JP2009089459A - ステータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロット内に挿入する挿入部を複数連結してなる絶縁紙を用いることにより、絶縁紙の潰れを防止すると共に、絶縁紙を配置する作業性を向上させることができるステータの製造方法を提供すること。
【解決手段】絶縁紙成形工程として、挿入部41を連結部42を介して複数連結してなる略矩形波状の絶縁紙4を成形する。次いで、絶縁紙配置工程として、ステータコア2に絶縁紙4を配置する。次いで、コイル配置工程として、スロット21内に配置した挿入部41内にコイル3のストレート部を配置する。次いで、絶縁紙切断工程として、絶縁紙4の連結部42を切断する。次いで、絶縁紙被覆工程として、スロット21毎に分離した絶縁紙4によって、スロット21内のコイル3のストレート部の内周側を覆う。その後、固着工程として、コイル3及び絶縁紙4をワニスによってステータコア2に固着する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ステータコアにおける複数のスロット内に絶縁紙を介してそれぞれコイルを配置してなるステータの製造方法に関する。
モータ用のステータを製造するに当たっては、電磁鋼板を軸方向に複数積層してなるステータコアの複数のスロットの内壁面に、樹脂、紙素材等からなる絶縁紙を配置し、この絶縁紙内にコイルを配置した後、ワニスの含浸を行って、コイル及び絶縁紙をステータコアに固着している。これにより、コイルに通電を行った際に、コイルを形成する電線同士が電磁振動によって擦れ合ってしまうことを防止している。
また、スロットの内壁面に絶縁紙を配置する際には、スロットの数と同じ数の絶縁紙を準備し、この絶縁紙をスロット毎に挿入する。その後、絶縁紙内にコイルを配置し、コイルの内周側をウェッジによって覆っている。
例えば、特許文献1の電動機の製造方法においては、ステータスロットに挿入されるスロット絶縁紙をステータスロットのティース部よりステータ内周側に突出させた状態で、スロット絶縁紙内に巻線を挿入し、その後、巻線にワニスを滴下含浸させながら、ステータ内側に挿入したコイル圧縮治具で、スロット絶縁紙の突出部分を内側に折り曲げて、巻線を圧縮成形している。これにより、含浸性が悪い高熱伝導用ワニスを使用するときでも、コイルの隙間にワニスを含浸し易くしている。
しかしながら、上記従来の絶縁紙は、いずれもスロット毎に挿入する形状に形成している。そのため、スロットの内壁面に配置した絶縁紙内にコイルを配置する際に、絶縁紙がコイルによって巻き込まれて潰されてしまうおそれがある。そして、場合によっては、コイルがステータコアと擦れ合ってしまい、コイルに傷が入ってしまうおそれがある。
また、スロット内に一つずつ絶縁紙を挿入する必要があり、作業性があまり優れなかった。
特開2003−244907号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、スロット内に挿入する挿入部を複数連結してなる絶縁紙を用いることにより、絶縁紙の潰れを防止すると共に、絶縁紙を配置する作業性を向上させることができるステータの製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、ステータコアにおける複数のスロット内に絶縁紙を介してコイルを配置してなるステータの製造方法において、
上記スロット内に挿入する挿入部を、連結部を介して複数連結してなる絶縁紙を成形する絶縁紙成形工程と、
上記スロット内に上記挿入部を挿入すると共に、上記スロット同士の間のティースに上記連結部を対向させて、上記ステータコアに上記絶縁紙を配置する絶縁紙配置工程と、
上記スロット内に挿入した上記挿入部内に上記コイルのストレート部を配置すると共に、該ストレート部同士を連結するコイルエンド部を上記ステータコアの軸方向端面から突出して配置するコイル配置工程と、
上記絶縁紙の上記連結部を切断する絶縁紙切断工程と、
上記絶縁紙又は他の絶縁部材によって、上記スロット内に配置した上記コイルのストレート部の内周側を覆う絶縁紙被覆工程と、
上記コイル及び上記絶縁紙をワニスによって上記ステータコアに固着する固着工程とを含むことを特徴とするステータの製造方法にある(請求項1)。
本発明のステータの製造方法は、スロット内に挿入する挿入部を複数連結してなる絶縁紙を用いることにより、絶縁紙の潰れを防止すると共に、絶縁紙を配置する作業性を向上させることができるものである。
具体的には、本発明においては、まず、絶縁紙成形工程として、上記挿入部と上記連結部とを複数連ねた絶縁紙を成形する。この絶縁紙は、略矩形波状に形成することができ、その断面において、挿入部及び連結部の角部がある形状、いずれかに角部があって他方が円弧状に形成された形状、両方が円弧状に形成された形状等の種々の波形状とすることができる。
