JP2002209346A - 電動機 - Google Patents

電動機

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JP2002209346A
JP2002209346A JP2001004707A JP2001004707A JP2002209346A JP 2002209346 A JP2002209346 A JP 2002209346A JP 2001004707 A JP2001004707 A JP 2001004707A JP 2001004707 A JP2001004707 A JP 2001004707A JP 2002209346 A JP2002209346 A JP 2002209346A
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stator
teeth
stator core
rotor
electric motor
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JP2001004707A
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Makoto Abe
阿部  誠
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コイルエンド周辺に生じる無駄な空間を小さく
し、一方で磁束の通路を拡大して出力トルクを向上させ
小型な電動機を提供する。 【解決手段】ステータと前記ステータの内側に設けられ
たロータとを有する電動機であって、前記ステータのス
テータコアは複数のスロット及びティースがバックヨー
クの内周に沿って交互に形成されたドーナツ状とされ、
前記ティースは前記バックヨークの頂面及び/又は底面
を前記ロータの出力軸方向に沿って拡開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステータコアを有す
る電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動機のステータコアにおいて、
バックヨーク部分の頂面及び底面は、一般には平坦であ
る。また、ステータコアのティースの頂面・底面は、ロ
ータコアとの対向面積を拡大するため略長方形形状とさ
れている。これらについては、図4又は特開平10−2
57733号に記載された技術が知られている。図3に
おいては、平坦なステータコアプレートを積層してステ
ータコアを形成し、ティースの形状が略四角形(隣合う
ティースとの各境界が平行)である電動機を示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステー
タコアのバックヨーク部分の頂面及び底面が平坦である
場合には、巻線コイルはこのステータコアに出力軸に対
して平行に導かれながら巻回されるため、コイルエンド
が出力軸方向と平行方向に延び、コイルエンドがバック
ヨークの頂面及び底面から突き出すためコイルエンド付
近に大きなデッドスペースが生じるという問題があった
(図3(c)DS1、DS2参照)。また、ステータコ
アとロータとの対向面積を増大すべく、ティース部分の
頂面を略四角形形状とした場合(スロット幅を小さくし
てスロット部分頂面を略台形形状とした場合)には、テ
ィースの根元部分のティース幅が内周部分のティース幅
と同じ幅となるため、十分なティース強度を確保するこ
とができず、電動機の音振を低減することができないと
いう問題があった。本発明は、このような従来技術の問
題点に鑑みてなされたものであり、ステータのコイルエ
ンド部分に生じる無駄な空間を小さくし、ステータ内の
空間を有効に利用することで、出力トルクを向上させて
小型の電動機を提供することを目的とするとともに、テ
ィースの強度を向上させて音振を抑制し、低騒音の電動
機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために請求項1記載の発明は、ステータと前記ステー
タの内側に設けられたロータとを有する電動機であっ
て、前記ステータのステータコアは複数のスロット及び
ティースがバックヨークの内周に沿って交互に形成され
たドーナツ状とされ、前記ティースは前記バックヨーク
の頂面及び底面の少なくとも一方が前記ロータの出力軸
方向に沿って拡開されたことを特徴とする。
【0005】この発明では、ステータコアを構成するテ
ィースがバックヨークの頂面及び底面の少なくとも一方
が前記ロータの出力軸方向に沿って拡開されていること
から、このティースに巻回される巻線コイルが回転軸方
向に対して外周方向に曲げられることとなり、コイルエ
ンドはバックヨークの頂面及/又は底面において外周方
