JP6483687B2 - プロテアーゼ切断部位を有する操作されたタンパク質 - Google Patents

プロテアーゼ切断部位を有する操作されたタンパク質 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、35 U.S.C. § 119(e)の下で、2013年8月5日に出願された米国仮特許出願第U.S.S.N. 61/862,363号および2014年5月2日に出願された米国仮特許出願第U.S.S.N. 61/987,518号の優先権を主張する;これらの仮出願の各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
代謝工学は、細胞内の生化学反応(例えば、生合成経路)を操作することにより、化合物の生産を可能にする。それでもなお、特定の化合物の生産は、細胞の本質的な目標と競合する可能性がある。例えば、化合物の生産のための栄養素およびエネルギーの転換は、バイオマスの生産のためのそれらの基質および補因子の不足をもたらし得る。操作された生物は、目的化合物の生産から離れて進化するか、または準最適に成長するかのいずれかであり得る。この問題に対処するため、生合成経路内のタンパク質の協調発現を通した化合物のin vitroでの生産のために、無細胞系が開発されてきた。in vivoおよびin vitro両方の生物生産システムにおける1つの警告は、生合成経路からのフラックスを転換する多くの重要なタンパク質はまた、細胞増殖のためにも重要であるか、あるいは不可欠であるということである。これらのタンパク質の欠失または不活性化は、それが細胞増殖または生存率の低減をもたらすために、しばしば困難であるかまたは不可能である。タンパク質を不活性化する1つの方法は、プロテアーゼ媒介性の不活性化を介して行われる。標的タンパク質のプロテアーゼ媒介性不活性化は、標的タンパク質の一次アミノ酸配列中にプロテアーゼ認識部位を組み込むことによって達成可能である。プロテアーゼ認識部位は一次配列中に、得られたタンパク質が認識部位を切断するプロテアーゼの不在下で活性であり、プロテアーゼの存在下で不活性であるように、組み込むことができる。かかる操作されたまたは組換えられた標的タンパク質は、目的の化合物の無細胞合成のために、特に有用である。
本明細書で提供されるのは、化合物のin vitro無細胞生産の間に選択的に不活性化することができる、組換え酵素である。組換え酵素の選択的不活性化は、組換え酵素をコードする遺伝子中の2つのコドン(例えば、2つの隣接するコドン)の間に、プロテアーゼ認識配列をコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列を導入することによって、達成される。化合物のin vitro無細胞生産の前に、同族のプロテアーゼ(すなわち、組換えタンパク質中のプロテアーゼ認識配列を特異的に認識して切断するプロテアーゼ)を、これが組換え酵素を切断することができるような様式で、無細胞系に導入または無細胞系中で活性化して、これにより組換え酵素を不活性化する。本明細書でさらに提供されるのは、選択的に不活性化することができ、野生型酵素のそれに匹敵する活性レベルを保持する組換え酵素を、生産およびスクリーニングする方法である。
本発明のいくつかの側面において、本明細書で提供されるのは、天然のタンパク質の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つ(または1つ)のプロテアーゼ認識配列を有する、組換えホスホグルコースイソメラーゼ(Pgi)タンパク質である。他の側面において、組換えホスホグルコースイソメラーゼタンパク質をコードする核酸が提供される。
いくつかの側面において、Pgiタンパク質は、配列番号17の配列を含む。特定の態様において、Pgiタンパク質は、配列番号25と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。いくつかの態様において、Pgiタンパク質をコードする核酸は、配列番号1の配列を含む。特定の態様において、Pgiタンパク質をコードする核酸は、配列番号9と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。
本発明のいくつかの側面において、本明細書で提供されるのは、天然のタンパク質の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つ(または1つ)のプロテアーゼ認識配列を有する、組換えホスホトランスアセチラーゼ(Pta)タンパク質である。他の側面において、組換えホスホトランスアセチラーゼタンパク質をコードする核酸が提供される。
いくつかの態様において、Ptaタンパク質は、配列番号48の配列を含む。特定の態様において、Ptaタンパク質は、配列番号48と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。いくつかの態様において、Ptaタンパク質をコードする核酸は、配列番号47の配列を含む。特定の態様において、Ptaタンパク質をコードする核酸は、配列番号47と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。
本発明のいくつかの側面において、本明細書で提供されるのは、天然のタンパク質の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つ(または1つ)のプロテアーゼ認識配列を有する、組換えトランスケトラーゼA(TktA)タンパク質である。他の側面において、組換えトランスケトラーゼAタンパク質をコードする核酸が提供される。
いくつかの態様において、TktAタンパク質は、配列番号63の配列を含む。特定の態様において、TktAタンパク質は、配列番号63と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。いくつかの態様において、TktAタンパク質をコードする核酸は、配列番号57の配列を含む.特定の態様において、TktAタンパク質をコードする核酸は、配列番号57と90%、95%、98%、または99%相同である配列を含んでよい。
