP配列は、配列番号1および配列番号2に示される配列から選択されるアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、本発明のカルボキシ末端ペプチド(CTP)ペプチドは、配列番号1に示されるような、ヒト絨毛性ゴナドトロピンのアミノ酸112〜145の位置のアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、本発明のCTP配列は、配列番号2に示されるような、ヒト絨毛性ゴナドトロピンのアミノ酸118〜145の位置のアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、また、このCTP配列は、ヒト絨毛性ゴナドトロピンのアミノ酸112〜118の任意の位置から始まり、145の位置で終わる。一部の実施形態では、このCTP配列のペプチドは、28、29、30、31、32、33または34アミノ酸長であり、CTPアミノ酸配列の位置112、113、114、115、116、117または118で開始する。
別の実施形態では、CTPペプチドは、参照により本明細書に援用される、米国特許第5,712,122号に記載などの1〜5個の保存的アミノ酸置換で天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、1つの保存的アミノ酸置換が天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。別の実施形態では、このCTPペプチドは、2つの保存的アミノ酸置換が天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。別の実施形態では、このCTPペプチドは、3つの保存的アミノ酸置換が天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。別の実施形態では、このCTPペプチドは、4つの保存的アミノ酸置換が天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。別の実施形態では、このCTPペプチドは、5つの保存的アミノ酸置換が天然のCTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの改変体である。
別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然のCTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して少なくとも70%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然のCTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して少なくとも80%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然のCTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して少なくとも90%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然のCTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して少なくとも95%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然のCTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して少なくとも98%相同である。
別の実施形態では、本発明のCTPペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然のヒトCTPのDNA配列またはそのペプチドに対して少なくとも70%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然のヒトCTPのDNA配列またはそのペプチドに対して少なくとも80%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然のヒトCTPのDNA配列またはそのペプチドに対して少なくとも90%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然のヒトCTPのDNA配列またはそのペプチドに対して少なくとも95%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然のヒトCTPのDNA配列またはそのペプチドに対して少なくとも98%相同である。
一実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の少なくとも1つが切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の両方が切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つが切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の3つが切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の4つが切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の5つが切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列のうち2つ以上が切断される。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の全てが切断される。一実施形態では、この切断されたCTPは、配列番号3の最初の10個のアミノ酸を含む。別の実施形態では、配列番号3は、SSSSKAPPPSLPのアミノ酸(AA)配列を含む。
一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4の最初の10個のアミノ酸を含む。別の実施形態では、配列番号4は、SSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQのアミノ酸(AA)配列を含む。
一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4の最初の11個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4の最初の12個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4または配列番号3の最初の8個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4の最初の13個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4の最初の14個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4または配列番号3の最初の6個のアミノ酸を含む。一実施形態では、切断されたCTPは、配列番号4または配列番号3の最初の5個のアミノ酸を含む。
一実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の少なくとも一つが、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の両方が、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つが、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の3つが、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の4つが、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の5つが、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つ以上が、グリコシル化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の全てがグリコシル化されている。
一実施形態では、本発明のCTP配列は、少なくとも1つのグリコシル化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は、2つのグリコシル化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は、3つのグリコシル化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は、4つのグリコシル化部位を含む。一実施形態では、1つ以上の絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列は、完全にグリコシル化されている。別の実施形態では、1つ以上の絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列は、部分的にグリコシル化されている。一実施形態では、部分的にグリコシル化されたとは、CTPグリコシル化部位のうちの1つがグリコシル化されていることを示す。別の実施形態では、CTPグリコシル化部位のうちの2つがグリコシル化されている。別の実施形態では、CTPグリコシル化部位のうちの3つがグリコシル化されている。
一部の実施形態では、CTP配列修飾は、低用量の使用を可能にするのに有利である。一部の実施形態では、CTP配列修飾は、より少ない投与を可能にするのに有利である。一部の実施形態では、CTP配列修飾は、安全で長時間作用型効果を可能にするのに有利である。
一部の実施形態では、「ポリペプチド」、「操作された凝固因子」、または「タンパク質」とは、本明細書において用いる場合、天然のポリペプチド(分解生成物、合成的に合成されたポリペプチドまたは組み換えポリペプチド)およびペプチド模倣物(典型的には、合成的に合成されたポリペプチド)、ならびにペプトイドおよびセミペプトイド(ポリペプチドアナログである)を包含し、これが、一部の実施形態では、凝固因子を含むポリペプチドを、身体内でもより安定にさせるか、または細胞へより浸透できる修飾を有する。
一部の実施形態では、修飾としては限定するものではないが、C末端修飾、ポリペプチド結合修飾が挙げられ、これには限定するものではないが、CH2−NH、CH2−S、CH2−S=O、O=C−NH、CH2−O、CH2−CH2、S=C−NH、CH=CHまたはCF=CH、骨格修飾、および残基修飾が挙げられる。ペプチド模倣物化合物を調製する方法は、当該分野で周知であり、例えば、本明細書においてあたかも詳細に示されるかのように参照により援用される、Quantitative Drug Design、C.A.Ramsden Gd.,第17.2章、F.Choplin Pergamon Press(1992)に特定されている。これに関してさらなる詳細は、本明細書において以下で提供される。
一部の実施形態では、ポリペプチド内のポリペプチド結合(−CO−NH−)は置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、N−メチル化結合(−N(CH3)−CO−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、エステル結合(−C(R)H−C−O−O−C(R)−N−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、ケトメチレン結合(−CO−CH2−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、α−アザ結合(−NH−N(R)−CO−)によって置換され、ここではRは、任意のアルキル、例えば、メチル、カルバ結合(−CH2−NH−)である。一部の実施形態では、このポリペプチド結合は、ヒドロキシエチレン結合(−CH(OH)−CH2−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、チオアミド結合(−CS−NH−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、オレフィン二重結合(−CH=CH−)によって置換される。一部の実施形態では、ポリペプチド結合は、レトロアミド結合(−NH−CO−)によって置換される。一部の実施形態では、このポリペプチド結合は、ポリペプチド誘導体(−N(R)−CH2−CO−)によって置換され、ここでRは、炭素原子上に天然に存在する「正常な」側鎖である。一部の実施形態では、これらの修飾は、ポリペプチド鎖にそって任意の結合で存在し、一実施形態では、同時にいくつか(2〜3結合)存在する。
一部の実施形態では、Trp、TyrおよびPheなどのポリペプチドの天然の芳香族アミノ酸は、合成の天然でない酸、例えば、フェニルグリシン、TIC、ナフチルエラニン(Nol)、Pheの環−メチル化誘導体、Pheのハロゲン化誘導体またはo−メチル−Tyrで置換される。一部の実施形態では、本発明のポリペプチドは、1つ以上の修飾されたアミノ酸または1つ以上の非アミノ酸モノマー(例えば、脂肪酸、複雑な炭水化物など)を包含する。
一実施形態では、「アミノ酸」または「アミノ酸配列」は、20個の天然に存在するアミノ酸(それらのアミノ酸はインビボで翻訳後修飾されている場合が多い)、例としては、例えば、ヒドロキシプロリン、ホスホセリンおよびホスホトレオニン;ならびに他の一般的ではないアミノ酸、限定するものではないが、例としては、2−アミノアジピン酸、ヒドロキシリジン、イソデスモシン、ノル−バリン、ノル−ロイシンおよびオルニチン、を含むことが理解される。一実施形態では、「アミノ酸」は、D−アミノ酸とL−アミノ酸との両方を包含する。
一部の実施形態では、本発明のポリペプチドは、可溶型であるべき凝固因子を含むポリペプチドを必要とする治療に利用される。一部の実施形態では、本発明のポリペプチドは、1つ以上の天然ではないまたは天然の極性アミノ酸を含み、これには限定するものではないが、ヒドロキシル含有側鎖に起因してポリペプチド溶解度を増大できるセリンおよびトレオニンが挙げられる。
一部の実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、直鎖型で利用されるが、環化が操作された凝固因子の特徴を重度に妨害しない場合、この操作された凝固因子の環型も利用されてもよいことが当業者には理解される。
一部の実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、標準的な固相技術を用いることなどによって、生化学的に合成される。一部の実施形態では、これらの生化学的な方法としては、独占的固相合成、部分的固相合成、フラグメント縮合、または古典的な溶液合成が挙げられる。
一部の実施形態では、組み換えタンパク質技術を用いて、本発明の操作された凝固因子を生成する。一部の実施形態では、組み換えタンパク質技術は、比較的長いポリペプチド(例えば、18〜25アミノ酸超)の生成に用いられる。一部の実施形態では、組み換えタンパク質技術は、大量の本発明の操作された凝固因子の生成に用いられる。一部の実施形態では、組み換え技術は、Bitterら、(1987)Methods in Enzymol.153:516−544,Studierら、(1990)Methods in Enzymol.185:60−89,Brissonら、(1984)Nature 310:511−514,Takamatsuら、(1987)EMBO J.6:307−311,Coruzziら、(1984)EMBO J.3:1671−1680およびBrogliら、(1984)Science 224:838−843,Gurleyら、(1986)Mol.Cell.Biol.6:559〜565、およびWeissbach & Weissbach,1988,Methods for Plant Molecular Biology,Academic Press,NY,Section VIII,pp421−463(それらの全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている。
別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合されたゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドをコードする遺伝子のコード部分を含むポリヌクレオチド分子を提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合されたゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドをコードする遺伝子のコード部分からなるポリヌクレオチド分子を提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合されたゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドをコードする遺伝子のコード部分から本質的になるポリヌクレオチド分子を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとからなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書において上記されるように、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとから本質的になるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。一実施形態では、このポリヌクレオチドとは、ポリヌクレオチド配列である。一実施形態では、このポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチド分子である。
別の実施形態では、本発明は、本明細書において記載されるようなポリヌクレオチド分子を含む発現ベクターを提供する。別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(VIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載などの発現ベクターを含む細胞を提供する。別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む細胞を提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む細胞を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されるような発現ベクターを含む組成物を提供する。別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む組成物を提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(VIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されるような細胞を含む組成物を提供する。別の実施形態では、この細胞は、真核生物細胞である。別の実施形態では、この細胞は、原核生物細胞である。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾凝固因子を生成する方法であって、上記凝固因子のカルボキシ末端に1〜10個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合し、これによってCTP修飾凝固因子を生成する工程を包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾凝固因子を生成する方法であって、上記凝固因子をコードするポリヌクレオチド配列のカルボキシ末端に絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)をコードする1〜10個のポリヌクレオチド配列を結合し、これによってCTP修飾凝固因子を生成する工程を包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX(FIX)ポリペプチドを生成する方法であって、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合し、これによってCTP修飾FIXポリペプチドを生成する工程を包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第VIIa(FVIIa)ポリペプチドを生成する方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合し、これによってCTP修飾FVIIaポリペプチドを生成する工程を包含する、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子を用いて合成される。一部の実施形態では、本発明の操作された凝固因子をコードしているポリヌクレオチド分子は、シス調節配列(例えば、プロモーター配列)の転写制御を含む、発現ベクターに連結される。一部の実施形態では、シス調節配列は、本発明の操作された凝固因子の構成的発現を指向するのに適切である。一部の実施形態では、このシス調節配列は、本発明の操作された凝固因子の組織特異的な発現を指向するのに適切である。一部の実施形態では、このシス調節配列は、本発明の操作された凝固因子の誘導性発現を指向するために適切である。
一部の実施形態では、本発明での使用に適切な組織特異的プロモーターとしては、1つ以上の特異的な細胞集団中で機能的である配列が挙げられる。例としては、限定するものではないが、肝臓特異的であるアルブミンなどのプロモーター[Pinkertら、(1987)Genes Dev.1:268−277]、リンパ系特異的なプロモーター[Calameら、(1988) Adv.Immunol.43:235−275];具体的には、T細胞受容体のプロモーター[Winotoら、(1989) EMBO J.8:729−733]および免疫グロブリン;[Banerjiら、(1983)Cell 33729−740]、ニューロン特異的プロモーター、例えば、神経フィラメントプロモーター[Byrneら、(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:5473−5477]、膵臓特異的プロモーター[Edlunchら、(1985)Science 230:912−916]または乳腺特異的プロモーター、例えば、乳清プロモーター(米国特許第4,873,316号および欧州特許出願公開第264,166号)が挙げられる。本発明での使用に適切な誘導性プロモーターとしては、例えば、テトラサイクリン誘導性プロモーター(Srour,M.A.,ら、2003.Thromb.Haemost.90:398−405)が挙げられる。
一実施形態では、「ポリヌクレオチド分子」という文言は、一本鎖または二本鎖の核酸分子を指し、これは、RNA配列、相補性ポリヌクレオチド配列(cDNA)、ゲノムポリヌクレオチド配列および/または複合のポリヌクレオチド配列(例えば、上記の組み合わせ)の形態で単離されて、提供される。
一実施形態では、「相補性ポリヌクレオチド配列」とは、逆転写酵素または任意の他のRNA依存性DNAポリメラーゼを用いてメッセンジャーRNAの逆転写から生じる、配列を指す。一実施形態では、この配列は、DNAポリメラーゼを用いてインビボまたはインビトロで引き続いて増幅され得る。
一実施形態では、「ゲノムのポリヌクレオチド配列」とは、染色体に由来する(染色体から単離された)配列を指し、従って、これは、染色体の連続部分に相当する。
一実施形態では、「複合ポリヌクレオチド配列」とは、少なくとも部分的に相補性であり、かつ少なくとも部分的にゲノムである配列を指す。一実施形態では、複合配列は、本発明のポリペプチドをコードするのに必要ないくつかのエキソンの配列、およびその間に差し挟まれているいくつかのイントロンの配列を包含し得る。一実施形態では、このイントロンの配列は、他の遺伝子を含む任意の配列であってもよく、典型的には、保存されたスプライシングシグナル配列を含む。一実施形態では、イントロンの配列は、シス作用性の発現調節エレメントを包含する。
一実施形態では、発現および分泌後、シグナルペプチドを、前駆体の操作された凝固因子から切断して、成熟の操作された凝固因子を生じる。
一部の実施形態では、本発明のポリヌクレオチドは、PCR技術、または当業者に公知の任意の他の方法もしくは手順を用いて調製される。一部の実施形態では、この手順は、2つの異なるDNA配列の連結を包含する(例えば、「Current Protocols in Molecular Biology」,編集、Ausubelら、John Wiley & Sons,1992)。
一実施形態では、操作された凝固因子をコードする、本発明のポリヌクレオチドを、発現ベクター(すなわち、核酸構築物)に挿入して、組み換えポリペプチドの発現を可能にする。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを原核生物中での複製および組み込みに適切にさせる追加の配列を包含する。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを真核生物中での複製および組み込みに適切にさせる追加の配列を包含する。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを原核生物および真核生物の両方での複製および組み込みに適切にさせるシャトルベクターを包含する。一部の実施形態では、クローニングベクターは、転写および翻訳開始配列(例えば、プロモーター、エンハンサー)および転写および翻訳のターミネーター(例えば、ポリアデニル化シグナル)を含む。
一実施形態では、種々の原核生物または真核生物細胞を、宿主発現系として用いて、本発明の凝固因子を発現する。一部の実施形態では、これらとしては、限定するものではないが、微生物、例えば、このポリペプチドコード配列を含む組み換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNAまたはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌;このポリペプチドコード配列を含む、組み換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母;このポリペプチドコード配列を含有している、組み換えウイルス発現系(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)で感染された、または組み換えプラスミド発現ベクター、例えば、Tiプラスミドで形質転換された植物細胞系が挙げられる。
一部の実施形態では、非細菌の発現系を用いて(例えば、CHO細胞などの哺乳動物発現系)本発明の凝固因子を発現する。一実施形態では、哺乳動物細胞において本発明のポリヌクレオチドを発現するために用いられる発現ベクターは、CMVプロモーターおよびネオマイシン耐性遺伝子を含むpCI−DHFRベクターである。pCI−dhfrベクターの構築は、実施例1で一実施形態によって記載される。
一部の実施形態では、本発明の細菌系では、多数の発現ベクターを、発現されたポリペプチドについて意図される用途に応じて有利に選択し得る。一実施形態では、大量のポリペプチドが所望される。一実施形態では、可能性としては、疎水性シグナル配列との融合物として、高レベルのタンパク質生成物の発現を指向するベクター(細菌の周辺質、またはタンパク質生成物が容易に生成される培養培地中への生成物の発現を指向する)が所望される。一実施形態では、特定の融合タンパク質を、特定の切断部位と遺伝子操作して、ポリペプチドの回収を補助する。一実施形態では、このような操作に適合可能なベクターとしては限定するものではないが、pETシリーズのE.coli発現ベクターが挙げられる[Studierら、Methods in Enzymol.185:60−89(1990)]。
一実施形態では、酵母発現系を用いる。一実施形態では、構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターを含む多数のベクターを、その全体が参照により本明細書に援用される、米国特許出願第5,932,447号に開示されるような酵母中で用いてもよい。別の実施形態では、酵母染色体への外来DNA配列の組み込みを促進するベクターを用いる。
一実施形態では、本発明の発現ベクターはさらに、例えば、内部リボソーム侵入部位(IRES)およびプロモーター−キメラポリペプチドのゲノム組み込みのための配列などの単一のmRNA由来のいくつかのタンパク質の翻訳を可能にする追加のポリヌクレオチド配列を含んでもよい。
