JP6506047B2 - はんだ接合構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の被接合材を接合する接合構造体の製造方法に関する。
従来より、電子機器や半導体の製造には、複数の被接合材、例えば基板やシリコンウエハといったワークと電子部品とを接合した接合構造体が用いられている。このような接合構造体は複数の被接合材間にはんだ層が形成されており、このはんだ層を介して各被接合材が接合されている。
このような接合構造体の製造に際して、ソルダペースト等のはんだ材料の濡れ性が不十分な場合、形成されるはんだ層の中にボイド(気泡)が発生することがある。このようなボイドは被接合材間の接合性の低下や放熱性の低下を生じさせ、電子機器や半導体の信頼性の低下に繋がる。
このようなボイドの発生を抑制する方法として、例えば水素ガス等の還元性の高い雰囲気下で加熱してはんだ材料の濡れ性を向上させる方法や、はんだ材料を介した被接合材を加熱してはんだ合金を溶融させ、その後これを収納した容器内を真空雰囲気下とすることで、はんだ合金内のボイドを脱泡する方法が用いられてきた。
また、はんだを溶融させた状態で減圧と加圧を複数回繰り返すことによりボイドの大きさを狭小化する方法(特許文献1)、一旦大気圧より低い第1圧力に減圧した後にハンダを溶融させ、昇温したまま第1圧力より高く大気圧を超えない第2圧力まで昇圧し、昇温したまま第1圧力より高く第2圧力より低い第3圧力まで減圧し、その後大気圧を超えない圧力に戻した後にハンダの融点以下に降温させる方法(特許文献2)、ほぼ大気圧下において半田を溶融させた後にこれを減圧し、その後にほぼ大気圧に戻す圧力変化過程を複数回繰り返す方法(特許文献3)等が開示されている。
特開平6−69387号公報 特許第4404000号公報 特開2007−915号公報
特許文献1および特許文献3に開示される方法の場合、減圧と加圧を複数回行う過程で脱泡の際にボイドが破裂したり、はんだ(半田)の濡れ性が悪化して十分にボイドを脱泡できなくなる虞がある。
また特許文献2に開示される方法の場合、減圧状態下ではんだ合金の溶融温度以上に昇温するため、ソルダペーストを用いた場合にはこれに含まれるフラックスが揮発し易くなり、はんだ合金の溶融性が低下する虞がある。
本発明は、効率よくはんだ層中のボイドを低減することのできる接合構造体の製造方法を提供することをその目的とする。
(1)本発明の接合構造体の製造方法は、前記複数の被接合材をはんだ材料を介して接するよう所定の位置に配置する工程と、前記複数の被接合材を大気圧の近傍である第1の圧力下にて加熱する工程と、前記複数の被接合材を加熱する加熱温度が前記はんだ合金の液相温度近傍以上になった以降に前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで減圧する工程と、前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第2の圧力よりも高い第3の圧力まで加圧する工程と、前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第1の圧力まで加圧する工程と、前記複数の被接合材周囲の圧力が前記第1の圧力に到達した以降に前記加熱温度を前記はんだ合金の液相温度以下にして前記複数の被接合材間に前記はんだ層を形成する工程とを含み、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを複数回行うことをその特徴とする。
(2)上記(1)に記載の構成にあって、前記はんだ材料は、前記はんだ合金粉末とフラックスとを混合したソルダペーストであることをその特徴とする。
(3)上記(1)または(2)に記載の構成にあって、前記第2の圧力は、1,000Paから10,000Paであることをその特徴とする。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第3の圧力まで加圧する工程において、前記複数の被接合材周囲の圧力が前記第3の圧力に到達した時点の前記加熱温度は前記はんだ合金の液相温度より10℃以上であることをその特徴とする。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第3の圧力は、10,000Paから50,000Paであることをその特徴とする。
(6)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から4回行うことをその特徴とする。