次いで、絶縁紙配置工程として、ステータコアに絶縁紙を配置する。このとき、絶縁紙の挿入部は、複数のスロット内にまとめて配置することができ、一つずつスロット内に配置する必要がない。そのため、絶縁紙を配置する作業性を向上させることができる。
次いで、コイル配置工程として、スロット内に挿入した挿入部内にコイルのストレート部を配置する。このとき、絶縁紙は、挿入部同士が連結部を介して連なっており、挿入部がコイルによって巻き込まれて潰れてしまうことを防止することができる。そして、コイルを、スロットの内壁面に干渉させることなく、整列させて挿入部内に配置することができる。
次いで、絶縁紙切断工程として、絶縁紙の連結部を切断することにより、絶縁紙をスロット毎に分離させることができる。次いで、絶縁紙被覆工程として、絶縁紙又は他の絶縁部材によって、スロット内に配置したコイルのストレート部の内周側を覆い、固着工程として、スロット毎に分離した複数の絶縁紙、コイル等を、ワニスによってステータコアに固着して、ステータを製造することができる。
なお、コイルのストレート部とは、スロット内に挿入配置されるコイルの部分のことをいい、ストレート部同士は、コイルの一部がステータコアの軸方向端面から突出するコイルエンド部によって繋がっている。
それ故、本発明のステータの製造方法によれば、スロット内に挿入する挿入部を複数連結してなる絶縁紙を用いることにより、絶縁紙の潰れを防止すると共に、絶縁紙を配置する作業性を向上させることができる。
上述した本発明のステータの製造方法における好ましい実施の形態につき説明する。
上記ステータコアに配置する絶縁紙は、1枚の平紙状素材を略矩形波状に成形したものとすることができる。また、上記ステータコアに配置する絶縁紙は、平紙状素材を略矩形波状に成形した複数の絶縁紙素材を合わせたものとすることもできる。
また、上記絶縁紙は、樹脂によるフィルム素材、紙素材等から構成することができる。また、絶縁紙は、樹脂素材の表面を紙素材によってコーティングしたものとすることができる。
また、上記ワニスは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から構成することができる。
また、上記ステータは、電動機、発電機、モータジェネレータ等のステータ(固定子)として用いることができる。
また、上記絶縁紙配置工程において、上記スロット内に上記挿入部を挿入したときには、上記ティースと上記連結部との間に隙間を形成し、上記絶縁紙切断工程においては、上記挿入部の両端に折重部を形成するよう上記連結部を切断し、上記絶縁紙被覆工程においては、互いに隣接する上記ティースに対向する上記折重部同士を折り重ねて互いに接着することによって、上記コイルのストレート部の内周側を覆うことが好ましい(請求項2)。
この場合には、コイルの内周側を囲うためにウェッジ等の他の絶縁部材を用いる必要がなく、ステータを製造するための部品点数を減らして、容易にステータを製造することができる。
また、上記絶縁紙配置工程又は上記コイル配置工程を行う際には、上記隙間内に切断用治具を配置し、上記絶縁紙切断工程においては、上記切断用治具に形成された切断ガイドに沿って上記連結部を切断することが好ましい(請求項3)。
この場合には、各連結部を安定して切断することができ、この切断の作業性を向上させることができる。
なお、上記隙間内への上記切断用治具の配置は、ステータコアに絶縁紙を配置するとき、もしくは配置した後に行うことができ、あるいは、ステータコアに配置した絶縁紙の挿入部内にコイルを配置する前、もしくは配置した後のいずれのタイミングで行うこともできる。
また、上記絶縁紙成形工程においては、平紙状素材の両端を折り返して、上記複数のスロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止するための一対のカフス部を形成し、該一対のカフス部が並ぶ方向と垂直な方向に上記平紙状素材を複数回折り曲げて、上記挿入部を上記連結部を介して複数連結してなる絶縁紙を成形し、上記絶縁紙配置工程においては、上記一対のカフス部を上記複数のスロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止することが好ましい(請求項4)。
この場合には、ステータコアの軸方向両端面に配置したカフス部によって、絶縁紙がステータコアの軸方向に位置ずれを行ってしまうことを防止することができる。
また、上記絶縁紙成形工程においては、上記平紙状素材における上記一対のカフス部に対応する両端において、上記複数のスロットにおける周方向の両側に位置する一対の内壁面に対応する部分に切り込みを入れて複数の切込部を形成し、上記絶縁紙被覆工程においては、上記スロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止した上記一対のカフス部の内周側部分を、上記切込部を境界にして開いた後、上記折重部同士を折り重ねて互いに接着することが好ましい(請求項5)。
