JP6487880B2 - 建物の構造パラメータ同定システム及び方法 - Google Patents

建物の構造パラメータ同定システム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物の構造パラメータを同定するシステム及び方法に関し、詳しくは、建物の層剛性等の構造パラメータを、建物の各層の加速度データに基づいて同定するシステム及び方法に関する。
非特許文献1には、建物の各層で計測される微小振動の加速度データを用いて、建物の層剛性等の構造パラメータを同定する方法が記載されている。
この方法では、線形せん断剛性と線形粘性減衰を有するn質点系せん断モデルで表現される建物のi層の運動方程式を記述し、この運動方程式に基づき、全時刻歴の計測データを代入して、i層の層剛性と層減衰係数を同時に同定する。
中村充、安井譲、「微動測定に基づく地震被災鉄骨建物の層損傷評価」、日本建築学会構造系論文集、1999年3月、第517号、P61−68
従来の同定方法は、上記のように全時刻歴の連続的な計測データを代入し、層剛性と層減衰係数を、一括的に同定する方法である。この同定方法は、微小振動を計測する際の各種のノイズ(計測機器のノイズ、電気的なノイズ等)の影響を受けやすく、ノイズの影響によって同定の信頼性が低下しやすい。
というのも、上記した従来の同定方法では、ノイズの影響を受けて計測データに原点のずれ(以下「原点ズレ」という。)が生じている場合に、層剛性と層減衰係数の同定にこの原点ズレの影響が及び、その結果として、層剛性と層減衰係数の同定の信頼性が低下するからである。
加えて、上記した従来の同定方法では、微小振動を計測してこれを同定に用いるので、計測対象となる振動は信号雑音比(S/N比)が低く、計測結果にノイズの影響が及びやすい。
本発明は、微小振動を計測する際にノイズの影響を受けにくく、建物の層剛性等の構造パラメータを、高い信頼性で同定することができるシステム及び方法を提案することを、目的とする。
本発明の一様態に係る建物の構造パラメータ同定システムは、建物のi層(iは自然数)層の構造パラメータを同定するシステムであって、計測手段と、算出手段と、抽出手段と、層剛性同定手段とを具備する。
前記計測手段は、前記建物の各層の加速度を計測する。
前記算出手段は、前記建物の各層の質量データと、前記計測手段で計測された各層の加速度データに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出する。
前記抽出手段は、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出する。
前記層剛性同定手段は、前記抽出手段で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する。
本発明の一態様に係る建物の構造パラメータ同定方法は、建物のi層(iは自然数)の構造パラメータを同定する方法であって、算出工程と、抽出工程と、層剛性同定工程とを具備する。
前記算出工程では、前記建物の各層の質量データと、各層の加速度データとに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出する。
前記抽出工程では、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを注出する。
前記層剛性同定工程では、前記抽出工程で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する。
本発明は、微小振動を計測する際のノイズの影響を抑えながら、建物の層剛性等の構造パラメータを、高い信頼性で同定することができるという効果を奏する。
図1は、一実施形態の建物の構造パラメータ同定システムを概略的に示す構成図である。 図2は、一実施形態の建物の構造パラメータ同定方法を示すフロー図である。 図3Aは、1層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これから抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図3Bは、2層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これから抽出した離散化データと、この離散化データに持づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図3Cは、3層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これから抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図である。 図4Aは、図3Aと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図であり、図4Bは、図3Bと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図であり、図4Cは、図3Cと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図である。 図5Aは、1層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これの微小変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図5Bは、2層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これの微小変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに持づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図5Cは、3層の荷重−変形関係の時刻歴データと、これの微小変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図である。 