JP6507983B2 - 窒化物半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、窒化ガリウム(以下、GaNという)等の窒化物半導体を用いた窒化物半導体装置に関するものである。
従来、特許文献1に、複数のチャネルを有する窒化物半導体装置において、ノーマリオフかつ低オン抵抗を実現する技術が開示されている。具体的には、GaN層の上にAlGaN層とGaN層とによるヘテロ接合体を繰り返し形成した構造とすることでナチュラルスーパージャンクション構造(以下、NSJ構造という)を形成している。そして、NSJ構造における最下層のAlGaN層に達する第1ゲート構造部と、それよりも上層である最上層のAlGaN層まで達する第2ゲート構造部を備えている。さらに、第1ゲート構造部および第2ゲート構造部を挟んだ両側にn型領域にて構成されるソース領域およびドレイン領域を配置している。
このように構成された窒化物半導体装置では、ゲート構造部がMOS構造とされている。そして、第1ゲート構造部に備えられる第1ゲート電極とゲート絶縁膜の静電ポテンシャルがGaN層およびAlGaN層のヘテロ接合体の伝導帯より低くなっていることから、ヘテロ界面のキャリアが無くなり、ノーマリオフ動作が行われる。また、複数層のヘテロ接合を備えることで2次元電子ガス(以下、2DEGという)の生成量を多くでき、オン抵抗を低減することが可能となる。そして、分極効果によってヘテロ接合体の積層数にかかわらず所望のオフ耐圧を得ることができる。
特開2013−98284号公報
しかしながら、特許文献1に示される窒化物半導体装置では、ノーマリオフ動作を行うためにMOS構造の第1ゲート構造部としているが、MOS領域において電子に対する障壁が生じてしまうため、上層の2層分の2DEG層に電子電流が流れない。
また、特許文献1に示される窒化物半導体装置では、MOS構造の第1ゲート構造部の他に、最上層のAlGaN層までしか達していない第2ゲート構造部を備えている。この第2ゲート構造部に対して正バイアスを印加して、上層の2層分に電流を流した場合でも、トンネル障壁による電流抵抗成分が生じるため、十分にオン抵抗を下げることができない。
本発明は上記点に鑑みて、より低オン抵抗化を図ることが可能な窒化物半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、基板上に電子走行層を構成する第1の窒化物半導体層(2)が形成されていると共に、第1の窒化物半導体層の上に第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成する第2の窒化物半導体層(3)と第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さい第3の窒化物半導体層(4)とによるヘテロジャンクション構造が、第2の窒化物半導体層と第3の窒化物半導体層を組として複数組積層された2次元電子ガス積層と、基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、2次元電子ガス積層の表面から第1の窒化物半導体層に達するように形成されたソース領域(9)およびドレイン領域(10)と、ソース領域とドレイン領域との間に配置され、2次元電子ガス積層の表面から第1の窒化物半導体層に達するように形成された凹部(5)内に、ゲート絶縁膜(6a)を介してゲート電極(6b)が備えられることで構成されたゲート構造部(6)を有し、ゲート領域に対するゲート電圧の印加に伴いゲート構造部の底部の半導体層側に形成される下方チャネル層と、複数組それぞれに形成される複数の2次元電子ガス層を介し、ソース領域とドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチングデバイスを備えている。このような構成において、ゲート構造部における凹部のうちソース領域およびドレイン領域側の側面に、複数組それぞれに形成される2次元電子ガス層のキャリアをゲート構造部の下方に導いて、下方チャネル層を介し、該ゲート構造部の反対側に流す側面チャネル層(20、40)が備えられている。