(7)上記(5)に記載の構成にあって、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から6回行うことをその特徴とする。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第1の圧力から第2の圧力まで減圧してからこれを前記第3の圧力まで加圧するまでにかかる1回のサイクルタイムは、10秒間から25秒間であることをその特徴とする。
上記構成により、本発明に係る接合構造体の製造方法は、効率よくはんだ層中のボイドを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る接合構造体の製造方法を用いて製造した接合構造体の一部を示す概略断面図である。 同実施形態に係り、真空チャンバ内における温度プロファイルと圧力の変化を示す図である。 本発明の実施例、比較例および参考例に係り、基板上へのソルダペースト印刷時に使用したマスクパターンを示す図である。 本発明の実施例、比較例および参考例に係り、接合構造体の製造における温度プロファイルを示す図である。
以下、本発明の接合構造体の製造方法の一実施形態について詳細に説明する。なお、本発明が当該実施形態に限定されないのはもとよりである。
先ず、図1を用いて本実施形態の製造方法により製造される接合構造体を説明する。図1に示すように、接合構造体100は、第1の被接合材1と第2の被接合材2がはんだ層3を介して接合されている。なお、はんだ層3をフラックスとはんだ合金粉末とを混合したソルダペーストを塗布したものを用いて形成する場合、はんだ層3の近傍にはフラックス残渣4が付着していることがある。
本実施形態においては、第1の被接合材1として電子回路が形成された基板が、第2の被接合材2として電子部品が用いられる。なお、被接合材としては、はんだ層を介して接合されるものであればこれらに限定されず、例えばプリント基板、シリコンウエハ等、電子部品の搭載・実装に用いられるワーク、電子部品等が挙げられる。なお、電子部品についても複数の電極をはんだ層を介してワークに接合されるものだけではなく、例えばパワー半導体上に搭載されるヒートシンクといった、単一の接合面をはんだ層を介してワークに接合されるもの等、その種類は限定されない。
本実施形態の接合構造体の製造方法では、先ず第1の被接合材1上の所定の位置にはんだ材料を配置する。このようなはんだ材料としては、例えばはんだ合金粉末とフラックスとを混合したソルダペースト、若しくははんだ合金からなるはんだバンプ、はんだペレット、はんだボール、およびシート状のはんだ等にフラックスを塗布したもの等が挙げられる。前記はんだ合金とフラックスとを組合せてリフローによりはんだ層を形成することができるものであれば、これらに限定されずはんだ材料として使用することができる。なお、この中でもソルダペーストがはんだ材料として好適に用いられる。フラックスを用いることで、はんだ合金の濡れ性を向上し、はんだ層のボイド発生を抑制することができる。
このようなフラックスとしては、例えばベース樹脂と溶剤と活性剤とを含むものが挙げられ、その組成は特に限定されない。また前記はんだ合金の組成も特に限定されないが、環境の観点から鉛フリーはんだであることが好ましい。なお、本実施形態においてはSn−10Sb組成のはんだ合金を使用する。
次いで、第1の被接合材1と第2の被接合材2とを前記はんだ材料を介して接するように所定の位置に配置し(以下、本実施形態においてこのように配置したものを被接合材等という。)、例えば真空リフローはんだ付け装置に備え付けられた真空チャンバに収容する。
前記被接合材等を収容した前記真空チャンバ内は第1の圧力(P1)となるよう調整される。なおこの調整にあたっては、例えば、一旦室温にて大気圧状態から真空引きを行い前記真空チャンバ内を真空状態とした後、窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガスを供給して第1の圧力(P1)とすることが好ましい。また第1の圧力(P1)は、大気圧近傍であることが好ましい。
そして前記真空チャンバ内を第1の圧力(P1)下としたまま前記真空チャンバ内を加熱することで前記被接合材等を加熱する。本実施形態における温度プロファイルおよび前記真空チャンバ内(=前記被接合材等周囲)の圧力の変化を図2に示す。
また、本実施形態においては第1の圧力(P1)下での加熱を前記真空チャンバ内で行ったが、例えば第1の圧力(P1)下での加熱はリフロー装置の加熱ゾーンにて行い、その後に前記被接合材等を前記真空チャンバ内に収容するようにしても良い。
前記被接合材等への加熱温度が前記はんだ合金の液相温度近傍以上となった以降、前記真空チャンバ内の圧力を第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)まで減圧する。
