JP6497340B2 - 防曇剤 - Google Patents

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Description

本発明は、防曇剤に関し、さらに詳述すると、ヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物および/またはそのオリゴマーを含む防曇剤に関する。
鏡やメガネ、窓に幅広く活用されている透明基材の表面は、湿度の高い場所や、気温差、湿度差のある場所で使用する際、曇りが生じて視界が遮られるという問題がある。曇りが引き起こされる原因は、ガラスやプラスチックの基材表面に付着した水が表面張力によって水滴を形成し、この水滴が光の散乱を引き起こすためである。
これまでに、基材に防曇性を施す方法が種々検討されており、防曇剤として親水性のポリビニルアルコールやポリエチレングリコールをコーティングして用いる方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、シリカ微粒子の多孔質膜や吸水性の樹脂を使用した吸水性タイプの防曇剤も開発されており、防曇の耐水性を改善する開発も行われている(特許文献2参照)。
特開2005−194471号公報 特開2001−233638号公報
しかし、特許文献1の防曇剤は、防曇剤処理後も水への溶解性が高く、耐水性が十分でないという問題がある。
また、特許文献2のようなヒンダードアミノ基含有ケイ素化合物は、通常のアミノシラン化合物と同様に、自身の塩基性よりSi−O結合の解離が引き起こされる。そのため、耐水性が低く、無機化合物から遊離し、耐光性の持続時間が短いという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、無機化合物を処理した場合に、被処理部位の耐水性を向上させるとともに、持続性の耐光性を付与し得る防曇剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、所定のヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物および/またはその加水分解縮合物であるオリゴマー、並びに溶媒を含む組成物を用いて無機化合物を処理した場合に、被処理部位の耐水性が向上するとともに、耐光性が付与され、さらに付与された耐候性が持続するため、当該組成物が防曇剤として好適であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 下記一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物および/または下記平均組成式(2)で示され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000のヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のオリゴマー、並びに溶媒を含むことを特徴とする防曇剤、
Figure 0006497340
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜8の1価炭化水素基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、R2は、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい、置換または非置換の炭素数1〜8の2価炭化水素基を表し、R3およびR4は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表し、nは、0〜2の整数を表し、aは、8〜400の数を表す。)
2. さらに、下記一般式(3)で示されるアルコキシシランを含む1の防曇剤、
Figure 0006497340
(式中、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表し、mは、0〜3の整数を表す。)
3. 前記一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物、平均組成式(2)で示される加水分解縮合物および前記一般式(3)で示されるアルコキシシランが、合計0.01〜30質量%含まれる2の防曇剤
を提供する。
本発明の防曇剤を用いて無機化合物の表面処理をすることで、処理面の耐水性が向上するとともに、高い持続性を有する耐光性が発揮される。
このような特性を有する本発明の防曇剤は、ガラス等の透明基材や、これを含む複合材料等に好適に用いることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の防曇剤は、下記一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物および/または下記平均組成式(2)で示され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000のヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のオリゴマー、並びに溶媒を含む。
Figure 0006497340
式(1)および(2)において、R1は、水素原子、炭素数1〜8の1価炭化水素基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、R2は、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい、置換または非置換の炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R3およびR4は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。
ここで、R1の炭素数1〜8の1価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基等の直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソへキシル基、イソへプチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基等の分岐状のアルキル基;シクロペンチル基、シクロへキシル基等の環状のアルキル基などが挙げられるが、これらの中でも、炭素数1〜3の1価炭化水素基が好ましく、特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基がより好ましい。
炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−へプトキシ基、n−オキトキシ基等の直鎖状のアルコキシ基;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、イソへキソキシ基、イソへプトキシ基、イソオクトキシ基、tert−オクチル基等の分岐状のアルコキシ基が挙げられ、これらの中でも、炭素数1〜3のアルコキシ基である、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基が好ましい。
また、R2の炭素数1〜8の置換または非置換の2価炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基等の直鎖状のアルキレン基;イソプレン基、イソブテン基、sec−ブチレン基、イソペンテン基、ネオペンテン基、イソへキセン基、イソへプテン基、イソオクテン基、tert−オクテン基等の分岐状のアルキレン基;シクロペンタンジイル基、シクロへキサンジイル基等の環状のアルキレン基が挙げられ、これらの中でも、炭素数1〜4の2価炭化水素基が好ましく、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、イソプレン基がより好ましい。