このように、ゲート構造部の側面に側面チャネル層を備えてある。このため、第1の窒化物半導体層および第2の窒化物半導体層によって形成される最下層だけでなく、それよりも上層の2次元電子ガス層のキャリアも側面チャネル層を通じてゲート構造部の下方チャネル層より反対側に流れるようになる。これにより、各組の2次元電子ガス層を通じて電流が流れるようにでき、オン抵抗の低下を図ることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる窒化物半導体装置の断面構成を示す図である。 +型領域20の厚みを変えてゲート電圧Vgに対するドレイン電流Idの変化をシミュレーションにより調べた結果を示した図である。 図1に示す窒化物半導体装置の製造工程を示した断面図である。 第1実施形態の変形例で説明する窒化物半導体装置の製造工程を示した断面図である。 第1実施形態の変形例で説明する窒化物半導体装置の製造工程を示した断面図である。 第1実施形態の変形例で説明する窒化物半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる窒化物半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる窒化物半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる窒化物半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第5実施形態にかかる窒化物半導体装置の断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、窒化物半導体としてGaNを主成分とする化合物半導体を用いたGaNデバイスを有する窒化物半導体装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる窒化物半導体装置は、GaNデバイスとして横型のスイッチング素子を備えている。図1では、スイッチング素子の1セル分のみを示しているが、実際には例えば図1の紙面左端を中心線として左右対称にレイアウトされたものが複数形成されることでスイッチング素子が構成される。このスイッチング素子は、図1の左右方向をx方向、奥行き方向をy方向、上下方向をz方向として、以下のように構成されている。
横型のスイッチング素子は、基板1の上に各種GaN系半導体層が形成されたものを化合物半導体基板として用いて形成されている。具体的には、基板1のうちxy平面と平行とされた表面上に、GaN層2が形成されている。この上に、AlGaN層3およびGaN層4を組とするペア層が2組以上の複数組、z方向に順に積層され、最表面についてはAlGaN層3のみが形成されている。このように、基板1の上にGaN層2およびAlGaN層3とGaN層4にて構成されるペア層の繰り返し構造が形成されたものが化合物半導体基板とされている。以下、AlGaN層3を示す符号を基板1側から順に3a、3b、3cと示し、GaN層4を示す符号を基板1側から順に4a、4bと示す。
基板1は、Si(111)などの半導体材料によって構成されている。ここでは、基板1をSi(111)で構成しているが、SiCやサファイヤ基板、AlNなどの半絶縁基板によって基板1を構成しても良い。この基板1の上に、必要に応じてバッファ層を形成しても良い。なお、バッファ層は、GaN層2の結晶性を良好なものにするために必要に応じて形成される。例えば、バッファ層は、AlGaN−GaN超格子層などによって構成される。ここでの結晶性とは、GaN層2中の欠陥や転位などであり、電気的および光学的な特性に対して影響を及ぼすものである。基板1の上に結晶性良くGaN層2を形成できる場合には、バッファ層を形成しなくても良い。
GaN層2、4a、4bは、電子走行層を構成するものであり、GaN層2は第1の窒化物半導体層に相当し、GaN層4a、4bは第3の窒化物半導体層に相当する。AlGaN層3a〜3cは、より詳しくはAlxGa1-xN(0<x≦1)にて構成されたものである。AlGaN層3a〜3cは、第1、第3の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成するものであり、第2の窒化物半導体層に相当する。これらGaN層2やAlGaN層3a〜3cおよびGaN層4a、4bによるヘテロジャンクション構造を2DEG層が形成される積層体である2DEG積層としている。2DEGは、GaN層2とAlGaN3aとのGaN/AlGaN界面のGaN層2側、GaN層4aとAlGaN層3bとのGaN/AlGaN界面のGaN層4a側、GaN層4bとAlGaN層3cとのGaN/AlGaN界面のGaN層4b側に誘起される。すなわち、GaN/AlGaN界面におけるGaN側に、ピエゾ効果および分極効果により2DEGキャリアを誘起する。なお、ここではAlGaN層3およびGaN層4のペア層をAlGaN層3aとGaN層4aの組およびAlGaN層3bとGaN層4bの2組としているが、3組以上としても良い。その組数の増加に応じて2DEGキャリアの誘起によって形成される2DEG層数を増やすことができる。
GaN層2、AlGaN層3およびGaN層4は、例えばヘテロエピタキシャル成長によって形成されている。これら各層の厚みについては、1組以上の2DEG層と2次元ホールガス(以下、2DHGという)層のペアと、同数の正負の分極電荷(つまり+分極と−分極)を生成し、かつ、空乏化したときにも全体としてほぼ中性条件が満たされる厚さとしている。