本実施形態では、図2に示す温度プロファイルがはんだ合金の液相温度近傍以上となった以降、即ち前記真空チャンバ内の温度(D)が前記はんだ合金の液相温度(D1)である263℃以上になった際に、前記真空チャンバ内の圧力を第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)まで減圧する。減圧の方法としては、例えば前記真空チャンバに備え付けたポンプ(図示せず)を用いて、前記真空チャンバから気体を排気する方法が挙げられる。なお、特に前記真空チャンバ内が液相温度以上となった以降に前記真空チャンバ内の圧力を第2の圧力(P2)まで減圧することが好ましい。
このように、第2の圧力(P2)への減圧のタイミングを前記真空チャンバ内の温度がその液相温度近傍(本実施形態の場合は液相温度(D1)である263℃(D1))以上になった際に行うことにより、被接合材同士(本実施形態の場合、第1の被接合材1と第2の被接合材2)のずれ、外れ等を抑制することができる。即ち、前記はんだ合金が溶融する前に前記真空チャンバ内を減圧状態としてしまうと、前記ソルダペースト中に含まれるフラックスの溶剤分が急激に突沸してしまい、上述した被接合材同士のずれや外れの原因となる。
なお本実施形態において液相温度近傍とは、前記はんだ合金の5割以上が溶融する温度を言う。
また本実施形態において、第2の圧力(P2)は、1,000Paから10,000Paであることが好ましい。
第2の圧力(P2)の真空度が高ければ高いほど前記はんだ合金内に含まれているボイドの膨張サイズが大きくなり、またその後の加圧時の圧力の差が大きくなるため、前記はんだ合金からのボイド排出効果は高まる。しかし本実施形態の場合、第2の圧力(P2)の真空度が1,000Paから10,000Paの範囲であっても効率よくボイドの低減効果を発揮することができ、第2の圧力(P2)への減圧に要する時間および手間を低減することができる。
次に前記真空チャンバ内の圧力を第2の圧力(P2)よりも高い第3の圧力(P3)まで加圧する。加圧の方法としては、例えば前記真空チャンバ内に窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガスを供給して第3の圧力(P3)まで調整することが好ましい。
ここで第3の圧力(P3)に到達した時点の前記真空チャンバ内の温度(D2)は、前記はんだ合金の液相温度以上であることが好ましい。前記はんだ合金が凝固し始めた状態で第3の圧力(P3)まで加圧すると、ボイドが膨張した状態で接合構造体に形成されるはんだ層に閉じ込められる虞がある。
なお、前記真空チャンバ内に窒素等のガスを供給する際、これらガスの温度との差異により、一旦前記真空チャンバ内の温度が下がることがある。この場合において、前記真空チャンバ内の温度(D2)と前記はんだ合金の液相温度との差が小さい場合、この内部温度の低下により前記はんだ合金の一部に固相が発生して前記はんだ合金内のボイド排出効果を妨げ、前記はんだ層にボイドが膨張した状態で閉じ込められる虞がある。特に固相温度と液相温度の範囲が狭いはんだ合金を使用する場合、このような現象が起きやすくなる。前記真空チャンバ内の温度(D2)を前記はんだ合金の液相温度以上、特に液相温度より10℃以上とすることで、この現象を抑制することができる。
また、第3の圧力(P3)は、10,000Paから50,000Paであることが好ましい。この第3の圧力(P3)をこの範囲内とすることにより減圧と加圧のサイクルタイムを短縮することができ、短時間で複数回の減圧と加圧が可能になるため、効率よく前記はんだ層のボイド低減を実現できる。またこの場合、前記被接合材等が高温の環境下に過剰に曝されることによる前記フラックスに含まれる活性成分の失活を防止でき、これにより前記はんだ合金の濡れ性の低下や再酸化を抑制することができる。
一般的に、前記真空チャンバ内を真空圧に減圧すれば前記はんだ合金内に含まれているボイドの膨張サイズは大きくなり外に排出され易く、またその後に前記真空チャンバ内を大気圧まで加圧すれば前記ボイドが収縮する事ではんだに流動性を与え脱泡効果は向上する。一方、この減圧時と加圧時の圧力の差が大きいと脱泡時にボイドと共に溶融した前記はんだ合金が飛散する現象が起きる可能性がある。しかし第3の圧力(P3)を前記範囲内とした場合、このような飛散現象を抑制することができる。なお、後述のように本実施形態においては減圧と加圧を複数回繰り返すため、前記はんだ合金内のボイドを効率よく低減することができ、且つ、第3の圧力(P3)を前記範囲内とした場合、繰り返しによる前記飛散現象を抑制することもできる。特に第2の圧力(P2)を1,000Paから10,000Paとした場合、第2の圧力(P2)と第3の圧力(P3)との差を小さくすることで減圧および加圧に要する時間および手間を低減しつつも効率的にボイド低減を実現できるうえに、前記飛散現象も抑制することができる。