いくつかの態様において、少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、アラニンカルボキシペプチダーゼ、Armillaria melleaアスタシン、細菌性ロイシルアミノペプチダーゼ、癌凝血原、カテプシンB、クロストリパイン、細胞質アラニルアミノペプチダーゼ、エラスターゼ、エンドプロテイナーゼArg−C、エンテロキナーゼ、ガストリクシン(gastricsin)、ゼラチナーゼ、Gly−Xカルボキシペプチダーゼ、グリシルエンドペプチダーゼ、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ、ヒポデルミンC、Iga特異的セリンエンドペプチダーゼ、ロイシルアミノペプチダーゼ、ロイシルエンドペプチダーゼ、lysC、リソソームプロ−Xカルボキシペプチダーゼ、リシルアミノペプチダーゼ、メチオニルアミノペプチダーゼ、粘液細菌(myxobacter)、ナリジリシン(nardilysin)、膵臓エンドペプチダーゼE、ピコルナイン(picornain)2A、ピコルナイン3C、プロエンドペプチダーゼ、プロリルアミノペプチダーゼ、プロタンパク質コンバターゼI、プロタンパク質コンバターゼII、ルスセリリシン、サッカロペプシン(saccharopepsin)、セメノゲラーゼ、T−プラスミノーゲンアクチベーター、トロンビン、組織カリクレイン、タバコエッチウイルス(TEV)、トガビリン、トリプトファニルアミノペプチダーゼ、U−プラスミノーゲンアクチベーター、V8、ベノムビンA、ベノムビンAB、およびXaa−プロアミノペプチダーゼ、からなる群から選択されるプロテアーゼによって認識されるプロテアーゼ認識配列である。
いくつかの態様において、少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼによって認識されるプロテアーゼ認識配列である。いくつかの態様において、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼによって認識されるプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列は、配列番号38の配列を含む。いくつかの態様において、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼによって認識されるプロテアーゼ認識配列の核酸配列は、配列番号37の配列を含む。
いくつかの態様において、Pgiタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号17の配列のアミノ酸410、526、527、528、529、530、531または532の後に位置する。いくつかの態様において、Pgiタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号17の配列のアミノ酸526の後に位置する。いくつかの態様において、Pgiタンパク質をコードする核酸の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号1の配列のコドン410、526、527、528、529、530、531または532の後に位置する。いくつかの態様において、Pgiタンパク質をコードする核酸のプロテアーゼ認識配列は、配列番号1の配列のコドン526の後に位置する。
いくつかの態様において、Ptaタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号48の配列のアミノ酸381、382、387、または409の後に位置する。いくつかの態様において、Ptaタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号48の配列のアミノ酸381の後に位置する。いくつかの態様において、Ptaタンパク質をコードする核酸の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号47の配列のコドン381、382、387、または409の後に位置する。いくつかの態様において、Ptaタンパク質をコードする核酸のプロテアーゼ認識配列は、配列番号47の配列のコドン381の後に位置する。
いくつかの態様において、TktAタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号63の配列のアミノ酸635、636、637、638、または640の後に位置する。いくつかの態様において、TktAタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号63の配列のアミノ酸637の後に位置する。いくつかの態様において、TktAタンパク質をコードする核酸の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、配列番号57の配列のコドン635、636、637、638、または640の後に位置する。いくつかの態様において、TktAタンパク質をコードする核酸のプロテアーゼ認識配列は、配列番号57の配列のコドン637の後に位置する。
いくつかの態様において、Pgiタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質のC末端領域に位置することができる。いくつかの態様において、Ptaタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質の中央領域またはC末端領域に位置することができる。いくつかの態様において、TktAタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質の中央領域またはC末端領域に位置することができる。いくつかの態様において、Pgiタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質の溶媒露出ループ領域に位置することができる。いくつかの態様において、Ptaタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質の溶媒露出ループ領域に位置することができる。いくつかの態様において、TktAタンパク質の少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、タンパク質の溶媒露出ループ領域に位置することができる。
本発明のいくつかの側面は、組換えPgiタンパク質をコードする核酸を含むベクターを提供する。本発明のいくつかの側面は、組換えPtaタンパク質をコードする核酸を含むベクターを提供する。本発明のいくつかの側面は、組換えTktAタンパク質をコードする核酸を含むベクターを提供する。いくつかの態様において、ベクターは、クローニングベクターまたは発現ベクターであってよい。いくつかの態様において、ベクターは、プラスミド、フォスミド、ファージミド、ウイルスゲノムまたは人工染色体であってよい。特定の態様において、ベクターはプラスミドである。
本発明の他の側面は、本明細書に記載のタンパク質、核酸、またはベクターの任意の1つを含む細胞を提供する。いくつかの態様において、細胞は、細菌細胞、真菌細胞、哺乳動物細胞、または植物細胞である。いくつかの態様において、細胞は細菌細胞である。いくつかの態様において、細菌細胞は大腸菌細胞である。
本発明のさらなる側面は、本明細書に記載されるように、プロテアーゼ切断部位を有する組換えタンパク質を発現する細胞を提供する。特定の態様において、組換えタンパク質は、組換えPgiタンパク質である。特定の他の態様において、組換えタンパク質は、組換えPtaタンパク質である。特定の他の態様において、組換えタンパク質は、組換えTktAタンパク質である。いくつかの態様において、細胞は、細菌細胞、真菌細胞、哺乳動物細胞、または植物細胞である。特定の態様において、細胞は、例えば大腸菌細胞などの細菌細胞である。
