JP6641868B2 - 窒化物半導体装置 - Google Patents

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本発明は、窒化ガリウム(以下、GaNという)等の窒化物半導体を用いた窒化物半導体装置に関するものである。
従来、特許文献1に、複数のチャネルを有する窒化物半導体装置において、ノーマリオフかつ低オン抵抗を実現する技術が開示されている。具体的には、GaN層の上にAlGaN層とGaN層とによるヘテロ接合体を繰り返し形成した構造とすることでナチュラルスーパージャンクション構造(以下、NSJ構造という)を形成している。そして、NSJ構造における最下層のAlGaN層に達する第1ゲート構造部と、それよりも上層のAlGaN層まで達する第2ゲート構造部を備えると共に、第1ゲート構造部および第2ゲート構造部を挟んだ両側にn型領域にて構成されるソース領域およびドレイン領域を配置している。
このように構成された窒化物半導体装置では、ゲート構造部がMOS構造とされている。そして、第1ゲート構造部に備えられる第1ゲート電極とゲート絶縁膜の静電ポテンシャルがGaN層およびAlGaN層のヘテロ接合体の伝導帯より低くなっていることから、ヘテロ界面のキャリアが無くなり、ノーマリオフ動作が行われる。また、複数層のヘテロ接合を備えることで2次元電子ガス(以下、2DEGという)の生成量を多くでき、オン抵抗を低減することが可能となる。そして、分極効果によってヘテロ接合体の積層数にかかわらず所望のオフ耐圧を得ることができる。
特開2013−98284号公報
しかしながら、上記のように構成される窒化物半導体装置では、ノーマリオフ動作を行うためにMOS構造のゲート構造部としているが、ゲート絶縁膜の寿命を確保するためにゲート−ドレイン間距離Lgdを長くして電界を下げる必要がある、例えば、ゲート絶縁膜の寿命を考慮すると3MV/cm未満の電界強度にしなければならない。このため、その部分の抵抗を十分に下げることができず、オン抵抗が高くなる。
また、ゲート絶縁膜の寿命を満足する電界でも、電界としては高い値であるため、電流遮断性を確保するにはゲート長Lgを長くする必要がある。ゲート構造部は2DEGが形成される部分と比較してチャネル移動度が約1桁低く、ゲート長Lgを長くすることによるオン抵抗への悪影響は大きい。
また、複数層のヘテロ接合それぞれに発生させられる各2DEG層を十分な電子濃度とすると、同時に2次元ホールガス(以下、2DHGという)も発生する。ところが、MOS構造ではホールの出し入れができないため、オフ時にホールがゲート横に溜まって高電界が発生し、高阻止耐圧の実現が困難になる。
本発明は上記点に鑑みて、高阻止耐圧を確保しつつ、より低オン抵抗化を図ることが可能な窒化物半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、基板上に電子走行層を構成する第1の窒化物半導体層(2)が形成されていると共に、第1の窒化物半導体層の上に第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成する第2の窒化物半導体層(3)と第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さい第3の窒化物半導体層(4)とによるヘテロジャンクション構造が積層されたチャネル形成層と、基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、チャネル形成層の表面から第1の窒化物半導体に達するように形成されたソース領域およびドレイン領域(9、10)と、ソース領域とドレイン領域との間に配置され、p型半導体層によって構成されるゲート領域(6)と、を有し、第2の窒化物半導体層と第3の窒化物半導体層を組として、複数組が積層されていると共に、基板の平面方向において、ゲート領域がソース領域およびドレイン領域の配列方向に対する垂直方向に複数に分割されて備えられており、ゲート領域に対するゲート電圧の印加に伴って、複数組それぞれに形成される複数のチャネルを介し、複数に分割されたゲート領域の間を通じて、ソース領域とドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチング素子を備えている。このような構成において、基板と第1の窒化物半導体層との間に、第1の窒化物半導体層のうち第2窒化物半導体層との界面に2次元電子ガスもしくは2次元ホールガスを誘起する固定電荷を補償する逆極性の固定電荷を発生させる固定電荷層(2a)が備えられている。
