JP6504057B2 - 紫外線吸収性ガラス物品 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用(特に、自動車用)濃グレー色ガラスとして好適な紫外線吸収性ガラス物品に関する。
自動車用ガラスのリアサイドガラスおよびリアガラスとして、可視光線透過率を大幅に低減させた濃色のグレーガラス(いわゆる、濃グレー色ガラス若しくはプライバシーガラスという)が実用化されている。このプライバシーガラスは、紫外領域から赤外領域までの広い波長域の太陽光線遮蔽性能が高いことによる室内の快適性や空調負荷低減、高級感を与える色調の選択性、デザイン的に優れた意匠性、車内のプライバシー保護、等の面で優れている。
特許文献1及び特許文献2は、従来のプライバシーガラスを開示している。
特許文献1は、ソーダ石灰シリカガラスの成分に加えて、赤外線吸収材料、紫外線吸収材料、および着色剤として作用する成分を使用した、赤外線吸収性、紫外線吸収性のガラス物品を開示している。このガラス物品は、緑色に着色しており、約60%以下の光透過率、約40%以下の全太陽紫外線透過率、約45%以下の全太陽赤外線透過率、約50%以下の全太陽エネルギー透過率である。特許文献2は、1%以下の全太陽紫外線透過率であるガラス物品を開示している。
特表2003−508338号公報 国際公開WO2013/022225号
近年、紫外線対策についての関心が高まっている。これに対応するため、さらに紫外線透過率(TUV)が低いプライバシーガラスが求められている。一方、安全走行のために、後方の視界確保も求められている。
しかしながら、特許文献1のガラスは、低い紫外線透過率(TUV)を満足しているものの、色が濃くなることにより、視界確保の点で要求を満足できていない。また、特許文献2のガラスは、発明者らの検討によると、粘度が100ポアズのときの温度が高く(1443℃)、ガラス製造が難しい場合がある。
本発明は、上記した問題点を解決するため、製造しやすく、車両用、特に自動車用プライバシーガラスとして好適な、紫外線透過率(TUV)が低く、視界確保の要求を満足する紫外線吸収性ガラス物品を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、
SiO2 66〜75%、
Na2O 10〜20%、
CaO 5〜15%、
MgO 0〜6%、
Al23 0〜5%、
2O 0〜5%、
FeO 0.13〜0.9%、
Fe23で表した全鉄 0.8%以上、2.4%未満、
TiO2 1%超、5%以下、
を含有し、
当該ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを100〜500質量ppm、Seを0〜70質量ppmおよびCr23を0〜800質量ppm含有し、かつCoO、SeおよびCr23の合量が0.1質量%未満であり、
板厚3.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下であることを特徴とする紫外線吸収性ガラス物品を提供する。
また、本発明は、酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、
SiO2 66〜75%、
Na2O 10〜20%、
CaO 5〜15%、
MgO 0〜6%、
Al23 0〜5%、
2O 0〜5%、
FeO 0.13〜0.9%、
Fe23で表した全鉄 0.8%以上、2.4%未満、
TiO2 1%超、5%以下、
を含有し、
当該ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを200〜500質量ppm、Seを3〜70質量ppmおよびCr23を0〜800質量ppm含有し、かつCoO、SeおよびCr23の合量が0.1質量%未満であり、
板厚3.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下であることを特徴とする紫外線吸収性ガラス物品を提供する。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、さらに、上記ガラス組成の成分の合量に対して、NiOを0〜1質量%含有してもよい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚2.