この場合には、コイルの内周側において、絶縁紙におけるカフス部が4重に重なってしまうことを回避し、折重部同士を安定して重ね合わせて接着することができる。
また、上記スロットは、上記ステータコアの周方向に位置する互いに平行な一対の内壁面を内周側に開口させてなるオープンスロットであり、上記コイルは、断面略四角形状を有する複数本の角導体を束ねてなることが好ましい(請求項6)。
この場合には、ステータコアの内周側から、挿入部を複数連結してなる絶縁紙を配置することが容易であり、スロット内に配置した絶縁紙の挿入部内にコイルを配置することも容易である。
以下に、本発明のステータの製造方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
本例のステータ1の製造方法においては、以下の各工程を行って、図1に示すごとく、ステータコア2における複数のスロット21内に絶縁紙4を介してコイル3を配置し、ワニス含浸によってコイル3及び絶縁紙4の絶縁固着を行ってステータ1を製造する。
まず、絶縁紙成形工程として、図2〜図4に示すごとく、スロット21内に挿入する挿入部41を、連結部42を介して複数連結してなる略矩形波状の絶縁紙4を成形する。次いで、絶縁紙配置工程として、図5、図6に示すごとく、スロット21内に挿入部41を挿入すると共に、スロット21同士の間のティース22に連結部42を対向させて、ステータコア2に絶縁紙4を配置する。次いで、コイル配置工程として、図8に示すごとく、スロット21内に挿入した挿入部41内にコイル3のストレート部31を配置する。このとき、ストレート部31同士を連結するコイルエンド部32が、ステータコア2の軸方向端面201から突出して配置される。次いで、絶縁紙切断工程として、図10に示すごとく、絶縁紙4の連結部42を切断し、絶縁紙被覆工程として、図12、図13に示すごとく、スロット21毎に分離した絶縁紙4Aによって、スロット21内に配置したコイル3のストレート部31の内周側を覆う。その後、固着工程として、コイル3及び絶縁紙4Aをワニスによってステータコア2に固着する。
以下に、本例のステータ1の製造方法につき、図1〜図14と共に詳説する。
本例のステータ1は、ハイブリッドカー又は電気自動車等に使用する3相交流モータに用いるものであり、U相、V相、W相の3相のコイル3をステータコア2に配置してなる。
本例のステータコア2は、その軸方向Lに複数の電磁鋼板(軟磁性材料からなるコアシート)を積層してなる。図6に示すごとく、本例のステータコア2に形成した複数のスロット21は、ステータコア2の周方向Cに位置する互いに平行な一対の内壁面211を、ステータコア2の内周側に開口させてなるオープンスロットである。
図10に示すごとく、本例の3相のコイル3は、断面略四角形状の複数本の角導体30(銅線等)を束ねて形成したものである。また、3相のコイル3は、スロット21内に挿入配置するストレート部31を、ステータコア2の軸方向端面201から突出して配置するコイルエンド部32によって、軸方向Lの両側に交互に繋いだ波巻コイルを用いて形成してある。各スロット21内には、複数本の角導体30が整列して配置されている。また、本例の3相のコイル3は、所定のスロット数空けて、分布巻き状態で複数のスロット21に配置してある。
本例のステータコア2に配置する絶縁紙4は、1枚の平紙状素材40(図2参照)を略矩形波状に成形したものである。また、本例の絶縁紙4は、樹脂素材の表面を紙素材によってコーティングして形成したものである。
本例のステータ1の製造方法は、スロット21内に挿入する挿入部41を複数連結してなる略矩形波状の絶縁紙4を用いることにより、絶縁紙4の潰れを防止すると共に、絶縁紙4を配置する作業性を向上させることができるものである。
具体的には、本例においては、まず、絶縁紙成形工程において、図2に示すごとく、長方形状(本例ではステータコア2の周方向Cに対応する辺が長い)の1枚の平紙状素材40において、ステータコア2の軸方向Lに対応する幅方向Wの両端401(平紙状素材40における一対のカフス部43に対応する両端)に、複数のスロット21における周方向Cの両側に位置する一対の内壁面211に対応する部分に切り込みを入れて、複数の切込部431を形成する。
なお、複数の切込部431を形成した平紙状素材40は、切込部431同士の間隔が長い部分がスロット21の外周側部分に配置され、切込部431同士の間隔が短い部分がティース22の内周側部分に配置される(図2、図3参照)。
