JP6487299B2 - 便器 - Google Patents
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脱臭装置は、例えば、便鉢の内部で発生した臭気を脱臭剤で脱臭し、脱臭された空気に除菌イオンを発生させ、脱臭されて除菌イオンが発生した空気を便鉢の内部やトイレ空間に放出し、便鉢の内部やトイレ空間の脱臭を行っている。
本発明では、ガイド部が設けられていることにより、脱臭装置の脱臭流路に便鉢の上方の空気を吸込むことができるため、便鉢の上方の空間(トイレ空間)の脱臭を行うことができる。これにより、便鉢の内部の脱臭およびトイレ空間の脱臭を同一の脱臭装置を用いて行うことができる。
また、本発明では、使用者が便器本体に取り付けられた便座に着座したことを検知する着座センサを有し、着座センサが使用者が便座に着座したことを検知すると、脱臭装置の駆動が停止することにより、使用者が便座に着座している際に脱臭装置が駆動することを防止できる。これにより、便座に着座した使用者に吹出口から出た空気があたることを防止できる。
本発明では、ガイド部が設けられていることにより、脱臭装置の脱臭流路に便鉢の上方の空気を吸込むことができるため、便鉢の上方の空間(トイレ空間)の脱臭を行うことができる。これにより、便鉢の内部の脱臭およびトイレ空間の脱臭を同一の脱臭装置を用いて行うことができる。
また、本発明では、便器本体の便鉢の内部を照明する照明装置を有し、照明装置は、脱臭装置が駆動している期間に便鉢の内部を照明することにより、便鉢の内部が照明されているかどうかを視認することで、脱臭装置が駆動しているかどうかを確認することができる。
このような構成とすることにより、脱臭のみでなくイオンを利用してトイレ空間を効率的に除菌することができる。
このような構成とすることにより、便鉢の内部の除菌・脱臭を効率よく行うことができる。更に、除菌・脱臭を行うための空気を便器本体と便蓋との間に形成される所定の大きさの隙間からトイレ空間へ放出することができるため、便器の側面や便器が設置された床などの除菌・脱臭も効率よく行うことができる。
このような構成とすることにより、吹出口から吹き出された空気を便蓋にあてることなくより広い範囲の便鉢の上方の空間(トイレ空間)に放出することができる。
このような構成とすることにより、便鉢の上方の空気の脱臭を行うことができる。
図1に示すように、本実施形態による便器1は、水洗式大便器で、トイレ空間11の床面12に設置され下方に延びる排水配管(不図示)に接続された便器本体2と、便器本体2に取り付けられた機能部3と、機能部3を介して便器本体2に回動可能に取り付けられた便座4および便蓋5と、を有している。
ここで、便器1の機能部3が設けられている側を前後方向の後側とし、便座4が設けられている側を前後方向の前側とする。またこの前後方向に直交する水平方向を幅方向とする。
4つの突出部42,42…は、横臥姿勢において幅方向に間隔をあけて2つずつ、前後方向に間隔をあけて2つずつ配置されている。便座4が横臥姿勢となると、4つの突出部42,42…が便器本体2の上面2a(図1参照)と当接し、本体部41の下面41aと便器本体2の上面2aとの間に所定の大きさの隙間d1(図1参照)が形成される。
便蓋5は、開いた状態における下端部(閉じた状態における後端部)5a近傍が機能部3を介して便器本体2の後部側に取り付けられていて、この下端部5a近傍において幅方向に延びる回動軸51を中心に回動可能に構成されている。
便蓋5が閉じた状態では、便蓋5の下端部と便器本体2の上面2aとは離間している。
本実施形態では、便蓋5は、使用者が手動で開閉可能であるとともに、制御部の制御によって自動で開閉可能に構成されている。
ノズルユニット61は、機能部3の幅方向略中央部に配置されている。一対の局部洗浄ノズル611,612は、一方が肛門洗浄用の第1ノズル611で、他方がビデ用の第2ノズル612を構成している。第1ノズル611および第2ノズル612は、幅方向に隣接していて、第1ノズル611が幅方向の一方側に配置され、第2ノズル612が幅方向の他方側に配置されている。
第1ノズル611および第2ノズル612が延在し、進退する傾斜方向をノズルの移動方向とし、このノズルの移動方向のうち第1ノズル611および第2ノズル612が前方かつ下方に前進する側を前側とし、後方かつ上側に後退する側を後側とする。
