JP6502514B2 - 電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管 - Google Patents

電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管 Download PDF

Info

Publication number
JP6502514B2
JP6502514B2 JP2017540264A JP2017540264A JP6502514B2 JP 6502514 B2 JP6502514 B2 JP 6502514B2 JP 2017540264 A JP2017540264 A JP 2017540264A JP 2017540264 A JP2017540264 A JP 2017540264A JP 6502514 B2 JP6502514 B2 JP 6502514B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grid
focusing
pair
cathode
filament
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017540264A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018509734A (ja
Inventor
ブラッドリー ディー カンフィールド
ブラッドリー ディー カンフィールド
Original Assignee
ヴァレックス イメージング コーポレイション
ヴァレックス イメージング コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヴァレックス イメージング コーポレイション, ヴァレックス イメージング コーポレイション filed Critical ヴァレックス イメージング コーポレイション
Publication of JP2018509734A publication Critical patent/JP2018509734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6502514B2 publication Critical patent/JP6502514B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/14Arrangements for concentrating, focusing, or directing the cathode ray
    • H01J35/153Spot position control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/045Electrodes for controlling the current of the cathode ray, e.g. control grids
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/06Cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/14Arrangements for concentrating, focusing, or directing the cathode ray
    • H01J35/147Spot size control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/04Manufacture of electrodes or electrode systems of thermionic cathodes
    • H01J9/042Manufacture, activation of the emissive part
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/18Assembling together the component parts of electrode systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/06Cathode assembly
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/06Cathode assembly
    • H01J2235/068Multi-cathode assembly

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)