次いで、絶縁紙成形工程において、図3に示すごとく、平紙状素材40の幅方向Wの両端401を折り返して、複数のスロット21の軸方向両端の開口部212の近傍に掛止するための一対のカフス部43を形成する。このとき、カフス部43は、切込部431の基端部を起点にして折り返して形成する。
次いで、図4に示すごとく、一対のカフス部43が並ぶ方向と垂直な方向に平紙状素材40を複数回折り曲げて、挿入部41と連結部42とを複数連ねた略矩形波状の絶縁紙4を成形する。このとき、絶縁紙4は、切込部431の形成位置が各スロット21の一対の内壁面211に対応するよう複数回折り曲げる。また、スロット21の径方向Rに対応する挿入部41の径方向長さA(径方向Rの深さ寸法)は、スロット21の径方向深さBよりも長くする(図6参照)。
また、略矩形波状の絶縁紙4は、その断面において、挿入部41及び連結部42の角部がある形状、いずれかに角部があって他方が円弧状に形成された形状、両方が円弧状に形成された形状等の種々の波形状とすることができる。
次いで、絶縁紙配置工程において、図5、図6に示すごとく、ステータコア2に絶縁紙4を配置する。このとき、本例においては、図7に示すごとく、絶縁紙4を円筒状にした状態で保持し、この絶縁紙4の複数の挿入部41をステータコア2の内周側から複数のスロット21に挿入するための挿入治具6を用いる。この挿入治具6は、ステータコア2の取付穴23(図5参照)に取り付ける係合穴611を備えた治具ベース61と、この治具ベース61に対して、円形状に配設した複数の可動ブロック部62とを有している。各可動ブロック部62は、絶縁紙4の各挿入部41内に内周側から配置するよう構成してある。
そして、図7に示すごとく、挿入治具6の各可動ブロック部62の外周側から各挿入部41を配置して、複数の可動ブロック部62の全周に渡って絶縁紙4を配置し、治具ベース61をステータコア2の軸方向端面201に取り付けて、複数の可動ブロック部62をステータコア2の軸方向開口部202からステータコア2の内周側に配置する(図5参照)。次いで、各可動ブロック部62を同時に外周側へ移動させることにより、図5に示すごとく、各挿入部41をステータコア2の各スロット21内に挿入し、絶縁紙4をステータコア2におけるスロット21の全体に渡って配置する。
こうして、本例においては、絶縁紙4の挿入部41を、複数のスロット21内にまとめて配置することができ、一つずつスロット21内に配置する必要がない。そのため、絶縁紙4を配置する作業性を向上させることができる。
また、図6に示すごとく、絶縁紙配置工程においてスロット21内に挿入部41を挿入したときには、挿入部41の径方向長さAがスロット21の径方向深さBよりも長くなっていることにより、ステータコア2のティース22と絶縁紙4の連結部42との間には、隙間49が形成される。
また、図5、図6に示すごとく、絶縁紙配置工程においてスロット21内に挿入部41を挿入したときには、絶縁紙4における一対のカフス部43が、複数のスロット21の軸方向両端の開口部212の近傍に掛止される。これにより、絶縁紙4がステータコア2の軸方向Lに位置ずれを行ってしまうことを防止することができる。なお、図6においては、カフス部43が開口部212の近傍に掛止される状態を、簡略的に2点鎖線で示す。
次いで、コイル配置工程において、図8に示すごとく、スロット21内に挿入した絶縁紙4の挿入部41内にコイル3のストレート部31を配置する。このとき、本例のスロット21は、オープンスロットであり、スロット21の内周側における開口部213から、コイル3を形成する複数本の角導体30を挿入配置することができる。また、このコイル3の挿入配置のとき、絶縁紙4は、挿入部41同士が連結部42を介して連なっている。そのため、挿入部41がコイル3によって巻き込まれて潰れてしまうことを防止することができる。そして、コイル3を、スロット21の内壁面211に干渉させることなく、整列させて挿入部41内に配置することができる。
また、本例においては、図9に示すごとく、上記各隙間49内には、ステータコア2の軸方向Lに沿った溝状の切断ガイド71を一対に備えた切断用治具7をそれぞれ挿入配置する。このとき、複数の切断用治具7は、治具ベース(図示略)に配設しておき、この治具ベースを移動させることによって、ステータコア2の軸方向開口部202から同時に隙間49内に挿入することができる。
なお、隙間49への切断用治具7の挿入配置は、スロット21内に挿入した絶縁紙4の挿入部41内にコイル3を配置する前又は後のいずれのタイミングで行うこともできる。
また、可能であれば、ステータコア2に絶縁紙4を配置する前に、ティース22に切断用治具7を対向配置しておき、切断用治具7を配置したステータコア2に対して絶縁紙4を配置することもできる。また、絶縁紙4を配置した挿入治具6に対して、絶縁紙4の連結部42に対向して切断用治具7を配置し、ステータコア2に絶縁紙4を配置する際に、ティース22と連結部42との間に隙間49を形成すると同時に、この隙間49に切断用治具7を配置することもできる。
