JP6503034B2 - 配管溶接方法及びバックシールド装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、配管溶接方法及びバックシールド装置に関する。
配管の突合せ開先継手の溶接は、突合せ部の内面側に形成される裏波ビードの品質を確保するために、溶接金属の内面側が大気に触れて酸化してしまうことを回避する必要がある。
そこで、一般には、配管内部に不活性ガスを充填したうえで、配管の外周側からアーク溶接などを行う。具体的には、溶接対象の一組の配管のそれぞれの内側をフィルムなどで封止して、被溶接部の裏側(内側)にバックシールド用の空間を形成し、この形成された空間内に不活性ガスを充填した後、各配管を外周側から溶接する。
しかしながら、上記したバックシールド用の空間を形成するためには、溶接線を挟んで各配管内の所定箇所をそれぞれ封止する必要があり、特に溶接対象の配管が長い場合には、形成された空間内における不活性ガスの充填状態の管理が困難となる。例えば、溶接対象の配管からの不活性ガスの漏洩が検出された場合、バックシールド用の空間の形成作業を改めて実施することが必要となる。
さらに、化学プラントなどの建設現場では、複数の配管を直列的に配置した後、溶接作業が行われる。この場合、狭隘部である開先などを通じて、配管の内部に例えばフィルムなどを張り付けることによって、被溶接部分の内側にバックシールド用の空間を形成することになる。このようにして形成されたバックシールド用の空間は、不活性ガスを収容するうえでの気密性が必ずしも十分であるとはいえず、配管の溶接部分の内面の酸化を抑制することに関して課題を残している。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、配管における溶接部分の内面の酸化を適切に抑制することができる配管溶接方法及びバックシールド装置を提供することである。
実施の形態に係る配管溶接方法は、配置工程、空間形成工程、ガス充填工程及び溶接工程を有する。配置工程では、外周面から管内部に通じる穴をそれぞれ備えた第1及び第2の配管を互いの開先を突合せて直列的に配置する。空間形成工程では、前記配置された第1及び第2の配管の前記穴から一対の遮蔽部材を各々挿入して管内部を部分的に塞ぐことにより、前記第1及び第2の配管内の前記一対の遮蔽部材どうしの間に、前記各開先の内周側の空間を含むバックシールド用の空間を形成する。ガス充填工程では、前記形成されたバックシールド用の空間内に不活性ガスを充填する。溶接工程では、前記不活性ガスが前記バックシールド用の空間内に充填された状態で、前記第1及び第2の配管どうしの開先を溶接する。また、前記遮蔽部材は、内部への流体の注入により膨出する袋状の構造を有し、前記膨出した状態では前記第1及び第2の配管の内径よりも大きいサイズとなる遮蔽部材本体と、前記穴から前記第1及び第2の配管内への前記遮蔽部材本体の挿入を案内する案内棒と、前記案内棒の挿入穴を有する筒状の部材と、前記筒状の部材の先端側に設けられ前記遮蔽部材本体より剛性の高い球状の部材と、を備えている。さらに、前記空間形成工程は、前記案内棒が各々取り付けられた非膨出状態の前記一対の遮蔽部材を、当該各案内棒を介して各穴から前記第1及び第2の配管内へそれぞれ挿入する工程と、前記挿入された一対の遮蔽部材から前記各案内棒を取り外す工程と、前記案内棒が取り外された各遮蔽部材の内部に前記筒状の部材を介して流体を注入し当該各遮蔽部材を膨出させる工程と、を含む。
以下、実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図6に示すように、本実施形態に係る配管溶接用のバックシールド装置10は、配管における溶接部分の内面の酸化を抑制するためのものである。このバックシールド装置10は、一対の遮蔽部材12、注入ホース20、圧力計19、逆止弁18、気体注入ポンプ17、不活性ガス充填機構14、酸素濃度計15を有し、さらに、例えば三股のプラグ21や吸気ポンプ22などを備えている。
図1〜図6に示すように、本実施形態に係る配管溶接用のバックシールド装置10は、配管における溶接部分の内面の酸化を抑制するためのものである。このバックシールド装置10は、一対の遮蔽部材12、注入ホース20、圧力計19、逆止弁18、気体注入ポンプ17、不活性ガス充填機構14、酸素濃度計15を有し、さらに、例えば三股のプラグ21や吸気ポンプ22などを備えている。
