JP6487239B2 - フェノキシ(メタ)アクリレート並びにその製造方法及び用途 - Google Patents

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本発明は、フルオレン(又はその誘導体)骨格を有する新規なフェノキシ(メタ)アクリレートオリゴマー並びにその製造方法及び用途に関する。
9,9−ビス(アリール)フルオレン骨格を有するフルオレン化合物は、屈折率、耐熱性などに優れ、各種材料、例えば、インキ材料、発光材料、有機半導体、コート剤、レンズ、液晶ディスプレイなどに幅広く使用されている。
このようなフルオレン化合物のうち、(メタ)アクリロイル基を有するフルオレン化合物として、例えば、特開2009−173648号公報(特許文献1)には、9,9−ビス[6−(2−アクリロイルエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンが開示されている。しかし、このフルオレン化合物は、硬化物の応力を十分に緩和できない。また、前記フルオレン化合物は、反応性基を有していないうえ、反応性基を導入することも困難であり、幅広い化合物に対して機能性を付与できない。
特開2001−070437号公報(特許文献2)には、9,9−ビス[3−メチル−4−(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]フルオレンを含む医療用硬化性組成物が開示されている。しかし、このフルオレン化合物は、屈折率、耐熱性が十分でない。
特開2012−206968号公報(特許文献3)には、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレンとグリシジル(メタ)アクリレートとの反応物や、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンとアクリル酸との反応物が開示されている。この文献では、前記反応物と光重合開始剤とを組み合わせて光硬化性樹脂組成物として利用できることが記載されている。
しかし、この組成物では、高耐熱性及び高屈折率を有する硬化物を形成できるものの、剛直すぎるため、脆く、靱性が低かった。
特開2009−173648号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2001−070437号公報(特許請求の範囲、段落[0016]) 特開2012−206968号公報(特許請求の範囲、実施例)
従って、本発明の目的は、フルオレン(又はその誘導体)骨格を有し、屈折率が高いにも拘わらず、靱性や柔軟性も高いフェノキシ(メタ)アクリレート並びにその製造方法及び用途を提供することにある。
本発明の他の目的は、9,9−ビス縮合多環式アリールフルオレン骨格を有していても、分子量が大きく、膜保持性や耐熱性などの実用性に優れたフェノキシ(メタ)アクリレート並びにその製造方法及び用途を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、9,9−ビスアリールフルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂(又はフェノキシオリゴマー)と(メタ)アクリル酸類とを反応させて得られた新規なフェノキシ(メタ)アクリレートが、フルオレン(又はその誘導体)骨格を有し、屈折率が高いにも拘わらず、靱性や柔軟性も向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、下記式(1)で表される。
Figure 0006487239
[式中、R及びRは、水素原子又はメチル基であり、A及びBは、炭化水素を含む二価の基であり、かつA及びBの少なくとも一方は、下記式(2)
Figure 0006487239
(式中、環Z及びYはアレーン環であり、Aはアルキレン基であり、Rはハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基であり、Rは炭化水素基、シアノ基又はハロゲン原子であり、m、p及びkは0又は1以上の整数である)
で表される単位であり、nは1以上の整数である]。
前記式(1)において、A及びBのいずれもが式(2)で表される単位であってもよい。前記式(2)において、環Zがベンゼン環、ナフタレン環又はビフェニル環(特にナフタレン環)であり、かつ環Yがベンゼン環又はナフタレン環(特にベンゼン環)であってもよい。mは0であってもよい。前記式(1)において、nが3以上であってもよい。本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートの重量平均分子量は3500以上であってもよい。
本発明には、下記式(3)で表されるフェノキシ樹脂と(メタ)アクリル酸類とを反応させる前記フェノキシ(メタ)アクリレートの製造方法も含まれる。
Figure 0006487239
(式中、R、A、B及びnは前記に同じ)。
前記式(3)で表されるフェノキシ樹脂は、下記式(4)で表されるエポキシ化合物と下記式(5)で表される活性水素化合物とを反応させて調製してもよい。
Figure 0006487239
(式中、R、A及びBは前記に同じ)。
前記式(4)で表されるエポキシ化合物と前記式(5)で表される活性水素化合物とは、脂環族ケトンの存在下で反応させてもよい。
本発明には、前記フェノキシ(メタ)アクリレートを含む硬化性樹脂組成物も含まれる。この組成物は、さらに光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物であってもよい。
本発明には、前記樹脂組成物の硬化物で形成された成形体も含まれる。本発明の成形体は、自立膜であってもよい。
