JP2007274749A - ステータ、電動機およびステータの製造方法 - Google Patents

ステータ、電動機およびステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を短くすることにより、その体格を低減することのできるステータ、電動機およびステータの製造方法を提供する。
【解決手段】ステータ10は、円環状のヨーク12と、該ヨーク12から径方向内側に突出する複数のティース11,11,…と、隣接するティース11,11間に形成されるスロット13とを備えた鋼板が積層されてできるステータコア1と、複数のスロット間に巻装された多相コイル3a,3b,3cとからなるステータであり、その長手方向の途中において鋼板の一部または全部が縁切りされており、コイル3a,3b,3cの巻装後に縁切りされた部分に挿入コア4が挿入設置されることによってステータ10が形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステータと該ステータを備えた電動機とステータの製造方法に係り、特に、ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を短くすることにより、その体格を低減することのできるステータおよび電動機と、ステータの製造方法に関するものである。
電動機(モータ)を構成するステータは、円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットとを備えた鋼板が積層されてできるステータコアから形成されており、コイルがこのスロット内に挿入されながら、ティース間に巻装されることによってステータが完成する。ここで、コイルの巻装形態には、集中巻き方式と分布巻き方式があり、それぞれに長所と短所を有している。なお、コイルは、銅線等の周りに絶縁被膜が形成されてなる巻線からなる。
集中巻き方式とは、ティースごとにコイルが巻装される形態であり、分布巻き方式とは、複数のティースに跨ってコイルが巻装される形態である。
集中巻き方式によれば、ティースごとにコイルが巻装されることから、ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を相対的に短くすることができ、したがって、電動機の小型化を図り易いという利点がある。また、スロット断面に対するコイル断面の比からなる占積率を高め易く、生産効率も高いという利点もある。一方、その短所としては、リラクタンストルクが相対的に小さいことからトルク性能が分布巻き方式に比して劣ること、出力軸を備えたロータにおける駆動時の発熱量が相対的に大きいため、回転エネルギー効率が低くなってしまうことなどが挙げられる。
一方、分布巻き方式によれば、リラクタンストルクが相対的に大きくなり、さらには、ロータ駆動時の発熱量も少ないため、電動機の出力性能(ロータの回転性能やトルク性能)が高いことが挙げられる。その短所としては、複数のティースを跨いで狭隘なスロット内に斜め姿勢でコイルが挿入されるため、スロット内でコイルが直立姿勢にされた際に必然的にコイルエンドの突出長が大きくなり、その結果として電動機の体格が大きくなってしまう点である。
自動車産業に目を向けると、環境影響への配慮等から電気自動車やハイブリット自動車の需要が増加しており、かかる車両には出力性能のよい電動機の開発は必然であるとともに、その小型化、軽量化も必然の課題となっている。すなわち、出力性能のよい分布巻き方式の電動機であって、その体格をより小型化することができれば、これらの車両にとっては極めて望ましい。
ところで、分布巻き方式を適用したステータコアを有する電動機に関し、ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を短くするための技術が特許文献1に開示されている。このステータコアでは、ティースの一部を1個置きに径方向に対して斜めに傾けておくことで、第1相コイルが挿入される2個のスロットの外径側の容積を大きくすることができ、第1相コイルの重心間距離を短くするものである。さらに、第3相コイルが挿入される2個のスロットの内径側の容積を大きくすることによって第3相コイルの重心間距離も短くする。このような構成とすることで、3相の各コイル長を短くすることができ、結果としてコイルエンドの突出長を短くすることができるというものである。
特開平11−299135号公報
