JP6509772B2 - 成形材料供給装置 - Google Patents
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Description
プレス成形装置は、例えば、上型及び下型を有し、そのうちの少なくとも一方が可動型であり、開閉可能である。
そして、基材(成形材料)が加熱装置において加熱され、その高温状態の基材が開状態のプレス成形装置の両型の間(下型の上)にセットされ、両型が閉状態にされることによってプレス成形される。
加熱装置とプレス装置との間には、両者間に移動可能な把持装置が設けられている。そして、加熱装置で加熱されて高温状態の基材を把持装置が把持し、把持装置が加熱装置からプレス装置に移動し、下型上において把持装置が基材を解放し、基材がプレス装置にセットされる。
しかしながら、基材が加熱装置で高温にされた時点から実際にプレス成形装置によってプレス成形される時点までの時間が長いと、その間に基材の温度が低下して、適切にプレス成形され得ないこととなる。すなわち、基材が加熱装置で高温にされた後には、迅速にプレス成形される必要がある。
成形材料が移動載置台に載置された状態で、加熱装置によって成形材料が加熱され高温状態とされる。
次に、移動載置台が下流側に移動し、下型の上方に位置する状態で、下型に出没可能に設けられた複数のピンが上昇し、移動載置台を貫通する。こうして、それまで移動載置台に載置されていた成形材料が、複数のピンによって上昇される。
次に、移動載置台が上流側に移動する。その際、複数のピンによって、その移動が阻止されることがない。
次に、複数のピンが下降して下型に没入することによって、成形材料が下型にセットされる。
こうして、この発明の成形材料供給装置では、高温にされた成形材料を迅速にプレス成形装置にセットすることが可能であり、その間に成形材料が冷却されることが最小限のものとされ、成形材料が高温状態のままプレス成形装置に供給されることが可能となり、適切にプレス成形されることが可能となる。
すなわち、この発明の成形材料供給装置では、移動載置台が一対のレールに沿って延びる棒状又は帯板状をなす複数の長尺部材が隙間を隔てて配設されて形成されているものであり、複数の長尺部材の間の隙間は複数のピンが貫通可能なものであるため、移動載置台が下型の上方に位置する状態で、複数のピンは、上昇することによって、移動載置台を確実に貫通する。
こうして、請求項1に係る発明の作用効果がより具体的に得られるのである。
すなわち、この発明の成形材料供給装置では、移動載置台のうちピンが貫通する部分よりも下流側の部分において複数の長尺部材は相互に連結されていないため、移動載置台が下型の上方に位置し複数のピンが移動載置台(複数の長尺部材の間の隙間)を貫通した状態で、移動載置台が上流側に移動することが可能である。
こうして、請求項2に係る発明の作用効果がより具体的に得られるのである。
移動載置台(複数の長尺部材)の上に成形材料が載置された状態で、各長尺部材は、成形材料に対して、各長尺部材の厚さ方向を幅方向とし各長尺部材の長さ方向を長さ方向とする線状に当接し、その接触面積は小さなものとされる。
このため、高温状態の成形材料が長尺部材によって冷却されることが低減され、その点でも、成形材料が高温状態のままプレス成形装置に供給されることが可能となり、適切にプレス成形されることが可能となる。
移動載置台(複数の長尺部材)の上に成形材料が載置された状態で、各長尺部材は、成形材料に対して、その凸状の部分において当接し、その接触面積は小さなものとされる。
このため、高温状態の成形材料が長尺部材によって冷却されることが低減され、その点でも、成形材料が高温状態のままプレス成形装置に供給されることが可能となり、適切にプレス成形されることが可能となる。
図1及び図2に示すように、この成形材料供給装置10は、加熱装置60を伴っており、加熱装置60において加熱された高温状態の成形材料(基材)M(図2)をプレス成形装置80に対して提供するものである。
この成形材料供給装置10は制御装置(図示省略)を有し、その制御装置によって各種の制御がされる。
一対のレール20に対して、移動載置台50(図3)が設けられている。すなわち、移動載置台50は、次のように、一対のレール20(図1)に沿って往復移動可能に設けられている。
こうして、モータ25の各回転方向への回転に基づいて、各ピニオン28が各方向に回転し、各スライド部材30が各レール20の長さ方向に沿って(各レール20にガイドされつつ)各方向に移動するのである。なお、そのガイド機構は周知のものであり、その具体的構成の図示及び説明は省略する。
移動載置台50は、複数の長尺部材55を有している。複数の長尺部材55は、一対のレール20(移動載置台50の移動方向)に沿って、すなわち、一対のレール20に平行(又はほぼ平行)に延びており、隙間を隔てて設けられている。
こうして、各キャリッジ45が各ロッドレスシリンダ40においてその長さ方向に移動することによって、移動載置台50が移動する。また、各スライド部材30が各レール20に対してその長さ方向に移動することによっても、移動載置台50が移動する。
それらの移動は、前述の制御装置(図示省略)によって制御される。
こうして、移動載置台50は、櫛状をしている。
各長尺部材55の上面は凹凸状をしている。
加熱装置60は、この成形材料供給装置10(一対のレール20)のほぼ中流部に設けられている。