また、ケースの前面9aには、第1ノズル進退口91aの幅方向の一方側に隣接して温風乾燥ユニット63による温風が吹き出す吹出口91c、除菌・脱臭装置7の内部に形成された脱臭流路に空気を吸込むための吸込口91dが形成され、第2ノズル進退口91bの幅方向の他方側に隣接して除菌・脱臭装置7から除菌・脱臭を行うための空気が吹き出す吹出口91eが形成されている。これらの第1ノズル進退口91a、第2ノズル進退口91b、温風乾燥ユニット63の吹出口91c、除菌・脱臭装置7の吸込口91dおよび吹出口91eは、機能部3側から便鉢21の内部に向かって斜め下側に向かうように開口されている。
ケース9の前面9aには、開口形成部91を覆った状態(図2参照)と露出した状態(図4および図5参照)とに切り替えるシャッタ92が設けられている。シャッタ92は、第1ノズル611および第2ノズル612のいずれかの進退によって開口形成部91を開閉可能に構成されている。
上側開放状態のシャッタ92は、第1ノズル進退口91a、第2ノズル進退口91b、温風乾燥ユニット63の吹出口91c、除菌・脱臭装置7の吸込口91dおよび吹出口91eよりも下方に配置される。
下側開放状態のシャッタ92は、第1ノズル進退口91a、第2ノズル進退口91b、温風乾燥ユニット63の吹出口91c、除菌・脱臭装置7の吸込口91dおよび吹出口91eよりも上方に配置される。
このようにシャッタ92が下側開放状態となりシャッタ92の内側の面92aが下向きとなった状態で洗浄を行うため、洗浄時に発生した飛沫がシャッタ92の内側の面92aに付着する可能性が低く、洗浄後にシャッタ92を閉じた際にケース9内に飛沫が入り込むことを防止または抑制することができる。
また、シャッタ92が上側開放状態であると、シャッタ92が吹出口91eよりも下方に配置されているため、吹出口91eから吹き出した空気A2は、シャッタ92の内側の面92aにあたり上側に向かうようにガイドされ、便蓋5が開いている場合は、便座4の上方の空間に放出される。
このように、シャッタ92は、上側開放状態となることによって、吸込口91dに便鉢21の上方の空気を導入するようにガイドするとともに、吹出口91eから吹き出した空気が便鉢21の上方に指向するようにガイドするガイド部を構成している。図7では、便鉢21の内部の鉢面を破線で示している。
更に、本実施形態では、シャッタ92の内側の面92aは、高さ方向の中間部が上端部および下端部よりも外側の面92b側に凹む湾曲面に形成されている。このため、本実施形態では、シャッタ92の内側の面92aが平面に形成されている場合と比べて、シャッタ92の内側の面92aに沿って吸込口91dに便鉢21の上方の空気をより導入しやすいとともに、吹出口91eから吹き出した空気をシャッタ92の内側の面92aに沿わせて便鉢21の上方に指向するようにより効率よくガイドすることができる。
また、シャッタ92が下側開放状態であると、シャッタ92が吹出口91eよりも上方に配置されているため、吹出口91eから吹き出した空気は、シャッタ92に当たることなく便鉢21(図2参照)の内部に前側に向かう略水平方向に放出される。
このように、シャッタ92が下側開放状態となることによって、吸込口91dから便鉢21の内部の空気が吸い込まれるとともに、吹出口91eから吹き出した空気が便鉢21の内部に放出される。
また、本実施形態では、シャッタ92が下側開放状態となることによって、シャッタ92の上方の空気よりもシャッタ92の下方の便鉢21の内部の空気が吸込口91dから吸い込まれやすいともに、吹出口91eから吹き出した空気がシャッタ92の上方よりもシャッタ92の下方の便鉢21の内部に指向しやすい構成となっている。
なお、下側開放状態のシャッタ92の内側の面92aに沿わせて吸込口91dに便鉢21の内部の空気を導入し、吹出口91eから吹き出した空気をシャッタ92の内側の面92aに沿わせて便鉢21の内部に指向するようにしてもよい。
除菌ユニット74は、除菌イオンを発生させて浮遊菌の繁殖を抑制するとともに除菌する機能を有している。具体的には、除菌ユニット74は、空気を電離させてプラスイオンとマイナスイオンとを発生させて、そのプラスイオンとマイナスイオンにより浮遊菌をとりかこんで不活化させている。
図7に示すように、一対のLED81,81から照射された光Lは、それぞれ横臥状態の便座4の傾斜部44、角部46、および突出部42にそれぞれあたり、便鉢21の内部に向かうように反射して、便鉢21の内部を照明するように構成されている。
トイレ空間11の除菌・脱臭を行う制御をトイレ空間11の除菌・脱臭制御とし、このトイレ空間11の除菌・脱臭制御を停止する制御をトイレ空間11の除菌・脱臭停止制御とする。
まず、トイレ空間11の除菌・脱臭制御が開始されると、照明装置8のLED81,81が点灯し、便鉢21の内部を照明する。
続いて、第1ノズル611が前進しシャッタ92を上側開放状態にする。