図6Aは、図5Aと同一の時刻歴データの大変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図6Bは、図5Bと同一の時刻歴データの大変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに持づいて得た同定直線を示すグラフ図であり、図6Cは、図5Cと同一の時刻歴データの大変形域から抽出した離散化データと、この離散化データに基づいて得た同定直線を示すグラフ図である。 図7Aは、図5A及び図6Aと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図であり、図7Bは、図5B及び図6Bと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図であり、図7Cは、図5C及び図6Cと同一の時刻歴データに基づいて従来手法で得た同定直線を示すグラフ図である。
[一実施形態]
一実施形態の建物の構造パラメータ同定システムや、これを用いた建物の構造パラメータ同定方法について、添付図面に基づいて説明する。以下の文中では、建物の構造パラメータ同定システムを単に「同定システム」と称し、建物の構造パラメータ同定方法を単に「同定方法」と称する。
図1には、本実施形態の同定システムを概略的に示している。同定システムは、建物2で計測される加速度のデータ(以下「加速度データ」と称する。)に基づいて、建物2の層剛性、層減衰係数等の構造パラメータを、回帰分析手法を用いた逆解析によって同定するシステムである。
同定システムは、建物2の加速度データを得るための計測手段11を備える。計測手段11は、複数の加速度計110を含む。複数の加速度計110で計測された加速度データは、無線ルータ12に伝達される。無線ルータ12はインターネット接続されている。
建物2は、地盤9上に建築されたn階(nは自然数)建ての構造を有する。即ち、建物2は地盤9の上方に1〜n層を有し、地盤9が0層に相当する。加速度計110は、建物2の各層の水平方向の加速度を計測するために各層の重心部分に設置され、さらに、地盤振動の水平方向の加速度を計測するために地盤9上に設置される。
各加速度計110が計測した加速度データは、無線ルータ12及びインターネットを介して、本実施形態の同定システムのサーバ13に転送される。サーバ13は、後述の各手段を備えるコンピュータ機器で構成され、各手段を稼働させることで、建物2の各層の層剛性等の構造パラメータを同定する。
図1に示すように、サーバ13は、記憶装置で構成される設計データ記憶手段141及び計測データ記憶手段142を備える。
設計データ記憶手段141は、建物2の設計データを記憶する手段である。この設計データには、建物2の各層の質量データが含まれる。計測データ記憶手段142は、各加速度計110から転送された加速度データを記憶する手段である。
さらに、サーバ13は、演算装置で構成される算出手段151、抽出手段152、層剛性同定手段153、寄与分算出手段154、第二の抽出手段155及び層減衰係数同定手段156を備える。各手段について順に説明する。
(算出手段)
算出手段151は、設計データ記憶手段141に記憶された建物2の各層の質量データと、計測データ記憶手段142に記憶された建物2の各層の加速度データに基づいて、各層に作用する層せん断力、各層の層間加速度、層間速度及び層間変位を算出する。算出手段151が処理を行う工程が、図2に示す算出工程S1である。
以下、算出手段151が行う具体的な処理について述べる。
本実施形態の建物2は、線形せん断剛性と線形粘性減衰を有するn質点系せん断モデルで表現される。建物2への外乱入力は地盤9の振動のみとし、地盤9のロッキングバネの影響はないものとする。
図1に示すように、建物2のi(i=1〜n)層の質量をmで表わし、i層の層剛性をk、i層の層減衰係数をc、時刻tにおけるi層の絶対加速度をu″(t)で表わすと、i層における時刻tの層せん断力Q(t)は、運動方程式に基づいて下記の式(1)で記述される。式(1)のu′(t)は時刻tの絶対速度であり、u(t)は時刻tの絶対変位である。
時刻tにおけるi層の層間変位D(t)=u(t)−ui−1(t)、層間速度D′(t)=u′(t)−ui−1′(t)、層間加速度D″(t)=u″(t)−ui−1″(t)とおくと、式(1)は下記の式(2)で表現される。
i層の質量mは、設計データとして設計データ記憶手段141に記憶されている。i層の絶対加速度u″(t)は、加速度計110によってデジタルデータとして計測され、計測データ記憶手段142に記憶されている。i層の絶対速度u′(t)と絶対変位u(t)は、絶対加速度u″(t)の数値積分により求められる。
このように、建物2のi層において層剛性kと層減衰係数cを除くパラメータは、既知のパラメータとなる。換言すると、建物2のi層において、層剛性kと層減衰係数cだけが未知のパラメータである。
(抽出手段)
抽出手段152は、運動方程式上の連続した時刻歴データから、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを得る。抽出手段152が処理を行う工程が、図2に示す抽出工程S2である。
以下、抽出手段152が行う具体的な処理について述べる。
上記の式(2)から、i層の層間速度D′(t)=0を満たす時刻tv=0のデータを抽出すると、時刻tv=0では式(2)の右辺第2項が0となり、下記の式(3)の関係を満たすQ(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータが得られる。
