JP6953911B2 - 紫外線吸収性ガラス - Google Patents
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Description
特許文献1には、板厚3.5mmにおけるISO9050:2003に規定される紫外線透過率が2%以下である、車両用プライバシーガラスとして好適な紫外線吸収性ガラスが開示されている。
また、特許文献2には、厚さ1〜5mmにおけるISO9050:1990に規定される紫外線透過率が1.5%以下である紫外線遮蔽ガラス板が開示されている。
また、特許文献3には、厚さ4mmにおけるParry Moon Air Mass=2により測定される紫外線透過率が10%以下であるガラスが開示されている。
SiO2 62〜75%、
Na2O 10〜20%、
CaO 5〜15%、
MgO 0〜6%、
Al2O3 0〜5%、
K2O 0〜5%、
FeO 0.13〜0.9%、
Fe2O3に換算した全鉄 1.2%〜2.8%、
TiO2 1.3〜5%、
CeO2 0〜0.4%、
CoO 0.01〜0.05%、
Se 0〜0.007%、
Cr2O3 0〜0.08%、
NiO 0〜0.2%
を含有し、
FeOの含有量とTiO2の含有量との積(FeO×TiO2)が1.1〜4.5であり、
板厚2.8mmでの、標準A光源に基づく可視光透過率(TVA)が8〜25%であり、
板厚2.8mmでの、ISO13837:2008 convention Aで規定された紫外線透過率(TUV400)が2.0%以下である。
本明細書を通じて、TEはJIS−R3106:1998により求めたエネルギー透過率を、TUV400はISO13837:2008 convention Aにより求めた紫外線透過率を、TUV380はISO 9050:2003により求めた紫外線透過率を、それぞれ意味する。また、TVAは標準A光源2度視野を用いて求めた可視光透過率を、λDは標準C光源2度視野を用いて求めた主波長を、Peは標準C光源2度視野を用いて求めた刺激純度を、それぞれ意味する。
SiO2 62〜75%、
Na2O 10〜20%、
CaO 5〜15%、
MgO 0〜6%、
Al2O3 0〜5%、
K2O 0〜5%、
FeO 0.13〜0.9%、
Fe2O3に換算した全鉄 1.2%〜2.8%、
TiO2 1.3〜5%、
CeO2 0〜0.4%、
CoO 0.01〜0.05%、
Se 0〜0.007%、
Cr2O3 0〜0.08%、
NiO 0〜0.2%、
を含有し、
FeOの含有量とTiO2の含有量との積(FeO×TiO2)が1.1〜4.5であり、
板厚2.8mmでの、標準A光源に基づく可視光透過率(TVA)が8〜25%であり、
板厚2.8mmでの、ISO13837:2008 convention Aで規定された紫外線透過率(TUV400)が2.0%以下である。
なお、上記した数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用され、特段の定めがない限り、以下本明細書において「〜」は、同様の意味をもって使用される。
−3.58×(Fe2O3)−0.606×(TiO2) (1)
ここで、括弧で囲まれた成分の表示は、紫外線吸収性ガラスに含まれるその成分の質量%表示の含有量を表す。(Fe2O3)は、三価鉄の酸化物の含有量である。
Fe2O3とTiO2は紫外線を吸収する成分である。Aが−2.0以下であれば、紫外線透過率を低くすることができる。Aは、−4.0以下がより好ましく、−5.0以下がさらに好ましく、−6.0以下が特に好ましく、−7.0以下が最も好ましい。
本発明の紫外線吸収性ガラスは、板厚2.8mmでの、TUV400が2.0%以下である。TUV400は400nm以下の波長範囲で測定される紫外線透過率であり、380nm以下の波長範囲で測定されるTUV380よりも長波長域までの紫外線吸収性能を評価できる。TUV400が2.0%以下であれば、例えば車内の人の日焼けや物品の変色を防ぐことができる。TUV400は、1.5%以下が好ましく、1.2%以下がより好ましく、1.0%以下がさらに好ましく、0.5%以下が特に好ましい。
また、板厚2.8mmでの、TVAは8%〜25%である。TVAが8%以上であれば、車内から外部を視認しやすい。TVAは10%以上が好ましく、12%以上がより好ましく、16%以上がさらに好ましい。また、TVAが25%以下であれば、車内のプライバシーを保護できる。TVAは24%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。
また、上記光学特性に加えて、板厚2.8mmでの、TUV380は0.5%以下が好ましい。TUV380が0.5%以下であれば、例えば車内の人の日焼けや物品の変色を防ぐことができる。TUV380は、0.4%以下がより好ましく、0.3%以下がさらに好ましく、0.2%以下が特に好ましく、0.1%以下が最も好ましい。
また、上記光学特性に加えて、板厚2.8mmでの、TEは、5〜28%が好ましい。TEが5〜28%であれば、車内の気温が上昇しにくい。TEは、7%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。また、TEは、24%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましく、18%以下が特に好ましく、16%以下が最も好ましい。
また、上記光学特性に加えて、板厚2.8mmでの、λDは485〜580nmが好ましい。λDは、490nm以上であってもよく、500nm以上であってもよい。また、λDは、570nm以下であってもよく、560nm以下であってもよい。
