JPH0545765Y2 - - Google Patents

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JPH0545765Y2
JPH0545765Y2 JP1985146688U JP14668885U JPH0545765Y2 JP H0545765 Y2 JPH0545765 Y2 JP H0545765Y2 JP 1985146688 U JP1985146688 U JP 1985146688U JP 14668885 U JP14668885 U JP 14668885U JP H0545765 Y2 JPH0545765 Y2 JP H0545765Y2
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piston
skirt
oil
lubricating oil
pillar
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はピストン冠部の熱が潤滑油に奪われな
いようにした、内燃機関用ピストンに関するもの
である。
[従来の技術] 断熱内燃機関用ピストンとして、燃焼室を有す
るセラミツクス製ピストン冠部を通常の鋳鉄など
の金属製スカート部の上に重ね合せ、ボルトによ
り結合した構造のものが例えば実願昭59−96958
号により提案されている。
第3,4図に示すように、上述の内燃機関用ピ
ストンは鋳鉄製またはアルミニウム合金製スカー
ト部6の中央に、上方へ張り出した内空部26を
備えた柱16が一体に形成され、柱16の上壁1
3にガスケツト22を介してセラミツクス製ピス
トン冠部1が重ね合され、ボルト2をボルト挿通
穴12,14に挿通し、かつ内空部26の内奥部
の環状溝24に衝合したラツパ状のデイスタント
チユーブ3を柱16から離してボルト2の下端部
へ外挿し、さらに皿ばね4と座金35を当て、ナ
ツト5を締結して結合される。ピストン冠部1の
上面はくぼみからなる燃焼室9を形成される。ピ
ストン冠部1の下面は円筒部15を形成され、下
端周壁部はスカート部6の上端周壁部に形成した
環状突起6aへ嵌合され、かつ両者の重合せ面に
装着したシール部材8により、ピストン冠部1か
ら周壁部を経てスカート部6へ伝達される伝熱量
を抑止するようになつている。
複数条のリング溝19を有するスカート部6
は、リング溝19の内側に上面13から削設した
深い環状溝21により断熱空気層18を区画され
る。スカート部6のボス部37はピストンピンを
取り付けるピン穴29を設けられ、かつボス部3
7の上側壁部からピン穴29へ油穴36を貫通さ
れる。スカート部6は第3リング溝からスカート
部6の内部へ油穴を貫通される。
上述した従来の内燃機関用ピストンでは、ピス
トン冠部1から周壁部を経てリング溝19の方へ
伝わる熱を抑えるとともに、ピストン冠部1から
熱を受ける柱16を、クランク室から噴出される
オイルジエツトにより冷却し、オイルジエツトの
潤滑油の一部を油穴36を経てピン穴29へ供給
するようになつている。
このような内燃機関用ピストンにおいて問題と
なるのは、スカート部のボス部とピストンピンと
の嵌合部の潤滑である。中・大型車両用機関の場
合、アルミニウム合金製スカート部では、アルミ
ニウム合金の熱膨脹率が大きいので、冷却時約5
〜17μmの径方向の隙間を設けている。鋳鉄製ス
カート部の場合は熱膨脹率を勘案して約30〜45μ
mの隙間を設けている。ところが、断熱機関では
スカート部のボス部が普通の機関よりも高温にな
り、焼付きを起す恐れがある。ピストンピンとス
カート部とはほぼ等しい熱膨脹率を有するので、
隙間をさらに大きくしても焼付き防止効果はあま
り期待できない。
ピストンピンの焼付き対策としては、スカート
部の温度が高くならないようにするか、潤滑を十
分にして放熱を図る以外にない。しかし、前者の
場合は、スカート部の温度が高くなるのは断熱機
関の宿命であり、効果的な対策は見当らない。後
者の場合は、例えばSEApaper no.850361にも開