ここで、本実施形態では、例えばプラントなどの建設現場において、バックシールド装置10を適用しつつ、第1及び第2の配管1、2を含む複数の配管を順次溶接して行くことを想定している。つまり、図1に示すように、溶接の対象となる第1、第2の配管1、2は、互いの開先6を突合せて直列的に配置(配列)されている。直列的に配置されるこれら複数の配管は、第1及び第2の配管1、2を含めて、もちろん3つ以上の個数であってもよい。
配管1、2どうしは、開先6の近傍に例えばタック溶接用コマなどを取り付けることによって連結されている。配管1、2には、それらの外周面1c、2cから管内部1a、2aに通じるプラグ穴1b、2bがそれぞれ穿孔されている。プラグ穴1b、2bは、例えば配管溶接後の融合状態を調べるための放射線検査などを行う際に利用される。プラグ穴1b、2bの外径は、例えば34mmなど、61mm以下で構成されている。
図1、図2に示すように、一対の遮蔽部材12は、互いの開先6を突合せて直列的に配置された第1及び第2の配管1、2の上記したプラグ穴1b、2bから、各々挿入されて管内部1a、2aを部分的に塞ぎ、各開先6の内周側の空間を含むバックシールド用の空間(管内部1a、2aの当該一対の遮蔽部材12どうしの間に形成された不活性ガスを充填する空間)8を、第1及び第2の配管1、2内に形成する。
したがって、遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)は、その内部への流体(気体や液体など)の注入により膨出する袋状の構造を有し、膨出した状態では第1及び第2の配管1、2の内径よりも大きいサイズとなる。
遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)の素材は、合成樹脂(合成樹脂のうちの例えば合成ゴムなど)を材料とする布である。遮蔽部材12は、このような材料を適用していることで、鋭利な開先6に挿入して膨出させても、破裂や損傷しない特性が得られる。また、配管1、2どうしの開先6は、0mm〜5mmのギャップ(ルート間隔)7を有している。一方、袋状の構造(布二枚重の構造)を有する遮蔽部材12の素材(布一枚)の厚さは、1mm以下で構成されている。これにより、図7、図8に示すように、非膨出状態の一対の遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)を、各プラグ穴1b、2bから第1及び第2の配管1、2の管内部1a、1bへそれぞれ挿入することが可能となる。
一方、図2に示すように、不活性ガス充填機構14は、第1及び第2の配管1、2の管内部1a、1bに形成されたバックシールド用の空間8内に不活性ガスを充填する。不活性ガス充填機構14は、不活性ガス収容ボンベ14a、ガス充填ホース14b、流量ゲージ14cによって構成されている。不活性ガス収容ボンベ14a内には、アルゴンなどの不活性ガスが収容されている。
ガス充填ホース14bの一端部は、第1の配管1のプラグ穴1bを利用(流用)して、第1の配管1の内部(バックシールド用の空間8)に挿入され、ガス充填ホース14bの他端部は、不活性ガス収容ボンベ14aに接続されている。流量ゲージ14cは、ガス充填ホース14b内を流れる不活性ガスの流量を計測するためのものである。また、実際に各配管の溶接を実施する前の段階において、第2の配管2のプラグ穴2bを介してその管内部2aには、酸素濃度計15のセンサが挿入される。酸素濃度計15の酸素濃度を計測することによって、バックシールド用の空間8内における空気と不活性ガスとの置換の度合いを検出することが可能となる。不活性ガスと置換された空気は、第1及び第2の配管1、2の内部から、開先6の隙間など上部側を介して外部へと排気される。
また、図3〜図5に示すように、前述した各遮蔽部材12は、矩形の袋状の遮蔽部材本体12aと、挿入ガイドユニット16と、遮蔽部材本体12aの辺部に設けられ、挿入ガイドユニット16を装着するための円筒状のガイドユニット装着部12bと、を備えている。挿入ガイドユニット16は、2重管構造を採る一組の筒状の部材である外側筒状部材16a及び内側筒状部材16bと、円柱状の案内棒16cと、球状部材16dと、を備えている。
外側筒状部材16a及び内側筒状部材16b並びに球状部材16dは、例えば樹脂材料などによって構成されている。球状部材16dは、外側筒状部材16a及び内側筒状部材16bよりも高い硬度を有する。円柱状の案内棒16cは、外側筒状部材16a及び内側筒状部材16bよりも剛性が高く(可とう性が低く)なるように形成されており、例えば溶接棒(溶接ワイヤ)などによって構成されている。
