JP6489051B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
スワール比(スワール速度としてもよい。)を調整するスワールコントロールバルブを備えた圧縮自着火式の内燃機関において、メイン噴射に先立ってパイロット噴射を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−002177号公報 特公平07−78376号公報
スワールコントロールバルブを全閉にしたとしても、スワールコントロールバルブが備わる吸気通路に吸気が全く流通しなくなるのではなく、ある程度の吸気が流れるようにスワールコントロールバルブが構成されている。しかし、スワールコントロールバルブにデポジットが堆積すると、スワールコントロールバルブを閉じたときに、該スワールコントロールバルブが備わる吸気通路の流路が狭くなる。このため、スワールコントロールバルブが備わらない吸気通路を流通する吸気の流量が増加して、吸気の速度が高くなる。これにより、気筒内では、タンブル成分が大きくなり、パイロット噴射による燃料噴霧とメイン噴射による燃料噴霧とに影響を与える。その結果、気筒内で着火しやすい箇所や着火し難い箇所が生じるため、着火時期が基準値となる基準着火時期よりも進角する虞がある。そして、着火時期が進角すると、燃焼騒音が変化する虞がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スワールコントロールバルブにデポジットが堆積したときの燃焼騒音変化を低減することにある。
上記課題を解決するために、1気筒当たり2つの吸気通路と、前記2つの吸気通路のうちの一方の吸気通路に設けられるスワールコントロールバルブと、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、前記燃料噴射弁からメイン噴射に先立ってパイロット噴射を行う圧縮自着火式の内燃機関を制御する内燃機関の制御装置において、前記メイン噴射の着火時期の基準値である基準着火時期を記憶する記憶手段と、前記メイン噴射の実際の着火時期である実着火時期を取得する取得手段と、前記スワールコントロールバルブの開度が所定開度以上のときに前記実着火時期が前記基準着火時期よりも所定値以上進角しておらず、且つ、前記スワールコントロールバルブの開度が所定開度未満のときに前記実着火時期が前記基準着火時期よりも所定値以上進角している場合には、前記気筒内での燃焼騒音変化を低減するように前記燃料噴射弁から燃料を噴射する制御である燃焼騒音変化低減制御を実施する制御手段と、を備える。
本発明によれば、スワールコントロールバルブにデポジットが堆積したときの燃焼騒音変化を低減することができる。
実施例に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 気筒の断面図である。 スワールコントロールバルブに堆積しているデポジットの量と、タンブル成分との関係を示した図である。 内燃機関の機関回転速度と機関負荷と、スワールコントロールバルブの開閉状態との関係を示した図である。 横軸をクランクアングルとした場合の、スワールコントロールバルブが閉じられているときの燃料噴射率、及び、熱発生率の推移を示した図である。 スワールコントロールバルブを閉じているときのスワールコントロールバルブのデポジット堆積量と実着火時期との関係を示した図である。 横軸をクランクアングルとした場合の、スワールコントロールバルブが開かれているときの燃料噴射率、及び、熱発生率の推移を示した図である。 スワールコントロールバルブを開いているときのスワールコントロールバルブのデポジット堆積量と実着火時期との関係を示した図である。 燃焼騒音変化を低減するフローを示したフローチャートである。 基準着火時期からの実着火時期の進角量とパイロット噴射量の減少量との関係を示した図である。 ステップS104またはステップS105において実行されるサブルーチンである。 実施例に係るスワールコントロールバルブが閉じられているときの各種値の推移を示したタイムチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を示す図である。なお、本実施例においては、内燃機関1を簡潔に表示するため、一部の構成要素の表示を省略している。内燃機関1は、4つの気筒2を有するディーゼル機関である。
各気筒2には、夫々ピストン3が備わる。ピストン3の上面には、ピストン内部に向かって凹むキャビティ32が形成されている。内燃機関1の各気筒2には、気筒2内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁4が設けられている。各燃料噴射弁4は、燃料を所定圧まで蓄圧するコモンレール5と接続されている。
前記コモンレール5は、燃料供給管6を介して燃料ポンプ7と連通している。この燃料ポンプ7は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)またはカムシャフトの回転トルクを駆動源として作動するポンプである。なお、燃料ポンプ7における燃料の圧縮率を変化させることにより、コモンレール5内の燃料の圧力を調整することができる。また、燃料の圧力を調整する機構をコモンレール5に設けてもよい。
また、内燃機関1には、吸気管8及び排気管9が接続されている。吸気管8には、該吸気管8内を流通する空気の流量を調整するスロットル10が設けられている。本実施例に係る内燃機関1は、各気筒2に吸気ポートが2つ備わり、各吸気ポートに第一吸気管81及び第二吸気管82が接続されている。すなわち、各気筒2に接続される吸気管8は、2つに分かれている。そして、第一吸気管81には、吸気の流量を調整するスワールコントロールバルブ12が設けられている。このスワールコントロールバルブ12を閉じると、
