JP6484359B1 - モーターステータの解体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水平上面を載置面15とする載置部13と、載置面15から上方に突出する位置決め凸部17と、載置部13を進退可能に移動させる移動手段としての油圧シリンダー7と、載置部13の進行方向先側に水平方向に切断可能に取付けられた平刃状の切断刃27または切断刃29、31とを備え、モーターステータSが積層コアCの中心孔Rに位置決め凸部17が通されながら載置面15にセットされた状態で、載置部13が進行方向へ移動すると、切断刃27等が積層コアCの層間に入り込み鉄板t、tを上下に分離すると共に巻かれたコイルWを半割り状に切断して解体する。
【選択図】 図1
Description
そのため、エアコンや冷蔵庫等の家電製品に組み込まれているコンプレッサーのモーターステータについても、コア側とコイル側とを分離解体して其々回収することが求められている。
本出願人は、特許文献1で、この大きいコイルエンドをしっかり押さえた状態でコア側からのコイルの引抜きを可能とする装置を既に提案している。
しかしながら、巻き方には、コアのスロットにコイルを直接巻き込む、所謂直接巻きもあり、この巻き方ではコイルエンドが殆どできないのでロスも少ないことから、家電製品では直接巻きのものが選択されている場合が多い。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、コイルエンドが殆ど無いタイプのモーターステータのコア側からコイルを容易に分離できる、新規且つ有用なモーターステータの解体装置を提供することを、その目的とする。
この解体装置1には、図1に示すように、左右方向に長い平板状ベース3が備えられており、このベース3の上面には一対のガイドレール5、5が固定されている。各ガイドレール5は細長い薄板で構成されており、板面が上下方向を向いている。一対のガイドレール5、5は互いに平行に並べられており、ベース3の前後方向中心側を左右方向に沿って延びている。
一対のガイドレール5、5は左側に寄せて固定されており、右側には座部を介して油圧シリンダー7がベース3の上面に固定されている。油圧シリンダー7のピストンロッド9は左右方向に伸縮が可能になっている。このピストンロッド9の伸長側先端部には押当て部11が取付けられている。
モーターステータSには種々の高さのものがあり、コンパクト化の傾向もあって従来よりも薄いものがある。従って、そのような薄型の場合には、モーターステータSと載置面15の間に高さ調整用スペーサ23を介在させることでそのモーターステータSの上下方向の中心部分の高さ位置を調整することができる。この高さ調整用スペーサ23は、載置面15より一回り小さい平板で構成されており、中心には位置決め凸部17の挿通孔25が形成されている。
切断刃27、29、31はいずれも平刃状に構成されており、取付け用の基部27a、29a、31aの長辺縁側が刃先27b、29b、31bになっている。
これらの切断刃27、29、31の取付け手段がベース3の一対のガイドレール5、5の左側を上方で跨いで設けられている。
符号33、33は一対の支持ブロックを示す。支持ブロック33は、断面四角形の角柱形をしており、左右方向に長く延びた状態でベース3の上面に固定されている。一対の支持ブロック33、33は互いに平行に並んでおり、一対のガイドレール5、5を挟んで前後方向で対向している。
中間スペーサ49は断面が四角形の細長い角棒形になっており、上側プレート45と下側プレート47の間に完全に収まっている。上側プレート45の下面と中間スペーサ49の板厚面と下側プレート47の上面とで囲まれた部分が嵌合凹部51(図6、図7参照)として利用される。この嵌合凹部51の端面(=中間スペーサ49の板厚面)は、上記した取付壁35の「ハ」の字状傾斜部分と同じ方向に傾斜している。
ボルト57がナット55に螺合された上で貫通孔53を介して嵌合凹部51内に上側から入り込むようになっている。
図2、図3に示すように、載置面15にモーターステータSを載せた上で、油圧シリンダー7を作動させると、矢印に示すように、載置部13が進行移動して切断刃27に接近する。
そして、図4、図5に示すように、切断刃27の刃先27bがモーターステータSを切断する。図1に示すように、モーターステータSのコアCは積層タイプで構成されており、鉄板t、t、……が上下方向に積層されて構成されており、スロットにコイルWが直接巻き込まれている。