示されるように、オイルジエツトによりピストン
表面から受けた熱の約35%を除去できることが知
られているが、セラミツクス製ピストン冠部に接
する鋳鉄製スカート部の中央内空部を潤滑油によ
り冷却することは、燃焼室の断熱効果を減殺する
こととなり、大きな熱損失になる。
したがつて、例えば実願昭59−96958号公報に
開示されるように、ピストン冠部と直接接するス
カート部の柱の内空部へ潤滑油が入らないよう
に、カバーを取り付けることは燃焼室の断熱効果
に寄与するが、この構成ではスカート部のボス部
とピストンピンとの摺動部に焼付きが生じる恐れ
がある。
一方、例えば実開昭58−149546号公報に開示さ
れるように、オイルリング溝とボス部との間に油
穴を設けて、オイルリングにより掻き落された潤
滑油を、ボス部のピン穴とピストンピンとの嵌合
部へ導くものも提案されているが、この構成では
ボス部へ導かれる潤滑油の油量が少なく、完全な
ものとは言えない。
[考案が解決しようとする問題点] そこで、本考案の目的は、ピストン冠部からス
カート部のボス部への伝熱を抑え、かつオイルジ
エツトによる潤滑油がピストン冠部に接するスカ
ート部の内空部へ供給されるのを防止して、燃焼
室の断熱効果を図り、同時にオイルジエツトによ
る潤滑油がボス部とピストンピンの嵌合部へ効果
的に供給される、内燃機関用ピストンを提供する
ものである。
[問題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案の構成は金
属製のスカート部の周壁部にピストンリングを装
着し、スカート部の上面中央から突出する柱と周
壁部との間に環状溝を設け、セラミツクス製のピ
ストン冠部の下面をスカート部の柱の上壁にガス
ケツトを介して重ね合せ、両者を貫通するボルト
により結合し、ボルトの下端部に柱の内空部を閉
鎖しかつボス部を覆う傘形のカバー板を結合し、
ピストンピンを支持するボス部の上側にピン穴へ
連通する油穴を設けたものである。
[作用] オイルジエツトから噴射される潤滑油はカバー
板に当り、スカート部の柱の内空部へ侵入するの
を阻止される。同時に、潤滑油はボス部の上面に
跳ね返り、油穴を経てピン穴とピストンピン(図
示せず)との嵌合部へ効率的に供給される。
カバー板はスカート部の柱の内空部をほぼ閉鎖
するので、オイルジエツトによる潤滑油が柱の内
空部へ直接噴射され、柱が潤滑油により冷却され
ることはないので、熱損失が避けられ、燃焼室の
断熱効果が高められる。
[考案の実施例] 第1図に示すように、鋳鉄製またはアルミニウ
ム合金製のスカート部6の外周面に備えられるリ
ング溝19の内側に上面から深い環状溝21を設
けて断熱空気層18が構成され、スカート部6の
上面中央に柱16が一体に形成される。柱16の
上壁13にガスケツト22を介してセラミツクス
製のピストン冠部1が重ね合され、ボルト2をボ
ルト挿通穴12,14へ挿通し、内空部26の内
奥部に形成した環状溝24に衝合するラツパ状の
デイスタントチユーブ3をボルト2に外挿し、さ
らに皿ばね4と座金35を当ててナツト5を締結
してピストン冠部1がスカート部6に結合され
る。
ピストン冠部1は上面に燃焼室9を、下面に円
筒部15をそれぞれ形成され、円筒部15へスカ
ート部6の柱16が突出される。ピストン冠部1
の周壁部は薄肉とされ、かつスカート部6の上端
周壁部に形成した環状突起6aへ嵌合され、かつ
両者の重合せ面にシール部材8が嵌合されるのは
従来例と同様である。
本考案によれば、連接棒38を連結するための
ピストンピンを嵌合するピン穴29へ、オイルジ
エツト33による潤滑油が効果的に供給されるよ
うにするために、傘形のカバー板31がボルト2
の下端部にビス32により固定される。ピストン
ピンを支持するボス部37の上側に、ピン穴29
へ連通する油穴36が設けられる。
本考案は上述の構成により、オイルジエツト3
3から噴出される潤滑油がカバー板31に当り、
内空部26へ侵入するのを阻止される。同時に、
潤滑油はボス部37の上面へ跳ね返り、油穴36
