JP6493215B2 - 淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルの製造方法、該製造方法により得られる淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステル - Google Patents

淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルの製造方法、該製造方法により得られる淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステル Download PDF

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Description

本発明は、淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルの製造方法、該製造方法により得られる淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルに関する。
天然樹脂酸であるロジンは、その採取方法により呼称が異なり、通常はガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンと呼ばれている。トール油ロジンは、粗トール油(クラフトパルプの製造時に得られる黒液の酸中和物)からの一蒸留成分であり、他の蒸留成分である脂肪酸などの副成分が少量混在する。またトール油ロジンは、ガムロジンに比べて一般的に硫黄成分の含有率が高く、また臭気や色調が劣る傾向がある。
ロジンエステルは、粘接着剤用のタッキファイヤー、ゴム類や各種プラスチック類の改質剤、トラフィックペイント用原材料等の各種用途に使用されている。しかしながら、ロジンエステルは、外観が黄色〜黄褐色に着色しており、しかも臭気や加熱安定性、耐候性等の点で満足しうるものではない。特に原料ロジンとしてトール油ロジンを用いたロジンエステルは、ガムロジンやウッドロジンを用いて得られるロジンエステルと比べて色調や臭気が劣る傾向がある。
ところで、近時のガムロジンの価格高騰に伴い、比較的価格が安定しているトール油ロジンに対する注目度が高まっている。そのため、上記欠点が解消された、淡色なトール油ロジンやトール油ロジンエステルの開発・上市が強く求められている。
トール油ロジンの上記欠点を解消するための先行技術として、たとえば、特許文献1および2が挙げられる。特許文献1には、トール油ロジンを酸性白土または/および活性白土で吸着処理したのち、該白土を分離(濾別)し、ついで濾液を蒸留して精製トール油ロジンを得ること、更には特定の有機硫黄系化合物の存在下に該精製トール油ロジンとアルコールをエステル化することが開示されている。特許文献2には、トール油ロジンとペンタエリスリトールとのエステル化に際して、活性炭を存在させることにより、色調のよいエステルが得られることが開示されている。
特開平8−209070号公報 米国特許第4585584号明細書
特許文献1に記載の方法では、白土を濾別し、ついで濾液を蒸留して精製トール油ロジンを得るという、2段階の工程が必要である。そこで、仮に白土を濾別せずに直接蒸留する、1段階の工程を採用する場合には、トール油ロジンの分解(たとえば、脱炭酸)が起こる。そのため、目的とする淡色なトール油ロジンを収得しがたい。
また、特許文献2に記載の方法では、得られるトール油ロジンは、淡色からは程遠いものである。また、得られるトール油ロジンエステルから活性炭を分離する必要がある。しかしながら、ロジンエステルの溶融粘度が高いため、分離操作が容易でない。
ところで、トール油ロジンやトール油ロジンエステルを高度に水素化することにより、淡色な生成物を得る手法が知られている。しかしながら、このような手法は、高コストであり、安価なトール油ロジンやトール油ロジンエステルを提供・利用するという斯界の要請に合致しない。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、簡略化された製造方法により、比較的安価で、淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルを製造する方法、該製造方法により得られる淡色な精製トール油ロジンおよびトール油ロジンエステルを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、トール油ロジンの蒸留操作において、分離せずにそのまま使用でき、かつ脱色効果に優れる脱色剤について鋭意検討を重ねた結果、意外にも活性炭の使用が上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一局面による淡色な精製トール油ロジンの製造方法は、活性炭の存在下において、未精製トール油ロジンを蒸留する蒸留工程を含む、淡色な精製トール油ロジンの製造方法である。
また、本発明の一局面による精製トール油ロジンは、上記した淡色な精製トール油ロジンの製造方法により得られる、精製トール油ロジンである。
さらに、本発明の一局面によるトール油ロジンエステルの製造方法は、上記した淡色な精製トール油ロジンの製造方法により淡色な精製トール油ロジンを製造するロジン製造工程と、ロジン製造工程において得られた精製トール油ロジンと、アルコール類とをエステル化反応させるエステル化工程とを含み、エステル化工程中またはエステル化工程後に、硫黄系有機化合物、チオホスファイト系有機化合物、リン系酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加工程をさらに含む、トール油ロジンエステルの製造方法である。
ほかにも、本発明の一局面によるトール油ロジンエステルは、上記したトール油ロジンエステルの製造方法により得られるトール油ロジンエステルである。
図1は、実施例9および実施例13のトール油ロジンエステルについての実際のGPCチャートである。 図2は、実施例13および実施例15のトール油ロジンエステルについての実際のGPCチャートである。
[淡色な精製トール油ロジンの製造方法]
