JPH0424121Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0424121Y2 JPH0424121Y2 JP1987000290U JP29087U JPH0424121Y2 JP H0424121 Y2 JPH0424121 Y2 JP H0424121Y2 JP 1987000290 U JP1987000290 U JP 1987000290U JP 29087 U JP29087 U JP 29087U JP H0424121 Y2 JPH0424121 Y2 JP H0424121Y2
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- Japan
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- fiber layer
- strut
- piston
- holder
- inorganic fiber
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Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は内燃機関のピストンに関する。
ピストンは、軽量化のためアルミ合金から鋳造
成形されることが多いが、アルミ合金は熱膨張係
数が大きい。したがつて、ピストンの熱膨張を抑
制してピストンとシリンダボアとの焼付き等を防
止するため、ピストンスカート部には環状のスト
ラツトが設けられる。（実開昭56−154547号公報、
実開昭57−20544号公報）。このストラツトをピス
トンスカート部の肩部内側に設け、ストラツトと
してカーボン繊維を用いることがある（特開昭59
−229033号公報）。しかし、カーボン繊維を有す
るストラツトは、ピストンの熱膨張を抑制する効
果は充分であるが、剛性がないために鋳造時に鋳
型へ装着することが困難であり、また鋳型に直接
接触するために冷却されやすく、アルミ合金との
複合化も不充分である。一方、ストラツトを鉄製
のホルダ内にカーボン繊維を収容して構成するこ
とも可能であり、これにより鋳型への装着の問題
は解決されるが、鉄は熱伝導が良いため、カーボ
ン繊維が冷却されてアルミ合金の複合化しにくい
という問題が残る。
成形されることが多いが、アルミ合金は熱膨張係
数が大きい。したがつて、ピストンの熱膨張を抑
制してピストンとシリンダボアとの焼付き等を防
止するため、ピストンスカート部には環状のスト
ラツトが設けられる。（実開昭56−154547号公報、
実開昭57−20544号公報）。このストラツトをピス
トンスカート部の肩部内側に設け、ストラツトと
してカーボン繊維を用いることがある（特開昭59
−229033号公報）。しかし、カーボン繊維を有す
るストラツトは、ピストンの熱膨張を抑制する効
果は充分であるが、剛性がないために鋳造時に鋳
型へ装着することが困難であり、また鋳型に直接
接触するために冷却されやすく、アルミ合金との
複合化も不充分である。一方、ストラツトを鉄製
のホルダ内にカーボン繊維を収容して構成するこ
とも可能であり、これにより鋳型への装着の問題
は解決されるが、鉄は熱伝導が良いため、カーボ
ン繊維が冷却されてアルミ合金の複合化しにくい
という問題が残る。
本考案は、鋳造における鋳型への装着が容易で
あり、しかもピストン本体の母材と複合化して充
分な強度を有するピストンを得ることを目的とす
る。
あり、しかもピストン本体の母材と複合化して充
分な強度を有するピストンを得ることを目的とす
る。
本考案に係るピストンは、ストラツトが、開口
部が外方を向く環状溝を有する断面コ字状のホル
ダと、この鉄系材料からなるホルダの環状溝の底
部に設けられる無機質繊維層と、この無機質繊維
層の外側に設けられるカーボンの長繊維層とを備
えることを特徴としている。
部が外方を向く環状溝を有する断面コ字状のホル
ダと、この鉄系材料からなるホルダの環状溝の底
部に設けられる無機質繊維層と、この無機質繊維
層の外側に設けられるカーボンの長繊維層とを備
えることを特徴としている。
以下図示実施例により本考案を説明する。
第１図は本考案の一実施例に係るピストンを示
す。ピストン本体１０はアルミ合金から鋳造によ
り成形され、有底筒状を有し、内部にはボス１１
が形成される。ピストン本体１０の上部外周には
数本（本実施例では３本）の環状の溝１２が形成
され、これらの溝１２内には図示しないピストン
リングが設けられる。溝１２の下方には筒状のス
カート部１３が形成され、ストラツト２０はこの
スカート部１３の肩部に埋込まれる。
す。ピストン本体１０はアルミ合金から鋳造によ
り成形され、有底筒状を有し、内部にはボス１１