Description

X線管は、様々な産業及び医療用途で使用されている。例えば、X線管は、医学診断検査、治療用放射線、半導体製造、及び材料分析に用いられる。用途にかかわらず、ほとんどのX線管は同様に動作する。高周波電磁放射であるX線が、陰極に電流を印加して、熱電子放出によって陰極から電子を放出させることによって、X線管内で発生する。電子が陽極へと加速してから陽極に衝突する。陰極と陽極との間の距離は、一般にA−C間隔または投射距離として知られている。電子が陽極に衝突すると、電子は陽極と衝突してX線を発生することができる。電子が衝突する陽極の領域は、一般に焦点として知られている。
X線は、電子が陽極と衝突する際に発生し得る少なくとも2つのメカニズムによって発生させることができる。第1のX線発生機構は、蛍光X線または特性X線発生と呼ばれる。蛍光X線は、陽極の材料と衝突する電子が、内側の電子殻から陽極の軌道の電子をノックするのに十分なエネルギーを有するときに生じる。外側の電子殻の陽極の他の電子は、内側の電子殻に残っている空孔を埋める。陽極の電子が外側の電子殻から内側の電子殻に移動する結果として、特定の周波数のX線が発生する。第2のX線発生機構は制動放射と呼ばれる。制動放射では、陽極の核により偏向すると、陰極から放出された電子が減速する。減速する電子は運動エネルギーを失い、それによってX線を発生する。制動放射で発生されたX線は、周波数のスペクトルを持っている。制動放射または蛍光X線のいずれかを介して発生されたX線は、次いでX線管を出て、上述の用途の1つ以上に利用され得る。
本明細書で特許請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態、または上記のような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書に記載されたいくつかの実施形態が実施され得る1つの例示的な技術領域を例示するためにのみ提供される。
開示された実施形態は、改善された電子放出特性を介してX線画像品質を改善することによって、及び/または陽極ターゲットの焦点サイズの制御の改善をもたらすことによって、これらの問題や他の問題に対処する。これは、空間解像度を高めることや、得られる画像のアーチファクトを減らすことに寄与する。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1のサイズを有する第1の電子エミッタフィラメントと、第1の電子エミッタフィラメントを内部に有する第1のフィラメントスロットの壁を画定する第1のグリッド対であって、第1のグリッド対の各グリッド部材は、異なる電圧源に電子的に接続される第1のグリッド対と、第1の電子エミッタフィラメントから離間した異なる第2のサイズを有する第2の電子エミッタフィラメントと、第1の電子エミッタを内部に有する第2のフィラメントスロットの壁を画定する第2のグリッド対であって、第2のグリッド対の各グリッド部材は、異なる電圧源に電子的に接続される第2のグリッド対を含み得る。一態様では、第1のグリッド対は、第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材を有し、第2のグリッド対は第2のグリッド部材と第3のグリッド部材とを有する。一態様では、第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、同じ電圧源に電子的に接続され、第2のグリッド部材は、異なる電圧源に電子的に接続される。
一実施形態では、陰極ヘッドを製造する方法は、陰極ベースを形成することと、陰極ベースにセラミック絶縁体を形成することと、セラミック絶縁体に主要グリッド部材を形成することと、主要グリッド部材からセラミック絶縁体まで2つのフィラメントスロットを形成し、グリッド部材から3つの別々の集束グリッド部材を形成し、1つのフィラメントスロットが隣接する別個の集束グリッド部材の間にあるようにすることとを含み得る。一態様では、本方法は、陰極ベースをセラミック絶縁体にろう付けすることと、セラミック絶縁体を主要グリッド部材グリッド部材にろう付けすることとを含むことができる。一態様では、この方法は、放電加工(EDM)による2つのフィラメントスロットの形成を含むことができる。一態様では、本方法は、主要グリッド部材に接合される前に2つのフィラメント凹部が内部に予め形成されたセラミック絶縁体を提供することを含むことができる。一態様では、本方法は、2つのフィラメントスロットを形成して、セラミック絶縁体に2つの予め形成されたフィラメント凹部を曝すことを含むことができる。一態様では、本方法は、2つのフィラメントスロットにコイル状フィラメントを含む陰極シールドキャビティを形成するように、陰極シールドを陰極ベースに電気的に接続するように、陰極ベースに接続することを含むことができる。
一実施形態では、陰極から陽極に電子を放出する方法は、第1のコイル状フィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、第1の電子ビームを第1の集束グリッド対で集束させることと、第1のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることと、第2のコイル状フィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、第2の電子ビームを第2の集束グリッド対で集束させることと、第2のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることとを含み得る。一態様では、本方法は、一度に第1または第2のコイル状フィラメントの一方のみから電子を放出することを含むことができる。一態様では、本方法は、第1の電子ビームを第1の焦点から第1の集束グリッド対を用いて第2の焦点に操縦すること、または第2の電子ビームを第3の焦点から第2の集束グリッド対を用いて第4の焦点に操縦することを含み得る。一態様では、本方法は、第1の集束グリッド対を用いて第1の電子ビームが陽極に達するのをゲーティングすること、または第2の集束グリッド対を用いて第2の電子ビームが陽極に達するのをゲーティングすることを含み得る。一態様では、本方法は、第1の集束タブ対によって、第1の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に第1の電子ビームを集束することと、第2の集束タブ対によって、第2の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に第2の電子ビームを集束することとを含むことができる。
前述の概要は例示に過ぎず、決して限定することを意図したものではない。上記の例示的な態様、実施形態、及び特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、及び特徴は、図面及び以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるであろう。
添付の図面と併せて、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から、本開示の前述及び以下の情報ならびに他の特徴がより十分に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示に従ったいくつかの実施形態のみを描写し、したがって、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことを理解しながら、本開示は、添付の図面の使用を通じてさらなる具体性及び詳細と共に記載される。
本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態を実施することができる、例示的なX線管の斜視図である。 図1AのX線管の側面図である。 図1AのX線管の断面図である。 陰極の実施形態の斜視図である。 陰極ヘッドの実施形態の上面図である。 陰極ヘッドの実施形態の側面図である。 陰極ヘッドの実施形態の上面図である。 陰極ヘッドの実施形態の斜視図である。 陰極ヘッドの実施形態の斜視図である。 陰極シールドの実施形態の斜視図である。 陰極シールドの実施形態の斜視図である。 陰極ヘッドの実施形態の斜視図である。 陰極ヘッドの実施形態の側面図である。 陰極ヘッドを動作させるための電力及び制御システムの実施形態の概略図である。
以下の発明を実施するための形態では、その一部を形成する添付の図面を参照する。図面において、類似の記号は、文脈が別のことを指示しない限り、典型的には類似した構成要素を特定している。発明を実施するための形態、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図しているものではない。本明細書に提示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更が行われてもよい。本明細書に全般的に記載され、図面に示されている本開示の態様は、広範囲の異なる構成で配置され、置換され、接続され、分離され、設計され得、これらのすべてが本明細書で明示的に企図されることを容易く理解するであろう。
本技術の実施形態は、陰極と陽極が配置された真空ハウジングを有するタイプのX線管を対象とする。陰極は、電子が放出されるエミッタに対して各々実質的に垂直な2つの電子ビームの形態で電子を放出する2つの電子エミッタを含み、各ビームの電子は、陰極と陽極との間の電圧差により加速され、焦点と呼ばれる電子の領域において陽極上のターゲット面に衝突させる。また、実施形態は、電子ビーム(複数可)から得る1つ以上の焦点の長さ及び/または幅の寸法を変更するように電子ビーム(複数可)を集束することによって、電子ビーム(複数可)を操作するように構成された、電子ビーム集束用構成要素及び集束システムも含むことができる。集束用構成要素及び集束システムはまた、電子ビーム(複数可)を操縦するために使用することもできる。異なる実施形態は、陰極ヘッド設計、2元的電子集束グリッド、2元的集束タブ、陰極ヘッドシールド、及び/またはシールドタブを含むことができる、そのような集束用構成要素及び集束システムの異なる構成を利用する。X線管は、集束用構成要素を含むことができ、集束などの様々なX線方法論における集束用構成要素、そして任意選択で電子ビームの操縦を選択的に利用することができる。
実施形態は、各フィラメントが2つの集束グリッド(例えば、集束グリッド対)に関連し、任意選択で各フィラメントが2つの集束タブ(例えば、集束タブ対)に関連し、2つの電子エミッタフィラメントを有する陰極ヘッドを含む電子ビーム集束用構成要素を含むことができる。集束グリッド対は、電子ビームを一方向、例えば「X軸」方向に集束させることができ、集束タブ対は、電子ビームを他の方向に、例えば「Y軸」方向に、またはその逆などに集束させることができる。さらに、集束グリッド対は、例えば、集束グリッド対の2つの集束グリッド間の電圧を変化させることによって、電子ビームを操縦するように動作させることができる。X線管の1つの例は、以下にさらに詳細に論じるこれらの特徴のうちのいくつかを有することができ、それらを図1A〜図1Cに示す。
一般に、本明細書に記載される例示的な実施形態は、実質的に任意のX線管、例えば長投射長のX線管、短投射、または任意の投射の長さで使用可能な2つのコイル状フィラメントの電子エミッタを有する陰極アセンブリに関する。適切な電流がコイル状フィラメントのいずれかを通過すると、コイル状の放出面は、電子を放出し、それは電子ビームを形成し、加速領域を通って伝搬して、焦点で陽極のターゲット面に衝突する。
一実施形態では、光線管は、X線システム、例えばCTシステムまたは任意の医療用X線システムに含むことができ、電子ビーム制御を含むことができる。X線管は、コイル状フィラメントからの放射に集束して高出力を有することができる。X線管は、ビームまたは焦点領域の規定された放射領域へとビームを制御することができる。
一実施形態では、陰極は、各コイル状フィラメントから一度に1つずつ、陰極から陽極に向かって流れる電子ビームを放射し、その結果各ビームが通過中に電子を離散させ、集束グリッド対と、任意選択で集束タブ対が、電子ビームを所定の焦点に集束させる。一態様では、集束グリッド対と集束タブ対の両方が電子ビームの集束効果をもたらす。これにより、ビーム長(例えば、Y軸)とビーム幅(例えば、X軸)両方の集束が可能となり、集束グリッド対または集束タブ対の一方が長さで集束し、集束グリッド対または集束タブ対の他方が幅で集束する。一態様では、集束タブ対は長さを集束することができ、集束グリッド対は幅を集束することができる。一態様では、集束タブ対は長さを集束して固定し、集束グリッド対は電子ビーム放出中に幅の集束を能動的に調節することができる。一態様では、ビームの長さは集束タブ対で固定され、複数の幅を集束グリッド対で作り出すことができる。集束グリッド対を使用して、バイアスで幅を設定または変更することができる。また、所望の幅を維持しながらビームをX方向に移動させるために、集束グリッド対の個々のグリッド部材を変調することができる。一態様では、集束タブ対は幅を集束することができ、集束グリッド対は長さを集束することができる。一態様では、集束タブ対は幅を集束して固定し、集束グリッド対は電子ビーム放射中に長さの集束を能動的に変調することができる。一態様では、ビームの幅は集束タブ対で固定され、複数の長さを集束グリッド対で作り出すことができる。集束グリッド対を使用して、バイアスで長さを設定または変更することができる。また、集束グリッド対の個々のグリッド部材は、所望の長さを維持しながらビームをY方向に移動させるように変調することができる。また、これによってコイル状エミッタの1つから複数の異なるタイプの焦点サイズをX線管が作り出せるようになり、そのような集束の変化及びビームの長さ及び/または幅の変化は、CT検査の間などのイメージング間に実行することができる。一度に1つ、両方のコイル状エミッタから電子ビームを能動的に集束することは、有益であり得る。