このように、第1の窒化物半導体層の下層に電荷固定層を備えている。これにより、第1の窒化物半導体層のうち第2窒化物半導体層との界面に2DEGもしくは2DHGを誘起する固定電荷を補償する逆極性の固定電荷を発生させられる。これにより、ゲート電圧を印加したときに、最下層の2DEG層もしくは2DHGの空乏層幅の伸びがそれよりも上層側に位置している2DEG層もしくは2DHGが発生している領域の空乏層幅の伸びと同様となる。さらに、ゲート電圧が低くても、各層を空乏化することができる。このため、スイッチング素子のスイッチング過渡時に最下層のチャネルに電流が集中することを抑制できる。したがって、窒化物半導体装置に発熱が生じることを抑制でき、スイッチング素子の破損を防ぐことが可能となって、低いゲート電圧で信頼性の高い動作が可能な窒化物半導体装置とすることできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる窒化物半導体装置の斜視断面図である。 +−GaN層6とn+−GaN層9との間において、オフ時にGaN層2、AlGaN層3およびGaN層4の界面に蓄積される電荷の様子を示した断面図である。 図2と同じ場所において、オン時にGaN層2、AlGaN層3およびGaN層4の界面に蓄積される電荷の様子を示した断面図である。 固定電荷層2aを備えていない構造において、阻止状態動作における各チャネルを構成する2DEG層の空乏層幅とゲート電圧JGとの関係を示した図である。 固定電荷層2aを備えている構造において、阻止状態動作における各チャネルを構成する2DEG層の空乏層幅とゲート電圧JGとの関係を示した図である。 第1実施形態にかかる窒化物半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる窒化物半導体装置の斜視断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる窒化物半導体装置の斜視断面図である。 最上層のGaN層4をドレイン−ゲート間の全域に形成した構造として、ドレインに対して0〜1000Vの間の電圧を印加したときの電界分布を示す図である。 最上層のGaN層4をドレイン−ゲート間において無くした構造として、ドレインに対して0〜1000Vの間の電圧を印加したときの電界分布を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる窒化物半導体装置の斜視断面図である。 図11に示す窒化物半導体装置の等価回路図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、窒化物半導体としてGaNを主成分とする化合物半導体を用いたGaNデバイスを有する窒化物半導体装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる窒化物半導体装置は、GaNデバイスとして横型のスイッチング素子を備えている。図1では、スイッチング素子の1セル分のみを示しているが、実際には例えば図1の紙面左端を中心線として左右対称にレイアウトされたものが複数形成されることでスイッチング素子が構成される。このスイッチング素子は、図1の左右方向をx方向、奥行き方向をy方向、上下方向をz方向として、以下のように構成されている。
横型のスイッチング素子は、基板1の上に各種GaN系半導体層が形成されたものを化合物半導体基板として用いて形成されている。具体的には、基板1のうちxy平面と平行とされた表面上に、バッファ層1aを介して、固定電荷層2aおよびGaN層2が形成されている。この上に、AlGaN層3およびGaN層4を組とするペア層が2組以上の複数組、z方向に順に積層されている。このように、基板1の上にバッファ層1aを介して固定電荷層2a、GaN層2およびAlGaN層3とGaN層4にて構成されるペア層の繰り返し構造が形成されたものが化合物半導体基板とされている。
基板1は、Si(111)などの半導体材料によって構成されている。ここでは、基板1をSi(111)で構成しているが、SiCやサファイヤ基板、AlNなどの半絶縁基板によって基板1を構成しても良い。この基板1の上に、必要に応じてバッファ層1aを形成している。
バッファ層1aは、GaN層2の結晶性を良好なものにするために必要に応じて形成されるものであり、AlGaN−GaN超格子層などによって構成されている。ここでの結晶性とは、GaN層2中の欠陥や転位などであり、電気的および光学的な特性に対して影響を及ぼすものである。基板1の上に結晶性良く固定電荷層2aやGaN層2を形成できる場合には、バッファ層1aを形成しなくても良い。
固定電荷層2aは、バッファ層1aの上に形成されているが、基板1の上に結晶性が良好な状態で形成可能であれば、基板1の表面上に直接形成される。固定電荷層2aは、本実施形態の場合には、p型のGaN層によって構成されており、負の固定電荷(以下、負固定電荷という)を含有している。この固定電荷層2aの負固定電荷により、阻止状態動作の際に、最も基板1側に構成される最下層の2DEG層の空乏層幅をそれよりも上層に形成される2DEG層の空乏層幅に近づけられるようにしている。