が形成される。ピストン本体１０の上部外周には
数本（本実施例では３本）の環状の溝１２が形成
され、これらの溝１２内には図示しないピストン
リングが設けられる。溝１２の下方には筒状のス
カート部１３が形成され、ストラツト２０はこの
スカート部１３の肩部に埋込まれる。
ストラツト２０は、スチール製の環状ホルダ２
１と、無機質繊維層２２と、カーボンの長繊維層
２３とを有する。第２図に詳示されるように、ホ
ルダ２１は、開口部が外方を向く環状溝２４を有
し、断面コ字状を呈する。すなわちホルダ２１
は、内周側に位置する底部材２５と、底部材２５
の上端に設けられる上方支持部材２６と、底部材
２５の下端に設けられる下方支持部材２７とから
成る。底部材２５と下方支持部材２７の内周側部
分は、第１図に示されるようにスカート部１３の
内側に露出する。なお、ホルダ２１は板を折曲げ
て成形されるが、この板は多数の小穴が穿設され
たものであつてもよく、また小穴を有しないもの
であつてもよい。無機質繊維層２２は、アルミナ
あるいはシリカ等から成り、環状溝２４内におい
て底部材２５に接触させて設けられる。この無機
質繊維層２２はその内部に空気を保持し、すなわ
ち断熱層を構成する。長繊維層２３は無機質繊維
層２２の外周側にカーボンの長繊維を巻きつけて
構成され、無機質繊維層２２よりも厚く成形され
る。この長繊維層２３の外面はホルダ２１の外端
面にほぼ一致し、スカート部１３の外周面には露
出しない。第３図ａ，ｂは上記構成を有するピス
トンの製造工程を示す。第３図ａに示すされるよ
うに、外型４１にはアルミ合金の溶湯４２が貯溜
され、内型４３の外側にはストラツト２０が予め
固定されている。ストラツト２０はホルダ２１
（第２図）を内型４３に嵌着させることによりこ
の内型４３に固定され、ホルダ２１の剛性により
内型４３への装着性が確保される。しかして内型
４３を下降させて外型４１内に挿入すると、第３
図ｂに示されるように、アルミ合金の溶湯４２は
外型４１と内型４３によつてピストン本体１０に
対応した形状になり、鋳込まれる。
１と、無機質繊維層２２と、カーボンの長繊維層
２３とを有する。第２図に詳示されるように、ホ
ルダ２１は、開口部が外方を向く環状溝２４を有
し、断面コ字状を呈する。すなわちホルダ２１
は、内周側に位置する底部材２５と、底部材２５
の上端に設けられる上方支持部材２６と、底部材
２５の下端に設けられる下方支持部材２７とから
成る。底部材２５と下方支持部材２７の内周側部
分は、第１図に示されるようにスカート部１３の
内側に露出する。なお、ホルダ２１は板を折曲げ
て成形されるが、この板は多数の小穴が穿設され
たものであつてもよく、また小穴を有しないもの
であつてもよい。無機質繊維層２２は、アルミナ
あるいはシリカ等から成り、環状溝２４内におい
て底部材２５に接触させて設けられる。この無機
質繊維層２２はその内部に空気を保持し、すなわ
ち断熱層を構成する。長繊維層２３は無機質繊維
層２２の外周側にカーボンの長繊維を巻きつけて
構成され、無機質繊維層２２よりも厚く成形され
る。この長繊維層２３の外面はホルダ２１の外端
面にほぼ一致し、スカート部１３の外周面には露
出しない。第３図ａ，ｂは上記構成を有するピス
トンの製造工程を示す。第３図ａに示すされるよ
うに、外型４１にはアルミ合金の溶湯４２が貯溜
され、内型４３の外側にはストラツト２０が予め
固定されている。ストラツト２０はホルダ２１
（第２図）を内型４３に嵌着させることによりこ
の内型４３に固定され、ホルダ２１の剛性により
内型４３への装着性が確保される。しかして内型
４３を下降させて外型４１内に挿入すると、第３
図ｂに示されるように、アルミ合金の溶湯４２は
外型４１と内型４３によつてピストン本体１０に
対応した形状になり、鋳込まれる。
この鋳造時、溶融状態のアルミ合金はストラツ
ト２０の長繊維層２３と無機質繊維層２２に流入
し、これによりアルミ合金はこれらの層２２，２
３と複合化する。この時、内型４３に接している
のは鉄製のホルダ２１であり、このホルダ２１の
底部材２３の外周側に、空気を含有し断熱効果す
る無機質繊維層２２があるため、長繊維層２３の
冷却が防止され、長繊維層２３は完全にアルミ合
金と複合化することができる。また無機質繊維層
２２のホルダ２１と接する部分は冷却され、アル
ミ合金と複合化されないこともあるが、これは熱
膨張抑制効果上、何ら問題にならない。
ト２０の長繊維層２３と無機質繊維層２２に流入
し、これによりアルミ合金はこれらの層２２，２
３と複合化する。この時、内型４３に接している
のは鉄製のホルダ２１であり、このホルダ２１の
底部材２３の外周側に、空気を含有し断熱効果す
る無機質繊維層２２があるため、長繊維層２３の
冷却が防止され、長繊維層２３は完全にアルミ合
金と複合化することができる。また無機質繊維層