一部の実施形態では、哺乳動物発現ベクターとしては限定するものではないが、pcDNA3、pcDNA3.1(+/−)、pGL3、pZeoSV2(+/−)、pSecTag2、pDisplay、pEF/myc/cyto、pCMV/myc/cyto、pCR3.1、pSinRep5、DH26S、DHBB、pNMT1、pNMT41、pNMT81(Invitrogenから入手可能)、pCI(Promegaから入手可能)、pMbac、pPbac、pBK−RSVおよびpBK−CMV(Strategeneから入手可能)、pTRES(Clontechから入手可能)、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。
一部の実施形態では、レトロウイルスなどの真核生物ウイルス由来の調節エレメントを含む発現ベクターを、本発明で用いる。SV40ベクターは、pSVT7およびpMT2を含む。一部の実施形態では、ウシパピローマウイルス由来のベクターとしては、pBV−1MTHAが挙げられ、エプスタインバーウイルス由来のベクターとしては、pHEBO、およびp2O5が挙げられる。他の例示的なベクターとしては、pMSG、pAV009/A+、pMTO10/A+、pMAMneo−5、バキュロウイルスpDSVE、およびSV−40早期プロモーター、SV−40後期プロモーター、メタロチオネインプロモーター、マウス乳腺腫瘍ウイルスプロモーター、ラウス肉腫ウイルスプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、または真核生物細胞での発現に有効性を示す他のプロモーターの指示によってタンパク質の発現を可能にする任意の他のベクターが挙げられる。
一部の実施形態では、組み換えウイルスベクターは、本発明の凝固因子のインビボ発現に有用である。この理由は、組み換えウイルスベクターは、外側感染および標的特異性などの利点を提供するからである。一実施形態では、外側感染は、例えば、レトロウイルスのライフサイクルでは固有であり、単一の感染した細胞が多くの子孫ウイルス(近隣の細胞に出芽して感染する)を生じるプロセスである。一実施形態では、結果として、広い面積が急速に感染され、そのほとんどがもとのウイルス粒子で最初に感染されたのではなかった。一実施形態では、外側に伝播できないウイルスベクターが生成される。一実施形態では、この特徴は、望ましい目的が多数の局在化した標的細胞にのみ特定の遺伝子を導入することである場合に有用であり得る。
一実施形態では、種々の方法を用いて、本発明の発現ベクターを細胞に導入してもよい。このような方法は一般には、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Springs Harbor Laboratory,New York(1989,1992)、Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology,John WileyおよびSons,Baltimore,Md.(1989)、Changら、Somatic Gene Therapy,CRC Press,Ann Arbor,Mich.(1995),Vegaら、Gene Targeting,CRC Press,Ann Arbor Mich.(1995)、Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses,Butterworths,Boston Mass.(1988)、およびGilboaら[Biotechniques4(6):504−512,1986]に記載されており、これには、例えば、組み換えウイルスベクターによる、安定なまたは一過性のトランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーションおよび感染を包含する。さらに、ポジティブ−ネガティブ選択方法については、米国特許第5,464,764号および同第5,487,992号(参照により本明細書に援用される)を参照のこと。
一部の実施形態では、ウイルス感染による核酸の導入は、リポフェクションおよびエレクトロポレーションなどの他の方法を上回るいくつかの利点を提供する。この理由は、ウイルスの感染性の性質に起因して、トランスフェクションの効率がより高くなり得るからである。
一実施形態では、本発明の操作された凝固因子はまた、本明細書において上記で記載される(すなわち、インビボの遺伝子療法)、任意の適切な投与方式を使用して個体に投与される核酸構築物から発現されてもよいことが理解される。一実施形態では、この核酸構築物は、適切な細胞中へ、適切な遺伝子送達ビヒクル/方法(トランスフェクション、形質導入、相同組み換えなど)を介して、および必要に応じて発現系に導入され、次いで修飾された細胞が、培養中で増殖されて、個体に戻される(すなわち、エキソビボの遺伝子療法)。
一実施形態では、植物の発現ベクターが用いられる。一実施形態では、ポリペプチドコード配列の発現は、多数のプロモーターによって駆動される。一部の実施形態では、ウイルスプロモーター、例えば、CaMVの35S RNAおよび19S RNAのプロモーター[Brissonら、Nature 310:511−514(1984)]、またはTMVに対するコートタンパク質プロモーター[Takamatsuら、EMBO J.6:307−311(1987)]を用いる。別の実施形態では、植物プロモーター、例えば、RUBISCOの小サブユニット[Coruzziら、EMBO J.3:1671−1680(1984);およびBrogliら、Science 224:838−843 (1984)]または熱ショックプロモーター、例えば、ダイズhsp17.5−Eまたはhsp17.3−B[Gurleyら、Mol.Cell.Biol.6:559−565(1986)]などを用いる。一実施形態では、構築物を、植物細胞中へ、Tiプラスミド、Riプラスミド、植物ウイルスベクター、直接DNA形質転換、マイクロインジェクション、エレクトロポレーションおよび当業者に周知の他の技術を用いて導入する。例えば、Weissbach & Weissbach[Methods for Plant Molecular Biology,Academic Press,NY,Section VIII,pp 421〜463(1988)]を参照のこと。他の発現系、例えば、昆虫および哺乳動物の宿主細胞系(当該分野で周知である)も本発明で用いられてもよい。
挿入されたコード配列(ポリペプチドをコードする)の転写および翻訳のための必須のエレメントを含む以外に、本発明の発現構築物はまた、発現されたポリペプチドの安定性、生成、精製、収率または活性を最適化するために操作された配列を含んでもよいことが理解される。
一部の実施形態では、形質転換された細胞を、有効な条件下で培養し、これによって大量の組み換え操作された凝固因子の発現を可能にする。一部の実施形態では、有効な培養条件としては、限定するものではないが、タンパク質生成を可能にする有効な培地、バイオリアクター、温度、pHおよび酸素条件が挙げられる。一実施形態では、有効な培地とは、細胞が培養されて本発明の組み換えポリペプチドが生成される任意の培地を指す。一部の実施形態では、培地は典型的には、同化炭素、窒素およびリン酸塩の供給源、ならびに適切な塩、鉱物、金属、および他の栄養素、例えばビタミンを有する水溶液を含む。一部の実施形態では、本発明の細胞は、従来の発酵バイオリアクター、振盪フラスコ、試験管、マイクロタイターディッシュおよびペトリプレート中で培養されてもよい。一部の実施形態では、培養は、組み換え細胞に適切な温度、pHおよび酸素含量で行われる。一部の実施形態では、培養条件の決定は、当業者の専門知識の範囲内である。
一部の実施形態では、生成のために用いられるベクターおよび宿主系次第で、本発明の得られた操作された凝固因子は、組み換え細胞内に残るか、発酵培地中に分泌されるか、E.coli中の細胞膜周辺腔などの2つの細胞膜の間の空間に分泌されるか;または細胞もしくはウイルス膜の外面上に保持される。
一実施形態では、培養中の所定の時間に応じて、組み換え操作された凝固因子の回収が達成される。
一実施形態では、本明細書で用いられる「組み換え操作された凝固因子を回収する」という文言は、ポリペプチドを含有する発酵培地全体を収集することを指すものであって、分離または精製の追加の工程を意味する必要はない。
一実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、限定するものではないが、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、濾過、電気泳動、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、コンカナバリンAクロマトグラフィー、クロマト分画および示差的可溶化(differential solubilization)などの種々の標準的なタンパク質精製技術を用いて精製される。
一実施形態では、回収を容易にするために、発現されたコード配列を操作して、本発明の操作された凝固因子および融合された切断可能部分をコードしてもよい。一実施形態では、ポリペプチドがアフィニティークロマトグラフィーによって(例えば、切断可能な部分に特異的なカラムでの固定によって)容易に単離されるように、融合タンパク質を設計してもよい。一実施形態では、切断部位は、操作された凝固因子と切断可能部分との間で操作されて、適切な酵素またはこの部位で融合タンパク質を特異的に切断する剤での処理によって、ポリペプチドが、クロマトグラフィーカラムから放出され得る[例えば、Boothら、Immunol.Lett.19:65−70(1988);およびGardellaら、J.Biol.Chem.265:15854−15859(1990)]。
一実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、「実質的に純粋な」形態で回収される。
一実施形態では、「実質気に純粋な」という文言は、本明細書に記載の適用でのタンパク質の効率的な使用を可能にする純度を指す。
一実施形態では、本発明の操作された凝固因子はまた、インビトロの発現系を用いて合成されてもよい。一実施形態では、インビトロの合成方法は、当該分野で周知であり、かつこの系の構成要素は、市販されている。
一部の実施形態では、組み換え操作された凝固因子が、合成および精製され、それらの治療有効性が、インビボまたはインビトロのいずれでアッセイされてもよい。一実施形態では、本発明の組み換えの操作された凝固因子の結合活性は、当業者に公知の種々のアッセイを用いて獲得できる。
別の実施形態では、本発明の操作された凝固因子は、それ自体個々に提供されてもよい。一実施形態では、本発明の操作された凝固因子は個体に対して、薬学的組成物の一部として(それが薬学的に許容される担体と組み合わされた場合)提供され得る。
別の実施形態では、「薬学的組成物」とは、生理学的に適切な担体および賦形剤などの他の化学的構成要素による、本明細書に記載の1つ以上の活性成分の調製を指す。薬学的組成物の目的は、生物体に対する化合物の投与を容易にすることである。
別の実施形態では、「活性成分」とは、生物学的効果を説明可能な、目的のポリペプチド配列を指す。
別の実施形態では、本発明の任意の組成物は、任意の形態で、本発明の操作された凝固因子のカルボキシ末端にのみ結合する少なくとも1つのCTP配列を含む。一実施形態では、本発明は、組み合わされた調製物を提供する。一実施形態では、「組み合わされた調製物」とは、特に、上記で規定されるような組み合わせのパートナーが独立して投与されてもよいし、または組み合わせのパートナーの識別された量との異なる固定の組み合わせの使用によって、すなわち、同時に、一緒に、別々にまたは連続して投与されてもよいという意味で「パーツのキット(kit of parts)」を規定する。一部の実施形態では、パーツのキットのうちの一部は、次に、例えば、同時に投与されてもよいし、または経時的、すなわち、異なる時点で、およびパーツのキットの任意の一部について等しい時間間隔または異なる時間間隔で配置されてもよい。パートナーの組み合わせの総量の比が一部の実施形態では、組み合わせた調製物中で投与され得る。一実施形態では、組み合わせた調製物は、例えば、治療対象の患者の小集団の必要性または単一の患者の必要性(この異なる必要性は、当業者に容易に理解できるように、特定の疾患、疾患の重篤度、年齢、性別または体重に起因し得る)に立ち向かうために、変化され得る。
別の実施形態では、「生理学的に許容される担体」および「薬学的に許容される担体」という文言は交換可能に用いられて、生物体に対して有意な刺激を生じず、かつ投与された化合物の生物学的活性および特性を廃しない担体または希釈剤を指す。アジュバントは、これらの文言に含まれる。一実施形態では、薬学的に許容される担体に含まれる成分のうちの1つは、例えば、有機媒体および水性媒体の両方の中で広範な溶解度を有する生体適合性ポリマーであるポリエチレングリコール(PEG)であってもよい(Mutterら、(1979))。
別の実施形態では、「賦形剤」とは、活性成分の投与をさらに容易にするために薬学的組成物に添加された不活性物質を指す。一実施形態では、賦形剤としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖およびデンプンの種類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールが挙げられる。
薬物の処方および投与のための技術は、参照により本明細書に援用される、「Remington´s Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.,Easton,PA,最終版に見出される。
投薬範囲の種々の実施形態は、本発明によって考慮される。本発明の操作された凝固因子の投与量は、一実施形態では、0.005〜100mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.005〜5mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.01〜50mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.1〜20mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.1〜10mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.01〜5mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.001〜0.01mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.001〜0.1mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.1〜5mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.5〜50mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.2〜15mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、0.8〜65mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、1〜50mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、5〜10mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、8〜15mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、10〜20mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、20〜40mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、60〜120mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、12〜40mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、40〜60mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、50〜100mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、1〜60mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、15〜25mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、5〜10mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、55〜65mg/日の範囲である。
別の実施形態では、この投与量は、50〜500mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、50〜150mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、100〜200mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、150〜250mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、200〜300mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、250〜400mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、300〜500mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、350〜500mg/日の範囲である。
一実施形態では、この投与量は、20mg/日である。一実施形態では、この投与量は、30mg/日である。一実施形態では、この投与量は、40mg/日である。一実施形態では、この投与量は、50mg/日である。一実施形態では、この投与量は、0.01mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、0.1mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、1mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、0.530mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、0.05mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、50mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、10mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、20〜70mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、5mg/日である。
一実施形態では、このCTP修飾凝固因子の投与量は、1〜5mg/日である。一実施形態では、このCTP修飾凝固因子の投与量は、1〜3mg/日である。一実施形態では、このCTP修飾凝固因子の投与量は、2mg/日である。
別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/日の範囲である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/2日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/3日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/4日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/5日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/6日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/週である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/9日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/11日である。別の実施形態では、この投与量は、1〜90mg/14日である。
別の実施形態では、凝固因子の投与量は、10〜50mg/日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/2日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/3日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/4日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50マイクログラムmg/5日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/6日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/週である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/9日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/11日である。別の実施形態では、この投与量は、10〜50mg/14日である。
別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、経鼻剤形で処方される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、注射用剤形で処方される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、0.0001mg〜0.6mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に0.001mg〜0.005mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に0.005mg〜0.01mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、0.01mg〜0.3mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に0.2mg〜0.6mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、この凝固因子は、そのアミノ末端上にCTPを有さない。
別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に1〜100マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に10〜80マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に20〜60マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に10〜50マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、40〜80マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に10〜30マイクログラムの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に30〜60マイクログラムの範囲の用量で投与される。
別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、0.2mg〜2mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、2mg〜6mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、4mg〜10mgの範囲の用量で投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、5mg〜15mgの範囲の用量で投与される。
一実施形態では、CTP修飾FIXの投与量は、同じ期間にわたって患者に対して推奨投与量の組み換えFIX(例えば、Benefix(登録商標)、WyethまたはMononine(登録商標)、CSL Behring)中で投与されるFIXの量の50%を含む。一実施形態では、CTP修飾FVIIaの投与量は、同じ期間にわたって患者に対して推奨投与量の組み換えFVIIa(例えば、NovoSeven(登録商標))中で投与されるFVIIaの量の50%を含む。一実施形態では、CTP修飾FVIIの投与量は、同じ期間にわたって患者に対して推奨投与量の組み換えFVII中で投与されるFVIIの量の50%を含む。例えば、NovoSeven(登録商標)は、術前または術後に患者に対して2時間ごとに90mg/kgの用量で与えられる(すなわち、85kgの患者には、2時間ごとに7.65mg、または12時間にわたって6用量で45.9mg)場合、本発明のCTP修飾凝固因子は、組み換えFVIIaの患者の12時間用量の50%である用量で与えられてもよい(すなわち、12時間にわたって1回に23mgの用量で与えられる)。
別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の45%を含むような投与量である。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の10%を含むような投与量である。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の25%を含むような投与量である。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の35%を含むような投与量である。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の75%を含むような投与量である。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子の投与量は、これが、非CTP修飾凝固因子を用いて投与される凝固因子の量に対して凝固因子の量の100%を含むような投与量である。しかし、この投与量が、非CTP修飾凝固因子と同じ量の凝固因子(例えば、FIX)を含む場合でさえ、これは、組み換え凝固因子と比較してその半減期が延長しておるおかげで、低頻度で投与されると言う点で対象にやはり有利である。
別の実施形態では、抱合体化された凝固因子の治療上有効な量は、FIXについては、1日1回から週に1回投与される体重1kgあたり50〜500IU、またはFVIIaについては、10μg/Kg〜500μg/Kgである。別の実施形態では、抱合体化された凝固因子の治療上有効な量は、1日1回投与され、体重1kgあたり150〜250IUである。別の実施形態では、抱合体化された凝固因子を含む薬学的組成物は、ヒト患者に対して種々の手段で投与するのに有効な強度で処方される。
一実施形態では、FIXは、対象において20〜30IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。別の実施形態では、FIXは、対象において25〜50IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。別の実施形態では、FIXは、対象において50〜100IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。別の実施形態では、FIXは、対象において100〜200IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。別の実施形態では、FIXは、対象において10〜50IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。別の実施形態では、FIXは、対象において20〜100IU/dLの循環第IX因子活性を提供するのに有効な量で投与される。
