JP6488218B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された作業機は、走行装置と、走行装置上に旋回自在に搭載された機体とを有する。機体の後部には、エンジンが搭載されている。エンジンが収容されるエンジンルーム内には、燃料フィルタ、燃料ポンプ、セパレータ等の燃料系部品が設けられている。
また、燃料フィルタ、燃料ポンプ、セパレータは、それぞれ別々のブラケットで取り付けられるので、組み付け性やメンテナンス性(整備性)に課題がある。
本発明の一態様に係る作業機は、機体と、前記機体の後部に搭載されたエンジンと、前記エンジンの前方側であって、機体の一側部に設けられたタンクと、第1部品と第2部品とを含む複数の燃料系部品と、前記タンクに取り付けられるベース板と、前記複数の燃料系部品を取り付ける複数の取付部とを有する取付ブラケットと、を備え、前記複数の取付部は、前記第1部品が取り付けられる第1取付部と、前記第1取付部の下方に位置していて前記第2部品が取り付けられる第2取付部とを含み、前記第2取付部は、前記ベース板から略直交する方向に延出すると共に延出方向の幅が前記ベース板に沿う水平方向の一方から他方にいくに従って幅広となる基壁と、前記基壁の前記延出方向の端部から下方に延出されていて前記一方から前記他方にいくに従って前記ベース板から離れる方向に移行する傾斜状の取付壁とを有し、前記第1部品を前記第1取付部に取り付け且つ前記第2部品を前記取付壁に取り付けた状態で、前記第1部品は、前記第2部品と平面視で重なり且つ本体の中心が前記第2部品の本体の中心から前記基壁の前記他方側に位置ずれしており、前記第1部品の本体は、下方に取り外し可能である。
タンクの一側面を覆う開閉可能なカバー部材を有し、前記ベース板は、平板状に形成され、前記カバー部材で覆われる前記一側面に取り付けられている。
また、前記取付ブラケットは、前記第1取付部及び前記第2取付部からベース板に沿う方向に位置ずれし且つ前記第1取付部と前記第2取付部との中間の高さに配置されて前記ベース板に設けられる第3取付部を有し、前記複数の燃料系部品は、前記第3取付部に取り付けられる第3部品を有する。
また、前記エンジンの燃料を貯留する燃料タンクと、前記エンジンと前記燃料タンクとの間に設けられて前記エンジンの余剰燃料を燃料タンクに戻す戻し路と、を備え、前記第1部品は、燃料フィルタで構成され、前記第2部品は、燃料ポンプで構成され、前記燃料フィルタは、前記戻し路に連通してエアを抜くエア抜き部と、前記エア抜き部のエアの流通を遮断すべく前記エア抜き部を開閉自在に閉じる開閉部材とを有する。
複数の燃料系部品を取り付ける複数の取付部を有する取付ブラケットを備えていることにより、複数の燃料系部品を一つの取付ブラケットに取り付けてサブアッセンブリーして組み付けることができ、複数の燃料系部品の組み付け性がよい。また、一つの取付ブラケットに複数の燃料系部品を集約しているので、メンテナンス性がよい。
また、傾斜状の取付壁に第2部品を取り付けているので、第1部品を第1取付部に取り付け且つ第2部品を取付壁に取り付けた状態で、第2部品の本体の中心を第1部品の本体の中心から位置ずれさせることができる。第2部品の本体の中心を第1部品の本体の中心から位置ずれさせることによって、第1部品を下方に取り外しやすくなる。
また、取付ブラケットは、第3部品が取り付けられる第3取付部を有し、第3取付部は、第1取付部及び第2取付部からベース板に沿う方向に位置ずれし且つ第1取付部と第2取付部との中間の高さに配置される。これにより、第1部品、第2部品及び第3部品をコンパクトに組み付けることができる。
また、燃料フィルタのエア抜き部に開閉部材を設けている。燃料がなくなってエンジンストールを起こした後に、エンジンを始動する際に、開閉部材を閉めることによってエア抜き部のエア流通を遮断することによって、燃料タンクからエンジンに至る燃料供給経路のエアは、戻し路を介して燃料タンクに良好に押し出すことができる。
図8及び図9は本発明に係る作業機(旋回作業機)1の全体構成を示す概略図である。本実施形態では、作業機1としてバックホーを例示している。
作業機1は、機体2とキャビン3と走行装置4と作業装置5とを備えている。