一実施形態では、X線管は、焦点位置の制御及び集束をする複数のフィラメントの陰極ヘッドを含むことができる。各フィラメントは、別個の電子エミッタであってもよい。複数のフィラメントは、大きなコイル状フィラメント及び小さなコイル状フィラメントを含むことができ、両方とも陰極ヘッド内にあり、各々はそれに関連する集束用構成要素を有する。各コイル状フィラメントは、陰極ヘッド内にあるそれ自身のフィラメントスロット内に配置することができる。各コイル状フィラメントは、それ自身の電気集束グリッド対を有することができ、各々はそれ自身の集束タブ対を有することができる。集束グリッド対の各々は、第1のグリッド部材(例えば、第1のグリッド電極)及び第2のグリッド部材(例えば、第2のグリッド電極)を含むことができる。集束グリッド対の第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材は、場合によっては同じ電圧を有することができ、他の例において静電ビーム成形、集束、操縦及び操作のために、各々異なる電圧を有することができる。一態様では、第1のコイル状フィラメント用のグリッド部材の1つを、第2のコイル状フィラメント用のグリッド部材の1つとして使用することができ、それにより各集束グリッド対は共通のグリッド部材(例えば、両方のコイル状フィラメント間にあるグリッド部材)を共有できる。あるいは、各コイル状フィラメントは、他のコイル状フィラメントと共有されない独自の集束グリッド部材(例えば、独自の集束グリッド対)を有することができる。グリッド部材の電圧を変調して、直交する次元での各コイル状のフィラメントの外側からの限られた放出で、所与の次元のビームをもたらすことができ、それにおいてビームの直交という次元の大きさは、電圧の変調により変調できる。各コイル状フィラメント用の2つのグリッド部材の間の電圧差は、直交という次元を変調するために利用することができる。タブ対を使用して、所与の次元を設定または調整することができる。
一実施形態では、陰極から陽極に電子を放出する方法は、第1のコイル状フィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、第1の電子ビームを第1の集束グリッド対で集束させることと、第1のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることと、第2のコイル状フィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、第2の電子ビームを第2の集束グリッド対で集束させることと、第2のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることとを含み得る。1つの選択肢では、第1及び第2の集束グリッド対の両方が共通のグリッド(例えば、共通電極)を共有する。一態様では、2つのコイル状フィラメントのうちの1つだけが一度に電子を放出する。しかし、両方のコイル状フィラメントが同時に電子を放出し、ビームの集束及び/または操縦を同時に発生することが可能である点を理解すべきである。一態様では、本方法は、第1の集束タブ対で第1の電子ビームを集束させることと、第2の電子ビームを第2の集束タブ対で集束させることとを含む。
一実施形態では、第1及び第2の集束グリッド対は、2つのコイル状フィラメントを提供するために、グリッド部材の各々の間にコイル状フィラメントを有する3つのグリッド部材を組み合わせて含むことができる。一方の側から他方の側への順序は、第1のグリッド部材、第1のコイル状フィラメント、第2のグリッド部材、第2のコイル状フィラメント、第3のグリッド部材であり得る。ここで、第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、共通する電圧源に繋げることができ、第2のグリッド部材は、異なる電圧源に繋げることができる。この構成は、一度に1つのコイル状フィラメントのみが電子を放出し、どのホイル状フィラメントが電子ビームを放出するように活性化されるかに依存して、第1の集束グリッド対(例えば、第1のグリッド部材と第2のグリッド部材)または第2の集束グリッド対(例えば、第2のグリッド部材と第3のグリッド部材)により集束を変調できるようにするため、利益がある。したがって、第1及び第3のグリッド部材は第1の電圧を有することができ、第2のグリッド部材は異なる電圧を有することができる。しかし、電圧は、場合によっては3つのグリッド部材すべてについて同じであってもよい。
一実施形態では、各グリッド部材は、電子ビームを操縦するように各コイル状フィラメントに対して静電的に変調することができる。所与のコイル状フィラメント用の各グリッド部材間の電圧差を変化させることによって、電子ビームを一方向または他方の反対方向に効果的に移動させることができる。これは、X線処置中に起こり得る。例えば、1つのグリッド(例えば、中央のグリッド)の電圧を低減し、他のグリッド(例えば、外側のグリッド)の電圧を増加させることによって、そのときに、集束グリッド対による集束機能が、陰極ヘッドの中心と軸を共有する(例えば、位置合わせされた)焦点に、電子を向けさせるように、電圧のフィールドを変化させることができる。電圧差を逆にすることで、陰極ヘッドの端で位置合わせされる焦点に、電子をより多く向けることができる。これにより、より高電圧のグリッド部材を一方から他方に変えることによって、ビームを前後に移動させ、より低電圧で電子ビームがグリッド部材の方へ操縦されるようにする、切り替えグリッドの供給が可能になる。電圧の切り替えは迅速に実行することができ、その結果陽極の焦点を移動させているように見える。
一実施形態では、集束グリッド対の両方のグリッド部材は、集束グリッド対が電子放出をゲーティングし、電子が陽極に移動するのをゲーティングするレベルまで電圧を増加させることができる。したがって、グリッド対は、電子ビームのゲートとして機能するレベルに帯電され、電子ビームが陽極へ移動するのを停止することができる。
一実施形態では、集束グリッド対は一方向(例えば、幅)で集束することができ、集束タブ対は、一方向に対して直交する方向(例えば、長さ)で集束することができる。集束タブ対は、陰極ベースと電気的に接続することができる。1つの任意選択の態様では、陰極ベースの電圧を変調し、集束タブ対の電圧を変調して、電子ビームを集束させることができる。さもなければ、集束タブ対は、陰極ベースの電圧で保つことができる。例えば、集束タブ対は、リードがセラミックから陰極ベースまで貫通した状態の各タブ部材を有することができる。集束タブ対は、陰極ヘッドシールドにあってもよく、内部にあってセラミック絶縁体に取り付けられてもよい。したがって、シールド集束タブまたは内部集束タブのいずれかを陰極ベースに電気的に接続することができる。一態様では、X線管が陽極端接地されていない場合など、陰極ベースが接地されている場合に、集束タブを接地することができ、陽極が高温(例えば、陰極接地)の工業用管に使用することができる。一態様では、陰極ベースは接地されていない。それは基準電圧にある。一例では、陰極ベースは、十分なkV(例えば、80〜140)である。一実施形態では、第1のコイル状フィラメント用の第1の集束タブ対の第1の集束タブの各々は、第2のコイル状フィラメント用の第2の集束タブ対の第2の集束タブの各々の寸法と比較して、異なる寸法を有することができる。しかし、第1及び第2の集束タブ対の寸法は同じであってもよい。さらに別の代替案では、集束タブ部材がすべて異なる寸法を有するように、各集束タブ部材が、他のものと比較して、独自の寸法を有することができる。内部集束タブ部材の場合、寸法は、セラミック絶縁体からタブ部材の先端までの寸法とすることができる。シールド集束タブの場合、寸法は、シールド開口の周囲からタブ部材の先端に向かうものとし得る。また、集束タブ対のタブ部材の先端間の寸法は、集束のために変調することができ、タブの先端がより近いと、1つの集束パラメータを有し、互いとより遠く離れた集束タブ対のタブの先端は、異なる集束パラメータを有し得る。より近いタブの先端は、互いに遠く離れたタブの先端よりも多くの集束を実装することができる。各タブの寸法及び/または集束タブ対のタブの先端間の寸法は、製造中に設定することができるが、設計及び反復性の最適化中に、最適な寸法(複数可)を判定すべく調整することができる。反復性の判定プロセスは、集束タブの寸法及び/またはタブの先端間の寸法を最適化するために利用できる。異なるX線装置が、異なる集束タブの寸法及びタブの先端間の寸法を利用することができる。集束タブの寸法またはタブの先端の間の寸法は、コイル状フィラメントにある電子が電圧のフィールドの影響を受けるかどうかと同様に、電子ビームの軌道及び集束を変化させる影響を電圧のフィールドに及ぼし得る。
一実施形態では、陰極ヘッドを製造する方法は、陰極ベースを形成することと、陰極ベースにセラミック絶縁体を形成することと、セラミック絶縁体にグリッド部材を形成することと、グリッド部材からセラミック絶縁体まで2つのフィラメントスロットを形成し、グリッド部材から3つの別々の集束グリッド部材を形成し、1つのフィラメントスロットが隣接する別個の集束グリッド部材の間にあるようにすることとを含み得る。陰極ベース、セラミック絶縁体、及びグリッド部材は、グリッド部材の成形またはフィラメントスロットの形成に先立って、ろう付けまたは他の方法で接合または付着させることができる。2つのフィラメントスロットの形成は、任意の期間のEDMのような機械加工によって、行うことができる。セラミック絶縁体は、フィラメントスロットと共に機械加工しても、しなくてもよい。一態様では、セラミック絶縁体は、グリッド部材に接合する前に予備成形された2つのフィラメント凹部を既に有していてもよく、その結果、機械加工によってセラミック絶縁体の予備成形されたフィラメント凹部が曝される。陰極ヘッドシールドは、そのとき陰極ベースに電気的に接続されるように、陰極ベースに接続することができる。
一実施形態では、コイル状のフィラメント用の各フィラメントスロットは、陰極ヘッド面の平面(例えば、グリッドまたはすべての集束グリッドから形成される平面)から、または陰極ヘッドベースの平面からある角度をなすスロット側壁を有することができる。すなわち、平行である大小のコイル状フィラメント用のフィラメントスロットの代わりに、フィラメントスロットは互いに向かって角度を付けることができる。陰極ヘッド面全体は、平坦ではない場合があるが、電子ビームに対して垂直または直交するグリッド部材の表面によって、平面を形成することができる。フィラメントスロットのスロット側壁の角度は、陰極ヘッド面の平面に対して90度、または他方のフィラメントスロットのスロット側壁に対して0度とすることができる。1つの選択肢では、フィラメントスロットの両方のスロット側壁は、陰極ヘッド面(例えば、陰極面の平面)、または電子ビームから同じ角度を有することができる。1つの選択肢では、すべてのフィラメントスロットのスロット側壁全部が同じ角度を有することができる。1つの選択肢では、スロット側壁は、陰極ヘッド平面に対して90度であり、または互いに対して0度である。1つの選択肢では、異なるフィラメントスロットのスロット側壁は、陰極ヘッド平面から90度とは異なる角度、例えば80、70、60、50、または45度まで、または互いから10、20、30、40、または45度である。両方のフィラメントスロットは、陰極ヘッド平面に対してまたは互いに対して角度を付けてもよく、その場合フィラメントスロットは平行であってもよく、共通の焦点の方に向くよう角度を付けてもよい。すなわち、スロット側壁は、同じ分だけ角度を付けることができ、各フィラメントスロットが同じ大きさの角度を付けるが、両方のフィラメントスロットが平行である代わりに、共通のターゲットの方に向くようにする。これにより、フィラメントスロットの形状を一点に集中させることができる。一態様では、両方のフィラメントスロットを陽極の共通の焦点に向けることができる。1つの選択肢では、一方のフィラメントスロットは、陰極ヘッド平面に対して90度にでき、他方のフィラメントスロットは、90度以外の角度にできる。1つの選択肢では、一方のフィラメントスロットを第1の角度にすることができ、他方のフィラメントスロットを異なる角度にすることができる。
一実施形態では、陰極ヘッドは、電子エミッタとして2つのコイル状フィラメントを含むことができ、コイル状フィラメントは異なるサイズである。コイルの長さ及び/またはコイルの直径で、異なるサイズにすることが可能である。さらに、コイル状フィラメントは、より堅密なコイルまたはルーザーコイルとなるように、異なるコイルのターンのピッチを有することができる。一例では、より小さいコイル状フィラメントは、より緊密なコイル(例えば、より緊密なピッチまたは細かいピッチ)を有し得、大きなコイル状フィラメントは、より緩いコイル(例えば、より緩やかなピッチまたはコースピッチを有し得る。各コイル部材の断面直径は、同じサイズであっても異なるサイズであってもよい。