さらに提供されるのは、本明細書に記載の任意の細胞の溶解物である。
本発明の様々な側面において、本明細書で提供されるのは、タンパク質の溶媒露出ループ領域において天然タンパク質の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質であり、ここで少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列は、単一の認識配列特異性を有する同族のプロテアーゼによって切断され、およびここで、同族のプロテアーゼの存在下での組換えタンパク質の活性は、同族のプロテアーゼの不在下での組換えタンパク質の活性から少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも99%、または少なくとも99.9%低減される(またはそれの約70%、約60%、約50%、約25%、約10%、約1%、もしくは約0.1%である)。いくつかの態様において、同族のプロテアーゼの不在下での組換えタンパク質の活性は、細胞の野生型の増殖を可能にするのに十分である。いくつかの態様において、同族のプロテアーゼの存在下での組換えタンパク質の活性は、野生型対照タンパク質と比較して少なくとも50%低減され、ここで、同族のプロテアーゼの不在下での組換えタンパク質の活性は、野生型対照タンパク質と比較して少なくとも80%である。いくつかの態様において、同族のプロテアーゼの不在下での組換えタンパク質は、野生型細胞の増殖速度(例えば、組換えタンパク質を含まない細胞の増殖速度)の少なくとも75%の細胞増殖速度を維持する。
プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質(例えば、組換えPgiタンパク質および/または組換えPtaタンパク質および/または組換えTktAタンパク質)を操作する方法もまた、提供される。方法は、以下のステップを含むことができる:(a)細胞を、複数の核酸変異体(ここで、各核酸変異体は、天然のタンパク質の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含有し)、および同族のプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された誘導性プロモーター配列を有する核酸で、形質転換すること;(b)細胞を、非誘導性条件下にて、不活性な組換えタンパク質の細胞増殖を妨げる培地上で培養すること、および野生型対照細胞と同等の増殖速度を有する細胞を収集すること;および(c)細胞を、同族のプロテアーゼの発現を誘導する条件下で培養すること、および、増殖しないかまたは野生型対照細胞と比較して低い増殖速度を有する細胞を収集すること。いくつかの態様において、細胞は、ステップ(b)の後かつステップ(c)の前に、同族のプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された誘導性プロモーター配列を有する核酸で、形質転換される。いくつかの態様において、方法は、ステップ(c)で収集した細胞の核酸変異体の配列決定を実施して、少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列の位置を特定することを、さらに含む。
いくつかの態様において、野生型タンパク質(例えば、Pgiタンパク質および/またはPtaタンパク質および/またはTktAタンパク質)が、細胞増殖に必要とされ、細胞のゲノムは、野生型タンパク質をコードする野生型遺伝子の染色体コピーを欠いている。
いくつかの側面において、本明細書で提供されるのは、組換えタンパク質をコードする複数の核酸変異体を操作する方法である。方法は、少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列をコードする少なくとも1つの配列を、標的タンパク質をコードする核酸の各コドンの後に挿入して、組換えタンパク質をコードする複数の核酸変異体を生成することを含むことができ、ここで各組換えタンパク質は、プロテアーゼ認識配列を、その一次アミノ酸配列内のユニークな位置に有する。いくつかの態様において、方法はさらに、(a)細胞を、複数の核酸変異体、および同族のプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された誘導性プロモーター配列を有する核酸で、形質転換すること;(b)細胞を、非誘導性条件下にて、不活性な組換えタンパク質の細胞増殖を妨げる培地上で培養すること、および正常な増殖速度を有する細胞を収集すること;および(c)細胞を、同族のプロテアーゼの発現を誘導する条件下で培養すること、および、増殖しないかまたは低い増殖速度を有する細胞を収集すること、を含む。いくつかの態様において、細胞は、ステップ(b)の後かつステップ(c)の前に、同族のプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された誘導性プロモーター配列を有する核酸で、形質転換される。いくつかの態様において、方法はさらに、ステップ(c)で収集した細胞の核酸変異体の配列決定を実施して、プロテアーゼ認識配列の位置を特定することを含む。
本発明の他の側面において、本明細書で提供されるのは、異種の複数の核酸変異体であって、ここで各核酸変異体は、天然の配列の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を含むように修飾された組換えタンパク質をコードする。いくつかの態様において、単一のプロテアーゼ認識配列が、天然タンパク質の2つのアミノ酸の間に位置される。
本明細書でさらに提供されるのは、異種細胞集団であり、ここで集団の各細胞は、以下:核酸変異体、ここで各核酸変異体は、天然配列の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を含むように修飾された組換えタンパク質をコードし;および誘導性プロモーターに作動可能に連結された同族のプロテアーゼをコードする核酸;を含む。いくつかの態様において、単一のプロテアーゼ認識配列が、天然タンパク質の2つのアミノ酸の間に位置される。
添付の図面は、縮尺通りに描くことを意図していない。明確化の目的のため、すべての要素がすべての図面でラベル付けされているわけではない。
図1Aは、プロテアーゼ認識配列を組換えタンパク質の2つのアミノ酸の間に挿入することによる、プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質を調製するための、1つの例示的な方法の概略図である。
図1Bは、組換えタンパク質の天然のアミノ酸をプロテアーゼ認識配列で置き換えることによる、プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質を調製するための、別の例示的な方法の概略図である。
