JP6489914B2 - ピストンの製造装置、及び該製造装置を用いたピストンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前提部に記載されたような、内燃機関用ピストンを鋳造するための製造装置に関する。本発明は、そうしたピストンの製造方法にも関する。
性能要求の高まりを受けて、現代的な鋳造ピストン、特に軽合金製ピストンは、しばしば、中子、特に砂中子又は塩中子によって鋳造の際に形成される冷却流路を有する。溶融材料が凝固した後に、その中子が再び洗い落とされることによって、所望の冷却流路が残される。さらに、ピストンリング上に作用する高負荷を良好に吸収することもできるように、前述の軽合金製ピストンは、しばしば、特に鋳鉄から成る、鋳包みされるリングキャリアを有する。このリングキャリアには、後に、ピストンリングを配置することができる。そうしたリングキャリア、又は、塩中子若しくは砂中子を、軽合金製ピストンのための鋳型内に嵌め込むときに、リングキャリアは、温度が重大な意味を持つ部品(temperature-critical component)である、という問題が起こる。リングキャリアとの境界部において、後に、ピストン内に、内部熱応力が生じてしまう虞がある。一方で、砂中子又は塩中子は、壊れやすく、機械的な取り扱いには、細心の注意を払わなければならない。この理由のため、これまでは、溶融材料が導入される前に、最初に、鋳型内に中子が挿入されて、それに続いて、リングキャリアが挿入されてきた。そのことで、リングキャリアのための冷却時間が短くなる。
中子は、しばしば、握持用はさみ部によって外側から握持されてきた。その場合、最初に挿入される中子は、その後に挿入されるリングキャリアの挿入経路内にはみ出てはならないから、挿入の順番が、幾何学的な制限をもたらしてしまう。したがって、中子は、リングキャリアよりも上側では、あらゆる状況下で、このリングキャリアの内径に達してはならない一方、リングキャリアと同じ高さ位置では、壁の厚み分だけ、所定の間隔を保持していなければならない。リングキャリアよりも下側だけには、そうした制限が存在しない。一方で、高さ位置の高い冷却流路(high-level coolingduct)の要望も高まっているものの、そうした冷却流路では、塩中子がリングキャリアに重なってしまう(overlap)。このことは、中子及びリングキャリアの設置工程を、より一層複雑なものにしている。
特許文献1には、内燃機関用ピストンを鋳造するための、一般的なタイプの製造装置が開示されている。この製造装置によって鋳造されるピストンは、冷却流路を含んでおり、この製造装置は、種々の部品を備えている。そうした部品としては、冷却流路を構成するために使用される中子を配置可能な上方に開口するキャビティを有する固定鋳型と、固定鋳型に対して鉛直方向に配置され、所定の係合部を有する可動鋳型と、可動鋳型の係合部と同じ形状の、固定鋳型に係合可能な係合部を有する案内鋳型と、案内鋳型内に配置され、中子、例えば塩中子又は砂中子を、所定の位置に保持するための中子保持機構と、が含まれる。しかしながら、この製造装置は、機械的には著しく繊細な中子を、内側からの予負荷によって握持するため、特にC字状の中子、つまり閉じた円環形状を有しない中子は、とりわけ容易に破壊され得る、という点で不都合である。
独国特許出願公開第10 2013 206 708号明細書
本発明は、冷却流路のための著しく繊細な中子を鋳型内に堅実に且つ確実に導入可能でありながらも、中子の導入によって例えばリングキャリアの導入が妨げられることのない、一般的なタイプの製造装置の改良された又は少なくとも代替となる態様を、提供しようとする課題に関する。
本発明によれば、前述の課題は、独立請求項1の主題によって解決される。有利な態様は、従属請求項の主題である。
本発明は、中子、例えば塩中子や砂中子に対して引張荷重を作用させない握持装置を備えた中子保持装置を提供する、という全般的な概念に基づくものである。この目的のため、本発明に係る製造装置は、冷却流路を構成するように位置決めされる中子を配置可能な上方に開口するキャビティを有する鋳型を備える。中子は、前述の中子保持装置を用いることによって、鋳型内に導入される。この中子保持装置は、拡径可能(spreadable)な下方内側握持手段が少なくとも3つ設けられる握持装置を備える。そして、これらの下方内側握持手段は、径方向内側に配置されて、該下方内側握持手段を中子に押し通すことができる第1位置と、径方向外側に移動させられて、下方内側握持手段の径方向外側に面する領域によって中子のための支持体が構成される第2位置と、の間で位置調整することができる。この場合、下方内側握持手段は、第1位置では、中子の内径よりも小さな外径を有しており、中子に対して同軸上で内方及び外方に移動することができる。