図1A〜図1Cは、本明細書に記載された1つ以上の実施形態を実施することができるX線管100の一例の図である。具体的には、図1Aは、X線管100の斜視図を示し、図1Bは、X線管100の側面図を示し、対して図1Cは、X線管100の断面図を示す。図1A〜図1Cに示すX線管100は、例示的な動作環境を表しており、本明細書で説明する実施形態を限定することを意図していない。
全般的に、X線はX線管100内で発生され、次いでその一部はX線管100を出て1つ以上の用途に利用される。X線管100は、真空エンクロージャ構造102を含むことができ、これは、X線管100の外部構造として作用し得る。真空エンクロージャ構造102は、陰極ハウジング104及び陽極ハウジング106を含むことができる。陰極ハウジング104は、陽極ハウジング106に固定されてもよく、その結果陰極ハウジング104によって陰極内部容積103が画定され、陽極内部容積105は、陽極ハウジング106によって画定され、その各々は、真空エンクロージャ102を画定するように接合される。
いくつかの実施形態では、真空エンクロージャ102は、外部ハウジング(図示せず)内に配置され、その内部で真空エンクロージャ102の外面から熱を放散するように、液体または空気などの冷却剤が循環される。冷却剤から熱を除去し、それを外部ハウジング内で再循環させるように、外部熱交換器(図示せず)が動作可能に接続される。陰極ハウジング104及び陽極ハウジング106またはそれに関連する構成要素は、冷却剤用通路を含むことができる。
また、X線管100はX線透過窓108を含むことができる。X線管100内で発生したX線の一部は、窓108を通って出ることができる。窓108は、ベリリウムまたは他の適切なX線透過性材料で構成し得る。
図1Cを特に参照すると、陰極ハウジング104は、陰極アセンブリ110と呼ばれるX線管の一部を形成する。陰極アセンブリ110は、概して、共に電子ビームを形成する電子の発生に関連する構成要素を含み、112で表示する。また、陰極アセンブリ110は、陰極ハウジング104の端部116と陽極114との間のX線管の構成要素を含むことができる。例えば、陰極アセンブリ110は、概して122で表示する電子エミッタシステムを有する陰極ヘッド115を有することができ、陰極ヘッド115の端部に配置される。さらに記載するように、開示された実施形態では、電子エミッタシステム122は、2つのコイル状フィラメントの電子エミッタとして構成することができる。電流が電子エミッタシステム122に印加されると、電子エミッタシステム122は、陽極ターゲット128に向かって加速する層状電子ビーム112を共に形成する、熱電子放出を介する電子を放出するように構成される。
陽極114は、陽極ハウジング106によって画定される陽極内部容積105内に配置される。陽極114は、陰極アセンブリ110から離間して対向している。一般に、陽極114は、160で表示される、熱伝導性材料または基板で、少なくとも一部構成されるようにし得る。例えば、導電性材料は、タングステンまたはモリブデン合金を含むことができる。陽極基板160の裏面は、ここでは例として162で示された、グラファイトバッキングなどの追加の熱伝導性材料を含むことができる。
陰極アセンブリ110は、陰極ハウジング104によってさらに画定され、電子エミッタシステム122に隣接する加速領域126をさらに含むことができる。電子エミッタシステム122によって放出された電子は、適切な電圧差に起因して、電子ビーム112を形成し、加速領域126に入ってそれを横断し、陽極114に向かって加速する。より具体的には、図1A〜図1Cに含まれる任意に規定された座標系によれば、電子ビーム112は、加速領域126を通る方向に、電子エミッタシステム122からz方向に加速することができる。
陽極114は、ここで164と表示されている回転可能に取り付けられた軸を介して回転するように構成してもよく、ボールベアリング、液体金属ベアリングまたは他の適切な構造を介したロータアセンブリへの電磁誘導された回転力によって、回転する。電子ビーム112が電子エミッタシステム122から放出されるとき、電子が陽極114のターゲット面128に衝突する。ターゲット面128は、回転陽極114の周囲のリングとして形成される。電子ビーム112がターゲット面128に衝突する位置は、焦点(図示せず)として知られている。焦点のいくつかの追加の詳細については、以下で説明する。ターゲット面128は、タングステンまたは高い原子番号(「高いZ」)の同様の材料で構成することができる。高い原子番号の材料が、ターゲット面128のために使用でき、材料は、衝突する電子と相互作用することができる「高次の」電子殻の電子を対応して含み、周知の方法でX線を発生するようにする。
X線管100の動作中、陽極114及び電子エミッタシステム122は、電気回路内で接続される。電気回路は、陽極114と電子エミッタシステム122との間に高電圧電位を印加することを可能にする。さらに、電子エミッタシステム122は電源に接続され、電流が電子エミッタシステム122を通過するようにして、電子が熱電子放出によって発生するようにする。陽極114と電子エミッタシステム122との間で高電圧差を適用することにより、放出された電子が電子ビーム112を形成し、電子ビーム112は加速領域126を通ってターゲット面128に向かって加速する。具体的には、高電圧差により、電子ビーム112が加速領域126を通って加速する。電子ビーム112内の電子が加速すると、電子ビーム112は運動エネルギーを得る。ターゲット面128に衝突すると、この運動エネルギーの一部は、高い周波数を有する電磁放射線、すなわちX線に変換される。ターゲット面128は、X線が窓108に向かって導かれるように、窓108に関して方向付けられる。次いで、X線の少なくとも一部は、窓108を介してX線管100から出る。
任意選択的に、1つ以上の電子ビーム操作用構成要素を提供することができる。このような装置は、電子ビーム112が領域126を横切る前に、電子ビーム112を「集束させる」、「操縦する」、及び/または「偏向する」ように実装され得、それによって、ターゲット面128の焦点の寸法及び/または位置を操作、要は「トグル」する。すなわち、電子ビームを「集束する」、「操縦する」、及び/または「偏向する」ように構成された構成要素を、陰極ヘッド115に配置することができる。加えてまたは代替的に、操作用構成要素またはシステムを使用して、電子ビームの断面形状(例えば、長さ及び/または幅)を変更、要は「集束」し、それによってターゲット面128の焦点の形状及び寸法を変更することができる。図示した実施形態では、電子ビームの集束と操縦は、集束グリッド対210及び集束タブ対220によってもたらされる。これらは、本明細書でより詳細に説明される。
図1Cは、本明細書に記載の電子エミッタシステム122及び集束システム200を備えたX線管100に使用することができる陰極アセンブリ110の実施形態の断面図を示す。図示のように、電子エミッタシステム122と陽極114のターゲット面128との間の投射経路は、加速領域126を含むことができる。
集束システム200は、集束グリッド対210と集束タブ対220との様々な組み合わせを含むことができ、陰極ヘッド115に配置して、電子ビームに電界を、また電子ビームに空間的制限を課してビームを集束して任意選択で操縦するようにする。集束システム及びその構成要素の例は、図2A〜図2B、図3A〜図3C、図4、5、6、及び図7A〜7Bに示されている。
実施形態では、集束システム200は、2つの異なる集束グリッド対210a、210bとして実装される。これらは、第1のコイル状フィラメント230(例えば、大きなコイル状フィラメント)用の第1の集束グリッド対210aと、第2のコイル状フィラメント240(例えば、小さなコイル状フィラメント)用の第2の集束グリッド対210bを備える。さらに、集束システムは、2つの異なる集束タブ対220a、220bを実装することができる。これらは、第1のコイル状フィラメント230用の第1の集束タブ対220aと、第2のコイル状フィラメント240用の第2の集束タブ対220bとを備える。2つの集束グリッド対210a、210bは各々、(a)ビーム経路に垂直な一方向に集束し、任意選択に(b)ビーム経路に垂直な同じ方向にビームを操縦するように構成される。2つの集束タブ対220a、220bは各々、(a)ビーム経路に垂直な直交方向及び一方向に集束するように構成される。「集束」は所望の焦点の形状及びサイズを提供し、「操縦」は、陽極ターゲット面128の焦点の位置決めに影響を及ぼす。
図2Aは、電子放出及び電子ビーム集束用に配置されたX線装置の陰極アセンブリ110の構成要素を示す。陰極アセンブリ110は、陰極底部260と、第1の中間部262a及び第2の中間部262bとで構成される陰極中間部262と、陰極ヘッド115とを含むように示されている。陰極ヘッド115は、陰極シールド280を含み、これはシールド開口284が内部に形成されているシールド面282を備える。陰極シールド280は、陰極ヘッド115のための内部キャビティを形成する。陰極ヘッド115は、内部に電子エミッタシステム122を含み、陽極114に向かってビーム112の電子を放出するように配向される。
図2Bは、陰極ヘッド115の上面図を示し、シールド開口284を透かすようにして、陰極シールド280の内部キャビティの中身を注視するようにしている。陰極シールド280は、エミッタシステム122と陽極114との間に配置される実質的に平らなシールド面282を有するよう示している。シールド面282は、集束タブ対220を有する。これは、第1の集束タブ対220a及び第2の集束タブ対220bとして形成され、シールド開口284内に形成されている。シールド開口284は開口周囲286を画定する。第1の集束タブ対220aは、第1の集束タブ部材222を含み、第2の集束タブ対220bは、第2の集束タブ部材224を含む。各第1の集束タブ部材222は、第1の集束タブ先端222aを有し、各第2の集束タブ部材224は、第2の集束タブ先端224aを有する。第1の集束タブ先端の寸法は第1の集束タブ先端222aの間にあり、第2のタブ先端の寸法は第2の集束タブ先端224aの間にある。
図3A〜図3Cは、陰極ヘッド115を含む陰極シールド280の内部の構成要素を示す。陰極ベース310、セラミック絶縁体320、及び集束グリッド210が図示されている。陰極ベース310は、底部312、底部312の上にそこから突出する中間拡張棚部314と、中間拡張棚部314の上にある頂部316とを含む。中間拡張棚部314は、陰極シールド280を据え付けることができる。
セラミック絶縁体320は、セラミック絶縁体材料から形成された絶縁体本体322を含むことができる。絶縁体本体322は、第1のフィラメント230用の第1のフィラメント凹部324と、第2のフィラメント240用の第2のフィラメント凹部326とを含むことができる。図示されていないが、第1のフィラメント凹部324は、第1のフィラメント凹部324の各側にあるものなど、第1のフィラメント230のリード線を内部に収容する第1のフィラメント凹部ベース324aのフィラメントリード穴を含み得る。図示されていないが、第2のフィラメント凹部326は、第2のフィラメント凹部326の各側にあるものなど、第2のフィラメント240のリード線を内部に収容する第2のフィラメント凹部ベース326aのフィラメントリード穴を含み得る。したがって、第1のフィラメント230は、第1のフィラメント凹部ベース324aから延び、第2のフィラメント240は、第2のフィラメント凹部ベース326aから延びている。
集束グリッド210は、第1のグリッド部材212と、第2のグリッド部材214と、第3のグリッド部材216とを含む。第1のグリッド部材212と第2のグリッド部材214との組み合わせは、第1の集束グリッド対210aとすることができ、第2のグリッド部材214と第3のグリッド部材216との組み合わせは、第2の集束グリッド対210bとすることができる。第1のグリッド部材212及び第2のグリッド部材214は、第1のフィラメント230を含む第1のフィラメントスロット330を間に含むことができる。第3のグリッド部材216及び第2のグリッド部材214は、第2のフィラメント240を含む第2のフィラメントスロット340を間に含むことができる。
第1のグリッド部材212は、第1のスロット側壁212a、第1の棚面212b、及び第1の凹部側壁212cを含む。第2のグリッド部材214は、第1の中間スロット側壁214a、第1の中間棚面214bを含み、図示されていない第1の中間凹部側壁を任意選択に含むことができ、第2の中間スロット側壁215a、第2の中間棚面215bを含み、任意選択に、図示されていない第2の中間凹部側壁を含むことができる。第3のグリッド部材216は、第2のスロット側壁216aと、第2の棚面216bと、第2の凹部側壁216cとを含む。第1のスロット側壁212aと第1の中間スロット側壁214aとの間の領域は、第1のフィラメント230を有する第1のフィラメントスロット330を含む。第2のスロット側壁216aと第2の中間スロット側壁215aとの間の領域は、第2のフィラメント240を有する第2のフィラメントスロット340を含む。第1の凹部側壁212cと第2の凹部側壁216cとの間の領域は、第1の棚面212b、第1の中間棚面214b、第2の中間棚面215b、及び第2の棚面216bによって画定されるヘッド凹部350とすることができる。