以下、本発明の淡色な精製トール油ロジン(以下、「生成ロジン」ということもある)の製造方法の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態の淡色な精製トール油ロジンの製造方法は、活性炭の存在下において、未精製トール油ロジンを蒸留する蒸留工程を含むことを特徴とする。
なお、本実施形態において、「淡色」とは、蒸留などの処理により未精製物の色を薄くすることをいう。本実施形態で用いる未精製トール油ロジン(以下、「原料ロジン」ということもある)としては、格別の精製が施されていないトール油ロジンをいう。このような原料ロジンは、アビエチン酸、パラストリン酸、ネオアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、デヒドロアビエチン酸などの樹脂酸を主成分とする樹脂酸混合物であり、脂肪酸、高分子量成分、不ケン物、中性成分、着色成分などの副成分を含む。これらの副成分は、主成分である樹脂酸に比べて着色や臭気などの要因となりやすい。本実施形態においては、原料ロジンは、市販の未精製トール油ロジンが格別限定なく使用される。
本実施形態において「精製」とは、原料ロジンに含まれる過酸化物から生起したと考えられる低分子量物から高分子量物までの着色成分、金属イオン及び該ロジンに元々含まれていた不ケン化物などの副成分を除去することをいう。
<蒸留工程>
蒸留工程は、未精製トール油ロジンを蒸留する工程である。本実施形態において「蒸留」とは、通常の単蒸留、薄膜蒸留、精留など各種の蒸留を含む。蒸留の条件は、通常は留出温度185〜260℃、好ましくは195〜255℃、圧力は1〜30hPa、好ましくは1〜20hPaの範囲から蒸留時間を考慮して適宜に決定される。
活性炭の素材としては、たとえば、おがくず、木材チップ、木炭、ヤシガラ炭、石炭、フェノール樹脂、レーヨンなどが用いられる。活性化反応は、薬品賦活、ガス賦活のいずれの方法であってもよい。薬品賦活で用いる薬品としては、たとえば塩化亜鉛、燐酸などが工業的に使用できる。またガス賦活で用いるガスとしては、たとえば水蒸気、二酸化炭素、空気、燃焼ガスなどが挙げられる。本実施形態で用いる活性炭は、格別限定されずに使用できる。活性炭は、淡色化効果が優れる点から、所定の比表面積、細孔容積および平均細孔直径を有することが好ましい。具体的には、比表面積は、300m2/g以上であることが好ましく、400m2/g以上であることがより好ましく、500m2/g以上であることが特に好ましい。また、比表面積は、1700m2/g以下であることが好ましく、1500m2/g以下であることがより好ましく、1400m2/g以下であることが特に好ましい。細孔容積は、0.10ml/g以上であることが好ましく、0.15ml/g以上であることがより好ましく、0.25ml/g以上であることが特に好ましい。また、細孔容積は、2.0ml/g以下であることが好ましく、1.5ml/g以下であることがより好ましく、1.0ml/g以下であることが特に好ましい。平均細孔直径は、1.0nm以上であることが好ましく、1.4nm以上であることがより好ましく、1.6nm以上であることが特に好ましい。また、平均細孔直径は、5.0nm以下であることが好ましく、4.0nm以下であることがより好ましく、3.5nm以下であることが特に好ましい。
蒸留工程においては、後述するトール油ロジンエステルを製造する場合において採用されるエステル化反応時の加熱によって、ロジンエステルの初期の色調が劣化することを抑制したり、得られるロジンエステルの加熱による色調劣化を小さくする(色調安定性を保つ)目的に、不均化触媒が添加されても良い。不均化触媒としては、格別限定されず各種公知のものが適宜選択して使用される。たとえば、不均化触媒は、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、白金カーボンなどの担持触媒、ニッケル、白金等の金属粉末、ヨウ素、ヨウ化鉄等のヨウ化物などが使用される。これらの中でも、不均化触媒は、パラジウム、ロジウム、ニッケルおよび白金が好ましい。これらの不均化触媒は、複数が用いられてもよい。
担持触媒に用いられる担体としては、格別限定されず各種公知のものから適宜選択して使用される。特に担体は、カーボン、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土およびハイドロタルサイトが好ましい。
さらに、これら不均化触媒の中でも、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、白金カーボンなどがより好ましい。
不均化触媒の使用量は、未精製トール油ロジンに対し、通常0.01重量%以上であり、好ましくは0.05重量%以上である。また、不均化触媒の使用量は、未精製トール油ロジンに対し、通常3.0重量%以下であり、好ましくは1.0重量%以下である。不均化触媒の使用量が3.0重量%を超える場合、得られる精製トール油ロジンの価格上昇につながる可能性がある。一方、不均化触媒の使用量が0.01重量%未満の場合、不均化触媒を添加することによる効果が得られにくい。
蒸留工程を経て得られる精製トール油ロジンは、淡色であり、色調がよい。このような色調としては、通常はガードナー色度(JIS K5902に準拠)で4未満、好ましくは3以下である。なお、本実施形態において、ガードナー色度が「4未満」とは、4-を含み、4及び4+を含まないことをいう。
精製トール油ロジンの他の物性として、酸価(JIS K2501)は、通常155mgKOH/g以上であることが好ましく、165mg/KOH以上であることがより好ましい。また、酸価は、180mgKOH/g以下であることが好ましく、180mgKOH/g以下であることがより好ましい。
以上、本実施形態の精製トール油ロジンの製造方法によれば、未精製トール油ロジンから淡色な精製トール油ロジンを、実質的に蒸留工程のみにより製造することができる。そのため、本実施形態の製造方法は、従来よりも、工程が簡略化されており、淡色な精製トール油ロジンを比較的安価に提供することができる。また、得られる精製トール油ロジンは、淡色であり、色調がよい。そのため、精製トール油ロジンは、工業的価値が高く、各種誘導体(たとえば後述するトール油ロジンエステル)を製造するための有用原料となる。
[トール油ロジンエステルの製造方法]