この2価炭化水素基は、その炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよく、置換基の具体例としては、−NH−、−CO−、−S−、−O−、−COO−、−OOC−等が挙げられ、そのような置換された2価炭化水素基としては、−O−(CH23−、−NH−(CH23−、−S−(CH23−、−OOC−(CH23−が好ましい。
また、上記2価炭化水素基は、その水素原子の少なくとも一部が、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
3およびR4の炭素数1〜8の1価炭化水素基の具体例としては、上記R1で例示した基と同様のものが挙げられるが、加水分解速度の観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましい。
上記nは0〜2の整数を表すが、0〜1の整数が好ましい。
aは、8〜400の数を表すが、8〜100の数が好ましい。
本発明において、上記平均組成式(2)で表されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は、2,000〜1,000,000であるが、10,000〜100,000が好ましい。
なお、重量平均分子量は静的光散乱法により測定され、例えば、分子量測定システム(大塚電子(株)製、ELSZ−2000)を用いて、温度25℃、テトラヒドロフラン溶媒を用いて0〜10質量%の範囲で測定することができ、この解析に必要な屈折率は、高感度示唆屈折計(大塚電子(株)製、DRM-3000)を用いることができる。
一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物の具体例としては、トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリメトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロピルピぺリジン、
トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリメトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロピルピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエチル−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、
トリメトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロピルピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロピルピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン
、トリエトキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリメトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリエトキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルエチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルシリル−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルシリル−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルプロピルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン
、トリプロポキシシリルメチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラエチル−1−エチル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロピル−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−エトキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン、トリプロポキシシリルメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−4−ピぺリジン等が挙げられる。
上記平均組成式(2)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のオリゴマーは、一般式(1)で表されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物を加水分解した後、発生したアルコールと水を除去することにより得られる。
加水分解反応に用いる水の量は、加水分解速度の観点から、一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のケイ素原子1molに対して、3〜100molが好ましく、50〜100molがより好ましく、70〜100molがより一層好ましい。
加水分解反応の反応温度は特に限定されないが、0〜120℃が好ましく、60〜120℃がより好ましい。
反応時間も特に限定されないが、1〜20時間が好ましく、1〜14時間がより好ましい。
加水分解反応後、生成するアルコールおよび水は、化合物の安定性の観点から、減圧または常圧下で蒸気化、分離等の方法により除去することが好ましい。
このようにして得られたヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のオリゴマーは、ランダム構造、かご状構造、ラダー構造等のいずれかの構造をとり得る。
また、本発明の防曇剤に含まれる溶媒としては、水、有機溶媒、およびこれらの混合溶媒から適宜選択して用いることができる。
使用可能な有機溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの極性溶媒が挙げられる。
さらに、本発明の防曇剤は、必要に応じて一般式(3)で示されるアルコキシシランを含んでいてもよい。このようなアルコキシシラン化合物を添加することで、防曇効果の耐水性を向上することができる。
Figure 0006497340
式中、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表し、その具体例としては、上記と同様のものが挙げられるが、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基がより好ましい。
mは、0〜3の整数を表すが、1〜2の整数が好ましい。