向に向かって傾斜させられ、倒れた状態となる。ここ
で、ティ−スを拡開する角度は任意に設定することがで
き、バックヨークの頂面と底面のうちいづれか一方を拡
開させても、両方を拡開させてもよい。このステータコ
アは、ロータと対向するステータコアのティース部分の
内周面が連続面をなすように形成されている。また、こ
のステータコアは薄層のコアプレートを積層して形成さ
れていてもよい。
【0006】この発明により、バックヨークの頂面及び
/又は底面を平坦とした場合に生じてしまうコイルエン
ド部分のデッドスペースを小さくすることができ、小型
の電動機を提供することができる。また、ステータコア
の内径を大きくできる分、ロータの内径を大きくするこ
とができ、結果として出力の大きい電動機を提供するこ
とができる。他の観点からこの効果をみれば、出力を一
定とすれば小型の電動機を提供することができる。
【0007】(2)上記目的を達成するために、請求項
2記載の発明は、ステータと前記ステータの内側に設け
られたロータとを有する電動機であって、前記ステータ
のステータコアは、複数のスロット及びティースがバッ
クヨークの内周に沿って交互に形成されたドーナツ状の
ステータコアプレートを積層してなる複数のステータ積
層群を有し、前記ステータ積層群は、前記ティース部分
を出力軸に沿った第1の方向に折り曲げた前記ステータ
コアプレートを積層してなる第1の積層群と、前記ティ
ース部分を前記第1の方向とは反対の方向に折り曲げた
前記ステータコアプレートを積層してなる第2の積層群
とを含むことを特徴としている。
【0008】この発明では、ステータコアを構成するス
テータコアプレートのティースが出力軸に沿って折り曲
げられており、出力軸に沿った第1の方向にティースを
折り曲げた第1の積層群と、第1の方向とは反対の方向
にティースを折り曲げた第2の積層群とを積み重ねてス
テータコアを形成する。この積層群は2又はそれ以上い
くつでも積み重ねることができ、積層の順序も任意に設
定できる。この構成により、ティースの折り曲げに応じ
て、ステータコアのバックヨークの頂面及び底面の少な
くとも一方は、ロータの出力軸方向に沿って拡開される
こととなり、このティースに巻回される巻線コイルが回
転軸方向に対して外周方向に曲げられてステータ両端の
コイルエンドはバックヨークの頂面及/又は底面におい
て外周方向に向かって傾斜をもって倒された状態とな
る。ここで、ティ−スを折り曲げる角度は任意に設定す
ることができ、各ステータコアプレートの拡開角度がそ
れぞれ異なっていてもよい、この場合、ロータと対向す
るステータコアの内周のティース部分は連続した面を形
成するように、ステータコアプレートの厚さ、拡開角度
を設定し、積層することが好ましい。また、このような
構成をとることにより、ステータコアの頂面(底面)を
平坦とした場合よりも、ティースの折れ曲がりに応じて
ステータコアの内径が大きくなる。
【0009】この発明により、バックヨークの頂面及び
底面の少なくとも一方を平坦とした場合に生じてしまう
コイルエンド部分のデッドスペースを小さくすることが
でき、小型の電動機を提供することができる。また、ス
テータコアの内径を大きくできる分、ロータの内径を大
きくすることができ、結果として出力の大きい電動機を
提供することができる。他の観点からこの効果をみれ
ば、出力を一定にすれば小型の電動機を提供することが
できる。
【0010】(3)上記目的を達成するために、請求項
3記載の発明は、前記複数のステータ積層群の間には、
記第1の積層群と前記第2の積層群との間に形成される
隙間を埋める補助コアが設けられたことを特徴としてい
る。
【0011】この発明では、補助コアが、第1の積層群
と第2の積層群との間に形成される隙間を埋めることと
なる。例えば、積層されたステータコアプレートの厚
み、拡開角度が同一であるような場合には、第1の積層
群と第2の積層群との間には隙間が生じてしまう。この
ような隙間がある場合には磁束の経路が部分的に中断さ
れてしまうため、この隙間を補助コアで埋める。この補
助コアは磁性を有し、1つのティース部分の隙間だけを
埋める形状であっても、連なるティースの隙間を埋める
リング形状であっても、その他の積層群間の隙間を埋め
るために好適な、いかなる形状であってもよい。
【0012】この発明によれば、出力軸に沿ってティー
スを折り曲げた積層群の隙間を補助コアが埋めることか
ら、ステータコア内周面におけるロータとの対向面積を
出力軸方向に沿って増大させることができる。すなわ
ち、一定の電動機内寸においてティース部の磁束密度を
低減させることができ、電流量を増加させ、出力の大き
い電動機を提供することができる。
【0013】(4)上記目的を達成するため請求項4記
載の発明は前記ステータコアプレートの前記ティース部