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚3.5mmでの標準A光源を用いて測定した可視光透過率(TVA)(JIS−R3106(1998))が10%以上、20%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚2.5mmでの標準A光源を用いて測定した可視光透過率(TVA)(JIS−R3106(1998))が10%以上、35%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚3.5mmでの日射透過率(TE)(JIS−R3106(1998))が25%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚2.5mmでの日射透過率(TE)(JIS−R3106(1998))が35%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚3.5mmでの標準C光源を用いて測定した主波長(λD)が485〜580nmであり、標準C光源を用いて測定した刺激純度(Pe)が25%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、板厚2.5mmでの標準C光源を用いて測定した主波長(λD)が485〜580nmであり、標準C光源を用いて測定した刺激純度(Pe)が45%以下であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、質量%表示で、Fe23で表した3価の鉄とTiO2との含量が下記式を満たすことが好ましい。
−3.58×(Fe23)−0.606×(TiO2)≦−3.5 …式1
本明細書において数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含む意味で使用され、特段の定めがない限り、以下本明細書において「〜」は、同様の意味をもって使用される。
本発明は、製造しやすく、車両用プライバシーガラスとして好適な、紫外線透過率(TUV)が低く、視界確保の要求を満足する紫外線吸収性ガラス物品を提供できる。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、SiO2:66〜75%、Na2O:10〜20%、CaO:5〜15%、MgO:0〜6%、Al23:0〜5%、K2O:0〜5%、FeO:0.13〜0.9%、Fe23で表した全鉄:0.8%以上、2.4%未満、TiO2:1%超、5%以下、を含有し、当該ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを100〜500質量ppm、Seを0〜70質量ppm、およびCr23を0〜800質量ppm含有し、かつCoO、SeおよびCr23の合量が0.1質量%未満であり、板厚3.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下であることを特徴とする。
上記着色成分の限定理由を以下に述べる。なお、特に明記がない限り、%は、質量%、またppmは、質量ppmを意味するものとする。
SiO2は、ネットワークを構築する成分であり、必須成分である。SiO2は、含有量が66%以上であれば耐候性が良くなり、75%以下であれば粘度が高くなりすぎず、熔融に都合が良い。66%以上、72%以下であれば好ましく、67%以上、70%以下であればより好ましい。
Na2Oは、原料の熔融を促進する成分であり、必須成分である。Na2Oは、含有量が10%以上であれば原料の熔融を促進させ、20%以下であれば耐候性が悪くならない。11%以上、18%以下であれば好ましく、12%以上、16%以下であればより好ましい。
CaOは、原料の熔融を促進し耐候性を改善する成分であり、必須成分である。CaOは、含有量が5%以上であれば原料の熔融を促進し耐候性を改善させ、15%以下であれば失透を抑制する。6%以上、13%以下であれば好ましく、7%以上、11%以下であればより好ましい。
MgOは、原料の熔融を促進し耐候性を改善する成分であり、選択成分である。MgOは、含有量が6%以下であれば失透を抑制する。5%以下であれば好ましく、4%以下であればより好ましい。
Al23は、耐候性を改善する成分であり、選択成分である。Al23は、含有量が5%以下であれば粘度が高くなりすぎず、熔融に都合が良い。4%以下であれば好ましく、3%以下であればより好ましい。
2Oは、原料の熔融を促進する成分であり、選択成分である。K2Oは、含有量が5%以下であれば揮発による熔融窯の耐火物へのダメージを抑制する。4%以下であれば好ましく、3%以下であればより好ましい。
FeOは、熱エネルギーを吸収する成分であり、必須成分である。FeOは、含有量が0.13%以上であれば充分に低い日射透過率が得られる。一方、含有量が0.9%以下であれば熔融時の熱効率が悪化せず、加熱源から遠い熔融炉の底部において素地が滞留することを抑制する。0.15%以上、0.7%以下であれば好ましく、0.18%以上、0.40%以下であればより好ましい。