図2は、本発明の方法の1つに対する修飾の概略図であり、ここで、部分的なプロテアーゼ認識配列は、完全な認識配列が最終生成物中で再構成されるような様式で、野生型タンパク質の2つのアミノ酸またはコドンの間に挿入される。
図3は、プラスミドpGLA042の図である。
図4は、プラスミドpGLC217の図である。
図5は、細胞溶解物中の、時間の関数としてのホスホグルコースイソメラーゼ(Pgi)タンパク質活性のグラフである。
図6は、プロテアーゼ部位の挿入位置を示す、Pgiの結晶構造の図である。
図7は、プラスミドpGLC089の図である。
図8は、プラスミドpGLC221の図である。
図9は、株および増殖速度のデータ(左)および、プロテアーゼ誘導有りまたは無しでのPgi活性のグラフをまとめた表(右)である。
図10Aは、プロテアーゼ誘導有りまたは無しでの、Pta変異体における酢酸排出のグラフである。
図10Bは、プロテアーゼ誘導有りまたは無しでの、Pta変異体における乳酸排出のグラフである。
図11は、プロテアーゼ誘導有りまたは無しでの、細胞溶解物中のホスホトランスアセチラーゼ(Pta)タンパク質活性のグラフである。
図12は、トランスケトラーゼA(TktA)タンパク質二量体の結晶構造の図である。白い点線によって強調されたループ(上部中央と左中央)は、ヒトライノウイルス(HRV)プロテアーゼ認識配列モチーフが、TktAタンパク質のプロテアーゼ媒介性非活性化を可能にするため挿入された位置を示す。
配列表の簡単な説明
配列番号1は、野生型pgi遺伝子のヌクレオチド配列である。
配列番号2は、コドン108の後に挿入されたヒトライノウイルス(HRV)3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号3は、コドン109の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号4は、コドン110の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号5は、コドン138の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号6は、コドン410の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号7は、コドン524の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号8は、コドン525の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号9は、コドン526の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号10は、コドン527の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号11は、コドン528の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号12は、コドン529の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号13は、コドン530の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号14は、コドン531の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号15は、コドン532の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号16は、コドン545の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpgi遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号17は、野生型Pgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号18は、配列番号2でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号19は、配列番号3でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号20は、配列番号4でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号21は、配列番号5でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号22は、配列番号6でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号23は、配列番号7でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号24は、配列番号8でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号25は、配列番号9でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号26は、配列番号10でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号27は、配列番号11でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号28は、配列番号12でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号29は、配列番号13でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号30は、配列番号14でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号31は、配列番号15でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号32は、配列番号16でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号33は、コドン最適化HRV 3Cプロテアーゼのヌクレオチド配列である。
配列番号34は、コドン最適化HRV 3Cプロテアーゼのアミノ酸配列である。
配列番号35は、OmpAリーダー配列を有するコドン最適化HRV 3Cプロテアーゼのヌクレオチド配列である。
配列番号36は、OmpAリーダー配列を有するコドン最適化HRV 3Cプロテアーゼのアミノ酸配列である。
配列番号37は、HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のヌクレオチド配列である。