以下、キャビン3の運転席6に着座した運転者の前側(図8の左側)を前方、運転者の後側(図8の右側)を後方、運転者の左側(図8の手前側)を左方、運転者の右側(図8の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向K1(図8参照)に直交する方向である水平方向K2(図9参照)を機体幅方向として説明する。
図10及び図11に示すように、旋回台7の後部には、ウエイト9が設けられている。また、旋回台7の後部には、エンジン(ディーゼルエンジン)10が搭載されている。このエンジン10の右側には、DPF(Diesel particulate filter)11及び油圧ポンプ12が設けられている。エンジン10の左側には、冷却ファン13が設けられている。油圧ポンプ12及び冷却ファン13は、エンジン10によって駆動される。冷却ファン13は、左方に向けて風を起風する。この冷却ファン13の左側方には、ラジエータ14が設けられている。ラジエータ14の左側には、オイルクーラ15が設けられている。オイルクーラ15の左方にはバッテリ44が設けられている。バッテリ44の後部上方には、燃料クーラ45が設けられている。
このカバー装置23は、第1カバー24と、第2カバー25と、第3カバー26と、第4カバー27と、第5カバー28と、第6カバー29とを有する。第1カバー24は、ラジエータ14、オイルクーラ15の左側方を覆う。第2カバー25は、エンジン10の上方及び後方を覆う。第3カバー26は、エンジン10の上方を覆う。第4カバー(カバー部材)27は、エンジン10、作動油タンク18、燃料フィルタ19、セパレータ20、燃料ポンプ21、工具箱22の右側方を覆う。第5カバー28は、燃料タンク16、コントロールバルブ17、作動油タンク18の上方を覆う。第6カバー29は、燃料タンク16の前方及び右側方を覆う。第1カバー24、第2カバー25、第3カバー26、第4カバー27、第5カバー28は、開閉可能とされている。
図11に示すように、第4カバー27の後部には、第1取入口121Aが設けられている。ウエイト9の右側部には、第2取入口121Bが設けられている。第1取入口121A及び第2取入口121Bからエンジンルームに外気が取り入れられる。
図8、図9に示すように、作業装置5は、旋回台7の右前部に装着されている。この作業装置5は、ブーム31と、アーム32と、作業具33とを有している。さらに作業装置5は、これらブーム31、アーム32、作業具33の駆動機構(アクチュエータ等)として、ブームシリンダ34と、アームシリンダ35と、作業具シリンダ36とを有している。これらブームシリンダ34、アームシリンダ35及び作業具シリンダ36は、油圧シリンダにより構成されている。
図2に示すように、第1取付部55には、燃料フィルタ19が取り付けられている。燃料フィルタ19は、燃料フィルタの本体(フィルタ本体という)67と、蓋部材68と、ステー部69とを有する。フィルタ本体67は、ハウジング及びハウジング内部に内有されたエレメントを有する。フィルタ本体67は、第1取付壁60の後方且つ下方に位置する。また、フィルタ本体67は、第2取付部56の上方に位置する。
図1に示すように、第1流入部70には、第1ホース76の一端側が接続されている。第1流出部71には、第2ホース77の一端側が接続されている。第2ホース77の他端側は、エンジン10へと配策されている。
図1に示すように、第1接続部74には、第1リターンホース78の一端側が接続されている。第1リターンホース78の他端側は、燃料タンク16の上部に接続されている。第2接続部75には、第2リターンホース79の一端側が接続されている。第2リターンホース79の他端側は、燃料クーラ45に接続されている。燃料クーラ45は、第3リターンホース53(図10参照)を介してエンジン10側に接続されている。
図2、図4に示すように、ステー部69は、蓋部材68から前方に延出されている。ステー部69は、第1取付面61上に重ね合わされている。ステー部69及び第1取付壁60を貫通してナット部材62にねじ込まれるボルト81によってステー部69が第1取付壁60に固定されている。
図1に示すように、第3流入部89には、第4ホース92の一端側が接続されている。第4ホース92の他端側は、燃料タンク16の下部に接続されている。第3流出部90には、第3ホース87の他端側が接続されている。支持部91には、取付ボルト93が挿通されている。取付ボルト93は、第3取付部57にねじ込まれている。これによって、第3取付部57にセパレータ21が取り付けられている。