Fe23に換算した全鉄の含有量(すなわち、上記したFeOを含む全鉄の含有量)は、0.8%以上であれば可視光透過率を大きくさせず、2.4%未満であれば可視光透過率を小さくさせない。すなわち、可視光透過率が適切な範囲となる。より好ましい全鉄の含有量は、1.0〜1.8%である。
全鉄のうち、3価の鉄は、紫外線を吸収する成分である。含有量が少なすぎると紫外線透過率が大きくなりすぎ、含有量が多すぎると黄色みが強くなり、刺激純度が大きくなりすぎる。Fe23に換算した3価の鉄とTiO2との含有量が、下記式を満たすことが望ましい。
−3.58×(Fe23)−0.606×(TiO2)≦−3.5 …(式1)
TiO2は、紫外線透過率(TUV)を小さくする成分であり、必須成分である。TiO2は、含有量が1%より多いと紫外線透過率を大きくせず、5%以下であれば黄色味が抑えられ刺激純度を大きくすることを抑制する。また、TiO2は、熔融時の素地の粘性を下げる効果があり、素地の滞留を起こり難くする働きがある。1.2%以上、4%以下であれば好ましく、1.5%以上、3.3%以下であればより好ましい。
Seは、必須ではないが、ガラスに赤みを帯びさせる成分であるため、含有できる。Seは、ガラスの色調が青みを帯びるのを抑制するには、含有量が3ppm以上であるのが好ましく、70ppm以下であれば黄色みを帯びるのを抑制する。5ppm以上、50ppm以下であればより好ましく、10ppm以上、30ppm以下であればさらに好ましい。
CoOは、ガラスに青みを帯びさせる成分であり、必須成分である。CoOは、含有量が100ppm以上であればガラスの色調が黄色みを帯びるのを抑制し、500ppm以下であればガラスの色調が青みを帯びるのを抑制する。より好ましいCoOの含有量は、200〜500ppmであり、さらに好ましいCoOの含有量は、280〜420ppmである。
Cr23は、本発明のガラス物品において、さほど刺激純度を高めないで、可視光透過率を低減させる成分であり、任意成分である。Cr23は、含有量が800ppm以下であれば刺激純度が大きくなることを抑制する。好ましいCr23の含有量は、300ppm以下である。
本発明の紫外線吸収性ガラス物品は、好ましくは、酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、SiO2:66〜75%、Na2O:10〜20%、CaO:5〜15%、MgO:0〜6%、Al23:0〜5%、K2O:0〜5%、FeO:0.13〜0.9%、Fe23で表した全鉄:0.8%以上2.4%未満、TiO2:1%超5%以下、を含有し、当該ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを200〜500質量ppm、Seを3〜70質量ppmおよびCr23を0〜800質量ppm含有し、かつCoO、SeおよびCr23の合量が0.1質量%未満であり、板厚3.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下である。
なお、実生産においては、芒硝などの清澄剤が用いられるため、その痕跡として、0.05〜1.0%程度のSO3がガラス中に残存するのが通常であり、許容される。
本発明のガラス物品は、上記以外にNiの酸化物を含有することが好ましい。この場合、前記したガラス母組成の成分の合量に対して、酸化物換算(NiO)の含有量は、0〜1質量%である。NiOを上記範囲に含有させることにより、ガラス物品に褐色を帯びさせること、また日射透過率を下げることができる。
本発明のガラス物品は、上記以外にB、Ba、Sr、Li、Zn、Pb、P、Zr、Biの各酸化物を含有してもよい。これらの酸化物換算(B23、BaO、SrO、Li2O、ZnO、PbO、P25、ZrO2、Bi23)の含有量は、前記したガラス母組成の成分の合量に対して、各々、0〜1質量%であってよい。なお、上記した各酸化物の合計の含有量の上限は、2質量%が好ましい。
また、Sb、As、Cl、Fを含有してもよい。これらの元素は溶融補助剤、清澄剤から意図的に混入し得る。あるいは原料やカレット中の不純物として含有し得る。これらの含有量の合量は、前記したガラス母組成の成分の合量に対して、0〜0.1質量%であってよい。
また、Snの酸化物を含有してもよい。Snはフロート法における成形時にガラスと接触し、ガラス中に侵入する。酸化物換算(SnO2)の含有量は、前記したガラス母組成の成分の合量に対して、0〜0.1質量%であってよい。
また、Mn、Cu、Mo、Nd、Erの各酸化物を含有してもよい。これらの酸化物換算(MnO2、CuO、MoO3、Nd23、Er23)の含有量の合量は前記したガラス母組成の成分の合量に対して、0〜0.1質量%であってよい。
なお、本発明のガラス物品では、V、W等の紫外線吸収剤は実質的に含まない。ここで実質的に含まないとは意図的に含有させないことを意味し、具体的には、これらの元素の含有率がガラス中にそれぞれ100ppm程度以下であることを意味する。