GaN層2、4は、電子走行層を構成するものであり、それぞれ、第1、第3の窒化物半導体層に相当する。AlGaN層3は、より詳しくはAlxGa1-xN(0<x≦1)にて構成されたものである。AlGaN層3は、第1、第3の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成するものであり、第2の窒化物半導体層に相当する。これらGaN層2やAlGaN層3およびGaN層4によるヘテロジャンクション構造をチャネル形成層としている。すなわち、GaN層2もしくはGaN層4とAlGaN層3とによるGaN/AlGaN界面のGaN層2もしくはGaN層4側に、ピエゾ効果および分極効果により2DEGキャリアを誘起する。なお、ここではAlGaN層3およびGaN層4のペア層を3組としているが、2組もしくは4組以上としても良い。その組数の増加に応じて2DEGキャリアの誘起によって形成されるチャネル数を増やすことができる。
GaN層2、AlGaN層3およびGaN層4は、例えばヘテロエピタキシャル成長によって形成されている。これら各層の厚みについては、1組以上の2DEG、2DHGペアと、同数の正負の分極電荷(つまり+分極と−分極)を生成し、かつ、空乏化したときにも全体としてほぼ中性条件が満たされる厚さとしている。
すなわち、これら各層のうち、GaN層2とAlGaN層3との境界位置には正の分極電荷が生じ、AlGaN層3とGaN層4との境界位置には負の分極電荷が生じる。そして、本実施形態の場合は、AlGaN層3の膜厚を一定値以上にすると、GaN層2とAlGaN層3との境界位置近傍のGaN層2には2DEGが形成され、これと対になるAlGaN層3とGaN層4との境界位置近傍のGaN層4には2DHGが形成される。
具体的には、AlGaN層3の膜厚、つまりz方向寸法は、10nm以上かつ200nm以下、好ましくは30nm以上かつ120nm以下に設定されている。AlGaN層3の膜厚を10nm未満にすると、2DEG面密度が8×1012cm-2よりも小さくなり素子のオン抵抗の増大原因となる。一方、AlGaN層3の膜厚が200nmを超えると歪緩和に伴う転位や欠陥密度が増大し素子特性のバラツキが大きくなり製造歩留りの極端な減少を引き起こす。典型的には欠陥密度が1×1011cm-2以上となる。また、AlGaN層3の膜厚を30nm以上かつ120nm以下にすると、上記の材料の本質的な問題が生じず高濃度の2DEGかつ低欠陥密度であることから、好ましい。また、AlGaN層3の上に形成されているGaN層4の厚みも、同じ理由により上記と同じ膜厚範囲において設計する必要がある。特に40nm−100nmの範囲にすると、2DEGと2DEGが形成される界面と対になるGaN/AlGaN界面に2DHGが2DEGと同じオーダーで形成されるため理想的なNSJ構造となり、素子の高耐圧化が容易になるため、より好ましい。
また、AlGaN層3とGaN層4との膜厚比AlGaN/GaNは、AlGaN/GaN≦5とされ、好ましくはAlGaN/GaN≦2とされる。膜厚比AlGaN/GaNが5を超えるとAlGaN層3が格子緩和し、効果的に2DEGおよび2DHGが生じず高抵抗となる。また、膜厚比AlGaN/GaNを1/2以上かつ2以下にすると、最下層のGaNの格子定数を引き継ぎ顕著に歪緩和することなくAlGaN/GaN積層構造が形成され、転位や欠陥密度が1×1011cm-2以下に低く抑えられることから、好ましい。
化合物半導体基板の比抵抗値については、目的とするデバイスの特性に応じて、化合物半導体基板を構成する各層の不純物濃度により任意に調整すれば良い。
この化合物半導体基板の表面からチャネル形成層のうちの最も基板1側の層、つまり最下層の固定電荷層2aに達する凹部5が形成されている。最下層の固定電荷層2aと凹部5とをつなげることで、ホールキャリアを各電極のバイアス条件に応じて後述するp+−GaN層6から出し入れすることができる。凹部5は基板1に達していてもよい。本実施形態の場合、凹部5は、y方向において複数個が等間隔、換言すれば周期的に形成されている。各凹部5は、xy平面での断面形状が四角形とされた四角柱状とされており、相対する二辺それぞれがx方向およびy方向に平行とされている。
この各凹部5内にゲートを構成するp型半導体層で構成されたp+−GaN層6が形成されている。このため、p+−GaN層6も、凹部5と同様に、y方向において等間隔に周期的に配置されている。換言すれば、p+−GaN層6は、ゲート領域がy方向において複数に分割されて備えられている。p+−GaN層6の不純物濃度は、例えば1×1018cm-3以上に設定されている。このようにp+−GaN層6の不純物濃度を設定することで、p+−GaN層6をゲートとして機能させられるのに加えて、パンチスルーリーク電流を抑制できるようにしている。
凹部5やp+−GaN層6の間隔であるゲート間隔Wについては、p+−GaN層6と後述するソース領域を構成するn+−GaN層9との間のゲート−ソース間距離Lgsとp+−GaN層6のx方向長さLgxの和、すなわちLgs+Lgx以下に設定してある。ここでは、距離Lgs+Lgxに対するゲート間隔Wの比が0.25〜1となるようにしている。例えば、距離Lgs+Lgxを2μmとする場合には、ゲート間隔Wを0.5〜2μmとしている。
