次に、上述の給湯器について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
(1)第一実施形態
まず、第一実施形態について説明する。
[給湯器の構成]
図1に示すように、給湯器1は、図示しない出湯箇所にある給湯栓や浴槽3などへ湯を供給する給湯器能と、浴槽3内にある湯の保温及び追い焚きを行うふろ機能とを備える装置である。
給湯器1は、給湯燃焼室5及びふろ燃焼室6を有する。給湯燃焼室5内には、給湯バーナ11、給湯一次熱交換器12A、給湯二次熱交換器12B、給湯点火プラグ13、及び給湯フレームロッド14などが配設されている。また、ふろ燃焼室6内には、ふろバーナ15、ふろ一次熱交換器16A、ふろ二次熱交換器16B、ふろ点火プラグ17、ふろフレームロッド18、及びふろ燃焼室サーミスタ19などが配設されている。
給湯一次熱交換器12Aは、給湯バーナ11での燃焼に伴って発生する高温の排気中から主に顕熱を回収する熱交換器である。給湯二次熱交換器12Bは、給湯一次熱交換器12Aでの熱交換に伴って温度が低下した排気中から主に潜熱を回収する熱交換器である。ふろ一次熱交換器16Aは、ふろバーナ15での燃焼に伴って発生する高温の排気中から主に顕熱を回収する熱交換器である。ふろ二次熱交換器16Bは、ふろ一次熱交換器16Aでの熱交換に伴って温度が低下した排気中から主に潜熱を回収する熱交換器である。
給湯二次熱交換器12B及びふろ二次熱交換器16Bでは、相応に相対湿度が高い排気から更に熱を奪う。そのため、排気中の水蒸気が凝縮してドレン(凝縮水)が発生する。このドレンを処理するため、給湯器1には、ドレン排水管20A,20B、中和器21、及びドレンパン22が設けられている。ドレンパン22によって集められたドレンは、ドレン排水管20Aを介して中和器21へと流入する。中和器21は、窒素酸化物や硫黄酸化物を含有する酸性のドレンを中和するために設けられたものである。中和器21の内部には、ドレンを中和させる中和剤(例えば、炭酸カルシウム)が充填されている。また、中和器21の内部には、中和器21内の水位が上限値を超えたときにオフからオンに切り替わる中和器水位電極21Aが設けられている。中和器21から流出する中和後のドレンはドレン排水管20Bを介して器外へ排出される。
また、給湯器1は、燃焼ファン23を有し、ファンモータ23Aによって燃焼ファン23を回転駆動することにより、給湯燃焼室5及びふろ燃焼室6への給気ができるように構成されている。給湯燃焼室5及びふろ燃焼室6の上部には、排気トップ24が設けられ、排気トップ24を介して給湯燃焼室5及びふろ燃焼室6の外部へ排気ができる構造とされている。また、給湯燃焼室5の近傍には、周囲が異常な高温状態となったときに溶断することで給湯器1の作動を強制停止させる過熱防止装置25が付設されている。
また、給湯器1は、給湯バーナ11及びふろバーナ15へのガス供給路となるガス供給管26を備えている。このガス供給管26は、上流端側がガス供給源(例えば、都市ガス内管やプロパンガス用配管等)に接続された本管260、及び本管260から分岐した支管261,262,263,264によって構成され、支管261〜264を介して給湯バーナ11及びふろバーナ15へガスを供給可能に構成されている。ガス供給管26において、本管260には元ガス電磁弁27及びガス比例弁28が設けられている。支管261〜264には給湯ガス電磁弁291,292,293、及びふろガス電磁弁294が設けられている。
さらに、給湯器1には、給湯器能用の配管として、給湯二次熱交換器12Bへの入水路をなす給水管30、給湯一次熱交換器12Aからの出湯路をなす出湯管31、及び給水管30の流路途中から分岐して出湯管31へと連通するバイパス管32が設けられている。また、ふろ機能用の配管として、浴槽3内の湯をふろ二次熱交換器16Bへと戻すふろ戻り流路をなすふろ戻り配管33、及びふろ一次熱交換器16Aから浴槽3へのふろ往き流路をなすふろ往き配管34が設けられている。これらふろ戻り配管33及びふろ往き配管34は、浴槽3からふろ二次熱交換器16B、ふろ一次熱交換器16Aを経て浴槽3へと戻る循環流路の一部を形成している。出湯管31とふろ戻り配管33との間には、出湯管31の流路途中から分岐してふろ戻り配管33の流路途中に連通する分岐管35が設けられている。
これらの配管のうち、給水管30は、その上流端側が水供給源(例えば、水道管)に接続されている。給水管30の上流端側から下流端側に至る流路の途中には、上流端側から順に、上流側から下流側へと流れる水を濾過するストレーナ36、給水管30内を流れる水量を検出する給湯水量センサ37、給湯一次熱交換器12Aへ流れる水の温度を検出する給湯入水サーミスタ38、及び給水管30内を流れる水量を増減制御する水量制御モータ39などが設けられている。
出湯管31は、その下流端側が配管を介して出湯箇所に接続される。出湯管31の上流端側から下流端側に至る流路の途中には、上流端側から順に、空だきを感知した際に給湯器1を強制停止させるための給湯空だき安全装置40、給湯一次熱交換器12Aから流出する湯の温度を検出する給湯熱交換器サーミスタ41、出湯管31とバイパス管32の合流点よりも下流側において湯の温度を検出する給湯出湯サーミスタ42、出湯管31内の圧力が過大になったときに作動して圧力を逃がす過圧逃がし弁兼水抜栓43、及び出湯停止時に発生する水撃作用を緩和する水撃緩衝弁44などが設けられている。バイパス管32には、バイパス管32内を流れる水量を増減制御するバイパス制御モータ45が設けられている。