すなわち、これら各層のうち、GaN層2とAlGaN層3a、GaN層4aとAlGaN層3b、GaN層4bとAlGaN層3cそれぞれの境界位置には正の分極電荷が生じる。また、AlGaN層3aとGaN層4a、AlGaN層3bとGaN層4bそれぞれの境界位置には負の分極電荷が生じる。そして、本実施形態の場合は、AlGaN層3a〜3cの膜厚を一定値以上にすると、GaN層2とAlGaN層3aとの境界位置近傍のGaN層2には2DEG層が形成される。また、これと対になるAlGaN層3aとGaN層4aとの境界位置近傍のGaN層4aには2DHGが形成される。同様に、GaN層4aとAlGaN層3bとの境界位置近傍のGaN層4aには2DEG層が形成される。また、これと対になるAlGaN層3bとGaN層4bとの境界位置近傍のGaN層4bには2DHGが形成される。
具体的には、AlGaN層3a〜3cの膜厚、つまりz方向寸法は、10nm以上かつ200nm以下、好ましくは40nm以上かつ100nm以下に設定されている。AlGaN層3a〜3cの膜厚を10nm未満にすると、2DEG面密度が8×1012cm-2よりも小さくなり素子のオン抵抗の増大原因となる。一方、AlGaN層3a〜3cの膜厚が200nmを超えると歪緩和に伴う転位や欠陥密度が増大し素子特性のバラツキが大きくなり製造歩留りの極端な減少を引き起こす。典型的には欠陥密度が1×1011cm-2以上となる。また、AlGaN層3a〜3cの膜厚を40nm以上かつ100nm以下にすると、上記の材料の本質的な問題が生じず高濃度の2DEG層かつ低欠陥密度であることから、好ましい。また、AlGaN層3a、3bの上に形成されているGaN層4a、4bの厚みも、同じ理由により上記と同じ膜厚範囲において設計する必要がある。特に40nm−100nmの範囲にすると、2DEG層と2DEG層が形成される界面と対になるGaN/AlGaN界面に2DHG層が2DEG層と同じオーダーで形成されるため理想的なNSJ構造となり、素子の高耐圧化が容易になりより好ましい。
また、AlGaN層3a〜3cとGaN層4a、4bとの膜厚比AlGaN/GaNは、1/5≦AlGaN/GaN≦5とされ、好ましくはAlGaN/GaN≦2とされる。膜厚比AlGaN/GaNが5を超えるとAlGaN層3が格子緩和し、効果的に2DEG層および2DHG層が生じず高抵抗となる。また、膜厚比AlGaN/GaNを1/2以上かつ2以下にすると、最下層のGaNの格子定数を引き継ぎ顕著に歪緩和することなくAlGaN/GaN積層構造が形成され、転位や欠陥密度が1×1011cm-2以下に低く抑えられることから、好ましい。
化合物半導体基板の比抵抗値については、目的とするデバイスの特性に応じて、化合物半導体基板を構成する各層の不純物濃度により任意に調整すれば良い。
この化合物半導体基板の表面から2次元電子ガス積層のうちの最も基板1側の層、つまり最下層のGaN層2に達しつつ、基板1には達しない程度の深さの凹部5が形成されている。本実施形態の場合、凹部5は、y方向にライン状に延設されている。
この凹部5の側面、すなわち2DEG積層を形成する各AlGaN層3a〜3cおよび各GaN層4a、4bと交差する面であって後述するn+−GaN層9、10と向かい合う面には、側面チャネル層に相当するn+型領域20が形成されている。n+型領域20は、Siなどのn型不純物が高濃度にドーピングされることによって構成されている。具体的には、n+型領域20は、n型不純物濃度が5×1018cm-3以上とされている。この不純物濃度は、高いほど良く、1×1020cm-3以上とされているのが好ましい。n+型領域20のn型不純物濃度を5×1018cm-3以上とすることで、n+型領域20内を通じて、最下層のペア層よりも上層に位置している各ペア層からの電流が後述するゲート構造部6の底部の半導体層側に形成される下方チャネル層に接続される。これにより、ソース−ドレイン間を流れるようにできる。このn+型領域20の抵抗値によって、各ペア層からの電流の流れ易さが変わるため、n+型領域20の抵抗値が十分に下がるように調整すれば良い。
また、各凹部5内にゲート絶縁膜6aおよびゲート電極6bが形成されることでゲート構造部6が構成されている。このため、ゲート構造部6も、凹部5と同様に、y方向にライン状に延設されている。ゲート構造部6の長さ、つまり紙面左右方向の長さであるゲート長は、例えば0.5μmとされている。
また、ゲート構造部6を挟んだ両側には、化合物半導体基板の表面から最下層のGaN層2に達する深さの凹部7、8が形成されている。これら各凹部7、8内には、ソース領域およびドレイン領域を構成するn型の半導体層で形成されたn+−GaN層9、10が備えられている。n+−GaN層9、10は、共にゲート構造部6から離れた位置に形成されており、ゲート構造部6と平行となるy方向に延設されている。