また、p+−GaN層6を挟んだ両側においても、化合物半導体基板の表面から電荷固定層2aに達する深さの凹部7、8が形成されている。図1のように、凹部7、8は、基板1もしくはバッファ層1aに達していても良い。これら各凹部7、8内には、ソース領域およびドレイン領域を構成するn型の半導体層で形成されたn+−GaN層9、10が備えられている。n+−GaN層9、10は、共にp+−GaN層6から離れた位置に形成されており、y方向に延設されている。
なお、ゲート−ドレイン間距離Lgdによって素子耐圧が決まるが、所望の素子耐圧に従って寸法設計を行えば良い。また、p+−GaN層6やn+−GaN層9、10の上には図示しないゲート電極やソース電極およびドレイン電極が形成されており、これら各電極がp+−GaN層6やn+−GaN層9、10に対してオーミック接触させられている。
以上のようにして、本実施形態にかかる横型のスイッチング素子を備えた窒化物半導体装置が構成されている。このように構成される横型のスイッチング素子は、以下のように動作する。
まず、図2を参照してオフ状態について説明する。p+−GaN層6に印加するゲート電圧Vgを負電圧とした場合、つまりソース領域やドレイン領域よりもゲート電圧Vgを負側に上昇させた場合、2DHGのホールはゲート電圧Vgに応じてゲート領域から吸い出されて減少する。同時に、2DEGの電子がソース領域やドレイン領域から吸出されて同様に減少する。そして、ゲート電圧Vgの負電圧を大きくすると、図2に示すように、GaN層2、4が電子もホールもない空乏状態となる。この状態は電流遮断状態、つまり阻止状態であり、ドレイン領域に高電圧が掛かっても電流が流れない状態となる。
続いて、図3を参照してオン状態について説明する。p+−GaN層6に対してゲート電圧Vgが印加されていない場合、p+−GaN層6にて構成されるゲート領域とその近傍以外は、図3に示すように高密度の2DEGの電子で満たされている。このため、オン抵抗が十分に低い状態でソース−ドレイン間が導通したオン状態となる。このとき、高抵抗率のMOS構造チャネルではなく低効率の非常に低い2DEG層を電流が流れる構造にできるため、MOS構造と比較してオン抵抗を低減することが可能となる。また、ゲート間隔Wについてもゲート−ソース間距離Lgsとp+−GaN層6のx方向長さLgxの和、すなわちLgs+Lgxに基づいて設定すれば良く、比較的広い間隔に設定できることから、電流を流せなくなる無効領域を狭くでき、その部分での抵抗増加を最小限に抑えることができる。したがって、さらにオン抵抗を低減することが可能となる。
なお、図2、図3では最下層に誘起された2DEGキャリアによるチャネルしか図示していないが、それよりも上層に形成されるAlGaN層3およびGaN層4の各組においても同様の2DEGキャリアによるチャネルが形成される。このため、複数のチャネルが形成され、さらにオン抵抗を低減することが可能となる。
このようにして、高阻止耐圧を確保しつつ、より低オン抵抗化を図ることが可能な窒化物半導体装置とすることができる。
一方、ゲート領域に負電圧が印加されて全体の2DEG、2DHGが枯渇した場合には、正負の分極電荷量がバランスしているので、x方向の電界はゲート領域近傍やドレイン領域近傍をのぞいてほぼ均一となる。所望の耐圧を得る上で、ゲート−ドレイン間距離Lgdを最も短縮できるのは、このように電界が均一の場合である。このように電界が均一の状態にすることができるため、ゲート−ドレイン間距離Lgdが短縮される。そして、その分の抵抗成分を下げることが可能になるため、よりオン抵抗を低減することが可能となる。
また、本実施形態では、ゲート領域を複数に分割しつつ、そのゲート間隔Wをゲート−ソース間距離Lgsとp+−GaN層6のx方向長さLgxの和、すなわちLgs+Lgx以下としている。このため、阻止状態において、ドレイン電圧起因の電界がゲート領域間に入り込もうとしても、その入り込みを抑制することが可能となる。したがって、ドレイン電圧起因の電界がゲート領域間を抜けてソース領域に到達することを防止でき、ドレイン−ソース間にパンチスルー電流が流れて阻止状態が破れることを防止することが可能となる。
また、ゲート領域がゲート絶縁膜のない半導体のみによる構造、つまりMOS構造ではないため、オフ状態での絶縁膜寿命に制約されずゲート−ドレイン間距離Lgdを短縮できる。したがって、よりオン抵抗を低減することが可能となる。
さらに、このようにゲート領域が半導体のみによる構造であるため、ホールの出入りが可能となっている。したがって、オフ時に過剰なホールがゲート領域近傍に蓄積されて高電界を発生することがないため、それによる耐圧劣化が生じないようにできる。
そして、GaN層2の下層に電荷固定層2aを備えている。本実施形態の場合、p型のGaN層によって構成された固定電荷層2aによって負固定電荷が発生させられる。このため、阻止状態動作の際に、最も基板1側に構成される最下層の2DEG層の空乏層幅をそれよりも上層に形成される2DEG層の空乏層幅に近づけることができる。これについて、図4および図5を参照して説明する。なお、図4および図5は、阻止状態動作における各チャネルを構成する2DEG層の空乏層幅をシミュレーションにより求めた結果を示している。ここでは、チャネル数を3つにしてシミュレーションを行っている。