分岐管35は、出湯管31側を上流側として下流側にあるふろ戻り配管33への給湯路を形成する配管である。分岐管35の上流端側から下流端側に至る流路の途中には、分岐管35を介して浴槽3へ給湯を行う際に開弁される落とし込み水電磁弁46、分岐管35を流れる水量を検出するふろ水量センサ47、及び分岐管35における逆流を阻止する逆止弁48A,48Bなどが設けられている。分岐管35には縁切弁49が設けられ、上水側(給水管30側)の水圧低下等に起因して、分岐管35よりも下流側となるべき流路から上流側となるべき流路へ水を吸い上げてしまうような負圧が生じた際には、縁切弁49が開くことで、分岐管35を介して水が逆流するのを防止している。
ふろ戻り配管33は、上流端側がバスアダプタ50を介して浴槽3に取り付けられている。ふろ戻り配管33の上流端側から下流端側に至る流路の途中には、浴槽3から流入する湯の温度を検出するふろ戻りサーミスタ51、ふろ戻り配管33において上流側から下流側へ湯を圧送するポンプ52、ふろ戻り配管33内を水(湯)が流れたことを検出するふろ水流スイッチ53、及びふろ戻り配管33内の圧力に基づいて浴槽3内の水位を検出する水位センサ54などが設けられている。
ちなみに、ふろ戻り配管33は、浴槽3内の湯をふろ二次熱交換器16Bへと圧送する際には、上述の通り、バスアダプタ50側が上流端、ふろ二次熱交換器16B側が下流端となる配管であるが、分岐管35を介して浴槽3への給湯を行う際には、ふろ戻り配管33と分岐管35との合流点からバスアダプタ50側へ向かって湯が逆向きに流れる状態になる。
ふろ往き配管34は、下流端側がバスアダプタ50を介して浴槽3に取り付けられている。ふろ往き配管34の上流端側から下流端側に至る流路の途中には、空だきを感知した際に給湯器1を強制停止させるためのふろ空だき安全装置55、ふろ一次熱交換器16Aから流出する湯の温度を検出するふろ往きサーミスタ56が設けられている。
また、給湯器1が備える各種配管には、水抜き栓57A,57B,57C,57E,57Fが設けられ、これらの水抜き栓57A〜57Fを開くことで、配管内の水を器外へ排出可能に構成されている。
加えて、給湯器1は、給湯器能やふろ機能の作動状態を制御するためのコントローラ60(本明細書でいう制御部の一例に相当。)、浴室外に配設される給湯リモコン61、及び浴室内に配設されるふろリモコン62を備えている。コントローラ60は、CPU,ROM,RAMなどを備えたマイクロコンピュータを内蔵しており、上述した各種センサ(給湯フレームロッド14、ふろフレームロッド18、給湯入水サーミスタ38、給湯熱交換器サーミスタ41、給湯出湯サーミスタ42、ふろ戻りサーミスタ51、ふろ往きサーミスタ56等。)から情報を入力するとともに、上述した各種電磁弁(元ガス電磁弁27、ガス比例弁28、給湯ガス電磁弁291〜293、ふろガス電磁弁294、落とし込み水電磁弁46等。)、各種モータ(ファンモータ23A、水量制御モータ39、バイパス制御モータ45)、ポンプ52などの作動を制御する。
また、コントローラ60は、長期使用状態に至った場合に、その旨の履歴情報を不揮発性メモリ(本明細書でいう履歴記憶部の一例に相当。)に記憶するように構成されている。なお、本実施形態の場合、給湯器1が使用開始から保守・点検を受けないまま10年以上にわたって使われている場合、あるいは最後に保守・点検を受けてから10年以上にわたって使われている場合に、長期使用状態に至ったと判断されて、その旨の履歴情報が不揮発性メモリに記憶される。
給湯リモコン61及びふろリモコン62は、双方とも利用者からの入力操作を受け付ける入力部と利用者に対する情報表示や音出力を行う出力部などのユーザーインターフェースを備え、入力部から入力された情報がコントローラ60へ伝達されるとともに、コントローラ60から伝達される情報に基づいて出力部から情報表示や音出力を行う仕組みになっている。入力部には、給湯器1を運転状態にするか運転停止状態にするかを切り替え可能な運転スイッチを含む複数のスイッチが設けられている。
給湯リモコン61及びふろリモコン62から出力される音としては、利用者に対して注意喚起するための警報音又は警報メッセージ、各種スイッチが操作された際に出力される受付音などがある。また、給湯リモコン61及びふろリモコン62は、給湯リモコン61とふろリモコン62との間で利用者が通話を実行可能に構成されている。給湯リモコン61及びふろリモコン62のうち、いずれか一方のリモコンにおいて利用者が通話を開始するための操作を行うと、他方のリモコンにおいては呼び出し音が出力される。この呼び出し音に応じて、他方のリモコンにおいて所定の操作を行うと、給湯リモコン61とふろリモコン62との間で通話を開始することができる。
[給湯操作時の作動状態]
次に、利用者が給湯操作を行ったときの給湯器1の作動状態について、その概要を説明する。利用者が出湯箇所にある給湯栓を開くと、水入口より流入した水は、給湯水量センサ37、給湯二次熱交換器12Bを経て給湯一次熱交換器12Aへと向かう。このとき、給湯水量センサ37からは、流速に応じた周波数の信号が出力され、この信号が規定周波数に達したことをコントローラ60が感知すると、コントローラ60はファンモータ23Aを制御して燃焼ファン23を回転させる。
燃焼ファン23が回転してプリパージ動作が行われた後、元ガス電磁弁27と給湯ガス電磁弁291〜293が同時に開かれ、ガス比例弁28が緩点火動作となり、給湯バーナ11にガスが供給される。これと同時に給湯点火プラグ13から連続的に放電して給湯バーナ11に点火する。点火後、給湯フレームロッド14にて炎を検知し燃焼していることを確認したら緩点火動作を終了する。