外側筒状部材16aは、先細りに形成されており、その先端部側が、円筒状のガイドユニット装着部12bに装着されている。外側筒状部材16aの先端部には、その内部から外周面側に開口する例えば複数の穴部を有する。これら複数の穴部は、ガイドユニット装着部12bを介して遮蔽部材本体12aの内部に開口している。外側筒状部材16aの最先端部には、球状部材16dが固定されている。また、図4、図5に示すように、内側筒状部材16bは、外側筒状部材16aの内径側に挿入されている。内側筒状部材16bは、その内側に案内棒16cを挿入するための挿入穴16fを有している。
一方、案内棒16cは、第1及び第2の配管1、2のプラグ穴1b、2bから管内部1a、1bへの遮蔽部材本体12aの挿入を案内(ガイド)する取り外し可能なガイドバーである。案内棒16cは、上記した内側筒状部材16bの挿入穴16fに対して取り外し可能(挿抜可能)となっている。内側筒状部材16bの先端部には、穴部(開口部)が設けられている。
図4に示すように、案内棒16cが内側筒状部材16bの挿入穴16fに挿入されていると共に、内側筒状部材16bが外側筒状部材16aの内径側に挿入されている非膨出状態の一対の遮蔽部材本体12aは、図7、図8に示すように、硬度の高い球状部材16d及び剛性の高い案内棒16cを介して、第1及び第2の配管1、2のプラグ穴1b、2bから管内部1a、1bへ挿入される。このような球状部材16dや案内棒16cを含む挿入ガイドユニット16を適用することで、管内部1a、1bへの遮蔽部材本体12aの挿入性を高めることができる。
遮蔽部材本体12aは、溶接部(溶接金属)5の近くに配置された場合、その熱で損傷する可能性があり、開先6から離間させる必要性がある。そこで、第1及び第2の配管1、2の管内部1a、1bで、遮蔽部材本体12aの設置位置を、配管1、2の長手方向に容易に移動させられるように、内側筒状部材16b内に挿入される案内棒16cが用意されている。つまり、剛性の低い遮蔽部材本体12aに対して剛性の高い案内棒16cを実質的に挿入することで、配管1、2内での遮蔽部材本体12aの位置決めが容易となる。また、上記した外側筒状部材16aの先端部は、配管内面に押し付けられて損傷し易くなる。このため、外側筒状部材16aの最先端部には、硬度の高い球状部材16dが設けられている。
図5に示すように、外側筒状部材16aの内径側と内側筒状部材16bの外径側との間隙は、遮蔽部材本体12aの内部への流体(気体又は液体)を注入するための流体注入部16eである。外側筒状部材16a及び内側筒状部材16bの基端側から、流体注入部16eを介して注入された流体は、外側筒状部材16a先端部の複数の穴部を介して、遮蔽部材本体12a内に注入される。
なお、挿入ガイドユニット16の筒状の部材は、上記したように、外側筒状部材16aと内側筒状部材16bとの2重管構造であるが、挿入ガイドユニット16の筒状の部材を1重管で構成してもよい。1重管の場合、1重管の筒状の部材の内径側に案内棒16cが挿入されることになり、案内棒の挿入穴と流体注入部とが共用されることになる。また、この1重管の場合、上記した三俣のプラグ21や吸気ポンプ22は、用いられない態様となる。一方、前者の2重管構造を適用している場合、案内棒16cの挿入穴16fと流体注入部16eとが個別に用意されることで、流体注入部16eの領域が独立して確保され、これにより、流体の注入速度を高めることなどが可能となる。
図6に示すように、注入ホース20は、遮蔽部材12内への気体(流体)の注入経路を構成している。また、注入ホース20の一端部側は、圧力計19及び逆止弁18を経由して、気体注入ポンプ17に接続されている。注入ホース20の他端部側は、三俣のプラグ21の第1の端子部に接続される。気体注入ポンプ17には、空気や不活性ガスなどの気体が収容されている。三俣のプラグ21の第2の端子部は、挿入ガイドユニット16の外側筒状部材16a(流体注入部16e)と接続されている。つまり、第1、第2の配管1、2内に挿入された合成樹脂製の遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)に対して、気体注入ポンプ17から注入ホース20、プラグ21及び外側筒状部材16aを介して、気体を注入することで、これにより膨出(大きく拡張)した遮蔽部材本体12aを、第1、第2の配管1、2における管内部1a、1bの内壁面に密着させることができ、配管内における十分な気密性を確保できる。
ここで、遮蔽部材12内に注入された気体の内部圧力は、0.5MPa以上で保持されることが望ましい。しかしながら、溶接が長時間になる場合、遮蔽部材12の内部圧力が減圧する可能性もある。そこで、まず、遮蔽部材12の材料は、2MPa以上の耐圧特性を持つ合成ゴムなどの合成樹脂が適用されている。さらに、図6に示すように、遮蔽部材12内への気体の注入経路である注入ホース20上には、逆止弁18が設けられている。これにより、遮蔽部材12内からの気体の漏洩が抑制される。