上記する特許文献1に開示の電動機のステータによれば、分布巻き方式において、ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を短くすることが可能となる。しかし、各相のコイルが巻装されるティースごとに傾斜させたステータを製作する必要があり、その製作手間や製作コストの高騰が否めない。また、ステータコアに各相のコイルを巻装する際に、U相、V相、W相の各相ごとに挿入されるスロット位置が決まっているため、従来のコイル巻装工程に比してコイル巻装に要する時間も長くならざるを得ず、この観点からもステータの製作コストを高騰させることとなる。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、分布巻き方式のステータの製作コストを高騰させることなく、効率的にステータの製作をおこなうことができ、かつ、ステータコア端部からのコイルエンドの突出長を短くすることのできるステータと電動機、およびステータの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるステータは、円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットと、を備えた鋼板が積層されてできるステータコアと、複数のスロット間に巻装された多相コイルと、からなるステータにおいて、前記ステータコアは、その長手方向の途中において該ステータコアの一部または全部が縁切りされており、コイルの巻装後に縁切りされた部分に挿入設置される挿入コアを備えていることを特徴とする。
ここで、ステータコアを構成する鋼板は、公知の電磁鋼板のほか、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板などを使用できる。かかる任意の素材からなる鋼板を積層してなるステータコアは、その長手方向の途中で複数に縁切りされている。この長手方向とは、鋼板の積層方向のことを意味している。縁切りの形態は、ステータコアが上下2つのコア部分に縁切りされた形態、ステータコアの長手方向における任意の高さレベルにおいて周方向の一部が縁切りされた形態、ティース部分のみが縁切りされた形態などを挙げることができる。また、多相コイルとは、3相コイル、2相コイル、5相コイルなど、分布巻き方式を採用する適宜の相数のコイルが選定される。
3相コイルを例に挙げれば、上記する任意の態様で縁切りされたステータコアに、まずU相、V相、W相の各コイルをスロット内に挿入し、その後に縁切り部分に挿入コアを挿入することで本発明のステータが形成される。
上記する挿入コアも、電磁鋼板、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板、もしくはかかる鋼板が積層された形態を選定できる。例えば、ステータコアが2つの分割体からなる場合には、1つのティースと、該ティースに連続するヨークとからなる形状の鋼板が積層されてなる分割体を周方向に順次挿入していくことで、上下のステータコアの間に、リング状の挿入コアが挿入設置されてなるステータが形成される。また、縁切り部分がステータコアに複数形成されている場合には、周方向に、挿入コア(挿入鋼板など)を挿入レベルを変化させながら挿入してなる形態、ティース部にのみ挿入コアを挿入してなる形態などを挙げることができる。
分布巻き方式でステータコアにコイルを形成する場合、狭いスロットにコイルを斜め姿勢で自動挿入する必要があることから、スロット内にコイルが挿入され、コイルの姿勢を直立させると、ステータコア端部からコイルエンドまでに一定の離隔が生じる結果、コイルエンドが長くならざるを得ない。
そこで、本発明では、予め鋼板の積層方向に短めに形成されたステータコア(任意態様の縁切り部分を有している)を用意しておき、各相のコイルをスロット内に形成後、例えば2つの分割コアのうち、上方の分割コアは上方に、下方の分割コアは下方にそれぞれ移動させながら分割コア内に隙間を形成し、この隙間に挿入コアを挿入設置することにより、ステータコア(分割コア)の端部とコイルエンド間の隙間を可及的に低減させ、コイルエンド長を短くすることができる。
本発明のステータによれば、ステータコアに任意の縁切り部分を形成しておき、各相コイルをスロット内に形成後、縁切り部分に隙間を形成し、この隙間に挿入コアを挿入するだけでコイルエンドを短くすることができる。コイルエンドを短縮することにより、電動機の体格を鋼板の積層方向に短縮することができるため、ステータ(電動機)の製作効率を低下させることなく、その体格を効率的に低減することができる。
また、本発明によるステータの他の実施の形態は、前記ステータにおいて、前記挿入コアは、平面視U字状に成形されており、該U字状の内側の輪郭線はスロットの輪郭線に一致しており、少なくともティース間に挿入される部分の幅はティースと同幅に成形されていることを特徴とする。