抽出手段152で抽出されるQ(tv=0)とD(tv=0)のデータは、運動方程式上の時刻歴データからD′(t)がゼロとなる条件で抽出されたデータである。図3A〜図3Cに示す一例の時刻歴データでは、〇印で示す各点(D′(t)=0の点)のデータが抽出データとなる。図3Aには、1層の層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の時刻歴データを示し、図3Bには、2層の層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の時刻歴データを示し、図3Cには、3層の層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の時刻歴データを示している。
(層剛性同定手段)
層剛性同定手段153は、抽出手段152で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する。層剛性同定手段153が処理を行う工程が、図2に示す層剛性同定工程S3である。
以下、層剛性同定手段153が行う具体的な処理について述べる。
この処理では、上記の式(3)の関係にあるQ(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータに対して、最小二乗法を用いた逆解析手法によって、未知のパラメータである層剛性kを同定する。
図3A〜図3Cに示す一例の時刻歴データでは、〇印で示す各点の離散化されたデータに対して、最小二乗法による直線近似を行うことで、各図中に破線で示す回帰直線が得られる。回帰直線は、傾きと切片を有する。この回帰直線の傾きが、層剛性kとして同定される。
上記処理によれば、原点ズレの影響は回帰直線の切片として表われ、回帰直線の傾き(同定された層剛性k)に原点ズレの影響が表れる訳ではない。つまり、計測データが原点ズレを生じていても、これの影響を受けずに層剛性kを同定することができる。
これに対して、背景技術で説明した従来の同定方法のように、運動方程式に基づいて全時刻歴の計測データを代入し、層剛性と層減衰係数を同時に同定した場合には、同定された層剛性を傾きとする回帰直線として、図4A〜図4Cに示すような、原点を通過する(切片を有さない)直線が得られる。
つまり、従来の同定方法では、原点ズレの影響により切片を有して表わされるべき回帰直線が、原点を通過する直線として表現されるので、その分だけ、層剛性の同定の信頼性が低下する。本実施形態の同定方法によれば、従来の同定方法に比べて同定の信頼性が向上する。
加えて、本実施形態で抽出されるQ(tv=0)とD(tv=0)のデータは、i層の層間変位D(t)の時刻歴波形のうち、大きな振幅を有する各頂点のデータである。したがって、抽出データにおいては信号雑音比(S/N比)の低いデータは除外され、計測結果にノイズの影響が及ぶことが抑えられるという利点がある。
以上のように、サーバ13が備える算出手段151、抽出手段152及び層剛性同定手段153によって(言い換えれば、これらの手段で行う算出工程S1、抽出工程S2及び層剛性同定工程S3によって)、i層の層剛性kを高い信頼性で同定することができる。同定された層剛性kは、同定結果記憶手段143に記憶される。
次に、サーバ13が備える寄与分算出手段154、第二の抽出手段155及び層減衰係数同定手段156によって、同定された層剛性kを用いて層減衰係数cを同定することができる。
(寄与分算出手段)
寄与分算出手段154は、層剛性同定手段153で同定されたi層の層剛性kを用いて、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分Qci(t)を算出する。寄与分算出手段154が処理を行う工程が、図2に示す寄与分算出工程S4である。
以下、寄与分算出手段154が行う具体的な処理について述べる。
離散化されたデータに基づいて同定された層剛性kを同定層剛性Kと称し、上記の式(2)においてk=Kを代入すると、下記の式(4)に示すように、未知パラメータはcのみとなる。
式(4)中のQci(t)は、層せん断力Q(t)のうち剛性寄与分K(t)を除いた分であり、即ち、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分である。Q(t)、K及びD(t)は既知であるから、式(4)によって減衰寄与分Qci(t)が算出される。
(第二の抽出手段)
第二の抽出手段155は、i層の層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で、減衰寄与分Qci(t)と層間速度Di′(t)の離散化されたデータを抽出する。第二の抽出手段155が処理を行う工程が、図2に示す第二の抽出工程S5である。
以下、第二の抽出手段155が行う具体的な処理について述べる。
この処理においては、上記の式(4)から、i層の層間加速度D″(t)=0を満たす時刻ta=0のデータを抽出することで、下記の式(5)の関係を満たすQci(ta=0)とD′(ta=0)の離散化されたデータが得られる。
(層減衰係数同定手段)
層減衰係数同定手段156は、第二の抽出手段155で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層減衰係数cを同定する。層減衰係数同定手段156が処理を行う工程が、図2に示す層減衰係数同定工程S6である。
以下、層減衰係数同定手段156が行う具体的な処理について述べる。
この処理では、上記の式(5)の関係にあるQci(ta=0)とD′(ta=0)の離散化されたデータに対して、層剛性同定手段153と同様の最小二乗法を用いた逆解析手法によって、未知のパラメータである層減衰係数cを同定する。
ここで同定される層減衰係数cは、層剛性同定手段153での層剛性kの同定と同様に、傾きと切片を有する回帰直線の傾きとして同定される。