開いた状態、つまり拡径した状態では、下方内側握持手段の径方向外側に面する領域又は突出部は、中子の内径よりも外側に位置している。そのため、この状態では、中子は、問題を生じることなく、その上にのしかかることになって、この中子には、自身の重力のみが作用することになる。静止摩擦によって中子を保持すると共に、該中子に対して引張荷重を付加的に作用させる径方向の力は、この場合は、作用しない。本発明に係る握持装置を用いた場合、中子には、モーメントも作用しない。中子に対して引張荷重もモーメントも作用しないということは、従来よりも著しく繊細で複雑な(filigree)中子を嵌め込むこともできる、ということを意味している。
その上、握持装置には、中子を、下方内側握持手段の径方向外側に面する領域に向けて下方に押圧し且つ、中子を、この押圧によって固定する上方握持手段が設けられる、とすれば好都合である。この場合、下方内側握持手段は、断面L字状に形成され、当該L字の短辺に対応する足部(the shorterleg of the L)は、径方向外側に向けられ、中子を設置可能な領域又は突出部を構成する、としてもよい。随意で追加される上方握持手段によって、嵌め込まれることになる中子を、上方握持手段と下方内側握持手段との間に挟持することができるようになり、そのことで、中子をとりわけ確実に固定することができるようになる。上方握持手段を用いることによって、中子を、上方から押圧すると共に、この押圧によって、中子を、鋳型内に配置されたスリーブに設置したり、嵌め込んだりすることもできるようになる。中子をスリーブに嵌め込んだ後に、下方内側握持手段を再び径方向内側に位置調整することによって、それら下方内側握持手段の外径を中子の内径よりも小さくすると、握持装置を、上方に移動させて鋳型から取り出すことができる。
下方内側握持手段は、径方向外側に移動させられた位置にあるときでさえも、上方握持手段よりも径方向内側に位置しているため、上方握持手段を、下方内側握持手段に対して同軸上で相対移動させることによって、下方内側握持手段に押し通すことができる、とすれば好都合である。
本発明に係る解決策のさらに有利な態様を適用した場合、製造装置は、リングキャリア握持装置を有し、このリングキャリア握持装置によって、リングキャリアを、鋳型内に吊り下げることができる。この場合、リングキャリア握持装置は、径方向に位置調整可能な握持用腕部を有し、この握持用腕部は、リングキャリアを外側から握持すると共に固定する、としてもよい。この構成によって、製造装置は、後に、冷却流路を構成する中子を、鋳型内に設置することができるばかりでなく、リングキャリアも、設置することができる。こうしたリングキャリアは、特に、軽合金製ピストンの製造に要求される。この場合、リングキャリア握持装置は、握持用腕部が径方向内側に位置調整されていてもなお、握持装置の下方内側握持手段及び上方握持手段よりも大きな内径を有する、としてもよい。この構成によって、中子とリングキャリアとを、鋳型内に同時に挿入することができるようになる。同時に挿入することで、特に、サイクルタイムを短縮することができるようになって、その結果、ピストンの製造コストも、低減することができる。
下方内側握持手段は、円環状に配置され、その径方向内側(inner-lying)には、少なくとも部分的には円錐台形状表面部(frustoconical surface)が構成される、とすれば好都合である。その上、製造装置には、下方内側握持手段によって取り囲まれ且つ、移動可能なラムが設けられる。このラムは、下方内側握持手段の径方向内側に位置する円錐台形状表面部に接触しており、下方内側握持手段の内側を軸方向に移動することによって、下方内側握持手段を径方向に位置調整すると共に拡径させるように構成される。さらに、下方内側握持手段は、第1位置に向かうように、つまり、径方向内側に位置するようにバネ付勢される。軸方向に位置調整可能なラムを用いることによって、さらに複雑な機構が要求されることなく、下方内側握持手段を、とりわけシンプルに、外側に移動させたり拡径させたりすることができるようになる。下方内側握持手段の内側に位置する円錐台形状表面部は、下方内側握持手段全体によって構成されており、結果として、径方向に配置された下方内側握持手段の内径を、円錐状に縮径させることになる。そうした構成によって、円環状に配置された下方内側握持手段の内径の最小値よりも大きな外径を有するラムを、下方内側握持手段に通すように軸方向に押し込めば、下方内側握持手段は、必然的に、拡開(spreading open)することになる。下方内側握持手段は、付加的に、第1位置に向かうように、つまりラムを押し返すようにバネ付勢されるため、複雑な戻し機構が要求されることなく、比較的容易に、下方内側握持手段の位置を戻すこともできる。純粋な理論上は、L字状に形成され且つ回転可能な下方内側握持手段であって、第1位置では、当該L字の足部を内側に向ける一方、第2位置では、その足部を外側に向けるように構成された下方内側握持手段を想到することも、勿論可能である。