この第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)への減圧、および第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)への加圧を1サイクルとした場合の1回のサイクルタイムは10秒間から25秒間であることが好ましい。1回のサイクルタイムをこの時間内とすることで、前記被接合材等が高温の環境下に過剰に曝されることによる前記フラックスに含まれる活性成分の失活を防止でき、これにより前記はんだ合金の濡れ性の低下や再酸化を抑制することができる。一方、1回のサイクルタイムが25秒間より長くなると、前記被接合材等が高温の環境下に長く曝されることとなり、前記はんだ層からボイドを排除し難くなる虞がある。
また第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)までの減圧工程、および第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)までの加圧工程は複数回行われる。このように減圧と加圧を複数回繰り返すことにより溶融した前記はんだ合金内のボイドの脱泡を促し、前記はんだ層内に残存するボイドを低減することが可能となる。
なお、この減圧工程と加圧工程の回数は2回から4回であることが好ましい。この減圧工程と加圧工程の回数は多い方が好ましいものの、回数を増やすために前記真空チャンバ内の加熱時間、特にピークの加熱時間が延びてしまうと被接合材等が高温の環境下に長く曝されることとなり、前記フラックスに含まれる活性成分が失活し易くなることから、前記はんだ合金の濡れ性が低下したり、再酸化してしまう虞がある。
なお、前述のように第3の圧力(P3)を10,000Paから50,000Paの範囲内とした場合、短時間で減圧および加圧を行うことができるため、前記減圧工程と前記加圧工程の回数は2回から6回までとすることができる。
最後の減圧が終わった後、前記真空チャンバ内の圧力を第3の圧力(P3)まで加圧し、更にこれを第1の圧力(P1)まで加圧する。なお、図2に示された第1の圧力(P1)は最初の第1の圧力(P1)と同一値で表されているが、大気圧近傍の圧力であれば両者は同一でなくとも良い。また図2に示すように第3の圧力(P3)までの加圧と第1の圧力(P1)までの加圧は連続して行っても良く、また一旦第3の圧力(P3)に加圧した後に第1の圧力(P1)まで加圧しても良い。前述のように前記真空チャンバ内の加熱時間を延ばさないようにするためには、前者の連続しての加圧が好ましい。
そして前記真空チャンバ内の圧力が第1の圧力(P1)にまで到達した以降、前記真空チャンバ内の温度を前記はんだ合金の液相温度以下にまで冷却し、その温度が室温近傍にまで戻った後、製造された接合構造体100を前記真空チャンバ内より取り出す。
なお、本実施形態においては、特に図2に示す時間(T)、即ち第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)への減圧と第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)への加圧、および加圧により第1の圧力(P1)への復圧までに要する時間を短くし、またこの間に複数回減圧と加圧を繰り返すことにより、前記はんだ合金の濡れ性等に影響を与えることなく効率よくそのボイドを低減することができる。この時間(T)は、例えば10秒間から100秒間程度であることが好ましい。
以下、実施例、比較例および参考例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<ソルダペーストの調製>
ベース樹脂、活性剤および溶剤を適宜混合してフラックスを作製し、これを12重量%とSn−10Sbはんだ合金粉末88重量%(固相温度243℃、液相温度263℃)とをそれぞれ混合し、ソルダペーストを得た。
接合構造体の作製(実施例4、実施例6及び実施例7、参考例1’から参考例3’、参考例5’、比較例1から比較例3、参考例1から参考例3)
銅板(30mm×30mm×0.3mmt)上にメタルマスク(マスク厚500μm)を用いてそれぞれソルダペーストを手刷りで印刷し、その上にニッケル板(50mm×50mm×0.5mmt)を載せ、各被接合材等を作製した。なお、印刷時のマスクパターンを図3に示す。