配列番号38は、HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号39は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号40は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号41は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号42は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号43は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号44は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号45は、部分的HRV 3Cプロテアーゼ認識配列のアミノ酸配列である。
配列番号46は、N末端OmpAリーダー配列のアミノ酸配列である。
配列番号47は、野生型pta遺伝子のヌクレオチド配列である。
配列番号48は、野生型Ptaタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号49は、コドン381の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpta遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号50は、配列番号49でコードされたPtaタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号51は、コドン382の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpta遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号52は、配列番号51でコードされたPtaタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号53は、コドン387の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpta遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号54は、配列番号53でコードされたPtaタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号55は、コドン409の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するpta遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号56は、配列番号55でコードされたPtaタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号57は、野生型tktA遺伝子のヌクレオチド配列である。
配列番号58は、コドン635の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するtktA遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号59は、コドン636の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するtktA遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号60は、コドン637の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するtktA遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号61は、コドン638の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するtktA遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号62は、コドン640の後に挿入されたHRV 3C認識配列を有するtktA遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号63は、野生型TktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号64は、配列番号58でコードされたTktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号65は、配列番号59でコードされたTktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号66は、配列番号60でコードされたTktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号67は、配列番号61でコードされたTktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号68は、配列番号62でコードされたTktAタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号69は、HRVプロテアーゼ認識配列のヌクレオチド配列である。
配列番号70は、配列番号71でコードされたPgiタンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号71は、Pgiタンパク質のヌクレオチド配列である。
配列番号72は、配列番号73でコードされたPgi−HRV−I001タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号73は、図1Aの最初に図示されたコドンの後に挿入されたHRVプロテアーゼ認識配列を有するpgi−hrv−I001遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号74は、配列番号75でコードされたPgi−HRV−I002タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号75は、図1Aの2番目に図示されたコドンの後に挿入されたHRVプロテアーゼ認識配列を有するpgi−hrv−I002遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号76は、配列番号77でコードされたPgi−HRV−I003タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号77は、図1Aの3番目に図示されたコドンの後に挿入されたHRVプロテアーゼ認識配列を有するpgi−hrv−I003遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号78は、配列番号79でコードされたPgi−HRV−R001タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号79は、図1Bの最