続いて、除菌・脱臭装置7のファン72の駆動を開始するとともに、除菌ユニット74の駆動を開始する。これにより、吸込口91dからダクト71に吸い込まれた空気が脱臭カートリッジ73を通過して脱臭されて、脱臭された空気に除菌ユニット74で発生した除菌イオンが放出される。そして、脱臭されて除菌イオンが放出された空気が吹出口91eから吹き出る。
そして、シャッタ92が上側開放状態であることにより、吸込口91dに便鉢21の上方の空気が導入され、吹出口91eから吹き出した除菌・脱臭を行う空気がシャッタ92にあたって便鉢21の上方に指向する。
これに対し、便蓋5が閉じた状態であると、便蓋5の下方の空気が吸込口91dからダクト71に吸い込まれ、吹出口91eから吹き出した除菌・脱臭を行う空気は、便座4と便器本体2の上面2aとの間に形成された所定の大きさの隙間d1、および便蓋5と便器本体2の上面2aとの間に形成された所定の大きさの隙間d2を通ってトイレ空間11に放出される。
続いて、第1ノズル611が後退し、上側開放状態のシャッタ92が閉じた状態となる。
続いて、照明装置8のLED81,81が消灯し、便鉢21の内部が照明されていない状態となる。
これにより、トイレ空間11の除菌・脱臭が終了する。
また、トイレ空間11の除菌・脱臭を行う場合は、便鉢21の内部の除菌・脱臭を行う場合よりも、ファン72への出力を大きくし、ダクト71への空気の吸込み量およびダクト71からの空気の吹き出し量を多くする。これにより、便鉢21の内部よりも広い空間であるトイレ空間11の除菌・脱臭を効率的に行うことができる。
本実施形態では、制御部(不図示)は、トイレ空間11の除菌・脱臭を第1〜3制御モードの3つの制御モードのうちの選択された1つの制御モードによって制御可能に構成されている。
第1制御モードでは、駆動開始時刻に第1センサおよび第2センサのいずれかが使用者を検知していると、トイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御を開始せず、第1センサおよび第2センサの両方が使用者を検知しない状態となった時点でトイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御を開始する。また、第1制御モードでは、駆動開始時刻に、第3センサによって便蓋5が閉じた状態であることを検知すると、便蓋5を自動で開いた状態とし、便蓋5が開かれた状態としてから、トイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御を開始する。
このため、第2制御モードでは、駆動開始時刻に、第3センサによって便蓋5が閉じた状態であることを検知できないと、便蓋5を自動に閉じた状態としてから、トイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御を開始する。
なお、第2制御モードでは、トイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御中に、便蓋5が開いた状態となり第3センサによって便蓋5が閉じた状態であることを検知できない状態となった場合に、トイレ空間11の除菌・脱臭の駆動制御を停止してもよいし、停止しなくてもよい。また、第2制御モードでは、シャッタ92が下側開放状態となるように設定されていてもよい。
なお、本実施形態では、便鉢21の内部の除菌・脱臭を行う便鉢21の内部の除菌・脱臭制御、および便鉢21の内部の除菌・脱臭停止制御は、トイレ空間11の除菌・脱臭制御が行われている期間と重ならない期間において、トイレ空間11の除菌・脱臭制御、便鉢21の内部の除菌・脱臭停止制御と同様に行われている。
上述した本実施形態による便器1では、除菌・脱臭装置7のダクト71に吸込口91dから便鉢21の内部の空気を吸込むことが可能であるとともに、吹出口91eから吹き出した除菌・脱臭を行うための空気を便鉢21の内部に指向させることが可能であることにより、便鉢21の内部の除菌・脱臭を行うことができる。また、除菌・脱臭装置7のダクト71に吸込口91dから便鉢21の上方のトイレ空間11の空気を吸込むことが可能であるとともに、除菌・脱臭装置7の吹出口91eから吹き出した除菌・脱臭を行うための空気を便鉢21の上方に指向させることが可能であることにより、トイレ空間11の除菌・脱臭を行うことができる。
これにより、便鉢21の内部の除菌・脱臭およびトイレ空間の除菌・脱臭を同一の除菌・脱臭装置7を用いて行うことができる。
また、本実施形態による便器1は、便蓋5が開いた状態において、吹出口91eから吹き出した空気を便鉢21の上方に指向させることにより、除菌・脱臭を行うための空気を便蓋5にあてることなくより広い範囲の便鉢21の上方の空間に放出することができる。
