JP6491048B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダ内に直接燃料を噴射するとともに1サイクルあたり複数回の燃料噴射が可能な直噴エンジンを制御するエンジン制御装置に関し、特に噴射回数変更時のドライバビリティを改善したものに関する。
フューエルインジェクタからシリンダ内(燃焼室内)に直接燃料を噴射するガソリン直噴エンジンにおいては、1サイクルあたりの燃料噴射を複数回(複数段)に分割することによって、気化潜熱を用いた筒内冷却によるノッキング限界向上とこれに伴う等容度の向上、筒内空燃比の均一性向上、ファストアイドル時の成層燃焼による点火時期リタード量の増大、ペネトレーション抑制(燃料付着抑制)によるPN低減などを図ることが知られている。
噴射回数や噴射タイミングは、例えば高負荷領域、低負荷領域(燃費領域)、暖気領域などのエンジンの各運転領域に応じてそれぞれ最適化して設定される。
こうした多段分割噴射が可能なエンジンにおいては、噴射回数を変更する際に、筒内の空燃比分布が変化して燃焼状態が急激に変化することから、トルクの急変によってショックやヘジテーションが発生してドライバビリティ(運転のしやすさ)が損なわれる。
燃料の噴射回数変更時におけるドライバビリティ確保のための従来技術として、例えば特許文献1には、非分割噴射と分割噴射との相互切替時に、エンジンの燃料噴射量を所定量だけ減少又は増量し、所定時間経過後に減少分又は増量分を徐々に減らすようにした内燃エンジンの燃料噴射制御装置が記載されている。
特開平4−339154号公報
従来技術のように、燃料噴射回数を変更する際に、燃料噴射量等の各種パラメータを徐変させることによって、急激なトルク変化をある程度抑制することはできるが、それでも混合気形成や燃焼状態が変化して熱効率が変化することに起因するトルク変動を完全に抑制することは原理的に不可能であり、ドライバビリティのさらなる向上が求められている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、噴射回数変更時のドライバビリティを改善したエンジン制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、複数の気筒を有するとともに各気筒の燃焼サイクルあたりの噴射回数を変更可能な燃料噴射装置が設けられたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、エンジンの運転状態に応じて噴射回数を設定する噴射回数設定手段と、前記噴射回数設定手段が噴射回数の変更を決定した場合に、前記複数の気筒の噴射回数を所定の時間間隔を設けて順次変更する噴射制御手段と、噴射回数変更に起因するエンジンのトルク変化を推定するトルク変化推定手段とを備え、前記噴射制御手段は、前記トルク変化の推定値の増加に応じて前記時間間隔を増加させることを特徴とするエンジン制御装置である。
これによれば、複数の気筒の噴射回数を所定の時間間隔を設けて順次変更することによって、噴射回数の変化に伴うトルク変化が生じるタイミングを分散させることによって急激なトルク変化を防止することができ、噴射回数変更時のショックやヘジテーションを抑制し、ドライバビリティを改善することができる。
また、トルク変化の推定値の増加に応じて時間間隔を増加させることによって、時間間隔を適切に設定し、上述した効果を確実に得ることができる。
請求項に係る発明は、複数の気筒を有するとともに各気筒の燃焼サイクルあたりの噴射回数を変更可能な燃料噴射装置が設けられたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、エンジンの運転状態に応じて噴射回数を設定する噴射回数設定手段と、前記噴射回数設定手段が噴射回数の変更を決定した場合に、前記複数の気筒の噴射回数を所定の時間間隔を設けて順次変更する噴射制御手段とを備え、エンジンの実トルクがドライバのアクセル操作に応じて設定される要求トルクと実質的に一致するようにエンジン出力を制御する出力制御手段を有し、前記出力制御手段は、噴射回数変更直後の前記実トルクが前記要求トルクから乖離する場合に、前記時間間隔に応じて設定されるトルク徐変期間にかけて前記実トルクが前記要求トルクと実質的に一致するように前記実トルクを徐変させることを特徴とするエンジン制御装置である。
これによれば、噴射回数変更時のエンジンの出力トルクの急変を防止してドライバビリティをさらに改善することができる。