初に図示されたコドンの後にHRVプロテアーゼ認識配列の置換を有するpgi−hrv−R001遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号80は、配列番号81でコードされたPgi−HRV−R002タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号81は、図1Bの2番目に図示されたコドンの後にHRVプロテアーゼ認識配列の置換を有するpgi−hrv−R002遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号82は、配列番号83でコードされたPgi−HRV−R003タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号83は、図1Bの3番目に図示されたコドンの後にHRVプロテアーゼ認識配列の置換を有するpgi−hrv−R003遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号84は、配列番号85でコードされたPgi−HRV−I005タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号85は、プロリンの前にHRVプロテアーゼ認識配列の挿入を有するpgi−hrv−I005遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
配列番号86は、配列番号87でコードされたPgi−HRV−I015タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号87は、ロイシンの後にHRVプロテアーゼ認識配列の挿入を有するpgi−hrv−I015遺伝子変異体の、ヌクレオチド配列である。
発明の特定の態様の詳細な説明
生合成経路における多くの主要なタンパク質は、細胞増殖のために重要である。これらのタンパク質の欠失または不活性化は、それが細胞増殖または生存率の低下をもたらし、細胞を目的の化合物の生産に不満足なものとするために、多くの場合に困難であるかまたは不可能である。本発明は、この細胞増殖阻害の問題に対して、細胞増殖の間は活性であり、目的化合物のin vitroでの無細胞生産の間は不活性な組換えタンパク質(例えば、酵素)を提供することによって、対処する。本明細書で提供される方法によって操作された組換えタンパク質は、その一次アミノ酸配列中に選択的に位置されたプロテアーゼ認識配列を有し、そのため、認識配列が存在するにもかかわらず、組換えタンパク質の活性は細胞の野生型の増殖を可能にするのに十分である。組換えタンパク質は、同族のプロテアーゼの導入、発現、および/または活性化により選択的に不活性化することができ、ここで前記同族のプロテアーゼは、組換え標的タンパク質をプロテアーゼ認識配列において特異的に切断して、これにより組換え標的タンパク質を不活性化する(または活性を低下させる)。したがって、本発明の組換えタンパク質は、目的の化合物を生産する生合成経路を操作および/または変更するのに有用である。
本明細書に提供される組換えタンパク質および方法は、細胞および無細胞系における代謝経路を操作および変更するために有用である。例えば、本発明の組換えPgi酵素を標的とするプロテアーゼは、無細胞反応における解糖およびペントースリン酸経路の間の炭素フラックスの制御を、細胞増殖中のこの重要な酵素の機能を変更することなく、可能にする。したがって本発明は、重要な経路酵素のまたは競合酵素の細胞活性を維持または変更する操作を含む、重要な経路酵素の操作を介した、代謝フラックスを制御する方法を提供する。
細胞の野生型の増殖を可能にする活性レベルを有する、プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質を生産するために、核酸変異体のライブラリーを生成することができ、ここで各核酸変異体は、タンパク質の野生型一次配列の2つのアミノ酸(例えば、2つの隣接するアミノ酸)の間に位置する少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を有する、組換えタンパク質をコードする。この変異体のライブラリーから、組換えタンパク質が生産され、プロテアーゼの不在下でのタンパク質活性および、プロテアーゼの存在下でのタンパク質の不活性についてスクリーニングする。細胞の集団は、最初に、核酸変異体のライブラリーで形質転換される。活性な発現組換えタンパク質を選択するために、細胞は、不活性な組換えタンパク質の増殖を妨げる培地上で増殖させる。増殖欠陥を示さない細胞は、プロテアーゼ認識配列の導入にもかかわらず、活性な組換えタンパク質を含有すると推定され、これらをさらなる特徴付けのために選択する。不活性化することができる組換えタンパク質を含む細胞を選択するために、同族のプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された誘導性プロモーター配列を有する核酸を、細胞に導入することができる。誘導性同族のプロテアーゼをコードする核酸は、活性な組換えタンパク質の選択の前または後のいずれかで導入することができる。活性な組換えタンパク質を含有すると推定される細胞は、次いで、同族のプロテアーゼの発現を誘導する条件下で増殖させる。増殖しないか、または増殖が少ない細胞(例えば、増殖欠陥を示すもの)は、所望の不活性な組換えタンパク質を含有すると推定され、さらなる特徴付けおよび/または使用のために選択される。選択された細胞の核酸変異体は、プロテアーゼ認識配列の位置を特定するために増幅して、配列決定してもよい。
タンパク質および代謝経路
本明細書で使用する「タンパク質」または「野生型タンパク質」は、直鎖のペプチド結合により結合されたアミノ酸で構成される分子を指す。本明細書で使用する「天然」アミノ酸は、野生型タンパク質の一次アミノ酸配列中のアミノ酸を指す(すなわち、修飾または突然変異のないアミノ酸)。本明細書で使用する「標的タンパク質」は、関心対象の野生型タンパク質(すなわち、組換えタンパク質ではない)、または本明細書に記載のようにプロテアーゼ認識配列で操作されたタンパク質を指す。本明細書で使用する「組換えタンパク質」は、異なる供給源由来の核酸を組み合わせることによって人工的に形成された、組換え核酸に由来するタンパク質を指す。いくつかの態様において、本発明の組換えタンパク質は、単一のプロテアーゼ認識配列の位置がそれぞれの組換えタンパク質にユニークであるという点で、互いに異なる。例えば、1つの組換えタンパク質は、一次アミノ酸配列の最初のアミノ酸の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有してもよく、別の組換えタンパク質は、一次アミノ酸配列の第2のアミノ酸の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有してもよく、さらに別の組換えタンパク質は、一次アミノ酸配列の第3のアミノ酸の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有してもよい、等々である。したがって、複数の組換えタンパク質は、典型的には異種の複数である。