緩点火動作を終了すると、続いて比例制御が開始される。給湯出湯サーミスタ42で検出した湯温と利用者が任意に設定する設定温度との間に差があると、そのことをコントローラ60が判断し、給湯ガス電磁弁291〜293の開閉及びガス比例弁28によって、ガス量を連続的に変化させて出湯温度を一定に保つ。また、水量制御モータ39により適切な水量に調節を行うため、常に最大能力の出湯量を確保する。このとき、コントローラ60からは、ガス比例弁28によるガス量の変化に応じて、ファンモータ23Aへ信号が送られ、これにより、常にガス量と空気量の関係が一定に保たれる。
以上のような給湯が行われている状況において、利用者が給湯栓を閉じると、給湯水量センサ37からの周波数の信号がなくなるので、コントローラ60は、元ガス電磁弁27、給湯ガス電磁弁291〜293を閉じて消火し、ポストパージ動作に入る。その後、ポストパージ動作がタイムアップすると、燃焼ファン23は停止する。
[ふろ操作時の作動状態]
次に、利用者がふろ操作を行ったときの給湯器1の作動状態について、その概要を説明する。利用者が給湯リモコン61又はふろリモコン62の自動スイッチを押すと、落とし込み水電磁弁46がオンとされ、給湯水量センサ37がオンとなって給湯燃焼動作を開始する。湯は、逆止弁48A,48B、ふろ水量センサ47を通って浴槽3に給湯される。その後、ふろ水量センサ47で検出した水量が設定水量になれば、落とし込み水電磁弁46がオフとされ、給湯水量センサ37がオフとなって給湯燃焼が止まる。
次に、ポンプ52が作動し、湯の循環を始める。湯が循環していることはふろ水流スイッチ53によって検出される。このとき、ふろ戻りサーミスタ51で感知した温度が設定温度以下であれば、コントローラ60はファンモータ23Aを制御して燃焼ファン23を回転させる。燃焼ファン23が回転し、回転数の信号がコントローラ60に伝えられたら、その後、元ガス電磁弁27、ふろガス電磁弁294が開かれ、ふろバーナ15にガスが供給されるのと同時にふろ点火プラグ17から連続的に放電する。
ふろバーナ15に点火すると、ふろフレームロッド18により炎を感知し、点火プラグによる放電を停止し、ふろの加熱を始める。ポンプ52にて循環されているふろの湯が設定温度に達すると、ふろ戻りサーミスタ51にて温度を感知して、ふろバーナ15を消火し、ポンプ52を停止する。その後、沸き上がりを知らせる、お知らせブザーを鳴らす。
以上のような追い焚き燃焼が停止し、その後、浴槽3湯温確認までのインターバル時間が経過したら、ポンプ52のみを作動させて、ふろの湯を循環させる。このとき、ふろの温度が設定温度より下がっていれば、追い焚きを行う。その後、ふろの温度が設定温度以上になれば、ポンプ52の作動はそこで止まり、またインターバル時間が経過した後にポンプ52が作動し、上記同様の動作を繰り返す。なお、これらの一連の動作は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の自動スイッチを押すと停止する。
[給湯器において実行される処理]
以下、本実施形態の給湯器1において実行される処理について、図2−図4に基づいて説明する。以下に説明する処理は、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオンとされた場合にコントローラ60において実行される処理である。
図2に示す処理を開始すると、コントローラ60は、まず、運転開始処理を実行する(S11)。S11では、給湯器1が備える各部の初期化処理などが実行され、必要があれば外気温等の情報を取得する処理や自己診断処理等も実行されるが、これらの各種処理は周知の処理と差異がないので、これ以上の説明は省略する。
続いて、コントローラ60は、給湯器1が長期使用状態に至っているか否かを判断する(S13)。なお、S13を実行するコントローラ60が本明細書でいう判定部の一例に相当する。本実施形態の場合、給湯器1が使用開始から保守・点検を受けないまま10年以上にわたって使われている場合、あるいは最後に保守・点検を受けてから10年以上にわたって使われている場合に、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断される。
S13において、給湯器1が長期使用状態に至っていないと判断された場合(S13:NO)、コントローラ60は、利用者による設定が自動消灯機能をオンにする設定か否かを判断する(S15)。自動消灯機能は、給湯リモコン61又はふろリモコン62において利用者による操作が行われたときに各リモコンにおいて表示部が点灯して各種情報を表示し、その後、所定の時間(例えば30秒。)が経過すると表示部が消灯して各種情報の表示を終了する、という機能である。
自動消灯機能をオン(有効)にするかオフ(無効)にするかは、あらかじめ利用者が任意に設定することができ、利用者がいずれを設定したのかは、コントローラ60が備える不揮発性メモリに記憶されている。S15では、コントローラ60が備える不揮発性メモリから自動消灯機能に関する情報を読み出して、自動消灯機能をオンにする設定か否かを判断する。
S15において、利用者による設定が自動消灯機能をオンにする設定であった場合(S15:YES)、コントローラ60は、自動消灯処理を実行する(S17)。この自動消灯処理の詳細については後述するが、自動消灯処理を実行する中で「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオフとされた場合にはS17を終了する。この場合、コントローラ60は、運転終了処理を実行して(S19)、図2に示す処理を終了する。S19では、給湯器1の運転を終了する上で必要となる各種処理が実行されるが、これらの各種処理は周知の処理と差異がないので、これ以上の説明は省略する。