該スワールコントロールバルブ12が設けられている第一吸気管81内の空気の流量が減少し、第二吸気管82内を流れる空気の流量が増加する。これにより、気筒2内に流入する吸気の勢いが増すと共に、吸気の流入する箇所が偏るので、気筒2内のスワールが強くなる。スワールコントロールバルブ12の開度は、後述するECU20により調整される。スワールコントロールバルブ12の開度を小さくするほど、スワール速度が速くなる。スワールコントロールバルブ12は、全閉にしたとしても、第一吸気管81における吸気の流通を完全に遮断するのではなく、ある程度の吸気が流通するように構成されている。なお、本実施例に係るスワールコントロールバルブ12は、全閉及び全開のみ可能なタイプのものを用いるが、任意の開度に調整可能なタイプのものを用いることもできる。また、スワールコントロールバルブ12は、第一吸気管81に設ける代わりに、吸気ポートに設けることもできる。
各気筒2には、気筒2内の圧力を検出する圧力センサ51が取り付けてある。また、内燃機関1には、機関回転速度を検知するクランクポジションセンサ52が取り付けられている。さらに、コモンレール5には、該コモンレール5内の燃料の圧力を測定する燃圧センサ53が取り付けられている。また、スロットル10よりも上流の吸気管8には、該吸気管8内を流通する空気の流量を測定するエアフローメータ54が設けられている。
内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御装置であるECU20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御する。ECU20には、上記センサの他、運転者がアクセルペダル11を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検知するアクセル開度センサ55が電気配線を介して接続されている。そして、これら各種センサの出力信号がECU20に入力される。一方、ECU20には、燃料噴射弁4、燃料ポンプ7、スワールコントロールバルブ12が電気配線を介して接続されており、該ECU20によりこれらの機器が制御される。
例えば、ECU20は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転速度及びアクセル開度)に基づいて、燃料噴射弁4からの燃料噴射量及び燃料噴射時期を決定する。なお、本実施例では、ECU20は、メイン噴射に先立ってパイロット噴射を実施する。メイン噴射及びパイロット噴射を実施する時期及び夫々の噴射量は、内燃機関1の運転状態と関連付けて予め実験またはシミュレーション等により求めてマップ化され、ECU20に記憶されている。
ここで、スワールコントロールバルブ12を閉じたとしても、第一吸気管81を吸気が流通するように該スワールコントロールバルブ12が構成されているが、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積すると、スワールコントロールバルブ12を閉じたときの該スワールコントロールバルブ12が備わる第一吸気管81の流路が狭くなる。このため、第二吸気管82を流通する吸気の流速が高くなる。スワールコントロールバルブ12が開いているときには、このデポジットの堆積の影響は少ないが、スワールコントロールバルブ12が閉じているときには、このデポジットの堆積の影響が顕著に表れる。
ここで、図2は、気筒2の断面図である。内燃機関1には、第二吸気管82が接続される吸気ポート120が形成されている。各気筒2の吸気ポート120の端部には、吸気弁126が設けられている。ここで、吸気ポート120から気筒2内に流入する吸気の流速が比較的遅い場合には、図2の実線の矢印で示されるように、吸気が吸気ポート120の壁面に沿って気筒2内に流入する。一方、吸気の流速が比較的速くなると、図2の破線の矢印で示されるように、吸気が吸気ポート120の壁面から剥離して気筒2内に流入する。このように吸気ポート120の壁面から剥離して気筒2内に吸気が流入すると、気筒内の気流のタンブル成分が増加する。
ここで、図3は、スワールコントロールバルブ12に堆積しているデポジットの量と、タンブル成分との関係を示した図である。デポジット堆積量がQ1のときに、吸気ポート120の壁面から吸気が剥離している。このように、スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量がQ1よりも多くなると、タンブル成分が増加する。気筒内の気流がスワール成分だけであれば、気流の中心軸は気筒2の中心軸となるが、タンブル成分が加わると、気流の中心軸が気筒2の中心軸から傾く。そして、タンブル成分が増加するほど、気筒2内の気流の中心軸の傾きが大きくなり、パイロット噴射の噴霧とメイン噴射の噴霧とに与える影響が大きくなる。このため、気筒2内で、着火しやすい箇所や着火し難い箇所が生じる。そして、最も着火しやすい箇所から着火することになるため、着火時期が進角し、その結果、燃焼騒音変化が発生する虞がある。