図4に示すように、固定電荷層2aを備えていない構造では、ゲート電圧JGを印加したときに、最下層の2DEG層の空乏層幅がそれよりも上層側に位置している2DEG層の空乏層幅と比較して伸びていない。これは、最下層のGaN層2とAlGaN層4とによるGaN/AlGaN界面の2DEGを誘起する正の固定電荷(以下、正固定電荷という)を補償する逆極性の固定電荷、つまり負固定電荷が基板1の奥側に無いためである。これにより、上層の各組のペア層と違いチャージバランスが取れず、空乏層幅の伸びが少なくなっている。このように、最下層の2DEG層の空乏層幅の伸びが少ないことで、スイッチング素子のスイッチング過渡時に最下層のチャネルに電流が集中し、発熱が生じてスイッチング素子の破損を招く可能性がある。
これに対して、本実施形態のように固定電荷層2aを備えた構造にすると、図5に示すように、ゲート電圧JGを印加したときに、最下層の2DEG層の空乏層幅の伸びがそれよりも上層側に位置している2DEG層の空乏層幅の伸びと同様となる。さらに、ゲート電圧JGが低くても、各層を空乏化することができる。これは、固定電荷層2aによって負固定電荷が発生させられることから、最下層のGaN層2とAlGaN層4とによるGaN/AlGaN界面の2DEGを誘起する正固定電荷を負固定電荷で補償することができ、チャージバランスが取れるためである。このように、最下層の2DEG層についても空乏層幅が伸びるようにすることで、スイッチング素子のスイッチング過渡時に最下層のチャネルに電流が集中することを抑制できる。したがって、窒化物半導体装置に発熱が生じることを抑制でき、スイッチング素子の破損を防ぐことが可能となって、低いゲート電圧JGで信頼性の高い動作が可能な窒化物半導体装置とすることできる。
続いて、本実施形態にかかる横型のスイッチング素子の製造方法について、図6を参照して説明する。
〔図6(a)に示す工程〕
Si(111)にて構成された基板1の表面に、バッファ層1aを介して固定電荷層2a、GaN層2、AlGaN層3およびGaN層4が順に積層された構造を有する化合物半導体基板を用意する。例えば、基板1の表面に、バッファ層1aを形成したのち、固定電荷層2a、GaN層2、AlGaN層3およびGaN層4で構成される複数のペア層をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)法にて形成する。勿論、MOCVD法以外の製法、例えば、超高純度、高精度にしたMBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシー)法などによって各層を形成しても良い。
〔図6(b)に示す工程〕
GaN層4の表面に、酸化膜(SiO2)もしくは窒化膜(SiN)などによって構成されるマスク11を形成した後、マスク11をパターニングしてp+−GaN層6の形成予定領域を開口させる。例えば、マスク11の表面に図示しないレジストを形成し、フォトリソグラフィ工程を経てレジストをパターニングしたのち、このレジストを用いてマスク11をパターニングする。この後、マスク11を用いたドライエッチング工程を行うことで、AlGaN層3およびGaN層4をエッチングし、最下層に位置するGaN層2まで達する凹部5を形成する。
〔図6(c)に示す工程〕
さらに、マスク11によってAlGaN層3の表面を覆った状態でGaN層を選択的にエピタキシャル成長(以下、選択エピという)させる。これにより、最表面に位置しているGaN層4の位置まで凹部5内を埋め込むようにp+−GaN層6を選択エピする。このように、選択エピによってp+−GaN層6を形成しているため、p+−GaN層6を凹部5内にのみ形成することができる。
〔図6(d)に示す工程〕
マスク11の上から、もしくはマスク11を除去した後、新たにマスク12を形成し、マスク11、12をパターニングしてn+−GaN層9、10の形成予定領域においてマスク11、12を開口させる。マスク12については、例えばマスク11と同じ材質で構成しており、マスク11と同様の手法によってパターニングしている。そして、マスク11、12を用いたドライエッチング工程を行うことで、AlGaN層3およびGaN層4をエッチングし、最下層に位置するGaN層2まで達する凹部7、8を形成する。
〔図6(e)に示す工程〕
さらに、マスク12によってGaN層4の表面を覆った状態でGaN層を選択エピする。これにより、最表面に位置しているGaN層4の位置まで凹部7、8内を埋め込むようにn+−GaN層9、10が形成される。このように、選択エピによってn+−GaN層9、10を形成しているため、これらを凹部7、8内にのみ形成することができる。