次いで、絶縁紙切断工程において、図10に示すごとく、ステータコア2のティース22と絶縁紙4の連結部42との間の隙間49内に配置した切断用治具7の一対の切断ガイド71に沿って刃物81を押し当てて移動させる。これにより、絶縁紙4の各連結部42を切断し、絶縁紙4をスロット21毎に分離させることができる。また、連結部42を切断したときには、この連結部42によって挿入部41の両端に、コイル3のストレート部31の内周側へ折り重ねるための折重部421が形成される。
上記切断を行うに当たっては、同図に示すごとく、複数の刃物81を備えた刃物搭載治具8を用いることができる。この刃物搭載治具8は、絶縁紙4を配置したステータコア2の内周側に位置し、複数の切断用治具7の切断ガイド71に対応した数の刃物81を備えている。そして、ステータコア2の軸方向Lの一端から、刃物搭載治具8を軸方向Lに沿ってステータコア2内をスライドさせることにより、各切断用治具7との間に、各連結部42の切断を同時に行うことができる。
次いで、絶縁紙被覆工程において、図11に示すごとく、スロット21毎に分離された絶縁紙4Aにおいて、スロット21の軸方向両端の開口部212の近傍に掛止した一対のカフス部43の内周側部分432を、上記切込部431を境界にして開いておく。これにより、一対の折重部421の軸方向Lの端部において、カフス部43が4重に重なってしまうことを回避することができる。
次いで、絶縁紙被覆工程において、図12、図13に示すごとく、スロット21毎に分離された絶縁紙4Aにおける一対の折重部421同士を折り重ねて、スロット21内に配置したコイル3のストレート部31の内周側を覆う。これにより、コイル3のストレート部31の内周側を囲うためにウェッジ等の他の絶縁部材を用いる必要がなく、ステータ1を製造するための部品点数を減らすことができる。
また、一対の折重部421同士を折り重ねるときには、図13に示すごとく、折重部421同士の間に接着剤44を設け、この接着剤44によって折重部421同士を互いに接着する。これにより、一対の折重部421が開いてしまうことを防止し、一対の折重部421によって、安定してコイル3のストレート部31の内周側を覆うことができる。
次いで、固着工程において、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなるワニスを、コイル3の一部がステータコア2の軸方向端面201から突出してなるコイルエンド部32(図1参照)に滴下し、スロット21内における隙間に浸透させる。こうして、スロット21毎に分離した複数の絶縁紙4A、及びコイル3をステータコア2に固着して、ステータ1を製造することができる。
なお、上記折重部421を折り重ねて接着する代わりに、図14に示すごとく、連結部42を切断した状態の折重部421同士の間に、絶縁部材としてのウェッジ5を圧入又は接着して、コイル3のストレート部31の内周側を覆うこともできる。
以上のように、本例のステータ1の製造方法によれば、スロット21内に挿入する挿入部41を複数連結してなる略矩形波状の絶縁紙4を用いることにより、絶縁紙4の潰れを防止すると共に、絶縁紙4を配置する作業性を向上させることができる。そして、ワニスによって、コイル3及び絶縁紙4Aを安定してステータコア2に絶縁固着して、ステータ1を製造することができる。
実施例における、ステータを示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙成形工程において、平紙状素材に切込部を形成した状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙成形工程において、平紙状素材に一対のカフス部を形成した状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙成形工程において、平紙状素材から略矩形波状の絶縁紙を成形した状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙配置工程において、ステータコアに絶縁紙を配置した状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙配置工程において、ステータコアに絶縁紙を配置した状態を示す断面説明図。 実施例における、絶縁紙配置工程において、ステータコアに絶縁紙を配置するために用いる挿入治具を示す斜視説明図。 実施例における、コイル配置工程において、スロット内に挿入した挿入部内にコイルのストレート部を配置した状態を示す斜視説明図。 実施例における、コイル配置工程において、絶縁紙をステータコアに配置するために用いる挿入治具を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙切断工程において、絶縁紙の連結部を切断する状態を示す断面説明図。 