そこで本実施例では、実際の着火時期(以下、実着火時期ともいう。)と基準となる着火時期(以下、基準着火時期ともいう。)とに基づいて、スワールコントロールバルブ12のデポジットの堆積状態に応じたパイロット噴射量及びメイン噴射量を設定することにより、燃焼騒音変化を抑制する。ここで、ECU20は、内燃機関1の運転状態に応じた基準着火時期を記憶している。この基準着火時期は、内燃機関1を構成する各部材に異常が無い場合における着火時期であり、内燃機関1の運転状態に応じて予め実験またはシミュレーション等により求めておく。スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していない場合には、実着火時期が基準着火時期から所定の範囲に収まる。すなわち、基準着火時期からの実着火時期の進角量が所定値未満に収まる。この所定値は、燃焼騒音変化が許容範囲を超えるときの基準着火時期からの実着火時期の進角量として、予め実験またはシミュレーション等により求められる。なお、本実施例においてはECU20が基準着火時期を記憶することにより、本発明における記憶手段として機能する。
しかし、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していき、スワールコントロールバルブ12を閉じたときに上記の吸気の剥離が生じると、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角し得る。したがって、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角している場合には、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積している可能性がある。
一方、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していない場合であっても、例えば燃料噴射弁4に異常がある場合には、スワールコントロールバルブ12が閉じているときに実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角する場合がある。したがって、スワールコントロールバルブ12が閉じているときに実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角していたとしても、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していることにより実着火時期が進角しているのか、または、他の要因(例えば燃料噴射弁4の劣化)により実着火時期が進角しているのか区別することは困難である。そこで本実施例では、スワールコントロールバルブ12が開いているときの実着火時期に着目した。
ここで、図4は、内燃機関1の機関回転速度と機関負荷と、スワールコントロールバルブ12の開閉状態との関係を示した図である。機関負荷が比較的低い場合にはスワールコントロールバルブ12が閉じられ、機関負荷が比較的高い場合にはスワールコントロールバルブ12が開かれる。ECU20は、図4のハッチングで示した領域における基準着火時期を記憶している。
図5は、横軸をクランクアングルとした場合の、スワールコントロールバルブ12が閉じられているときの燃料噴射率、及び、熱発生率の推移を示した図である。熱発生率における実線は実測値を示し、破線は基準値を示している。C1はメイン噴射時期、C2は実
着火時期、C3は基準着火時期である。なお、本実施例では、熱発生率が例えば10J/degに達した時点を着火時期としている。このように、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積しているときにスワールコントロールバルブ12を閉じると、実着火時期が基準着火時期よりも進角する。なお、熱発生率と気筒2内の圧力とには相関関係があるため、圧力センサ51の圧力が所定圧力以上となったときが実着火時期であると判定することができる。なお、本実施例においてはECU20が実着火時期を取得することにより、本発明における取得手段として機能する。
図6は、スワールコントロールバルブ12を閉じているときのスワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量と実着火時期との関係を示した図である。図6に示されるように、デポジットの堆積量が多いほど、実着火時期が進角するため、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角している場合に、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積している可能性があるといえる。なお、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角しているときのデポジットの堆積量を上限堆積量とする。
一方、図7は、横軸をクランクアングルとした場合の、スワールコントロールバルブ12が開かれているときの燃料噴射率、及び、熱発生率の推移を示した図である。C1はメイン噴射時期、C4は実着火時期及び基準着火時期である。この場合、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していたとしても、熱発生率の実測値と基準値とにほとんど差がない。このように、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積しているときにスワールコントロールバルブ12を閉じたとしても、実着火時期はほとんど変わらない。一方、燃料噴射弁4の劣化により燃料噴射量にずれが生じている場合などには、スワールコントロールバルブ12の開閉状態に関わらず、実着火時期が基準着火時期からずれる。