図3Bは、フィラメントのリード線を受け入れるように構成されたセラミック絶縁体320の穴360、262を示す。図示のように、第1のフィラメント230は、第1のフィラメントリード穴360内に延びるリード線を含み、第2のフィラメント240は、第2のフィラメントリード穴362内に延びるリード線を含む。また、上面図である図3Bはその中の特徴の配置を示す。
図4は、本明細書に記載の陰極ヘッド115の特徴を含むことができる陰極ヘッド115の別の実施形態を示す。さらに、陰極ヘッド115は、ヘッド集束タブ対420を含む。ヘッド集束タブ対420は、第1のヘッド集束タブ対420aと第2のヘッド集束タブ対420bとを含み、これらはセラミック絶縁体320に搭載されている。第1のヘッド集束タブ対420aは第1のヘッド集束タブ部材422を含み、第2のヘッド集束タブ対420bは第2のヘッド集束タブ部材424を含む。各第1のヘッド集束タブ部材422は、第1のヘッド集束タブ先端422aを有し、各第2のヘッド集束タブ部材424は、第2のヘッド集束タブ先端424aを有する。第1のヘッドタブ先端の寸法は、第1のヘッド集束タブ先端422aの間に存在し、第2のヘッドタブ先端の寸法は、第2のヘッド集束タブ先端424aの間に存在する。
図5は、シールド集束タブ520が内部に形成されたシールド開口584を有する陰極シールド580の実施形態を示す。陰極シールド580は、エミッタシステム122と陽極114との間に配置されたシールド開口584を有する実質的に平坦なシールド面582を有するように示されている。シールド面582は、シールド集束タブ対520a、520bを有しており、これらはシールド開口584内に形成される第1のシールド集束タブ対520a及び第2のシールド集束タブ対520bとして形成される。シールド開口584は、開口周囲586を画定する。第1のシールド集束タブ対520aは、第1のシールド集束タブ部材522を含み、第2のシールド集束タブ対220bは第2のシールド集束タブ部材524を含む。各第1のシールド集束タブ部材522は、第1のシールド集束タブ先端522aを有し、各第2のシールド集束タブ部材524は、第2のシールド集束タブ先端524aを有する。第1のシールド集束タブ先端522aの間に第1のタブ先端の寸法があり、第2のシールド集束タブ先端524aの間に第2のタブ先端の寸法がある。陰極シールド580は、図3A〜図3C及び図4のものなどの本明細書で提供される陰極ヘッド115の実施形態のいずれかに関し使用することができる。陰極シールド580はシールド集束タブ520を含むが、ヘッド集束タブ420あり(図4)またはヘッド集束タブ420なし(図3A〜3C)の陰極ヘッド115に関し使用し得る。
図6は、シールド集束タブが内部に形成されていないシールド開口684を有する陰極シールド680の実施形態を示す。陰極シールド680は、エミッタシステム122と陽極114との間に配置されたシールド開口684を有する実質的に平坦なシールド面682を有するように示されている。陰極シールド680は、本明細書で提供される陰極ヘッド115の実施形態のいずれか、例えば図3A〜図3C及び図4のものに関し使用し得る。陰極シールド680は、シールド集束タブを含まないが、ヘッド集束タブ420あり(図4)、またはヘッド集束タブ420なし(図3A〜図3C)の陰極カソードヘッド115に関し使用することができる。このように、X線管は、ヘッド集束タブ420を含むことも省略することもでき、これにより、集束グリッドのみで集束を行うことができる。しかし、好ましくは、X線がヘッド集束タブ420またはシールド集束タブ520のいずれかを含み、それによって陰極シールド680が好ましくは図4の陰極ヘッド115に関して使用される。
図7Aは、角度を付けられたフィラメントスロット730、740を含む陰極ヘッド715の実施形態を示す。ここで、フィラメントスロット730、740は、共通のターゲットの方を向くように角度付けされている。代表的な角度があるが、角度は、90度と45度の間の任意の角度、場合によってははるかに低い角度であってもよい。角度は、陰極ヘッド平面(例えば、図7Bの破線)または電子ビームに対して規定することができる。陰極ヘッド715は、第1の集束グリッド712、第2の集束グリッド714(例えば、中央グリッド)、及び第3の集束グリッド716を有する陰極ベース710及びセラミック絶縁体720を依然として含む。第1の集束グリッド712は、第1の側壁712aを含み、第2の集束グリッド714は、第1の中間側壁714a及び第2の中間側壁714bを含み、第3の集束グリッド716は、第2の側壁716aを含む。第1の側壁712aと第1の中間側壁714aとの間の領域は、第1のフィラメント230を有する第1のフィラメントスロット730を含む。第2の側壁716aと第2の中間側壁714bとの間の領域は、第2のフィラメント240を有する第2のフィラメントスロット740を含む。また、第1のフィラメントスロット730の底部は、第1のフィラメント230を保持する第1のフィラメント凹部732を有してもよく、第2のフィラメントスロット740の底部は、第2のフィラメント240を保持する第2のフィラメント凹部742を有してもよい。第1の側壁712a及び第1の中間側壁714aは、陰極ヘッド平面に対して同じ角度を有してもよく、第2の側壁716a及び第2の中間側壁714bは、陰極ヘッド平面に対して同じ角度を有してもよい。したがって、フィラメントスロット730、740は各々、陰極ヘッド平面に対して規定された角度を有することができ、それらは同じであっても異なっていてもよい。また、第1のフィラメント凹部732及び第2のフィラメント凹部742は、これらの角度または異なる角度を有することもできる。第1のフィラメントスロット730と第2のフィラメントスロット740は平行ではない。図示されていないが、陰極ヘッド715は、図4に示すように同様に配置されたヘッド集束タブを含むこともできる。また、陰極ヘッド715は、図5(例えば、集束タブあり)または図6(例えば、集束タブなし)の陰極シールドに関して使用し得る。
図8は、本明細書に記載のX線管のための電圧制御システム800の概略図を示す。電圧制御システム800は、第1のグリッド部材812、第2のグリッド部材814、及び第3のグリッド部材816を含む。第1のコイル状フィラメント230は、第1のグリッド部材812と第2のグリッド部材814との間にある。第2のコイル状フィラメント240は、第2のグリッド部材814及び第3のグリッド部材816の間にある。第1のグリッド部材812及び第3のグリッド部材816は、第1のグリッド部材812及び第3のグリッド部材816の両方に同じ電圧を供給するように構成された第1の電圧制御装置820と電気的に接続される。第2のグリッド部材814は、第2のグリッド部材814に電圧を供給するように構成された第2の電圧制御装置830に電気的に接続される。第1の電圧制御装置820及び第2の電圧制御装置830は、電圧の大きさだけでなく、電圧が供給されるときに関連して、第1の電圧制御装置820及び第2の電圧制御装置830に命令を与えることができる中央制御装置840と動作可能に接続される。また、中央制御装置840は、第1の電圧制御装置820と第2の電圧制御装置830の間を切り替えるスイッチとして機能することができ、それらのうちの一方だけが一度に電圧を供給するようにする。また、中央制御装置840は、その電圧を制御すると共に、ある時点でどのフィラメントが帯電されて電子を放出しているかを制御するために、第1のコイル状フィラメント230及び第2のコイル状フィラメント240を動作可能に接続し得る。動作中、第1のコイル状フィラメント230が電子ビームを放出するか、第2のコイル状フィラメント240が電子ビームを放出する。このような電子ビームの放出間、中央制御装置840は、コイル状フィラメントを制御し、第1の電圧制御装置820及び第2の電圧制御装置830の電圧を制御することができる。一態様において、使用者は、第1の電圧制御装置820及び第2の電圧制御装置830のための電圧を、中央制御装置に投入することができる。
一実施形態では、コイル状フィラメントの電子エミッタは、タングステンワイヤで構成することができるが、他の材料を使用することもできる。タングステンの合金及び他のタングステン変種を使用することができる。また、放出面は、より低温で放出を生じさせる材料の仕事関数を減少させる組成物でコーティングすることができる。例えば、コーティングは、タングステン、タングステン合金、トリウムタングステン、ドープされたタングステン(例えば、カリウムドープされたもの)、炭化ジルコニウム混合物、バリウム混合物または他のコーティングとすることができ、それらは放出温度を低下させるために使用することができる。放射温度を低下させるような任意の既知のエミッタ材料またはエミッタのコーティングを、エミッタ材料またはコーティングに使用することができる。適切な材料の例は、特定の参照によりその全体が本明細書に組み込まれる“Cathode Structures for X−ray Tubes”と題する米国特許第7,795,792号に記載されている。
一実施形態では、グリッド部材は、導電性を有するように電極として構成することができ、電極に一般的に使用される材料から製造することができる。例えば、グリッド部材は、ニッケルまたはステンレス鋼から製造することができる。一実施形態では、タブ部材は電極として構成することができ、導電性となるように、一般的に電極に使用される材料から製造することができる。
例えば、タブ部材は、ニッケルまたはステンレス鋼から製造することができる。したがって、陰極シールドは、このような材料から製造され得、ヘッドタブ部材は、そのような材料から製造され得る。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1のサイズを有する第1の電子エミッタフィラメントと、第1の電子エミッタフィラメントを内部に有する第1のフィラメントスロットの壁を画定する第1のグリッド対であって、第1のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電子的に接続される第1のグリッド対と、第1の電子エミッタフィラメントから離間した異なる第2のサイズを有する第2の電子エミッタフィラメントと、第1の電子エミッタを内部に有する第2のフィラメントスロットの壁を画定する第2のグリッド対であって、第2のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電子的に接続される第2のグリッド対を含み得る。一態様では、第1のグリッド対は、第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材を有し、第2のグリッド対は第2のグリッド部材と第3のグリッド部材とを有する。一態様では、第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、同じ電圧源に電子的に接続され、第2のグリッド部材は、異なる電圧源に電子的に接続される。
一実施形態では、陰極ヘッドは、陰極ベースと、陰極ベース上のセラミック絶縁体と、互いに離間するようにした、セラミック絶縁体の第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材を含み得る。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1の電子エミッタから放出された電子が第1のタブ対の間を通過するように、第1の電子エミッタフィラメントに関連付けられた第1のタブ対と、第2の電子エミッタから放出された電子が第2のタブ対の間を通過するように、第2の電子エミッタフィラメントに関連付けられた第2のタブ対とを含み得る。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置する第1のタブ対の各タブ部材と、第1の電子エミッタフィラメントの対向する側に位置する第1のグリッド対の各グリッド部材、及び第2の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置する第2のタブ対の各タブ部材と、第2の電子エミッタフィラメントの対向する側に位置する第2のグリッド対の各グリッド部材を含み得る。
一実施形態では、第1のタブ対は第1のタブ部材と第2のタブ部材を含み、第2のタブ対は第3のタブ部材と第4のタブ部材を含む。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1のタブ対及び第2のタブ対を含むことができ、両者共第1及び第2のグリッド対から電子的に絶縁されるようにセラミック絶縁体に配置され、両者共接地された陰極ベースに電子的に接続される。
一実施形態では、陰極ヘッドは、第1及び第2の電子エミッタフィラメント及び第1及び第2のグリッド対を含むシールドキャビティを画定し、シールド開口の周囲に形成された第1及び第2のタブ対を有するシールド開口を画定する陰極シールドを含むことができる。
一実施形態では、陰極ヘッドは、陰極ベースと、セラミック絶縁体から外方に突出する陰極ベース環状リングを形成するための陰極ベース上のセラミック絶縁体と、互いに離間するようにした、セラミック絶縁体の第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材と、ここで第1のグリッド対が第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有し、第2のグリッド対が第2のグリッド部材と第3のグリッド部材とを有する、また陰極ベース環状リングに接続された陰極シールドとを含み得る。