次いで、前記各被接合材等をリフロー装置(製品名:SMT Scope SK−5000 山陽精工株式会社製)を用い、減圧および加圧時以外は大気圧で窒素雰囲気下(酸素濃度100ppm)、図4に示す温度プロファイル、並びに表1および表2に示す条件にてリフローを行い、各試験用接合構造体を作製した。
前記各試験用接合構造体について、X線観察装置(製品名:XD7600 Diamond、Nordson Corporation社製)を用い、形成されたはんだ層に占めるボイドの面積率を評価した。その結果を表1および表2に表す。
なお、表1および表2において第2の圧力への減圧タイミングは、いずれも昇温時の前記リフロー装置内の温度到達時を表す。
Figure 0006506047
Figure 0006506047
表1に表されるように、4、実施例6及び実施例7、参考例1’から参考例3’、参考例5’のいずれもボイド面積率は1.0%以下となり、ボイド低減効果のあることが分かる。
特に実施例4のように第3の圧力を10,000Paとし、減圧−加圧回数を4回とすると、前記銅板上に塗布されたソルダペーストが高温下(はんだ合金の溶融温度以上)に曝される時間を少なくしつつ減圧−加圧を繰り返すことにより、フラックスに含まれる活性成分の失活によるはんだ合金の濡れ性の低下および再酸化を抑制でき、よりよいボイド低減効果を発揮することができることが分かる。
また実施例6および実施例7のように、第3の圧力を10,000Paから50,000Paとした場合、減圧と加圧を短時間に行うことができるため、減圧−加圧回数を6回とした場合であってもソルダペーストが高温下に曝される時間を少なくすることができ、良好なボイド低減効果を発揮することができる。
1…第1の接合材
2…第2の接合材
3…はんだ層
4…フラックス残渣
100…接合構造体

Claims (6)

  1. 複数の被接合材をはんだ層を介して接合する接合構造体の製造方法であって、
    前記複数の被接合材をはんだ材料を介して接するよう所定の位置に配置する工程と、
    前記複数の被接合材を大気圧の近傍である第1の圧力下にて加熱する工程と、
    前記複数の被接合材を加熱する加熱温度が前記はんだ合金の液相温度近傍以上になった以降に前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで減圧する工程と、
    前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第2の圧力よりも高い第3の圧力まで加圧する工程と、
    前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記複数の被接合材周囲の圧力を前記第1の圧力まで加圧する工程と、
    前記複数の被接合材周囲の圧力が前記第1の圧力に到達した以降に前記加熱温度を前記はんだ合金の液相温度以下にして前記複数の被接合材間に前記はんだ層を形成する工程とを含み、
    前記第3の圧力は、10,000Paから50,000Paであり、
    前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを複数回行うことを特徴とする接合構造体の製造方法。
  2. 前記はんだ材料は、前記はんだ合金粉末とフラックスとを混合したソルダペーストであることを特徴とする請求項1に記載の接合構造体の製造方法。
  3. 前記第2の圧力は、1,000Paから10,000Paであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合構造体の製造方法。
  4. 前記第3の圧力まで加圧する工程において、前記複数の被接合材周囲の圧力が前記第3の圧力に到達した時点の前記加熱温度は前記はんだ合金の液相温度より10℃以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接合構造体の製造方法。
  5. 前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から6回行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の接合構造体の製造方法。
  6. 前記第1の圧力から第2の圧力まで減圧してからこれを前記第3の圧力まで加圧するまでにかかる1回のサイクルタイムは、10秒間から25秒間であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の接合構造体の製造方法。
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