一般式(3)で示されるアルコキシシラン化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、トリプロポキシメチルシラン、ジプロポキシジメチルシラン、プロポキシトリメチルシラン、トリメトキシエチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、メトキシトリエチルシラン、トリメトキシプロピルシラン、ジメトキシジプロピルシラン、メトキシトリプロピルシラン、トリエトキシエチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、エトキシトリエチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、ジエトキシジプロピルシラン、エトキシトリプロピルシラン、トリプロポキシエチルシラン、ジプロポキシジエチルシラン、プロポキシトリエチルシラン、トリプロポキシプロピルシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、プロポキシトリプロピルシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルジメトキシメチルシラン、フェニルメトキシジメチルシラン、フェニルジメトキシエチルシラン、フェニルメトキシジエチルシラン、フェニルジプロポキシメチルシラン、フェニルプロポキシジメチルシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルジエトキシジメチルシラン、フェニルエトキシトリメチルシラン、フェニルジエトキシエチルシラン、フェニルエトキシジエチルシラン、フェニルジエトキシプロピルシラン、フェニルエトキシジプロピルシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルジプロポキシメチルシラン、フェニルプロポキシジメチルシラン、フェニルジプロポキシエチルシラン、フェニルプロポキシジエチルシラン、フェニルジプロポキシプロピルシラン、フェニルプロポキシジプロピルシラン等が挙げられる。
本発明の防曇剤中における、一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物、平均組成式(2)で示される加水分解縮合物および一般式(3)で示されるアルコキシシランの含有割合は、防曇剤として使用可能な限り特に限定されるものではないが、塗布しやすさ等を考慮すると、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
本発明の防曇剤は、一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物、および/または平均組成式(2)で示される加水分解縮合物と、水とを任意の順序で混合して調製することができる。
また、一般式(3)で示されるアルコキシシランを用いる場合、その配合順序も任意である。
以上説明した本発明の防曇剤を、ガラス等の防曇処理が要求される無機物表面に塗布した後、乾燥して防曇処理を施す。
塗布法は、特に限定されるものではなく、公知の各種コーティング法、例えば、ハケ塗り法、スプレーコーティング法、ワイヤーバー法、ブレード法、ロールコーティング法、ディッピング法等が採用できる。
また、乾燥条件も任意であり、常温から加熱下が採用できるが、加熱下で乾燥させることが好ましい。この際の温度は、基材に悪影響を与えない限り特に制限はないが、通常、50〜150℃程度である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[1]ヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物の合成
[合成例1]
ジムロート式冷却凝縮器、撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mLの四つ口フラスコを十分窒素置換した。次いで、4−アリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン293.5g、白金触媒975.5mgを仕込み、トリエトキシシラン184.6gをゆっくり滴下しながら60〜70℃で6時間加熱撹拌した。ガスクロマトグラフィで原料の消失を確認した後、蒸留によって精製を行い、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを得た。
[合成例2]
ジムロート式冷却凝縮器、撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mLの四つ口フラスコを十分窒素置換した。次いで、4−アリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン293.5g、白金触媒975.5mgを仕込み、ジメトキシメチルシラン158.0gをゆっくり滴下しながら60〜70℃で6時間加熱撹拌した。ガスクロマトグラフィで原料の消失を確認した後、蒸留によって精製を行い、ジメトキシメチルシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを443.7gで得た。
[合成例3]
ジムロート式冷却凝縮器、撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mLの四つ口フラスコを十分窒素置換した。次いで、4−アリルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン488.6g、白金触媒1.5gを仕込み、トリエトキシシラン303.9gをゆっくり滴下しながら65〜75℃で4.5時間加熱撹拌した。ガスクロマトグラフィで原料の消失を確認した後、蒸留によって精製を行い、トリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを得た。
[2]防曇剤の製造
[実施例1−1]
合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン36.2gを純水695.0gと混合し、濃度5質量%の無色透明なトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン水溶液である防曇剤を得た。
[実施例1−2]
ジムロート式冷却凝縮器、ディーンスターク、撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた300mLの四つ口フラスコを十分窒素置換した。次いで、純水114.5gを仕込み、合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン15.2gをゆっくり滴下した。常圧下、60℃で11時間熟成後、120℃に昇温して副生したエタノールの抜き出しを行った。その後、真空乾燥を行い、無色固体の加水分解縮合物を得た。重量平均分子量は2,000であった。得られた加水分解縮合物5.0gを水97.5gで溶解し、重量平均分子量2,000のトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマー水溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−3]
実施例1−2で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマー水溶液16.2gに、合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン16.2gを加え、さらに濃度5質量%となるように水を加え、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマーおよびトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの水溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−4]