本発明のガラス物品を車両用、特に自動車用プライバシーガラスとして用いる場合、上記組成のガラス板であって、以下のような光学特性を有することが好ましい。
まず、3.5mm厚さで、可視光透過率(TVA)は、10〜20%であることが好ましく、12〜18%がより好ましい。また、3.5mm厚さで、日射透過率(TE)は、25%以下であることが好ましく、23%以下がより好ましい。
また、3.5mm厚さで、紫外線透過率(TUV)は、2%以下であることが好ましく、1%がより好ましい。
また、上記光学特性に加えて、3.5mm厚さで、主波長λDが485〜580nm、刺激純度(Pe)が25%以下であることが好ましく、刺激純度(Pe)が10%以下であるガラス板が特に好ましい。
本明細書を通じて、日射透過率、可視光透過率は、JIS−R3106(1998)により、紫外線透過率は、ISO 9050(2003)により、それぞれ求めたものである。また、可視光透過率は、標準A光源2度視野を、主波長と刺激純度は、標準C光源2度視野を、それぞれ用いて算出したものである。
本発明のガラス物品を薄板の車両用プライバシーガラスとして用いる場合、上記組成のガラス板であって、以下のような光学特性を有することが好ましい。
2.5mm厚さで、可視光透過率(TVA)は、10〜35%であることが好ましく、15〜30%がより好ましい。また、2.5mm厚さで、日射透過率(TE)は、35%以下であることが好ましく、30%以下がより好ましい。
また、2.5mm厚さで、紫外線透過率(TUV)は、2%以下であることが好ましく、1%がより好ましい。
また、上記光学特性に加えて、2.5mm厚さで、主波長λDが485〜580nm、刺激純度(Pe)が45%以下であることが好ましく、刺激純度(Pe)が35%以下であるガラスが特に好ましい。
また、本発明のガラス物品は、粘度が100ポアズとなる温度が1440℃以下であればガラスの製造がしやすいという効果がある。粘度が100ポアズとなる温度は、1435℃以下が好ましく、1410℃以下がより好ましく、1400℃以下であれば特に好ましい。
本発明のガラス物品の製造法は、特に限定されないが、たとえば、次のようにして製造できる。調合した原料を連続的に熔融炉に供給し、重油等により約1500℃に加熱してガラス化する。次いで、この熔融ガラスを清澄した後、フロート法等により所定の厚さの板状ガラスリボンに成形する。次いで、このガラスリボンを所定の形状に切断することにより、本発明のガラス物品が製造される。その後、必要に応じて、切断したガラスを強化処理したり、合わせガラスに加工したり、または複層ガラスに加工することができる。
(例1〜21)
原料として、ケイ砂、長石、苦灰石、ソーダ灰、芒硝、高炉スラグ、酸化第二鉄、酸化チタン、酸化コバルト、亜セレン酸ソーダ、酸化クロムを用いて原料バッチを調合した。ガラス母組成の母成分として、SiO2:65〜70、Al23:1.8、CaO:8.4、MgO:4.6、Na2O:13.3、K2O:0.7およびSO3:0.2(単位:質量%)からなるソーダライムシリケートガラスを使用した。母成分と、吸収成分として加えるt−Fe23(Fe23に換算した全鉄)、CoO、Se、TiO2、およびCr23の合計が100質量%になるようにSiO2含有量を調整して目標組成とした。バッチを白金―ロジウム製のルツボに入れて、電気炉中で、O2濃度0.5%程度の雰囲気において熔融し、カーボン板上に流し出した後、別の電気炉内で徐冷した。得られたガラスブロックを切断し、一部を研磨して蛍光X線分析装置により組成を分析した。別の一部の表面を研磨して鏡面状に、かつ厚み3.5mmまたは2.5mmになるように仕上げて、分光光度計により分光透過率を測定した。なお、FeOについては波長1000nmの赤外線透過率から計算により求めた。以下、例1〜21に得られたガラス中の吸収成分の含有量と光学特性を示す。
(例22〜24)
また、混合した原料バッチとガラスカレットを熔融炉にて連続的にガラス化し、清澄した後、フロート法により板状に成形した。続けてガラスリボンを徐冷し、その後、切断した。得られた板ガラスについて、蛍光X線分析装置により組成を分析した。また、分光光度計により分光透過率を測定した。なお、FeOについては波長1000nmの赤外線透過率から計算により求めた。以下、例22〜24に得られたガラス中の吸収成分の含有量と光学特性を示す。
Figure 0006504057
Figure 0006504057
Figure 0006504057
Figure 0006504057
また、発明者らの検証によると、特許文献2のガラスの粘度が100ポアズとなる温度が1443℃であることに対し、本発明の例2のガラスの粘度が100ポアズとなる温度が1406℃、本発明の例4のガラスの粘度が100ポアズとなる温度が1348℃であることを確認した。よって、本発明のガラス物品は、従来のガラス物品に比べて製造しやすいことを確認した。