本発明に係る解決策のさらに有利な態様を適用した場合、加熱装置が設けられ、この加熱装置は、握持装置の下方内側握持手段若しくは上方握持手段、又は、リングキャリア握持装置の握持用腕部を用いることによって、中子及び/又はリングキャリアを、直接的に又は間接的に加熱する。中子又はリングキャリアを加熱することで、温度差が最小化されて、その結果、鋳造工程が改良されることになる。その結果、特に、凝固材料の充填の際に中子に及ぶ衝撃の影響を、低減することができる。
本発明は、中子、例えば塩中子又は砂中子が、最初に、搬送装置上に個別に準備されるような、前述の製造装置を用いてピストンを鋳造するための製造方法を提供する、という全般的な考えに基づくものでもある。中子保持装置は、その握持装置によって、中子を、この搬送装置から取り去る。そのとき、最初に、径方向内側に位置調整された下方内側握持手段を、中子に押し通す。それに続いて、下方内側握持手段を、径方向外側に移動させて、中子のための支持体を構成する。この状態では、中子を、搬送装置から取り外すと共に、その中子を、鋳型内に例えば設置することができる。中子が鋳型内でスリーブに嵌め込まれる場合、中子が搬送装置から持ち上げられているときに、上方握持手段によって、この中子を、下方内側握持手段の支持体に押し付ける。それによって、中子を、上方握持手段と下方内側握持手段との間に挟持すると共に、この挟持によって、中子を、固定する。この状態で、中子を、鋳型内に設置すると、下方内側握持手段を、径方向内側に移動させる。その前後で、上方握持手段によって、中子を、鋳型内に配置されたスリーブに向けて押圧すると共に、この押圧によって、中子に、スリーブを突き通す。その後に、握持装置を、鋳型から取り外して、例えば溶融アルミニウムを用いた溶融材料を充填することによって、ピストンを、鋳造する。
本発明に係る解決策の有利な発展形を適用した場合、リングキャリアも、中子と同時に、鋳型内に設置される。このリングキャリアは、リングキャリア握持装置により固定されて、鋳型内に導入される。この場合、握持装置は、リングキャリアの内径よりも小さな外径を有するため、この握持装置を、リングキャリアに通すように移動させることができる。本発明に係る方法を用いることによって、著しく繊細で複雑で、ひいては壊れやすい中子を、確実に且つ堅実に、取り扱ったり鋳型内に設置したり、することができる。
本発明に係るさらに重要な特徴及び利点は、従属請求項の記載、図面、及び図面を用いた説明より得られる。
前述の特徴、及び、以下に説明される特徴は、記載されたそれぞれの組み合わせに限定して用いることができるのではなく、他の組み合わせであっても、又は、それら単独であっても本発明の範囲から逸脱することなく用いることができる。
図1は、本発明に係る、内燃機関用ピストンを鋳造するための製造装置を、概略的に示す断面図である。 図2は、図1における中子保持装置周辺の詳細を、概略的に示す断面図である。
本発明の好ましい標準的な態様は、図面に示されており、以下の記載によってさらに詳細に説明される。各図において同じ又は類似の若しくは機能的に同じ部品には、同じ符号を付している。
図1に示すように、内燃機関用ピストンを鋳造するための製造装置1は、上方に開口したキャビティ3を有する鋳型2を備えている。このキャビティ3内には、冷却流路を構成するように位置決めされる中子4、例えば塩中子又は砂中子を、配置することができる。さらに、中子4を鋳型2内に導入するための中子保持装置5が、設けられている(特に、図2を参照)。本発明に従うと、中子保持装置5は、拡径可能な下方内側握持手段7が複数設けられる握持装置6を備えている。下方内側握持手段7は、径方向内側に配置され且つ、中子4に押し通すことができる第1位置と、径方向外側に移動させられ且つ、径方向外側に面する領域8によって中子のための支持体が構成される第2位置と、の間で位置調整することができる。この場合、領域8は、突出部となるように構成されている。下方内側握持手段7は、第1位置では、中子4の内径よりも小さな外径を有しており、下方内側握持手段7を移動させて、中子4に通すことができる。