本発明のステータは、挿入コアが1つのスロットの輪郭線およびティース幅を備えた挿入コアであり、この挿入コアが各ティース部分に挿入されてなるステータに関するものである。挿入コアがU字状であることにより、既設置のコイルに挿入コアを嵌め込むことができ、接着剤等で挿入コアをステータコアの縁切り部分に接着させる必要がなくなる。接着剤を不要とすることで、磁束の流れが接着剤にて阻害されるといった問題も生じ得ない。
1つの実施の形態として、ステータコアの任意の高さレベルにおいて周方向に挿入コアを挿入設置し、その上下レベルの縁切り部分に挿入される挿入コアは、位置をずらした形態、すなわち、側面視において上下に挿入コアが千鳥配置された形態などを選定することもできる。かかる実施の形態では、磁束の流れが均等に分散され、電動機の回転性能(またはトルク性能)を向上させることができる。
また、本発明によるステータの他の実施の形態は、前記ステータにおいて、前記挿入コアは、平面視U字状に成形されており、該U字状の内側の輪郭線はスロットの輪郭線に一致しており、少なくともティース間に挿入される部分の幅はティース幅の1/2の幅に成形されていることを特徴とする。
本発明のステータでは、ティース幅の半分の幅のU字状の挿入コアをステータコアの任意の高さレベルにおいて、その周方向に隣接するように挿入設置してなる実施の形態に関するものである。
本実施の形態では、挿入コアが挿入される縁切り部分では、周方向に連続した挿入コアを形成することができるため、挿入コアが挿入されたレベルでは連続した磁束の流れを形成することができ、既述する実施の形態と同様に、電動機の回転性能(またはトルク性能)を向上させることができる。
また、本発明によるステータの好ましい実施の形態は、前記ステータにおいて、前記挿入コアは方向性電磁鋼板から成形されており、その結晶方位がU字方向に配向していることを特徴とする。
挿入コアに方向性電磁鋼板を使用し、その結晶方位をU字方向とすることにより、少なくともティース部分においては、磁束が流れる方向であるティースの突出方向に磁束が流れ易くなる。その結果、電動機の回転性能をより高めることが可能となる。すなわち、本発明のステータによれば、ステータの体格を低減できることに加えて(自動的に電動機の体格も低減できる)、電動機の回転性能をより一層高めることが可能となる。
また、上記するステータを備え、その内部にロータを有する多相コイルの電動機を製作することにより、分布巻きコイルの最大の欠点であるコイルエンドの突出長を可及的に低減することができ、したがって、ステータの体格を低減することができ、さらには、回転性能およびトルク性能に優れた電動機を得ることができる。なお、かかる電動機は、例えば、シンクロナスリラクタンスモータやインダクションモータ、ブラシレスモータ、IPMモータなど、公知の電動機を対象としている。
さらに、本発明によるステータの製造方法は、円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットと、を備えた鋼板が積層されてできるステータコアと、複数のスロット間に巻装された多相コイルと、からなり、該ステータコアは、その長手方向の途中において該ステータコアの一部または全部が縁切りされてなる電動機のステータの製造方法であって、多相コイルを構成する各相のコイルを、ステータコアの所定のスロットに順次挿入する第1の工程と、ステータコアの縁切り部分に隙間を形成し、該隙間に挿入コアを挿入設置する第2の工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
ステータコアの縁切り部分の形態は、既述するように多様な形態が存在する。まず、ステータコアの所定のスロット内に多相コイルの一例である3相コイルを構成するU相、V相、W相の各コイルを順次挿入設置していく。より具体的には、各相コイルをインサータ等によって自動挿入するとともに、コイルをステータコアの外周側に拡張成形し、次いで相間絶縁紙を挿入し、次に、他相コイルを挿入し、同様に拡張成形、相間絶縁紙の挿入をおこなっていく。
各相のコイルおよび相間絶縁紙の挿入設置を完了させた段階で、ステータコアに形成された縁切り部分の態様に応じて、挿入コアを適宜の態様で挿入設置していく。いずれの態様であっても、縁切り部分に隙間が形成されるように、ステータコアをそのコア端部側に広げることにより、ステータコア端面とコイルエンドの間に形成された隙間を可及的に少なくすることとなる(より好ましくは隙間をゼロにする)。挿入コアの挿入設置の後に、コイルエンドをプレス成形し、レーシングを施し、コイル内にワニスを含浸/硬化させることによってステータが形成される。なお、本発明のステータの製造方法によれば、コイルエンドの突出長を短くできるため、従来に比して低圧にてプレス加工でき、プレス加工時にコイルエンドを損傷させる危険性も低減できる。