合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン12.9g、テトラエトキシシラン1.4g、テトラヒドロフラン(THF)140.4g、水140.2gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよびテトラエトキシシランの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−5]
合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン3.5g、実施例1−2で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマー3.5g、テトラエトキシシラン700mg、THF70.0g、水70.0gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマーおよびテトラエトキシシランが、4.5/4.5/1質量%の水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−6]
実施例1−2で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマー13.0g、テトラエトキシシラン1.4g、THF140.5g、水140.2gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンのオリゴマーおよびテトラエトキシシランの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−7]
合成例2で製造したジメトキシメチルシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン7.6g、THF50.5g、水24.0gを混合し、ジメトキシメチルシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−8]
合成例2で製造したジメトキシメチルシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン13.0g、テトラエトキシシラン1.5g、THF190.6g、水94.4gと混合し、ジエトキシメチルシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよびテトラエトキシシランの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−9]
合成例3で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン7.3g、THF98.8g、水44.0gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−10]
合成例3で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン5.3g、テトラエトキシシラン500mg、THF92.2g、水21.6gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンとテトラエトキシシランの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
[実施例1−11]
合成例1で製造したトリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン13.0g、トリエトキシオクチルシラン1.5g、THF192.0g、水88.2gを混合し、トリエトキシシリルプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとトリエトキシオクチルシランの水/THF溶液である無色透明な防曇剤を得た。
〔防曇性評価〕
上記実施例1−1〜1−11で作製した防曇剤を用い、以下の手法により、防曇性を評価した。結果を表1に示す。
予め水、アセトンで表面を良く洗い、110℃のオーブンで3時間加熱した清潔なスライドガラスを、実施例1−1〜1−11で作製した各溶液に、室温でそれぞれ2時間浸漬した。その後、スライドガラスを引き上げ、窒素ブローした後、オーブンにより110℃で2時間加熱して防曇試料を作製した。
得られた防曇試料の外観および防曇性を表1に示す。
なお、防曇試料の外観は、蛍光灯下目視による判断で行った。
また、防曇性は、防曇試料に呼気を吹き掛け、防曇処理した部分のスライドガラス表面の面積中、目視で、曇らない面積がおよそ100%であれば「◎」、曇らない面積がおよそ70〜90%であれば「○」とした。
〔耐水性評価〕
また、上記実施例1−1〜1−11で作製した防曇剤を用い、以下の手法により、耐水性を評価した。結果を表1に併せて示す。
上記の方法により作製した防曇試料を40℃の水に浸漬し、又は水蒸気に20時間程度さらし、1時間経過するたびに防曇試料を引き上げ、呼気を吹きかけて全面が曇る(防曇性を示さなくなる)までに要した時間を耐水性の目安とした。ヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物で処理されたスライドガラスは、防曇性を示すため、防曇性の有無を確認することにより、ヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物の残存を簡易的に確認することが可能である。
Figure 0006497340
表1に示されるように、いずれの防曇試料も防曇性が確認されていることがわかる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物および/または下記平均組成式(2)で示され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000のヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物のオリゴマー、並びに溶媒を含むことを特徴とする防曇剤。
    Figure 0006497340
    (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜8の1価炭化水素基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、R2は、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい、置換または非置換の炭素数1〜8の2価炭化水素基を表し、R3およびR4は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表し、nは、0〜2の整数を表し、aは、8〜400の数を表す。)
  2. さらに、下記一般式(3)で示されるアルコキシシランを含む請求項1記載の防曇剤。
    Figure 0006497340
    (式中、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表し、mは、0〜3の整数を表す。)
  3. 前記一般式(1)で示されるヒンダードアミノ基含有有機ケイ素化合物、平均組成式(2)で示される加水分解縮合物および前記一般式(3)で示されるアルコキシシランが、合計0.01〜30質量%含まれる請求項2記載の防曇剤。
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