本発明では、9,9−ビスアリールフルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂(又はフェノキシオリゴマー)と(メタ)アクリル酸類とを反応させることにより、新規なフェノキシ(メタ)アクリレートが得られ、このフェノキシ(メタ)アクリレートは、フルオレン(又はその誘導体)骨格を有し、屈折率が高いにも拘わらず、靱性や柔軟性も高い。特に、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、9,9−ビス縮合多環式アリールフルオレン骨格を有していても、分子量が大きく、膜保持性や耐熱性などの点で実用性に優れている。
[フェノキシ(メタ)アクリレート]
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレート(又はエポキシ(メタ)アクリレート)は、両末端に(メタ)アクリロイル基(Rが水素原子又はメチル基である末端基)を有する硬化性樹脂(又はオリゴマー)である。
前記式(1)において、Rは水素原子又はメチル基であり、例えば、水素原子であってもよい。
繰り返し単位数であるnは1以上(例えば2〜50程度)の整数であり、例えば3以上(例えば3〜30)、好ましくは4〜20、さらに好ましくは5〜15(特に5〜10)程度である。nが小さすぎると、靱性や柔軟性が低下する虞がある。
前記式(1)において、基A及びBは、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素などの炭化水素を含む二価の基であれば、特に限定されないが、基A及びBの少なくとも一方は、前記式(2)で表される単位[単位(2)]である。
前記式(2)において、環Zで表されるアレーン環としては、単環式炭化水素環(ベンゼン環など)、縮合多環式芳香族炭化水素環[縮合二環式炭化水素環(例えば、ナフタレン環、インデン環などのC8−20縮合二環式炭化水素、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環など)などの縮合二乃至四環式炭化水素環など]、環集合アレーン環[ビアレーン環(例えば、ビフェニル環、ビナフチル環などのビC6−12アレーン環、好ましくはビC6−10アレーン環、特にビフェニル環など)、テルアレーン環(例えば、テルフェニル環などのテルC6−12アレーン環など)など]などが例示できる。これらのうち、C6−10アレーン環(ベンゼン環、ナフタレン環など)、ビC6−10アレーン環(ビフェニル環など)など汎用され、屈折率及び耐熱性を向上できる点から、C10−16縮合二環式炭化水素環(特にナフタレン環)が好ましい。なお、環Yを含む縮合環に置換する2つの環Zは同一の又は異なる環であってもよいが、通常、同一の環である。
環Yは、シクロペンタン環と縮合環を形成しており、縮合環を形成するアレーン環としては、前記環Zと同様のアレーン環を例示できる。前記アレーン環のうち、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましく、ベンゼン環が好ましい。2つの環Yがベンゼン環である場合、環Yを含む縮合環はフルオレンを形成し、環Yの少なくとも一方がナフタレン環である場合、環Yを含む縮合環はベンゾフルオレン類(ベンゾフルオレンやジベンゾフルオレンなど)を形成する。
なお、環Yを含む縮合環に置換する環Zの置換位置は、特に限定されず、環Zがナフタレン環であり、環Yがベンゼン環である場合、例えば、環Yを含む縮合環であるフルオレンの9位に対して、1−ナフチル、2−ナフチルなどの関係で置換していてもよい。
基Aで表されるアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、1,2−ブタンジイル基、テトラメチレン基などのC2−6アルキレン基などが例示できる。これらのうち、C2−4アルキレン基が好ましく、C2−3アルキレン基が特に好ましい。なお、mが2以上であるとき、アルキレン基は、同一のアルキレン基で構成されていてもよく、異なるアルキレン基で構成されていてもよい。また、2つの環Zにおいて、基Aは、異なっていてもよいが、通常、同一である。
オキシアルキレン基(AO)の数(付加モル数)mは、用途や所望の性能に応じて、例えば0〜25(例えば0〜20)程度の範囲から選択でき、通常、0〜18(例えば0〜15)、好ましくは0〜12(例えば0〜10)、さらに好ましくは0〜8(例えば0〜7)であってもよい。特に、高屈折率及び耐熱性などの点から、mは、0〜4、好ましくは0〜2、さらに好ましくは0〜1、特に0であってもよい。
また、2つのmの合計は、例えば0〜30(例えば0〜25)、好ましくは0〜20(例えば0〜18)、さらに好ましくは0〜16(例えば0〜14)であってもよく、特に0〜8程度であってもよい。
置換基Rとしては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など);アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのC1−12アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロへキシル基などのC5−10シクロアルキル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などのC6−14アリール基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのC1−12アルコキシ基など);シクロアルコキシ基(シクロヘキシルオキシ基などのC5−10シクロアルコキシ基など);アリールオキシ基(フェノキシ基などのC6−10アリールオキシ基など);アルキルチオ基(メチルチオ基などのC1−20アルキルチオ基など);シクロアルキルチオ基(シクロへキシルチオ基などのC5−10シクロアルキルチオ基など);アリールチオ基(チオフェノキシ基などのC6−10アリールチオ基);アラルキルチオ基(ベンジルチオ基などのC6−10アリール−C1−4アルキルチオなど);アシル基(アセチル基などのC1−6アシル基など);カルボキシル基;アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC1−4アルコキシ−カルボニル基など);ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(ジメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基など)などが挙げられる。