一方、S15において、利用者による設定が自動消灯機能をオフにする設定であった場合(S15:NO)、コントローラ60は、常時点灯処理を実行する(S21)。この常時点灯処理の詳細については後述するが、常時点灯処理を実行する中で「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオフとされた場合にはS21を終了する。この場合、コントローラ60は、上述の運転終了処理を実行して(S19)、図2に示す処理を終了する。
また、S13において、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断された場合(S13:YES)、コントローラ60は、給湯器1が長期使用状態に至っている旨の履歴情報を、コントローラ60の有する不揮発性メモリに記憶する(S23)。そして、コントローラ60は、利用者による設定が自動消灯機能をオンにする設定か否かを判断する(S25)。S25では、S15と同様な処理が実行される。
ただし、S25において、利用者による設定が自動消灯機能をオンにする設定であった場合(S25:YES)、コントローラ60は、常時点灯処理を実行する(S27)。S27は、S17と同様な処理である。また、S25において、利用者による設定が自動消灯機能をオフにする設定であった場合(S25:NO)、コントローラ60は、自動消灯処理を実行する(S29)。S29は、S21と同様な処理である。S27又はS29を終えた場合、コントローラ60は、運転終了処理を実行して(S19)、図2に示す処理を終了する。
[自動消灯処理]
次に、上述のS17及びS29において実行される自動消灯処理について、図3に基づいて説明する。この処理を開始すると、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62において利用者による操作が行われたか否かを判断する(S31)。S31が最初に実行されるのは、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されてコントローラ60において図2に示す処理が実行された直後なので、S31では利用者操作ありと判断される(S31:YES)。この場合、コントローラ60は、利用者操作が運転停止操作か否かを判断する(S33)。
運転停止操作は、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオフとされる場合の操作である。S33が最初に実行されるのは、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオンとされる場合に該当するので、S33では利用者操作が運転停止操作ではないと判断される(S33:NO)。この場合、コントローラ60は、表示の消灯中か否かを判断する(S35)。
S35が最初に実行されるのは、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されてコントローラ60において図2に示す処理が実行された直後なので、S35では表示の消灯中であると判断される(S35:YES)。この場合、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における表示を点灯して(S37)、S39へと進む。なお、表示部における表示の初回点灯は上述のS11において実行してもよく、その場合は、S35では表示の点灯中であると判断されるので(S35:NO)、S37を実行することなくS39へと進む。
S39では、コントローラ60は、表示の消灯までの時間を計測するためのタイマーをリセットする(S39)。ここでリセットされるタイマーは、後述するS43での判断時に利用される。S39を終えたら、利用者操作に対応する処理を起動する(S41)。S41では、複数通りある利用者操作のそれぞれに対応して様々な処理(例えば、湯張り処理、追い焚き処理、設定温度の変更処理等々。)が起動され得るが、それらの処理そのものは周知の処理と差異がないので、これ以上の説明は省略する。S41を終えたらS31へと戻る。
S31へと戻った場合、2回目以降に実行されたS31では、利用者操作なしと判断されることもある(S31:NO)。この場合、コントローラ60は、表示の点灯中か否かを判断する(S43)。S43において、表示の点灯中であった場合(S43:YES)、コントローラ60は、S39においてタイマーがリセットされてから所定時間(例えば30秒。)が経過したか否かを判断する(S44)。S44において所定時間が経過していなければ(S44:NO)、S31へと戻る。これにより、利用者操作がなく、かつ表示の点灯中であり、かつ所定時間が経過していない場合には(S31:NO、S43:YES、かつS44:NO)、S31、S43及びS44の判断を繰り返しながら待機する。なお、この待機期間中に再び利用者操作が行われた場合には(S31:YES)、S33以降の処理ステップが実行されることになる。
一方、S31、S43及びS44の判断を繰り返しながら待機している間に所定時間が経過した場合には(S44:YES)、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における表示を消灯して(S45)、S31へと戻る。以降、利用者操作がなく、かつ表示の消灯中である場合には(S31:NO、かつS43:NO)、S31及びS43の判断を繰り返しながら待機する。なお、この待機期間中に再び利用者操作が行われた場合には(S31:YES)、S33以降の処理ステップが実行されることになる。