また、注入ホース20上には、圧力計19が設けられている。配管の溶接時に圧力計19による計測値を取得(確認)することによって、第1、第2の配管1、2における内壁面への遮蔽部材12の密着性、すなわち、不活性ガスが充填されたバックシールド用の空間8内の気密性、を作業者が把握することができる。したがって、圧力計19による計測値が予め決めておいた規定値よりも低い場合には、例えば気体注入ポンプ17からの気体の供給圧力を高めることなどによって、圧力計19の計測値を上昇させ、これにより、配管内壁への遮蔽部材12の密着性(バックシールド用の空間8内の気密性)を確保することが可能となる。
一方、図6に示すように、三俣のプラグ21の第3の端子部には、挿入ガイドユニット16における案内棒16cが、挿入穴16fから抜脱された状態の内側筒状部材16bの先端部(開口部)が接続される。内側筒状部材16bの基端部(開口部)は、吸気ポンプ22と接続される。これにより、第1、第2の配管1、2内に挿入されている膨出状態の遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)内から、外側筒状部材16a、プラグ21、内側筒状部材16bを介して、吸気ポンプ22により、図8に示すように、当該遮蔽部材12内の気体を吸気(排気)することが可能となる。つまり、配管の溶接後、内部から気体を吸気(排気)して、しぼんだ状態の遮蔽部材本体12aを、配管1、2の管内部1a、2aから、プラグ穴1b、2bを介して、配管1、2の外部へ容易に取り出すことが可能となる。
次に、このように構成されたバックシールド装置10を適用する本実施形態の配管溶接方法を、上記した図1〜図8に基づき説明する。本実施形態の配管溶接方法は、主に、配置工程、空間形成工程、ガス充填工程、溶接工程を有し、これらの工程を順に実施する。まず、配置工程では、図7に示すように、第1及び第2の配管1、2を互いの開先6を突合せて直列的に配置する。
空間形成工程では、図7、図8に示すように、直列的に配置された第1及び第2の配管1、2のプラグ穴1b、2bから一対の遮蔽部材12(遮蔽部材本体12a)を各々挿入して、図1に示すように、管内部1a、2aを部分的に塞ぐことにより、第1及び第2の配管1、2内の一対の遮蔽部材12どうしの間に、各開先6の内周側(溶接部5の内周側)の空間を含むバックシールド用の空間8を形成する。
具体的には、空間形成工程は、挿入する工程、取り外す工程、膨出させる工程を有している。挿入する工程では、図4、図7、図8に示すように、案内棒16c(挿入ガイドユニット16)が各々取り付けられた非膨出状態の一対の遮蔽部材12を、当該各案内棒16cを介して各プラグ穴1b、2bから第1及び第2の配管1、2内へそれぞれ挿入する。取り外す工程では、前記挿入された一対の遮蔽部材(挿入ガイドユニット16の内側筒状部材16b)から各案内棒16cを取り外す。さらに、膨出させる工程では、第1及び第2の配管1、2内にプラグ穴1b、2bから挿入された各遮蔽部材12内に流体を注入して当該各遮蔽部材12を膨出させる。
より具体的には、この膨出させる工程では、図6に示すように、逆止弁18が設けられた注入ホース(注入経路)20を介して、案内棒16cが取り外された各遮蔽部材12の内部に気体を注入することにより、図1に示すように、各遮蔽部材12を膨出させて配管1、2の内壁面に各遮蔽部材12を密着させる。この際、注入ホース20に逆止弁18が設けられていることで、遮蔽部材12内からの気体の漏れを抑えることできる。また、気体を注入して各遮蔽部材12を膨出させることで、膨出させた遮蔽部材12を、第1、第2の配管1、2における管内部1a、2aの内壁面に密着させることができ、これにより、バックシールド用の空間8における気密性を高めることができる。
ガス充填工程では、図2に示すように、空間形成工程によって形成されたバックシールド用の空間8内へ、不活性ガス収容ボンベ14aから、ガス充填ホース14b、流量ゲージ14c及びプラグ穴1bを介して、不活性ガスを充填する。さらに、溶接工程では、バックシールド用の空間8内に不活性ガスが充填された状態で、第1及び第2の配管1、2どうしの開先6を溶接する。この溶接工程の実施中において、図6に示すように、注入ホース20(気体の注入経路)上に設けられた圧力計の計測値を取得(確認)する。これにより、開先6への遮蔽部材12の密着性、すなわち、バックシールド用の空間8内の気密性、を実質的に監視することが可能となる。
