JPS6320149A - ピストンの鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は断熱層により一部が覆われたリングキャリ）７
をピストンに鋳込むに際し、その断熱層周辺を加熱して
溶湯の温痕低下を抑えて潟流れを良くしピストンとリン
グキャリアとの接着強度を向上させたピストンの鋳造方
法に関する。

［従来の技術］ 一般に内燃機関のピストンとして第７図に示すものがあ
る。

図示されるように、このピストンａはピストンａのトッ
プランド部すにジルコニア材料から成るリングキャリア
Ｃを鋳造成形時に鋳込み、その後、機械加工によってリ
ング溝ｄを形成したもので、リングキャリアＣには鋳込
み前に、接着強度を高めるためのアルフィン処理が施さ
れる。図の二点鎖線ｅは鋳造吹き上り後の加工外形を示
す。ここで、リングキャリアＣの鋳込位置は、トップラ
ンド部すのできるだけ上方に位置するように設定され、
これによってピストンａ組付時に於けるデッドボリュー
ムの削減を図っている。

また、ピストンとリングキャリアの伯の接着方法として
特開昭５６−１４４８５６号公報に、分割型にリングキ
ャリアをセットし、アルミニウムの溶湯が凝固するまで
型内に高圧を加える方法が紹介されている。

［発明が解決しようどする問題点コ ところが、上記二つの提案は共にリングキャリアをピス
トンのトップランド上部に位置させようとした場合、ピ
ストンのキャビティからの熱伝導によってリングキャリ
アが高温化する割合が増加する。したがって、この熱に
よってビス１−ンリングが異常摩耗される問題が生じる
。このため従来にあっては、リングキャリアの入熱側に
断熱層を覆うように設けていたが、この断熱層によって
リングキャリアの鋳込み面付近の溶湯が冷却されること
による温流れの不良が生じ、安定したリングキャリアの
鋳込みがなされなくなる恐れをもっていた。また潟流れ
不良はリングキャリアの前処理加工であるアルフィン処
理を施されているため温流不良部分に酸化アルミニ１ク
ム等の異物を残し、鋳込不良を生じさせる要因になる。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記問題点を解決することを目的とし、本発明
はピストンの鋳型内に、入熱側が断熱層で覆われたリン
グキャリアを固定支持し、上記鋳型のリングキャリアの
固定支持部を加熱コイル等にて加熱し、注湯するように
したピストンの鋳造方法である。

［作　用］ ピストン成形後に入熱側となる部分が断熱層で覆われた
リングキャリアを鋳型内に固定支持し、その鋳型の固定
支持部を加熱し、注湯するようにしたので、断熱層によ
る溶湯の温度低下を抑えて湯漬れを良くし、リングキャ
リアをピストンに鋳込むことができる。

［実施例］ 以下に本発明のピストンの鋳造方法の好適一実施例を添
付図面に基づいて説明する。

まず、ピストンの鋳造方法にて成形されたピストンにつ
いて説明する。

第５図に示す１はアルミニウムまたはその合金で形成さ
れるビス］ヘンである。ビスＩ−ン１の頂部２には軸方
向に窪まされてキャビティ３が形成されている。ピスト
ン１のトップランド部４には、ニレジスト等の金属材料
から成るリングキャリア５が一体的に設けられ、このリ
ングキャリア５の外周側部５ａは、ピストン１の外周側
部１ａと同一の筒面を形成するようになっている。６は
、リングキャリア５の円周方向に沿って形成されたリン
グ溝で、このリング溝６にはピストンリング（図示せず
）が一体内に嵌合される。また、７はオイルギヤラリで
、ピストン１の冷却及びリングキャリア５への熱伝導を
抑えるためのものである。

さて、ピストン１とリングキャリア５との間、即ちそれ
らの接着面間には、断熱層８が形成される。この断熱層
８はアルミナファイバ等のセラミックファイバが採用さ
れ、本実施例では、特に入熱側となる部分に、即ちリン
グキャリア５のキャビティ３側とピストン頂部２側とな
る部分に介設される。

従って、ピストン１のキャビティ３の昇温と共にリング
キャリア５へ熱伝導される高温熱が断熱層８によって阻
止されるから、この熱はオイルギヤラリ７の冷却オイル
に奪われることになる。このためリングキャリア５の温
痘は一定に保たれピストンリングの異常摩耗を防止する
□ことができる。