本発明の組換えタンパク質は、代謝経路を、または酵素によって触媒される生化学的反応の順序を、操作するために使用してもよい。本発明に従って操作され得る代謝経路の例としては、限定されないが、炭水化物代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝、およびエネルギー代謝に関与するものが挙げられる。いくつかの態様において、代謝経路は、解糖である。いくつかの態様において、代謝経路は酢酸オーバーフロー代謝である。いくつかの態様において、代謝経路は、ペントースリン酸経路である。
ホスホグルコースイソメラーゼ(Pgi)
いくつかの態様において、標的タンパク質は、ホスホグルコースイソメラーゼ(Pgi)酵素、例えば、大腸菌(E. coli)からのPgi酵素である。この酵素は、グルコース−6−リン酸とフルクトース−6−リン酸の相互変換を触媒し、これは解糖における最初に関与するステップである。Pgiの不活性化は、細胞増殖を阻害する;しかし、Pgi活性は、グルコースの解糖経路への転換をもたらし、その結果リボースから誘導される目的の化合物の無細胞生産のためのグルコースの不足が生じる。Pgi酵素をコードするpgi遺伝子を含む核酸は、プロテアーゼ認識配列を含む変異体を生成するために、本明細書で提供されるかまたは当該技術分野で知られている方法のいずれかによって、修飾され得る。いくつかの態様において、使用されるプロテアーゼ認識配列は、ヒトライノウイルス(HRV)3Cプロテアーゼ認識配列(例えば、配列番号37、配列番号38)であるが、ただし本発明はこれに限定されない。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pgi遺伝子の各コドンの後にインフレームで挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、最初および/または最後のコドンを除く、pgi遺伝子の各コドンの後に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、アミノ酸2〜5、9、24〜25、33〜36、58〜59、85〜96、105〜111、113〜115、137〜141、143〜144、146、173〜176、196、250〜251、254、366〜370、398〜399、410〜414、447〜451、477、526〜532または545の後に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3Cの認識配列は、Pgiタンパク質の溶媒露出ループ領域の少なくとも1つの、またはそれぞれの、コドンの後に挿入される。
いくつかの態様において、本発明の組換えPgiタンパク質は、アミノ酸108、109、110、138、410、524、525、526、527、528、529、530、531、532または545の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のPgi変異体は、配列番号18〜32から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの態様において、本発明の核酸pgi変異体(例えば、遺伝子)は、コドン108、109、110、138、410、524、525、526、527、528、529、530、531、532または545の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のpgi変異体は、配列番号2〜16から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pgi遺伝子の非隣接コドンの間に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pgi遺伝子の天然のコドンを置き換える。例えば、いくつかの態様において、HRV 3C認識配列の8つのコドン(すなわち、CTG GAA GTG CTG TTT CAG GGT CCG;配列番号37)は、pgi遺伝子の8つの連続したコドンを置き換えることができる。
ホスホトランスアセチラーゼ(Pta)
いくつかの態様において、標的タンパク質はホスホトランスアセチラーゼ(Pta)酵素、例えば、大腸菌(E. coli)からのPta酵素である。この酵素は、アセチル−CoAとアセチルリン酸の可逆的な相互変換を触媒する。Pta酵素をコードするpta遺伝子を含む核酸は、プロテアーゼ認識配列を含む変異体を生成するために、本明細書に提供されるかまたは当該技術分野で知られている方法のいずれかによって、修飾され得る。いくつかの態様において、使用されるプロテアーゼ認識配列はヒトライノウイルス(HRV)3Cプロテアーゼ認識配列(例えば、配列番号37、配列番号38)であるが、ただし本発明はこれに限定されない。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pta遺伝子の各コドンの後にインフレームで挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、最初および/または最後のコドンを除く、pta遺伝子の各コドンの後に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、Ptaタンパク質の溶媒露出ループ領域の少なくとも1つの、またはそれぞれのコドンの後に挿入される。
いくつかの態様において、本発明の組換えPtaタンパク質は、アミノ酸381、382、387、または409の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のPta変異体は、配列番号50、配列番号52、配列番号54、および配列番号56から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの態様において、本発明の核酸pta変異体(例えば、遺伝子)は、コドン381、382、387、または409の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のpta変異体は、配列番号49、配列番号51、配列番号53、および配列番号55から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pta遺伝子の非隣接コドンの間に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、pta遺伝子の天然のコドンを置き換える。例えば、いくつかの態様において、HRV 3C認識配列の8つのコドン(すなわち、CTG GAA GTG CTG TTT CAG GGT CCG;配列番号37)は、pta遺伝子の8つの連続したコドンを置き換えることができる。
トランスケトラーゼA(TktA)