一実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に毎週投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に週に2回投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に、2週間ごとに(2週ごとに1回)投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に、月に2回投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に、月に1回投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に、毎月投与される。別の実施形態では、CTP修飾凝固因子は、対象に2日毎に投与される。
別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、3日に1回投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、4日に1回投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、5日毎に投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、6日毎に投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、7〜14日に1回投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、10〜20日に1回投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、5〜15日毎に投与される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、対象に、15〜30日に1回投与される。
別の実施形態では、本発明の方法は、凝固因子療法の使用においてコンプライアンスを向上させること、その必要な対象に,凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むポリペプチドを提供し、これによって凝固因子療法の使用においてコンプライアンスを向上させることを包含する。
別の実施形態では、本発明の方法は、凝固因子療法の必要な慢性疾患に罹患している患者のコンプライアンスを向上させることを包含する。別の実施形態では、本発明の方法は、本明細書において上記されるようなCTPで凝固因子を修飾することによって凝固因子の投与頻度を低減できる。
別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの投与頻度を低減させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合して、これによって上記FIXポリペプチドの投与頻度を低減させる工程を包含する、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの投与頻度を低減させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合して、これによって上記FVIIaポリペプチドの投与頻度を低減させる工程を包含する、方法を提供する。
別の実施形態では、コンプライアンスという用語は、厳守を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、凝固因子の投与の頻度を低減させることによって凝固因子療法の必要な患者のコンプライアンスを向上させることを包含する。別の実施形態では、凝固因子の投与の頻度における低減は、CTP修飾凝固因子をより安定にさせるCTP修飾に起因して達成される。別の実施形態では、この凝固因子の投与頻度の低減は、この凝固因子のT1/2の増大の結果として達成される。別の実施形態では、この凝固因子の投与頻度の低減は、凝固因子のクリアランス時間の増大またはクリアランス速度の低下の結果として達成される。
別の実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドのクリアランス速度を低下させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドのクリアランス速度を低下させる工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドのクリアランス速度を低下させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FVIIaポリペプチドのクリアランス速度を低下させる工程と包含する方法を提供する。
別の実施形態では、この凝固因子の投与の頻度の低下は、凝固因子のAUC測定を増大する結果として達成される。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の投与頻度を低減させる方法であって、1〜10個のCTPをこの凝固因子のカルボキシ末端に結合し、これによってこの凝固因子の投与頻度を低減させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の投与頻度を低減させる方法であって、1〜5個のCTPをこの凝固因子のカルボキシ末端に結合し、これによってこの凝固因子の投与頻度を低減させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の投与頻度を低減させる方法であって、3個のCTPをこの凝固因子のカルボキシ末端に結合し、これによってこの凝固因子の投与頻度を低減させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子の投与頻度を低減させる方法であって、3〜5個のCTPをこの凝固因子のカルボキシ末端に結合し、これによってこの凝固因子の投与頻度を低減させる工程を包含する方法である。
別の実施形態では、本明細書において、凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜10個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる工程を包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、その凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって凝固因子療法の使用におけるコンプライアンスを向上させる工程を包含する方法である。
別の実施形態では、本明細書において、対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、上記対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜10個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象において血液の凝集または凝固を治療することを包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療することを包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療することを包含する方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血液の凝集または凝固障害を予防または治療することを包含する方法である。
別の実施形態では、本明細書において、対象における血友病を予防する方法であって、上記対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜10個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血友病を予防することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血友病を予防する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血友病を予防することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血友病を予防する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血友病を予防することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象における血友病を予防する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象における血友病を予防することを包含する、方法である。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に提供される組成物がSC投与後に血流中に驚くべきことにさらに効果的に吸収されることを示す(本明細書における実施例7〜9を参照のこと)。FVIIaを皮下に投与できるということは、これが予防的適用のために用いられ得るという利点として機能する。皮下注射はまた、患者が自己注射するにも容易であり、患者が極めて若く、その血管が細くて、見つけるのが難しい場合にも有利である。
別の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を治療する方法であって、上記対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜10個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された1〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する、方法である。別の実施形態では、本明細書において、対象において血友病を治療する方法であって、その必要な対象に、凝固因子と、凝固因子のカルボキシ末端に結合された3〜5個の絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する、方法である。
経口投与は、一実施形態では、単位剤形を含み、これには、錠剤、カプセル、トローチ剤、チュアブル錠、懸濁剤、エマルジョンなどを含む。このような単位剤形は、本発明の所望の凝固因子の安全かつ有効な量を含み、その各々が、一実施形態では、約0.7または3.5mg〜約280mg/70kg、または別の実施形態では、約0.5または10mg〜約210mg/70kgである。経口投与用の単位剤形の調製に適切な薬学的に許容される担体は、当該分野で周知である。一部の実施形態では、錠剤は典型的には、従来の薬学的に適合性のアジュバントを不活性希釈液として、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトースおよびセルロース;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンおよびスクロース;崩壊剤、例えば、デンプン、アルギン酸およびクロスカルメロース;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸および滑石を含む。一実施形態では、流動促進剤、例えば、二酸化ケイ素を用いて、粉末混合物の流動特徴を改善してもよい。一実施形態では、着色剤、例えば、FD&C色素を外見のために添加してもよい。甘味料および香味料、例えば、アスパルテーム、サッカリン、メタノール、ペパーミントおよび果実の香味は、チュアブル錠のために有用なアジュバントである。カプセルは典型的には、上記で開示される1つ以上の固体の希釈剤を含む。一部の実施形態では、担体構成要素の選択は、本発明の目的のためには重要ではない、味、費用、および貯蔵安定性などの二次的な考慮に依存し、かつ当業者によって容易になされ得る。
一実施形態では、経口剤形は、所定の放出プロファイルを含む。一実施形態では、本発明の経口剤形は、徐放性の錠剤、カプセル、トローチ剤またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、本発明の経口剤形は、徐放性の錠剤、カプセル、トローチ剤またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、本発明の経口剤形は、即時放出の錠剤、カプセル、トローチ剤またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、この経口剤形は、当業者に公知などの薬学的に活性な成分の所望の放出プロファイルに応じて処方される。
経口組成物は、一部の実施形態では、液体溶液、エマルジョン、懸濁液などを含む。一部の実施形態では、このような組成物の調製に適切な薬学的に許容される担体は、当該分野で周知である。一部の実施形態では、液体経口組成物は、約0.001%〜約0.933%、または別の実施形態では、約0.01%〜約10%の所望の化合物(単数または複数)を含む。
一部の実施形態では、本発明の方法における使用のための組成物は、一部の実施形態では、本発明の化合物、および必要に応じて、局所の鼻腔投与を意図する他の化合物の安全かつ有効な量を含む水性の溶液またはエマルジョンである、溶液またはエマルジョンを含む。一部の実施形態では、この組成物は、約0.001%〜約10.0%(w/v)の本発明の化合物、さらに好ましくは、約00.1%〜約2.0を含み、これが、経鼻投与による化合物の全身送達に用いられる。
別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、筋肉に注射される(筋肉内注射)。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、皮膚の下に注射される(皮下注射)。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、筋肉中に注射される。別の実施形態では、凝固因子と、少なくとも1つのCTP単位とを含むポリペプチドは、皮膚に注射される。別の実施形態では、本明細書に記載される凝固因子は、全身投与を介して投与される。別の実施形態では、本明細書に記載される凝固因子は、静脈内注射によって投与される。別の実施形態では、投与は、非経口、肺、口腔、局所、経皮、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、経鼻、眼内、眼、硬膜外、頬側、直腸、経粘膜、腸または非経口送達であってもよく、これには、髄内注射、およびくも膜下腔内または直接の脳室内投与が挙げられる。
別の実施形態では、この調製物は、全身的な方式ではなく局所に、例えば、患者身体の特定の領域への直接の調製物の注射を介して、投与される。
一実施形態では、投与の経路は、腸内であってもよい。別の実施形態では、この経路は、結膜、経皮、皮内、動脈内、膣、直腸、腫瘍内、癌周囲、経粘膜、筋肉内、静脈内、脳室内、頭蓋内、鼻腔内、舌下、またはそれらの組み合わせであってもよい。
別の実施形態では、薬学的組成物は、液体調製物の静脈内注射、動脈内注射または筋肉内注射によって投与される。一部の実施形態では、液体処方物は、溶液、懸濁液、分散液、エマルジョン、油類などを含む。一実施形態では、薬学的組成物は、静脈内に投与され、従って、静脈内投与に適切な形態で処方される。別の実施形態では、薬学的組成物は、動脈内に投与され、従って動脈内投与に適切な形態で処方される。別の実施形態では、薬学的組成物は、筋肉内に投与され、従って、筋肉内投与に適切な形態で処方される。
さらに、別の実施形態では、この薬学的組成物は、体表に局所的に投与され、従って、局所投与に適切な形態で処方される。適切な局所処方物としては、ゲル、軟膏、クリーム、ローション、点滴薬などが挙げられる。局所投与のためには、本発明の化合物は、追加の適切な治療剤(単数または複数)と合されて、調製され、溶液、懸濁液またはエマルジョンとして、生理学的に許容される希釈剤中で薬学的担体は有無として適用される。
一実施形態では、本発明の薬学的組成物は、当該分野で周知のプロセスによって、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠作製、粉末化(levigating)、乳化、カプセル化、エントラップまたは凍結乾燥プロセスによって製造される。
一実施形態では、本発明による使用のための薬学的組成物は、製薬的に用いることができる、活性成分の調製物への処理を容易にする、賦形剤および助剤を含む1つ以上の生理学的に許容される担体を用いて従来の方式で処方される。一実施形態では、処方物は、選択された投与経路に依存する。
一実施形態では、本発明の注射物質は、水溶液中で処方される。一実施形態では、本発明の注射物質は、ハンクス溶液、リンゲル液、または生理学的塩緩衝液などの生理学的に適合する緩衝液中に処方される。一部の実施形態では、経粘膜投与のために、浸透されるべき障壁に適切な浸透剤が、処方物中に用いられる。このような浸透剤は一般には当該分野で公知である。
一実施形態では、本明細書に記載される調製物は、非経口投与のために、例えば、ボーラス注射または連続注入によって、処方される。一部の実施形態では、注入のための処方物は、単位剤形で、例えば、アンプル中で、または複数用量容器中で、必要に応じて添加された防腐剤とともに与えられる。一部の実施形態では、組成物は、油状または水性のビヒクル中の、懸濁液、溶液またはエマルジョンであり、かつ処方剤、例えば、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤を含む。
この組成物はまた、一部の実施形態では、塩化ベンザルコニウムおよびチメロサールなどの防腐剤;キレート剤、例えば、エデト酸ナトリウムなど;緩衝液、例えば、リン酸塩、クエン酸塩および酢酸塩;等張化剤、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトールなど;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、アセチルシステイン、メタ重亜硫酸ナトリウム(sodium metabisulfote)など;芳香族剤;粘度調整剤、例えば、ポリマー、例としては、セルロースおよびそれらの誘導体;ならびにポリビニルアルコールおよび酸および塩基(必要に応じてこれらの水性組成物のpHを調節するための)を含む。この組成物はまた、一部の実施形態では、局所麻酔、または他の活性成分を含む。この組成物は、スプレー、ミスト、点滴薬などとして用いられてもよい。
一部の実施形態では、非経口投与のための薬学的組成物としては、水溶液型の活性調製物の水溶液が挙げられる。さらに、活性成分の懸濁液は、一部の実施形態では、適切なオイルまたは水ベースの注射懸濁物として調製される。適切な親油性溶媒またはビヒクルとしては、一部の実施形態では、脂肪油、例えば、ゴマ油、または合成脂肪エステル、例えば、オレイン酸エチル、トリグリセリドまたはリポソームが挙げられる。水性の注射懸濁物は、一部の実施形態では、懸濁物の粘度を増大する物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールまたはデキストランを含む。別の実施形態では、この懸濁物はまた、適切な安定化剤、または活性成分の溶解度を増大して、高度に濃縮された溶液の調製を可能にする剤を含む。
別の実施形態では、活性な化合物は、ベシクル中で、具体的にはリポソーム中で送達されてもよい(Langer,Science 249:1527−1533(1990);Treatら、in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer,Lopez−BeresteinおよびFidler (編集)、Liss,New York,pp.353−365(1989);Lopez−Berestein,同書,pp.317−327;J.E.Diederichsら、Pharm./nd.56(1994)267−275)。
別の実施形態では、徐放性の放出系で送達される薬学的組成物は、静脈内注入、移植可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソームまたはたの投与方式のために処方される。一実施形態では、ポンプが用いられる(Langer,前出;Sefton,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987);Buchwaldら、Surgery 88:507(1980);Saudekら、N.Engl.J.Med.321:574(1989)。別の実施形態では、ポリマー材料を用いてもよい。さらに別の実施形態では、徐放性の系は、治療標的、すなわち脳に近位に置いてもよく、これによって全身用量のある画分しか必要としない(例えば、Goodson,in Medical Applications of Controlled Release,前出,第2巻,pp115−138(1984)。他の徐放性の系は、Langerによる概説に考察される(Science 249:1527−1533(1990)。
一部の実施形態では、活性成分とは、適切なビヒクル、例えば、使用前の、無菌の発熱物質ナシの水ベースの溶液との構成のために粉末型である。組成物は、一部の実施形態では、噴霧化および吸入投与のために処方される。別の実施形態では、組成物は、噴霧化手段が組み合わされた容器中に含まれる。
一実施形態では、本発明の調製物は、例えば、ココアバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を用いて坐剤または停留浣腸などの直腸組成物中に処方される。
一部の実施形態では、本発明の状況での使用に適切な薬学的組成物としては、活性成分が意図される目的を達成するために有効な量で含まれる組成物が挙げられる。一部の実施形態では、治療上有効な量は、疾患の症状を予防、緩和もしくは寛解するか、または治療される対象の生存を延長させるために有効な活性成分の量を意味する。
一実施形態では、治療上有効な量の決定は、当業者の能力の十分に範囲内である。
薬学的に許容される担体またはその成分として機能し得る物質のいくつかの例としては、糖、例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、例えば、コーンスターチおよびジャガイモデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、およびメチルセルロース;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;滑石;固形潤滑剤、例えば、ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウム;硫酸カルシウム;植物油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油およびカカオの油;ポリオール類、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール;アルギン酸;乳化剤、例えば、ツイーン(Tween)(商標)ブランドの乳化剤;湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム;着色剤;着香剤;錠剤成形剤(tableting agents);安定化剤;抗酸化剤;防腐剤;発熱物質非含有(パイロジェンフリー)水;等張性生理食塩水;ならびにリン酸緩衝溶液が挙げられる。化合物と共に使用される薬学的に許容可能な担体の選択は、基本的に、化合物の投与方法によって決定される。表題化合物が注射される場合、一実施形態において、薬学的に許容される担体は、血液と適合性のある懸濁剤を含み、そのpHが約7.4に調整された滅菌生理食塩水である。
さらに、この組成物はさらに、結合剤(例えば、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、トウモロコシデンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グアーガム、デンプングリコール酸ナトリウム)、様々なpHおよびイオン強度の緩衝剤(例えば、トリスHCl、酢酸塩、リン酸塩)、表面への吸収を予防する添加剤、例えば、アルブミンまたはゼラチン、崩壊剤(例えば、Tween20、Tween80、プルロニック(Pluronic)F68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ阻害剤、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、浸透増強剤、可溶化剤(例えば、グリセロール、ポリエチレングリセロール)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール)、安定化剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増粘剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味剤(例えば、アスパルテーム、クエン酸)、防腐剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、ジエチルフタル酸、トリエチルクエン酸)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、ポリマーコーティング(例えば、ポロキサマーまたはポロキサアミン)、コーティングおよびフィルム形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリラート、ポリメタクリラート)ならびに/またはアジュバントを含む。
シロップ、エリキシル、エマルジョンおよび懸濁物のための担体の代表的な成分としては、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトールおよび水が挙げられる。懸濁物では、典型的な懸濁剤として、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロース(例えば、アビセル(Avicel)(商標)、RC−591)、トラガカントおよびアルギン酸ナトリウムが挙げられ;代表的な湿潤剤としては、レシチンおよびポリエチレンオキシドソルビタン(例えば、ポリソルベート80)が挙げられる。代表的な防腐剤としては、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムが挙げられる。別の実施形態において、経口液体組成物は、上記で開示された1つ以上の成分、例えば、甘味剤、着色剤および着色剤も含む。
この組成物は、ポリマー化合物、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ハイドロゲルなどの粒子状調製物の内部もしくは表面に、あるいはリポソーム、マイクロエマルジョン、ミセル、ユニラメラもしくはマルチラメラベシクル、赤血球影、またはスフェロプラストなどの表面に、活性材料を組込んだものも包含する。そのような組成物は、物理的状態、溶解度、安定性、インビボ放出速度、およびインビボクリアランス速度に影響を及ぼす。
同じく本発明によって、ポリマー(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)でコートされた粒子状の組成物、および組織特異性の受容体、リガンドもしくは抗原に対する抗体に結合した化合物、または組織特異性受容体のリガンドに結合した化合物も包含される。
一部の実施形態における、水溶性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたはポリプロリンの共有結合により修飾された化合物。別の実施形態において、この修飾された化合物は、静脈内注射後に、対応する非修飾化合物よりも実質的に長い血中半減期を示す。一実施形態において、また修飾は、水溶液中の化合物溶解度を上昇させ、凝集を排除し、化合物の物理的および化学的安定性を上昇させて、化合物の免疫原性および反応性を大きく低下させる。別の実施形態において、そのようなポリマー−化合物の付加物(abduct)を、非修飾化合物よりも少ない頻度で、または低用量で投与することにより、所望のインビボ生物活性が実現される。
一部の実施形態において、有効量または用量の調製は、最初はインビトロアッセイから推定することができる。一実施形態において、用量を動物モデルにおいて配合させることができ、そのような情報を用いて、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定することができる。