この場合、出力制御手段は、例えば、電動式スロットルバルブの開度を制御してエンジンの実トルクを制御する構成とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、噴射回数変更時のドライバビリティを改善したエンジン制御装置を提供することができる。
本発明を適用したエンジン制御装置の実施例の構成を模式的に示すブロック図である。 実施例のエンジン制御装置における噴射回数変更時の動作を示すフローチャートである。 実施例のエンジン制御装置における定常トルクマップの一例を示す図である。 実施例のエンジン制御装置における定常トルクマップの他の例を示す図である。 実施例のエンジン制御装置における噴射段数変更時ディレイマップの一例を示す図である。 実施例のエンジン制御装置における要求トルクマップの一例を示す図である。 実施例のエンジン制御装置における要求トルクマップの他の例を示す図である。
本発明は、噴射回数変更時のドライバビリティを改善したエンジン制御装置を提供する課題を、各気筒の噴射回数を所定の遅延時間を設けて順次変更するとともに、噴射回数変更前後のトルク変化量推定値の増加に応じて遅延時間を延長することによって解決した。
以下、本発明を適用したエンジン制御装置の実施例について説明する。
実施例のエンジン制御装置は、例えば自動車用ガソリンエンジンに設けられ、エンジン本体及び補機類を統括的に制御するものである。
図1は、実施例のエンジン制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
エンジン1は、例えば乗用車等の自動車に走行用動力源として搭載される4ストローク水平対向4気筒ガソリンエンジンである。
エンジン1は、図示しないクランクシャフトの前端部側(変速機と反対側)から順次配列された第1気筒10、第2気筒20、第3気筒30、第4気筒40を有する。
エンジン1は、例えば、クランクシャフトが車両の前後方向にほぼ沿って縦置き配置され、第1気筒10、第3気筒30は、車幅方向右側に配置された右バンク、第2気筒20、第4気筒40は、車幅方向左側に配置された左バンクに収容されている。
第1気筒10と第2気筒20、第3気筒30と第4気筒40は、各気筒のクランクピンのオフセット量だけずらした状態で、実質的にクランクシャフトを挟んで対向して配置されている。
エンジン1における点火順序(爆発順序)は、第1気筒10、第3気筒30、第2気筒20、第4気筒40の順に設定され、クランク角において180°毎に実質的に等間隔で点火(爆発)するようになっている。
各気筒10〜40は、それぞれシリンダ、ピストン、燃焼室、吸排気ポート、吸排気バルブ、動弁駆動機構などの他、インジェクタ11,21,31,41、点火栓12,22,32,42等を有する。
インジェクタ11〜41は、各気筒の燃焼室内に霧化されたガソリンを噴射する噴射装置である。
インジェクタ11〜41の燃料噴射量及び燃料噴射時期は、エンジン1の運転状態に応じてECU100によって制御されている。
点火栓12〜42は、各気筒内で形成された混合気に、電気的なスパークによって着火させるものである。
点火栓12〜42の点火時期は、ECU100によって制御されている。
エンジン1はこれら以外に、各気筒に所定量の燃焼用空気を導入する吸気装置50、図示しない排気装置、排ガス後処理装置、過給装置、バルブタイミング可変装置、冷却装置、潤滑装置、EGR装置等を有して構成されている。
吸気装置50は、スロットル51、インテークマニホールド52等を有して構成されている。
スロットル51は、エンジン1の出力(トルク)を制御するために吸入空気量を調節するものである。
スロットル51は、例えばバタフライバルブ等のスロットルバルブと、エンジン制御ユニット100からの制御信号に応じてスロットルバルブを駆動し、スロットル開度を所定の目標開度と一致するように制御するアクチュエータ(電動モータ)を有する。
インテークマニホールド52は、スロットル51から出た空気を一時的に貯留するサージタンク、及び、サージタンクから各気筒の吸気ポートへ空気を配分する分岐管を有する。
また、スロットル50の上流側には、エンジン1の吸入空気量を測定する図示しないエアフローメータが設けられている。
エンジン1は、さらに、クランク角センサ60、水温センサ70等を有する。
クランク角センサ60は、エンジン1の出力軸である図示しないクランクシャフトの角度位置を検出するものである。
水温センサ70は、シリンダヘッド及びシリンダに形成された冷却水流路であるウォータージャケット内を流れる冷却水(クーラント)の温度を検出するものである。
クランク角センサ60、水温センサ70の出力は、ECU100に伝達される。