また、燃料フィルタ19、燃料ポンプ20、セパレータ21は、作動油タンク18の右側面に設けられていると共に、作動油タンク18の右側方を覆う第4カバー27の近傍に作動油タンク18が位置する。さらに、第4カバー27は開閉自在である。したがって、第4カバー27を開けることにより、燃料フィルタ19、燃料ポンプ20、セパレータ21のメンテナンスが容易に行える。
また、燃料タンク16内の燃料がなくなってエンジンストールを起こした後に、燃料タンク16に燃料を補給してエンジン10を始動する場合、燃料タンク16からエンジン10に至る燃料供給経路中の空気を抜かないと燃料がエンジン10へと流通しない。この燃料供給経路中の空気は、燃料ポンプ20によって、燃料をエンジン10側に供給する際に、戻り路を介して燃料タンク16へと押し出される。しかしながら、本実施形態では、作動油タンク18の右側部に、燃料フィルタ19、燃料ポンプ20、セパレータ21を設置したので、燃料フィルタ19からエンジン10までの燃料供給経路の長さが長くなっている。これにより、エア抜き性能が悪くなり、エアを燃料タンク16へと押し切れない場合がある。一方、燃料フィルタ19には、エア抜き部73が設けられていて、燃料フィルタ19からエアが抜ける構造となっているので、燃料ポンプ20の力の一部は、エア抜き部73を介して抜ける。そこで、燃料供給経路中のエアを燃料タンク16へと押し切れない場合に、エア抜き部73に設けたコック80を閉めることにより、エア抜き部73のエア流通を遮断する。これにより、燃料供給経路中のエアを、燃料ポンプ20の力によって、戻り路を介して燃料タンク16へと良好に押し出す(エア抜きする)ことができる。
図6にも示すように、工具箱22は、箱本体97と、箱蓋98と、ロック部材99と、ナット片100と、第1係止片101と、第2係止片102と、複数の取付部材103F,103Rと、複数の係止ピン104F,104Rとを有する。
また、前壁106は、前円弧溝109Fを有する。前円弧溝109Fは、前壁106の下端前部を中心とする円弧状に形成されている。前壁106の下端であって、前円弧溝109Fの左側は、第1係合部106aとされている。第1係合部106aは、前壁106の下端であって、前円弧溝109Fの右側107bよりも上位に位置する。後壁107は、後円弧溝109Rを有する。後円弧溝109Rは、後壁107の下端前部を中心とする円弧状に形成されている。後壁107の下端であって、後円弧溝109Rの左側は、第2係合部107aとされている。第2係合部107aは、後壁107の下端であって、後円弧溝109Rの右側107bよりも上位に位置する。
箱蓋98は、板材で形成されていて、前板部111と、後板部112と、第1側板部113と、第2側板部114と、底板部115と、取っ手116とを有する。
前板部111は、第1側板部113の前端から後方突出状に設けられている。後板部112は、第1側板部113の後端から後方突出状に設けられている。底板部115は、第1側板部113の下端から後方に延出されている。第2側板部114は、底板部115の後端から上方に延出されている。第2側板部114は、第1側板部113よりも高さが低く形成されている。取っ手116は、第1側板部113に固定されている。
箱蓋98が、箱本体97の前壁106と後壁107との間に位置する状態(図5に示す状態)が箱蓋98を閉じた状態である。この箱蓋98を閉じた状態では、前係止ピン104Fは、第1係合部106aに接当し、後係止ピン104Rは、第2係合部107aに接当している(図7参照)。この状態では、箱蓋98を右方に倒すことはできない(箱蓋98を開くことができない)。また、この状態では、第2係止片102が第1係止片101の左側方に位置している。この状態でロック部材99のねじ軸99を係合溝119及び挿通穴118に挿通すると共に第1係止片101の左側面に配置したナット片100のねじ孔117にねじ込むことにより、箱蓋98が箱本体97に対してロックされる。