これらの置換基Rは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、Rは、同一の又は異なる環Zにおいて、同一又は異なる基であってもよい。これらのうち、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基などが汎用され、アルキル基(C1−4アルキル基など)、アルコキシ基(C1−4アルコキシ基など)などが好ましく、特にアルキル基(メチル基など)が好ましい。
基Rの置換数pは、環Zの種類などに応じて適宜選択でき、例えば0〜8(特に0〜4)程度であればよく、好ましくは0〜2、さらに好ましくは0〜1(特に0)程度であってもよい。
置換基Rとしては、例えば、前記置換基Rと同様の炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子などであってもよい。これらの基Rのうち、メチル基などのC1−4アルキル基が好ましい。なお、kが複数(2以上)である場合、基Rは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、2つの環Yに置換する基Rは同一であってもよく、異なっていてもよい。また、2つの環Y(例えば、フルオレンを構成するベンゼン環)に対する基Rの結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数kは、0〜2であり、さらに好ましくは0〜1、特に0である。なお、2つの環Yにおいて、置換数kは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
なお、オキシアルキレン基(AO基)を含んでいてもよい基の環Zに対する置換位置は、特に限定されないが、例えば、環Zが縮合多環式アレーンである場合、環Yを含む縮合環に結合した炭化水素環とは別の炭化水素環に置換している場合が多い。例えば、環Zがナフタレン環であり、環Yを含む縮合環がフルオレン環である場合、AO基を含んでいてもよい基の置換位置は、5〜8位である場合が多く、例えば、フルオレンの9位に対して、1,5位、2,6位などの関係(特に2,6位の関係)である場合が多い。
基A及びBの一方は、前記式(2)で表される単位以外の単位(他の単位)であってもよい。他の単位としては、例えば、(ポリ)アルキレングリコールの残基で形成された単位、シクロアルカンジオールや水添ビスフェノール類又はこれらのアルキレンオキシド付加体の残基、ジヒドロキシアレーンやビスフェノール類又はこれらのアルキレンオキシド付加体の残基で形成された単位などが挙げられる。基A及びBの合計単位のうち、前記式(2)で表される単位の割合は50モル%以上であり、例えば60〜100モル%、好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%(特に90〜100モル%)程度である。単位(2)の割合が少なすぎると、屈折率及び耐熱性が低下する虞がある。本発明では、屈折率及び耐熱性が高い点から、単位A及びBのいずれもが単位(2)であるのが好ましい。基A及びBのいずれもが単位(2)である場合、基Aと基Bとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートの分子量は、前述のように、9,9−ビスアリールフルオレン又はその誘導体骨格(特に9,9−ビス縮合多環式アリールフルオレン骨格)を有しているにもかかわらず、比較的高分子量である。本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)において、ポリスチレン換算で、3500以上であり、例えば3500〜10000、好ましくは3800〜8000、さらに好ましくは4000〜7000(特に4200〜6000)程度である。分子量が小さすぎると、膜保持性が低下する虞がある。
[フェノキシ(メタ)アクリレートの製造方法]
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、前記式(1)で表される樹脂又はオリゴマーを形成できれば特に限定されないが、例えば、前記式(3)で表されるフェノキシ樹脂と(メタ)アクリル酸類とを反応させるフェノキシ(メタ)アクリレート合成工程を含む製造方法により得られる。
(フェノキシ樹脂合成工程)
前記フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程に供されるフェノキシ樹脂(3)は、下記式(4)で表されるエポキシ化合物と下記式(5)で表される活性水素化合物とを反応させるフェノキシ樹脂合成工程を経て得てもよい。
Figure 0006487239
[式中、R、A及びBは前記に同じ]。