２２のホルダ２１と接する部分は冷却され、アル
ミ合金と複合化されないこともあるが、これは熱
膨張抑制効果上、何ら問題にならない。
なお、ストラツト２０のホルダ２１はステンレ
ススチールであつてもよく、あるいは通常の鉄か
ら成形されてもよい。
ススチールであつてもよく、あるいは通常の鉄か
ら成形されてもよい。
以上のように本考案によれば、鋳造時、鉄系材
料からなるホルダを鋳型に嵌着させて固定するの
で、ホルダの剛性によりストラツトの鋳型への装
着が確実となり、しかもホルダが熱伝導性の良い
鉄系材料でありながらストラツト内のカーボン長
繊維層とホルダとの間には無機質繊維層が介在す
るため長繊維層の冷却は防止され、それにより、
ストラツト内の長繊維とピストンの母材との複合
化が改善され、したがつてストラツトによるピス
トンの熱膨張抑制効果が充分なものとなり、また
ピストンの強度が向上する。
料からなるホルダを鋳型に嵌着させて固定するの
で、ホルダの剛性によりストラツトの鋳型への装
着が確実となり、しかもホルダが熱伝導性の良い
鉄系材料でありながらストラツト内のカーボン長
繊維層とホルダとの間には無機質繊維層が介在す
るため長繊維層の冷却は防止され、それにより、
ストラツト内の長繊維とピストンの母材との複合
化が改善され、したがつてストラツトによるピス
トンの熱膨張抑制効果が充分なものとなり、また
ピストンの強度が向上する。
第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図はストラツトを示す断面図、第３図ａは鋳造工
程において内型を外型に挿入する前の状態を示す
断面図、第３図ｂは鋳造工程において内型を外型
内に挿入した状態を示す断面図である。 １３……スカート部、２０……ストラツト、２
１……ホルダ、２２……無機質繊維層、２３……
長繊維層、２４……環状溝。
図はストラツトを示す断面図、第３図ａは鋳造工
程において内型を外型に挿入する前の状態を示す
断面図、第３図ｂは鋳造工程において内型を外型
内に挿入した状態を示す断面図である。 １３……スカート部、２０……ストラツト、２
１……ホルダ、２２……無機質繊維層、２３……
長繊維層、２４……環状溝。
Claims (1)
- スカート部の肩部に環状のストラツトが埋込ま
れ、該ストラツトの内周部がスカート部の内側に
露出する内燃機関のピストンにおいて、上記スト
ラツトが、開口部が外方を向く環状溝を有する断
面コ字状の鉄系材料からなるホルダと、このホル
ダの環状溝の底部に設けられる無機質繊維層と、
この無機質繊維層の外側に設けられるカーボンの
長繊維層とを備えることを特徴とする内燃機関の
ピストン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987000290U JPH0424121Y2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987000290U JPH0424121Y2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63108549U JPS63108549U (ja) | 1988-07-13 |
| JPH0424121Y2 true JPH0424121Y2 (ja) | 1992-06-05 |
Family
ID=30777128
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1987000290U Expired JPH0424121Y2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0424121Y2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61218751A (ja) * | 1985-03-26 | 1986-09-29 | Toyota Motor Corp | 内燃機関用軽合金製ピストン |
-
1987
- 1987-01-07 JP JP1987000290U patent/JPH0424121Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61218751A (ja) * | 1985-03-26 | 1986-09-29 | Toyota Motor Corp | 内燃機関用軽合金製ピストン |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63108549U (ja) | 1988-07-13 |
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