モーターステータSの積層コアCを左右方向から見て半分以上分離・切断すると、モーターステータSを一旦取り外し、左右逆に載置して、残りを切断する。モーターステータSが薄型の場合には、このようにすることでスムーズに分離・切断できる。
コイルWは螺旋状に巻かれて筒状になっていたものが半割り状に切断されてU字状にバラけるので、コイルWは積層コアC側から容易に取り外すことができる。
図6、図7に示すように、切断刃29の基部29aを図6中下側に位置する嵌合凹部51に差し込み、左右のボルト57をナット55に対して締め付ける。切断刃29の基部29aがボルト57の頭部に押圧されるので、切断刃29は上記状態で位置決め固定される。固定時には、切断刃29は基部29aの板面が上下方向を向き、刃先29bが突出する。
切断刃31の基部31aを図6中上側に位置する嵌合凹部51に差し込み、更に、左側の角部を受け面41に当接させた状態で、左右のボルト57をナット55に対して締め付ける。
刃先31bは、切断刃29の刃先29bと対向しており、上から見ると、「V」の字を横倒しにしたような状態で突出している。但し、進行方向先側では刃先29b側が刃先31b側よりも突出しており、刃先29bと刃先31bは重なり合った状態で、一対のスライドレール5、5上を横断している。
図6、図7に示すように、載置面15にモーターステータSを載せた上で、油圧シリンダー7を作動させると、矢印に示すように、載置部13が進行移動して切断刃29、31に接近する。
そして、図8、図9に示すように、切断刃29の刃先29bと切断刃31の刃先31bがモーターステータSを解体し始める。
この後、更に、モーターステータSを進行させて、図10、図11に示すように、一気にモーターステータSを分離・切断する。刃先29bと刃先31bは重なり合っているので、モーターステータSは繋がらずに二つに分離・切断される。位置決め凸部17は低いので、切断刃29、31の下方を通り抜けられる。従って、上記した進行を邪魔しない。
7…油圧シリンダー 9…ピストンロッド 11…押当て部 13…載置部
15…載置面 17…位置決め凸部 19…スライドブロック
21…ガイド溝 23…高さ調整用スペーサ 25…挿通孔
27、29、31…切断刃 27a、29a、31a…基部
27b、29b、31b…刃先 33…刃先 35…取付壁
37…屈曲部 39…嵌合溝 41…受け面 43…連結板
45…上側プレート 47…下側プレート 49…中間スペーサ(リサイクル)
51…嵌合凹部 53…貫通孔 55…ナット 57…ボルト
S…モーターステータ R…中心孔 C…積層コア t…鉄板
W…コイル
Claims (4)
- 水平上面を載置面とする載置部と、前記載置部の載置面から上方に突出する位置決め凸部と、前記載置部を進退可能に移動させる移動手段と、前記載置部の進行方向先側に水平方向に切断可能に取付けられた、基部と前記基部の辺縁側の刃先とでなる平刃状の切断刃とを備え、
モーターステータが積層コアの中心孔に前記位置決め凸部が通されながら前記載置面にセットされた状態で、前記載置部が進行方向へ移動すると、前記切断刃が前記積層コアの層間に入り込みながら、前記切断刃の刃先が上下に分離すると共に巻かれたコイルを半割り状に切断することを特徴とするモーターステータの解体装置。 - 請求項1に記載したモーターステータの解体装置において、
切断刃を一つ用いる場合と、二つ用いる場合とに兼用で対応できる切断刃取付け手段が設けられていることを特徴とするモーターステータの解体装置。 - 請求項2に記載したモーターステータの解体装置において、
二つの切断刃は、それぞれの刃先が進行方向先側で狭くなるV字状で、且つ、V字状基底側では一方の切断刃の刃先と他方の切断刃の刃先は載置部の進退方向と交差する方向で重なり合う状態で取付けられることを特徴とするモーターステータの解体装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載したモーターステータの解体装置において、
載置面には位置決め凸部用の挿通孔が設けられたスペーサが高さ位置調整用に載せられることを特徴とするモーターステータの解体装置。
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