以下、本発明のトール油ロジンエステルの製造方法の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法は、ロジン製造工程と、エステル化工程とを含む。以下、それぞれの工程について説明する。
<ロジン製造工程>
ロジン製造工程は、上記した淡色な精製トール油ロジンを製造する工程である。上記のとおり、得られる精製トール油ロジンは、淡色であり、色調がよい。本実施形態では、このような淡色な精製トール油ロジンをさらにエステル化することにより、同じく色調のよいトール油ロジンエステルを製造する。
<エステル化工程>
エステル化工程は、ロジン製造工程において得られた精製トール油ロジンと、アルコール類とをエステル化反応させる工程である。
アルコール類としては、一般的にロジンエステルを製造する際に用いられる各種公知のアルコールを、格別制限なく使用できる。アルコールとしては、たとえば、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコールのような1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の2価アルコール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価アルコール等が挙げられる。また、1個のエポキシ基が2個の水酸基に相当するメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等の単官能性エポキシ化合物や、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の多官能性エポキシ化合物等が挙げられる。これらは、2種以上が適宜組み合わされて使用されてもよい。従来、これらのアルコール類の中でも、反応性が劣るためエステル化温度を高くする必要のあるアルコール(たとえばペンタエリスリトール)を用いた場合には、反応温度が高いため、得られるトール油ロジンエステルの着色が大きくなる傾向があった。しかしながら、本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法によれば、上記した淡色な精製トール油ロジンが使用され、かつ、後述する酸化防止剤が添加されることにより、エステル化時の劣化が抑えられる。その結果、得られるトール油ロジンエステルは、着色が大きくなり過ぎることなく、淡色が維持され得る。
エステル化の条件としては、通常のエステル化条件を格別制限なく採用することができる。たとえば、エステル化は、所定量の後述する酸化防止剤と、生成ロジンと、アルコール類とを反応容器に仕込み、通常は不活性ガス気流下、大気圧下で150〜300℃に加熱し、撹拌下に生成水を系外に除去しながら反応を進めることにより行うことができる。生成ロジンとアルコール類との仕込み割合は、格別限定されない。これらの仕込み割合は、通常は、カルボキシル基の合計と水酸基の合計との当量比で、1:1.5〜1:0.7程度に調整される。なお、エステル化工程において、後述するカルボン酸類が添加される場合には、これらのカルボン酸類のカルボキシル基も仕込み割合に考慮される。また、アルコール類にエポキシ化合物が使用される場合には、水酸基の数は、2個として計算する。また、反応時間の短縮のために、エステル化触媒が添加されてもよい。このようなエステル化触媒としては、たとえば酢酸、p−トルエンスルホン酸、亜燐酸、次亜燐酸などの酸触媒及びそれらの金属塩、アミン、アンモニウム塩等の中和物、水酸化リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの金属酸化物ならびに後述する亜リン酸エステルなどが使用される。
(酸化防止剤添加工程)
本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法は、エステル化工程中またはエステル化工程後に、硫黄系有機化合物、チオホスファイト系有機化合物、リン系酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加工程を含むことを特徴とする。これらの酸化防止剤を添加することにより、エステル化時の酸化劣化を抑制するとともに、得られるトール油ロジンエステルの加熱安定性を向上させることができる。すなわち、通常のエステル化工程では、たとえば熱が加えられることにより、精製トール油ロジン(または得られるトール油ロジンエステル)の色調が黄色〜黄褐色に変化しやすい。しかしながら、本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法によれば、これら特定の酸化防止剤をエステル化工程中またはエステル化工程後に添加される。そのため、すでに色調の優れた精製トール油ロジンの色調が劣化されにくく、優れた色調が維持されやすい。
硫黄系有機化合物としては、格別限定されず各種公知のものを選択して使用することができる。たとえば、硫黄系有機化合物としては、特開昭59−230072号に記載されている各種のフェノールスルフィド類が挙げられる。より具体的には、硫黄系有機化合物としては、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール、4,4’−ビス(フェノール)スルフィド、4,4’−ビス(フェノール)スルホキシド、4,4’−ビス(フェノール)スルホン、4,4’−ビス(フェノール)チオールスルフィナート、4,4’−ビス(フェノール)チオールスルホナート、2,2’−ビス(p−クレゾール)スルフィド、2,2’−ビス(p−クレゾール)スルホキシド、2,2’−ビス(p−クレゾール)スルホン、2,2’−ビス(p−t−ブチルフェノール)スルフィド、2,2’−ビス(p−t−ブチルフェノール)スルホキシド、2,2’−ビス(p−t−ブチルフェノール)スルホン、4,4’−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)スルホキシド、4,4’−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)スルフィド、4,4’−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)スルホキシド、4,4’−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)スルホン、4,4’−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)スルホン、4,4’−ビス(レゾルシノール)スルフィド、4,4’−ビス(レゾルシノール)スルホキシド、4,4’−ビス(レゾルシノール)スルホン、1,1’−ビス(β−ナフトール)スルフィド、1,1’−ビス(β−ナフトール)スルホキシド、1,1’−ビス(β−ナフトール)スルホン、4,4’−ビス(α−ナフトール)スルフィド、4,4’−ビス(α−ナフトール)スルホキシド、4,4’−ビス(α−ナフトール)スルホン、t−アミルフェノールジスルフィドオリゴマー、ノニルフェノールジスルフィドオリゴマーなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を適宜に組み合わせて使用することができる。