上記処理によれば、層剛性同定手段153と同様に、原点ズレの影響を抑えて層減衰係数cを同定することができる。加えて、第二の抽出手段155で抽出されるQci(ta=0)とD′(ta=0)のデータは、i層の層間速度D′(t)の時刻歴波形のうち、大きな振幅を有する各頂点のデータであるから、計測結果にノイズの影響が及ぶことが抑えられる。
以上のように、サーバ13が備える寄与分算出手段154、第二の抽出手段155及び層減衰係数同定手段156によって(言い換えれば、これらの手段で行う寄与分算出工程S4、第二の抽出工程S5及び層減衰係数同定工程S6によって)、i層の層減衰係数cについても高い信頼性で同定することができる。同定された層減衰係数cは、同定結果記憶手段143に記憶される。
[変形例1]
次に、本実施形態の同定システム及び方法の変形例1について、図5A〜図5Cに基づいて説明する。なお、本実施形態について上述した構成と同様の構成については、詳しい説明を省略する。
変形例1の同定システムが備える抽出手段152(抽出工程S2)では、運動方程式上の連続した時刻歴データのうち、微小変形域にある時刻歴データのみから、i層の層間速度Di′(t)=0を満たす時刻tv=0のデータを抽出し、Q(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータを得る。
微小変形域は、層間変位Di(t)が全振幅の所定の割合以下となる領域であり、図5A〜図5Cに示す例では、層間変位Di(t)が全振幅の15%以下となる領域が、微小変形域である。
このように、微小変形域でのみQ(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータを抽出することで、顕著な非線形性を有する木造建物等の建物2の層剛性kとして、微小変形域で生じるスリップ挙動の剛性を同定することができる。
これに対して、背景技術で説明した従来の同定方法を用い、全時刻歴の計測データを代入して、層減衰係数と同時に層剛性を同定した場合には、図7A〜図7Cに示すように、全体の挙動に対する平均的な層剛性が同定されるだけであり、スリップ挙動の層剛性を同定することができない。
[変形例2]
次に、本実施形態の同定システム及び方法の変形例2について、図6A〜図6Cに基づいて説明する。なお、本実施形態について上述した構成と同様の構成については、詳しい説明を省略する。
変形例2の同定システムが備える抽出手段152(抽出工程S2)では、運動方程式上の連続した時刻歴データのうち、大変形域にある時刻歴データのみから、i層の層間速度Di′(t)=0を満たす時刻tv=0のデータを抽出し、Q(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータを得る。
大変形域は、層間変位Di(t)が全振幅の所定の割合以上となる領域であり、図6A〜図6Cに示す例では、層間変位Di(t)が全振幅の90%以上となる領域が、大変形域である。
このように、大変形域でのみQ(tv=0)とD(tv=0)の離散化されたデータを抽出することで、顕著な非線形性を有する木造建物等の建物2の層剛性kiとして、大変形域の割線剛性を同定することができる。
これに対して、背景技術で説明した従来の同定方法によれば、図7A〜図7Cに示すように全体の挙動に対する平均的な層剛性が同定されるだけであり、大変形域の割線剛性を同定することができない。
[効果]
上述したように、本実施形態の同定システムは、下記の構成を具備する。
つまり、本実施形態の同定システムは、建物のi層(iは自然数)の構造パラメータを同定するシステムであって、計測手段11、算出手段151、抽出手段152及び層剛性同定手段153を具備する。
計測手段11は、建物2の各層の加速度を計測する。算出手段151は、建物2の各層の質量データと、計測手段11で計測された各層の加速度データに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出する。抽出手段152は、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出する。ここでのゼロは、厳密にゼロの場合に限定されず、実質的にゼロとみなすことができる値も含まれる。層剛性同定手段153は、抽出手段152で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する。
このように、本実施形態の同定システムでは、層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出し、この離散化されたデータに基づいた回帰分析手法によって層剛性kを同定するので、回帰直線の傾きとして得られる層剛性kの値に原点ズレの影響が生じることが抑えられる。加えて、抽出データでは信号雑音比(S/N比)の低いデータが除外されるので、計測結果ひいてはこれを基に同定される層剛性kの値に、ノイズの影響が及ぶことが抑えられる。
したがって、本実施形態の同定システムによれば、微小振動を計測する際のノイズの影響を受けにくく、建物のi層の層剛性kを、高い信頼性で同定することができる。本実施形態の同定システムは、たとえば構造ヘルスモニタリング等の技術に利用することができる。つまり、本実施形態の同定システムを用いて、建物のi層の層剛性k等の構造パラメータを高い信頼性で同定し、ここで同定された構造パラメータに基づいて、建物全体の動特性の変化や損傷状況を評価することが可能である。
また、本実施形態の同定システムは、寄与分算出手段154、第二の抽出手段155及び層減衰係数同定手段156を、さらに具備する。
寄与分算出手段154は、層剛性同定手段153で同定されたi層の層剛性kを用いて、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分Qci(t)を算出する。第二の抽出手段155は、算出手段151で算出されたi層の層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で、減衰寄与分Qci(t)と層間速度Di′(t)の離散化されたデータを抽出する。ここでのゼロは、厳密にゼロの場合に限定されず、実質的にゼロとみなすことができる値も含まれる。層減衰係数同定手段156は、第二の抽出手段155で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層減衰係数cを同定する。