なお、ゲート−ドレイン間距離Lgdによって素子耐圧が決まるが、所望の素子耐圧に従って寸法設計を行えば良い。また、ゲート構造部6やn+−GaN層9、10の上には図示しないゲート電極やソース電極およびドレイン電極が形成されており、これら各電極がゲート構造部6におけるゲート電極6bやn+−GaN層9、10に対してオーミック接触させられている。
以上のようにして、本実施形態にかかる横型のスイッチング素子を備えた窒化物半導体装置が構成されている。このように構成される横型のスイッチング素子は、以下のように動作する。
まず、ゲート電極6bにゲート電圧を印加していないときについて説明する。この状態では、ゲート電極6bとゲート絶縁膜6aの静電ポテンシャルにより、フェルミエネルギーEFはGaN層2やAlGaN層3もしくはAlGaN層3とGaN層4からなるヘテロ接合体の伝導帯ECより低くなっている。このため、ヘテロ界面のキャリアがなくなっている。したがって、スイッチング素子はオフ状態であり、ノーマリオフ動作を実現できる。
続いて、ゲート電極6bにゲート電圧として正バイアスを印加した場合について説明する。この状態では、フェルミエネルギーEFはGaN層2やAlGaN層3もしくはAlGaN層3とGaN層4からなるヘテロ接合体の伝導帯ECより高くなる。このため、ヘテロ界面、すなわちゲート構造部6の底部のGaN2層の表面に高濃度の電子蓄積層が生成される。この電子蓄積層により、ゲート構造部6の底部において電流を流す下方チャネル層、換言すればMOSチャネル層が構成される。したがって、ソース・ドレイン間の電子キャリアが、2DEG積層―側面チャネル層20−下方チャネル層で接続され、スイッチング素子はオン状態となる。
ここで、本実施形態にかかるスイッチング素子には、ゲート構造部6の側面に抵抗値の低いn+型領域20を備えてある。このため、GaN層2およびAlGaN層3によって形成される最下層だけでなく、それよりも上層のキャリアもn+型領域20を通じてゲート構造部6の底部の下方チャネル層より反対側に流れるようになる。これにより、各組の2DEG層に電子電流が流れるようにでき、オン抵抗の低下を図ることが可能となる。このようにして、より低オン抵抗化を図ることが可能な窒化物半導体装置とすることができる。
なお、n+型領域20の厚みについて、5nm以上となるようにしたが、ゲート構造部6の側面を通じて上層の組のキャリアもゲート構造部6の下方を通って反対側に流れ易くなるようにするためである。すなわち、n+型領域20の厚みが薄いほど、n+型領域20の抵抗値が高くなることから、抵抗値を小さくするために、ある程度の厚みを確保するようにしている。
具体的に、n+型領域20を1×1020cm-3、ドレイン電圧Vdを0.1Vとした場合において、n+型領域20の厚みを変えてゲート電圧Vgに対するドレイン電流Idの変化をシミュレーションにより調べた。図2は、その結果を示している。なお、ゲートとソース−ドレイン間の距離をそれぞれ0.5μmおよび4μmとしている。この図に示すように、n+型領域20の厚みを5nm以上にした場合、5nm〜200nmで変化させてもドレイン電流Idが所望の特性となった。これに対して、n+型領域20の厚みを3nmにすると、厚みを5nm以上にした場合と比較してドレイン電流Idが急激に低くなった。これは、n+型領域20の厚みが薄いと最下層に形成されるキャリアによる電流が流れるものの、それよりも上層に形成される2DEG電子がゲート構造部6の下方へ流れず、電流成分として寄与しないためである。
このように、n+型領域20の厚みを5nm以上に設定することで、ゲート構造部6の側面を通じて上層の組のキャリアもゲート構造部6の下方を通って反対側に流れるようにできる。したがって、より低オン抵抗化を図ることが可能となる。
続いて、本実施形態にかかる横型のスイッチング素子の製造方法について、図3を参照して説明する。
〔図3(a)に示す工程〕
Si(111)にて構成された基板1の表面に、GaN層2、AlGaN層3a、GaN層4a、AlGaN層3b、GaN層4bおよびAlGaN層3cが順に積層された構造を有する化合物半導体基板を用意する。例えば、基板1の表面に、必要に応じてバッファ層を形成したのち、GaN層2、AlGaN層3a〜3cやGaN層4a、4bで構成される複数のペア層をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)法にて形成する。勿論、MOCVD法以外の製法、例えば、超高純度、高精度にしたMBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシー)法などによって各層を形成しても良い。
〔図3(b)に示す工程〕
GaN層4の表面に、シリコン酸化膜(SiO2)もしくはシリコン窒化膜(SiN)などによって構成されるマスク11を形成した後、マスク11をパターニングしてゲート構造部6の形成予定領域を開口させる。例えば、マスク11の表面に図示しないレジストを形成し、フォトリソグラフィ工程を経てレジストをパターニングしたのち、このレジストを用いてマスク11をパターニングする。この後、マスク11を用いたドライエッチング工程を行うことで、AlGaN層3a〜3cおよびGaN層4a、4bをエッチングし、最下層に位置するGaN層2まで達する凹部5を形成する。