また、2,2−ビス[{3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ}メチル]プロパン−1,3−ジイルビス[3−(ドデシルチオ)プロピオネート]など、フェノールスルフィド類以外の硫黄系有機化合物が使用されても良い。硫黄系有機化合物の使用量は、格別限定されない。淡色効果が優れ、かつ、経済性を考慮すれば、硫黄系有機化合物は、通常は生成ロジンに対し、0.01重量%以上となるよう使用されることが好ましく、0.05重量%以上となるよう使用されることがより好ましい。また、硫黄系有機化合物は、通常は生成ロジンに対し、5重量%以下となるよう使用されることが好ましく、2重量%以下となるよう使用されることがより好ましい。
チオホスファイト系有機化合物としては、格別限定されず各種公知のものを選択して使用することができる。たとえば、チオホスファイト系有機化合物としては、トリラウリルトリチオホスファイト、トリデシルトリチオホスファイト、トリベンジルトリチオホスファイト、トリシクロヘキシルトリチオホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)トリチオホスファイト、トリナフチルトリチオホスファイト、ジフェニルデシルトリチオホスファイト、ジフェニルラウリルトリチオホスファイト、テトララウリル−4−オキサヘプチレン−1,7−テトラチオホスファイト、テトラキス(メルカプトラウリル)−1,6−ジメルカプトヘキシレンジホスファイト、ペンタキス(メルカプトラウリル)ビス(1,6−ヘキシレン−ジメルカプト)トリチオホスファイト、テトラキス(メルカプトラウリル)−2,9−ジメルカプト−p−メチレンジホスファイト、ビス(メルカプトラウリル)−1,6−ジメルカプトヘキシレン−ビス(ベンゼンホスファイト)、ジオクチルジチオペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルジチオペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルラウリルジチオペンタエリスリトールジホスファイトなどを挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を適宜に組み合わせて使用することができる。チオホスファイト系有機化合物の使用量は、格別限定されない。チオホスファイト系有機化合物の使用量は、淡色効果が優れ、かつ、経済性を考慮すれば、通常は生成ロジンに対し、0.01重量%以上となるよう使用されることが好ましく、0.05重量%以上となるよう使用されることがより好ましい。また、チオホスファイト系有機化合物の使用量は、通常は生成ロジンに対し、2.0重量%以下となるよう使用されることが好ましく、1.0重量%以下となるよう使用されることがより好ましい。
リン系酸化防止剤としては、格別限定されず各種公知のものを選択して使用することができる。たとえば、リン系酸化防止剤としては、亜リン酸、次亜リン酸及びそれらの金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等の中和物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどが挙げられる。これらのうち、色調の良いロジンエステルを得るために、亜リン酸、次亜リン酸及びそれらの金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等の中和物、ジフェニルハイドロゲンホスファイト、ビス(t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(4−メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどを用いることがより好ましい。また、種類によっては、リン系酸化防止剤がエステル化触媒としても機能しうる。リン系酸化防止剤は、1種を単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。リン系酸化防止剤の使用量は、格別限定されない。上述の効果を考慮すれば、リン系酸化防止剤の使用量は、通常は生成ロジンに対し、0.01重量%以上となるよう使用されることが好ましく、0.05重量%以上となるよう使用されることがより好ましい。また、リン系酸化防止剤の使用量は、通常は生成ロジンに対し、5.0重量%以下となるよう使用されることが好ましく、3.0重量%以下となるよう使用されることがより好ましい。
(カルボン酸類添加工程)
本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法は、エステル化工程において、カルボン酸類を添加するカルボン酸類添加工程をさらに含んでもよい。カルボン酸類添加工程は、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を添加する工程である。