フェノキシ樹脂合成工程において、活性水素化合物(5)のうち、単位(2)に対応する活性水素化合物としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシアリール)フルオレン{例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[5−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(3−ヒドロキシプロポキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(4−ヒドロキシブトキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)アリール]フルオレンなど}、9,9−ビス(ヒドロキシポリアルコキシアリール)フルオレン{例えば、9,9−ビス{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]フェニル}フルオレン、9,9−ビス{6−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]−2−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{5−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]−1−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{6−[2−(3−ヒドロキシプロポキシ)エトキシ]−2−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]−3−フェニルフェニル}フルオレンなどの9,9−ビス[(ヒドロキシジ乃至テトラC2−4アルコキシ)アリール]フルオレンなど}などが挙げられる。
活性水素化合物(5)のうち、他の単位に対応する活性水素化合物としては、例えば、アルカンジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコールなどC2−6アルカンジオールなど)、シクロアルカンジオール、ジヒドロキシアレーン(ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレンなどのジヒドロキシC6−20アレーンなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールアセトフェノン、又はこれらの水添物など)、又はこれらのアルキレンオキシド付加体などが挙げられる。
エポキシ化合物(4)としては、前記活性水素化合物(5)に対応するエポキシ化合物(グリシジルオキシ化合物など)などが挙げられる。
エポキシ化合物(4)の割合は、活性水素化合物(5)1モルに対して約2モル(例えば1.5〜2.5モル、好ましくは1.8〜2.2モル程度)となる割合であり、エポキシ化合物(4)の割合が多すぎると、分子量を向上できない虞があり、逆に少なすぎても、分子量が上昇しない上に、硬化膜の強度が低下する虞がある。
フェノキシ樹脂合成工程での反応は、触媒の存在下で行ってもよく、触媒としては、慣用の酸触媒(p−トルエンスルホン酸など)やリン系触媒(トリフェニルホスフィンなど)であってもよいが、反応性の点から、慣用の塩基性触媒を好ましく使用できる。
塩基性触媒としては、例えば、脂肪族アミン類(トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン類、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどのアルカノールアミン類など)、脂環族アミン類(シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなど)、芳香族アミン類(アニリン、ジエチルアニリンなど)、複素環式アミン類(4−ジメチルアミノピリジン、モルホリン、ピペリジンなど)、第4級アンモニウム塩(塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウムハライド、塩化ベンジルトリメチルアンモニウムなどのベンジルトリアルキルアンモニウムハライドなど)、アルカリ金属化合物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩など)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸塩など)、金属アルコキシド(カリウムt−ブトキシドなど)などが挙げられる。
これらの塩基性触媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの塩基性触媒のうち、フェノキシ樹脂の分子量を向上できる点から、アミン類や第4級アンモニウム塩が好ましく、塩化テトラエチルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウムハライドが特に好ましい。
触媒の使用量は、触媒の種類に応じて調整でき、前記エポキシ化合物(4)100重量部に対して、例えば0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部(特に0.2〜1重量部)程度であってもよい。
フェノキシ樹脂合成工程での反応は、無溶媒中で行ってもよいが、反応性などの点から、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、前記エポキシ化合物(4)及び活性水素化合物(5)に対して不活性な又は非反応性の溶媒であれば特に限定されず、例えば、炭化水素類(トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素など)、ハロゲン系溶媒(塩化メチレン、クロロホルムなど)、アルコール類(エタノール、イソプロパノールなど)、エーテル類(ジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類など)、脂肪族ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂環族ケトン類(シクロヘキサノンなどのシクロアルカノン類など)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのC1−4アルキルセロソルブ、プロピレングリコールモノC1−4アルキルエーテルなどのプロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、セロソルブアセテート類(エチルセロソルブアセテートなどのC1−4アルキルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールモノC1−4アルキルエーテルアセテートなど)、カルビトール類(メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトールなどのC1−4アルキルカルビトール類など)などが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの溶媒のうち、フェノキシ樹脂の分子量を上昇できる点から、シクロヘキサノンなどのシクロアルカノン類が好ましい。