このように、本実施形態の同定システムでは、層剛性kを同定したうえで、さらに層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で減衰寄与分Qci(t)と層間速度D′(t)の離散化されたデータを抽出し、この離散化されたデータに基づいた回帰分析手法によって層減衰係数cを同定するので、層剛性kと同様に、ノイズの影響が及ぶことを抑えながら層減衰係数cを高い信頼性で同定することができる。
また、本実施形態の同定システムにおいて、抽出手段152は、i層の層間変位Di(t)が所定の変形範囲に属し、かつ、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出するものであってもよい。このように、本実施形態の同定システムでは、層剛性kを同定するためのデータとして、連続した時刻歴データではなく離散化されたデータを用いるので、同定目的に応じて、全体のデータから時系列によらずに対象範囲を絞って設定することができる。
また、本実施形態の同定システムの変形例1において、前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以下となる微小変形域である。したがって、本実施形態の同定システムの変形例1によれば、たとえば、微小変形域で生じるスリップ挙動の剛性を同定することが可能である。
また、本実施形態の同定システムの変形例2において、前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以上となる大変形域である。したがって、本実施形態の同定システムの変形例2によれば、たとえば、大変形域の割線剛性を同定することが可能である。
上述したように、本実施形態の同定方法は下記の構成を具備する。
つまり、本実施形態の同定方法は、建物2のi層(iは自然数)の構造パラメータを同定する方法であって、算出工程S1、抽出工程S2及び層剛性同定工程S3を具備する。
算出工程S1では、建物2の各層の質量データと、各層の加速度データとに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出する。抽出工程S2では、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを注出する。ここでのゼロは、厳密にゼロの場合に限定されず、実質的にゼロとみなすことができる値も含まれる。層剛性同定工程S3では、抽出工程S2で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する。
このように、本実施形態の同定方法では、層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出し、この離散化されたデータに基づいた回帰分析手法によって層剛性kを同定するので、回帰直線の傾きとして得られる層剛性kの値に原点ズレの影響が生じることが抑えられる。加えて、抽出データでは信号雑音比(S/N比)の低いデータが除外されるので、計測結果ひいてはこれを基に同定される層剛性kの値に、ノイズの影響が及ぶことが抑えられる。したがって、本実施形態の同定方法によれば、微小振動を計測する際のノイズの影響を受けにくく、建物のi層の層剛性kを、高い信頼性で同定することができる。
また、本実施形態の同定方法は、寄与分算出工程S4、第二の抽出工程S5及び層減衰係数同定工程S6を、さらに具備する。
寄与分算出工程S4では、層剛性同定工程S3で同定されたi層の層剛性kを用いて、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分Qci(t)を算出する。第二の抽出工程S5では、算出工程S1で算出されたi層の層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で、減衰寄与分Qci(t)と層間速度Di′(t)の離散化されたデータを抽出する。ここでのゼロは、厳密にゼロの場合に限定されず、実質的にゼロとみなすことができる値も含まれる。層減衰係数同定工程S6では、第二の抽出工程S5で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層減衰係数cを同定する。
したがって、本実施形態の同定方法によれば、層剛性kと同様に、ノイズの影響が及ぶことを抑えながら層減衰係数cを高い信頼性で同定することができる。
また、本実施形態の同定方法において、抽出工程S5では、i層の層間変位Di(t)が所定の変形範囲に属し、かつ、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出することも可能である。したがって、本実施形態の同定方法によれば、同定目的に応じて、全体のデータから時系列によらずに対象範囲を絞って設定することができる。
また、本実施形態の同定方法の変形例1において、前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以下となる微小変形域である。したがって、本実施形態の同定方法の変形例1によれば、たとえば、微小変形域で生じるスリップ挙動の剛性を同定することが可能である。
また、本実施形態の同定方法の変形例2において、前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以上となる大変形域である。したがって、本実施形態の同定方法の変形例2によれば、たとえば、大変形域の割線剛性を同定することが可能である。