〔図3(c)に示す工程〕
さらに、マスク11によってAlGaN層3cの表面を覆った状態で、n型不純物となるSiを斜めイオン注入する。これにより、凹部5の側面および底面にSiが注入されてn+型領域20が形成される。
〔図3(d)に示す工程〕
この後、マスク11を用いて、もしくはマスク11を除去したのち、改めて凹部5の形成位置が開口するマスクを用いて、n+型領域20のうち凹部5の底部に形成された部分を除去する。これにより、凹部5の側面にのみn+型領域20を残すことができる。
この後は、従来と同様に、熱酸化もしくはCVDなどによるゲート絶縁膜6aの成膜工程、ゲート電極6bの埋み込み工程、凹部7、8の形成工程、およびソース領域およびドレイン領域となるn+−GaN層9、10の形成工程などを行う。また、最上層のAlGaN層4やゲート構造部6およびn+−GaN層9、10を覆うように層間絶縁膜を形成したのち、層間絶縁膜をパターニングしてコンタクトホールを形成する層間絶縁膜形成工程を行う。さらに、コンタクトホールを通じてゲート電極やソース電極およびドレイン電極を形成する電極形成工程を行う。このようにして、本実施形態にかかるスイッチング素子が備えられた窒化物半導体装置が完成する。
(第1実施形態の変形例)
上記した第1実施形態において、トレンチゲート構造の形成工程を変更することができる。
例えば、図4に示すように、図3(c)におけるn型不純物となるSiの斜めイオン注入工程を終えた後に、凹部5の外部や内壁面を覆うようにマスク30を配置し、このマスク30で覆った状態でのエッチングを行うことで、凹部5の底部を深堀りする。このような工程によって凹部5を形成する場合、凹部5の底面が2段構造になるが、このような構造とされていても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図3(c)に示すイオン注入工程に代えて図5に示す工程を行うようにしても良い。具体的には、凹部5と対応する部分が開口するハードマスク31を配置する。例えば、ハードマスク31としては、シリコン窒化膜等を用いることができる。そして、凹部5以外の部分をハードマスク31で覆った状態でエピタキシャル成長を行う。これにより、凹部5内にのみ選択的にn型不純物層がエピタキシャル成長させられ、n+型領域20が形成される。このような製造方法としても、第1実施形態と同様の構造の窒化物半導体装置を製造できる。なお、このような製造方法の場合、n+型領域20をn型のGaN層ではなく、n型のシリコン層によって構成することもできる。
さらに、n+型領域20の形成工程とn+−GaN層9、10の形成工程を兼ねることもできる。
例えば、図3(b)に示す工程の際に凹部5に代えて、凹部5よりも幅が大きな凹部21を形成し、それに加えて凹部7、8も同時に形成する。例えば、マスク11のうち凹部21および凹部7、8と対応する部分を開口させておけば、エッチングによって同時に凹部21および凹部7、8が形成される。そして、図6(a)に示すように、凹部21および凹部7、8と対応する部分が開口するハードマスク32を配置する。例えば、ハードマスク32としては、シリコン窒化膜等を用いることができる。凹部5、7、8を形成する際のマスク11の材料選択により、マスク11をそのままハードマスク32として用いることもできる。そして、凹部21および凹部7、8以外の部分をハードマスク32で覆った状態でエピタキシャル成長を行う。これにより、凹部21および凹部7、8内にのみ選択的にn型不純物層がエピタキシャル成長させられ、n+型領域20およびn+−GaN層9、10が形成される。この後は、図6(b)に示すように、図3(b)と同様の工程を行って凹部5を形成する。このとき、凹部5の底面がn+型領域20を貫通するように凹部5の深さを調整する。このような製造方法としても、第1実施形態と同様の構造の窒化物半導体装置を製造できる。
なお、このような製造方法の場合でも、側面チャネル層を構成するn+型領域20をn型のGaN層ではなく、n型のシリコン層によって構成することもできる。この場合、ソース領域やドレイン領域についても、n+−GaN層9、10に代えてn型のシリコン層によって構成できる。n型のシリコン層によって側面チャネル層を構成する場合にも、n型不純物濃度を5×1018cm-3以上、好ましくは1×1020cm-3以上とし、厚みを5nm以上とすることにより、n型のGaN層によって構成する場合と同様の効果が得られる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してゲート構造部6の側面構造を変更したものである。