溶媒の使用量は、前記エポキシ化合物(4)100重量部に対して、例えば10〜1000重量部、好ましくは50〜800重量部、さらに好ましくは100〜700重量部(特に200〜600重量部)程度であってもよい。
反応温度や反応時間は、使用する原料の種類に応じて適宜選択できる。反応温度は、例えば50〜200℃、好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜150℃程度であってもよい。また、反応時間は、例えば、30分〜48時間、通常、1〜36時間、好ましくは2〜24時間程度であってもよい。なお、反応は、不活性雰囲気(窒素、ヘリウム、アルゴンなどの雰囲気)下で行ってもよい。
(フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程)
フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程において、(メタ)アクリル酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸C1−3アルキルエステルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸類の使用量は、フェノキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して2モル以上であればよく、例えば2〜10モル、好ましくは2.5〜8モル、さらに好ましくは3〜5モル(特に3.5〜4.5モル)程度である。(メタ)アクリル酸類の使用量が少なすぎると、フェノキシ(メタ)アクリレートの収率が低下する虞がある。
フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程では、反応はラジカル重合禁止剤の非存在下で行ってもよいが、通常、(メタ)アクリル酸類の重合を抑制するため、ラジカル重合禁止剤の存在下で行うことができる。ラジカル重合禁止剤としては、慣用のラジカル重合禁止剤、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、ピロガロール、t−ブチルカテコール、フェノチアジンなどが例示できる。これらのラジカル重合禁止剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのラジカル重合禁止剤のうち、メトキノンなどが汎用される。
ラジカル重合禁止剤の使用量は、ラジカル重合禁止剤の種類に応じて調整でき、前記フェノキシ樹脂(3)100重量部に対して、例えば0.01〜3重量部、好ましくは0.03〜2重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部(特に0.1〜0.5重量部)程度であってもよい。
フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程でも、前記フェノキシ樹脂合成工程で用いられた触媒及び溶媒の存在下で反応してもよく、例えば、前記フェノキシ樹脂合成工程と連続した工程で反応することにより、前記フェノキシ樹脂合成工程で使用した触媒及び溶媒をそのまま利用してもよい。
反応温度は、例えば50〜200℃、好ましくは60〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃程度であってもよい。また、反応時間は、例えば、30分〜48時間、通常、1〜36時間、好ましくは2〜24時間程度であってもよい。なお、反応は、不活性雰囲気(窒素、ヘリウム、アルゴンなどの雰囲気)下で行ってもよい。
なお、生成物(フェノキシ(メタ)アクリレート)は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製してもよい。
[フェノキシ(メタ)アクリレートの用途]
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、フルオレン(又はその誘導体)骨格[例えば、9,9−ビス(縮合多環式アリール)フルオレン骨格]を有しており、高耐熱性、高屈折率などの特性に優れるとともに、エーテル基で連結された繰り返し単位を有するためか、靱性及び柔軟性にも優れているため、種々の樹脂のモノマー、改質剤(又は添加剤)などとして好適に利用できる。例えば、複数の(メタ)アクリロイル基を有する本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートを利用すれば、熱又は光硬化性(メタ)アクリル系樹脂及びこの樹脂を形成するための硬化性組成物、並びに前記樹脂を含む樹脂組成物などを形成できる。