分の形状が台形形状であり、請求項5記載の発明は前記
ステータコアプレートの前記スロット部分の形状が略長
方形であることを特徴としている。この発明では、ティ
ース部分の形状が台形形状であり、ステータ内周に面し
た辺と外周に面した辺とが平行であって、外周に面した
辺の方が長い辺である。他方、スロット部分の形状は略
長方形であり、少なくともスロットを形成する隣り合う
ティースに接する辺が平行である。
【0014】この発明によれば、スロットが略長方形で
あるため、ステータに連なるティースの根元の幅を広く
することができるため、ティース部の強度を向上させ、
電動機の音振を低減させ、低騒音の電動機を提供するこ
とができる。さらに、スロット内での巻線コイルの巻線
が規則正しくなり整列性が向上するため、占積率(スロ
ット断面積に対する巻線の総断面積の比率を示す値)を
向上させることができる。また、整列性の向上に伴い、
熱伝導性及び冷却性能が向上させることができる。この
結果、出力の高い電動機を提供することができる。
【0015】また、ティース部分を台形形状又はスロッ
ト部分を略長方形形状とした場合には、ステータコアの
ティース部分の内周面におけるロータへの対向面積が減
ってしまうとも考えられる。しかし、上記請求項2〜3
記載の発明のように、ティース部分を回転軸方向に折り
曲げ、必要であれば補助ティースを設けるという構成を
とることによって、ロータへの対向面積を回転軸方向に
拡大させることができるため、ティースの強度を向上さ
せて音振を抑制し、低騒音とするとともに、出力が大き
い(同一出力であるならば小型な)電動機を提供するこ
とができる。
【0016】(5)上記目的を達成するために、請求項
6記載の発明では、前記ステータと前記ロータとは、出
力軸に沿った長さが実質的に同一であることを特徴とし
ている。この発明では、上記発明において、ティースを
折り曲げて、必要であれば補助コアを設けることによっ
てロータへの対向面積を出力軸方向に増大させる構成に
対応させて、その増大分に応じてロータを出力軸方向に
延ばし、ステータとロータとの出力軸に沿った長さを実
質的に同一としている。この発明により、軸受構成を複
雑化させることなくティース(ティースの頂面・底面、
ティースのステータ内周面を含む)の形状、大きさに応
じて最大の出力を得ることができ、高出力の電動機を提
供することができる。
【0017】
【発明の効果】(1)請求項1、2に係る発明により、
バックヨークの頂面及び底面の少なくとも一方を平坦と
した場合に生じてしまうコイルエンド部分のデッドスペ
ースを小さくすることができ、小型の電動機を提供する
ことができる。また、ステータコアの内径を大きくでき
る分、ロータの内径を大きくすることができ、結果とし
て出力の大きい電動機を提供することができる。他の観
点からこの効果をみれば、出力を一定にすれば小型の電
動機を提供することができる。
【0018】(2)請求項3に係る発明によれば、出力
軸に沿ってティースを折り曲げた積層群の隙間を補助コ
アが埋めることからステータコア内周面におけるロータ
との対向面積を出力軸方向に沿って増大させることがで
きる。すなわち、一定の電動機内寸においてティース部
の磁束密度を低減させることができ、電流量を増加させ
出力の大きい電動機を提供することができる。
【0019】(3)請求項4、5に係る発明によれ
ば、、スロットが略長方形であるため、ステータに連な
るティースの根元の幅を広くすることができるため、テ
ィース部の強度を向上させ、電動機の音振を低減させ、
低騒音の電動機を提供することができる。さらに、スロ
ット内での巻線コイルの巻線が規則正しくなり整列性が
向上するため、占積率(スロット断面積に対する巻線の
総断面積の比率を示す値)を向上させることができる。
また、整列性の向上に伴い、熱伝導性及び冷却性能を向
上させることができる。この結果、出力の高い電動機を
提供することができる。
【0020】また、ティース部分を台形形状又はスロッ
ト部分を略長方形形状とした場合には、ステータコアの
ティース部分の内周面におけるロータへの対向面積が減
ってしまうとも考えられる。しかし、上記請求項2〜3
記載の発明のように、ティース部分を回転軸方向に折り
曲げ、必要であれば補助ティースを設けるという構成を
とることによって、ロータへの対向面積を回転軸方向に
拡大させることができるため、ティースの強度を向上さ
せて低騒音とするとともに、出力が大きい(同一出力で
あるならば小型な)電動機を提供することができる。
【0021】(4)請求項6に係る発明によれば、軸受
構成を複雑化させることなくティース(ティースの頂面
・底面、ティースのステータ内周面を含む)の形状、大
きさに応じて最大の出力を得ることができ、高出力の電