また、上述のような待機期間中に再び利用者操作が行われた際(S31:YES)、その利用者操作が上述の運転停止操作であった場合(S33:YES)、コントローラ60は、表示の点灯中か否かを判断する(S47)。S47において、表示の点灯中であった場合(S47:YES)、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における表示を消灯して(S49)、図3に示す処理を終了する。また、S47において、表示の点灯中ではなかった場合(S47:NO)、コントローラ60は、S49を実行することなく、図3に示す処理を終了する。
[常時点灯処理]
次に、上述のS21及びS27において実行される常時点灯処理について、図4に基づいて説明する。この処理を開始すると、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における表示を点灯して(S51)、給湯リモコン61又はふろリモコン62において利用者による操作が行われたか否かを判断する(S53)。S53が最初に実行されるのは、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されてコントローラ60において図2に示す処理が実行された直後なので、S51では利用者操作ありと判断される(S51:YES)。この場合、コントローラ60は、利用者操作が運転停止操作か否かを判断する(S55)。
上述したS33同様、S55が最初に実行されるのは、給湯リモコン61又はふろリモコン62において「運転ボタン」が操作されて給湯器1の運転状態がオンとされる場合に該当するので、S55では利用者操作が運転停止操作ではないと判断される(S55:NO)。この場合、コントローラ60は、利用者操作に対応する処理を起動する(S57)。S57はS41と同等な処理であり、S57を終えたらS53へと戻る。
S53へと戻った場合、2回目以降に実行されたS53では、利用者操作なしと判断されることもある(S53:NO)。この場合は、S53へと戻ることにより、S53の判断を繰り返しながら待機する。なお、この待機期間中に再び利用者操作が行われた場合には(S53:YES)、S55以降の処理ステップが実行されることになる。
上述のような待機期間中に再び利用者操作が行われた際(S53:YES)、その利用者操作が上述の運転停止操作であった場合(S55:YES)、コントローラ60は、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における表示を消灯して(S59)、図3に示す処理を終了する。
[効果]
以上説明したように、上記給湯器1によれば、給湯器1が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合(S13:NO)と長期使用状態に至った場合(S13:YES)とで、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部において表示される情報の表示状態が変更される(S17,S21,S27,S29)。なお、これらS17,S21,S27,S29を実行するコントローラ60が、本明細書でいう表示状態変更部の一例に相当する。
利用者は通常であれば表示状態が変わるとは考えていないため、変わるはずのない表示状態が変わった場合には、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。特に、上記給湯器1の場合、S21によって過去には情報が常時表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点からS29が実行されるようになると、所定時間が経過すると表示が消灯されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。あるいは、S17によって過去には所定時間が経過すると表示が消灯されていたはずなのに、利用者が予期しない時点からS27が実行されるようになると、情報が消灯されないまま常時表示されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。
したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器1を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、上記給湯器1の場合、S21によって情報を常時表示するか(すなわち、本明細書でいう第一の表示状態とするか)、S17によって所定時間が経過すると表示を消灯するか(すなわち、本明細書でいう第二の表示状態とするか)を、利用者が任意に設定できる。したがって、利用者の好みに合わせて、より利便性の高い方を通常の表示状態として選択することができる。
また、上記給湯器1の場合、S23を実行することによって長期使用状態に至ったと判定された旨の履歴情報がコントローラ60の不揮発性メモリに記憶される。したがって、専門の技術者が現場へ訪問した際には、履歴情報を確認することにより、長期使用状態に至ったことに起因して表示状態に変化があったのか、真の故障に起因して表示状態に変化があったのかを、容易に判断することができる。
(2)第二実施形態
次に、第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態以降の各実施形態は、先に説明を終えた実施形態で例示した構成の一部を変更しただけなので、先に説明を終えた実施形態との相違点を中心に詳述し、先に説明を終えた実施形態と同様な部分に関しては、その詳細な説明を省略する。
[給湯器において実行される処理]
以下、第二実施形態における処理について、図5に基づいて説明する。