一実施形態において、本明細書に記載の有効成分の毒性および治療有効性は、インビトロ、細胞培養、または実験動物において、標準的医薬手順により決定することができる。一実施形態において、これらのインビトロおよび細胞培養アッセイおよび動物試験から得られたデータは、ヒトに使用される一定範囲の投与量を処方するのに用いることができる。一実施形態において、投与量は、使用される投与形態および利用される投与経路に応じて変動する。一実施形態において、厳密な処方、投与経路および投与量は、個々の医師により患者の状態を考慮して選択することができる(例えば、Finglら、(1975)「The Pharmacological Basis of Therapeutics,第1章、1ページ(1975)」を参照のこと)。
一実施形態において、治療される状態の重症度および応答性に応じて、投与は、単回投与または複数回投与であってもよく、数日から数週間、または治癒が達成されるまで、または疾患状態の縮小が達成されるまで、一連の治療が継続されてもよい。
一実施形態において、投与される組成物の量は、当然、治療される対象、病気の重症度、投与の手法、処方する医師の判断などに依存する。
一実施形態では、適合可能な医薬担体中で処方される本発明の調製物を含む組成物も調製され、適切な容器に入れられて、適応症の治療に関してラベル表示される。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子は、複合有機賦形剤および安定化剤、例えば、非イオン性表面活性剤(すなわち、サーファクタント)、様々な糖類、有機ポリオールおよび/またはヒト血清アルブミンと組み合わされた凍結乾燥(すなわち、フリーズドライ)調製物である。別の実施形態では、薬学的組成物は、注射用滅菌水中の、記載されるような、凍結乾燥された凝固因子を含む。別の実施形態では、薬学的組成物は、注射用滅菌PBS中に、記載などの、凍結乾燥された凝固因子を含む。別の実施形態では、薬学的組成物は、注射用滅菌0.9%NaCl中に、記載された、凍結乾燥された凝固因子を含む。
別の実施形態では、薬学的組成物は、本明細書に記載の凝固因子と、複合担体、例えば、ヒト血清アルブミン、ポリオール類、糖類、および陰イオン性表面活性安定化剤とを含む。別の実施形態では、薬学的組成物は、本明細書に記載の凝固因子と、ラクトビオン酸と、酢酸塩/グリシン緩衝剤とを含む。別の実施形態では、この薬学的組成物は、本明細書に記載の凝固因子と、インターフェロン組成物の水への溶解度を上げるアミノ酸、例えば、アルギニンまたはグルタミン酸とを含む。別の実施形態では、薬学的組成物は、凍結乾燥された、本明細書に記載の凝固因子と、グリシンまたはヒト血清アルブミン(HSA)、緩衝液(例えば、酢酸塩)および等張剤(例えば、NaCl)とを含む。別の実施形態では、薬学的組成物は、凍結乾燥された、本明細書に記載の凝固因子と、リン酸緩衝剤と、グリシンと、HSAとを含む。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、約4〜7.2のpHを有する緩衝溶液中に添加されると安定化する。別の実施形態では、凝固因子を含む薬学的組成物は、約4〜8.5pHを有している緩衝溶液中である。別の実施形態では、凝固因子を含む薬学的組成物は、約6〜7のpHを有する緩衝溶液中である。別の実施形態では、凝固因子を含む薬学的組成物は、約6.5のpHを有する緩衝溶液中である。別の実施形態では、本明細書に記載されるような凝固因子を含む薬学的組成物は、安定化剤としてアミノ酸で、およびいくつかの場合には、塩で安定化される(もしアミノ酸が、荷電された側鎖を含まない場合)。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、アミノ酸である安定化剤を約0.3重量%〜5重量%含む液体組成物である。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、投与精度および製品安全性を提供する。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、注射可能な適用例に用いられる、生物活性のある安定した液体処方剤を提供する。別の実施形態では、薬学的組成物は、凍結乾燥されていない、本明細書に記載の凝固因子を含む。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、液体状態での長期貯蔵を可能として、投与前の貯蔵および運搬を容易にする液体処方剤を提供する。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、固形脂質をマトリックス材料として含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む注射可能な薬学的組成物は、固形脂質をマトリックス材料として含む。別の実施形態では、噴霧凝固法による液体微粒子の製造は、Speiser(Speiserら、Pharm.Res.8(1991)47〜54)」により記載されており、その後、経口投与のための液体ナノペレット(Speiser EP0167825(1990))が記載されている。別の実施形態では、用いられる液体は、身体に十分に耐容される(例えば、非経口栄養素用のエマルジョン中に存在する脂肪酸で構成されたグリセリド)。
別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、ポリマーマイクロ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、リポソームを含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、液体エマルジョンを含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、ミクロスフェアを含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、両親媒性脂質を含む脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書に記載の凝固因子を含む薬学的組成物は、薬物と、脂質マトリックスと、サーファクタントとを含む脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、脂質マトリックスは、少なくとも50%w/wであるモノグリセリド含量を有する。
一実施形態では、本発明の組成物は、有効成分を含有する一種以上の単位剤形を含む、パックまたはディスペンサー装置、例えば、FDA認可のキットの中に存在する。一実施形態では、パックは、例えば、金属またはプラスチックのホイル、例えばブリスタパックを含む。一実施形態では、パックまたはディスペンサー装置は、投与用の器具を伴う。一実施形態では、パックまたはディスペンサーは、医薬品の製造、用法または安全性を管理する政府機関により規定された形態で、容器に添付された注意書きにより適応され、その注意書きは、組成物またはヒトもしくは家畜への投与の形態の、政府機関による認可を表している。一実施形態では、そのような注意書きは、処方薬に関する米国食品医薬品局の認可について、または認可製品の添付文書を、ラベル表示している。
一実施形態では、本発明の凝固因子が、追加の活性剤と共に個体に提供され得ることで、各薬剤のそれ自体での治療と比較して、改善された治療効果が達成され得ることが理解されよう。別の実施形態では、併用療法に関連する有害な副作用を回避するための方策(例えば、補助剤の投与および選択)がとられる。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであって、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaのカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであって、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaのカルボキシ末端に結合された5つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを含む薬学的組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾ポリペプチドであって、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾ポリペプチドであって、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾ポリペプチドであって、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む細胞を提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾ポリペプチドであって、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなる、CTP修飾ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの生物学的半減期を延長させる方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合して、これによって上記FVIIaポリペプチドの生物学的半減期を延長させる工程を包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合して、これによって上記FVIIaポリペプチドのAUCを改善する工程を包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドの投与頻度を低減させる方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合して、これによって上記FVIIaポリペプチドの投与頻度を低減させる工程を包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドのクリアランス速度を低減させる方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合して、これによって上記FVIIaポリペプチドのクリアランス速度を低減させる工程を包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを生成する方法であって、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合して、これによってCTP修飾FVIIaポリペプチドを生成する工程を包含する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、CTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドであり、FVIIaポリペプチドと、上記FVIIaポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第VIIa因子(FVIIa)ポリペプチドを上記対象に投与して、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであって、FIXポリペプチドと、上記CTP修飾FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであって、ここで上記CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドの配列が、配列番号31に示される配列であるCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであって、ここで少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであって、ここで少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている、CTP修飾第IX因子ポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾FIXポリペプチドであって、ここで少なくとも1つのCTPが切断されている、CTP修飾FIXポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾FIXポリペプチドであって、ここで少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されているCTP修飾FIXポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、CTP修飾FIXポリペプチドであって、ここで上記リンカーがペプチド結合であるCTP修飾FIXポリペプチドを提供する。
一実施形態では、本発明は、CTP修飾FIXポリペプチドを含む薬学的組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つのゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とからなるCTP修飾ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、ポリヌクレオチドであって、前記ポリヌクレオチドの配列が配列番号30で示されるポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、ポリヌクレオチドであって、ここで少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる、ポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されているポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されているポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、ポリヌクレオチドであって、ここで少なくとも1つのCTPがリンカーを介して上記FIXのポリペプチドに結合されているポリヌクレオチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、ポリヌクレオチドであって、ここで上記リンカーがペプチド結合であるポリヌクレオチドを提供する。発現ベクターは、このポリヌクレオチドを含む。
一実施形態では、本発明は、この発現ベクターを含む細胞を提供する。
一実施形態では、本発明は、この発現ベクターを含む組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの生物学的半減期を延長させる方法であって、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合し、これによって上記FIXポリペプチドの生物学的半減期を延長させる工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがリンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドのAUCを改善する工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドの投与頻度を低減させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドの投与頻度を低減させる工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、第IX因子(FIX)ポリペプチドのクリアランス速度を低減させる方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによって上記FIXポリペプチドのクリアランス速度を低減させる工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを生成する方法であって、3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合し、これによってCTP修飾FIXポリペプチドを生成する工程を包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記CTP修飾FIXポリペプチドの配列が、配列番号31に示される配列である方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、対象において血友病を治療する方法であって、CTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドであり、FIXポリペプチドと、上記FIXポリペプチドのカルボキシ末端に結合された3つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)とを含むCTP修飾第IX因子(FIX)ポリペプチドを、上記対象に投与し、これによって上記対象において血友病を治療することを包含する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記CTP修飾FIXポリペプチドの配列が配列番号31に示される配列である、方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、配列番号1および配列番号2からなる群より選択されるアミノ酸配列によってコードされる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPがグリコシル化されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが切断されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、少なくとも1つのCTPが、リンカーを介して上記FIXポリペプチドに結合されている方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、上記リンカーがペプチド結合である方法を提供する。
一般に、当該分野で公知のとおり、本発明の修飾されたペプチドおよびタンパク質は、所望の適用次第で、標識、薬物、標的剤、担体、固体支持体などに結合されてもよい。修飾された生物製剤の標識された形態を用いて、それらの代謝的運命を追跡してもよく、この目的の適切な標識としては、特に、放射性同位体標識、例えば、ヨウ素131、テクネチウム99、インジウム111などが挙げられる。また、標識を用いて、アッセイ系での修飾されたタンパク質またはペプチドの検出を媒介してもよい;この場合、また、放射性同位体と同様に、酵素標識、蛍光標識、発色標識なども用いてもよい。このような標識の使用は特に、このペプチドまたはタンパク質が、それ自体、抗体またはレセプターリガンドなどの標的因子である場合、有益である。
同様の結合技術を、ほかと同様に使用して、本発明の修飾ペプチドおよびタンパク質を固体支持体に対して結合してもよい。結合された場合、次いで、これらの修飾されたペプチドおよびタンパク質を、特定の反応を呈する所望の構成要素の分離のためのアフィニティー試薬として用いてもよい。
最終的に、本発明の修飾されたペプチドおよびタンパク質を用いて、これらの新規の化合物と特に免疫反応性である抗体を生成してもよい。これらの抗体は、未修飾のペプチドまたはタンパク質の生物学的活性の性質次第で、種々の診断および治療的な適用に有用である。本発明は、本明細書に記載されるようなCTP修飾FIX、FVII、またはFVIIaと免疫反応性である抗体を提供することが理解できるべきである。一実施形態では、このような抗体を用いて、内因性の凝固因子から得られたCTP修飾凝固因子を識別または特定してもよい。別の実施形態では、この抗体を用いて、投与されたCTP修飾凝固因子を局在化してもよい。
本発明のさらなる目的、利益、および新規の特徴は、以下の実施例の実験により当業者に明白となるが、それらは本発明を限定するものではない。さらに、本明細書の上記で表示され、下の特許請求の範囲の区分で請求される本発明の様々な実施形態および態様のそれぞれによって、以下の実施例の実験的な根拠が見出される。
一般に、本明細書で用いられる命名法、および本発明で利用される実験手順は、分子学的、生化学的、微生物学的および組換えDANの技術を含む。そのような技術は、文献中に完全に説明されている。例えば、「Molecular Cloning: A laboratory Manual,Sambrookら、(1989)」;「Current Protocols in Molecular Biology」,第I−III巻、Ausubel,R.M.編(1994);Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology」,John WileyおよびSons,Baltimore,Maryland (1989);Perbal,「A Practical Guide to Molecular Cloning」,John Wiley & Sons, New York(1988)」;Watsonら、「Recombinant DNA」,Scientific American Books,New York;Birrenら、(編)「Genome Analysis:A Laboratory Manual Series」,第1〜4巻,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York(1998);以下に示された方法論:米国特許第4,666,828号、第4,683,202号、第4,801,531号、第5,192,659号および第5,272,057号;「Cell Biology:A Laboratory Handbook,第I〜III巻 Cellis,J.E.,編.(1994);「Culture of Animal Cells − A Manual of Basic Technique」,Freshney,Wiley−Liss,N.Y.(1994),第3版;「Current Protocols in Immunology」,第I−III巻 Coligan J.E.,編(1994)」、「Stitesら、(編),Basic and Clinical Immunology(第8版),Appleton & Lange,Norwalk,CT(1994);Mishell and Shiigi(編),「Selected Methods in Cellular Immunology」,W.H.Freeman and Co.,New York(1980)」を参照のこと;利用可能な免疫アッセイは、特許および科学文献に広範に記載されており、例えば、米国特許第3,791,932号;第3,839,153号;第3,850,752号;第3,850,578号;第3,853,987号;第3,867,517号;第3,879,262号;第3,901,654号;第3,935,074号;第3,984,533号;第3,996,345号;第4,034,074号;第4,098,876号;第4,879,219号;第5,011,771号および第5,281,521号:「Oligonucleotide Synthesis」,Gait,M.J.,編(1984);「Nucleic Acid Hybridization」,Hames,B.D.,およびHiggins S.J.,編(1985);「Transcription and Translation」,Hames,B.D.,およびHiggins S.J.,編.(1984);「Animal Cell Culture」,Freshney,R.I.,編(1986);「Immobilized Cells and Enzymes」,IRL Press,(1986);「A Practical Guide to Molecular Cloning」,Perbal,B.,(1984)および「Methods in Enzymology,Vol.1−317,Academic Press;「PCR Protocols:A Guide To Methods And Applications」,Academic Press,San Diego,CA(1990);Marshakら、「Strategies for Protein Purification and Characterization−A Laboratory Course Manual」,CSHL Press(1996)」を参照のこと;それらの全てが、参照により援用される。他の一般的引用文献は、本明細書全体に示される。
実施例1
第IX凝固因子の生成および利用
組み換えFIX分子のクローニングおよび発現
第IX因子クローンを、本発明者らの真核生物発現ベクターpCI−neo(Promega,カタログ番号.E1841)中で構築した。ホモサピエンス第IX凝固因子のORFクローンは、「OriGene」(RC219065)に注文された。プライマーは、Sigma−Genosysに注文された。
301−1−pCI−neo−p200−11の構築物(第IX因子−ctp x2):
プライマー101:5´GTTTAGTGAACCGTCAGAAT3´(配列番号36)
プライマー103R:5´TTGAGGAAGATGTTCGTGTA3´(第IX因子のSspI部位を含む)(配列番号37)
PCR反応は、プライマー101およびプライマー103RならびにプラスミドDNA、第IX因子のcDNAクローン(OriGene"RC219065)をテンプレートとして用いて行い、PCR増幅の結果、約1085bp(pcr 10)の生成物が形成され、ゲルから精製された(第IX因子配列のアミノ末端を含むフラグメント)。
プライマー98:5´ATTACAGTTGTCGCAGGTGA 3´(配列番号38)。
プライマー99R:5´GCTGGAGCTAGTGAGCTTTGTTTTTTCCTT 3´(配列番号39)。
プライマー100:5´GCTCACTAGCTCCAGCAGCAAGGCC 3´(配列番号40)。
プライマー27R:5´TTTTCACTGCATTCTAGTTGTGG 3´(配列番号41)。
3つのPCR反応を行った。最初の反応は、プライマー98およびプライマー99RならびにプラスミドDNA、第IX因子のcDNAクローン(OriGene´´、RC219065)をテンプレートとして用いて行い、PCR増幅の結果として、約540bpの生成物を得た。
第二の反応は、プライマー100およびプライマー27Rならびに402−2−p72−3のプラスミドDNA(hGH−CTP−CTP)をテンプレートとして用いて行い、PCR増幅の結果、約258bpの生成物を得た。
最後の反応(pcr3)を、プライマー98および27R、ならびに前の2つの反応の生成物の混合物をテンプレートとして用いて行い、PCR増幅の結果、約790bpの生成物を得て、TAクローニングベクター(Invitrogen,カタログK2000−01)に連結した。SspI−EcoRIフラグメントを単離した(TA 3−3)。
別のPCR反応(pcr12)を、プライマー101およびプライマー27Rを用い、ならびにpcr10の生成物およびpcr3のSspI−EcoRIフラグメントの混合物をテンプレートとして用いて行い、PCR増幅の結果、約1700bpの生成物を得て(第IX因子−ctp−ctp)、TAクローニングベクター(Invitrogen,カタログ K2000−01)中に連結した(lig180)。
誤りが第IX因子配列中で見出され、そのフラグメントを置き換えて、正しいDNA配列を有する第IX因子−ctp−ctpの挿入物を形成した。
TA−pcr3−3を、SspIおよびXbaIで消化し、大きいフラグメントを単離した(ベクター)。TA180−4を、SspIおよびXbaIで消化して、小さいフラグメント(挿入物)を単離して、SspIおよびXbaIで消化されたTA−pcr−3−3の単離された大きいフラグメントに連結した。この新しいプラスミドTA−183−2を、SalIおよびNotIで消化し、第IX因子−CTP−CTP挿入物を、単離した(約1575bp)。このフラグメントを真核生物発現ベクターpCI−neo(SalIおよびNotIで消化した)中に挿入して、301−2−p200−11クローンを得た。
pCI−dhfr−第9因子−ctp×2(p223−4)の構築:ベクターpCI−dhfr(p6−1)を、SmaIおよびNotIで消化した。第IX因子−CTP−CTP(p200−11)を、ASisIF.I.およびNotIで消化した。2つのフラグメントを連結した。
pCI−dhfr第9因子−ctp×3(p225−7)の構築:ベクターpCI−dhfr OXM−CTP×3(p216−4)を、XbaIおよびApaIで消化した。第IX因子−CTP−CTP(223−4)を、XbaIおよびApaIで消化した。2つのフラグメントを連結した。
pCI−dhfr第9因子−ctp×3 T148A(p243−2)の構築:プラスミドp225−7は、トレオニンを148位に含んでいた。この理由は、FIXのより一般的な形態は、この位置にアラニンを含み、Thrが、部位指向性変異誘発方法を用いてAlaに置換されたためであった。
プライマー75:ctcccagttcaattacagct(配列番号42)。