動機を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (1)本実施形態の構成 図1(a)(b)(c)は本発明の実施形態に係る電動
機の全体及びステータコアの特徴を説明する説明図であ
り、図2(a)は従来の電動機のティース部のロータ対
向面積を説明する説明図であり、図2(b)は本実施形
態の電動機のティース部のロータ対向面積を説明する説
明図であり、図3(a)(b)(c)は従来の電動機の
全体を説明する説明図である。
【0023】全体構成 図1(a)(b)(c)に基づいて、この実施形態の電
動機の全体的な概略構成について説明し、必要に応じ
て、従来の電動機を説明する図3(a)(b)(c)を
参照する。図1(c)は電動機全体の出力軸方向に沿っ
た断面説明図である。電動機1は、回転軸5を有する回
転子としてのロータ2、固定子としてのステータコア3
およびこれらを収容する電動機ハウジング11などを備
えて構成される。ロータ2はステータコア3の中心部分
に配置され、出力軸(シャフト)5が挿入されている。
ロータ2には複数の平板状あるいは湾曲(円弧)板状の
永久磁石(不図示)が装着され、ロータ2の出力軸5は
電動機ハウジングに支持されている。ステータコア3の
ティース6のそれぞれには、巻線コイル7が巻回され、
スロット部8を満たしている。このようなステータ10
は電動機ハウジングの内側に固定される。ロータ2はテ
ィース6との間に所定のギャップをもつように挿入配置
され、巻線コイル7に所定のタイミングで電流を流して
励磁することにより、ロータ2の永久磁石との電磁作用
により当該ロータ2が回転する。
【0024】ステータコア3は、ステータコアプレート
31を積層して2つ(複数)の積層群を形成する。この
複数の積層群は、そのティース部分6が出力軸方向に沿
って異なる方向に折り曲げられている。この異なる方向
に折り曲げたことにより、積層群の間に生じた隙間には
補助コア4が設けらている。以下、各構成について説明
をする。
【0025】ティース形状とスロット形状 まず、従来例について検討すると、図3(a)(b)に
示すようにドーナツ形状のステータコアのスロットは台
形形状の「台形スロット」であり、これを形成するティ
ースはスロットと接する辺が平行である「平行ティー
ス」を形成している。
【0026】一方、本実施形態のステータコア3は、図
1(a)に示すようにティース6とスロット8とが交互
に環状に配置され、ドーナツ形状となっている。このテ
ィース6とスロット8を拡大して示したものが図1
(b)である。この実施形態では、スロット8の形状が
略長方形、隣り合うティース6と接する二つの辺が平行
であるように形成され、「平行スロット」を形成してい
る。ティース6に巻回された巻線コイル7は、略長方形
のスロット領域9に規則正しく配列され整列性が高い状
態で巻回されている。他方、ティース6の形状を見てみ
ると、ティース6とスロット8が環状に配置されている
ことから、平行スロットに対して、ティース8のバック
ヨーク9部分の頂面(底面)の形状は、ティース6の根
元部分(外周方向のバックヨーク9連結部分)へ向けて
広がる台形となるように形成され「台形ティース」を形
成している。
【0027】この「平行スロット」の形状を略長方形と
したため、ステータコア3に連なるティース6の根元の
幅を広くすることができ、ティース6の強度を向上さ
せ、電動機の音振を低減させることができ、本実施形態
の電動機は低騒音とすることができる。さらに、「平行
スロット」内での巻線コイルは規則正しく巻回すること
ができ、整列性が向上するため、占積率(スロット断面
積に対する巻線の総断面積の比率を示す値)を向上させ
ることができる。また、整列性の向上に伴い、熱伝導性
及び冷却性能も向上し、高い出力を確保することができ
る。
【0028】ステータコアの形状 本実施形態では、薄層のステータコアプレート31を積
層してステータコア3を構成する積層コアを採用してい
る。本実施形態に限定されることなくステータコア3は
一体として形成されたコアであっても、分割ブロックを
形成して連ねた分割コアであってもよい。
【0029】まず、従来例について検討すると、図3
(c)に示すように、平坦なステータコアプレートが積
層されてステータコアを形成している。このためステー
タコアのティース、スロットに導かれて巻回される巻線
コイルは出力軸と平行の方向に導かれて巻回されてお
り、そのコイルエンドはステータコアのバックヨークの
頂面及び底面の両端において突き出している。このた
め、このコイルエンド付近においては大きなデッドスペ
ースDS1が生じている。さらに、このコイルエンドに
は磁力が生じているが、これを受けるロータがないた
め、結果としてロータの両端にもデッドスペースDS2
が生じてしまっている。