本発明に係る握持装置6と、その下方内側握持手段7と、を備えることで、中子4、特に内側からの引張応力に敏感な中子を、内側からの支持によって引張荷重を作用させることなく、内側から握持することが、はじめて可能となる。下方内側握持手段7に加えて、握持装置6には、上方握持手段9も設けられている。この上方握持手段9は、中子4を、下方内側握持手段7の径方向外側に面する領域8に向けて下方に押圧すると共に、中子4を、該押圧によって固定している。この場合、下方内側握持手段7は、図1及び図2に示すように、第1位置、つまり径方向外側には移動していない位置にあり、上方握持手段9は、中子4には、まだ接触していない。上方握持手段9は、円環状に形成されており、軸方向10に位置調整を行うことができる。下方内側握持手段7は、径方向外側に移動させられた位置にあるときでさえも、上方握持手段9よりも径方向内側に位置しており、下方内側握持手段7の外径は、いずれにせよ、上方握持手段9の内径よりも小さくなっている。それによって、下方内側握持手段7は、あらゆる状態下で、上方握持手段9を通過することができる。
また、製造装置1は、リングキャリア握持装置11も有しており、このリングキャリア握持装置11によって、リングキャリア12を、鋳型2内に導入することができる、とすれば好都合である。この場合、リングキャリア12は、仕上げ加工された鋳造ピストン上にピストンリングを取り付けるために、使用されている。この場合、リングキャリア握持装置11は、径方向に位置調整可能な握持用腕部13を有している。これらの握持用腕部13は、図1及び図2に示すように、挟持用指部(clamping fingers)として構成されており、リングキャリア12を、外側から握持して固定する。リングキャリア握持装置11は、握持用腕部13が径方向内側に位置調整されていてもなお、握持装置6の下方内側握持手段7及び上方握持手段9よりも大きな内径を有しており、握持装置6の少なくとも一部は、リングキャリア握持装置11を、通過することができる。また、握持装置6は、少なくとも軸方向の所定の範囲においては、リングキャリア12の内径よりも小さな外径を有している、とすれば好ましい。そのように構成することによって、中子4とリングキャリア12とを、鋳型2内に同時に挿入することができるようになる。
握持装置6をより綿密に注視すれば、該握持装置6の下方内側握持手段7は、円環状に配置されており、その径方向内側には、少なくとも部分的には円錐台形状表面部14が構成されている、ことが見て取れよう(図2参照)。その上、下方内側握持手段7によって円環状に取り囲まれ且つ、移動可能なラム15が設けられている。このラム15は、下方内側握持手段7の内側に位置する円錐台形状表面部14に接触しており、下方内側握持手段7の内側を軸方向に移動することによって、下方内側握持手段7を、径方向に位置調整すると共に拡径させる。ラム15は、この拡径によって、下方内側握持手段7を、第2位置に向けて位置調整するように構成されている。下方内側握持手段7の位置を戻すのは、第1位置に向けたバネ付勢によって実行可能であり、ラム15を用いることによって、下方内側握持手段7を、もっぱら、第2位置に保持することができる。ラム15が上方に移動されれば、このラム15は、図1及び図2に示すように、下方内側握持手段7の内形状(inner contours)によって構成される円錐台形状表面部14には最早接触せず、そのことで、下方内側握持手段7は、バネ付勢に従って、径方向内側に位置するように移動して、第1位置に戻る。
図1を今一度注視すれば、鋳型2上には、少なくとも2つのスリーブ16が配置されており、そのうちの一方は、目視可能であることが見て取れよう。このスリーブ16には、中子4を、設置又は嵌め込み可能である。この場合、スリーブ16に中子4を嵌め込む工程は、上方握持手段9を用いた押圧によって実行される。
本発明に係る解決策のさらに有利な態様を適用した場合、加熱装置17も、追加して設けられる。この加熱装置17は、握持装置6の下方内側握持手段7若しくは上方握持手段9、又は、リングキャリア握持装置11の握持用腕部13を用いることによって、中子4及び/又はリングキャリア12を、直接的に又は間接的に加熱する。そのことで、特に、製造工程に影響を及ぼしたり、損害さえも与えたりする温度差を、最小化することができるようになる。
本発明は、前記のような製造装置1や中子保持装置5を用いることによって、中子4に対して引張応力やモーメントを作用させることなく、中子4を、鋳型2内に導入する、という全般的な考えにも基づくものである。この目的のため、下方内側握持手段7は、はじめに、その第1位置に向かうように、径方向内側に位置調整されることになる。そうなると、下方内側握持手段7の外径は、中子4の内径よりも小さくなるから、該下方内側握持手段7を押圧して中子4に通すことができる。下方内側握持手段7を中子4に押し通した後に、ラム15を下方に移動させることによって、円錐台形状表面部14との接触を介して下方内側握持手段7を拡径させて、下方内側握持手段7を径方向外側に移動させる。