次に、箱蓋98を右方に移動させると、前係止ピン104Fが前円弧溝109Fの下方に位置し、後係止ピン104Rが後円弧溝109Rの下方に位置する。この状態で、箱蓋98を右方に倒すと、前係止ピン104Fが前円弧溝109F内を移動すると共に後係止ピン104Rが後円弧溝109R内を移動することにより、図7に仮想線で示すように、箱蓋98を開くことができる。
10 エンジン
16 燃料タンク
18 タンク(作動油タンク)
19 燃料系部品、第1部品(燃料フィルタ)
20 燃料系部品、第2部品(燃料ポンプ)
21 燃料系部品、第3部品(セパレータ)
45 燃料クーラ(戻り路)
51 取付ブラケット
52 第3リターンホース(戻り路)
54 ベース部
55 第1取付部
56 第2取付部
57 第3取付部
63 基壁(第2基壁)
64 取付壁(第2取付壁)
72 中継部(戻り路)
73 エア抜き部
76 ホース(第1ホース)
78 第1リターンホース(戻り路)
79 第2リターンホース(戻り路)
80 開閉部材(コック)
87 ホース(第3ホース)
Claims (7)
- 機体と、
前記機体の後部に搭載されたエンジンと、
前記エンジンの前方側であって、機体の一側部に設けられたタンクと、
第1部品と第2部品とを含む複数の燃料系部品と、
前記タンクに取り付けられるベース板と、前記複数の燃料系部品を取り付ける複数の取付部とを有する取付ブラケットと、
を備え、
前記複数の取付部は、前記第1部品が取り付けられる第1取付部と、前記第1取付部の下方に位置していて前記第2部品が取り付けられる第2取付部とを含み、
前記第2取付部は、前記ベース板から略直交する方向に延出すると共に延出方向の幅が前記ベース板に沿う水平方向の一方から他方にいくに従って幅広となる基壁と、前記基壁の前記延出方向の端部から下方に延出されていて前記一方から前記他方にいくに従って前記ベース板から離れる方向に移行する傾斜状の取付壁とを有し、
前記第1部品を前記第1取付部に取り付け且つ前記第2部品を前記取付壁に取り付けた状態で、前記第1部品は、前記第2部品と平面視で重なり且つ本体の中心が前記第2部品の本体の中心から前記基壁の前記他方側に位置ずれしており、
前記第1部品の本体は、下方に取り外し可能である作業機。 - 前記エンジン及び前記タンクを覆うカバー装置を備え、
前記カバー装置は、前記タンクの一側面を覆う開閉可能なカバー部材を有し、
前記ベース板は、平板状に形成され、前記カバー部材で覆われる前記一側面に取り付けられている請求項1に記載の作業機。 - 前記1部品は、燃料フィルタで構成され、
前記燃料フィルタは、本体と、該本体がねじ込まれて取り付けられる蓋部材と、前記蓋部材から延出されていて前記第1取付部に取り付けられるステー部とを有し、
前記燃料フィルタの本体は、蓋部材から下方に取り外し可能である請求項1又は2に記載の作業機。 - 前記第1取付部及び前記第2取付部は、前記ベース板を構成する平板状の板材を切り起こして形成され、
前記第1取付部は、上方に切り起こして形成され、前記第2取付部は、下方に切り起こして形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記取付ブラケットは、前記第1取付部及び前記第2取付部からベース板に沿う方向に位置ずれし且つ前記第1取付部と前記第2取付部との中間の高さに配置されて前記ベース板に設けられる第3取付部を有し、
前記複数の燃料系部品は、前記第3取付部に取り付けられる第3部品を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記複数の燃料系部品は、相互にホースで接続される部品である請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記エンジンの燃料を貯留する燃料タンクと、
前記エンジンと前記燃料タンクとの間に設けられて前記エンジンの余剰燃料を燃料タンクに戻す戻し路と、
を備え、
前記第1部品は、燃料フィルタで構成され、前記第2部品は、燃料ポンプで構成され、
前記燃料フィルタは、前記戻し路に連通してエアを抜くエア抜き部と、前記エア抜き部のエアの流通を遮断すべく前記エア抜き部を開閉自在に閉じる開閉部材とを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業機。
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