図8は、スワールコントロールバルブ12を開いているときのスワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量と実着火時期との関係を示した図である。図8に示されるように、デポジットの堆積量が多いほど、メイン噴射の着火時期が若干進角するものの、大きく進角することはない。
したがって、スワールコントロールバルブ12が閉じているときには、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角しているのにも関わらず、スワールコントロールバルブ12が開いているときには実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角していない場合には、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積していると判定することができる。
図9は、燃焼騒音変化を低減するフローを示したフローチャートである。本フローチャートは、ECU20により所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、閉判定完了フラグがOFFであるか、または、開判定完了フラグがOFFであるか否か判定される。閉判定完了フラグは、スワールコントロールバルブ12が閉じているときの実着火時期と基準着火時期との比較が完了している場合にはONとなり、完了していない場合にはOFFとなるフラグである。開判定完了フラグは、スワールコントロールバルブ12が開いているときの実着火時期と基準着火時期との比較が完了している場合にはONとなり、完了していない場合にはOFFとなるフラグである。したがって、本ステップS101では、実着火時期と基準着火時期との比較を実施する必要があるか否か判定している。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へすすみ、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを終了させる。
ステップS102では、現時点の内燃機関1の運転領域が、図4のハッチングで示され
る基準着火時期を記憶している領域であるか否か判定される。すなわち、本ステップS102では、実着火時期と比較するための基準着火時期が記憶されている運転領域であるか否か判定している。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを終了させる。
ステップS103では、スワールコントロールバルブ12が開かれているか否か判定される。ステップS103で肯定判定がなされた場合にはステップS104へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS105へ進む。
ステップS104では、スワールコントロールバルブ12を開いているときの実着火時期と基準着火時期との比較が実施される。これについては後述する。一方、ステップS105では、スワールコントロールバルブ12を閉じているときの実着火時期と基準着火時期との比較が実施される。これについても後述する。
ステップS106では、ステップS104における開時進角判定及びステップS105における閉時進角判定の両判定が完了しているか否か判定される。すなわち、スワールコントロールバルブ12が開いている状態、及び、閉じている状態の夫々において実着火時期と基準着火時期との比較が実施されており、デポジットが堆積していることを判定可能な状態になっているか否か判定している。ステップS106で肯定判定がなされた場合にはステップS107へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを終了させる。
ステップS107では、ステップS104において「進角していない」と判定され、且つ、ステップS105において「進角している」と判定されたか否か判定される。本ステップS107では、スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量が許容範囲を超えたか否か判定している。ステップS107で肯定判定がなされた場合にはステップS108へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS109へ進む。
ステップS108では、スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量が許容範囲を超えたと判定される。さらに、ステップS108では、スワールコントロールバルブ12を閉じる領域において、パイロット噴射量を基準値よりも減少させ、パイロット噴射量を減少させた分、メイン噴射量を増加させることで燃焼騒音変化を低減する。この制御を燃焼騒音変化低減制御という。なお、メイン噴射量を増加させるのは、パイロット噴射量を減少させることによりトルクの発生量が減少するため、このトルクの発生量の減少を補うためである。すなわち、トルクが変化しないようにメイン噴射量を増加させている。図10は、基準着火時期からの実着火時期の進角量とパイロット噴射量の減少量との関係を示した図である。このように、実着火時期が基準着火時期から進角しているほど、パイロット噴射の減少量を大きくする。パイロット噴射量を減少させることにより、メイン噴射が着火し難くなるため、実着火時期を遅角させることができる。これにより、進角していた実着火時期を遅角させて基準着火時期に近付けることができる。なお、本実施例ではパイロット噴射量を減少させることにより燃焼騒音変化を低減しているが、これに代えて、若しくは、これと共に、パイロット噴射時期を変更することにより燃焼騒音変化を低減してもよい。一方、ステップS109では、スワールコントロールバルブ12にデポジットが堆積する以外の異常が生じていると判定される。この場合には、ユーザにその旨を警告してもよい。なお、本実施例では、ECU20がステップS108を処理することにより、本発明に係る制御手段として機能する。