プライマー122r:ggaaaaactgcctcagcacgggtgagc(配列番号43)
プライマー123:gtgctgaggcagtttttcctgatgtggactat(配列番号44)
プライマー124r:caacacagtgggcagcag(配列番号45)。
3つのPCR反応を行った。最初の反応は、プライマー75およびプライマー122rならびにプラスミドDNAp225−7をテンプレートとして用いて行った、PCR増幅の結果、約692bpの生成物を得て、ゲルから精製した。第二のPCR反応は、プライマー123およびプライマー124r、ならびにプラスミドDNAp225−7をテンプレートとして用いて行った、PCR増幅の結果、約237bpの生成物を得て、ゲルから精製した。第三の重複PCR反応を、プライマー75および124r、ならびに前の2つの反応の生成物の混合物をテンプレートとして用いて行った、PCR増幅の結果、約910bpの生成物を得た。この重複PCR生成物を、XbaIおよびNsiIで消化し、p225−7プラスミド(XbaIおよびNsiIで消化)に再連結して、第IX因子−ctpx3 T148A(p243−2と命名)を得た。
FIX−4CTP(p259−4)の構築:3.5CTPフラグメントを、制限酵素Apa1およびXba1によってoxym−4CTP(p254−3)から単離した。FIX+0.5CTPフラグメントは、制限酵素Apa1およびXba1を用いてFIX−3CTP(p243−2)から単離した。2つのフラグメントを連結した。
FIX−5CTP(p260−18)の構築:4.5CTPフラグメントを、制限酵素Apa1およびXba1によってoxym−5CTP(255−1)から単離した。FIX+0.5CTPフラグメントは、酵素Apa1およびXba1を用いてFIX−3CTP(p243−2)から単離した。2つのフラグメントを連結した。
Dg44細胞を、100mmの組織培養皿にプレートして、50〜60%コンフルエンスまで増殖させた。総計2μg(マイクログラム)のFIX cDNAを、タンパク質を含まない培地(Invitrogene CD Dg44)中でFuGene試薬(Roche)を用いて1つの100mmプレートのトランスフェクションのために用いた。その培地をトランスフェクションの48時間後に取り出して、ヌクレオシドなしで、800μg/mlのG418(Neomycin)の存在下で、タンパク質を含まない培地(Invitrogene CD Dg44)で置き換えた。14日後、トランスフェクトされた細胞集団を、T25組織培養フラスコ中に移して、選択をさらに10〜14日間、細胞が安定なクローンとして増殖を開始するまで続けた。高発現のクローンを選択した。約2×107個の細胞を用いて、5ng/mlのビタミンK3(メナジオン重亜硫酸ナトリウム;Sigma)を補充した1700cm2のローラーボトル(Corning,Corning NY)中で300mlの増殖培地に接種した。この生成培地(ハーベスト)を、細胞生存度が約70%に急速に低下した後に収集した。生成物培地を、最初に清澄化し、次いで約20倍に濃縮し、流動濾過カセット(10KDa MWCO;Millipore Corp.)を用いてPBSで透析した。
FIX抗原レベルの決定:FIX−CTPハーベスト抗原レベルを、AssayMax HumanFIX ELISAキット(AssayPro−EF1009−1)を用いて決定した。算出されたタンパク質濃度は、2つの独立した試行における3つの異なる希釈の平均である(図1A,表1)。
FIX SDS−PAGE−イムノブロット:FIX−CTPハーベストまたは精製されたrhFIX(American Diagnostics)、100ngのタンパク質を、12%のTris−グリシンゲル上に、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGE分析は、ウエスタンイムノブロットによって、抗ヒトFIXポリクローナル抗体および抗ヒトγカルボキシル化モノクローナル抗体(American Diagnostics)を用いて行った。以前に報告のとおり、rhFIXは、55KDaで移動したが、2つのCTPと融合したFIXは、75KDaで移動した。FIX−CTPタンパク質の両方の改変体とも、γカルボキシル化され、FIX活性に関する必須の翻訳後修飾および機能が示された(図1B)。
FIX発色活性の決定:FIX−CTPハーベスト対rhFIXタンパク質のインビトロ力価の比較の評価(American Diagnostics)を、市販の発色活性試験キット,BIOPHEN(Hyphen BioMed 221802)を用いて行った。トロンビン、リン脂質、カルシウムの存在下では、過剰量のFXIaは、サンプリングされたFIXをFIXaに活性化した。FIXaは、トロンビン、活性化FVIII:C(過剰量で供給された)、リン脂質、およびカルシウムと酵素抱合体を形成し、アッセイ系の存在下では、第X因子をFXaに活性化する。この活性は、制限因子であるFIXの量と直接相関する。次いで、生成されたFIXは、FXa発色基質(pNA)に対するその比活性によって測定される。生成されたpNAの量は、FIXa活性に正比例する。rhFIXおよびFIX−CTPハーベストを連続希釈して、その力価を、rhFIXまたはヒト血漿からなる参照調製物に対してFIXハーベストの用量反応曲線を比較することによって評価した。FIXの平均EC50は、21ng/mlであったが、FIX−(CTP)2ハーベスト算出EC50は、382ng/mlであり、FIX−CTPハーベスト算出EC50は、1644ng/mlであった。FIX−(CTP)2ハーベストの酵素活性の約15倍の減少が観察された(図2)。
FIX凝固活性(aPTT):活性化された部分トロンボプラスチン時間(aPTT)は、凝固カスケードの内因性かつ共通の経路の完全性を示す基準となる。aPTTは、内因性の経路活性化因子、リン脂質およびカルシウムの添加後、血漿が凝固する時間の秒数である。組織因子は、プロタイム(PT)試薬でそのままにリン脂質に含まれないので、aPTT試薬は、部分トロンボプラスチンと呼ばれる。活性化因子は、この系を開始し、次いで内因性経路の残りの工程は、リン脂質の存在下で生じる。参照aPTT範囲は、実験の間で変化するが、通常は、27〜34秒の範囲である。
アッセイの原理は、rhFIXの添加によるFIX−枯渇のヒト血漿の凝固活性を修復するFIX−CTPハーベストの能力を定量することであった。300μlのFIX−枯渇ヒト血漿を、100μlのrhFIXまたはFIX−CTPハーベストと混合して、連続希釈した。37℃での60秒のインキュベーション後、トロンボプラスチン、CaCl2、およびリン脂質を、この混合物に添加し、凝固時間の秒数を決定した(American Medical Laboratoriesが行った)。力価は、FIXハーベストの用量反応曲線を、rhFIXまたはヒト血漿からなる参照調製物と比較することによって評価した。1単位のFIX活性は、1mlの正常なヒト血漿の活性に等しいFIX濃度に相当する。示されたaPTTの結果によって、FIX−(CTP)2は、rhFIXと比較してその比凝固活性において5.7倍の低下を示すことが示される(表2)。さらに、aPTTの結果を、発色活性インビトロアッセイと一緒にして、FIX−(CTP)2ハーベストは、FIX−CTPハーベストに対して改善された酵素活性を有する(表2)。FIX−CTPタンパク質の改善された活性は、発現系の最適化(すなわち、フリンとの同時トランスフェクション、およびビタミンK3培地濃度の最適化)後に得ることが可能で、これは、フリンでの超(Superr)トランスフェクション後に強化された(データ示さず)。
薬物動態学的試験:rhFIX(American Diagnostic)およびFIX−CTPハーベストを、単回の静脈内注射で、Sprague−Dawleyラット(1物質あたり6匹のラット)に対して、体重1Kgあたり75μgの用量で投与した(表3)。
血液サンプルを、投与後0.083、0.5、1.5、4、8、24、48、および72時間後に、交互に3匹のラットから眼窩後部より採取した。血漿は、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。FIX濃度は、FIX ELISA特異的アッセイ(AssayPro)によって定量した。薬物動態学的プロファイルは、各々のタンパク質について算出し、各時点で3匹の動物の平均を示す(図3)。終末半減期は、PKソリューション2.0ソフトウェアを用いて算出した。表4に、異なるサンプリング時点で観察されたFIX濃度をまとめる。
PKプロファイルおよび終末半減期を、表5にまとめる。FIX−CTPハーベストは、rhFIXと比較して改善されたT1/2β値を示す(それぞれ、2倍および5倍)。FIX投与コレクションでは、FIXの動物血漿濃度は、24時間では、定量限界未満(below limit of quantitation)(BLQ)であったので、追加のPKパラメーターは算出されなかった。
本試験では、新規の治療力価を残しつつ、FIX半減期を延長させるための新規のアプローチが記載された。活性タンパク質に対してCTPペプチドを付加することは、タンパク質の活性を妨げるのに有害な影響を有する。従って、FIXのC末端にCTP配列を追加することによる活性な組み換えFIX−CTPの生成は予期されない。
免疫親和性精製されたFIX−CTP−CTPのキャラクタライゼーション
FIX−CTP−CTP精製
活性の増大した高い等級の含量のタンパク質(PKプロファイルが臨床設定を模倣しており、かつ臨床設定に外挿され得る)を評価するために、FIX−CTP−CTPとは、そのカルボキシ末端で直列して2CTP単位で修飾されたFIXである。FIX−CTP−CTPは、FIXのN末端領域に存在するγカルボキシグルタミル(Gla)残基に対するマトリックス結合モノクローナル抗体(American Diagnostics カタログ番号3570MX)を用いて精製された。モノクローナル抗体を、Sepharose CL−4Bに結合した。FIX−CTP−CTPハーベストを、88μg/mlで、20mM Tris、150MmのNaClおよび10mMのEDTA(PH=7.4)に対して透析した。負荷速度は、0.5ml/分であった、20MmのTris−HCl、350mMのNaClおよび50mMのCaClを用いて溶出を行い、結合された画分は、5回リサイクルした。最後に、溶出画分をPBSで透析し、吸引して、濃縮した。
FIX抗原レベルの決定:FIX−CTPハーベスト、FIX−(CTP)2ハーベスト、およびFIX−(CTP)2精製タンパク質レベルを、HumanFIX ELISAキット(Affinity Biologicals;カタログ番号FIX−AG RUO)を用いて決定した。算出したタンパク質濃度(μg/ml)は、2つの独立した試行の平均である(図4,表6)。
さらに、FIX−CTP−CTPを、Bradfordアッセイで定量した。算出された濃度は、202μg/mlであり、これは、ヒトFIXのELISAによって得られた濃度と同様である。
SDS−PAGEブロット:FIX−CTP−CTPハーベスト、未結合の画分および精製されたタンパク質を、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いて12% Tris−グリシンゲルにロードした。SDS−PAGEクマーシー分析を、クマーシーブルー試薬(800ngのタンパク質)を用いてゲルを染色することによって行った。ウエスタンイムノブロットは、100ngのタンパク質、抗ヒトFIXポリクローナル抗体(Ab)、および抗ヒトγカルボキシル化モノクローナルAb(American Diagnosticsカタログ番号499およびカタログ番号3570)を用いて行った。免疫親和性精製手順は、FIX−CTP−CTP部分を有意に富化したが、純度は低下させた(図5)。
N末端配列決定:FIX−CTP−CTP精製タンパク質を、12%のTris−グリシンSDS−PAGEによって分離して、引き続きPVDF膜に電気的にブロットした。目的のバンドを、切り出して、精製Biobrene処理ガラスファイバーフィルター上に置いた。N末端配列分析は、140C HPLC微小勾配システム(micro−gradient system)を装備したパルス液体タンパク質シーケンサーを用いてエドマン分解によって行った。N末端の配列決定によって、FIX−CTP−CTPが、不完全および完全なプロペプチド切断タンパク質の混合物であることが明らかになった。不十分なプロ−ペプチド切断は、FIX凝固活性を低減させることが示された。フリン(Furin)での同時トランスフェクションによって、プロペプチド切断プロセスは改善され得る。
FIX発色活性の決定:FIX−CTP−CTP精製されたタンパク質、対rhFIX(American Diagnostics)およびヒト正常血漿のプールのインビトロ力価の比較の評価を、市販の発色活性試験キット、BIOPHEN(Hyphen BioMed 221802)を用いて行った。トロンビン、リン脂質、およびカルシウムの存在下では、過剰量のFXIaは、FIXをFIXaに活性化する。FIXaは、トロンビン(過剰量で供給された)との酵素抱合体を形成し、リン脂質およびカルシウムは、第X因子を、アッセイ系の存在下で、FXaに活性化する。この活性は、限定要因である、FIXの量と直接相関する。この生成されたFXaは、FXa発色基質(pNA)上でのその非活性によって測定された。生成されたpNAの量は、FIXa活性と正比例した。rhFIX、ヒト血漿およびFIX−CTP−CTPを、連続希釈して、力価は、用量反応曲線と比較することによって評価した(図6)。rhFIXの平均EC50は、68.74ng/mlであったが、FIX−CTP−CTPの算出したEC50は505ng/mlであった。FIX−CTP−CTPの酵素活性における約7倍の低下が、組み換えFIXに対して観察され、正常なヒトのプール血漿に対して16.5倍低下する。この低下した活性は、N末端分析によって特定された、N末端プロ−ペプチドの不十分な切断で説明可能である。
FIX凝固活性(aPTT):活性化された部分トロンボプラスチン時間(aPTT)は、凝固カスケードの内因性の経路および共通の経路の完全性を示す基準となる。aPTTとは、内因性の経路活性化因子、リン脂質およびカルシウムの添加後に血漿が凝固するのにかかる時間(秒で測定)である。
このアッセイは、FIX−CTP−CTPタンパク質が、rhFIXの添加により、FIX枯渇ヒト血漿の凝固活性を修復するための能力を定量した。300μlのFIX欠損ヒト血漿を、100μlのrhFIX、FIX−CTP−CTP(FIX−CTP−CTP(CTPは、C末端で直列))、または正常プールヒト血漿と混合し、これをさらに希釈した。37℃で60秒のインキュベーション後に、組織因子(TF)、CaCl2、およびリン脂質を、この混合物に添加した。凝固時間の秒数を決定した。力価は、rhFIXまたはヒト血漿の参照調製物に対してFIX−CTP−CTPの用量反応曲線を比較することによって評価した。一単位のFIXとは、1mlのヒト正常血漿の活性に等しい量のFIXとして規定した。
aPTTの結果、FIX−CTP−CTP凝固活性は、正常なプールのヒト血漿よりも1.4少ないだけであり、rhFIXと同様である。発色活性のインビトロアッセイと共に、aPTTの結果により、FIX−CTP−CTP精製によって、その活性が損なれなかったことが示唆される。
FIX−CTP−CTPの薬物動態学的活性:精製FIX−CTP−CTP、rhFIX(American Diagnostic)およびハーベスト(FIX−CTP−CTPおよびFIX−CTPを含有)を、単回の静脈内注射で、体重1kgあたり100μgの用量で、Sprague−Dawleyラットに投与した(1物質あたり8匹のラット)(表7)。
血液サンプルを、投与後0.083、0.5、2、4、7、10、24、48、および72時間で4匹のラットから交互に眼窩後から採取した。クエン酸処理した血漿(0.32%)をサンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。FIX濃度を、ヒトFIX ELISAキット(Affinity Biologicals)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを、各々の時点で4匹の動物の平均として各時点で算出した(図7)。終末半減期は、PKソリューション2.0ソフトウェア(Solutions 2.0 Software)を用いて算出した。表8は、観察されたFIX濃度を、異なるサンプリング時点でまとめる。
PKパラメーターのまとめを、表9に示す。
FIX−CTP−CTPハーベストは、FIX−CTPハーベストと比較して改善されたPKプロファイルを示した。さらに、精製されたFIX−CTP−CTPは、T1/2 β値の3倍の増大、およびAUCの4.5倍の増大をrhFIXと比較して示した。
単一のCTPの融合物に対する直列のCTP分子に融合された分泌されたFIXの量の減少は、余分なCTPの追加に起因するのであって、ELISAによる検出の減少に起因するのではないようである。この理由は、Bradford精製のFIX−CTP−CTP算出濃度は、ELISA算出濃度と同様であったからである。
FIX−CTP−CTP凝固活性は、プールされたヒト血漿と同様であった。しかし、そのインビトロ発色活性は、rhFIXまたはプールされたヒト血漿と比較した場合、有意に低かった。発色活性アッセイは、凝固アッセイと比較して極めて鋭敏なアッセイとして報告された。FIX−CTP−CTPの活性の低下のための理由は異なる場合がある。CTPの追加は、FXIaに対するFIXの親和性を減少する場合もあるし、または転写後修飾を低減させる場合もある(例えば、12−10GLA残基およびプロ−ペプチド切断)。N末端分析によって、FIX−CTP−CTPプロ−ペプチドのタンパク質分解性切断は、分泌の前に完全には完了しなかったことが明らかになった。この転写後修飾は、タンパク質の正常な酵素活性に重要であるので、フリン−PACEプラスミドとの同時トランスフェクションが好適であり、かつFIX−CTP−CTP活性を改善し得る。
最終的に、ラットでのFIX−CTP−CTPの比較のPK試験によって、FIXのC末端に対する2つの直列のCTPの融合が、半減期が延長されたFIXを生じることが示された。
FIX枯渇マウスモデル:インビボ活性を評価するために、FIXノックアウトマウスを得て、培養コロニーを確立する。10μgのいずれかの市販の組み換えhFIX(BeneFIX(登録商標))またはrFIX−(CTP)2(FIX−CTP−CTP)を、麻酔されたFIXノックアウトマウス(22−28g)の尾静脈に注入する。注入されたタンパク質の量は、正常な血漿中の必要な濃度(5μg/ml)のFIXに等しい。血液サンプルを、クリップした尾から、ヘパリン処理した毛細管中に特定の時点で採取する。血漿サンプルを、FIXレベルについてELISAによって評価して、有効性をaPTT凝固アッセイによって測定する。
FIXプロペプチド切断有効性の増大:CTPペプチドcDNAを、ヒトFIXcDNAの3´末端に融合した。対応するrFIXおよびフリン(Furin)発現性構築物を、Dg44細胞中に同時トランスフェクトした。また、ヒトrFIXのcDNAも、コントロールとしてFurinプラスミドとともに同時トランスフェクトした。高レベルのFIXの分泌によって、細胞中の限られた量のフリンプロテアーゼに起因する、前因子(pro−factor)と成熟のFIX因子との混合物の分泌が生じる。フリン(Furin)発現ベクターと前因子発現ベクターとの同時トランスフェクションによって、回収が増大され、完全にプロセシングされたFIXの培地中への分泌が生じる。
FIX−(CTP)2およびFurinの同時トランスフェクションの後、安定なクローンを生成して、ハーベストを、プロ−ペプチド切断評価のために収集する。100ngのタンパク質を、12%のTris−グリシンゲル上に、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGE分析を、ウエスタンイムノブロットによって、抗ヒトFIXポリクローナルAb(American Diagnostics)および抗プロ−ペプチドポリクローナル抗体を用いて行う。前に報告されたとおり、rhFIXは、55KDaで移動したが、2つのCTPに融合されたFIXは、75kDaで移動した。FIXタンパク質の両方の改変体は、適切な全長プロ−ペプチド切断を受けることが示される。
適切なプロ−ペプチド切断が、FIX−(CTP)2酵素活性を改善するか否かを決定するために、フリン(Furin)と同時トランスフェクトされたFIX−(CTP)2ハーベストの発色および凝固活性の比較の評価を行う。FIX−(CTP)2比活性における有意な改善が観察され、これはrhFIXと同様である。
結論として、本明細書に記載される結果によって、FIX−CTP−CTPは、血友病B患者を治療するのに有効に用いられ得ることが示唆される。CTP構築物に融合されたFIXは、特定のインビトロの指標での欠点を克服する、改善されたインビボの薬理学的能力による利益を享受する。この提唱された治療は、注入の速度として前の治療を上回る利点があり、必要量は減少される。
アルブミン融合した分子ストラテジーを用いて、FIX半減期を改善する場合、組み換えFIXが不活性になることに注意することが重要である。本発明の新規のアプローチは、改善された長時間作用型活性を示す新規の組み換えFIX融合タンパク質の設計および精製を提供する。わずかなサイズの改変では、注入されたFIXの薬物動態を改善しなかったので、FIXに融合されたCTPが、薬物動態学的パラメーターを容易にするという知見は予想されなかった。高度にグリコシル化されたペプチド−シアル酸残基の存在によって、タンパク質は安定化され、タンパク質は、FIX機能の重要な決定因子を廃することなく血管受容体との相互作用から保護された。
FIX−CTPは、血友病B患者においてrFIXに対して同様の治療有効性を有し、必要な投与頻度は少ない。FIX−CTPの単回注射は、出血性のエピソードを制御し、血友病B患者における外科的介入の間に必要な注射の回数を減らすのに十分である。
CTP技術を、長時間作用型FIXの開発のために利用した。特に、組み換えrFIX分子の半減期の延長は、FIXに対する少なくとも1つのCTPの融合によって行われた。組み換えFIX−CTPは、哺乳動物細胞で発現され、インビトロおよびインビボでキャラクタライゼーションされた。rFIX−CTPのインビトロ活性は、rFIXに匹敵したことが示された。ラットにおける薬物動態学的試験および有効性試験によって、rFIX−CTPの改善された特性が示された。この試験の結果、野性型酵素に対して同様の止血特性を有している半減期が延長されたrFIX分子を開発することが実現可能であることが示される。
実施例2
精製されたFIX−CTP3対FIX−CTP4およびFIX−CTP5の比較の評価
2.1 試験の目的
部分精製プロセス後のFIX−CTP4およびFIX−CTP5、対FIX−CTP3の薬物動態学的パラメーターの比較の評価
2.2 FIX−CTP4およびFIX−CTP5ハーベストの生成
4〜5つの直列のCTP配列に対してC末端で融合されたFIX cDNA(OriGene RC219065)は、10ng/LのビタミンK3(Sigma,Mennadion)の存在下で、Excellgene発現系を用いて、Dg44細胞中で発現された。ハーベストを収集し(300ml)、濾過して、凍結した。
2.3 FIX−CTP3ハーベストの生成
FIX−CTP3は、社内で、CHO細胞中で、pCI−DHFRベクター、クローン196、BR−9を用いて、25ng/LのビタミンK3(Sigma)の存在下で発現した。ハーベストを収集して、濾過した。
全てのFIX−CTPサンプル(3、4および5つのCTP)を、材料がないせいで、Jacalinカラムのみで精製した。
2.4 FIX抗原レベルの決定
FIX抗原レベルは、ヒトFIX ELISAキット(Affinity Biologicals;カタログ番号FIX−AG RUO)を用いて決定した。算出したタンパク質濃度は、4つの独立した試行の平均である。FIX−CTP3濃度は、2つの追加の形態と比較してわずかに高かった(表10)。
2.5FIX−CTP クマーシー染色およびイムノブロット
FIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5ハーベストを、12%のTris−グリシンゲルに、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGE分析を、ウエスタンイムノブロットによって、抗CTPポリクローナルAb(Adar Biotech Production)または抗Gla Ab(American Diagnostica)を用いて行った。
前に報告のとおり、3つのCTPに融合されたFIXは、80kDaで移動したが、4または5つのCTPに融合されたFIXは、それぞれ、85KDaまたは90KDaで移動した。予想どおり、ExcellgeneからのFIX−CTP4およびFIX−CTP5ハーベストは、Prolorで産生されたFIX−CTP3ハーベストと比較して極めて低レベルのγカルボキシル化を示した(図8)。
Jacalinカラムを利用する精製プロセス(グリコシル化タンパク質の免疫親和性精製後)、FIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5を12%のTris−グリシンゲルに、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGEを、クマーシーブルー色素によって、サンプル検出のために染色した。全ての改変体によって、かなりきれいなバンドプロファイルが示され(図9)、これは純度の改善を示唆していた。
2.6 FIX発色活性の決定
完全に精製された(HAカラム)FIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5、対ヒトプール正常血漿のインビトロ力価の比較の評価を、市販の発色活性試験キット、BIOPHEN(Hyphen BioMed 221802)を用いて行った。全てのサンプルを連続希釈して、その力価を、正常ヒト血漿の参照調製物に対して用量反応曲線を比較することによって評価した。血漿と比較したFIX−CTP4およびFIX−CTP5の発色活性の低下(図10)は、例えば、不適切なγカルボキシル化およびプロ−ペプチド切断、あるいはCTPカセットの付加に起因する、FIXタンパク質の不適切な転写後修飾の結果であり得る。FIX−CTP4およびFIX−CTP5活性における変動(表11)は、抗原部位のCTPマスキングに起因する、FIX ELISAの不適切な定量能力によって生じ得る。
2.7薬物動態学的試験
Jacalin精製のFIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5(それぞれ、群A、BおよびC)を、単回の静脈内注射で、Sprague−Dawleyラット(1群あたり6匹のラット)体重1kgあたり250μgの用量で投与した。血液サンプルは、投与の0.083、0.5、2、5,8、24、48、72および96時間後に、3匹のラットから交互に眼窩後部より採取した(表12)。クエン酸処理した血漿(0.38%)を、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。
血漿サンプル中のFIX濃度は、ヒトFIX ELISAキット(Affinity Biologicals)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを算出し、これは各時点での3匹の動物の平均である。終末半減期は、PK Solutions 2.0 Softwareを用いて算出した。下の表13は、異なるサンプリング時点で算出したFIX濃度をまとめる。
PKプロファイルおよびPKパラメーターのまとめを、下の表14および図11に示す。全ての時点での完全なPK分析プロファイルによって、FIXに対する4または5つのCTPカセットの付加は、FIX−CTP3と比較してその半減期を増大しなかったことが示唆された。FIX−CTP5投与後のAUCは、FIX−CTP3に対して1.4倍〜1.6倍まで増大し、これは統計学的に有意ではなかった。
投与96時間後のサンプルは、アッセイの定量の下限である、極めて低いFIX濃度を有することが示され、終末半減期を再計算して、より正確かつ科学的に適切な計算を得た(表15)。この計算によれば、FIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5の半減期の間ではさらに小さい相違が得られた。
2.8 結論:
本試験では、FIX−CTP3、FIX−CTP4、およびFIX−CTP5の薬物動態学的パラメーターおよび潜在的な凝固活性を評価した。FIXに対する4および5個のCTPの融合では、FIX−CTP3と比較して優れた半減期も改善された半減期の延長も得られず、発色活性の低下が観察された。下の表16は、種々のFIX−CTP融合改変体(1〜5個のCTP)についての半減期の改善パーセントをまとめる。FIXに対するCTPの融合は、その薬物動態学的挙動を改善したが、予期せぬことに、この改善には限界があった。驚くべきことに、FIXに対する3、4または5個のCTPの直列の融合後、同様の半減期の値が算出された。