【0030】一方、本実施形態では図1(c)に示すよ
うに、複数のスロット及びティースがバックヨークの内
周に沿って交互に形成されたドーナツ状のステータコア
プレート31が積層して形成された、第1の積層群32
と第2の積層群33が積み重なってスロットコア3を形
成している。この第1の積層群32を構成するステータ
コアプレート31はティース部分を出力軸に沿って図中
左方向に折り曲げられており、第2の積層群33を構成
するステータコアプレート31はティース部分を出力軸
に沿って図中右方向に折り曲げられている。この第1の
積層群32と第2の積層群33とが積み重ねられてステ
ータコア3を形成している。本実施形態では、均一の厚
さのステータコアプレート31を用いて、折り曲げる角
度を同じくした形態を示したが、この折り曲げ角度は任
意に設定することができ、各ステータコアプレート31
の折り曲げ角度又はバックヨーク9の頂面・底面の拡開
角度がそれぞれ異なっていてもよい。
【0031】本実施形態のステータコア3の構成によ
り、これに導かれて巻回される巻線コイルは、出力軸5
と平行ではなく、内周面方向において弧を描くように曲
げられて巻回されることとなる。この結果、コイルエン
ド71はステータコア3の外周方向に倒されることとな
り、出っ張ったコイルエンド71の高さが低くなること
から、ロータ2の両端に生じるデッドスペースを小さく
することができ、電動機1を小型にすることができる。
また、ステータコア3のティース部分が折り曲げられる
ことにより、外径をそのままにしながら、ドーナツ状の
ステータコア3の内径を拡げることができる。このた
め、ステータの内周に配置されるロータ2を大きくする
ことができ、同じ大きさでありながら、出力の大きい電
動機を提供することができる。
【0032】補助コア この実施形態では、折り曲げられたステータコアプレー
ト31の厚さが均一であり、同じ角度だけ折り曲げられ
ているため、第1の積層群32と第2の積層群33との
間には隙間が生じる。この隙間を埋めるように補助コア
4を配置している。これにより、ロータ2と対向するス
テータコア3の内周のティース部分は連続した面を形成
することとなる。また、この補助コア4は一体として形
成されてもよく、補助コアプレートを積層して形成され
てもよい。補助コアの形状は、ティース6ごとの隙間を
埋める形状であっても、環状に連なるティース6を埋め
るリング状の形状であってもよい。このリング状の補助
コア4の例を図1(a)に示した。この補助コア4を設
けることによって、ステータコア3の外径をそのままに
しつつ、この補助コア4の分だけ磁束の通り道を拡大で
き、磁束密度を低減することができるため、電動機1の
出力の向上を図ることができる。
【0033】ロータコアとステータコア ステータコア3のティース部6を折り曲げ、また必要に
応じて補助コア4を設けることによって、ステータコア
3は出力軸5方向に沿って延びることとなるが、ロータ
2の積厚がステータ3の積厚より小さいため、ステータ
において生じた磁力が十分に電動機の出力として利用で
きない。このため、本実施形態ではロータ2の長さをス
テータ3の長さと実質的に同一とした。具体的には、ロ
ータ2の積厚をステータと実質的に同じとなるように形
成する。これにより、ステータ3に生じた磁力を電動機
1の出力に利用することができる。さらに、電動機1の
軸受け構成を複雑にすることなく、ロータ2の両端付近
に生じたデットスペースを小さくすることができ、電動
機1を小型にすることができる。
【0034】(2)本実施形態の作用 本実施形態の作用を図2を用いて説明する。図2(a)
は従来の電動機のティース部のロータへの対向面積を説
明する説明図であり、図2(b)は本実施形態の電動機
1のティース部6のロータ2への対向面積を説明する説
明図である。従来例を示す図2(a)は、図3に示した
従来のステータコアのティース部分を図示したA−Aと
B−Bとで切断した場合のステータコアの内周における
ロータへの対向面積を比較するための説明図である。こ
の電動機は、上述した「平行ティース」を採用している
から、ティースのどの部分においてもティース幅o,p
は同じである。この場合の電動機のロータへの対向面積
は、図2(a)で図示したようにS’=o×m又はS’
=p×m(o=p)となる。
【0035】図2(b)は、本実施形態のステータコア
3のティース部分6を図示したC−CとB−Bとで切断
した場合のステータコア3の内周におけるロータ2への
対向面積を比較するための説明図である。この電動機
は、上述した「台形ティース」を採用しているから、テ
ィース6のステータコア3内径方向の断面幅qは、ステ
ータコア3の外周方向の断面幅rよりも短い。一方、ス
テータコア3の出力軸5方向の積厚は補助コア4の長さ
l分だけ長くなる。