エンジン制御ユニット(ECU)100は、エンジン1及びその補器類を統括的に制御するものである。
ECU100は、例えば、CPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
ECU100は、例えばドライバのアクセル操作等によって設定される要求トルクに応じて、図示しないスロットルバルブの開度、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、バルブタイミング等を制御する。
ECU100は、図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)に応じてドライバ要求トルクを設定するとともに、エンジン1が実際に発生するトルク(実トルク)がドライバ要求トルクと実質的に一致するようにスロットル51を制御して吸入空気量を調節する。
また、燃料噴射量は、排気ガス中の酸素量を検出する図示しないOセンサ等を用いて、空燃比が三元触媒の活性範囲内となるようにフィードバック制御される。
また、ECU100は、エンジン1の運転状態に応じて、筒内混合気性状の改善、筒内冷却によるノッキング低減、燃料付着抑制によるPN低減等のため、1燃焼サイクルあたりの燃料噴射回数(段数)を変更する噴射制御を行う。
ECU100は、本発明にいう噴射回数設定手段、噴射制御手段、トルク変化推定手段、及び、出力制御手段として機能する。
燃料噴射要求回数は、エンジン1の負荷(スロットル開度、吸気流量等)、回転数、冷却水温などの運転状態に応じて、予め設定された噴射回数マップから読み出される。
また、ECU100は、噴射回数の変更時に、トルクの急変などによるドライバビリティの悪化を防止するため、以下説明する制御を行う。
図2は、実施例のエンジン制御装置における噴射回数変更時の動作を示すフローチャートである。
図2は、噴射回数を例えば単段(燃焼サイクルあたり一回噴射)から多段(燃焼サイクルあたり複数回噴射)に増加させる場合について示しているが、例えば多段噴射からさらに噴射回数を増加する場合や、噴射回数を減少する場合にも実質的に同様の制御が行われる。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:分割噴射条件成立判断>
ECU100は、各種センサ類の出力を用いてエンジン1の運転状態を認識し、現在の運転状態が予め設定された分割噴射条件を成立(充足)させるものであるか否かを判別する。
分割噴射条件が成立した場合はステップS02に進み、成立しない場合はステップS01を繰り返す。
<ステップS02:燃料噴射要求回数が1回か判断>
ECU100は、燃料噴射要求回数が1回であるか否かを判別する。
燃料噴射要求回数が1回である場合はステップS03に進み、その他の場合にはステップS11に進む。
<ステップS03:1段噴射通常制御>
ECU100は、1段噴射を行う場合の通常のエンジン制御を実行し、一連の処理を終了する。
<ステップS11:燃料噴射要求回数が2回か判断>
ECU100は、燃料噴射要求回数が2回であるか否かを判別する。
燃料噴射要求回数が2回である場合はステップS12に進み、その他の場合にはステップS21に進む。
<ステップS12:エッジ判定>
ECU100は、燃料噴射要求回数が1回から2回へ変更されたか否かを判別し、変更された場合にはエッジ判定を成立させてステップS13及びステップS17に進む。
一方、従前より燃料噴射要求回数が2回である場合には、エッジ判定を不成立としてステップS18に進む。
ECU100は、エッジ判定の成立後、各気筒の噴射段数(噴射回数)を、所定のディレイ時間ずつ遅延させて順次切り替える制御を行なう。
以下、ディレイ時間の設定方法について説明する。
ECU100は、エンジン1において実行され得る噴射回数のそれぞれについて、以下説明する定常トルクマップを有する。
図3、図4は、実施例のエンジン制御装置における定常トルクマップの例を示す図であって、それぞれサイクルあたりの噴射回数が1回、2回のものを示している。
定常トルクマップは、現在のエンジン1のスロットル開度及びエンジン回転数から、定常状態におけるエンジン1の実トルクに相当するマップ値(MTRQLS1,2・・)が読み出されるようになっている。
各マップ値の中間値は、適宜補間処理によって算出することが可能である(後述するディレイマップ、要求トルクマップにおいて同じ)。
ここで、図3、図4を比較すればわかるように、スロットル開度及びエンジン回転数が同じであっても、噴射回数が異なると、混合気形成や燃焼状態の変化によって熱効率が変化するため、エンジン1のトルクが異なっている。