その他については、本実施形態は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示すように、本実施形態では、側面チャネル層として、n+型領域20に代えて金属で形成された側面金属膜40を備えることによって窒化物半導体装置を構成している。このように、n+型領域20の代わりに側面金属膜40を備えるようにしても、GaN層2およびAlGaN層3によって形成される最下層だけでなく、それよりも上層のキャリアも側面金属膜40を通じてゲート構造部6の底部に形成される下方チャネル層より反対側に流れるようになる。したがって、本実施形態の窒化物半導体装置によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、側面金属膜40については、第1実施形態の変形例に示した図5のようにハードマスク31を用いて選択的なデポジションを行うことなどによって製造でき、その他の工程については第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第1実施形態に対してゲート構造部6の側面構造を変更したものである。その他については、本実施形態は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態では、n+型領域20の表面にゲート絶縁膜6aを形成する前に、側面絶縁膜50を形成しておき、その上にゲート絶縁膜6aを形成するようにしている。つまり、n+型領域20とゲート絶縁膜6aとの間に側面絶縁膜50を備えている。側面絶縁膜50は、ゲート絶縁膜6aと同材料の膜で構成されていても良いが、異なる材料の膜で構成されていても良く、例えばシリコン酸化膜もしくは窒化アルミニウム膜(AlN)などによって構成される。その場合、ゲート絶縁膜6aの構成材料よりも誘電率の大きい膜、例えばゲート絶縁膜6aをシリコン酸化膜で構成するのであれば、側面絶縁膜50をシリコン窒化膜で構成すると好ましい。
このように、側面絶縁膜50を備えることにより、ゲート構造部6の側面においてゲート絶縁膜6aに加わる電界が弱まるようにできる。したがって、ゲート構造部6の側面においてゲート絶縁膜6aが破壊されることを抑制でき、窒化物半導体装置の耐圧向上を図ることが可能となる。特に、誘電率の大きい膜を用いれば、ゲート絶縁膜6aが破壊されることを抑制でき、窒化物半導体装置のさらなる耐圧向上が図れる。
なお、このような構造の窒化物半導体装置は、第1実施形態で説明した製造方法とほぼ同様である。例えば、図3(c)に示す工程まで終えたのち、マスク11を用いて、凹部5内に側面絶縁膜50を選択的に形成し、その後、マスク11を用いて、もしくはマスク11を除去したのち、改めて凹部5の形成位置が開口するマスクを用いて、凹部5の底部に形成された側面絶縁膜50およびSi注入層を除去する。この後は、第1実施形態と同様の製造工程を行うことによって、本実施形態の窒化物半導体装置を製造することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態に対して化合物半導体基板における最表面の構成を変更したものである。その他については、本実施形態は第1〜第3実施形態と同様であるため、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第1実施形態の構造に対して本実施形態の構造を適用する場合について説明するが、第2、第3実施形態に対しても同様に適用できる。
図9に示すように、本実施形態では、AlGaN層3とGaN層4のペア層の組を複数組積層した構造の最表面がGaN層4cとされるようにしている。このように、化合物半導体基板の最表面をGaN層4cとすると、これがキャップ層として機能して、電流コラプスを改善することが可能となる。なお、電流コラプスとは、スイッチング素子のスイッチング動作に伴う電気抵抗増大効果により、ドレイン電流量の回復に時間が掛かり、ドレイン電流が大幅に減少する現象をいう。
このように、化合物半導体基板の最表面をGaN層4cとすることにより、電流コラプスを改善することが可能になる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第4実施形態に対して化合物半導体基板における内部の構成を変更したものである。その他については、本実施形態は第1〜第4実施形態と同様であるため、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第1実施形態の構造に対して本実施形態の構造を適用する場合について説明するが、第2〜第4実施形態に対しても同様に適用できる。
図10に示すように、本実施形態では、GaN層2の膜厚を200nm以下と薄く設定し、GaN層2の下層もしくはGaN層2の内部に、p型のGaN層2aを備えている。図10ではGaN層2の下層にp型のGaN層2aを配置した構造としているが、GaN層2の厚み方向の中間位置に形成されていても良い。