既述したように、本実施形態の配管溶接方法及びバックシールド装置10によれば、不活性ガスが充填されたバックシールド用の空間8内の気密性が確保されるので、第1及び第2の配管1、2どうしを溶接する際の配管内面(溶接部5の内周側)の酸化を適切に抑制することができる。なお、配列された他の配管どうしの開先についても、本実施形態のバックシールド装置10を用いた配管溶接方法により、順次溶接することが可能となる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、配管における溶接部分の内面の酸化を適切に抑制することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、配管における溶接部分の内面の酸化を適切に抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…第1の配管、1a,2a…管内部、1b,2b…プラグ穴、1c,2c…外周面、2…第2の配管、5…溶接部、6…開先、7…ギャップ、8…バックシールド用の空間、10…バックシールド装置、12…遮蔽部材、12a…遮蔽部材本体、12b…ガイドユニット装着部、14…不活性ガス充填機構、14a…不活性ガス収容ボンベ、14b…ガス充填ホース、16…挿入ガイドユニット、16a…外側筒状部材、16b…内側筒状部材、16c…案内棒、16d…球状部材、16e…流体注入部、16f…挿入穴、17…気体注入ポンプ、18…逆止弁、19…圧力計、20…注入ホース、21…プラグ、22…吸気ポンプ。
Claims (7)
- 外周面から管内部に通じる穴をそれぞれ備えた第1及び第2の配管を互いの開先を突合せて直列的に配置する配置工程と、
前記配置された第1及び第2の配管の前記穴から一対の遮蔽部材を各々挿入して管内部を部分的に塞ぐことにより、前記第1及び第2の配管内の前記一対の遮蔽部材どうしの間に、前記各開先の内周側の空間を含むバックシールド用の空間を形成する空間形成工程と、
前記形成されたバックシールド用の空間内に不活性ガスを充填するガス充填工程と、
前記不活性ガスが前記バックシールド用の空間内に充填された状態で、前記第1及び第2の配管どうしの開先を溶接する溶接工程と、を有し、
前記遮蔽部材は、
内部への流体の注入により膨出する袋状の構造を有し、前記膨出した状態では前記第1及び第2の配管の内径よりも大きいサイズとなる遮蔽部材本体と、
前記穴から前記第1及び第2の配管内への前記遮蔽部材本体の挿入を案内する案内棒と、
前記案内棒の挿入穴を有する筒状の部材と、
前記筒状の部材の先端側に設けられ前記遮蔽部材本体より剛性の高い球状の部材と、
を備え、
前記空間形成工程は、
前記案内棒が各々取り付けられた非膨出状態の前記一対の遮蔽部材を、当該各案内棒を介して各穴から前記第1及び第2の配管内へそれぞれ挿入する工程と、
前記挿入された一対の遮蔽部材から前記各案内棒を取り外す工程と、
前記案内棒が取り外された各遮蔽部材の内部に前記筒状の部材を介して流体を注入し当該各遮蔽部材を膨出させる工程と、
を含む配管溶接方法。 - 前記穴の外径は、61mm以下である、
請求項1に記載の配管溶接方法。 - 前記遮蔽部材本体は、素材が合成樹脂であり、厚さが1mm以下である、
請求項1又は2に記載の配管溶接方法。 - 外周面から管内部に通じる穴をそれぞれ備えかつ互いの開先を突合せて直列的に配置された第1及び第2の配管の前記穴から、各々挿入されて管内部を部分的に塞ぎ、前記各開先の内側の空間を含むバックシールド用の空間を前記第1及び第2の配管内に形成する一対の遮蔽部材と、
前記形成されたバックシールド用の空間内に不活性ガスを充填する不活性ガス充填機構と、を備え、
前記遮蔽部材は、
遮蔽部材本体と、
前記穴から前記第1及び第2の配管内への前記遮蔽部材本体の挿入を案内する案内棒と、
前記案内棒の挿入穴を有する筒状の部材と、
前記筒状の部材の先端側に設けられ前記遮蔽部材本体より剛性の高い球状の部材と、
を有するバックシールド装置。 - 前記遮蔽部材本体は、その内部への流体の注入により膨出する袋状の構造を有し、前記膨出した状態では前記第1及び第2の配管の内径よりも大きいサイズとなる、
請求項4に記載のバックシールド装置。 - 前記遮蔽部材本体の内部へ流体を注入するための注入ホースと、前記注入ホースに設けられた圧力計とをさらに備える請求項4又は5に記載のバックシールド装置。
- 前記注入ホースに設けられた逆止弁をさらに備える請求項6に記載のバックシールド装置。
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