本発明によれば、製造しやすく、車両用プライバシーガラスとして好適な、紫外線透過率(TUV)が低く、視界確保の要求を満足する紫外線吸収性ガラス物品を提供することができ、特に自動車のリアサイドガラス窓用およびリアガラス窓用のガラス板として有用である。
なお、2013年12月13日に出願された日本特許出願2013−258558号、および2014年9月8日に出願された日本特許出願2014−182168号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。

Claims (11)

  1. 酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、
    SiO2 66〜75%、
    Na2O 10〜20%、
    CaO 5〜15%、
    MgO 0〜6%、
    Al23 0〜5%、
    2O 0〜5%、
    FeO 0.13〜0.9%、
    Fe23で表した全鉄 1.0%以上、2.4%未満、
    TiO2 2.14%以上、5%以下、
    を含有し、
    前記ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを100〜500質量ppm、Seを16〜70質量ppmおよびCr23を0〜800質量ppm含有し、かつCoO、SeおよびCr23の合量が0.1質量%未満であり、
    強化処理されていないときの、板厚3.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下であり、
    質量%表示で、Fe 2 3 で表した3価の鉄とTiO 2 との含量が下記式を満たすことを特徴とする紫外線吸収性ガラス物品。
    −3.58×(Fe 2 3 )−0.606×(TiO 2 )≦−4.7
  2. 前記ガラス母組成の成分の合量に対して、CoOを200〜500質量ppm含有する、請求項1に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  3. さらに、前記ガラス母組成の成分の合量に対して、NiOを0〜1質量%含有する、請求項1または2に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  4. 板厚2.5mmでの紫外線透過率(TUV)(ISO9050:2003)が2%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  5. 板厚3.5mmでの標準A光源を用いて測定した可視光透過率(TVA)(JIS−R3106(1998))が10%以上、20%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  6. 板厚2.5mmでの標準A光源を用いて測定した可視光透過率(TVA)(JIS−R3106(1998))が10%以上、35%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  7. 板厚3.5mmでの日射透過率(TE)(JIS−R3106(1998))が25%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  8. 板厚2.5mmでの日射透過率(TE)(JIS−R3106(1998))が35%以下である、請求項1〜4、6のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  9. 板厚3.5mmでの標準C光源を用いて測定した主波長(λD)が485〜580nmであり、標準C光源を用いて測定した刺激純度(Pe)が25%以下である請求項1〜5、7のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  10. 板厚2.5mmでの標準C光源を用いて測定した主波長(λD)が485〜580nmであり、標準C光源を用いて測定した刺激純度(Pe)が45%以下である請求項1〜4、6、8のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
  11. 酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、Fe23で表した全鉄を1.31%以上、2.4%未満含有する請求項1〜10のいずれか一項に記載の紫外線吸収性ガラス物品。
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