また、これによってリングキャリア５をピストン１のト
ップランド部４の、より上方に位置させることができ゛
、デッドボリュームの削減に寄与できる。

次に、本発明のピストンの鋳造方法について説明する。

まず、リングキャリア５を第２図に示すようにリング状
に形成し、そのリングキャリア５の外周面に、リング状
の突出部９を同時に形成する。即ち半径方向の断面が凸
形のリングキャリア５を成形する。このリングキャリア
５をアルフィン処理した後、第１図に示すように上下に
分割できる鋳型１５にセットする。鋳型１５はその分割
面に、上記リングキャリア５の突出部９を上型１５ａと
下型１５ｂで挟んで位置決めするためのリング状の固定
支持部１０がそれぞれ形成されている。また、その固定
支持部１０が形成される位置の上型１５ａ、下型１５ｂ
内には第３図及び第４図にも示すにうにビー１〜コイル
１６が収容され、さらに、イのヒートコイル１６より外
方となる上型１５ａと下型１５ｂには、ヒートコイル１
６の熱が型の他部へ熱伝導されることを防止するための
リング状の断熱部材１７が嵌合されている。

さて、このような下型１５ｂにリングキャリア５をセッ
ト後、そのリングキャリア５の上面５ｂと内周面５Ｇと
を覆う断面り字形のリング状の断熱層８が嵌合された状
態で下型１５ｂに上型１５ａをセットする。断熱層８は
アルミナファイバにて予め所定の形状に成形されている
。次にヒートコイル１６に通電し、鋳型１５の固定支持
部１０及びリングキャリア５を十分に加熱し上型１５ａ
の湯口から押し泪が十分になるまでアルミの溶湯を流し
込む。これによりリングキャリア５、特に断熱層８周辺
の溶湯の冷却が抑えられ湯流れを著しく良くすることが
できる。尚このときの流し込みの時間と速度は適正にな
される。また、上型１５ａ及び下型１５ｂの溶湯に接す
る部分にはセラミックコーティング処理がなされる。

１８はキャビティ３を形成するための中子、１９はオイ
ルギヤラリ７を形成するための中子である。

第６図は、第４図のＰ点にて溶湯の温度変化を鋳造時に
測定した値をグラフ化したもので、図において実線■は
本実施例の構成をもつピストンの　　　゛鋳造時、実線
■は同一構成で型がヒートコイル１６を有するものでの
鋳造時、破線■は断熱層をもち型にヒートコイル１６を
設けないときの鋳造時の温度変化を示す。

図示されるように、ヒートコイル１６にて加熱を行うと
リングキャリア５の温度が溶湯の温度近くまで速やかに
上昇し、且つこの温度勾配は略−定である。これに対し
断熱層８を有し、型にヒー１へコイル１６をもたないも
のは溶湯温度まで達しないうちに冷却される。即ち、溶
着に必要な温度まで上昇しないので鋳込みが不完全とな
る。一方断熱層８を右さないものは、昇温が速やかにな
されるが、断熱層８をもたないので、上記したように成
形後にキャビティ３からの受熱によってピストンリング
が異常摩耗されるため、これによる内燃機関運転時のガ
タを誘発し、シリンダを損傷させる問題がある。

［発明の効果］ 以上説明したことから明らかなように本発明のピストン
の鋳造方法によれば次の如き優れた効果を発揮できる。

（１）　　断熱層にて覆われるリングキャリアを鋳型内
に固定支持し、その鋳型の固定支持部を加熱して注湯す
るようにしたので、溶湯の温度低下を抑え濁流れを良く
することができる。

（２）　　溶湯の濁流れを良くできるので、ビスＩ〜ン
にリングキャリア及び断熱層を良好に鋳込むことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のピストンの鋳造方法の好適一実施例を
示す縦断面図、第２図はリングキャリアの斜視図、第３
図、第４図はヒートコイルを設けた鋳型を示す概略断面
図であり、第３図は第４図のＴＶ−ＩＶ線断面図、第５
図は本発明のピストンの鋳造方法にて成形されたピスト
ンの縦断面図、第６図は鋳造時におけるリングキャリア
の温度変化を示すグラフ、第７図は従来例を承り概略図
である。 図中、１はピストン、５はリングキャリア、８は断熱層
、１０は固定支持部、１５はピストンの鋳型である。 特　許　出　願　人　　いすず自動車株式会社代即人弁
理士　絹　谷　信　却 第１図 第５図 第６図 第７図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ピストンの鋳型内に、入熱側が断熱層で覆われた
   リングキャリアを固定支持し、上記鋳型のリングキャリ
   アの固定支持部を加熱コイル等にて加熱し、注湯するよ
   うにしたピストンの鋳造方法。
2. （２）上記断熱層がアルミナファイバ等のセラミックフ
   ァイバから構成された上記特許請求の範囲第１項記載の
   ピストンの鋳造方法。
3. （３）上記リングキャリアがニレジストから形成された
   上記特許請求の範囲第１項記載のピストンの鋳造方法。