図11は、ステップS104またはステップS105において実行されるサブルーチンである。本フローチャートは、ECU20により実行される。
ステップS201では、判定完了フラグがOFFであるか否か判定される。なお、ステップS104において本フローチャートが実施されている場合には、開判定完了フラグがOFFであるか否か判定され、ステップS105において本フローチャートが実施されている場合には、閉判定完了フラグがOFFであるか否か判定される。本ステップS201では、進角判定を実施する必要があるか否か判定している。ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS202へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを終了させる。本フローチャートが終了すると、ステップS104またはステップS105の処理が終了する。
ステップS202では、実着火時期が取得される。実着火時期は、圧力センサ51により計測される圧力が所定圧力以上となった時点のクランクアングルである。
ステップS203では、実着火時期が、基準着火時期から所定値を減算した値以下であるか否か判定される。本ステップS203では、実着火時期が基準着火時期から所定値以上進角しているか否か判定している。ステップS203で肯定判定がなされた場合にはステップS204へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS205へ進む。
ステップS204では、実着火時期が「進角している」と判定され、ステップS205では、実着火時期が「進角していない」と判定される。そして、ステップS104において本フローチャートが実施されている場合には、ステップS206において開判定完了フラグがONとされ、ステップS105において本フローチャートが実施されている場合には、ステップS206において閉判定完了フラグがONとされる。
図12は、本実施例に係るスワールコントロールバルブ12が閉じられているときの各種値の推移を示したタイムチャートである。上から順に、スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量、スワールの質、内燃機関1の吸入空気量、実着火時期、パイロット噴射量、メイン噴射量、燃焼騒音変化の大きさを示している。スワールの質は、気筒2内の気流の中心軸が気筒2の中心軸から傾くほど悪くなる値である。T1は、吸気の剥離が生じ始める時点であり、T2は、実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角する時点である。
スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量は、時間の経過と共に増加していく。T1の時点よりも前の期間では、本実施例においては、パイロット噴射量の減少は実施していない。また、この期間では、燃焼騒音変化も小さい。
T1の時点を超えると、スワールの質が徐々に悪化する。これによって実着火時期が進角していき、それにしたがって燃焼騒音変化が大きくなる。そして、T2の時点において実着火時期が基準着火時期よりも所定値以上進角すると、本実施例においては、パイロット噴射量を減少させている。これにより、メイン噴射による燃料が着火し難くなるため、メイン噴射の着火時期を遅角させることができる。したがって、燃焼騒音変化を抑制することができる。
以上説明したように本実施例によれば、スワールコントロールバルブ12のデポジット堆積量が許容範囲を超えたことを実着火時期と基準着火時期との比較により判定することができる。そして、デポジット堆積量が許容範囲を超えた場合には、パイロット噴射量を減少させることにより、燃焼騒音変化を抑制することができる。
1 内燃機関
2 気筒
3 ピストン
4 燃料噴射弁
8 吸気管
9 排気管
10 スロットル
11 アクセルペダル
12 スワールコントロールバルブ
20 ECU
51 圧力センサ
52 クランクポジションセンサ
54 エアフローメータ
55 アクセル開度センサ
81 第一吸気管
82 第二吸気管

Claims (1)

  1. 1気筒当たり2つの吸気通路と、
    前記2つの吸気通路のうちの一方の吸気通路に設けられるスワールコントロールバルブと、
    気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    を備え、前記燃料噴射弁からメイン噴射に先立ってパイロット噴射を行う圧縮自着火式の内燃機関を制御する内燃機関の制御装置において、
    前記メイン噴射の着火時期の基準値である基準着火時期を記憶する記憶手段と、
    前記メイン噴射の実際の着火時期である実着火時期を取得する取得手段と、
    前記スワールコントロールバルブの開度が所定開度以上のときに前記実着火時期が前記基準着火時期よりも所定値以上進角しておらず、且つ、前記スワールコントロールバルブの開度が所定開度未満のときに前記実着火時期が前記基準着火時期よりも所定値以上進角している場合には、前記気筒内での燃焼騒音変化を低減するように前記燃料噴射弁から燃料を噴射する制御である燃焼騒音変化低減制御を実施する制御手段と、
    を備える内燃機関の制御装置。
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