挿入コアがU字状の形態の場合には、そのままコイルに嵌め込むように挿入設置すればよいし、板状の場合には、その両側面に接着剤を塗布しておき、ステータコアに形成された隙間に挿入設置していく。
本発明のステータの製造方法によれば、分布巻き方式におけるコイルエンドが大きくなってしまうという課題を効果的に解決することができるため、コイルを含むステータの体格を低減することができ、結果として、該ステータを備えた電動機の体格を低減することができる。さらに、ステータの製作効率が低下することがないため、ステータおよび電動機の製作コストが高騰するといった問題も生じ得ない。
以上の説明から理解できるように、本発明のステータ、該ステータを備えた電動機、およびステータの製造装置によれば、ステータコアに縁切り部を設け、該縁切り部分に挿入コアを挿入設置していくことにより、分布巻き方式によるコイルの形成方法で最大の課題であるコイルエンド長を可及的に短くすることができるため、ステータおよび電動機の体格を効果的に低減することができる。さらに、本発明のステータを備えた電動機によれば、回転性能とトルク性能に優れた電動機を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、3相分布巻きステータの一部を示した模式図を、図2a〜図2cは、順に本発明のステータの製造方法を模式的に示した図を、図3は、図2cのIII−III矢視図をそれぞれ示している。図4a〜cはそれぞれ、図2の製造方法によって製造された本発明のステータの実施の形態の斜視図を、図5は、本発明のステータのさらに他の実施の形態の縦断図を、図6〜図8は、図5のVI−VI矢視図であって、挿入コアの実施の形態を示した図をそれぞれ示している。図9〜図14は、順にステータの製造方法を示した図である。なお、図示する実施の形態は、3相交流電動機を構成する3相コイルを分布巻きしてなるステータであるが、本発明のステータはその他の2相交流電動機用の2相コイルステータ、5相コイルステータなども含んでいることは勿論のことである。
図1は、3相分布巻きステータの一部を模式的に示した図である。ステータコア1を構成するリング状のヨーク12から、リングの径方向内側に突出したティース11,11,…が形成されており、このティース11,11間には、コイル3が挿入されるスロット13が設けられている。3相分布巻きコイルは、U相コイル3a、V相コイル3b、W相コイル3cが隣接するスロット13,13,…に順次挿入されており、各相のコイルが複数のティース11,11,…を跨いだ姿勢で2つのスロット13,13内に挿入される。各スロット13には、その内壁面にスロット絶縁紙62が挿入されており、スロット13のロータ側の開口にはウェッジ紙63が挿入される。なお、ステータコア1は、電磁鋼板、圧粉磁心からなる鋼板等を積層させて成形される。
ステータコア1と各相のコイル3a,3b,3cとからステータ10が形成され、ティース11,11,…の先端ラインで形成された円の内部には、円柱状のロータ2が、その内部に所定数の永久磁石21,21,…を埋設した姿勢で配設されており、該ロータ2の中心にはシャフト22が軸着されている。なお、ティースの数(例えば48)や、永久磁石の埋設数は、所望の磁極数等によって適宜設定されるものである。また、永久磁石は、ロータの側壁に露出した態様で接着された実施の形態であってもよい。
図2は、本発明のステータの製造方法を模式的に示した図である。なお、製造方法のより詳細な説明は、図9〜図14に基づいて後述する。
図2aに示すように、ステータコア1は、その長手方向において縁切りされており、2つの分割体1a,1aから構成されている。この分割体1a,1aの縁切り面を当接させた姿勢で各相のコイル3を所定のスロット内に挿入設置する。コイル3が挿入された状態で、コイルエンド3’とステータコア1の端面との間の離隔はtで図示されている。その後に図2bに示すように、上方の分割体1aは上方へ(X1方向),下方の分割体1aは下方へ(X2方向)へそれぞれ移動させることにより、分割体1a,1aの間に隙間aを形成させる。この作業の段階で、コイルエンド3’とステータコアの端面との間の離隔はtからt’へ縮小され、結果としてコイルエンド3’の突出長が低減される。