この後の工程については図示していないが、マスク11、12を除去してからp+−GaN層6やn+−GaN層9、10を覆うように層間絶縁膜を形成したのち、層間絶縁膜をパターニングしてコンタクトホールを形成するという層間絶縁膜形成工程を行う。さらに、コンタクトホールを通じてゲート電極やソース電極およびドレイン電極を形成する電極形成工程を行う。このようにして、本実施形態にかかるスイッチング素子が備えられた窒化物半導体装置が完成する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して化合物半導体基板の構成、具体的にはチャネル形成層の構成などを変更したものである。その他については、本実施形態は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示すように、基板1の上に必要に応じてバッファ層1aを形成した構造に、固定電荷層2bを介してAlGaN層20が形成され、AlGaN層20の上にGaN層21とAlGaN層22を組とするペア層が2組以上の複数組、z方向に順に積層されている。固定電荷2bは、AlGaN層20とGaN層21との界面の2DHGを誘起する負固定電荷の補償を行う逆極性の正固定電荷を発生させる材料、例えばn型のGaN層によって構成されている。
このように、基板1の上にバッファ層1aを介して固定電荷層2b、AlGaN層20およびGaN層21とAlGaN層22にて構成されるペア層の繰り返し構造が形成されたものが化合物半導体基板として用いられている。すなわち、本実施形態の窒化物半導体装置では、第1実施形態に対してGaN層とAlGaN層の配置を入れ替えた構造としている。
このようなGaN層とAlGaN層とを入れ替えた構造の窒化物半導体装置とする場合、第1実施形態と比較して固定電荷の正負が逆になるものの、同様の動作を行うことができる。しがたって、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して最上層、つまり基板1と反対側に位置しているGaN層4の構成を変更したものである。その他については、本実施形態は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態では、最上層のGaN層4がドレイン領域を構成するn+−GaN層10から離れるようにしている。具体的には、GaN層4がJFETを構成するゲート部の周囲、つまりp+−GaN層6同士の間およびp+−GaN層6からn+−GaN層10の途中までと、p+−GaN層6からソース領域を構成するn+−GaN層9の間にのみ形成されるようにしている。より詳しくは、阻止状態で高電圧が印加されるドレイン−ゲート部分のうちのドレイン側には最上層のGaN層4を形成しないようにしている。
このような構造とすることで、JFETを構成するゲート部で空乏層を伸ばし易くしつつ、ドレイン−ゲート間において均一電界を両立することが可能となる。
例えば、最上層のGaN層4をドレイン−ゲート間の全域に形成した場合と、GaN層4を無くした構造とで、ドレインに対して0〜1000Vの間の電圧を印加して電界分布を調べた。それぞれの結果を示したものが図9、図10である。なお、図中横軸に示すLgdは、ゲート−ドレイン間距離を意味しているが、数値は、0μmをゲート位置、4μmをドレイン位置として、ゲート−ドレイン間におけるゲートからの距離を示している。
図9に示すように、最上層のGaN層4をドレイン−ゲート間の全域に形成すると、ドレイン側において電界集中が発生している。これに対して、図10に示すように、最上層のGaN層4を無くした構造では、ドレイン側の電界強度が下がる。
したがって、ドレイン側において最上層のGaN層4を無くすことで、ドレイン側の電界強度を下げることができ、ドレイン側での電界集中を緩和することが可能となる。また、JFETを構成するゲート部の周囲には最上層のGaN層5を残すことで、この部分での2DEG層の空乏層幅を確保できる。このため、第1実施形態と同様の効果を得つつ、ドレイン側での電界集中を緩和して、ゲート−ドレイン間での均一電界を実現することが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態に対して構成要素を追加したものである。その他については、本実施形態は第1〜第3実施形態と同様であるため、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第3実施形態に対して構成要素を追加したものを例に挙げるが、第1、第2実施形態に対しても同様の構造を適用できる。
図11に示すように、本実施形態では、ゲート領域とソース領域との間に、MOS構造を備えている。具体的には、化合物半導体基板の表面からチャネル形成層のうちの最も基板1側の層、つまり最下層のGaN層2に達しつつ、電荷固定層2aには達しない程度の深さの凹部30が形成されている。この凹部30内にゲート絶縁膜31を介してゲート電極(以下、MOSゲートという)32が形成されている。そして、p+−GaN層6で構成されたゲート領域については、ソース領域の電位、例えば接地電位に固定してある。