を経てピン穴29とピストンピン(図示せず)と
の嵌合部へ効果的に供給される。
カバー板31は内空部26をほぼ閉鎖するの
で、オイルジエツト33からの潤滑油が内空部2
6へ直接噴出され、柱16が潤滑油により冷却さ
れることはないので、熱損失が少なく、燃焼室9
の断熱性が向上する。
なお、ピストン冠部1の周壁部は薄肉とされ、
かつスカート部6へ重ね合され、重合せ部に断熱
性に優れたシール部材8が介装されるので、ピス
トン冠部1から周壁部を経てスカート部6へ伝達
される伝熱量が抑えられる。
ピストン冠部1の周壁部とスカート部6の柱1
6との間に、環状の断熱空気層18が備えられ、
柱16の上壁13の面積が広いので、ピストン冠
部1の熱はリング溝19を備えるスカート部6の
周壁部へよりも柱16へ集中し、ピストンリング
の熱負荷を軽減し、焼付きを防止できる。
第2図に示す実施例では、カバー板31に代る
カバー板31Aを座金35に予め溶接し、ナツト
5によりボルト2に支持したものである。
[考案の効果] 本考案によれば、燃焼室から受けるピストン冠
部の熱は、ピストン冠部とスカート部の柱との間
のガスケツトにより抑えられ、かつ柱の内空部は
カバー板によりオイルジエツトによる潤滑油の侵
入を阻止されるので、ピストン冠部からスカート
部と潤滑油へ奪われる伝熱量が抑えられ、断熱性
が向上される。つまり、ピストン冠部から直接熱
を受けるスカート部の柱が内空部をカバー板によ
り閉鎖されるので、柱が内空部から潤滑油により
冷却され、燃焼室の熱が柱を経て潤滑油へ奪われ
ることがない。
オイルジエツトからの潤滑油はほぼ全量が、カ
バー板11に当つてボス部の上側へ跳ね返るの
で、ボス部とピストンピンの嵌合部が効果的に潤
滑される。
ピストンリングはスカート部の周壁部に装着さ
れ、かつスカート部の周壁部と柱との間に環状溝
が備えられているので、ピストンリングの熱負荷
が軽減される。
柱の内空部からの熱放射がカバー板により遮蔽
され、またピストンピンの潤滑が向上されるの
で、連接棒の連結部やリング溝の熱負荷が軽減さ
れ、適正な潤滑が保たれる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係る内燃機関用
ピストンの正面断面図、第2図は本考案の第2の
実施例に係る内燃機関用ピストンの要部を示す正
面断面図、第3図は従来の内燃機関用ピストンの
正面断面図、第4図は同内燃機関用ピストンの左
半部を省略して示す側面断面図である。 1……ピストン冠部、2……ボルト、6……ス
カート部、16……柱、18……断熱空気層、1
9……リング溝、21……環状溝、22……ガス
ケツト、26……内空部、29……ピン穴、3
1,31A……カバー板、33……オイルジエツ
ト、36……油穴、37……ボス部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 金属製のスカート部の周壁部にピストンリング
    を装着し、スカート部の上面中央から突出する柱
    と周壁部との間に環状溝を設け、セラミツクス製
    のピストン冠部の下面をスカート部の柱の上壁に
    ガスケツトを介して重ね合せ、両者を貫通するボ
    ルトにより結合し、ボルトの下端部に柱の内空部
    を閉鎖しかつボス部を覆う傘形のカバー板を結合
    し、ピストンピンを支持するボス部の上側にピン
    穴へ連通する油穴を設けたことを特徴とする、内
    燃機関用ピストン。
JP1985146688U 1985-09-27 1985-09-27 Expired - Lifetime JPH0545765Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5872653A (ja) * 1981-10-26 1983-04-30 Nissan Motor Co Ltd デイ−ゼルエンジンのピストン

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