一実施形態では、第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットは、電子放出方向に平行な壁を有する。一態様では、第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットは、第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットが共通の焦点に向かって開くように、電子放出方向に角度が付けられた壁を有することができる。
一実施形態では、X線管は、実施形態のいずれかの陰極ヘッドと、陰極ヘッドから離間した陽極とを含むことができる。
一実施形態では、X線装置は、陰極ヘッドを有するX線管と、第1の電圧源と、第2の電圧源と、第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有する第1のグリッド対と、第2のグリッド部材と第3のグリッド部材を有する第2のグリッド対と、ここで第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、第1の電圧源に電子的に接続され、第2のグリッド部材は、第2の電圧源に電子的に接続されている、を含むことができる。
一実施形態では、陰極ヘッドを製造する方法は、陰極ベースを形成することと、陰極ベースにセラミック絶縁体を形成することと、セラミック絶縁体に主要グリッド部材を形成することと、主要グリッド部材からセラミック絶縁体まで2つのフィラメントスロットを形成し、グリッド部材から3つの別々の集束グリッド部材を形成し、1つのフィラメントスロットが隣接する別個の集束グリッド部材の間にあるようにすることとを含み得る。一態様では、本方法は、陰極ベースをセラミック絶縁体にろう付けすることと、セラミック絶縁体を主要グリッド部材グリッド部材にろう付けすることとを含み得る。一態様では、この方法は、EDMによる2つのフィラメントスロットの形成を含むことができる。一態様では、本方法は、主要グリッド部材に接合される前に2つのフィラメント凹部が内部に予め形成されたセラミック絶縁体を提供することを含むことができる。一態様では、この方法は、セラミック絶縁体に2つの予め形成されたフィラメント凹部を曝すよう2つのフィラメントスロットを形成することを含むことができる。一態様では、本方法は、2つのフィラメントスロット内にコイル状フィラメントを含む陰極シールドキャビティを形成するように、陰極シールドを陰極ベースに電気的に接続するように、陰極ベースに接続することを含むことができる。
一実施形態では、陰極から陽極に電子を放出する方法は、第1のコイル状フィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、第1の電子ビームを第1の集束グリッド対で集束させることと、第1のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることと、第2のコイル状フィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、第2の電子ビームを第2の集束グリッド対で集束させることと、第2のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることとを含み得る。一態様では、本方法は、一度に第1または第2のコイル状フィラメントの一方のみから電子を放出することを含むことができる。一態様では、本方法は、第1の電子ビームを第1の焦点から第1の集束グリッド対を用いて第2の焦点に操縦すること、または第2の電子ビームを第3の焦点から第2の集束グリッド対を用いて第4の焦点に操縦することを含むことができる。一態様では、本方法は、第1の集束グリッド対を用いて第1の電子ビームが陽極に達するのをゲーティングすること、または第2の集束グリッド対を用いて第2の電子ビームが陽極に達するのをゲーティングすることを含み得る。一態様では、本方法は、第1の集束タブ対によって、第1の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に第1の電子ビームを集束することと、第2の集束タブ対によって、第2の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に第2の電子ビームを集束することとを含み得る。
前述したことから、本開示の様々な実施形態が、説明の目的のために本明細書に記載されたことや、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることが理解される。したがって、本明細書に開示された様々な実施形態は、以下の特許請求の範囲によって示される真の範囲及び精神と共に、限定することを意図するものではない。
本明細書中に列挙されるすべての参考文献は、その全体が特定の参照により本明細書に組み込まれる。
1.
第1のサイズを有する第1の電子エミッタフィラメントと、
前記第1の電子エミッタフィラメントを内部に有する第1のフィラメントスロットの壁を画定する第1のグリッド対であって、前記第1のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電子的に接続される第1のグリッド対と、
前記第1の電子エミッタフィラメントから離間した異なる第2のサイズを有する第2の電子エミッタフィラメントと、
前記第1の電子エミッタを内部に有する第2のフィラメントスロットの壁を画定する第2のグリッド対であって、前記第2のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電子的に接続される第2のグリッド対と
を含む、陰極ヘッド。
2.
第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有する前記第1のグリッド対と、
前記第2のグリッド部材と第3のグリッド部材とを有する前記第2のグリッド対と
を含む、前記1.に記載の陰極。
3.
前記第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、前記同じ電圧源に電子的に接続され、前記第2のグリッド部材は、異なる電圧源に電子的に接続される、前記2.に記載の陰極。
4.
陰極ベースと、
前記陰極ベースのセラミック絶縁体と、
互いに離間するようにした、前記セラミック絶縁体の前記第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材と
を含む、1.に記載の陰極。
5.
前記第1の電子エミッタから放出された電子が前記第1のタブ対の間を通過するように、前記第1の電子エミッタフィラメントに関連付けられた第1のタブ対と、
前記第2の電子エミッタから放出された電子が前記第2のタブ対の間を通過するように、前記第2の電子エミッタフィラメントに関連付けられた第2のタブ対と
を含む、前記1.に記載の陰極。
6.
前記第1の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置する前記第1のタブ対の各タブ部材、及び前記第1の電子エミッタフィラメントの対向する側に位置する前記第1のグリッド対の各グリッド部材と、
前記第2の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置する前記第2のタブ対の各タブ部材、及び前記第2の電子エミッタフィラメントの対向する側に位置する前記第2のグリッド対の各グリッド部材と
を含む、前記5.に記載の陰極。
7.
前記第1のタブ対が、第1のタブ部材と第2のタブ部材とを含み、前記第2のタブ対が、第3のタブ部材と第4のタブ部材とを含む、前記6.に記載の陰極。
8.
前記第1のタブ対と第2のタブ対の両方が、前記第1及び第2のグリッド対から電子的に絶縁されるようにセラミック絶縁体に配置され、両方とも基準電圧で陰極ベースに電気的に接続される、前記6.に記載の陰極。
9.
前記第1及び第2の電子エミッタフィラメント及び第1及び第2のグリッド対を含むシールドキャビティを画定し、シールド開口の周囲に形成された前記第1及び第2のタブ対を有する前記シールド開口を画成する陰極シールド
を含む、前記5.に記載の陰極。
10.
陰極ベースと、
前記セラミック絶縁体から外方に突出する陰極ベース環状リングを形成するための前記陰極ベース上のセラミック絶縁体と、
互いに離間するようにした、前記セラミック絶縁体の第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材と、ここで前記第1のグリッド対が前記第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有し、前記第2のグリッド対が前記第2のグリッド部材と前記第3のグリッド部材とを有する、
前記陰極ベース環状リングに接続された前記陰極シールドと
を含む、前記9.に記載の陰極。
11.
平行な壁を有する、前記第1のフィラメントスロットと第2のフィラメントスロットとを含む、前記1.に記載の陰極。
12.
第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットが共通の焦点に向かって開くように角度の付けられる壁を有する前記第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットを含む、前記1.に記載の陰極。
13.
前記1.に記載の前記陰極ヘッドと、
前記陰極ヘッドから離間された陽極と
を含む、X線管。
14.
前記13.に記載の前記X線管と、
第1の電圧源と、
第2の電圧源と、
第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材とを有する前記第1のグリッド対と、前記第2のグリッド部材及び第3のグリッド部材を有する前記第2のグリッド対とを含み、前記第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、前記第1の電圧源に電子的に接続され、前記第2のグリッド部材は、前記第2の電圧源に電子的に接続されている、X線装置。
15.
陰極ベースを形成することと、
前記陰極ベースにセラミック絶縁体を形成することと、
前記セラミック絶縁体に主要グリッド部材を形成することと、
前記主要グリッド部材から前記セラミック絶縁体まで2つのフィラメントスロットを形成し、前記グリッド部材から3つの別々の集束グリッド部材を形成し、1つのフィラメントスロットが隣接する別個の集束グリッド部材の間にあるようにすることと
を含む、陰極ヘッドを製造する方法。
16.
前記陰極ベースを前記セラミック絶縁体にろう付けすることと、
前記セラミック絶縁体を前記主要グリッド部材グリッド部材にろう付けすることと
を含む、前記15.に記載の方法。
17.
前記2つのフィラメントスロットの前記形成が、EDMによるものである、前記15.に記載の方法。
18.
前記主要グリッド部材に接合する前に、2つのフィラメント凹部が内部に予め形成された前記セラミック絶縁体を提供することを含む、前記15.に記載の方法。
19.
前記2つのフィラメントスロットを形成することが、前記セラミック絶縁体に前記2つの予め形成されたフィラメント凹部を曝す、前記18.に記載の方法。
20.
前記2つのフィラメントスロット内にコイル状フィラメントを含む陰極シールドキャビティを形成するように、陰極シールドを電気的に接続するように、前記陰極ベースに接続することを含む、前記15.に記載の方法。
21.
陰極から陽極へ電子を放出する方法であって、
第1のコイル状フィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、
前記第1の電子ビームを第1の集束グリッド対で集束させることと、
前記第1のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることと、
第2のコイル状フィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、
前記第2の電子ビームを第2の集束グリッド対で集束させることと、
前記第2のコイル状フィラメントからの電子放出を停止させることと
を含む、前記方法。
22.
一度に前記第1または第2のコイル状フィラメントの一方のみから電子を放出することを含む、前記21.に記載の方法。
23.
前記第1の電子ビームを第1の焦点から前記第1の集束グリッド対を用いて第2の焦点に操縦すること、または
前記第2の電子ビームを第3の焦点から前記第2の集束グリッド対を用いて第4の焦点に操縦すること
を含む、前記21.に記載の方法。
24.
前記第1の集束グリッド対を用いて前記第1の電子ビームが前記陽極に達するのをゲーティングすること、または
前記第2の集束グリッド対を用いて前記第2の電子ビームが前記陽極に達するのをゲーティングすること
を含む、前記21.に記載の方法。
25.
第1の集束タブ対によって、前記第1の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に前記第1の電子ビームを集束することと、
第2の集束タブ対によって、前記第2の集束グリッド対による集束と直交する集束方向に前記第2の電子ビームを集束することと
を含む、前記21.に記載の方法。