カルボン酸類としては、一般的にロジンエステルを製造する際に用いられる各種公知の化合物を格別制限なく使用することができる。具体的には、たとえば、安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、アクリル酸等の一塩基酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ヘキサハイドロフタル酸、テトラハイドロフタル酸、ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の多塩基酸、該カルボン酸の酸無水物やエステル類が挙げられる。カルボン酸類は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルボン酸類を使用することで、得られる精製トール油ロジンエステルが高分子量かつ広い分子量分布を有するものとなる。このような高分子量かつ広い分子量分布を有するトール油ロジンエステルを用いることで、粘接着用途における主剤となるベース樹脂との相溶性および基材への密着性、タック、保持力の粘着特性や耐熱性、耐溶剤性、耐水性等を最適化した粘着付与剤を設計し得る。
これらのカルボン酸類の使用量は、格別限定されない。カルボン酸類の使用量は、主剤となるベースポリマーとの相溶性、およびタッキファイヤー用途における基材への密着性の観点から、生成ロジンに対して、10.0重量%以下であることが好ましく、5.0重量%以下であることがより好ましい。また、カルボン酸類の使用量は、0.5重量%以上であることが好ましい。
(ヒンダードフェノール系酸化防止剤添加工程)
本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法は、エステル化工程中またはエステル化工程後に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加するヒンダードフェノール系酸化防止剤添加工程をさらに含んでもよい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、格別限定されず各種公知のものを選択して使用することができる。たとえば、トリエチレングリコールビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,6−ヘキサンジオールビス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、ペンタエリスリチルテトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、1種を単独でまたは2種以上を適宜に組み合わせて使用することができる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用量は、格別限定されない。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用量は、エステル化反応時の酸化による劣化を一層抑制でき、より淡色にし得る観点から、0.01重量%以上となるよう使用されることが好ましく、0.05重量%以上となるよう使用されることがより好ましい。通常は生成ロジンに対し、5.0重量%以下となるよう使用されることが好ましく、3.0重量%以下となるよう使用されることがより好ましい。
トール油ロジンエステルの製造方法全体の説明に戻り、以上の工程を経て得られるトール油ロジンエステルは、淡色であり、色調がよい。このような色調としては、通常はガードナー色度(JIS K5902に準拠)で4未満、好ましくは3以下である。また、酸価(JIS K2501に準拠)は、好ましくは30mgKOH/g以下である。
以上、本実施形態のトール油ロジンエステルの製造方法によれば、淡色であり、かつ、加熱時の臭気、安定性や相溶性などの諸性能に優れたトール油ロジンエステルが得られる。そのため、トール油ロジンエステルは、工業的価値が高く、感圧性接着剤またはホットメルト接着剤用のタッキファイヤー、ゴム類や各種プラスチック類の改質剤、トラフィックペイント用原材料、インキや塗料の改質剤などとして好適に使用することができ、これら用途における最終製品の商品価値を向上し得る。
以上、本発明の一実施形態について説明した。本発明は、上記実施形態に格別限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
(1)活性炭の存在下において、未精製トール油ロジンを蒸留する蒸留工程を含む、淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(2)前記精製トール油ロジンは、ガードナー色度が4未満であり、かつ酸価が155〜180mgKOH/gである、(1)記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(3)前記活性炭は、比表面積が300〜1700m2/gであり、細孔容積が0.10〜2.0ml/gであり、平均細孔直径が1.0〜5.0nmである、(1)または(2)記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(4)前記蒸留工程は、不均化触媒の存在下において行われる、(1)〜(3)のいずれかに記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(5)前記不均化触媒は、パラジウム、ロジウム、ニッケルおよび白金からなる群から選択される少なくとも1つの金属を担体上に担持させた触媒である、(4)記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(6)前記担体は、カーボン、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土およびハイドロタルサイトからなる群から選択される少なくとも1つである(5)記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法により得られる、精製トール油ロジン。
(8)(1)〜(6)のいずれかに記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法により淡色な精製トール油ロジンを製造するロジン製造工程と、前記ロジン製造工程において得られた前記精製トール油ロジンと、アルコール類とをエステル化反応させるエステル化工程とを含み、前記エステル化工程中または前記エステル化工程後に、硫黄系有機化合物、チオホスファイト系有機化合物、リン系酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加工程をさらに含む、トール油ロジンエステルの製造方法。