分割体1a,1aの間に形成された隙間aには、図2cに示すように電磁鋼板、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板等が所定高さに積層成形されてなる挿入コア4が挿入される。
この挿入コア4は、図3に示すように、1つのティースとそれに連続するヨークとからなり、リング方向に分割された分割体4a,4a,…から構成されており、この分割体4a,4a,…を順次隙間aに嵌め込むことにより、リング状の挿入コア4が形成される。
図4は、製造されるステータコアの複数の実施の形態を示した図である。図4aに示す実施の形態は、ステータコアが2つの分割体1a,1aに分割され、その間に図3に示すような周方向に分割され、複数の鋼板が積層されてなる分割体4a,4a,…が挿入されて形成された挿入コアを有するステータコア1Aである。
図4bに示すステータコアの実施の形態は、ステータコアの長手方向の複数のレベルにおいて縁切り部が形成されており、すなわち、ステータコアが3以上の分割体から構成されており、1枚の鋼板もしくは数枚の鋼板が積層されてなる挿入コア4bがそれぞれの縁切り部に挿入設置されてなるステータコア1Bである。なお、この挿入コア4bも、周方向に分割された分割ピースを順次挿入していくことにより、リング状の挿入コア4bが形成される。
さらに、図4cに示すステータコア1Cは、ステータコアの長手方向の複数のレベルに縁切り部が形成されていて、挿入コア4c(コアピース)がステータコアの長手方向に千鳥配置された態様で挿入されることにより形成される。このステータコア1Cでは、挿入コア4cのティースを流れる磁束がヨークに入った後、その上下の鋼板に流れることにより、磁束の流れが確保される。
図5は、ステータコアのさらに他の実施の形態を縦断図で示したものである。このステータコア1Dは、ステータコアのうち、ティース部とその近傍のみが縁切りされており、ティースに挿入コア4d(例えば1枚の鋼板からなる)が挿入された実施の形態である。この挿入コア4dを平面的に見た図が図6であり、ティースと同幅の平面視矩形に成形されている。この実施の形態では、この挿入コア4dを通過した磁束は、ヨークにおいてその上下の鋼板に流れていく。
図5に戻り、ティース部のみに挿入コアを設置するメリットとして、ステータコアの上下の端面がロータ側からヨーク側に向かってステータコアの長さが短くなるように傾斜した態様となるため、コイルエンド3’を傾斜したヨーク側に配設することにより、コイルエンド3’の突出長を可及的に低減できるという点である。
図7,8は、図6に示す挿入コア4dの他の実施の形態をそれぞれ示したものであり、ともにその平面視形状がU字状の挿入コア4e,4fからなる。
図7に示す挿入コア4eは、そのティース部の幅がティースと同幅に成形されており、したがって、図示するように、U字状の挿入コア4eがスロットを1つ置きに配設された実施の形態である。
一方、図8に示す挿入コア4fは、そのティース部の幅がティース幅t3の1/2程度の幅に成形されており、したがって、図示するように、U字状の挿入コア4fがすべてのスロットまわりに配設された実施の形態である。
上記する挿入コア4dは、ティースの長手方向に向かって結晶方位が配向した方向性の電磁鋼板を使用することにより、磁束の流れをより促進させることができる。また、挿入コア4e,4fにおいては、U字方向に結晶方位が配向した方向性の電磁鋼板を使用することにより、同様に磁束の流れを促進させることができる。
次に、図9〜図14に基づいて、本発明のステータの製造方法を具体的に説明する。なお、図4aに示すステータコア1Aを製造対象のステータコアとする。
まず、図9に示すように、縁切り面を対向させた姿勢で2つの分割体1a,1aを重ね、スロット絶縁紙を挿入後に所定のスロット内にU相コイル3a,3a,…を挿入していく。このコイル挿入は、インサータ5を使用した自動挿入によっておこなわれる(X方向)。
次いで、図10に移り、U相コイル3a,3a,…を拡張治具7にてヨーク側に押込み、V相コイルの挿入空間を形成する。
次いで、図11に移り、V相コイルの挿入に先んじて相間絶縁紙61をU相コイルが挿入されたスロット内に挿入していく。
V相コイルにおいても、上記するスロット内挿入と、拡張成形、相間絶縁紙の設置を同様におこない、さらに、W相コイルにおいてもスロット内挿入と、拡張成形をおこなった後、スロットのロータ側開口にウェッジ紙を挿入する。
次いで、図12に移り、各相コイルのコイルエンド3’を直立方向に戻した後に、2つの分割体1a,1aをそれぞれコイルエンド側に移動させて分割体の間に隙間aを形成する。この隙間aに周方向に分割された挿入コア4a,4a,…を順次挿入設置していく。