ECU100は、このような噴射回数の変更に起因するトルク変化量の推定値(同一のエンジン回転数、スロットル開度における各マップ値MTRQLS1,MTRQLS2等の差分)に応じて、各気筒の噴射回数を順次変更する際の時間間隔であるディレイ時間を変化させている。
図5は、実施例のエンジン制御装置における噴射段数変更時ディレイマップの一例を示す図である。
実施例においては、エンジン1の点火順序は、第1気筒10、第3気筒30、第2気筒20、第4気筒40の順となっており、噴射回数の変更もこれと同じ順序で行われるようになっている。
図5に示すように、噴射段数変更時ディレイマップは、噴射回数変更前後のトルク変化量(推定値)に応じて、ディレイ時間1乃至4が読み出されるようになっている。
ディレイ時間1乃至4は、いずれもトルク変化量(例えば、1回噴射から2回噴射に変更する場合には、MTRQLS2−MTRQLS1の絶対値)の増加に応じて増加するように設定されている。
また、トルク変化量が同一である場合において、一例として、ディレイ時間1,2は実質的に同じであり、ディレイ時間3はディレイ時間2に対して長く、ディレイ時間4はディレイ時間3に対してさらに長く設定されている。
<ステップS13:第1気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS12においてエッジ判定が成立した後の経過時間がディレイ時間1となった際に、第1気筒10のインジェクタ11のサイクルあたり燃料噴射回数を1回から2回に変更する。
その後、ステップS14に進む。
<ステップS14:第3気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS13において第1気筒10の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間2となった際に、第3気筒30のインジェクタ31のサイクルあたり燃料噴射回数を1回から2回に変更する。
その後、ステップS15に進む。
<ステップS15:第2気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS14において第3気筒30の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間3となった際に、第2気筒20のインジェクタ21のサイクルあたり燃料噴射回数を1回から2回に変更する。
その後、ステップS16に進む。
<ステップS16:第4気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS15において第2気筒20の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間4となった際に、第4気筒40のインジェクタ41のサイクルあたり燃料噴射回数を1回から2回に変更する。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS17:吸入空気量徐変>
サイクルあたり噴射回数を変更した場合、上述したように、エンジン回転数及びスロットル開度が同一のままであっても、エンジン1の実トルクが変化する。その結果、ドライバのアクセル操作量などに基づいて設定されるドライバ要求トルクと、実トルクとの乖離が生じてしまう。
そこで、実施例のエンジン制御装置においては、噴射回数を変更する際に、噴射回数変更後の実トルクが要求トルクと実質的に一致するように、スロットル51のスロットルバルブ開度(以下、単に「スロットル開度」と称する)を徐変させている。
図6、図7は、実施例のエンジン制御装置における要求トルクマップの例を示す図であって、それぞれサイクルあたりの噴射回数が1回、2回のものを示している。
要求トルクマップは、エンジン回転数及び要求トルクから、要求トルクと実トルクが実質的に一致するスロットル開度が読み出されるようになっている。
図3、図4に示した定常トルクの変化と同じ理由により、噴射回数が異なる場合には、エンジン回転数及び要求トルクが同じであっても、スロットル開度は変化する。
サイクルあたり噴射回数が1回である場合には、図6に示す1回噴射要求トルクマップからスロットル開度を読み出すことが可能であるが、2回噴射に変更すると同時に図7に示す2回噴射要求トルクマップから読み出されるスロットル開度に急激に切替えると、スロットル開度の急変によるドライバビリティの悪化が懸念される。