図5に示す処理を開始すると、コントローラ60は、まず、給湯器1が長期使用状態に至っているか否かを判断する(S61)。なお、S61を実行するコントローラ60が本明細書でいう判定部の一例に相当する。第二実施形態においても、給湯器1が使用開始から保守・点検を受けないまま10年以上にわたって使われている場合、あるいは最後に保守・点検を受けてから10年以上にわたって使われている場合に、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断される
S61において、給湯器1が長期使用状態に至っていないと判断された場合(S61:NO)、コントローラ60は、給湯リモコン61及びふろリモコン62の表示部における輝度を利用者の設定通りに調節する(S63)。本実施形態の場合、利用者が給湯リモコン61及びふろリモコン62で設定操作を行うことにより、表示部の輝度を0〜3の数値で指定して四段階(0:暗い、1:やや暗い、2:標準、3:明るい。)に変更することができる(初期設定は2:標準。)。利用者が表示部の輝度を四段階のいずれに設定したのかはコントローラ60が備える不揮発性メモリに記憶される。S63では、不揮発性メモリから読み出される設定値に基づいて、表示部の輝度が調節される。
なお、S63を終えた後は、他の処理が実行される(S65)。S65では、複数通りある利用者操作のそれぞれに対応して様々な処理(例えば、湯張り処理、追い焚き処理、設定温度の変更処理等々。)が実行され得るが、それらの処理そのものは周知の処理と差異がないので、これ以上の説明は省略する。
一方、S61において、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断された場合(S61:YES)、コントローラ60は、給湯器1が長期使用状態に至っている旨の履歴情報を、コントローラ60の有する不揮発性メモリに記憶する(S67)。そして、コントローラ60は、表示輝度の利用者設定が中間値より明るい側か否かを判断する(S69)。本実施形態の場合、表示輝度は上述の四段階に変更可能なので、S69では、表示輝度の利用者設定が2(標準)か3(明るい)の場合に中間値(本実施形態の場合は1.5。)より明るい側であると判断する。また、表示輝度の利用者設定が0(暗い)か1(やや暗い)の場合に中間値より暗い側であると判断する。
S69において、表示輝度の利用者設定が中間値より明るい側であった場合(S69:YES)、コントローラ60は、給湯リモコン61及びふろリモコン62の表示部における輝度を最も暗くなるように調節する(S71)。これにより、表示輝度の利用者設定が2(標準)か3(明るい)とされているにもかかわらず、実際の表示部の輝度は0(暗い)と同様の輝度に調節される。なお、S71を終えたら上述のS63へと進む。
一方、S69において、表示輝度の利用者設定が中間値より暗い側であった場合(S69:NO)、コントローラ60は、給湯リモコン61及びふろリモコン62の表示部における輝度を最も明るくなるように調節する(S73)。これにより、表示輝度の利用者設定が0(暗い)か1(やや暗い)とされているにもかかわらず、実際の表示部の輝度は3(明るい)と同様の輝度に調節される。なお、S73を終えたら上述のS63へと進む。
[効果]
以上説明したように、上記給湯器1によれば、給湯器1が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合(S61:NO)と長期使用状態に至った場合(S61:YES)とで、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部における輝度が変更される(S63,S71,S73)。なお、これらS63,S71,S73を実行するコントローラ60が、本明細書でいう表示状態変更部の一例に相当する。
利用者は通常であれば表示部の輝度が変わるとは考えていないため、変わるはずのない表示部の輝度が変わった場合には、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器1を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、上記給湯器1の場合、利用者が表示部の輝度を明るめに設定している場合には(S69:YES)、S71によって輝度を最も低輝度に調節する。一方、利用者が表示部の輝度を暗めに設定している場合には(S69:NO)、S73によって輝度を最も高輝度に調節する。このようにすれば、必ず二段階以上に相当する大きな輝度変化が発生するので、利用者が自分の好み(暗め又は明るめ)とは異なる方向へ輝度が大きく変化し、そのような変化を感じ取りやすくすることができる。
なお、上記給湯器1においても、第一実施形態と同様に、S67を実行することによって履歴情報がコントローラ60の不揮発性メモリに記憶される。したがって、長期使用状態に至ったことに起因して表示輝度に変化があったのか、真の故障に起因して表示輝度に変化があったのかを、容易に判断することができる。
(3)第三実施形態
次に、第三実施形態について説明する。
[給湯器において実行される処理]
以下、第三実施形態における処理について、図6に基づいて説明する。
図6に示す処理を開始すると、コントローラ60は、まず、給湯器1が長期使用状態に至っているか否かを判断する(S81)。なお、S81を実行するコントローラ60が本明細書でいう判定部の一例に相当する。第三実施形態においても、給湯器1が使用開始から保守・点検を受けないまま10年以上にわたって使われている場合、あるいは最後に保守・点検を受けてから10年以上にわたって使われている場合に、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断される