次いで、図13に移り、プレス機8にてコイルエンドを加圧してその突出長を短縮させた後に、レーシング工程に移行する。
レーシング後、図14に移り、ワニス9をコイル内に含浸/硬化させることにより、ステータが製造される。
本発明のステータの製造方法によれば、縁切りされたステータコアにコイルを形成した後に縁切り部に隙間を設け、この隙間に挿入コアを挿入設置するだけでコイルエンドの突出長を短くすることができるため、効率的に体格の小さなステータを製造することが可能となる。上記するステータコア1A〜1Dを適用して電動機を製造することにより、従来の電動機に比してその体格を小さくすることが可能となり、かつ、回転性能とトルク性能に優れた電動機を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
3相分布巻きステータの一部を示した模式図。 (a)〜(c)にかけて順に、本発明のステータの製造方法を模式的に示した図。 図2cのIII−III矢視図。 (a)〜(c)は、図2の製造方法によって製造された本発明のステータの実施の形態の斜視図。 本発明のステータのさらに他の実施の形態の縦断図。 図5のVI−VI矢視図であって、挿入コアの一実施の形態を示した図。 図5のVI−VI矢視図であって、挿入コアの他の実施の形態を示した図。 図5のVI−VI矢視図であって、挿入コアのさらに他の実施の形態を示した図。 ステータの製造方法を示した図。 図9に続き、ステータの製造方法を示した図。 図10に続き、ステータの製造方法を示した図。 図11に続き、ステータの製造方法を示した図。 図12に続き、ステータの製造方法を示した図。 図13に続き、ステータの製造方法を示した図。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D…ステータコア、11…ティース、12…ヨーク、13…スロット、2…ロータ、21…永久磁石、3,3a,3b,3c…コイル、4,4a,4b,4c,4d…挿入コア、5…インサータ、61…相間絶縁紙、62…スロット絶縁紙、63…ウェッジ紙、7…拡張治具、8…プレス機、9…ワニス、10…ステータ

Claims (6)

  1. 円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットと、を備えた鋼板が積層されてできるステータコアと、複数のスロット間に巻装された多相コイルと、からなるステータにおいて、
    前記ステータコアは、その長手方向の途中において該ステータコアの一部または全部が縁切りされており、コイルの巻装後に縁切りされた部分に挿入設置される挿入コアを備えていることを特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載のステータにおいて、
    前記挿入コアは、平面視U字状に成形されており、該U字状の内側の輪郭線はスロットの輪郭線に一致しており、少なくともティース間に挿入される部分の幅はティースと同幅に成形されていることを特徴とするステータ。
  3. 請求項1に記載のステータにおいて、
    前記挿入コアは、平面視U字状に成形されており、該U字状の内側の輪郭線はスロットの輪郭線に一致しており、少なくともティース間に挿入される部分の幅はティース幅の1/2の幅に成形されていることを特徴とするステータ。
  4. 請求項2または3に記載のステータにおいて、
    前記挿入コアは方向性電磁鋼板から成形されており、その結晶方位がU字方向に配向していることを特徴とするステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のステータと、該ステータの内部に配設されたロータと、からなる電動機。
  6. 円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットと、を備えた鋼板が積層されてできるステータコアと、複数のスロット間に巻装された多相コイルと、からなり、該ステータコアは、その長手方向の途中において該ステータコアの一部または全部が縁切りされてなるステータの製造方法であって、
    多相コイルを構成する各相のコイルを、ステータコアの所定のスロットに順次挿入する第1の工程と、ステータコアの縁切り部分に隙間を形成し、該隙間に挿入コアを挿入設置する第2の工程と、を少なくとも含むことを特徴とするステータの製造方法。
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