このため、移動載置台50は、最も上流側に位置した状態で、加熱装置60よりも上流側に位置している。
プレス成形装置80は、下型81及び上型82を有している。下型81は固定型であり、上型82は可動型であって、上昇位置(図2において実線で示す)と下降位置(同じく2点鎖線で示す)との間を上下動可能である。
上型82が上昇位置に位置する状態が開状態であり、開状態の際に両型81・82間(下型81の上)に基材M(図2)がセットされる。
上型82が下降位置に位置する状態が閉状態であり、両型81・82間にキャビティが形成される。
次に、図4A→図4Bに示すように、各ロッドレスシリンダ40の作動に基づいて、移動載置台50が下流側に移動し、基材Mが加熱装置60内に位置づけられる。こうして、基材Mが加熱されて高温状態となる。
次に、図4B→図4Cに示すように、各ロッドレスシリンダ40の作動に基づいて、移動載置台50がさらに下流側に移動し、基材Mが加熱装置60から流出する。
その際、各ピン85は、隣接する長尺部材55の間の隙間に対応しているために、その隙間に貫通することができるのである。
その際、複数の長尺部材55は、レール20(移動載置台50(長尺部材55)の移動方向)と平行(又はほぼ平行)に延びるものであるとともに、その下流側部分は結合されていない(櫛状をしている)ため、移動載置台50が各ピン85と干渉することなく、移動載置台50は円滑に上流側に戻ることができるのである。
次に、図4G→図4Hに示すように、上型82が下降位置まで下降し、両型81・82は閉状態とされる。
こうして、基材Mはプレスされて所定の形状が付与されるとともに、冷却することによって、所定の形状に成形され、成形品Pが製造される。
そして、その成形品Pが取り出される。
このため、加熱装置60で加熱され高温となった基材Mが、短時間でプレス成形装置80にセットされ、基材Mが高温状態のままプレスされることが可能となるのである。
これによって、その分、基材Mが高温とされてからプレス完了までの時間が短縮化され、その点でも、基材Mが高温状態のまま適切にプレスされることが可能となるのである。
さらに、各長尺部材55の上面は凹凸状をしているため、各長尺部材55は基材Mに対して破線状に当接する。
このようにして、基材Mと各長尺部材55との接触面積は極小化されている。このため、高温状態の基材Mが各長尺部材55と接触によって冷却されることが、最小限とされる。
すなわち、基材Mは各長尺部材55とともに加熱装置60において加熱されて高温とされるのであるが、各長尺部材55が金属等の熱伝導性の高い物質で形成されている場合には、基材Mが長尺部材55とともに加熱装置60から流出した後において、各長尺部材55は周囲の空気によって基材Mよりも冷却されやすく、その冷却された各長尺部材55によって基材Mも冷却されることとなる。しかしながら、基材Mと各長尺部材55との接触面積が極小化されているために、その冷却度合いが最小限のものとされるのである。
このことからも、この成形材料供給装置10では、基材Mが高温状態のままプレスされることが可能となるのである。
また、移動載置台50は、面状をベースとするとともに、複数のピン85に対応して、その下流端から上流側に向けてスリットが形成されていてもよい。その場合は、その隣接するスリットの間の部分が長尺部材55に該当する。
さらには、その隣接するスリットの間の部分に対して、同一高さの複数のピンが立設されていてもよい。これによって、移動載置台(ピンの上端部)と基材Mとの接触面積は小さなものに維持される。
20 レール
30 スライド部材
40 ロッドレスシリンダ
50 移動載置台
55 長尺部材
60 加熱装置
80 プレス成形装置
81 下型
85 ピン
M 基材(成形材料)
Claims (5)
- 加熱された成形材料を下型及び上型を有するプレス成形装置に対して供給する装置であって、
加熱装置を伴う一対のレールと、
成形材料が載置され前記一対のレールに沿って移動可能な移動載置台とを有し、
前記移動載置台は、前記下型の上方に位置する状態で、前記下型に出没可能に設けられた複数のピンが貫通可能なものであるとともに、当該複数のピンが貫通した状態で上流側に移動可能なものである、
成形材料供給装置。 - 請求項1に記載の成形材料供給装置であって、
前記移動載置台は、前記一対のレールに沿って延びる棒状又は帯板状をなす複数の長尺部材が隙間を隔てて配設されて形成されているものであり、
前記複数の長尺部材の間の隙間は、前記複数のピンが貫通可能なものである、
成形材料供給装置。 - 請求項2に記載の成形材料供給装置であって、
前記移動載置台のうち前記ピンが貫通する部分よりも下流側の部分において、前記複数の長尺部材は相互に連結されていない、
成形材料供給装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の成形材料供給装置であって、
前記複数の長尺部材は、帯板状をしており、前記レールの長さ方向を自身の長さ方向とし、鉛直方向を自身の幅方向とし、移動載置台の幅方向を自身の厚さ方向としている、
成形材料供給装置。 - 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の成形材料供給装置であって、
前記複数の長尺部材の上面は凹凸状をしている、
成形材料供給装置。
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