熱又は光硬化性(メタ)アクリル系樹脂は、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートのみで形成してもよく、他の(メタ)アクリレートと組み合わせて形成してもよい。他の(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレート[例えば、アルキル(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、窒素原子に置換基(アルキル基など)を有していてもよい(メタ)アクリルアミド、アミノアルキル(メタ)アクリレートなど]、2官能(メタ)アクリレート[例えば、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリC2−4アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA(又はそのC2−4アルキレンオキシド付加体)のジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシアリール)フルオレン、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレンなど]、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート[例えば、アルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレートなど]、(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー[例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなど]などが例示できる。これらの(メタ)アクリレートは、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。
硬化性組成物(又は樹脂組成物)は、他の成分、例えば、開始剤[熱重合開始剤(ジアルキルパーオキサイド類などの有機過酸化物など)、光重合開始剤(ベンゾイン類など)など]、反応性希釈剤[例えば、前記例示の単官能(メタ)アクリレートなど]、非反応性希釈剤(又は溶媒)[前記フェノキシ樹脂製造工程の項で例示した溶媒など]、添加剤(安定剤、充填剤、難燃剤、レベリング剤、カップリング剤、重合禁止剤など)などを含んでいてもよい。
なお、熱又は光硬化性(メタ)アクリル系樹脂用途の詳細は、例えば、特開2009−173648号公報などを参照できる。
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基以外に、反応性基(ヒドロキシル基)も有しているため、樹脂のモノマーとして利用すると、反応性基を有する共重合性モノマーを使用することなく、樹脂骨格の側鎖にヒドロキシル基を導入でき、応力を緩和できる。
また、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、ヒドロキシル基に対する反応性基[例えば、カルボキシル基又はその誘導基(酸無水物基、酸ハライド基など)、イソシアネート基、エポキシ基など]を有する化合物と結合し、これらの化合物に対して高い機能性(高屈折率、高耐熱性、硬化性など)を付与できる。
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートなどを反応させることにより、さらに(メタ)アクリロイル基を導入できる。そのため、本発明では、硬化物の架橋密度や柔軟性の調整などを目的として、(メタ)アクリロイル基の当量を容易に調整することもできる。
本発明の硬化樹脂組成物で形成された成形体は、9,9−ビス縮合多環式アリールフルオレン骨格を有しているにもかかわらず、成形性に優れ、通常、自立膜を形成(単独で形成)できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例において、用いた各種材料(及びその略称)及び各種特性の測定方法は、以下の通りである。
(用いた各種材料)
BNF:9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン、大阪ガスケミカル(株)製
BNFG:9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン[9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)とエピクロロヒドリンとの反応による合成品]
MIBK:メチルイソブチルケトン
TMAC:トリメチルアンモニウムクロライド
TPP:トリフェニルホスフィン
光重合開始剤:BASFジャパン(株)製「イルガキュア184」
基材:セルローストリアセテートフィルム、富士フイルム(株)製「TAC100」。
(分子量)
溶出液にテトラヒドロフランを用い、30℃(流速1.00mL/分)の条件で、2本の連続した線状ポリスチレンゲルカラム(Tosoh TSKgel GMHHR-L)を備えたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(東ソー(株)製「HLC−8120GPC」)により、ポリスチレン標準で測定した。
(屈折率)
多波長アッベ屈折計((株)アタゴ製「DR−M2/1550」、循環式恒温水槽「60−C3」)を用い、光源波長589nm、測定温度25℃で測定した。
(自立膜)
組成物を硬化後、基材から剥離した状態を以下の基準で評価した。
○:単独膜として成立している
×:基材から剥がすことができず、脆い。
(屈曲性)
基材から剥離した硬化膜を、机の端から1/2の面積を突出させた状態で机の上に載置し、突出部を手で押して90°曲げた後の硬化膜の状態を以下の基準で評価した。
○:亀裂が入る
×:亀裂が入らない。
比較例1
特許文献3の実施例1と同一の方法でBNFとグリシジルアクリレートとの反応物を得た。
実施例1
20重量部のBNFG(BNFに対して2当量)、8重量部のBNF、95重量部のシクロヘキサノン、0.1重量部のTMACを混合し、110℃にて攪拌しながら6時間反応させ、反応物を得た(反応1段目:フェノキシ樹脂合成工程)。反応物の重量平均分子量は4420であった。
さらに、100℃まで反応溶液を冷却した後、アクリル酸2.55重量部、メトキノン0.04重量部を入れさらに6時間反応させた(反応2段目:フェノキシ(メタ)アクリレート合成工程)。反応物の重量平均分子量は5020であった。