【0036】ステータコア(のみ)の積厚mを従来例と
同じとすると、この電動機1のロータ2への対向面積
は、図2(b)で図示したようにS=(m+l)×qと
なる。ステータコア3の積厚は補助コア4の長さlの分
だけ増えるから、この分だけ電動機の出力が増加するこ
とが見込まれる。このことは、小型化の観点から考える
と、同じ出力を確保することを前提とすればティース幅
qを狭くすることができることとなり、ステータコア3
の外周径を小さくすることができ、結果的に本実施形態
の電動機1を小型化することができる。
【0037】本実施形態は、ステータコア3のティース
部分を折り曲げて小型化を図り、さらに補助コア4を設
けたことから、ステータコア3の内径をより小さくする
ことができる。このような構成はステータコア3を出力
軸方向に延ばすこととなり、ステータコア3の小型化に
よる出力の低下を補う。本実施形態の構成は、ステータ
コア3の内周面におけるロータ2への対向面積を拡大す
るため、ティース6の内周方向のティース幅(図2
(b)中qで示した)を小さくすることができ、小型化
へさらに貢献することとなる。また、電動機1の出力を
維持しつつ内周方向のティース幅を小さくすることが可
能であるから、ティース6の形状について台形形状を採
用することを可能とし、これによりティース強度を向上
させ、ティース6の音振を防止して電動機1の動作時の
騒音を低減することができる。
【0038】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)(b)(c)は本発明の実施形態に
係る電動機の全体を説明する説明図である。
【図2】図2(a)は従来の電動機のティース部のロー
タへの対向面積を説明する説明図であり、図2(b)は
本実施形態の電動機のティース部のロータへの対向面積
を説明する説明図である
【図3】図3(a)(b)(c)は従来の電動機の全体
を説明する説明図である。
【符号の説明】
1…電動機 2…ロータ 21…補助ロータ 3…ステータコア 31…ステータプレート 32…第1の積層群 33…第2の積層群 4…補助コア 5…出力軸 6…ティース 7…巻線コイル 71…コイルエンド 8…スロット領域 9…バックヨーク 10…ステータ 11…ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA04 AA07 AA09 AB01 AB05 AE07 5H604 AA08 BB01 BB08 BB14 CC01 CC05 CC14 DB26 PB03 5H615 AA01 BB01 BB05 PP01 PP06 PP07 PP08 PP12 PP13 PP14 QQ02 QQ08 QQ19 RR02 SS05 SS11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータと前記ステータの内側に設けら
    れたロータとを有する電動機であって、 前記ステータのステータコアは複数のスロット及びティ
    ースがバックヨークの内周に沿って交互に形成されたド
    ーナツ状とされ、前記ティースは前記バックヨークの頂
    面及び底面の少なくとも一方が前記ロータの出力軸方向
    に沿って拡開された電動機。
  2. 【請求項2】 ステータと前記ステータの内側に設けら
    れたロータとを有する電動機であって、 前記ステータのステータコアは、複数のスロット及びテ
    ィースがバックヨークの内周に沿って交互に形成された
    ドーナツ状のステータコアプレートを積層してなる複数
    のステータ積層群を有し、 前記ステータ積層群は、前記ティース部分を出力軸に沿
    った第1の方向に折り曲げた前記ステータコアプレート
    を積層してなる第1の積層群と、前記ティース部分を前
    記第1の方向とは反対の方向に折り曲げた前記ステータ
    コアプレートを積層してなる第2の積層群とを含む電動
    機。
  3. 【請求項3】 前記複数のステータ積層群の間には、前
    記第1の積層群と前記第2の積層群との間に形成される
    隙間を埋める補助コアが設けられた請求項2記載の電動
    機。
  4. 【請求項4】 前記ステータコアプレートの前記ティー
    ス部分の形状が、台形形状である請求項2又は3記載の
    電動機。
  5. 【請求項5】 前記ステータコアプレートの前記スロッ
    ト部分の形状が、略長方形形状である請求項2又は3記
    載の電動機。
  6. 【請求項6】 前記ステータコアと前記ロータとは、出
    力軸に沿った長さが実質的に同一である請求項2〜5記
    載の電動機。
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