実施例のエンジン制御装置においては、2回噴射に変更した直後の要求トルクtrqmapを、以下の式1により求めている。

trqmap=(1−trqratio)×MTRQL1+trqratio×MTRQL2 ・・・(式1)

MTRQL1:1回噴射要求トルクマップ(図6)のマップ値
MTRQL2:2回噴射要求トルクマップ(図7)のマップ値

ここで、trqratioは、以下の式2によって表される。

trqratio=(time-time0)/(delay1+delay2+delay3+delay4) ・・・(式2)

time:現在の時間
time0:エッジ判定成立時の時間
delay1〜4:ディレイ時間1〜4

上記構成により、スロットル開度は、噴射回数変更時のスロットル開度から、2回噴射で要求トルクと実トルクとが実質的に一致するスロットル開度まで、ディレイ時間1〜4の合算値と同じ時間をかけて徐変する。
trqmapがMTRQL2と一致すると、スロットル開度の徐変は終了し、以降は2回噴射要求トルクマップを用いた通常の制御が実行される。
スロットル開度の徐変を終了後、一連の処理を終了する。
<ステップS18:2段噴射通常制御>
ECU100は、サイクルあたり2回の噴射を行う2段噴射の通常制御を実行する。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS21:燃料噴射要求回数がN回か判断>
ECU100は、燃料噴射要求回数がN回(Nは3以上の自然数)であるか否かを判別する。
燃料噴射要求回数がN回である場合はステップS22に進み、その他の場合にはステップS01に戻り、以降の処理を繰り返す。
<ステップS22:エッジ判定>
ECU100は、燃料噴射要求回数が1回からN回へ変更されたか否かを判別し、変更された場合にはエッジ判定を成立させてステップS23及びステップS27に進む。
一方、従前より燃料噴射要求回数がN回である場合には、エッジ判定を不成立としてステップS28に進む。
<ステップS23:第1気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS22においてエッジ判定が成立した後の経過時間がディレイ時間1となった際に、第1気筒10のインジェクタ11のサイクルあたり燃料噴射回数を1回からN回に変更する。
その後、ステップS24に進む。
<ステップS24:第3気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS23において第1気筒の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間2となった際に、第3気筒30のインジェクタ31のサイクルあたり燃料噴射回数を1回からN回に変更する。
その後、ステップS25に進む。
<ステップS25:第2気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS24において第3気筒の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間3となった際に、第2気筒20のインジェクタ21のサイクルあたり燃料噴射回数を1回からN回に変更する。
その後、ステップS26に進む。
<ステップS26:第4気筒噴射回数変更>
ECU100は、ステップS25において第2気筒の噴射回数を変更した後の経過時間がディレイ時間4となった際に、第4気筒40のインジェクタ41のサイクルあたり燃料噴射回数を1回からN回に変更する。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS27:吸入空気量徐変>
ECU100は、上述したステップS17と実質的に同様に、スロットル開度を徐変させる。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS28:N段噴射通常制御>
ECU100は、サイクルあたりN回の噴射を行うN段噴射の通常制御を実行する。
その後、一連の処理を終了する。
以上説明したように、実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1〜第4気筒10〜40のインジェクタ11〜41の1燃焼サイクルあたりの噴射回数を、所定のディレイ時間1〜4を隔てて順次変更することによって、噴射回数の変化に伴うトルク変化が生じるタイミングを気筒間で分散させることができ、トルクの急変を防止して噴射回数変更時のショックやヘジテーションを抑制し、ドライバビリティを改善することができる。