Claims (26)

  1. 陰極ヘッドであって、
    陰極ベースと、
    前記陰極ベースの上方において第1のサイズを有する第1の電子エミッタフィラメントと、
    前記陰極ベースの上方において前記第1の電子エミッタフィラメントを内部に有する第1のフィラメントスロットの壁を画定する第1のグリッド対であって、前記第1のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電気的に接続され、前記第1のグリッド対の各グリッド部材が、前記第1の電子エミッタフィラメントの対向する側に配置される前記第1のグリッド対と、
    前記陰極ベースの上方において前記第1の電子エミッタフィラメントから離間した異なる第2のサイズを有する第2の電子エミッタフィラメントと、
    前記陰極ベースの上方において前記第2の電子エミッタフィラメントを内部に有する第2のフィラメントスロットの壁を画定する第2のグリッド対であって、前記第2のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電気的に接続され、前記第2のグリッド対の各グリッド部材が、前記第2の電子エミッタフィラメントの対向する側に配置される前記第2のグリッド対と、
    第1の集束タブ対であって、前記第1の集束タブ対の各集束タブ部材は第1の集束タブ先端を有し、前記第1の電子エミッタフィラメントは前記陰極ベース及び各第1の集束タブ先端の間にあり、各第1の集束タブ先端は、前記第1の電子エミッタから放出された電子が前記第1の集束タブ対の間を通過し且つ前記第1の集束タブ対によって集束されるように、前記第1の電子エミッタフィラメントに関連付けられる、前記第1の集束タブ対と、
    第2の集束タブ対であって、前記第2の集束タブ対の各集束タブ部材は第2の集束タブ先端を有し、前記第2の電子エミッタフィラメントは前記陰極ベース及び各第2の集束タブ先端の間にあり、各第2の集束タブ先端は、前記第2の電子エミッタから放出された電子が前記第2の集束タブ対の間を通過し且つ前記第2の集束タブ対によって集束されるように、前記第2の電子エミッタフィラメントに関連付けられる、前記第2の集束タブ対と、
    前記第1及び第2の電子エミッタフィラメント及び第1及び第2のグリッド対を含むシールドキャビティを画定し、シールド開口の周囲に形成された前記第1及び第2のタブ対を有する前記シールド開口を画成する陰極シールドと、を含み、
    前記第1の集束タブ対の各集束タブ部材は前記第1の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置すると共に前記陰極ベースに電気的に接続され、
    前記第2の集束タブ対の各集束タブ部材は前記第2の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置すると共に前記陰極ベースに電気的に接続されている、陰極ヘッド。
  2. 第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有する前記第1のグリッド対と、
    前記第2のグリッド部材と第3のグリッド部材とを有する前記第2のグリッド対と
    を含む、請求項1に記載の陰極。
  3. 前記第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、同じ電圧源に電気的に接続され、前記第2のグリッド部材は、異なる電圧源に電気的に接続される、請求項2に記載の陰極。
  4. 前記陰極ベース上のセラミック絶縁体と、
    互いに離間するようにした、前記セラミック絶縁体上の前記第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材と
    を含む、請求項1に記載の陰極。
  5. 前記第1のタブ対が、第1のタブ部材と第2のタブ部材とを含み、前記第2のタブ対が、第3のタブ部材と第4のタブ部材とを含む、請求項1に記載の陰極。
  6. 前記第1の集束タブ対と第2の集束タブ対の両方が、前記第1のグリッド対及び前記第2のグリッド対から電気的に絶縁されるようにセラミック絶縁体上に配置され、両方とも基準電圧で前記陰極ベースに電気的に接続される、請求項1に記載の陰極。
  7. 平行な壁を有する、前記第1のフィラメントスロットと第2のフィラメントスロットとを含む、請求項1に記載の陰極。
  8. 第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットが共通の焦点に向かって開くように角度の付けられる壁を有する前記第1のフィラメントスロット及び第2のフィラメントスロットを含む、請求項1に記載の陰極。
  9. 請求項1に記載の前記陰極ヘッドと、
    前記陰極ヘッドから離間された陽極と
    を含む、X線管。
  10. 請求項に記載の前記X線管と、
    第1の電圧源と、
    第2の電圧源と、
    第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材とを有する前記第1のグリッド対と、前記第2のグリッド部材及び第3のグリッド部材を有する前記第2のグリッド対とを含み、前記第1のグリッド部材及び第3のグリッド部材は、前記第1の電圧源に電気的に接続され、前記第2のグリッド部材は、前記第2の電圧源に電気的に接続されている、X線装置。
  11. 請求項1に記載の前記陰極ヘッドを製造する方法であって、
    前記陰極ベースを形成することと、
    前記陰極ベースにセラミック絶縁体を形成することと、
    前記セラミック絶縁体に主要グリッド部材を形成することと、
    前記主要グリッド部材から前記セラミック絶縁体まで2つのフィラメントスロットを形成し、前記グリッド部材から3つの別々の集束グリッド部材を形成し、1つのフィラメントスロットが隣接する別個の集束グリッド部材の間にあるようにすることと
    を含む、陰極ヘッドを製造する方法。
  12. 前記陰極ベースを前記セラミック絶縁体にろう付けすることと、
    前記セラミック絶縁体を前記主要グリッド部材にろう付けすることと
    を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記2つのフィラメントスロットの前記形成が、EDMによるものである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記主要グリッド部材に接合する前に、2つのフィラメント凹部が内部に予め形成された前記セラミック絶縁体を提供することを含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記2つのフィラメントスロットを形成することにより、前記セラミック絶縁体内部に予め形成された前記2つのフィラメント凹部を曝す、請求項14に記載の方法。
  16. 前記2つのフィラメントスロット内にコイル状フィラメントを含む陰極シールドキャビティを形成するように、陰極シールドを電気的に接続するように、前記陰極ベースに接続することを含む、請求項11に記載の方法。
  17. 陰極から陽極へ電子を放出する方法であって、
    請求項1に記載の前記陰極ヘッドを設けることと、
    前記第1の電子エミッタフィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、
    前記第1の電子ビームを前記第1のグリッド対で集束させることと、
    前記第1の電子エミッタフィラメントからの電子放出を停止させることと、
    前記第2の電子エミッタフィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、
    前記第2の電子ビームを前記第2のグリッド対で集束させることと、
    前記第2の電子エミッタフィラメントからの電子放出を停止させることと
    を含む、前記方法。
  18. 一度に前記第1または第2の電子エミッタフィラメントの一方のみから電子を放出することを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の電子ビームを第1の焦点から前記第1のグリッド対を用いて第2の焦点に操縦すること、または
    前記第2の電子ビームを第3の焦点から前記第2のグリッド対を用いて第4の焦点に操縦すること
    を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記第1のグリッド対を用いて前記第1の電子ビームが前記陽極に達するのをゲーティングすること、または
    前記第2のグリッド対を用いて前記第2の電子ビームが前記陽極に達するのをゲーティングすること
    を含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記第1の集束タブ対によって、前記第1のグリッド対による集束と直交する集束方向に前記第1の電子ビームを集束することと、
    前記第2の集束タブ対によって、前記第2のグリッド対による集束と直交する集束方向に前記第2の電子ビームを集束することと
    を含む、請求項17に記載の方法。
  22. 陰極ヘッドであって、
    陰極ベースと、
    前記陰極ベースの上方において第1のサイズを有する第1の電子エミッタフィラメントと、
    前記陰極ベースの上方において前記第1の電子エミッタフィラメントを内部に有する第1のフィラメントスロットの壁を画定する第1のグリッド対であって、前記第1のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電気的に接続される前記第1のグリッド対と、
    前記陰極ベースの上方において前記第1の電子エミッタフィラメントから離間した異なる第2のサイズを有する第2の電子エミッタフィラメントと、
    前記陰極ベースの上方において前記第2の電子エミッタフィラメントを内部に有する第2のフィラメントスロットの壁を画定する第2のグリッド対であって、前記第2のグリッド対の各グリッド部材が、異なる電圧源に電気的に接続される前記第2のグリッド対と、
    第1の集束タブ対であって、前記第1の集束タブ対の各集束タブ部材は第1の集束タブ先端を有し、前記第1の電子エミッタフィラメントは前記陰極ベース及び各第1の集束タブ先端の間にあり、各第1の集束タブ先端は、前記第1の電子エミッタから放出された電子が前記第1の集束タブ対の間を通過し且つ前記第1の集束タブ対によって集束されるように、前記第1の電子エミッタフィラメントに関連付けられる、前記第1の集束タブ対と、
    第2の集束タブ対であって、前記第2の集束タブ対の各集束タブ部材は第2の集束タブ先端を有し、前記第2の電子エミッタフィラメントは前記陰極ベース及び各第2の集束タブ先端の間にあり、各第2の集束タブ先端は、前記第2の電子エミッタから放出された電子が前記第2の集束タブ対の間を通過し且つ前記第2の集束タブ対によって集束されるように、前記第2の電子エミッタフィラメントに関連付けられる、前記第2の集束タブ対と、
    前記第1及び第2の電子エミッタフィラメント及び第1及び第2のグリッド対を含むシールドキャビティを画定し、シールド開口の周囲に形成された前記第1及び第2のタブ対を有する前記シールド開口を画成する陰極シールドと、を含み、
    前記第1の集束タブ対の各集束タブ部材は前記第1の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置すると共に前記陰極ベースに電気的に接続され、
    前記第2の集束タブ対の各集束タブ部材は前記第2の電子エミッタフィラメントの対向する端部に位置すると共に前記陰極ベースに電気的に接続されている、陰極ヘッド。
  23. セラミック絶縁体から外方に突出する陰極ベース環状リングを形成するための前記陰極ベース上の前記セラミック絶縁体と、
    互いに離間するようにした、前記セラミック絶縁体上の第1のグリッド部材、第2のグリッド部材、及び第3のグリッド部材であって、前記第1のグリッド対が前記第1のグリッド部材と第2のグリッド部材とを有し、前記第2のグリッド対が前記第2のグリッド部材と前記第3のグリッド部材とを有する、前記第1のグリッド部材、前記第2のグリッド部材、及び前記第3のグリッド部材と、
    前記陰極ベース環状リングに接続された前記陰極シールドとを含む、請求項22に記載の陰極。
  24. 請求項22に記載の前記陰極ヘッドと、
    前記陰極ヘッドから離間された陽極とを含む、X線管。
  25. 請求項24に記載の前記X線管と、
    第1の電圧源と、
    第2の電圧源と、
    前記第1のグリッド対は、第1のグリッド部材及び第2のグリッド部材を有し、前記第2のグリッド対は、前記第2のグリッド部材及び第3のグリッド部材を有し、
    前記第1のグリッド部材及び前記第3のグリッド部材は、前記第1の電圧源に電気的に接続され、前記第2のグリッド部材は、前記第2の電圧源に電気的に接続されている、X線装置。
  26. 陰極から陽極へ電子を放出する方法であって、
    請求項22に記載の前記陰極ヘッドを設けることと、
    前記第1の電子エミッタフィラメントから電子を第1の電子ビームとして放出することと、
    前記第1の電子ビームを前記第1のグリッド対で集束させることと、
    前記第1の電子エミッタフィラメントからの電子放出を停止させることと、
    前記第2の電子エミッタフィラメントから第2の電子ビームとして電子を放出することと、
    前記第2の電子ビームを前記第2のグリッド対で集束させることと、
    前記第2の電子エミッタフィラメントからの電子放出を停止させることと
    を含む、前記方法。
JP2017540264A 2015-01-28 2016-01-28 電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管 Active JP6502514B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/607,942 2015-01-28
US14/607,942 US9779907B2 (en) 2015-01-28 2015-01-28 X-ray tube having a dual grid and dual filament cathode
PCT/US2016/015467 WO2016123405A1 (en) 2015-01-28 2016-01-28 X-ray tube having a dual grid for steering and focusing the electron beam and dual filament cathode