p型のGaN層2aを備えない場合、最下層のGaN層2とAlGaN層3とによるGaN/AlGaN界面の2DEGを誘起する正固定電荷を補償する逆極性の固定電荷、つまり負固定電荷が基板1の奥側に無い。このため、上層の各組のペア層と違いチャージバランスが取れず、最下層となるGaN層2に形成される2DEG層の空乏層幅の伸びが少なくなる。このように、最下層の2DEG層の空乏層幅の伸びが少ないことで、スイッチング素子のスイッチング過渡時に最下層の2DEG層に電流が集中し、発熱が生じてスイッチング素子の破損を招く可能性がある。
これに対して、本実施形態のようにp型のGaN層2aを備えた構造にすると、p型のGaN層2aによって負固定電荷が発生させられる。このため、最下層のGaN層2とAlGaN層3とによるGaN/AlGaN界面の2DEGを誘起する正固定電荷を負固定電荷で補償することができ、チャージバランスが取れる。したがって、ゲート電圧を印加したときに、最下層の2DEG層の空乏層幅の伸びがそれよりも上層側に位置している2DEG層の空乏層幅の伸びと同様となる。さらに、ゲート電圧が低くても、各層を空乏化することができる。そして、このように最下層の2DEG層についても空乏層幅が伸びるようにすることで、スイッチング素子のスイッチング過渡時に最下層の2DEG層に電流が集中することを抑制できる。よって、窒化物半導体装置に発熱が生じることを抑制でき、スイッチング素子の破損を防ぐことが可能となって、低いゲート電圧で信頼性の高い動作が可能な窒化物半導体装置とすることできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態で説明した窒化物半導体装置の構成の寸法、製造方法などは一例を示したに過ぎない。例えば、各実施形態においてn+−GaN層9、10をSiのイオン注入によって形成しても良い。このようにイオン注入によってn+−GaN層9、10を形成する場合、2DEG層とn+−GaN層9、10とが重なった構造となることから、コンタクト抵抗を低減することができる。また、選択エピと比較して単純なイオン注入によってn+−GaN層9、10を形成することから、製造工程を単純化することも可能となる。
また、上記各実施形態では、ソース領域やドレイン領域をn+−GaN層9、10で構成したが、これらをショットキー電極に置き換えた構造とすることもできる。このような構造の場合、選択エピではなくショットキー電極の埋込みを行えば良いため、埋込エピよりも製造工程を単純化することが可能となる。
また、上記各実施形態では、凹部5の側面が化合物半導体基板の表面に対して垂直になるような構造を図示しているが、必ずしも垂直である必要はない。例えば、凹部5の開口入口が底部よりも大きくなるように、化合物半導体基板の表面に対して凹部5の側面が傾斜した構造であっても良い。このような構造にすると、凹部5の側面へのイオン注入もし易くなるし、凹部5の側面の積層物を厚くし易くなるという効果も得られる。
さらに、上記各実施形態では、2次元電子ガス積層を構成する第1、第3の窒化物半導体層および第2の窒化物半導体層を、それぞれGaN層2、4a〜4cおよびAlGaN層3a〜3cによって構成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、これらは一例を示したものであり、第1、第3の窒化物半導体層およびこれよりも禁制帯幅が大きな第2の窒化物半導体層によって2次元電子ガス積層が構成されるものであれば、他の材料であっても良い。
1 基板
2、4 GaN層
2a p型のGaN層
3 AlGaN層
5、7、8 凹部
6 ゲート構造部
6a ゲート絶縁膜
6b ゲート電極
9、10 n+−GaN層
20 n+型領域

Claims (6)

  1. 窒化物半導体装置であって、
    半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、
    前記基板上に電子走行層を構成する第1の窒化物半導体層(2)が形成されていると共に、前記第1の窒化物半導体層の上に前記第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成する第2の窒化物半導体層(3、3a〜3c)と前記第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さい第3の窒化物半導体層(4、4a〜4c)とによるヘテロジャンクション構造が、前記第2の窒化物半導体層と前記第3の窒化物半導体層を組として複数組積層された2次元電子ガス積層と、