(9)前記エステル化工程において、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を添加するカルボン酸類添加工程をさらに含む、(8)記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
(10)前記エステル化工程中または前記エステル化工程後に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加するヒンダードフェノール系酸化防止剤添加工程をさらに含む、(8)または(9)記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
(11)前記トール油ロジンエステルは、ガードナー色度が4未満である、(8)〜(10)のいずれかに記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
(12)(8)〜(11)のいずれかに記載のトール油ロジンエステルの製造方法により得られるトール油ロジンエステル。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。本発明は、これら実施例に限定されるものではない。各例中、特記しない限り、部および%は重量基準である。
使用した原料を以下に示す。
(未精製トール油ロジン)
未精製トール油ロジンA:酸価174.7mgKOH/g、軟化点(JIS K 5902に規定する環球法により測定、以下同様)75.0℃、色調ガードナー6-
(活性炭)
活性炭A:比表面積1443m2/g、細孔容積1.277ml/g、平均細孔直径3.54nm
活性炭B:比表面積1143m2/g、細孔容積0.707ml/g、平均細孔直径2.47nm
活性炭C:比表面積1133m2/g、細孔容積0.504ml/g、平均細孔直径1.78nm
活性炭D:比表面積491m2/g、細孔容積0.226ml/g、平均細孔直径1.85nm
活性炭E:比表面積110m2/g、細孔容積0.05ml/g、平均細孔直径1.80nm
(不均化触媒)
不均化触媒A:パラジウム5%含有カーボン(含水率50%)
不均化触媒B:白金5%含有カーボン(含水率55%)
不均化触媒C:安定化ニッケル(ニッケル45%含有珪藻土)
(酸化防止剤)
リン系酸化防止剤A:テトラアルキル−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、(株)ADEKA製、商品名「アデカスタブ1500」
リン系酸化防止剤B:9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド(三光(株)製、商品名「HCA」)
リン系酸化防止剤C:3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン((株)ADEKA製、商品名「アデカスタブPEP36」)
リン系酸化防止剤D:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(BASFジャパン社製、商品名「イルガフォス168」)
硫黄系有機化合物A:4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(住友化学(株)製、商品名「スミライザーWX−RC」)
硫黄系有機化合物B:2,2−ビス{[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ]メチル}プロパン−1,3−ジイルビス[3−(ドデシルチオ)プロピオネート](住友化学(株)製、商品名「スミライザーTP−D」)
チオホスファイト系有機化合物A:トリラウリルトリチオホスファイト(城北化学工業(株)製、商品名「JPS−312」)
ヒンダードフェノール系酸化防止剤A:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASFジャパン社製、商品名「イルガフォス1076」)
ヒンダードフェノール系酸化防止剤B:2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン(大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクラックNS−7」)
ヒンダードフェノール系酸化防止剤C:3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名「スミライザーGA−80」)
<精製トール油ロジンの製造>
(実施例1)
蒸留容器に、未精製トール油ロジンAを1000部、および活性炭Aを30.0部仕込み、チッ素シール下に4hPaの減圧下で蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(a)」という)とした。なお、初留における留出温度は195℃未満であり、釜内温度は210℃未満であった。また、主留における留出温度は195℃以上255℃未満であり、釜内温度は210℃以上280℃未満であった。さらに、釜残における留出温度は255℃以上であり、釜内温度は280℃以上であった。
(実施例2)
実施例1において、活性炭Aを活性炭Bに代えた他は同様にして蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(b)」という)とした。
(実施例3)
実施例1において、活性炭Aを活性炭Cに代えた他は同様にして蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(c)」という)とした。
(実施例4)
実施例1において、活性炭Aを活性炭Dに代えた他は同様にして蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(d)」という)とした。
(実施例5)
実施例1において、活性炭Aを活性炭Eに代えた他は同様に減圧蒸留し、得られた主留を比較用精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(e)」という)とした。
(実施例6)
蒸留容器に、未精製トール油ロジンAを1000部、活性炭Cを25.0部、および不均化触媒Aを5.0部仕込み、チッ素シール下に4hPaの減圧下で蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(f)」という)とした。