S81において、給湯器1が長期使用状態に至っていないと判断された場合(S81:NO)、コントローラ60は、給湯リモコン61及びふろリモコン62の表示部において、全ての表示項目を点灯表示する(S83)。なお、S83を終えた後は、他の処理が実行される(S85)。S85では、複数通りある利用者操作のそれぞれに対応して様々な処理(例えば、湯張り処理、追い焚き処理、設定温度の変更処理等々。)が実行され得るが、それらの処理そのものは周知の処理と差異がないので、これ以上の説明は省略する。
一方、S81において、給湯器1が長期使用状態に至っていると判断された場合(S81:YES)、コントローラ60は、給湯器1が長期使用状態に至っている旨の履歴情報を、コントローラ60の有する不揮発性メモリに記憶する(S87)。そして、コントローラ60は、給湯リモコン61及びふろリモコン62の表示部において、全ての表示項目のうち、一部の表示項目を点灯表示し、残りの表示項目を点滅表示する(S89)。
全ての表示項目のうち、いずれの表示項目を点灯表示し、いずれの表示項目を点滅表示するかは、各表示項目の重要度等も考慮してあらかじめ取り決めてある。すなわち、点滅表示に変更されることにより、過度に見にくくなる表示項目や、点滅時には別の意味を持たせてある表示項目については、点滅対象から除外され、それ以外の表示項目が点滅対象に選定されている。なお、S89を終えたら上述のS85へと進む。
[効果]
以上説明したように、上記給湯器1によれば、給湯器1が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合(S81:NO)と長期使用状態に至った場合(S81:YES)とで、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部に表示される表示項目の一部について、点灯表示されるか点滅表示されるかが変更される(S83,S89)。なお、これらS83,S89を実行するコントローラ60が、本明細書でいう表示状態変更部の一例に相当する。
利用者は通常であれば表示部の点灯/点滅状態が変わるとは考えていないため、変わるはずのない表示部の点灯/点滅状態が変わった場合には、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器1を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、上記給湯器1の場合、表示部に表示されている情報全ての表示状態が変更されることはない。したがって、例えば、重要な情報については点滅状態に変更されないようにしておくことができ、これにより、重要な情報の表示状態がより見にくい表示状態に変更されてしまうのを抑制することができる。
なお、上記給湯器1においても、第一、第二実施形態と同様に、S87を実行することによって履歴情報がコントローラ60の不揮発性メモリに記憶される。したがって、長期使用状態に至ったことに起因して表示部の点灯/点滅状態に変化があったのか、真の故障に起因して表示部の点灯/点滅状態に変化があったのかを、容易に判断することができる。
(4)補足
以上、給湯器について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本発明の一態様として例示されるものに過ぎない。すなわち、本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
例えば、上記各実施形態では、給湯リモコン61又はふろリモコン62の表示部に表示される表示項目の表示状態が変更される旨を説明したが、これは、給湯リモコン61における表示状態のみが変更されるように構成されていてもよいし、ふろリモコン62における表示状態のみが変更されるように構成されていてもよいし、給湯リモコン61及びふろリモコン62の双方における表示状態が変更されるように構成されていてもよい。
また、上記各実施形態では、上述の各処理において、S23,S67,S87の処理ステップを実行していたが、これらの処理ステップを、上述の各処理とは別処理にして、上述の各処理とは異なるタイミングで実行されるようにしてもよい。その場合、上述の各処理においては、上記S23,S67,S87の処理ステップを省略してもよい。また、上述の各処理とは別処理で履歴情報を記憶する場合、上述の各処理においては、上記S23,S67,S87の処理ステップに代えて、上記のような別処理によって記憶される履歴情報がコントローラの有する不揮発性メモリに記憶されているか否かを判断する処理ステップを採用してもよい。
なお、以上説明した例示的な実施形態から明らかなように、本明細書で説明した給湯器は、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
まず、本明細書で説明した給湯器において、表示部は、情報を常時表示する第一の表示状態、及び情報の表示後に所定の消灯条件が成立すると表示を消灯する第二の表示状態で、情報を表示可能に構成され、表示状態変更部は、判定部によって長期使用状態に至っていないと判定された場合には、第一の表示状態及び第二の表示状態のうち、いずれか一方の表示状態で情報を表示し、判定部によって長期使用状態に至ったと判定された場合には、一方の表示状態とは異なる他方の表示状態で情報を表示するように構成されていてもよい。