これらのデータによって、FIXに対する3CTPの融合は、タンパク質の半減期に最大の改善を生じることが示唆され、FIX−CTP3は、さらなる臨床開発のための半減期、構造および潜在的な凝固活性に関して最適の改変体であることが確認される。
実施例3
FIX−/−血友病マウスモデルのFIX−CTP3治療
上記のとおり、FIX−CTP、FIX−CTP2およびFIX−CTP3ハーベストのPKプロファイルならびにrhFIXに対する凝固活性を試験する試験を行った。FIX−CTP3は、改善されたPKプロファイルを示したが、その凝固活性は、FIX−CTP1およびFIX−CTP2ハーベストまたはrhFIXに対して維持していた。この結果をさらに評価するために、FIX−CTP3 γ−カルボキシグルタメートタンパク質を精製した。FIX−CTP3は、単回のIV投与後、正常なラットにおいて、rhFIXと比較して、半減期の3倍の増大と、4.5倍高いAUCを示す。FIX−CTP3は、ほとんどが、N末端プロペプチドの不十分な切断および適切な転写後修飾(PTM)、例えば、適切なγカルボキシル化におそらく起因して、インビトロの発色の活性と凝固活性の低下を示した。
現行の試験では、3つの直列のCTPに融合されたヒト組み換えFIXの薬物動態学的特性および薬理動態学的特性を、FIX欠損マウスで試験した。
試験の目的:
同様の比活性および用量(PDに対する同様な比活性およびPKについて同様のFIX定数)での、FIX欠損マウスにおける、FIX−(CTP)3の単回のIV投与後のrFIX−(CTP)3対市販のrhFIX(BeneFIX(登録商標))の薬物動態学的パラメーターおよび薬力学的パラメーターを決定すること。
FIX−CTP3ハーベストの生成:
3つの直列のCTP配列に対してC末端で融合されたFIXのcDNA(OriGene RC219065−Thr 148)を、25ng/mlのビタミンK3(Sigma,Mennadion)の存在下で、Excellgene発現系を用いてDg44細胞中で発現した。5リットルの細胞懸濁液を含む5つの別々のバッチを培養して(総計25リットル)、60〜70%への生存度低下後に回収した。そのハーベストを濾過して、−70℃で凍結した。
ハーベストFIX抗原レベルの決定:
ハーベストFIX抗原レベルは、ヒトFIX ELISAキット(Affinity Biologicals;カタログ番号FIX−AG RUO)を用いて決定した。抗原レベルは、各々のバッチについて算出した。FIX濃度は、異なるバッチを通じて維持された(表17)。
FIX−CTP3精製プロセス:
短い精製試験の後、以下の3つのカラムを用いる精製プロセスを行った:DEAE Sepharose,Heparin SepharoseおよびHA Bio Rad Ceramic Hydroxyapatite type 1(40 μm)、FIX−CTP3。γ−カルボキシル化富化タンパク質を精製した。要するに:5リットルの清澄化されたハーベストを、4℃で4日間にわたって解凍した。各々の精製バッチについて、清澄化したハーベスト(2リットル)を4倍濃縮して、20mMのTris−HCl(pH8.2)に対して、10kDaの分子量カットオフサイズを有する使い捨て中空ファイバーカートリッジを用いて、透析した。このプロセス(UFDF1)を2回行って、1リットルのUFDF1を、DEAEセファロースカラムにロードして、第IX因子を20mMのTris−HCl、200mMのNaCl、10mMのCaCl2(pH8.2)で溶出した。その生成物を20mMのTris−HCl、10mMのCaCl2(pH7.5)を用いて1:1に希釈し、そのpHを7.5に調節した後に、Heparin Sepharoseカラムにロードした。その溶出は、20mMのTris−HCl、300mMのNaCl、および10mMのCaCl2(pH7.5)で行った。その溶出された生成物を濃縮して、10mMのリン酸塩(pH6.8)に対して、Pellicon XLカセット 10KDaカットフ膜(UFDF2)を用いて透析した。その生成物をHAカラムにロードして、第IX因子の活性化された画分を、150mMのリン酸塩(pH6.8)で溶出した。その精製生成物を2mg/mlの標的濃度まで濃縮して、TBS(pH7.45)に対して透析し、アリコートに分けて、−70℃で保管した。
この精製プロセスを、総容積(25リットル)を精製するために、毎週で5回繰り返した。この精製プロセスは、HA番号6−10と名付けた。各々の精製生成物を、別々に評価した(App番号1−5)。精製プロセスの終わりに、異なるバッチをプールして、4mg/mlの標的濃度までさらに濃縮した。
FIX−CTP3分析特性:
FIX抗原レベルの決定
FIX−CTP3γ−カルボキシル化富化タンパク質抗原レベルを、ヒトFIX ELISAキットを用いて決定した(Affinity Biologicals;カタログ番号FIX−AG RUO)。算出したタンパク質濃度は、2つの独立した試行の平均である(表18)。
SDS−PAGEブロット:
FIX−CTP3γ−カルボキシル化富化タンパク質、rhFIXおよびrFIXa(活性化FIX)を、12%のTris−グリシンゲルに対して、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGEクマーシー分析は、クマーシーブルー試薬(800ngのタンパク質)を用いてゲルを染色することによって行った(図12)。ウエスタンイムノブロットは、100ngのタンパク質と、抗ヒトFIXポリクローナルAb(図12B)、抗ヒトγカルボキシル化モノクローナル抗体(American Diagnosticsカタログ番号499,3570)(図12C)、抗FIXプロ−ペプチドポリクローナルAb(図12D)、および抗CTPポリクローナルAb(図12E)とを用いて行った。前に報告されたとおり、FIX−CTP3は、75KDaで移動した。
精製手順は、FIX−CTP3部分を有意に富化したが、一方で不純物は減らした。この精製プロセスの収率は、極めて低く、抗−Glaイムノブロットで示されたように、γ−カルボキシル化FIX−CTP3画分のみを収集するための要件に起因してほぼ2〜3%(データ示さず)におよんだ(図12B)。クマーシーおよびFIXイムノブロットに基づいて、FIX−CTP3部分は、ほぼ60〜70%しかなく、追加のより低分子のバンド(おそらくより低いグリコシル化型を有する)も検出された。
FIX−CTP3凝固活性:
FIX−CTP
3
発色活性:
FIX−CTP3ハーベストおよびFIX−CTP3γ−カルボキシル化富化タンパク質、対ヒトプール正常血漿のインビトロ力価の比較の評価は、市販の発色活性試験キット、BIOPHEN(Hyphen BioMed 221802)を用いて行った。FIX−CTP3ハーベストおよびタンパク質を連続希釈して、その力価は、用量反応曲線を、正常ヒト血漿からなる参照調製物と比較することによって評価した。前に示されるとおり、FIX−CTP3ハーベストは、ヒトプール血漿よりも50倍活性が低かった(表19,図13)。FIX−CTP3精製後、発色活性は、有意に改善されて、ヒトプール血漿よりも4.72倍活性が低いだけであった(表19,図13)。ハーベストの低下した発色活性は、FIXタンパク質改変体の不適切な転写後修飾、例えば、不十分なγカルボキシル化およびプロ−ペプチド切断の結果であり得る。FIX−CTP3のγ−カルボキシル化画分の精製および富化後、活性は改善され、これは、FIX活性に対するγ−カルボキシル化の重要な寄与を示す。
一段階凝固アッセイ(aPTT):
活性化された部分トロンボプラスチン時間(aPTT)は、凝固カスケードの内因性かつ共通の経路の完全性を示す基準となる。aPTTとは、内因性の経路活性化因子、リン脂質およびカルシウムの添加後に血漿が凝固するのにかかる時間(秒)である。このアッセイの原理は、FIX−CTP3が、rhFIXの添加により、FIX枯渇ヒト血漿の凝固活性を修復するための能力を定量することであった。200μlのFIX欠損ヒト血漿を、25μg/mlのFIX−CTP3と混合し、さらにTBS中で希釈した。37℃で60秒のインキュベーション後、50μlのPTT活性化因子(ActinFS)および50μlのカルシウム25mMを、この混合物に添加し、凝固時間の秒数を、Sysmex(登録商標)CA 1500 Coagulator(確認されたaPTTアッセイを用いるSheba hospital,National Coagulation Centerによって行った)を用いて決定した。その力価は、正常なヒトプール血漿の参照調製物の用量反応曲線に対するFIX−CTP3の比較によって評価した。結果は、<1〜110%のFIXレベルをカバーしている標準曲線から外挿した活性のパーセントで表現する。FIX−CTP3は、身体中のFIXの正常値である5μg/mlでの活性は、6.5%であることが示されたので、正常ヒトプール血漿に対してその凝固活性の15〜20倍の低下を示した(表20)。
また、FIX−CTP3は、BeneFIX(登録商標)と比較して凝固時間の延長を示した(表21および図14)。
追加の凝固アッセイを、独立して、FIX欠損マウスにおいて、Paul Monahan博士によって、ノースカロライナ大学(University of North Carolina)で行い、その後にPK−PD試験を開始した。aPTTの結果、FIX−CTP3凝固活性は、適切な凝固活性に必要な、より長期間(秒で測定)およびより高濃度で示されるとおり、正常なプールされたヒト血漿よりも40倍小さいことが示唆された(表22)。
FIX−CTP3およびBeneFIX(登録商標)についてELISAによって算出されたFIX抗原レベルに基づいた比活性(u/ml)は、それぞれ、4.46および198.9であった。
発色アッセイ対aPTTアッセイにおいて示されるとおり、算出されたFIX−CTP3活性の不完全性は、aPTTアッセイの優れた感度およびインビボの関連性によって説明可能である。発色活性アッセイでは、過剰量の試薬および酵素が存在し、これは、強度の劣るFIX形態を活性化し得る。FIX−CTP比活性値の相違は、異なる試薬および自動装置の使用によって説明できる。ノースカロライナ大学で算出された活性の値を、PK−PD試験計画のために用いた。
FIXaタンパク質検出:
精製プロセス後に、FIX活性化(FIXa)は生じなかったことを確認するために、FIXa検出アッセイを、FIXa Biophen Chromogenic Assay(カタログ番号Ref.221812)を用いて行った。このアッセイは、前に記載のとおり、発色活性カスケードを用いて特定のサンプルに存在するFIXaの量を測定する。FIX−CTP3およびrhFIXを希釈して、FIXaレベルを評価した。FIX−CTP3は、精製しても貯蔵しても活性化されなかった(表23)。
FIX−CTP3 PK−PD試験:FIX−CTP3およびrhFIX(BeneFIX(登録商標))を、単回の静脈内注射で、C57BIのFIX欠損マウスに対して、体重1kgあたり625μg(体重1kgあたり100IUのFIXを含む)の用量で投与した。血液サンプルは、投与0.25、4、24、48、72、および96時間後に交互に3匹のマウスから眼窩後部より採取した。クエン酸処理した血漿(0.32%)を、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。hFIX抗原レベルを評価して、詳細なPK分析を行った。FIX−CTP3がBeneFIX(登録商標)と比較してFIX欠損動物の凝固活性を増大させる能力を評価するために、FIX−/−処理したマウスから収集した、クエン酸処理した血漿サンプルにおけるFIX活性を、自動化FIX活性アッセイを用いて算出した(表24)。
FIX
−/−
マウスにおけるFIX−CTP
3
薬物動態学的プロファイル
FIX濃度は、ヒトFIXのELISAキットs(Affinity Biologicals;カタログ番号FIX−AG RUO)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルは、各々のタンパク質について算出し、これは、各時点での3匹の動物の平均である。下の表25および図15は、コホート1&3について異なるサンプリング時点で算出されたFIX濃度をまとめる。PKプロファイルおよびPKパラメーターのまとめは、下に示す(表26&27)。また、PK分析を、コホート番号2について行い、暴露を確認した(データ示さず)。
2区画のモジュールを用いて(WinLinソフトウェア)、AUC0−inf、T終末およびクリアランス(CL)を決定した。PKパラメーターは、下の表26に記載する
rhFIXに対する3つのCTP「カセット」の付加は、FIX半減期をインビボで少なくとも2.5倍まで延長した。インビボのFIX−CTP3投与後のAUCは、rhFIXに対して2倍まで増大した。FIX−CTP3注射マウスは、BeneFIX(登録商標)注射マウスと比較して改善されたPKプロファイルを示した。
FIX欠損マウスにおけるFIX−CTP
3
薬力学的プロファイル:
PKサンプリングと並行して、BeneFIX(登録商標)またはFIX−CTP3のいずれかを投与されたFIX欠損動物(クエン酸処理した血漿サンプル)を、aPTTアッセイによってそれらの凝固活性について評価して、これを活性%に変換した。各々の収集時点での活性%を、現在の凝固時間/正常なプールのマウス血漿の凝固時間×100として算出した。表27は、BeneFIX(登録商標)またはFIX−CTP3のいずれかの投与後の活性値をまとめる。
FIX−CTP3投与後、有意な凝固活性は、投与1時間後に検出し、投与後4時間で96%活性に到達していたが、BeneFIX(登録商標)の最大の活性値は、40%であった(表27,図16)。FIX−CTP3凝固活性は、さらに長期間維持され、活性の延長を示す。BeneFIX(登録商標)治療マウスの凝固活性は、36時間より後の時点では検出不能であったが、FIX−CTP3治療したマウスは、投与後72時間で測定可能な活性を保持し続けていた(表27,図16)。凝固%の薬物動態学的プロファイルの分析によって、FIX−CTP3凝固活性は、有意にさらに長期間維持され、その半減期はBenefix(登録商標)よりもほぼ2倍高いことが示唆される(表28)。
9.3FIX欠損マウスの出血チャレンジ
FIX欠損マウスに、100IU/kgのBeneFIX(登録商標)またはrFIX−CTP3の単回静脈内注射を与えた。尾静脈を、投与後48時間でわずかにクリップして、尾静脈出血時間(TVBT)および出血強度(ヘモグロビンOD)を評価した。第二の出血チャレンジを、ホメオスターシス到達15分後に行い、同じパラメーターを測定した。最初の出血チャレンジ後、FIX−CTP3投与動物の出血は、ヘモグロビンOD値で示されたとおりBeneFIX(登録商標)出血よりも有意に強度が低かった(図17)。
血友病性マウスにおける最初の出血チャレンジの間、出血時間は、治療有効性と必ずしも相関しないことが以前に報告されたので、さらなる出血後に恒常性を評価することが推奨される。一旦、最初の出血が自然にまたは手技的に停止されれば、第二の出血性チャレンジを初回の15分後に行い、その時間と出血強度を再測定した。第二の出血性エピソードの間、FIX−CTP3を投与された動物は、出血の時間および強度を低減させ、FIX−CTP3は後の時点では強力であったことが示されている(図18)。
最終的に、動物を第二の出血チャレンジの後、12時間の間さらに観察し、全ての再発性の出血事象を記録した。FIX−CTP3を投与された動物は、出血事象が再発することなく次の12時間の間血液の恒常性を維持できた。対照的に、50%のBeneFIX(登録商標)治療マウスには、尾からの自発的な出血のエピソードがあった(表29)。
直列の3つのCTP「カセット」に対して融合されたFIXの単一の分子から構成された融合タンパク質である組み換えFIX−CTP3は、血友病Bを有する患者を治療するために用いられた現在利用可能なFIX生成物の短い半減期に取り組むために開発された。本発明者らは、rFIX−CTP3の排泄半減期がラットにおいて(以前に報告したとおり)およびFIX欠損マウスにおいて、rFIXよりも一貫して2.5倍〜4倍長いことを実証した。
理論で拘束されるものではないが、融合タンパク質は、FIXのクリアランスを低下し、FIXをプロテアーゼ活性、マスキングによる分解から保護し、肝受容体に対するFIXの親和性を低下する。CTPドメインのこれらの特徴をまとめると、FIXの半減期は延長される。
rFIX−CTP3の薬物動態学的分析に加えて、本発明者らは、FIX欠損マウスにおけるFIX−CTP3の薬力学的特性を検査した。rFIX−CTP3およびrFIXを、FIX欠損マウスにおける凝固欠損レベルを補償するために匹敵する用量(単位)で投与した。しかしFIX欠損マウスにおけるrFIX−CTP3の効果は、投与後少なくとも76時間まで有意に延長され、より高い活性のピークに達した。FIX−CTP3凝固活性は、BeneFIX(登録商標)と比較して1時間遅れて開始した。FIX活性化が必要とされる場合がある。この理由は、3つ直列のCTPの付加は、理論的には、活性化部位をマスクして、カスケードの開始を遅らせるからである。FIX−CTP3投与の後、100%のピーク活性が観察されたが、BeneFIX(登録商標)活性は40%でしかなかった。優れた初期活性は極めて重要なパラメーターであり、3つのCTPの付加には、回収を改善する能力があることを示す。
血友病Bの患者への予防的なFIX補充療法は、正常な凝固活性の1〜2%という血漿レベルを維持することを目的とする。尾静脈出血アッセイは、鋭敏なインビボ試験であり、ヒトの出血の恒常性モデルを模倣している、低い活性値で出血恒常性を維持する能力を測定する。投与48時間後の尾静脈出血チャレンジに対する応答では、rFIX−CTP3を投与した動物は、血液恒常性を維持し、出血性のエピソードは短くかつ重篤度は低く、このことは、持続した凝固活性を示す。
FIXは、抱合体タンパク質であって、過度の翻訳後修飾を受ける、多数の機能的なドメインを含む。FIX活性について必須の翻訳後修飾の1つは、ビタミンK依存性γ−グルタミルカルボキシラーゼによるGlaドメイン中の最初の12個のグルタミン酸のγ−カルボキシル化である。この修飾は、リン脂質膜に対するFIXの結合を容易にし、従って、その機能に重要である。γ−カルボキシル化されていないFIXは、機能的ではなく、従って、γ−カルボキシル化は、律速段階である。
このPK−PD試験は、一過性にトランスフェクトされた細胞を用いて行った。翻訳後修飾の過剰の分析評価は、安定な最適化クローンから産生され、かつ分泌された安定なFIX−CTP3タンパク質で行う。
示されたデータに基づけば、FIX−CTP3凝固因子は、FIX補充療法の慣用的な予防の用量を投与されている患者での注射の頻度を低減させる能力を有する。rFIX−CTP3によって、各因子の投与後の出血からの長期的な保護を付与するか、出血性のエピソードを治療するのに必要な因子の全体的単位を減少するか、および/または外科手術の間十分な恒常性を少ない注射で維持することが可能になる。
実施例4
凝固因子FVIIの生成および利用
活性化された第VII(FVIIa)凝固因子の時間作用性形態は、血友病Aおよび血友病Bの患者の治療に有用である。FVIIa−CTP3組み換えタンパク質は、注入の頻度を減少することによって、および薬物負荷を低減させることによってさえ、血友病患者の治療を改善するのに臨床的能力を有し、これによって患者のクオリティー・オブ・ライフを有意に改善し得、自発性の出血性エピソードを回避し、かつ関節および他の臓器に対する損傷の蓄積を回避し得る予防的な治療アプローチを可能にする。
ヒトCTPに対するFVIIの融合に基づく、半減期の延長がある組み換えFVIIa−CTP分子の生成が本明細書で記載されている。組み換えFVIIa−CTPを、哺乳動物細胞で発現して、インビトロおよびインビボでキャラクタライゼーションした。rFVII−CTP活性は、rFVIIに匹敵することが示された。ラットでの薬物動態学的試験および有効性の試験では、rFVII−CTPの改善された特性が示された。本試験の結果、野性型酵素と極めて類似の止血性特性を有する半減期が延長されたrFVIIa分子を開発することが実現可能であることが示された。
組み換えFVII分子のクローニングおよび発現:いくつかの第VII因子クローンを、本発明者らの真核生物発現ベクター(pCI−dhfrr)中で構築した(図19)。Human MGCが確証したFLのcDNAクローン(IRCM)(homo sapiensの第VII凝固因子の配列を含む)は、「Open Biosystems」(OB−MHS4426)に注文した。以下のプライマーを、Sigma−Genosysによって、プライマー67:5´CTCGAGGACATGGTCTCCCAGGCCC3´(第VII因子DNAの5´末端およびXhoIの制限部位を含む)(配列番号5);プライマー68R:5´TCTAGAATAGGTATTTTTCCACATG3´(XbaIの制限部位を含む)(配列番号6);プライマー69:5´TCTAGAAAAAAGAAATGCCAGC3´(XbaIの制限部位を含む)(配列番号7);およびプライマー70R:5´GCGGCCGCATCCTCAGGGAAATGGGGCTCGCA3´(第VII因子DNAの3´末端およびNotIの制限部位を含む)(配列番号8)の配列で合成した。
クローニングは、2セットのPCR反応で行った。最初の反応は、テンプレートとして第VII因子配列(OB−MHS4426)を有するcDNAプラスミドを用いて、プライマー67およびプライマー68Rで行った、PCR増幅の結果、約534bpの生成物を得て、単離し、TAクローニングベクターに連結した(Invitrogen,カタログ番号:K2000−01)。第VII因子配列のアミノ末端を含むXhoI−XbaIフラグメントを単離した。第二の反応を、プライマー69およびプライマー70Rを用いて行い、さらに、第VII因子配列(OB−MHS4426)を有するcDNAプラスミドをテンプレートとして用いたPCR増幅の結果として、約813bpの生成物を得て、TAクローニングベクター中に連結した(Invitrogen,カタログ番号:K2000−01)。XbaI−NotIフラグメント(第VII因子配列のカルボキシ末端を含む)を単離した。2つのフラグメントを、本発明者らの真核生物発現ベクターpCI−dhfr(三重連結)に挿入して、501−0−p136−1クローンを生成した。
プラスミド501−p136−1(pCI−dhfrベクター中の第VII因子)を、制限酵素XhoIおよびKpnIで消化した。約1186bpのフラグメントを単離した。部分的な第VII因子クローン(1180bp〜1322bp)、続いてCTP配列、末端配列およびNotI配列(GeneArt(0721543)によって合成された)を、制限酵素KpnIおよびNotIで消化した。約253bpのフラグメントを、単離した。2つのフラグメントを、本発明者らの真核生物発現ベクターpCI−dhfr(三重連結)中に挿入して、501−1−p137−2クローンを生成した。pCI−dhfr−701−2−p24−2を、制限酵素XhoIおよびApaIで消化して、大きいフラグメント(ベクター)を単離した。
pCI−dhfr−501−2−p137−2(第VII因子−ctp x1)を、制限酵素XhoIおよびApaIで消化し、約1200bpの挿入物を単離した。ベクターおよび挿入物を連結して、501−2−p139−2を得た。Dg44細胞を100mmの組織培養ディッシュにプレートして、50〜60%コンフルエンスまで増殖した。総計2μgのDNAを、タンパク質を含まない培地(Invitrogen CD Dg44)中でFuGene試薬(Roche)を用いる1つの100mmのプレートのトランスフェクションのために用いた。その培地をトランスフェクションの48時間後に取り出して、ヌクレオシドなしでタンパク質を含まない培地(Invitrogen CD Dg44)と入れ替えた。14日後、トランスフェクトされた細胞集団を、T25組織培養フラスコに移し、その選択を10〜14日間、細胞が適切なクローンとして十分に増殖を始めるまで続けた。高度に発現性のクローンを選択して、約2×107個の細胞を用いて、5ng/mlのビタミンK3(メナジオン重亜硫酸ナトリウム;Sigma)を補充した1700cm2のローラーボトル(Corning,Corning NY)中で300mlの増殖培地に接種した。この生成培地(ハーベスト)を、細胞生存度が約70%まで急速に低下した後に収集した。生成物培地を、最初に清澄化し、次いで約20倍に濃縮し、流動濾過カセット(10KDa MWCO;Millipore Corp,Billerica,MA)を用いてPBSに透析した。
FVII抗原レベルの決定
CTPペプチドをコードしているcDNAを、ヒトFVIIをコードしているcDNAの3´末端に融合した。対応するrFVII構築物を、Dg44細胞中にトランスフェクトした。コントロールとして、ヒトrFVIIのcDNAを利用した。生成培地(ハーベスト)を収集し、濃縮して、分泌された組み換えFVIIをさらに、評価した。rFVII、rFVII−CTPおよびrFVII−CTP−CTP抗原レベルを、AssayMax HumanFVII ELISAキット(AssayPro)によって決定した(図20A)。天然のrFVIIと比較したrFVII−CTPおよびrFVII−(CTP)2の分泌レベルに有意な相違は認められなかった。
SDS−PAGEブロット
SDS−PAGE分析は、50ngのいずれかのハーベスト、精製されたまたは活性化されたrFVIIタンパク質をロードすることによって行った。サンプルを、12%のTris−グリシンゲル上に、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGE分析は、ウエスタンイムノブロットを、抗ヒトFVIIモノクローナル抗体(Ab)(R&D systems)または抗CTPポリクローナル抗体(ウサギで生成した)を用いて行うことによって行った。
rFVII抗原のレベルは、抗FVII AbでイムノブロットしたSDS−PAGEにおける検出されたタンパク質レベルと相関した。rFVII−CTPは、単結合としてとして移動したが、FVIIコントロールの対応する分子量は、約52KDaであった(データ示さず)。両方のタンパク質とも、イムノブロットでFVIIに特異的な抗体と反応した。また、rFVII−CTPは、CTPに特異的な抗体と反応した。rFVIIは、微量の活性化タンパク質を有するそのチモーゲン型で分泌された。
FVII発色活性:
rFVII、rFVII−CTPおよびrFVII−(CTP)2ハーベスト活性は、市販の発色試験キット(AssaySense HumanFVII 発色活性アッセイキット(AssayPro)を用いて決定した。rFVII−CTPの機能およびそれがさらに活性化される能力(FVIIa)をキャラクタライゼーションするために、濃縮されたrFVII−CTP(ハーベスト)を、FXa特異的基質の存在下で定量されたシグナルを放出する、TF/FVIIaが第X因子を第Xa因子に活性化する能力を測定する市販の発色試験キットに入れた(AssayPro)。rFVIIタンパク質のC末端でのCTPペプチドの添加は、FVIIセリンプロテアーゼ活性を阻害しなかった(図20B,20C)。
FVII凝固活性:
プロトロンビン時間(PT)は、凝固の外因性経路を測定する。PTとは、外因性経路の活性化因子、リン脂質およびカルシウムの添加後に血漿が凝固するのにかかる時間(秒で測定)である。これを用いて、特にワルファリン投与、肝障害、およびビタミンK状態の測定において、血液の凝固傾向を決定する。プロトロンビン時間の参照範囲は通常、約12〜15秒である。特に、このアッセイは、FVII−CTPおよびFVII−(CTP)2ハーベストが、rhFVIIの添加によってFVII−枯渇ヒト血漿の凝固活性を修復する能力を定量した。300μlのFVII欠乏症ヒト血漿を、100μlのFVII、FVII−CTPおよびFVII−(CTP)2ハーベストと、特定の濃度で、または正常プールヒト血漿と混合し、さらに希釈した。37℃で60秒のインキュベーション後、組織因子(TF)、CaCl2、およびリン脂質をこの混合物に添加した。凝固時間の秒数を決定した。力価は、FVII−CTPおよびFVII−(CTP)2ハーベストの用量反応曲線を、rhFVIIまたはヒトプール血漿からなる参照調製物に対して比較することによって評価した。一単位の活性なFVIIとは、1mlのヒト正常血漿の活性に等しいFVIIの量として規定した。rFVIIおよびrFVII−CTPのPT凝固活性は、凝固計(Instrumentation Laboratory)で測定した。
前に示されたとおり、rFVIIタンパク質のC末端でのCTPペプチドの付加は、そのセリンプロテアーゼ活性を障害せず、ヒト血漿において天然の第X因子および第IX因子の開始および活性化を提供する。C末端での追加のCTPの挿入後、セリンプロテアーゼ活性の3倍の減少があった(データ示さず)。
薬物動態学的試験:
rFVII、rFVII−CTP、およびrFVII−(CTP)2ハーベストを、Sprague−Dawleyラット(1物質あたり6匹のラット)に対して、体重1kgあたり100μgの用量で静脈内投与した。全てのインビボ実験について、それぞれのタンパク質の量を、FVII ELISAキットに基づいて決定した。各々のFVII試験物質について、注入量は、モル濃度の相違を提供する、rFVII−CTPに対するrFVIIの分子量の相違を考慮することによって算出した。
血液サンプルは、定量すべきサンプリング手順レベルの妨害を最小化するための交互のサンプリングスキームを用いて眼窩後部より採取した(3匹のラットから30分および90分で、ならびに2、6、および48時間に採取、残りの3匹のラットからは、15分および60分、ならびに1.5、4、および24時間に交互に採取)。血漿は、サンプリング直後に調製し、−20℃で分析時まで保管した。FVII濃度は、FVII ELISA比アッセイによって定量した。半減期および曲線下面積(AUC)は、台形公式を用いて算出した。これらのクリアランスパラメーターの比較によって、インビボの半減期およびrFVII−(CTP)2のAUCが、rFVIIのものよりも有意に高いことが明らかになった(表30)。
組み換えFVIIa−CTPのキャラクタライゼーション:
活性化の間、FVIIは、R152で切断されて、単一のジスルフィド架橋によって一緒に保持される重鎖および軽鎖が生じる。rFVIIa−(CTP)2は、イオン交換カラム精製プロセスによって、精製されて、活性化される。rFVIIa−(CTP)2を完全に評価するために、タンパク質を、SDS−PAGE上に、市販のFVIIa(NovoSeven(登録商標))に対する還元条件下でロードする。重鎖および軽鎖のドメインを分離し、これは、分子量55および25KDaの別々のバンドとして移動した。両方のタンパク質とも、FVIIに特異的な抗体と反応したが、rFVIIa−CTPの重鎖は特異的に抗CTP特異的抗体と反応し、これによって、このバンドは、CTPに融合されたFVII重鎖に相当することが示された。軽鎖は特異的に、抗γカルボキシラーゼAbと反応する。FVIIaタンパク質濃度は、FVIIa特異的なELISAキットによって決定される。
FVIIaのN末端配列決定:
活性化されたまたはチモーゲン精製されたタンパク質中のrFVII−CTP−CTPを、SDS−PAGEによって(12%のTris−グリシン上で)分離し、引き続きPVDF膜に対して電気ブロットする。目的のバンドを切り出して、精製Biobrene処理グラスファイバーフィルター上に置く。N末端配列分析は、140C HPLC微小勾配系を装備したパルス液タンパク質シーケンサーを用いて、エドマン分解によって行う。組み換えタンパク質の特定および適切なプロ−ペプチド切断はさらに、N末端配列決定によって確認する。
FVIIa凝固活性:
FVII−(CTP)2凝固活性を評価するために、活性化部分トロンボプラスチン時間アッセイ(aPTT)を行う。FVII欠乏症血漿サンプルは、rFVIIa(NovoSeven(登録商標))またはrFVIIa−(CTP)2で置換する。300μlのFVII欠乏症ヒト血漿を、100μlのFVIIaまたはrFVIIa−(CTP)2と、特定の濃度で、または正常プールされたヒト血漿(さらに希釈されている)と混合する。37℃での60秒のインキュベーション後。組織因子(TF)、CaCl2、およびリン脂質を、この混合物に添加する。凝固時間(秒数)を決定する。力価は、rFVIIa−(CTP)2の用量反応曲線を、rhFVIIaまたはヒトプール正常血漿からなる参照調製物に対して比較することによって評価する。1単位のFVIIaとは、1mlのヒト正常血漿の活性に等しいFVIIaの量として規定する。rFVIIおよびrFVIIa−(CTP)2のaPTT凝固活性は、凝固計(Instrumentation Laboratory)で測定する。rFVIIaおよびrFVIIa−(CTP)2のaPTT凝固活性は同様である。
ラットでの薬物動態学的試験:
rFVIIaに対するCTPの付加の影響を、その作用時間延長能力に対して特徴づけるために、ラットでの比較の薬物動態学的試験を行う。TBSに含まれるNovoSeven(登録商標)(rFVIIa)およびrFVIIa−(CTP)2を6匹のSDラットに対してIV注射する。経時的なFVIIaのレベルを、FVIIaのELISAキットを用いて決定する。半減期およびAUCは、各々のタンパク質に関して算出する。これらのクリアランスパラメーターの比較によって、rFVIIa−(CTP)2の半減期、回収およびAUCのインビボ測定が、NovoSeven(登録商標)のものに対して優れていることが明らかになる。
FVIIa−CTPのインビボ有効性モデル(血友病のFVIII欠損マウスモデル):
インビボの活性モデルを評価するために、FVIIIノックアウトマウスを得て、増殖性のコロニーを確立する。10μgのいずれかの市販の組み換えhFVIIa(NovoSeven(登録商標))またはrFVIIa−(CTP)2を、麻酔したFVIIIノックアウトマウスの尾静脈に注射する(22〜28g)。注射したタンパク質の量は、正常な血漿中の必要なFVIIIの濃度(5μg/ml)と等しい。血液サンプルは、クリップした尾からヘパリン処理した毛細管中へ、特定の時点で採取する。血漿サンプルを、ELISAによってFVIIaレベルについて評価して、有効性は、PTT凝固アッセイによって測定する。
この試験では、CTPとのFVIIの融合構築物を生成する。この組み換えタンパク質は、半減期の延長および治療力価の保持を提供する治療の基礎である。
これらの結果、rFVIIa−(CTP)2は、血友病患者において、rFVIIaと同様の治療有効性を有することが示唆される。さらに、この技術によって、必要な投与頻度は下がる。rFVIIa−(CTP)2の単回注射は、外科的介入の間に必要な、出血性のエピソードを制御し、注射の回数を減少するのに十分である。この組み換えタンパク質は、長期の予防的治療として用いてもよい。
実施例5
精製されたFVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5の比較の評価
5.1 試験の目的
FVII−CTP4およびFVII−CTP5、対FVII−CTP3の薬物動態学的パラメーターおよび凝固活性の比較の評価
5.2 FVII−CTP4およびFVII−CTP5ハーベストの生成
4〜5つのCTP配列に対してC末端で融合されたFVIIのcDNAを、20μg/LのビタミンK3(Sigma,Mennadion)の存在下でExcellgene発現系を用いてDg44細胞中で発現した。そのハーベストを、収集し(300ml)、濾過して、凍結した。
5.3 FVII−CTP3ハーベストの生成
FVII−CTP3は、社内で、哺乳動物発現系、CHO細胞において、pCI−DHFRベクターを用いて発現した。安定なトランスフェクトされたプール番号71を、振盪フラスコ中で、25ng/LのビタミンK3(Sigma)の存在下で増殖させた。そのハーベストを、収集して濾過した。
全てのFVII−CTPハーベスト(3、4および5つのCTP)を、濃縮して、TBS(50mMのTris、150mMのNaCl,pH7.4)に対して、Pellicon XL MWCO 10kDaを用いて透析した。
5.4 FVII抗原レベルの決定
FVII抗原レベルは、ヒトFVII ELISAキット(Zymotest HyPhen)を用いて決定した(表31)。算出したタンパク質濃度は、2つの独立した試行の平均である。
5.5 FVII−CTPイムノブロット
FVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5のハーベストを、12%のTris−グリシンゲル(expedeon)上に、Precisionプラス二重色タンパク質マーカー(plus dual color protein marker)(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGE分析は、ウエスタンイムノブロットによって、抗CTPポリクローナル Ab(Adar Biotech Production)または抗Gla Ab(American Diagnostica)を用いて行った。
3、4および5つのCTPに融合されたFVIIは、それぞれ80、90および100kDaで移動した。予想どおり、ExcellgeneのFVII−CTP4およびFVII−CTP5のハーベストは、Prolorで生成されたFVII−CTP3ハーベストと比較して低いγカルボキシル化含量を含む。この理由はこの生成プロセスは、最適化されなかったからである(図21)。
5.6 FVIIインビトロ力価の比較の評価
正常なヒトプール血漿に対するHA精製された(高度にγカルボキシル化された画分)FVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5のインビトロ力価の比較の評価を、市販の発色活性試験キット、BIOPHEN(Hyphen BioMed 221304)を用いて行った。全てのサンプルを連続希釈して、その力価は、用量反応曲線を、正常ヒト血漿からなる参照調製物に対して比較することによって評価した。FVII−CTP3およびFVII−CTP5によって、プールされた正常血漿よりも低い発色活性が示された(図22)。FVII−CTP4によって、FVII−CTP3およびFVII−CTP5と比較して、EC50比によって反映されるとおり、高い活性が示された(表32)。
5.7 FVIIのインビトロ凝固活性:
Sheba Medical Center,the Israel National Coagulation Centerで行われた第VII因子(FVII)活性アッセイは、第VII因子(Siemens)欠損の免疫吸着された血漿を用いる、プロトロンビン(PT)ベースのアッセイである。PT試薬は、インノビン(innovin)であり、アッセイは、Sysmex(登録商標) CA 1500装置で行う。FVII正常の範囲は、55〜145%内である。
身体の循環しているFVIIの正常レベは、約0.5μg/mlであるので、FVII−CTP3およびFVII−CTP5ハーベストは、正常なヒトプール血漿に対してそれらの凝固活性の3倍の低下を示し、この結果は、得られた発色活性と相関する(表33)。
FVII−CTP4ハーベストは、発色活性アッセイで観察されたとおり、正常なヒトプール血漿に対してその潜在的な凝固活性の3倍の増大を示す(表33)。FVII−CTP4の活性パーセンテージは、FVII−CTP3およびFVII−CTP5の活性パーセンテージと比較してかなり高い。ELISA方法の方法論的限界によって、FVII−CTP4のAgレベル算出の正確性は制限され得る。
5.8 薬物動態学的試験
2つの薬物動態学的試験を行って、FVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5の薬物動態学的(PK)パラメーターを決定した。この最初の試験の間、FVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5(それぞれ、第A群、B群およびC群)を、単回の静脈内注射で、Sprague Dawleyラット(1治療あたり6匹のラット)に対して、体重1kgあたり250μgの用量で投与した。血液サンプルは、投与の0.083、0.5、2、5、8、24、48、72および96時間後に、交互に3匹のラットから眼窩後部より採取した(表34)。クエン酸処理した血漿(0.38%)を、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。
血漿サンプル中のFVII濃度は、ヒトFVII Elisaキット(ZymutestFVII−Biophen)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを算出して、これは、各時点での3匹の動物の平均である。終末半減期値は、PK Solutions 2.0 Softwareを用いて算出した。下の表35は、異なるサンプリング時点で算出したFVII濃度をまとめる。PKプロファイル(図23〜24)およびPKパラメーターのまとめ(表36)も下に示す。FVII−CTP5によって、FVII−CTP3およびFVII−CTP4と比較して優れたプロファイルが示された(表36)。
4つまたは5つのCTPの付加は、3つのCTPと比較してそれぞれ2倍および3倍まで、有意にFVII半減期を延長した(表36)。この優位性は、本試験の最初の部分ではさらに有意であって(0.083−8時間)、このことは、潜在的に改善されたタンパク質回収および余計な血管クリアランスの低下を示唆している。FVII−CTP4およびFVII−CTP5投与後のAUCは、FVII−CTP3に対してそれぞれ3倍および4倍まで増大した。また、クリアランスは、4および5つのCTPをFVIIに付加したときも低下した(表36)。
本試験で観察されたとおり、4つおよび5つのCTPの付加は、3つのCTPと比較してFVII半減期を、初期半減期および終末半減期の両方で、有意に延長した。第一および第二の試験における半減期の値は、全体的な傾向は維持されていたにもかかわらず、用量および試験期間によって達成された種々の分析アプローチのせいで異なる。FVII−CTP4およびFVII−CTP5投与後のAUCは、FVII−CTP3に対して、それぞれ2.5倍および7倍まで増大した。
5.9 結論:
本試験では、FVII−CTP3、FVII−CTP4、およびFVII−CTP5のPKパラメーターおよび潜在的な凝固活性を評価した。FVIIに対する4および5つのCTPの融合によって、FVII−CTP3と比較して、同様の発色活性およびインビトロの凝固活性を維持しつつ、優れてかつ改善された半減期、暴露およびクリアランスの低下が得られた。これらの結果は、種々の濃度のタンパク質で観察され、ハ^ベストおよび精製タンパク質の両方について一致していた。FVIIに対するC末端でのCTPの融合の全体的な効果を評価するとき、1〜5個のCTPの融合は、CTPに比例してFVIIの半減期およびAUCをかなり増大し、このことによって、本明細書において下の表37にまとめたとおり、分子のCTP部分が増大するにつれて、FVIIの寿命および安定性は有意に改善されたが、一方で、その最初のインビトロ凝固活性は維持されていたことが示唆される。
前に報告したように、FVII半減期は、ヒトおよび動物の両方で活性型のFVII(FVIIa)の半減期と相関する。従って、半減期の同様の改善が、CTP融合後に活性化形態について得られることが予想される。
実施例6
FVIII欠乏症の血友病性マウスにおけるFVII−CTP3の実現可能性試験
市販のFVIIに対してFVII−CTP、FVII−CTP2およびFVII−CTP3のハーベストのPKプロファイルおよび凝固活性を試験する、本明細書に上記した試験を行った。FVII−CTP3は、FVII−CTPおよびFVII−CTP2のハーベストまたはrhFVIIに対してその凝固活性を維持しつつ、改善されたPKプロファイルを示した。FVII−CTP3のインビトロおよびインビボの特性をさらに特徴づけるために、最小安定プール発現および分泌のタンパク質が生成され、精製および活性化プロセスが開発された。
本試験では、FVIIa−CTP3の薬物動態学的特性および薬力学的特性を、FVIII欠損マウスで試験した。このタンパク質のPKプロファイルを評価した。FVIIa特異的な活性バースのPKプロファイルを評価して、市販の生成物NovoSeven(登録商標)と比較した。さらに、尾静脈横切(生存試験)後のFVIII欠損マウスにおいてFVIIa−CTP3が凝固を誘導する長時間作用型インビボの恒常性の能力を試験した。
試験の目的:
同様の活性用量での単回のIV投与後、FVIII欠損マウスにおけるFVIIa−CTP3対市販のrhFVIIa(NovoSeven(登録商標))の薬物動態学的パラメーターおよび薬力学的パラメーターを評価すること。
同様の活性用量、その後の尾静脈横切のチャレンジ(生存試験)でのFVIIa−CTP3およびNovoSeven(登録商標)の単回IV投与によって、FVIIa−CTP3がFVIII欠損マウスにおいて恒常性を維持するインビボの能力を決定すること。
FVII−CTP3ハーベストの生成:
FVII−CTP3は、社内でDg44細胞において、pCI−DHFRベクターを用いて発現した。安定なトランスフェクトされたプール番号71を、振盪フラスコ中で、25ng/LのビタミンK3(Sigma)の存在下で増殖した。細胞懸濁物を培養して、生存度が60〜80%に低下した後に回収した。このハーベストをろ過して、−70℃で凍結した。
ハーベストのFVII抗原レベルの決定:
FVII抗原レベルは、ヒトFVII ELISAキット(Zymotest HyPhen)を用いて決定した(表38)。各々のプールされたハーベストバッチについて抗原レベルを算出した。
FVII−CTP3の精製プロセス(図25)
プロセスの概要
短い精製試験の後に、2つのカラムを用いる以下の精製プロセスを行った。VII−Selectアフィニティーカラム(GE)およびセラミックハイドロキシアパタイト(Ceramic Hydroxyapatite)1型(HA)、40μm(Bio Rad)、FVII−CTP3 γ−カルボキシル化富化タンパク質を精製した。自動活性化を、CaCl2の存在下で、一晩、2〜8℃で、精製されたFVII−CTP3のインキュベーションによって誘導した。この精製プロセスは、その最終の開発段階にあり、最適化されている最中であり、従って、この精製工程の一部は、2つのバッチで同一ではない。
10kDaの中空ファイバーまたはペリコンカセットを用いる限外濾過/ダイアフィルトレーション(UFDF)
清澄化したハーベストを、4℃で週末をまたいで解凍した(2〜3日)。
バッチ31では、清澄化したハーベスト(12リットル)を、10KDa分子量カットオフを有する中空ファイバーカートリッジ(GE Healthcareカタログ番号UFP−10−C−4X2MA)を用いて、4倍に濃縮した(2連続の施行)。濃縮されたハーベストを、1〜2容積のTBS(50mMのTris、150mMのNaCl(pH7.4))に対してダイアフィルトレートした。
バッチ38において、清澄化したハーベスト(8.5リットル)を、10KDa分子量カットオフを有するPellicon 2(Millipore)カセットを用いて4倍濃縮した。濃縮されたハーベストを直接、VII−Selectカラム上にロードした。
両方の限外濾過を、氷冷緩衝液を用いて氷上で行った。UFDFサンプルを、ロードする前に0.22μmでろ過した。
FVII−Selectカラムで捕獲
UFDFまたは濃縮されたハーベストを、VII−Selectカラム(XK16/20,CV 18ml)にロードして、TBS(pH7.4)を用いて予備平衡化した。そのカラムを、50mMのTris−HCl、0.5MのNaCl(pH7.5)で洗浄し、およびFVII−CTP3を、50mMのTris−HCl、1MのNaCl(50(v/v)%)、プロピレングリコール(Propylene Glycol)(pH7.5)で溶出した。そのプロセスを、同じカラムを利用する2つの連続サイクルで行った。
セラミックヒドロキシアパタイトカラムでのγカルボキシル化ベースの分離
溶出された生成物を、10mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)を用いて1:10希釈して、セラミックヒドロキシアパタイトカラム(XK16/20,CV24ml)にロードした。このカラムを、59mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)で洗浄し、第VII因子のγ−カルボキシル化富化画分を、500mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)を用いて溶出した。このプロセスを、同じカラムで、2連続サイクルで行った。各々のバッチで、2つのサイクルの溶出液を、プールして、1.7〜2mg/mlに濃縮し、20mMのTris−HCl、100mMのNaCl(pH8.2)でダイアフィルトレートして、容積を少なくして、活性化工程のための材料を調製した。
FVII活性化
精製されたFVII−CTP3を、1mg/mlに希釈して、20mMのTris−HCl,100mMのNaClおよび1mMのCaCl2(pH8.2)中で、2〜8℃で24時間インキュベートした。活性化は、予備的形成緩衝液(20mMのクエン酸塩,240mMのNaCl,13.3mMのグリシン,pH6.9)への緩衝液交換(UFDF)によって終わらせた。
FVII−CTP3およびFVIIa−CTP3分析特性:
SDS−PAGEおよびウエスタンブロット
精製されたFVII−CTP3、およびFVIIa−CTP3を、12%のTris−グリシンゲルの上に、Precision Plus Dual Color Protein Marker(Bio−Rad)を用いてロードした。SDS−PAGEクマーシー分析を、クマーシーブリリアントブルー試薬(1レーンあたり5または10μgのタンパク質)を用いてゲルを染色することによって行った。抗ヒトFVIIポリクローナルAb(R&D systems;AF2338)、抗ヒトγカルボキシル化モノクローナル抗体(American Diagnosticsカタログ番号499,3570)、および抗CTPポリクローナルAbを用いて、ウエスタンブロット分析を行った(1レーンあたり1μgのタンパク質)。還元条件下では、FVII−CTP3は、75KDaで移動し、およびFVIIa−CTP3は、それぞれ図26でバンド2および3として示される、2つの主なバンド(50kDaの重鎖および25kDaの軽鎖)として移動した。
この精製手順は、不純物を減少しながら、FVII−CTP3部分を有意に富化した。精製プロセスの収率は、25〜30%のFVIIであった(ELISAによる)。精製の間に失われたタンパク質のほとんどは、低いFVII発色活性を有するか、または活性がなかった。クマーシー染色したSDS−PAGEに基づけば、減少したFVIIa−CTP3は、予想されたバンドをより多く含む。約75kDaへ移動するバンドは、非活性化FVIIに相当する(図26,バンド1)。このバンドは、異なるγカルボキシル化含量を反映し得る、わずかなMWの相違がある2つのバンドからなる。20kDaより低いMWを有する追加のバンドが観察された。これは、重鎖の分解生成物であることが以前に報告された。
FVII−CTP3 発色活性:
製造過程の画分におけるFVII−CTP3ハーベスト、および精製されたFVII−CTP3、対ヒトプール正常血漿のインビトロ力価の比較の評価を、市販の発色活性試験キット、BIOPHEN(Hyphen BioMed 221304)を用いて行った。FVII−CTP3ハーベストおよびタンパク質を連続希釈して、その力価は、用量反応曲線を、正常ヒト血漿の参照調製物に比較することによって評価した。FVII−CTP3精製の後、発色活性は、有意に改善され、非活性画分は、主にHAカラムによって分けた(図27)。FVII発色活性と、FVIIの検出(ウエスタンブロットでモノクローナル抗Gla抗体を用いる)との間で強力な相関が観察された。ハーベスト中でEC50値によって反映されるようなFVII発色活性の力価は、カルボキシル化および非−カルボキシル化の両方のFVII画分から影響される。FVII−CTP3のγ−カルボキシル化画分の精製および富化後、活性は改善され、これによって、FVII活性に対するγ−カルボキシル化の重要な寄与が示された(図27)。このパラメーターは、適切なFVIIインビボ活性に極めて重要であり、さらにクローン発達プログラムで取り組まれる。
A280によるタンパク質決定
FVIIa−CTP3およびNovoSeven(登録商標)の理論的な吸光係数は、ProtParamアルゴリズム(http://web.expasy.org/protparam)を用いて算出した。算出は、アミノ酸配列に基づく。FVII−CTP3およびNovoSeven(登録商標)の算出された吸光係数は、それぞれ、1.186および1.406である。これらの値は、280nmで1g/Lの吸光度に相当する。
2つのタンパク質の間の吸光係数の相違は単に、NovoSeven(登録商標)と比較したFVIIa−CTP3の分子量の増大に由来する。この理由は、CTPは、芳香族残基およびシステイン残基を欠き、従って、吸光度に寄与しないからである。
A280によるタンパク質の決定を、最終のFVIIについて用い、精製された製造過程のサンプルについては、VII−Selectカラムの溶出から出発する。
FVIIa抗原レベルの決定
FVIIa抗原レベルを、HumanFVIIa ELISAキット(IMUBIND,American Diagnostica)を用いて決定した。各々のバッチについて抗原レベルを算出した。しかし、このツールは、注射用の用量の決定には有用ではなかった。この理由は、これは、活性生成物の量には相当しなかったからである。
FVIIa−Staclot(登録商標)VIIa−rTFの凝固アッセイ
FVIIaは、単鎖のFVIIの鎖内切断に由来する。天然の組織因子(TF)は、FVIIaの補因子である。TFに対する結合の際、FVIIは、それ自体は、FVIIaに変換されるが、第X因子のXaへの活性化を媒介する。可溶性の組織因子は、天然の組織因子の細胞外部分である。これは、自動活性化によってFVIIを活性化することはもはや不可能であり、ただし、組織因子に結合したFVIIaは、FXをFXaに活性化し得る。
このアッセイで用いられる組み換え可溶性組織因子(rsTF)は、aFVIIa凝固試験を構築するためにFVIIa特異性を利用する。rsTF(FVIIaの存在下で)、カルシウムおよびリン脂質は、FVIIをFVIIaへ活性化することなく、血漿の凝固を提供する。
この系での観察された凝固時間は、サンプル中に存在するFVIIの妨害なく、試験したサンプル中のFVIIa含量と反比例関係を有する。
このアッセイは、Omri Laboratories(Nes−Ziona,Israel)によって行った。FVIIa活性は、再構成後NovoSeven(登録商標)およびFVIIa−CTP3の両方について各々の試験の前に評価した。NovoSeven(登録商標)活性は、バイアルで報告されたとおり予想された活性とは相関しなかったが、その矛盾は、活性評価に関する異なるアプローチに起因し得る。表39は、タンパク質濃度を考慮することなく、1つの容積についてのFVIIa凝固活性をまとめる。
FVIIa−CTP3の比活性
FVIIaの比活性(タンパク質濃度で割った活性/mlとして算出)は、A280に基づいて算出して、表40に示す。MWが異なる、2つの分子の比活性を比較する場合、補償を行って、活性を正規化しなければならない(すなわち、分子量の相違という理由で、1mgのNovoSeven(登録商標)中の活性部位の数は、FVIIa−CTP3よりも1.185倍高い)。変換係数の算出は、以下の式に示す。
FVIIa−CTP3のPK−PD試験:
試験の概要
FVIIa−CTP3およびrhFVIIa(NovoSeven(登録商標)、NS)を、単回の静脈内注射で、C57BFVIII欠損マウスに対して、6.4E6U/kg体重(160,000U/動物)の用量で投与した。血液サンプルは、投与の0.166、0.5、2、4、8、12、24、34、48、58、および72時間後に4匹のマウスから交互に眼窩後部より採取した(表41)。クエン酸処理した血漿(0.32%)を、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。FVIIa凝固活性レベルを、評価して、詳細なPK分析を行った。この試験は、Omri Laboratories(Nes−Ziona,Israel)が行った。
FVIII欠損マウスにおけるFVIIa−CTP3のPKプロファイルプロファイル
血液サンプル中のFVIIa活性を、Staclot(登録商標)VIIa−rTFキット(Stago,Parsippany,NJ)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを、各々のタンパク質について算出して、各々の時点で4匹の動物の平均を示す。図28は、実験全体を通じたFVIIaのPKプロファイルに相当する。FVIIa回収を、表42に示す。PKパラメーターを表43にまとめる。
表41に、NovoSeven(登録商標)またはFVIIa−CTP3のいずれかの投与後の凝固活性値をまとめる。FVIIa−CTP3およびNovoSeven(登録商標)は、最大活性の半分に、投与後1時間で達した。NovoSeven(登録商標)の最大の活性値は、FVIIa−CTP3の最大活性値の43%にしか達しなかった。FVIIa−CTP3凝固活性は、長期間維持され、これは、活性の延長を示していた。NovoSeven(登録商標)治療マウスの凝固活性は、12時間より後の時点では検出不能であったが、FVII−CTP3治療マウスは、投与後48時間で測定可能な活性を保持し続けていた(表41および図28)。
FVIIaに対する3つ直列のCTPコピーの付加は、投与後の最大活性で測定して、インビトロ分析に基づいて予想の活性と比較した場合、回収を100%まで上昇し(表42)、半減期および平均残留時間を(MRT)を5倍に増大した。暴露時間(AUC)は、3倍に増大された(表43)。