(2)トルク変化量の推定値の増加に応じてディレイ時間1〜4を延長することによって、ディレイ時間1〜4を適切に設定し上述した効果を確実に得ることができる。
また、噴射回数の変更によるトルク変化が少ない条件下では速やかに噴射回数変更を終了させて現在の運転状態に適合した混合気状態を得ることができる。
(3)噴射回数変更時にスロットル51のスロットルバルブ開度を除変する期間を、ディレイ時間1〜4に応じて設定することによって、噴射回数変更時のエンジン1の出力トルクの急変を防止してドライバビリティをさらに改善することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エンジン制御装置及びエンジンの構成は、上述した実施例の構成に限らず、適宜変更することが可能である。
例えば、実施例は1−3−2−4の点火順序を有する水平対向4気筒のエンジンであったが、シリンダレイアウト、気筒数、点火順序等は適宜変更することが可能である。
また、実施例においてECU100が有する複数の機能を、複数のハードウェアに分担させる構成としてもよい。
(2)実施例におけるディレイ時間の設定方法、スロットル開度徐変期間の設定方法は一例であって、適宜変更することが可能である。
(3)実施例においては、噴射回数を変更する際にスロットル開度を徐変させて実トルクを要求トルクに一致させる構成としているが、これに限らず、例えば点火時期、バルブタイミング、過給圧、EGR量などの他のパラメータを徐変させるようにしてもよい。
(4)実施例においては、エンジンは例えばガソリン直噴エンジンであるが、ガソリン以外の燃料を用いる予混合火花点火の直噴エンジンにも本発明を適用することが可能である。
(5)実施例においては、エンジンは吸入空気量をスロットルバルブによって調節しているが、吸気バルブのバルブタイミング、リフトの少なくとも一方を可変させて吸入空気量を調節するいわゆるバルブスロットルのエンジンにも本発明を適用することが可能である。
(6)実施例においては、複数気筒の噴射回数の変更を、点火順序と同じ順序で1気筒ずつ行うようにしているが、噴射回数の変更順序を点火順序と異ならせてもよい。また、例えば2気筒づつ噴射回数を変更するなど、複数気筒からなるグループ毎に噴射回数を変更してもよい。
1 エンジン 10 第1気筒
11 インジェクタ 12 点火栓
20 第2気筒 21 インジェクタ
22 点火栓 30 第3気筒
31 インジェクタ 32 点火栓
40 第4気筒 41 インジェクタ
42 点火栓 50 吸気装置
51 スロットル 52 インテークマニホールド
60 クランク角センサ 61 センサプレート
62 ポジションセンサ 70 水温センサ
100 エンジン制御ユニット(ECU)

Claims (2)

  1. 複数の気筒を有するとともに各気筒の燃焼サイクルあたりの噴射回数を変更可能な燃料噴射装置が設けられたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
    エンジンの運転状態に応じて噴射回数を設定する噴射回数設定手段と、
    前記噴射回数設定手段が噴射回数の変更を決定した場合に、前記複数の気筒の噴射回数を所定の時間間隔を設けて順次変更する噴射制御手段と
    噴射回数変更に起因するエンジンのトルク変化を推定するトルク変化推定手段とを備え、
    前記噴射制御手段は、前記トルク変化の推定値の増加に応じて前記時間間隔を増加させること
    を特徴とするエンジン制御装置。
  2. 複数の気筒を有するとともに各気筒の燃焼サイクルあたりの噴射回数を変更可能な燃料噴射装置が設けられたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
    エンジンの運転状態に応じて噴射回数を設定する噴射回数設定手段と、
    前記噴射回数設定手段が噴射回数の変更を決定した場合に、前記複数の気筒の噴射回数を所定の時間間隔を設けて順次変更する噴射制御手段とを備え、
    エンジンの実トルクがドライバのアクセル操作に応じて設定される要求トルクと実質的に一致するようにエンジン出力を制御する出力制御手段を有し、
    前記出力制御手段は、噴射回数変更直後の前記実トルクが前記要求トルクから乖離する場合に、前記時間間隔に応じて設定されるトルク徐変期間にかけて前記実トルクが前記要求トルクと実質的に一致するように前記実トルクを徐変させること
    を特徴とするエンジン制御装置。
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