実施例における、絶縁紙被覆工程において、カフス部の内周側部分を切込部を境界にして開いた状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙被覆工程において、絶縁紙における一対の折重部同士を折り重ねてコイルのストレート部の内周側を覆った状態を示す斜視説明図。 実施例における、絶縁紙被覆工程において、絶縁紙における一対の折重部同士を折り重ねてコイルのストレート部の内周側を覆った状態を示す断面説明図。 実施例における、ウェッジによってコイルのストレート部の内周側を覆う場合を示す斜視説明図。
符号の説明
1 ステータ
2 ステータコア
21 スロット
22 ティース
3 コイル
31 ストレート部
32 コイルエンド部
4 絶縁紙
40 平紙状素材
41 挿入部
42 連結部
421 折重部
43 カフス部
431 切込部
44 接着剤
49 隙間
6 挿入治具
61 可動ブロック部
7 切断用治具
71 切断ガイド
8 刃物搭載治具
81 刃物
L 軸方向
C 周方向

Claims (6)

  1. ステータコアにおける複数のスロット内に絶縁紙を介してコイルを配置してなるステータの製造方法において、
    上記スロット内に挿入する挿入部を、連結部を介して複数連結してなる絶縁紙を成形する絶縁紙成形工程と、
    上記スロット内に上記挿入部を挿入すると共に、上記スロット同士の間のティースに上記連結部を対向させて、上記ステータコアに上記絶縁紙を配置する絶縁紙配置工程と、
    上記スロット内に挿入した上記挿入部内に上記コイルのストレート部を配置すると共に、該ストレート部同士を連結するコイルエンド部を上記ステータコアの軸方向端面から突出して配置するコイル配置工程と、
    上記絶縁紙の上記連結部を切断する絶縁紙切断工程と、
    上記絶縁紙又は他の絶縁部材によって、上記スロット内に配置した上記コイルのストレート部の内周側を覆う絶縁紙被覆工程と、
    上記コイル及び上記絶縁紙をワニスによって上記ステータコアに固着する固着工程とを含むことを特徴とするステータの製造方法。
  2. 請求項1において、上記絶縁紙配置工程において、上記スロット内に上記挿入部を挿入したときには、上記ティースと上記連結部との間に隙間を形成し、
    上記絶縁紙切断工程においては、上記挿入部の両端に折重部を形成するよう上記連結部を切断し、
    上記絶縁紙被覆工程においては、互いに隣接する上記ティースに対向する上記折重部同士を折り重ねて互いに接着することによって、上記コイルのストレート部の内周側を覆うことを特徴とするステータの製造方法。
  3. 請求項2において、上記絶縁紙配置工程又は上記コイル配置工程を行う際には、上記隙間内に切断用治具を配置し、
    上記絶縁紙切断工程においては、上記切断用治具に形成された切断ガイドに沿って上記連結部を切断することを特徴とするステータの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記絶縁紙成形工程においては、平紙状素材の両端を折り返して、上記複数のスロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止するための一対のカフス部を形成し、該一対のカフス部が並ぶ方向と垂直な方向に上記平紙状素材を複数回折り曲げて、上記挿入部を上記連結部を介して複数連結してなる絶縁紙を成形し、
    上記絶縁紙配置工程においては、上記一対のカフス部を上記複数のスロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止することを特徴とするステータの製造方法。
  5. 請求項4において、上記絶縁紙成形工程においては、上記平紙状素材における上記一対のカフス部に対応する両端において、上記複数のスロットにおける周方向の両側に位置する一対の内壁面に対応する部分に切り込みを入れて複数の切込部を形成し、
    上記絶縁紙被覆工程においては、上記スロットの軸方向両端の開口部の近傍に掛止した上記一対のカフス部の内周側部分を、上記切込部を境界にして開いた後、上記折重部同士を折り重ねて互いに接着することを特徴とするステータの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記スロットは、上記ステータコアの周方向に位置する互いに平行な一対の内壁面を内周側に開口させてなるオープンスロットであり、
    上記コイルは、断面略四角形状を有する複数本の角導体を束ねてなることを特徴とするステータの製造方法。
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