(実施例7)
実施例6において、不均化触媒Aを不均化触媒Bに変更した他は同様にして蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(g)」という)とした。
(実施例8)
実施例6において、不均化触媒Aを不均化触媒Cに変更した他は同様にして蒸留し、得られた主留を精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(h)」という)とした。
(比較例1)
実施例1において、活性炭を使用しなかった他は同様にして減圧蒸留し、得られた主留を比較用精製トール油ロジン(以下、「精製トール油ロジン(i)」という)とした。
実施例1〜8および比較例1における、主留分の色調(ガードナー色度、JIS K5902に準拠)、酸価(JIS K2501に準拠)、軟化点および収率を表1に示す。
表1に示されるように、蒸留工程において活性炭A〜Eを用いた実施例1〜8では、活性炭を用いなかった比較例1よりも、淡色で色調のよい精製トール油ロジンが得られた。
<精製トール油ロジンエステルの製造>
(実施例9)
反応容器に、精製トール油ロジン(a)1000部を仕込み、チッ素気流下で180℃に昇温し溶融撹拌した。その後、リン系酸化防止剤Aを3部、リン系酸化防止剤Bを10部およびフマル酸10部を仕込み、200℃で1時間保温した。その後、硫黄系有機化合物Aを4部、およびリン系酸化防止剤Cを2.4部仕込み、200℃でペンタエリスリトール106.8部を加えた後、255℃にまで昇温し、同温度で12時間エステル化反応を行った。酸価が30mgKOH/g以下になった時点でリン系酸化防止剤Dを3.2部添加し、50hPaの減圧下、1時間同温度で保温し、そのまま210℃まで冷却して、窒素気流下に常圧に戻した。その後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Aを2.6部添加して同温度で10分間撹拌した後、取り出して、精製ロジンエステルAを990部(収率86.8%)得た。
(実施例10)
実施例9において、精製トール油ロジン(a)に代えて精製トール油ロジン(b)を用い、かつペンタエリスリトールの使用量を108.5部とした他は同様にしてエステル化反応を行ない、精製ロジンエステルBを995部(収率87.0%)得た。
(実施例11)
実施例9において、精製トール油ロジン(a)に代えて精製トール油ロジン(c)を用い、かつペンタエリスリトールの使用量を109.4部とした他は同様にしてエステル化反応を行ない、精製ロジンエステルCを998部(収率87.2%)得た。
(実施例12)
実施例9において、精製トール油ロジン(a)に代えて精製トール油ロジン(d)を用い、かつペンタエリスリトールの使用量を111.8部とした他は同様にしてエステル化反応を行い、精製トール油ロジンエステルDを996部(収率86.8%)得た。
(実施例13)
反応容器に、精製トール油ロジン(f)1000部を仕込み、チッ素気流下で180℃に昇温し溶融撹拌した。リン系酸化防止剤Aを3部、リン系酸化防止剤Bを17部、チオホスファイト系有機化合物Aを4部およびリン系酸化防止剤Cを2.4部仕込み10分間撹拌した。200℃に昇温後、ペンタエリスリトール126.2部を加えた後、255℃まで昇温し、同温度で12時間エステル化反応を行なった。酸価が30mgKOH/g以下になった時点でリン系酸化防止剤Dを3.2部添加し、50hPaの減圧下、1時間同温度で保温し、そのまま210℃まで冷却して、窒素気流下に常圧に戻した。その後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Bを10部添加して同温度で30分間撹拌した後、取り出して、精製ロジンエステルEを1001部(収率85.9%)得た。
(実施例14)
実施例13において、エステル化後窒素気流下を常圧に戻して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Bを10部添加する代わりに、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Cを2.5部および硫黄系有機化合物Bを2.5部添加した他は同様にして、精製ロジンエステルFを988部(収率85.1%)得た。
(実施例15)
反応容器に、精製トール油ロジン(f)1000部を仕込み、チッ素気流下で180℃に昇温し溶融撹拌した。リン系酸化防止剤Aを3部、リン系酸化防止剤Bを15部、チオホスファイト系有機化合物Aを4部およびリン系酸化防止剤Cを3部仕込み10分間撹拌した。200℃に昇温後、ペンタエリスリトール122.5部、ネオペンチルグリコール6.0部およびトリメチロールプロパン5.1部を加えた後、255℃まで昇温し、同温度で12時間エステル化反応を行なった。酸価が30mgKOH/g以下になった時点でアジピン酸を15.5部添加し、255℃で更に4時間エステル化した。その後、リン系酸化防止剤Dを3.2部添加し、50hPaの減圧下、3時間同温度でエステル化し、そのまま210℃まで冷却して、窒素気流下に常圧に戻した。その後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Cを2.6部および硫黄系有機化合物Bを2.6部添加して同温度で30分間撹拌した後、取り出して、精製ロジンエステルGを1017部(収率86.0%)得た。
(比較例2)
実施例9において、精製トール油ロジン(a)に代えて精製トール油ロジン(i)を用い、かつペンタエリスリトールの使用量を111.9部とした他は同様にしてエステル化反応を行ない、比較用精製ロジンエステルHを986部(収率86.0%)得た。
(比較例3)
反応容器に、精製トール油ロジン(i)1000部を仕込み、チッ素気流下で180℃に昇温し溶融撹拌した。その後、リン系酸化防止剤Aを3部およびフマル酸10部を仕込み200℃で1時間保温した。その後、硫黄系有機化合物Aを4部および水酸化カルシウムを0.14部仕込み、200℃でペンタエリスリトール111.9部を加えた後、275℃にまで昇温して、同温度で10時間エステル化反応を行った。酸価が30mgKOH/g以下になった時点でリン系酸化防止剤Dを3.2部添加し、50hPaの減圧下、1時間同温度で保温し、そのまま210℃まで冷却して、窒素気流下に常圧に戻した。その後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Aを2.6部添加して同温度で10分間撹拌した後、取り出して、比較用精製ロジンエステルIを962部(収率84.8%)得た。