また、上記光学特性に加えて、板厚2.8mmでの、Peが41%以下であることが好ましい。Peは、35%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましく、25%以下が特に好ましい。
原料としてケイ砂、長石、苦灰石、ソーダ灰、芒硝、高炉スラグ、酸化第二鉄、酸化チタン、酸化セリウム、酸化コバルト、亜セレン酸ソーダ、酸化クロム、酸化ニッケルを用いて原料バッチを調合した。母成分として、SiO2:62〜70、Al2O3:1.8、CaO:8.4、MgO:4.6、Na2O:13.3、K2O:0.7およびSO3:0.2(単位:質量%)からなるソーダライムシリケートガラスを使用した。母成分と、光学成分として加えるFeO、Fe2O3、TiO2、CeO2、CoO、Se、Cr2O3およびNiOの合計が100質量%になるようにSiO2含有量を調整して目標組成とした。バッチを白金―ロジウム製のルツボに入れて、電気炉中で溶融(O2濃度0.5%程度の雰囲気)し、カーボン板上に流し出した後、別の電気炉内で徐冷した。得られたガラスブロックを切断し、一部を研磨して蛍光X線分析装置(リガク社製走査型蛍光X線分析装置ZSX100e)により組成を分析した。別の一部の表面を研磨して鏡面状に、かつ厚み2.8mmになるように仕上げて、分光光度計により分光透過率を測定した。FeOについては波長1000nmの赤外線透過率から計算により求めた。Fe2O3については蛍光X線分析による全酸化鉄含有量と上記FeO含有量を基に算出した。
また、上述した手順にしたがって式(1)で表される値Aを求めた。
また、分光透過率を基に可視光透過率(TVA)、エネルギー透過率(TE)、紫外線透過率(TUV380およびTUV400)、主波長(λD)、刺激純度(Pe)を算出した。
以下、表1〜表4に得られたガラス中の吸収成分の含有量と光学特性を示す。
なお、特許文献2のTUV380は、ISO9050:1990で定められたものであるが、本明細書のTUV380と同じものとして比較した。また、特許文献3の紫外線透過率はParry Moon Air Mass=2により測定されたものであるが、本明細書のTUV380と同じものとして比較した。
ガラス組成に関する要件を全て満たす例1〜33、例40〜41のガラスは、いずれも板厚2.8mmでの光学特性に関する要件を満たしていた。また、いずれもCeO2の含有量が0.4%以下であるため、原料コストが低い。さらに、t−Fe2O3が2.8%以下であるため、溶解性がよい。
例34および例39のガラスは、FeO×TiO2が1.1未満であるため、TUV400を満たさなかった。
例35〜36のガラスは、光学特性に関する要件は満たしていたが、CeO2の含有量が0.4%超であるため、原料コストが高い。
例37のガラスは、光学特性に関する要件は満たしていたが、t−Fe2O3が2.8%超であるため、溶解性が悪い。
例38のガラスは、t−Fe2O3が1.2%未満であるため、紫外線透過率が高い。
Claims (9)
- 酸化物基準の質量%表示で、
SiO2 62〜75%、
Na2O 10〜20%、
CaO 5〜15%、
MgO 0〜6%、
Al2O3 0〜5%、
K2O 0〜5%、
FeO 0.13〜0.9%、
Fe2O3に換算した全鉄 1.2%以上2.4%未満、
TiO2 1.3〜5%、
CeO2 0〜0.4%、
CoO 0.01〜0.05%、
Se 0〜0.007%、
Cr2O3 0〜0.08%、
NiO 0〜0.2%
を含有し、
FeOの含有量とTiO2の含有量との積(FeO×TiO2)が1.1〜4.5であり、
板厚2.8mmでの、標準A光源に基づく可視光透過率(TVA)が8〜25%であり、
板厚2.8mmでの、ISO13837:2008 convention Aで規定された紫外線透過率(TUV400)が2.0%以下であり、
板厚2.8mmでの、標準C光源2度視野を用いて求めた主波長(λD)が485〜570nmである紫外線吸収性ガラス。 - 板厚2.8mmでの、標準C光源2度視野を用いて求めた主波長(λD)が485〜560nmである、請求項1に記載の紫外線吸収性ガラス。
- 板厚2.8mmでの、ISO13837:2008 convention Aで規定された紫外線透過率(TUV400)が1.0%以下である、請求項1または2に記載の紫外線吸収性ガラス。
- 板厚2.8mmでの、ISO9050:2003で規定された前記紫外線透過率(TUV380)が0.5%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
- Fe2O3に換算した全鉄(t−Fe2O3)の含有量をTiO2の含有量で除した値(t−Fe2O3/TiO2)が0.5〜1.0である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
- Fe2O3に換算した全鉄中のFe2O3に換算した2価の鉄の質量割合が10〜40%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
- 板厚2.8mmでの、JIS R 3106:1998で規定されたエネルギー透過率(TE)が28%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
- Fe2O3で表した3価の鉄の酸化物の質量%表示の含有量とTiO2の質量%表示の含有量が下記式を満たす、請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
−3.58×(Fe2O3)−0.606×(TiO2)≦−2.0 - 板厚2.8mmでの、標準C光源2度視野を用いて求めた刺激純度(Pe)が41%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ガラス。
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