トロンビン生成アッセイ(TGA)
トロンビンの生成は、凝固カスケードの基本的な部分であり、そのようなものとして、特定の個体が、どのようによくトロンビンを生成できるかという評価は、出血または血栓症のいずれかのリスクと関連し得る。トロンビン生成を分析するときに共通して測定された変数としては以下が挙げられる:遅延時間(時間のずれ)、ピークトロンビン生成までの時間、ピーク、内因性トロンビン能力(endogenous thrombin potential)[ETP](すなわち、曲線下面積および尾)、トロンボグラム(「TG」)の時間経過。遅延時間後、トロンビンのバーストが観察される。しかし、凝固は、遅延時間の終わりに生じ、この時全てのトロンビンの95%より多くがまだ形成されていなかった。トロンビン生成アッセイは、Omri Laboratoriesで、ヒト血友病性血漿を補充したトロンボグラム(Thrombinoscope)試薬を用いて行った。TGAは、NovoSeven(登録商標)およびFVIIa−CTP3の注入に由来する、マウス血漿中の凝固能力の反映。図29は、FVIIa−CTP3またはNovoSeven(登録商標)のいずれか投与後のマウス血漿のTGAパラメーター値に相当する。FVIIa−CTP3投与後、3つ全てのパラメーター(トロンビン生成の速度、生成されたトロンビンの最大量およびKIIa)によって、NovoSeven(登録商標)治療を上回るFVII−CTP3の利点が示される。これによってさらに、NovoSeven(登録商標)と比較して、FVII−CTP3の潜在的な長時間作用型優位性という観念が強化される。
FVIIa−CTP3の尾静脈横切(TVT)試験:
試験の概要
FVIIa−CTP3についてのPK/PD試験から得られたデータによって、FVIIa−CTP3の機能への洞察が得られ、FVIIa−CTP3は、NovoSeven(登録商標)と比較した場合、薬物動態学的利点を有することが示された。しかし、タンパク質がインビトロで凝固を誘導する能力は、外傷性の事象後には、まだ示されていない。FVIIa−CTP3が出血を停止する能力を評価するために、同じFVIII欠損マウスモデルを、出血チャレンジのために使用した。
FVIII欠損マウスに、FVIIa−CTP3またはNovoSeven(登録商標)の単回静脈内注射を与えた。マウスに、FVIIa凝固活性アッセイで評価した各々の薬物の能力によって算出して、等価なFVIIa活性(1.6E05単位,200μl)を提供する量の薬物を投薬した(表44)。この投与された用量は、FVIIa−CTP3の活性の低下に起因して、9mg/kgのNovoSeven(登録商標)、および40mg/kgのFVII−CTP3であった。対照群には、200μlのビヒクルを注射した。
尾静脈を、投与の15分後(注射1)、24時間後(注射2)または48時間後(注射3)で尾の先端から2.7cmで横切開し、マウス生存を24時間記録した。
タンパク質濃度は、A280で決定した。
結果
3回の注射についてのビヒクル注射対照群(5匹の動物×3注射)由来のデータを、図30にまとめる。尾静脈横切の24時間後に30%の生存を観察した。
NovoSeven(登録商標)およびFVIIa−CTP3治療したマウスは、FVIIa投与後15分で行った尾静脈横切後に適切な止血活性を示した。FVIIa−CTP3およびNovoSeven(登録商標)治療した動物では、100%の生存率が観察された(図30)。
PK/PD試験で示された、FVII−CTP3のクリアランス速度の低下は、投与24時間後に行った尾静脈横切後に最もはっきりと予想される。NovoSeven(登録商標)の生存速度の低下が観察される。対照群と同様に、50%の死亡が10時間内に観察される。それまでの間、90%のFVIIa−CTP3治療マウスが生存した(図30)。この結果、FVIIa−CTP3治療の長時間作用型有効性が強調される。
投与48時間後、生存率の低下が、FVIIa−CTP3またはNovoSeven(登録商標)のいずれで治療された群でも示される(図30C)。FVIIa−CTPマウスでのわずかな改善が観察されたが,その相違は統計学的有意差には達しなかった。
考察:
組み換えタンパク質に対するCTP融合は、匹敵する活性を維持しつつ、タンパク質の循環半減期を延長させる。70KDの閾値サイズを超えるタンパク質のクリアランスの低下の背景の機構は、腎クリアランスに関しては十分理解されているが、CTP融合の後には、追加的な保護が達成される。CTP融合は、タンパク質シールドの周囲を掃引して、これをタンパク質分解性切断から保護し、その半径方向の分子量を高度に負の電荷に起因して増大し、かつ肝クリアランス受容体に対するその親和性を低減させると考えられる。
本試験は、FVIIに対するCTP融合が、タンパク質の半減期およびクリアランスに影響することに対して特異的な洞察を行い、またこの修飾後のその比活性のパラダイムに取り組むことも目標とした。FVIII欠損マウスに、FVIIa−CTP3または組み換えの市販のFVIIa(NovoSeven(登録商標))の単回IV注射を同様の用量(単位ベース)で投与し、PK活性ベースの分析を行った。FVIIa−CTP3は、それぞれ、その半減期およびAUCにおける5倍および3.5倍の増大で反映されるとおり、優れた寿命を示した。A280で測定したタンパク質濃度で割った、Staclot(登録商標)活性キットで算出したFVIIa−CTPの比活性(U/mg)は、NovoSeven(登録商標)の比活性よりも4〜5倍低いことが示された。
CTPが、インビボでFVIIaの止血性効果にどう影響するかという理解に基づいて、FVIIa−CTP3が出血を低減させる能力を検討した。血友病性マウスモデルにおける尾静脈横切出血モデルでは、rFVIIa投与は、チャレンジされた動物の生存率を改善し、かつ出血して死亡することを回避し得る。本明細書に記載される試験では、動物にFVIIa−CTP3またはNovoSeven(登録商標)を投与した。両方の分子とも、投与0.25時間後に横切を行った場合、恒常性を維持することが可能であった。尾の横切が投与後24時間で行われた時、FVIIa−CTP3治療群について、活性の有意な期間延長が示された。ビヒクル治療群の生存率は、予想よりも高く、かつ以前の試験で得られたよりも高い(以前の試験では、50%対20%、データ示さず)。治療動物の生存パーセントを、投与後36時間を含む、より早期の時点でさらに評価する。
結論として、FVIIa−CTP3は、NovoSeven(登録商標)と比較した場合、血友病性マウスの活性の期間延長を有し、これは、より長期間の止血性効果へ変換されることが示された。集められたデータによって、FVIIに対するCTPの融合は、血友病を有する患者での予防治療を有意に改善する能力のある技術であることが示唆される。
実施例7:SDラットに対する単回のIVまたはSC注射後の精製されたFVII−CTP3対FVII−CTP5のプロファイルの比較の評価
試験の目的
2つの試験を行った。
第一の試験の目的は、動物1匹あたり50μgの単回静脈内投与後に、雄性Sprague Dawleyラットにおいて、FVII選択−およびHA−カラム精製後のrFVII−CTP3、対rFVII−CTP5の薬物動態学的パラメーターを決定することであった。
第二の試験では、rFVII−CTP3−HA、対rFVII−CTP5−HAの薬物動態学的パラメーターを、1匹の動物あたり100μgの単回の静脈内または皮下投与後に、雄性Sprague Dawleyラットで検査した。
結果
FVII−CTP3およびFVII−CTP5抗原レベルの決定
FVII抗原レベルは、HumanFVII ELISAキット(Zymotest HyPhen)(表45を参照のこと)を用いて決定した。 T
試験したサンプルのウエスタンブロット分析
FVII−CTP3,5サンプルを、Precisionプラス二重色タンパク質マーカー(plus dual color protein marker)(Bio−Rad)を用いて、4〜12%のbisTrisgel(NuPage,invitrogene)にロードした。SDS−PAGE分析は、ウエスタンイムノブロットによって、ポリクローナル抗FVII Ab(R&D systems)、抗CTPポリクローナル Ab(Adar biotech production)または抗Gla Ab(American diagnostica)を用いて行った。まとめると、3および5つのCTPに融合されたFVIIは、それぞれ、80および100kDaで移動した(図31を参照のこと)。
FVIIインビトロ力価の比較の評価
Shebaメディカルセンター、ナショナル凝固センターで行われたFVII活性アッセイは、第VII因子の欠損した免疫吸着血漿を用いるPTベースのアッセイである(Siemens)。PT試薬は、インノビンであり、そのアッセイは、Sysmex CA 1500装置で行う。FVIIの正常範囲は、55〜145%内である。サンプル活性は、表46にまとめる。
身体中で循環するFVIIの正常レベルは、約0.5μg/mlである。FVII−CTP3およびFVII−CTP5の両方とも、正常なヒトプール血漿に対してそれらの凝固活性の約5倍の低下を示す。
薬物動態学的試験
2つの薬物動態学的試験を行って、FVII−CTP3およびFVII−CTP5(FVII選択およびFVII HAカラムの後)の薬物動態学的(PK)プロファイルおよびパラメーターを決定した。この最初の試験では、FVII−CTP3、およびFVII−CTP5(FVII選択/HA精製の後)を、単回の静脈内注射で、Sprague Dawleyラット(1物質あたり6匹のラット)に対して、50μg/ラットの用量で投与した。
血液サンプルを、投与後0.083、0.5、2、5、8、24、48、72、96および120時間後に、交互に3匹のラットから眼窩後部より採取した。クエン酸処理した血漿(0.38%)をサンプリング直後に調製して、−20で分析時まで保管した。
第二の試験では、HAカラム後のサンプルのみを試験した。これらのサンプルを、単回の静脈内または皮下注射で、Sprague Dawleyラット(1物質あたり6匹のラット)に対して、100μg/ラットの用量を用いて投与した。血液サンプルを、上記の最初の試験と同じ時点および条件で収集した。
これらの2つの試験の間の主な相違は、投与量と、投与経路とである。第一の試験では、ラットに、50μg/ラットでIV注射したが、第二の試験では、ラットに、100μg/ラットでIVまたはSC注射した(総計500μg/kg;200g重量のラット)。投与量の増大は、投与の種類の変化により、SC投与では、IV投与と同様の効果を達成するためにより高用量を必要とする。
PK試験の分析
血漿サンプル中のFVII濃度を、ヒトFVII Elisaキット(zymutest FVII−Biophen)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを算出し、これは、各時点での3匹の動物についての平均を反映している。終末半減期の値は、PKソリューションズ(solutions)2.0ソフトウェアを用いて算出した。下の表に、種々のサンプリング時点で算出したFVII濃度をまとめる。PKのプロファイルおゆおびPKパラメーターを、下の表にまとめる。
5つのCTPの付加によって、3つのCTPと比較してFVII半減期が延長された。5つのCTPの両方の形態(すなわち、FVIISおよびFVII HA)は、長い時点(96時間および120時間)で検出したが、FVII−3 CTP HAおよびFVIIS−3 CTPは、それぞれ、72時間および96時間まで検出された。この事実に基づき、FVII−5 CTPの半減期は、3CTPの改変体よりも長い(図32を参照のこと)。全ての試験した材料(3および5つのCTP)の半減期を同じ時点(8〜72時間)で比較することで、この半減期が同様であるが、5つのCTPは、かなり長いことが示された(図32)。
再度、第一の試験で観察されるとおり、5つのCTPの付加によって、3つのCTPの付加と比較して、初期および終末の半減期の両方で、ならびに両方の投与方法で(IVおよびSC,図33を参照のこと)、FVII半減期が延長された。予想とおり、SC投与後、FVIIは最初に、それがIV投与された時と比較して後の時点で、血液中で、検出された。
上記において、2つのPK試験をまとめた。最初の試験の主な目的は、2つの異なるカラム(FVII選択およびFVII HA)の後のFVII−3CTPとFVII−5 CTPとの間の相違をチェックすることであった。本発明者らの以前の試験では、ハーベスト、対、精製されたタンパク質をチェックして、FVIIの3CTPと5CTPとの間の相違が、ハーベストをラットに注射したときより大きかったことが見出された。
両方のカラムの後のFVII 3/5 CTPの結果の間に有意な相違はなく、従って、第二の試験では、FVII HA 3/5 CTPを注射することを決定した。
実施例8:皮下注射後のFVIII欠損マウスでのFVIIa−CTP3(MOD−5014)の生存試験
試験目的
皮下投与後、尾静脈横切試験で、NovoSeven(登録商標)、MOD−5014(FVIIA−CTP3)およびMOD−5019(FVIIA−CTP5)の有効性を評価すること。
FVIIa−CTP3 (MOD−5014)およびFVIIa−CTP5 (MOD 5019)分析特性:
A280によるタンパク質決定
NovoSeven(登録商標)の理論的吸光を、ProtParamアルゴリズム(http://web.expasy.org/protparam)を用いて算出した。この計算は、アミノ酸配列に基づく。NovoSeven(登録商標)の算出された吸光係数は、1.406であり、MOD−5019については、1.075である(値は、280nmで1g/Lの吸光度に相当する)。MOD−5014の吸光係数は、Mscanでのアミノ酸分析で決定した。MOD−5014の吸光係数は、1.27である。
FVIIa−STACLOT VIIa−rTFの凝固アッセイ
FVIIaは、単鎖のFVIIの鎖内切断に由来する。ナイーブな組織因子(TF)は、TFに対する結合の際の、FVIIaの補因子であり、FVIIは、第X因子のXa因子への活性化を媒介するが、それ自体は、FVIIaに変換される。可溶性組織因子は、天然の組織因子の細胞外部分である。これはもはや、自動活性化によってFVIIを活性化できないが、組織因子に結合したFVIIaは、FXをFXaに活性化できる。
本アッセイで用いられる組み換え可溶性組織因子(rsTF)は、FVIIa特異性を利用して、FVIIa凝固試験を構築している。組み換え可溶性組織因子(rsTF)は、FVIIa、カルシウムおよびリン脂質の存在下で、FVIIをFVIIaに活性化することなく、血漿の凝固を生じる。
この系で観察された凝固時間は、サンプル中に存在するFVIIの妨害なしで、試験したサンプル中のFVIIa含量と反比例関係を有する。
FVIIa活性を、各々の試験の前に、再構成されたNovoSeven(登録商標)について、ならびにMOD−5014およびMOD−5019について評価した。
FVIIa比活性(タンパク質濃度で割って、活性/mlとして算出される)を、A280に基づいて算出し、表53に示す。分子量が異なる2つの分子の比活性を比較したとき、活性を正規化するために補償を行わなければならない(すなわち、分子量相違のせいで、1mgのNovoSeven(登録商標)の活性部位の数は、MOD−5014では1.185倍高く、MOD−5019よりも1.307倍高い)。従って、換算率の計算は、以下の式で示される。
試験の概要
最も重大な指標は、外傷性の事象の後で、タンパク質がインビボで凝固を誘導する能力である。MOD−5014が出血を停止する能力を評価するために、同じFVIII欠乏症マウスモデルを出血チャレンジのために使用した。
FVIII欠乏症マウスに、MOD−5014、MOD−5019またはNovoSeven(登録商標)の単回皮下注射を与えた。A群およびB群に、それぞれ、NovoSeven(登録商標)およびMOD−5014を、FVIIa活性と等価な量で投与した。C群には、MOD−5019を、MOD−5014と等価な量のFVIIaタンパク質量で投与して、重要な因子(タンパク質の活性または量)を評価した。投与された用量は、4.2mg/kgのNovoSeven(登録商標)、ならびに8.6mg/kgのMOD−5014およびMOD−5019であった。尾静脈を、投与の12時間後に尾の先端から2.7cmで横切して、マウスの生存を、24時間記録した。
結果
実験データを、表55および図34にまとめる。
TVT24時間後、NovoSeven(登録商標)注射マウスのうち11%しか生存しなかった。MOD−5014のうち30%およびMOD−5019のうち40%が、この時点で生存していた。皮下注射されたMOD−5014およびMOD−5019は、NovoSeven(登録商標)と比較して改善されたマウス生存を示す。にもかかわらず、動物のうち50%より多くが実験の間に死んだため、結果は、最適ではなかった。
第VII因子aは、他の凝固因子と同様に、正常に静脈内に注射されて、血流で直接利用可能になる。しかし、本発明は、本明細書で提供される組成物が、SC投与後に血流中で驚くべきことにより効果的に吸収されるということを示す。皮下にFVIIaを投与可能であることは、予防適用に用いることが可能であるので、利点として作用する。また、皮下注射は、患者にとって自己注射がかなり容易であり、かつ患者がごく若く、血管が小さく見つけるのが困難である時有利である。
従って、皮下適用は、予防治療に用いることができる。
実施例9:SDラットにおける皮下投与後の組み換えMOD−5014、対NOVOSEVEN(登録商標)の比較のPK−PD試験
試験の目的
単回のSC投与後のSDラットにおける、MOD−5014、対市販のrFVIIaの薬物動態学的パラメーターおよび薬力学的パラメーターを決定すること。
2つの異なるクローン(クローン番号28対61)に由来するMOD−5014生成物を含む2つの独立した実験(05010&05034)を、それらの薬物動態学的パラメーターによって比較すること。
実験方法
動物
24匹の雄性SDラットが、注射の開始の少なくとも4日前にHarlan Laboratories Israel,Ltdから到着した。その動物は、健常な若い成体であって、試験開始時点で約200グラムであった。治療開始の時点での動物の体重変動は、各々の性別の平均体重の±20%を超えるべきではない。本試験で用いられる動物の健康状態は、到着時に試験する。良好な健康状態の動物のみを、実験室の条件に馴化させ、この試験に用いる。
FVIIa−STACLOT VIIa−Rtfの凝固アッセイ
このアッセイで用いられる組み換え可溶性組織因子(rsTF)は、FVIIa凝固試験を構築するためにFVIIa特異性を利用している。rsTFは、FVIIa、カルシウムおよびリン脂質の存在下では、FVIIをFVIIaに活性化することなく、血漿の凝固を生じる。
この系で観察された凝固時間は、サンプル中のFVIIの存在の妨害なしに、この試験されたサンプル中でのFVIIa含量と反比例関係を有する。
FVIIa活性を、再構成の後のNovoSeven(登録商標)、および各試験の前のMOD−5014の両方について評価した。FVIIa比活性を、A280に基づいて算出した。MWが異なる2つの分子の比活性を比較する時、活性を正規化するためには補償をおこなわなければならない(すなわち、分子量の相違のおかげで、1mgのNovoSeven(登録商標)の活性部の数は、MOD−5014よりも1.185倍高い)。
PKソルバー(solver)ソフトウェア
薬物動態学的パラメーターは、PKソルバーソフトウェアを用いて算出した。IV投与曲線は、2つの区画のCAボーラスとして分析し、SC投与は、NCA血管外(Extravascular)−対数(Log)線形台形分析として分析した。半減期、AUC、クリアランス、および容積分布の詳細を算出して、出力パラメーターを実験群間の比較で試験した。
実験材料
実験番号05010:
A.NovoSeven(登録商標)RT:(31.7.12*で調製されたロット番号AU61553)A280によるFVIIa濃度:0.86mg/ml。FVIIa Staclot活性アッセイ:56,867U/mg。注入用量:946μg/kg。*NovoSeven(登録商標)アリコート(全て同じロット番号由来)のプール。
B.クローン28:MOD−5014 RS12−001:0.77mg/ml**A280に基づく。FVIIa Staclot活性アッセイ:34,162 U/mg。注射用量:850μgFVIIa/kg。
実験番号05034:
A.NovoSeven(登録商標)RT:(1.1.13で調製したロット番号AU61347)A280によるFVIIa濃度:0.82mg/ml(滅菌NS緩衝液で0.4mg/mlに希釈)。FVIIa Staclot活性アッセイ:55,688U/mg。注射用量:360μg/kgおよび20,047.7U/kg。
B.クローン61:MOD−5014バッチ75:1.9mg/ml**A280に基づく(処方緩衝液で0.89mg/mlに希釈)。注射用量:20,047.7U/kg。FVIIa凝固活性:25,002* U/mg(FVIIa Staclot活性アッセイに基づく)。
C.クローン61:MOD−5014バッチ81A:2.36mg/ml(A280に基づく)(試験日の朝に濾過して、280nmで再測定)、(処方緩衝液で0.4mg/mlに希釈)。注射用量:360μgFVIIa/kg。FVIIa凝固活性:24943U/mg(FVIIa Staclot活性アッセイに基づく)。
D.クローン61:MOD−5014バッチ81A:2.36mg/ml(A280に基づく)、(処方緩衝液で0.89mg/mlに希釈)。注射用量:20,047.7U/kg。FVIIa凝固活性:24,943U/mg(FVIIa Staclot活性アッセイに基づく)。
試験の概要
実験番号05010
MOD−5014およびNovoSeven(登録商標)を、単回の静脈内または皮下注射で、SDラットに対して、0.9mg/kg体重の用量で投与した。血液サンプルを、投与の0.5、4、8、12、24、34、48および58時間後に、交互に3匹のラットから眼窩静脈で採取した。クエン酸処理した血漿(0.32%)を、サンプリング直後に調製して、−20℃で分析時まで保管した。試験は、「Science in Action」,Nes−Zionaで行った。FVIIa凝固活性レベルを、評価して、詳細なPK分析をProlor−Biotechで行った。
実験番号05034
MOD−5014およびNovoSeven(登録商標)は、単回の皮下注射で、SDラットに対して、体重1kgあたり0.9mgの用量で投与された。血液サンプルを、投与の0.5、2、4、6、8、12、24、34、48および72時間後に、交互に3匹のラットから眼窩静脈で採取した。クエン酸処理した血漿(0.32%)を、サンプリング直後に調製して、−20Cで分析時まで保管した。試験は、「Science in Action」,Nes−Zionaで行った。
FVIIa凝固活性レベルを評価して、詳細なPK分析を、Prolor−Biotechで行った。
結果
血液サンプル中のFVIIa活性を、STACLOT VIIa−rTFキット(Stago)を用いて定量した。薬物動態学的プロファイルを、各々のタンパク質について算出し、これは、各時点での3匹の動物の平均である。
実験番号05010
バックグラウンドの低下後:15mU/ml。
図35は、NovoSeven(登録商標)またはMOD−5014のいずれかのIV投与およびSC投与後のFVIIaのPKプロファイルを示す。各時点でのFVIIa活性値を、表57にまとめる。IVおよびSC投与は、異なるPKパターンを有する(図35;バックグラウンドの低下後:15mU/ml)。IV注射後のCmaxは、血液中の投与直後薬物の存在に起因して、SC注射後に得られたよりも高い(0.5時間で測定、表57および表58)。しかし、SC投与後、薬物分子は、細胞内マトリックスおよび組織に移動し、従って、Cmaxは、注射から2時間後にのみ測定できる。SC投与後の薬物の総回収は、IV注射後、Cmax値より低い。
注射の8時間後、NovoSeven(登録商標)は、IVまたはSCのいずれかによって注射した場合、等しいPKパターンを表した(バックグラウンドの低下後:15mU/ml、図35)。さらに、NovoSeven(登録商標)治療したマウスの凝固活性は、12時間よりも遅い時点では検出不能であったが、MOD−5014治療マウスは、投与後58時間で測定可能な活性を保持し続けていた(表57;バックグラウンドの低下後:15mU/ml;図35)。
実験番号05034
図36は、NovoSeven(登録商標)またはMOD−5017のいずれかのSC投与後のFVIIのPKプロファイルに相当する。クローン番号61の2つの異なるバッチ(番号75および番号81)を、NovoSeven(登録商標)と比較して、同じ濃度または同じ活性単位で検査した。各時点でのFVIIa活性値を、表59にまとめる。
この結果によって、以前の実験に相当するSC投与後の同様のPKパターンが示される。さらに、NovoSeven(登録商標)の凝固活性は、12時間より遅い時点では検出不能であったが、MOD−5014治療マウスは、投与後24時間で測定可能な活性を保持し続けた(表59および図36;ならびにバックグラウンドの低下後:56mU/ml(8、12時間)または32mU/ml(0.5、2、6、14時間))。
クローン番号61バッチ番号81(D)Cmax(1,301mU/ml)は、クローン番号61バッチ番号75(B)およびNovoSeven(登録商標)(A)のCmax値(それぞれ、3,521mU/mlおよび5,908mU/ml)よりも低いが、それらは全て、同じ単位活性で注射された(表6)。しかし、バッチ番号75(B)およびバッチ番号81(D)は、注射8時間後に測定された同じ活性単位(それぞれ、559mU/mlおよび478mU/ml)を有する(図36および表59;ならびにバックグラウンドの低下後:56mU/ml(8、12時間)または32mU/ml(0.5、2、6、14時間))。
この報告は、2つのPKをまとめた(05010 & 05034)。本発明者らは、皮下投与におけるタンパク質の半減期およびクリアランスにおいて、FVIIに対するCTP融合の影響の特異的な洞察を得ること、ならびにこの修飾後のその比活性のパラダイムに取り組むことを目的とした。これらの試験では、SDラットに、組み換え市販のFVIIa(NovoSeven(登録商標))と比較して、2つのクローンおよび2つの異なるバッチに由来するMOD−5014の単回SC注射を与えた。この構成要素は、同様のFVIIa濃度(μg/Kg)で、または同じ活性レベル(U/Kg)で注射し、PK活性ベースの分析を行った。
第一の試験の主要な目的は、IVおよびSC投与後の種々のPKパラメーターを確立することであった。この試験に基づいて、本発明者らは、IVまたはSC投与後に測定したPKパターンの間に相違があることを結論できる。7.78時間というt1/2がMOD−5014のSC注射後に測定され、IV注射後はわずか4.2時間であった。AUC値は、同じであった(表58)。
しかし、第二の試験は、NovoSeven(登録商標)と比較して、同じFVIIa濃度または等しい活性単位で注射された、MOD−5014クローン番号61の2つのバッチの間の相違に焦点をおいている。この試験では、本発明者らは、クローン61バッチ番号75が、バッチ番号81よりも優れたPKパラメーターを表したことを示した。同じ単位活性レベルで注射されたバッチ番号81は、未知の理由から低いCmaxを有した。さらに、2つの活性値の間で2.5倍の代わりに、2つの異なる用量(FVIIa濃度によって、または単位活性によって)で、クローン61バッチ番号81を注射した時、同じCmaxが測定された。両方の試験の分析をまとめた後、本発明者らは、表されたクローン28が、SC注射後のクローン61番号75(よりよいバッチ)よりも、t1/2パラメーターを延長すると結論できる(それぞれ、7.78時間および5.7時間、表60)。また、本発明者らは、異なる時点のサンプルが、PK曲線の変動を提供する、異なるPKパターンを創出するとも結論できる。この曲線のパターンによって、血液中の薬物挙動についてよりも本発明者らに教示できる。従って、本発明者らは、Baxterによって検出されたものと同様の時点を決定すると決めた(0、0.5、2、6、8、12、24、34、48、72時間)。さらに、05010実験のFVIIa濃度は極めて高く、以下のSC実験で改訂された(05034)。将来のPK試験のために、本発明者らは、1用量について体重1kgあたり360μgのFVIIaで成分を注射すると決めた。
以上まとめると、本発明者らは、SC投与後の本発明者らのMOD−5014生成物についてさらに試験して、最も高品質のクローンおよびバッチを決定し、MOD−5014注射量について最良の方法(FVIIa濃度または活性単位による)を決定できる。
本発明の特定の特徴を、図示し、本明細書に記載したが、当業者であれば、多くの改変、置換、変化および等価物を想到するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨の範囲内に入るかの如く、このような全てのこのような変形および変更を包含するものとすることが理解されるべきである。