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018509734A JP2018509734A (ja) 2018-04-05
JP6502514B2 true JP6502514B2 (ja) 2019-04-17

Family

ID=55349982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017540264A Active JP6502514B2 (ja) 2015-01-28 2016-01-28 電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9779907B2 (ja)
EP (1) EP3251142B1 (ja)
JP (1) JP6502514B2 (ja)
CN (1) CN107408482B (ja)
WO (1) WO2016123405A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7092664B2 (ja) * 2015-11-13 2022-06-28 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ X線管用カソード
US10121629B2 (en) * 2016-03-31 2018-11-06 General Electric Company Angled flat emitter for high power cathode with electrostatic emission control
DE102016222365B3 (de) * 2016-11-15 2018-04-05 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren, Computerprogrammprodukt, computerlesbares Medium und Vorrichtung zur Erzeugung von Röntgenpulsen bei einer Röntgenbildgebung
CN106653528B (zh) * 2016-12-29 2019-01-29 清华大学 阴极组件及具有该阴极组件的x射线光源与ct设备
US10573483B2 (en) * 2017-09-01 2020-02-25 Varex Imaging Corporation Multi-grid electron gun with single grid supply
EP3496127A1 (en) * 2017-12-07 2019-06-12 Koninklijke Philips N.V. Cathode assembly component for x-ray imaging
US10825634B2 (en) * 2019-02-21 2020-11-03 Varex Imaging Corporation X-ray tube emitter
US20230197396A1 (en) * 2021-12-21 2023-06-22 GE Precision Healthcare LLC X-ray cathode focusing element
CN116959940B (zh) * 2023-09-20 2023-12-29 上海超群检测科技股份有限公司 X射线管的阴极组件及x射线管

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62184747A (ja) * 1986-02-06 1987-08-13 Toshiba Corp X線管装置
FR2650703B1 (fr) 1989-08-07 1991-10-11 Gen Electric Cgr Cathode de tube a rayons x et tube ainsi obtenu
US6259193B1 (en) * 1998-06-08 2001-07-10 General Electric Company Emissive filament and support structure
US6480572B2 (en) * 2001-03-09 2002-11-12 Koninklijke Philips Electronics N.V. Dual filament, electrostatically controlled focal spot for x-ray tubes
CN1553473A (zh) * 2003-05-26 2004-12-08 中国科学院金属研究所 低压场发射阴极x射线管
US7795792B2 (en) 2006-02-08 2010-09-14 Varian Medical Systems, Inc. Cathode structures for X-ray tubes
US9142381B2 (en) * 2009-06-17 2015-09-22 Koninklijke Philips N.V. X-ray tube for generating two focal spots and medical device comprising same
US8396185B2 (en) * 2010-05-12 2013-03-12 General Electric Company Method of fast current modulation in an X-ray tube and apparatus for implementing same
WO2014007167A1 (ja) * 2012-07-02 2014-01-09 株式会社 東芝 X線管
JP2014229388A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 株式会社東芝 X線管

Also Published As

Publication number Publication date
US20160217965A1 (en) 2016-07-28
US9779907B2 (en) 2017-10-03
CN107408482B (zh) 2019-08-23
JP2018509734A (ja) 2018-04-05
CN107408482A (zh) 2017-11-28
WO2016123405A1 (en) 2016-08-04
EP3251142B1 (en) 2020-05-27
EP3251142A1 (en) 2017-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6502514B2 (ja) 電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管
US10181389B2 (en) X-ray tube having magnetic quadrupoles for focusing and collocated steering coils for steering
US10008359B2 (en) X-ray tube having magnetic quadrupoles for focusing and magnetic dipoles for steering
US6438207B1 (en) X-ray tube having improved focal spot control
EP2869327B1 (en) X-ray tube
JP4978695B2 (ja) X線管装置
JP2004063471A (ja) 高放出x線管用のカソード
CN108364843B (zh) 具有用于高发射焦斑的多根灯丝的阴极头
JP6619916B1 (ja) X線発生管、x線発生装置およびx線撮像装置
US9953797B2 (en) Flexible flat emitter for X-ray tubes
CN108364842B (zh) 用于多个发射器阴极的电连接器
JP2014229388A (ja) X線管
JP2011040272A (ja) 平板フィラメントおよびそれを用いたx線管装置
JP2008128977A (ja) 電子線照射装置
JP2007305337A (ja) マイクロフォーカスx線管
JP7196046B2 (ja) X線管
WO2019126008A1 (en) Bipolar grid for controlling an electron beam in an x-ray tube
JP2018181768A (ja) X線管
WO2020001276A1 (zh) 一种扫描式x射线源及其成像系统
JP2004095196A (ja) X線管
JP2008128973A (ja) 電子線照射装置
JP2008034137A (ja) X線管
JP2001076657A (ja) 回転陽極x線管

Legal Events

Date Code Title Description
A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180528

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6502514

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250