室温まで放冷後、セライトろ過を行い固形分濃度約40%になるまで濃縮した。光重合開始剤を固形分に対し3重量部混合した。基材上に塗布し、100℃で10分間乾燥した。乾燥後の膜を剥離し、自立膜を確認した。
実施例2
TMACの代わりに40重量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして自立膜を得た。
参考例1
BNFGの使用量を10重量部(BNFに対して1当量)に変更する以外は実施例1と同様にして硬化膜を製造したが、脆くて、自立膜として成立しなかった。
参考例2
溶媒としてシクロヘキサノンの代わりにメチルイソブチルケトンを用いる以外は実施例1と同様にして1段目の反応を行ったが、反応せず、原料をそのまま回収した。
参考例3
TMACの代わりにTPPを用い、かつシクロヘキサノンの代わりにメチルイソブチルケトンを用いる以外は実施例1と同様にして1段目の反応を行ったが、反応30分で固化し、攪拌できなかった。
比較例、実施例及び参考例の条件及び物性の測定結果を表1に示す。
Figure 0006487239
表1の結果から明らかなように、実施例の硬化膜は、屈折率が高く、かつ屈曲性も優れている。
本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、高耐熱性、高屈折率などの優れた特性を有しており、種々の熱又は光硬化性(メタ)アクリル系樹脂用途などとして使用できる。
具体的には、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレート又は硬化性樹脂組成物は、インキ材料、発光材料(例えば、有機EL用発光材料など)、有機半導体、黒鉛化前駆体、ガス分離膜(例えば、COガス分離膜など)、コート剤(例えば、LED(発光ダイオード)用素子のコート剤などの光学用オーバーコート剤又はハードコート剤など)、封止剤(OCA(光学粘着層)など)、レンズ[ピックアップレンズ(例えば、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)用ピックアップレンズなど)、マイクロレンズ(例えば、液晶プロジェクター用マイクロレンズなど)、眼鏡レンズなど]、偏光膜(例えば、液晶ディスプレイ用偏光膜など)、反射防止膜(例えば、表示デバイス用反射防止フィルムなど)、タッチパネル用材料、フレキシブル基板用材料、ディスプレイ用材料[例えば、PDP(プラズマディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)、VFD(真空蛍光ディスプレイ)、SED(表面伝導型電子放出素子ディスプレイ)、FED(電界放出ディスプレイ)、NED(ナノ・エミッシブ・ディスプレイ)、ブラウン管、電子ペーパーなどのディスプレイ(特に薄型ディスプレイ)用フィルム(フィルタ、保護フィルムなど)など]、電気用積層板、接着剤、層間絶縁膜、燃料電池用膜、光ファイバー、光導波路、ホログラムなどに好適に使用できる。特に、本発明のフェノキシ(メタ)アクリレートは、光学材料用途に好適に利用でき、このような光学材料の形状としては、例えば、カラーフィルタ用レジスト添加材、フィルム又はシート状、板状、レンズ状、管状などが挙げられる。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表され、かつ重量平均分子量が3800以上であるフェノキシ(メタ)アクリレート。
    Figure 0006487239
    [式中、R及びRは、水素原子又はメチル基であり、A及びBは、炭化水素を含む二価の基であり、かつA及びBの少なくとも一方は、下記式(2)
    Figure 0006487239
    (式中、環Zはナフタレン環であり、環Yはアレーン環であり、Aはアルキレン基であり、Rはハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基であり、Rは炭化水素基、シアノ基又はハロゲン原子であり、m、p及びkは0又は1以上の整数である)
    で表される単位であり、nは1以上の整数である]
  2. 式(1)において、A及びBのいずれもが式(2)で表される単位である請求項1記載のフェノキシ(メタ)アクリレート。
  3. 式(2)において、環Yがベンゼン環又はナフタレン環である請求項1又は2記載のフェノキシ(メタ)アクリレート。
  4. 式(2)において、環Yがベンゼン環であり、かつmが0である請求項1〜3のいずれかに記載のフェノキシ(メタ)アクリレート。
  5. 式(1)において、nが3以上である請求項1〜4のいずれかに記載のフェノキシ(メタ)アクリレート。
  6. 下記式(3)で表されるフェノキシ樹脂と(メタ)アクリル酸類とを反応させる請求項1〜のいずれかに記載のフェノキシ(メタ)アクリレートの製造方法。
    Figure 0006487239
    (式中、R、A、B及びnは前記に同じ)
  7. 式(3)で表されるフェノキシ樹脂を、下記式(4)で表されるエポキシ化合物と下記式(5)で表される活性水素化合物とを反応させて調製する請求項記載の製造方法。
    Figure 0006487239
    (式中、R、A及びBは前記に同じ)
  8. 脂環族ケトンの存在下で、式(4)で表されるエポキシ化合物と式(5)で表される活性水素化合物とを反応させる請求項記載の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のフェノキシ(メタ)アクリレートを含む硬化性樹脂組成物。
  10. さらに光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物である請求項記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項又は10記載の硬化性樹脂組成物で形成された成形体。
  12. 自立膜である請求項11記載の成形体。
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