この第2位置では、下方内側握持手段7の領域8は、中子4のための支持体を構成する。それに続いて、上方握持手段9によって、中子4を、下方内側握持手段7に押し付けると共に、この押し付けによって、中子4を、固定する。この状態では、中子4を、鋳型2内に設置することができる。ラム15を上方に位置調整して、下方内側握持手段7をバネ付勢に従って移動させることによって、下方内側握持手段7を、径方向に移動させるように、つまり、第1位置まで戻すように移動させることができる。それに続いて、上方握持手段9によって、中子4を、鋳型2内に設置されたスリーブ16に向けて押圧した後に、握持装置6を、鋳型2から取り外す。リングキャリア握持装置11を用いることによって、リングキャリア12も、中子4と同時に、鋳型2内に配置される、としてもよい。また、このリングキャリア握持装置11によって、握持装置6を、リングキャリア12に通すように移動させることができる。
本発明に係る製造装置1を用いることによって、設置されることになる中子4に対して、外側からも内側からも引張荷重を作用させないようにすることができるばかりでなく、下方内側握持手段7を、中子4に押し通すと共に中子4の下方位置で拡径させることによって、中子4を、拡径に伴い構成される外形状(領域8)によって支持することが、はじめて可能となる。続いて、上方握持手段9によって、中子4を、径方向外側に移動させた下方内側握持手段7の領域8に向けて、上方から(弱い力で)押圧することによって、この中子4を、固定する。その後に又はそれと同時に、リングキャリア握持装置11を用いることによって、リングキャリア12を、鋳型2内に設置することもできる。これによって、中子4を、リングキャリア12の上方に配置する共に、設置方向(軸方向10)については、中子4を、リングキャリア12に重ねるように配置することも、はじめて可能となる。こうした配置は、リングキャリア12を、中子4よりも先に、或いは、中子4と同時に設置する場合にのみ、可能となる。また、このような順番でリングキャリア12を設置するのは、中子4を、内側から握持することができる場合にのみ、可能となるものの、中子4の壊れ易さと、従来構成に係る下方内側握持手段を用いた場合に作用する引張応力と、のせいで、これまでは、そうした順番でリングキャリア12を設置することができなかった。特に、本発明に係る製造装置1を用いることによって、温度が重大な意味を持つ部品、つまり、リングキャリア12を、中子4よりも下側に、或いは、中子4と同じ高さ位置に、配置することも、できるようになる。これまでは、配置を行う順番が制限されていたせいで、そのように配置することができなかった(中子4を下方位置に且つ、リングキャリア12をそれよりも上方位置に配置してきた)。
1 製造装置
2 鋳型
3 キャビティ
4 中子
5 中子保持装置
6 握持装置
7 下方内側握持手段
8 領域
9 上方握持手段
11 リングキャリア握持装置
12 リングキャリア
13 握持用腕部
14 円錐台形状表面部
15 ラム
16 スリーブ

Claims (12)

  1. 冷却流路を構成するように位置決めされる中子(4)を配置可能な上方に開口するキャビティ(3)を有する鋳型(2)と、前記中子(4)を前記鋳型(2)内に導入するための中子保持装置(5)と、を備えた、内燃機関用ピストンを鋳造するための製造装置(1)であって、
    前記中子保持装置(5)は、拡径可能な下方内側握持手段(7)が少なくとも3つ設けられる握持装置(6)を備え、
    前記下方内側握持手段(7)は、径方向内側に配置され、該下方内側握持手段(7)を前記中子(4)に押し通すことができる第1位置と、径方向外側に移動させられ、該下方内側握持手段(7)の径方向外側に面する領域(8)によって該中子(4)のための支持体が構成される第2位置と、の間で位置調整することができ
    前記領域(8)は、前記下方内側握持手段(7)の下端部に設けられているとともに、該下端部から径方向外側に突出する、ことを特徴とする製造装置。
  2. 請求項1に記載の製造装置において、
    前記握持装置(6)には、前記中子(4)を、前記下方内側握持手段(7)の径方向外側に面する前記領域(8)に向けて下方に押圧すると共に、該中子(4)を、当該押圧によって固定する上方握持手段(9)が設けられ
    前記中子(4)は、前記上方握持手段(9)と前記下方内側握持手段(7)との間に挟持される、ことを特徴とする製造装置。
  3. 請求項2に記載の製造装置において、
    前記下方内側握持手段(7)は、径方向外側に移動させられた位置にあるときでさえも、前記上方握持手段(9)よりも径方向内側に位置する、ことを特徴とする製造装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の製造装置において、