例えば、上記の実施形態では、除菌・脱臭を行う除菌・脱臭装置7が設けられているが、除菌・脱臭装置7に代わって脱臭のみを行う脱臭装置が設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、便蓋5が開いた状態と閉じた状態の両方においてトイレ空間11の除菌・脱臭を行うことが可能であるが、いずれか一方の状態のみにおいてトイレ空間11の除菌・脱臭を行うように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、便器1には便蓋5が設けられているが、便蓋5が設けられておらず、トイレ空間11の除菌・脱臭を行う際には、便器本体2の上方の空間に空気を放出するように構成されていてもよい。
また、吸込口91dから吸い込む空気が滞留する領域や、吹出口91eから吹き出る空気が施行する方向は、吸込口91dが便鉢21の上方の空気を吸込み可能であれば、適宜設定されてよい。
また、上記の実施形態では、第1〜第3センサが設けられているが、これらが設けられていなくてもよく、これらのうちのいずれか1つまたは2つが設けられていてもよい。また、これらのセンサの検知を考慮せずに、トイレ空間11の除菌・脱臭を行うように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、除菌・脱臭装置7は、除菌を行うイオンを発生させる除菌ユニット74を有し、イオンが放出された空気によって除菌を行っているが、これ以外の方法で除菌を行うように構成されていてもよい。また、除菌・脱臭装置7の形態は、上記以外の形態であってもよい。
2 便器本体
3 機能部
4 便座
5 便蓋
7 除菌・脱臭装置(脱臭装置)
8 照明装置
11 トイレ空間
21 便鉢
91d 吸込口
91e 吹出口
92 シャッタ(ガイド部)
d2 隙間
Claims (7)
- 便器本体に該便器本体の便鉢の内部を脱臭可能な脱臭装置が取り付けられた便器において、
前記脱臭装置は、内部に形成された脱臭流路に空気を吸込む吸込口と、前記脱臭流路から該脱臭流路の外部に空気を吹き出す吹出口と、を有し、
前記吸込口から前記便鉢の上方の空気が吸い込まれるようにガイド可能なガイド部が設けられ、
前記ガイド部は、前記吸込口を開閉可能なシャッタであり、
前記シャッタは、前記吸込口を開放した状態において、前記便鉢の上方の空気を前記吸込口にガイド可能であることを特徴とする便器。 - 便器本体に該便器本体の便鉢の内部を脱臭可能な脱臭装置が取り付けられた便器において、
前記脱臭装置は、内部に形成された脱臭流路に空気を吸込む吸込口と、前記脱臭流路から該脱臭流路の外部に空気を吹き出す吹出口と、を有し、
前記吸込口から前記便鉢の上方の空気が吸い込まれるようにガイド可能なガイド部が設けられ、
使用者が前記便器本体に取り付けられた便座に着座したことを検知する着座センサを有し、
該着座センサが前記使用者が前記便座に着座したことを検知すると、前記脱臭装置の駆動が停止することを特徴とする便器。 - 便器本体に該便器本体の便鉢の内部を脱臭可能な脱臭装置が取り付けられた便器において、
前記脱臭装置は、内部に形成された脱臭流路に空気を吸込む吸込口と、前記脱臭流路から該脱臭流路の外部に空気を吹き出す吹出口と、を有し、
前記吸込口から前記便鉢の上方の空気が吸い込まれるようにガイド可能なガイド部が設けられ、
前記便器本体の便鉢の内部を照明する照明装置を有し、
該照明装置は、前記脱臭装置が駆動している期間に前記便鉢の内部を照明することを特徴とする便器。 - 前記脱臭装置は、イオンを放出するイオン発生装置を有し、該イオン発生装置で発生したイオンを含む空気を前記吹出口から吹き出す請求項1乃至3のいずれか一項に記載の便器。
- 前記吹出口から吹き出した空気を、前記便鉢の上方に指向させることが可能である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の便器。
- 前記便器本体に回動可能に取り付けられた便蓋を有し、
該便蓋が開いた状態において、前記吹出口から吹き出した空気を前記便鉢の上方に指向させる請求項5に記載の便器。 - 前記便器本体に回動可能に取り付けられた便蓋を有し、
該便蓋が閉じた状態において、前記吹出口から吹き出した空気が前記便器本体と前記便蓋との間に形成される所定の大きさの隙間から外部に流出する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の便器。
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