このように構成された給湯器によれば、給湯部が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合と長期使用状態に至った場合とで、表示部において表示される情報の表示状態が、上述した第一の表示状態及び第二の表示状態のうちのいずれか一方から他方に変更される。そのため、例えば、過去には情報が常時表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、所定の消灯条件が成立(例えば、所定時間が経過)すると表示が消灯されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。あるいは、過去には所定の消灯条件が成立(例えば、所定時間が経過)すると表示が消灯されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、情報が消灯されないまま常時表示されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、本明細書で説明した給湯器において、表示部は、判定部によって長期使用状態に至っていないと判定された場合に、第一の表示状態及び第二の表示状態のうち、いずれの表示状態で情報を表示するのかを、利用者が任意に設定可能に構成されていてもよい。
このように構成された給湯器によれば、上述した第一の表示状態及び第二の表示状態のうち、いずれの表示状態を通常の表示状態とするのかを利用者が任意に設定できるので、利用者の好みに合わせて、より利便性の高い方を通常の表示状態として選択することができる。
また、本明細書で説明した給湯器において、表示部は、第一の輝度で情報を表示する第一の表示状態、及び第一の輝度よりも低輝度となる第二の輝度で情報を表示する第二の表示状態で、情報を表示可能に構成され、表示状態変更部は、判定部によって長期使用状態に至っていないと判定された場合には、第一の表示状態及び第二の表示状態のうち、いずれか一方の表示状態で情報を表示し、判定部によって長期使用状態に至ったと判定された場合には、一方の表示状態とは異なる他方の表示状態で情報を表示するように構成されていてもよい。
このように構成された給湯器によれば、給湯部が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合と長期使用状態に至った場合とで、表示部において表示される情報の表示状態が、上述した第一の表示状態及び第二の表示状態のうちのいずれか一方から他方に変更される。そのため、例えば、過去には情報が第一の輝度で表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、第一の輝度よりも低輝度の第二の輝度で情報が表示されるようになるため、表示の暗さに利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。あるいは、過去には情報が第二の輝度で表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、第二の輝度よりも高輝度の第一の輝度で情報が表示されるようになるため、表示の明るさに利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、本明細書で説明した給湯器において、表示部は、点滅しない状態で情報を表示する第一の表示状態、及び点滅する状態で情報を表示する第二の表示状態で、情報を表示可能に構成され、表示状態変更部は、判定部によって長期使用状態に至っていないと判定された場合には、第一の表示状態及び第二の表示状態のうち、いずれか一方の表示状態で情報を表示し、判定部によって長期使用状態に至ったと判定された場合には、一方の表示状態とは異なる他方の表示状態で情報を表示するように構成されていてもよい。
このように構成された給湯器によれば、給湯部が所定以上の長期間にわたって使用された長期使用状態に至っていない場合と長期使用状態に至った場合とで、表示部において表示される情報の表示状態が、上述した第一の表示状態及び第二の表示状態のうちのいずれか一方から他方に変更される。そのため、例えば、過去には情報が点滅しない状態で表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、情報が点滅する状態で表示されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。あるいは、過去には情報が点滅する状態で表示されていたはずなのに、利用者が予期しない時点から、情報が点滅しない状態で表示されるようになるため、利用者が違和感を覚え、機器の故障等を疑う。したがって、利用者が機器の故障等を直したいと考えれば、利用者が業者への問い合わせを行う可能性を高めることができ、利用者が保守・点検を受けないまま給湯器を使い続けてしまうのを抑制することができる。
また、本明細書で説明した給湯器において、表示状態変更部は、表示部に表示される複数項目の情報のうち、表示状態の変更が許可されている情報については、判定部による判定結果に応じて情報の表示状態を変更する一方、表示状態の変更が禁止されている情報については、情報の表示状態を変更しないように構成されていてもよい。
このように構成された給湯器によれば、表示されている情報全ての表示状態が変更されることはないので、例えば、重要な情報の表示状態がより見にくい表示状態に変更されてしまうのを抑制することができる。
また、本明細書で説明した給湯器において、制御部は、判定部によって長期使用状態に至ったと判定された場合に、その旨の履歴情報を記憶する履歴記憶部を有していてもよい。
このように構成された給湯器によれば、判定部によって長期使用状態に至ったと判定された旨の履歴情報が履歴記憶部に記憶される。したがって、専門の技術者が現場へ訪問した際には、履歴情報を確認することにより、長期使用状態に至ったことに起因して情報の表示状態に変化があったのか、真の故障に起因して情報の表示状態に変化があったのかを、容易に判断することができる。