    前記基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、前記2次元電子ガス積層の表面から前記第1の窒化物半導体層に達するように形成されたソース領域(9)およびドレイン領域(10)と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置され、前記2次元電子ガス積層の表面から前記第1の窒化物半導体層に達するように形成された凹部(5)内に、ゲート絶縁膜(6a)を介してゲート電極(6b)が備えられることで構成されたゲート構造部(6)と、を有し、
    前記ゲート電極に対するゲート電圧の印加に伴い前記ゲート構造部の底部の第1の窒化物半導体層側に形成される下方チャネル層と、前記複数組それぞれに形成される複数の2次元電子ガス積層を介し、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチングデバイスを備え、
    前記ゲート構造部における前記凹部のうち前記ソース領域および前記ドレイン領域側の側面に、前記複数組それぞれに形成される2次元電子ガス積層を前記ゲート構造部の下方に導いて、前記下方チャネル層を介し、該ゲート構造部の反対側に流す側面チャネル層(20、40)が備えられており、
    前記第1の窒化物半導体層および前記第3の窒化物半導体層がGaNによって構成され、
    前記第2の窒化物半導体層がAlGaNによって構成され、
    前記側面チャネル層は、n型のGaN層(20)によって構成され、n型不純物濃度が5×10 18 cm −3 以上とされ、かつ、厚みが5nm以上とされている窒化物半導体装置。
  2. 前記凹部の底面が2段構造とされている請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  3. 窒化物半導体装置であって、
    半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、
    前記基板上に電子走行層を構成する第1の窒化物半導体層(2)が形成されていると共に、前記第1の窒化物半導体層の上に前記第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成する第2の窒化物半導体層(3、3a〜3c)と前記第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さい第3の窒化物半導体層(4、4a〜4c)とによるヘテロジャンクション構造が、前記第2の窒化物半導体層と前記第3の窒化物半導体層を組として複数組積層された2次元電子ガス積層と、
    前記基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、前記2次元電子ガス積層の表面から前記第1の窒化物半導体層に達するように形成されたソース領域(9)およびドレイン領域(10)と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置され、前記2次元電子ガス積層の表面から前記第1の窒化物半導体層に達するように形成された凹部(5)内に、ゲート絶縁膜(6a)を介してゲート電極(6b)が備えられることで構成されたゲート構造部(6)と、を有し、
    前記ゲート電極に対するゲート電圧の印加に伴い前記ゲート構造部の底部の第1の窒化物半導体層側に形成される下方チャネル層と、前記複数組それぞれに形成される複数の2次元電子ガス積層を介し、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチングデバイスを備え、
    前記ゲート構造部における前記凹部のうち前記ソース領域および前記ドレイン領域側の側面に、前記複数組それぞれに形成される2次元電子ガス積層を前記ゲート構造部の下方に導いて、前記下方チャネル層を介し、該ゲート構造部の反対側に流す側面チャネル層(20、40)が備えられており、
    前記凹部の底面が2段構造とされている窒化物半導体装置。
  4. 前記第1の窒化物半導体層および前記第3の窒化物半導体層がGaNによって構成され、
    前記第2の窒化物半導体層がAlGaNによって構成され、
    前記側面チャネル層は、n型のシリコン層によって構成され、n型不純物濃度が5×1018cm−3以上とされ、かつ、厚みが5nm以上とされている請求項に記載の窒化物半導体装置。
  5. 前記第1の窒化物半導体層および前記第3の窒化物半導体層がGaNによって構成され、
    前記第2の窒化物半導体層がAlGaNによって構成され、
    前記側面チャネル層は、金属で形成された側面金属膜(40)によって構成されている請求項に記載の窒化物半導体装置。
  6. 前記側面チャネル層と前記ゲート絶縁膜の間に、側面絶縁膜(50)が備えられている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の窒化物半導体装置。
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