このように、ゲート領域とソース領域との間にMOS構造を備えている。したがって、MOSゲート32に対して電圧を印加していないときにはMOS構造によって2DEGによる電流経路を遮断することが可能となり、より確実にノーマリオフを実現することが可能となる。
また、ドレイン領域に高電圧が掛かったとしても、ゲート領域をソース領域の電位に固定していることから、以下の動作を行う。このため、MOS構造を備えていたとしてもMOS構造には高電圧が印加されないようにできる。
すなわち、MOSゲート32への電圧印加を停止してMOSチャネルがオフされると、MOS構造とゲート領域との間の電位が上昇する。これは、この電位に対して相対的にゲート領域を構成するp+−GaN層6に負電圧が掛かった状態に相当し、その負電圧が閾値電圧Vth以下となったときにp+−GaN層6のゲート領域はカットオフ状態となる。具体的には、図12に示す等価回路のように、MOSゲート32によるMOSFET100とp+−GaN層6のゲートによるFET200とが直列的に並んだ構造となる。そして、FET200のドレイン電位が高くなると、MOSFET100、200の間の電位(図中のA点電位)が持ち上がり、FET200のゲートが相対的にマイナス電位となって、FET200がカットオフ状態となる。このため、この状態において、それ以上ドレイン電圧が上がったとしても、MOS構造での電圧上昇や電界増加は生じない。
したがって、MOS構造の近傍の電界を低く保つことが可能となる。そして、MOS構造におけるゲート絶縁膜に高電圧が掛からないことから、ゲート絶縁膜の寿命を考慮してゲート−ドレイン間距離Lgdを長くする必要がなくなる。このため、ゲート−ドレイン間距離Lgdを短縮することができ、その分の抵抗成分を下げることが可能となって、オン抵抗を低減することが可能となる。また、MOS構造において、電流遮断性を確保するためにゲート長Lgを長くする必要がないため、MOS構造を備えることによるオン抵抗への悪影響を小さくすることが可能となる。また、ターンオフ時のホールについてはp+−GaN層6で構成されたゲート領域に吸収されるため、オフ時にホールが溜まることで高電界が発生することを抑制でき、高阻止耐圧を実現することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)上記各実施形態で説明した窒化物半導体装置の構成の寸法、製造方法などは一例を示したに過ぎない。例えば、各実施形態においてn+−GaN層9、10をSiのイオン注入によって形成しても良い。このようにイオン注入によってn+−GaN層9、10を形成する場合、2DEG層とn+−GaN層9、10とが重なった構造となることから、コンタクト抵抗を低減することができる。また、選択エピと比較して単純なイオン注入によってn+−GaN層9、10を形成することから、製造工程を単純化することも可能となる。
(2)上記各実施形態では、ソース領域やドレイン領域をn+−GaN層9、10で構成したが、これらをショットキー電極に置き換えた構造とすることもできる。このような構造の場合、選択エピではなくショットキー電極の埋込みを行えば良いため、埋込エピよりも製造工程を単純化することが可能となる。
(3)上記第1実施形態では、固定電荷層2aをp型のGaN層によって構成する例を示したが、p型のAlGaN層などで構成することもできる。同様に、第2実施形態では、固定電荷層2aをn型のGaN層によって構成する例を示したが、n型のAlGaN層などで構成することもできる。
(4)上記各実施形態では、チャネル形成層を構成する第1、第3の窒化物半導体層および第2の窒化物半導体層を、それぞれGaN層2、4およびAlGaN層3によって構成される場合を例に挙げて説明した。しかしながら、これらは一例を示したものであり、第1、第3の窒化物半導体層およびこれよりも禁制帯幅が大きな第2の窒化物半導体層によってチャネル形成層が構成されるものであれば、他の材料であっても良い。
1 基板
2、4 GaN層
2a 固定電荷層
3 AlGaN層
5、7、8 凹部
6 p+−GaN層
9、10 n+−GaN層
30 凹部
31 ゲート絶縁膜
32 MOSゲート

Claims (8)

  1. 窒化物半導体装置であって、
    半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、
    前記基板上に電子走行層を構成する第1の窒化物半導体層(2)が形成されていると共に、前記第1の窒化物半導体層の上に前記第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きく電子供給部を構成する第2の窒化物半導体層(3)と前記第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さい第3の窒化物半導体層(4)とによるヘテロジャンクション構造が積層されたチャネル形成層と、
    前記基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、前記チャネル形成層の表面から前記第1の窒化物半導体に達するように形成されたソース領域およびドレイン領域(9、10)と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置され、p型半導体層によって構成されるゲート領域(6)と、を有し、