以上、同定システム及び方法について実施形態に基づいて説明したが、同定システム及び方法は、上記した実施形態に限定されるわけではなく、適宜の設計変更を行うことや、適宜の公知技術を組み合わせることが可能である。
11 計測手段
151 算出手段
152 抽出手段
153 層剛性同定手段
154 寄与分算出手段
155 第二の抽出手段
156 層減衰係数同定手段
2 建物
S1 算出工程
S2 抽出工程
S3 層剛性同定工程
S4 寄与分算出工程
S5 第二の抽出工程
S6 層減衰係数同定工程

Claims (10)

  1. 建物のi層(iは自然数)の構造パラメータを同定するシステムであって、
    計測手段と、算出手段と、抽出手段と、層剛性同定手段とを具備し、
    前記計測手段は、
    前記建物の各層の加速度を計測し、
    前記算出手段は、
    前記建物の各層の質量データと、前記計測手段で計測された各層の加速度データに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出し、
    前記抽出手段は、
    i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出し、
    前記層剛性同定手段は、
    前記抽出手段で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する
    ことを特徴とする建物の構造パラメータ同定システム。
  2. 寄与分算出手段と、第二の抽出手段と、層減衰係数同定手段とを、さらに具備し、
    前記寄与分算出手段は、
    前記層剛性同定手段で同定されたi層の層剛性kを用いて、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分Qci(t)を算出し、
    前記第二の抽出手段は、
    前記算出手段で算出されたi層の層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で、減衰寄与分Qci(t)と層間速度Di′(t)の離散化されたデータを抽出し、
    前記層減衰係数同定手段は、
    前記第二の抽出手段で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層減衰係数cを同定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の建物の構造パラメータ同定システム。
  3. 前記抽出手段は、
    i層の層間変位Di(t)が所定の変形範囲に属し、かつ、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の建物の構造パラメータ同定システム。
  4. 前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以下となる微小変形域である
    ことを特徴とする請求項3に記載の建物の構造パラメータ同定システム。
  5. 前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以上となる大変形域である
    ことを特徴とする請求項3に記載の建物の構造パラメータ同定システム。
  6. 建物のi層(iは自然数)の構造パラメータを同定する方法であって、
    算出工程と、抽出工程と、層剛性同定工程とを具備し、
    前記算出工程では、
    前記建物の各層の質量データと、各層の加速度データとに基づいて、時刻tにおけるi層の層せん断力Q(t)、層間速度Di′(t)及び層間変位D(t)を算出し、
    前記抽出工程では、
    i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを注出し、
    前記層剛性同定工程では、
    前記抽出工程で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層剛性kを同定する
    ことを特徴とする建物の構造パラメータ同定方法。
  7. 寄与分算出工程と、第二の抽出工程と、層減衰係数同定工程とを、さらに具備し、
    前記寄与分算出工程では、
    前記層剛性同定工程で同定されたi層の層剛性kを用いて、層せん断力Q(t)に含まれる減衰寄与分Qci(t)を算出し、
    前記第二の抽出工程では、
    前記算出工程で算出されたi層の層間加速度Di″(t)がゼロとなる条件で、減衰寄与分Qci(t)と層間速度Di′(t)の離散化されたデータを抽出し、
    前記層減衰係数同定工程では、
    前記第二の抽出工程で抽出されたデータに基づいて、回帰分析手法によりi層の層減衰係数cを同定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の建物の構造パラメータ同定方法。
  8. 前記抽出工程では、
    i層の層間変位Di(t)が所定の変形範囲に属し、かつ、i層の層間速度Di′(t)がゼロとなる条件で、層せん断力Q(t)と層間変位D(t)の離散化されたデータを抽出する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の建物の構造パラメータ同定方法。
  9. 前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以下となる微小変形域である
    ことを特徴とする請求項8に記載の建物の構造パラメータ同定方法。
  10. 前記所定の変形範囲は、i層の層間変位Di(t)が所定値以上となる大変形域である
    ことを特徴とする請求項8に記載の建物の構造パラメータ同定方法。
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