(比較例4)
反応容器に、精製トール油ロジン(f)1000部を仕込み、チッ素気流下で200℃に昇温し溶融撹拌した。200℃でペンタエリスリトール124.3部を加えた後、p−トルエンスルホン酸一水和物0.2部を添加し、275℃まで昇温して、同温度で10時間エステル化反応を行った。酸価が30mgKOH/g以下になった時点で、50hPaの減圧下、1時間同温度で保温した。そのまま210℃まで冷却して、窒素気流下に常圧に戻し、取り出して、比較用精製ロジンエステルJを954部(収率84.8%)得た。
実施例9〜15および比較例2〜4における、得られた精製ロジンエステルの色調(ガードナー色度、JIS K5902に準拠)、酸価(JIS K5902に準拠)、軟化点を表2に示す。また、以下の評価方法により、得られた精製ロジンエステルの加熱安定性を評価した。結果(24時間後の色調)を表2に示す。さらに、以下の測定方法により、実施例9、13および15における、得られた精製ロジンエステルの分子量、分子量分布を測定し、高分子量かつ広い分子量分布であることを確認した。結果を図1および図2に示す。図1は、実施例9および実施例13におけるトール油ロジンエステルのGPCチャートであり、図2は、実施例13および実施例15のトール油ロジンエステルのGPCチャートである。
(加熱安定性)
実施例9〜15および比較例2〜4で得られた各ロジンエステル5gをそれぞれ内径1.5cm、高さ15cmの試験管に入れ、蓋をしないまま180℃の循風乾燥器に静置して24時間後の色調(ガードナー色度)を観察した。
(分子量、分子量分布)
実施例9、13および15で得られた各ロジンエステルを濃度0.34%になるよう、THFで希釈し、GPCを用いて、以下の条件にて重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。
(測定条件)
GPC本体:HLC−8120(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel SuperHM−L 3本
溶剤:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:40℃、流量:0.6ml/min
表2に示されるように、蒸留工程において活性炭を使用して得られた精製トール油ロジンを用い、かつ、リン系酸化防止剤、チオホスファイト系酸化防止剤または硫黄系有機化合物からなる酸化防止剤を用いてエステル化した実施例9〜15では、蒸留工程において活性炭を使用せずに得た精製トール油ロジンを用いるか、または、上記酸化防止剤を用いずにエステル化した比較例2〜4よりも、淡色で色調のよいトール油ロジンエステルが得られた。中でも、実施例13に対し、酸化防止剤としてさらに硫黄系有機化合物を用いた実施例14および15は、加熱安定性の優れた色調のよいトール油ロジンエステルが得られた。

Claims (9)

  1. 活性炭の存在下において、未精製トール油ロジンを蒸留する蒸留工程を含み、
    前記蒸留工程は、不均化触媒の存在下において行われる、淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
  2. 前記精製トール油ロジンは、ガードナー色度が4未満である請求項1記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
  3. 前記活性炭は、比表面積が300〜1700m2/gであり、細孔容積が0.10〜2.0ml/gであり、平均細孔直径が1.0〜5.0nmである、請求項1または2記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
  4. 前記不均化触媒は、パラジウム、ロジウム、ニッケルおよび白金からなる群から選択される少なくとも1つの金属を担体上に担持させた触媒である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
  5. 前記担体は、カーボン、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土およびハイドロタルサイトからなる群から選択される少なくとも1つである請求項記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の淡色な精製トール油ロジンの製造方法により淡色な精製トール油ロジンを製造するロジン製造工程と、
    前記ロジン製造工程において得られた前記精製トール油ロジンと、アルコール類とをエステル化反応させるエステル化工程とを含み、
    前記エステル化工程中または前記エステル化工程後に、硫黄系有機化合物、チオホスファイト系有機化合物、リン系酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加工程をさらに含む、トール油ロジンエステルの製造方法。
  7. 前記エステル化工程において、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を添加するカルボン酸類添加工程をさらに含む、請求項記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
  8. 前記エステル化工程中または前記エステル化工程後に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加するヒンダードフェノール系酸化防止剤添加工程をさらに含む、請求項6または7記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
  9. 前記トール油ロジンエステルは、ガードナー色度が4未満である、請求項6〜8のいずれか1項に記載のトール油ロジンエステルの製造方法。
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