    前記第2の窒化物半導体層と前記第3の窒化物半導体層を組として、複数組が積層されていると共に、前記基板の平面方向において、前記ゲート領域が前記ソース領域および前記ドレイン領域の配列方向に対する垂直方向に複数に分割されて備えられており、
    前記ゲート領域に対するゲート電圧の印加に伴って、前記複数組それぞれに形成される複数のチャネルを介し、複数に分割された前記ゲート領域の間を通じて、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチング素子を備え、
    前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、前記第1の窒化物半導体層のうち前記第2窒化物半導体層との界面に2次元電子ガスもしくは2次元ホールガスを誘起する固定電荷を補償する逆極性の固定電荷を発生させる固定電荷層(2a)が備えられた窒化物半導体装置。
  2. 前記第1の窒化物半導体層および前記第3の窒化物半導体層がGaNによって構成され、
    前記第2の窒化物半導体層がAlGaNによって構成され、
    前記p型半導体層がp型のGaNによって構成されている請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  3. 前記固定電荷層(2a)がp型のGaNもしくはp型のAlGaNによって構成されている請求項2に記載の窒化物半導体装置。
  4. 複数組の前記第2の窒化物半導体層と前記第3の窒化物半導体層の組のうち最も基板から離れた最上層に位置する組の前記第3の窒化物半導体層は、前記ソース領域から前記ゲート領域の間および前記ゲート領域から前記ドレイン領域の間の途中まで形成され、前記ドレイン領域から離れている請求項2または3に記載の窒化物半導体装置。
  5. 窒化物半導体装置であって、
    半絶縁性もしくは半導体にて構成される基板(1)と、
    前記基板上に電子供給部を構成する第1の窒化物半導体層(20)が形成されていると共に、前記第1の窒化物半導体層の上に前記第1の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が小さく電子走行層を構成する第2の窒化物半導体層(21)と前記第2の窒化物半導体層よりも禁制帯幅が大きい第3の窒化物半導体層(22)とによるヘテロジャンクション構造が積層されたチャネル形成層と、
    前記基板の平面方向の一方向において、互いに離されて配置され、前記チャネル形成層の表面から前記第1の窒化物半導体層に達するように形成されたソース領域およびドレイン領域(9、10)と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置され、p型半導体層によって構成されるゲート領域(6)と、を有し、
    前記第2の窒化物半導体層と前記第3の窒化物半導体層を組として、複数組が積層されていると共に、前記基板の平面方向において、前記ゲート領域が前記ソース領域および前記ドレイン領域の配列方向に対する垂直方向に複数に分割されて備えられており、
    前記ゲート領域に対するゲート電圧の印加に伴って、前記複数組それぞれに形成される複数のチャネルを介し、複数に分割された前記ゲート領域の間を通じて、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に電流を流す横型のスイッチング素子を備え、
    前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、前記第1の窒化物半導体層のうち前記第2の窒化物半導体層との界面に2次元電子ガスもしくは2次元ホールガスを誘起する固定電荷を補償する逆極性の固定電荷を発生させる固定電荷層(2b)が備えられた窒化物半導体装置。
  6. 前記第1の窒化物半導体層および前記第3の窒化物半導体層がAlGaNによって構成され、
    前記第2の窒化物半導体層がGaNによって構成され、
    前記p型半導体層がp型のGaNによって構成されている請求項に記載の窒化物半導体装置。
  7. 前記固定電荷層(2b)がn型のGaNもしくはn型のAlGaNによって構成されている請求項に記載の窒化物半導体装置。
  8. 前記ゲート領域と前記ソース領域との間に、前記チャネル形成層の表面から前記第1の窒化物半導体層まで達する凹部(30)と、前記凹部内に形成されたゲート絶縁膜(31)と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(32)と、を有するMOS構造が備えられている請求項1ないしのいずれか1つに記載の窒化物半導体装置。
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