    前記製造装置(1)は、リングキャリア握持装置(11)を有し、該リングキャリア握持装置(11)によって、リングキャリア(12)を、前記鋳型(2)内に導入することができる、ことを特徴とする製造装置。
  5. 請求項4に記載の製造装置において、
    前記リングキャリア握持装置(11)は、径方向に位置調整可能な握持用腕部(13)を有し、該握持用腕部(13)は、前記リングキャリア(12)を、外側から握持して固定する、ことを特徴とする製造装置。
  6. 請求項5に記載の製造装置において、
    前記握持装置(6)には、前記中子(4)を、前記下方内側握持手段(7)の径方向外側に面する前記領域(8)に向けて下方に押圧すると共に、該中子(4)を、当該押圧によって固定する上方握持手段(9)が設けられ、
    前記リングキャリア握持装置(11)は、前記握持用腕部(13)が径方向内側に位置調整されていてもなお、前記握持装置(6)の前記下方内側握持手段(7)及び前記上方握持手段(9)よりも大きな内径を有する、ことを特徴とする製造装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の製造装置において、
    前記下方内側握持手段(7)は、円環状に配置され、その径方向内側には、少なくとも部分的には円錐台形状表面部(14)が構成され、
    前記下方内側握持手段(7)によって取り囲まれ且つ、移動可能なラム(15)が設けられ、
    前記ラム(15)は、前記下方内側握持手段(7)によって構成される前記円錐台形状表面部(14)に接触し、該下方内側握持手段(7)の内側を軸方向に移動することによって、該下方内側握持手段(7)を径方向に位置調整すると共に拡径させるように構成され、
    前記下方内側握持手段(7)は、前記第1位置に向かうようにバネ付勢される、ことを特徴とする製造装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の製造装置において、
    前記製造装置(1)は、少なくとも2つのスリーブ(16)を有し、該スリーブ(16)には、前記中子(4)を、前記鋳型(2)内で設置又は嵌め込み可能である、ことを特徴とする製造装置。
  9. 請求項に記載の製造装置において、
    加熱装置(17)が設けられ、
    前記加熱装置(17)は、前記握持装置(6)の前記下方内側握持手段(7)若しくは前記上方握持手段(9)、又は、前記リングキャリア握持装置(11)の前記握持用腕部(13)を用いることによって、前記中子(4)及び/又は前記リングキャリア(12)を、直接的に又は間接的に加熱する、ことを特徴とする装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の製造装置を用いてピストンを鋳造するための製造方法において、
    前記握持装置(6)には、前記中子(4)を、前記下方内側握持手段(7)の径方向外側に面する前記領域(8)に向けて下方に押圧すると共に、該中子(4)を、当該押圧によって固定する上方握持手段(9)が設けられ、
    径方向内側に位置調整された前記下方内側握持手段(7)を、前記中子(4)に押し通す工程と、
    前記下方内側握持手段(7)を、径方向外側に移動させて、該下方内側握持手段(7)それぞれの前記領域(8)によって、前記中子(4)のための支持体を構成する工程と、
    前記上方握持手段(9)によって、前記中子(4)を、前記下方内側握持手段(7)に押し付けると共に、該押し付けによって、該中子(4)を、固定する工程と、
    前記握持装置(6)によって、前記中子(4)を、前記鋳型(2)内に設置する工程と、
    前記下方内側握持手段(7)を径方向内側に移動させる工程と、
    前記上方握持手段(9)によって、前記中子(4)を、前記鋳型(2)内に配置されたスリーブ(16)に向けて押圧する工程と、
    前記握持装置(6)を、前記鋳型(2)から取り外す工程と、を含む、ことを特徴とする製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法において、
    リングキャリア(12)を、前記中子(4)と同時に、前記鋳型(2)内に設置する工程を含む、ことを特徴とする製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法において、
    前記握持装置(6)を、前記リングキャリア(12)に通すように移動させる工程を含む、ことを特徴とする製造方法。
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