いくつかの態様において、標的タンパク質は、トランスケトラーゼA(TktA)酵素、例えば、大腸菌(E. coli)由来のTktA酵素である。TktAは、トランスケトラーゼB(TktB)と共にペントースリン酸経路における2つの可逆的ケトール転移反応を触媒する。TktA酵素をコードするtktA遺伝子を含む核酸は、プロテアーゼ認識配列を含む変異体を生成するために、本明細書に提供されるか、または当該技術分野で知られている方法のいずれかによって、修飾され得る。いくつかの態様において、使用されるプロテアーゼ認識配列はヒトライノウイルス(HRV)3Cプロテアーゼ認識配列(例えば、配列番号37、配列番号38)であるが、ただし本発明はこれに限定されない。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、tktA遺伝子の各コドンの後にインフレームで挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、最初および/または最後のコドンを除く、tktA遺伝子の各コドンの後に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、TktAタンパク質の溶媒露出ループ領域の少なくとも1つの、またはそれぞれのコドンの後に挿入される。
いくつかの態様において、本発明の組換えTktAタンパク質は、アミノ酸635、636、637、638、または640の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のTktA変異体は、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、および配列番号68から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの態様において、本発明の核酸tktA変異体(例えば、遺伝子)は、コドン635、636、637、638、または640の後に位置するHRV 3C認識配列を含む。いくつかの態様において、本発明のtktA変異体は、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、および配列番号62から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、tktA遺伝子の非隣接コドンの間に挿入される。いくつかの態様において、HRV 3C認識配列は、tktA遺伝子の天然のコドンを置き換える。例えば、いくつかの態様において、HRV 3C認識配列の8つのコドン(すなわち、CTG GAA GTG CTG TTT CAG GGT CCG;配列番号37)は、tktA遺伝子の8つの連続したコドンを置き換えることができる。
プロテアーゼ認識配列および同族の認識配列
本発明のタンパク質は、特定の認識配列で切断する様々なプロテアーゼのいずれかで不活性化することができる。本明細書で使用する、タンパク質の文脈における「プロテアーゼ認識配列」は、同族のプロテアーゼにより認識され切断されるアミノ酸配列を指す。タンパク質をコードする核酸の文脈において、「プロテアーゼ認識配列」は、同族のプロテアーゼにより認識され切断されるアミノ酸配列をコードする配列を指す。本明細書で使用する場合、「同族のプロテアーゼ」は、組換え標的タンパク質(例えば、酵素)を切断することよって不活性化する、プロテアーゼを指す。本明細書において使用できる同族のプロテアーゼには、単一の特定の認識配列を有するものが含まれ、すなわちプロテアーゼが、1または2以上のアミノ酸の特定の配列内でまたはこれに隣接して切断することを意味する。例えば、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼは、認識配列Leu−Glu−Val−Leu−Phe−Gln−Gly−Pro(配列番号38)に対して高度に特異的である。プロテアーゼはこの配列を認識して、グルタミン残基の後で切断する。ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼは、典型的には、他の認識配列を認識せず、切断しないが、しかしすべてのプロテアーゼはいくらか無差別的であり、他の部位を認識して切断することもあり、ただし非常に低減した割合においてである。いくつかの態様において、本発明のタンパク質は、操作されたヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ認識配列を用いて調製される。
本発明に従って使用することができるプロテアーゼの他の例としては、限定することなく、アラニンカルボキシペプチダーゼ、Armillaria melleaアスタシン、細菌性ロイシルアミノペプチダーゼ、癌凝血原、カテプシンB、クロストリパイン、細胞質アラニルアミノペプチダーゼ、エラスターゼ、エンドプロテイナーゼArg−C、エンテロキナーゼ、ガストリクシン、ゼラチナーゼ、Gly−Xカルボキシペプチダーゼ、グリシルエンドペプチダーゼ、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ、ヒポデルミンC、Iga特異的セリンエンドペプチダーゼ、ロイシルアミノペプチダーゼ、ロイシルエンドペプチダーゼ、lysC、リソソームプロ−Xカルボキシペプチダーゼ、リシルアミノペプチダーゼ、メチオニルアミノペプチダーゼ、粘液細菌、ナリジリシン、膵臓エンドペプチダーゼE、ピコルナイン2A、ピコルナイン3C、プロエンドペプチダーゼ、プロリルアミノペプチダーゼ、プロタンパク質コンバターゼI、プロタンパク質コンバターゼII、ルスセリリシン、サッカロペプシン、セメノゲラーゼ、T−プラスミノーゲンアクチベーター、トロンビン、組織カリクレイン、タバコエッチウイルス(TEV)、トガビリン、トリプトファニルアミノペプチダーゼ、U−プラスミノーゲンアクチベーター、V8、ベノムビンA、ベノムビンAB、およびXaa−プロアミノペプチダーゼを含む(Rawlings, S. D., et al., Handbook of Proteolytic Enzymes, Academic Press, 2013, Science, Elsevier Ltd.、4094ページを参照、これに記載されているプロテアーゼの構造化学および生物学的側面に関するその教示内容について、本明細書に参照により組み込まれる)。他のプロテアーゼを、本発明に従って使用してもよい。
核酸
本発明は、本明細書に記載の組換えタンパク質(例えば、組換えPgiタンパク質および/または組換えPtaタンパク質および/または組換えTktAタンパク質)をコードする核酸を包含する。本明細書で使用する「核酸」は、互いに共有結合された少なくとも2つのヌクレオチドを指す(例えば、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、ウラシル)。本発明の核酸は一般に、ホスホジエステル結合を含む。核酸は、一本鎖(ss)または二本鎖(ds)の、DNAまたはRNAであってよい。いくつかの態様において、核酸は、cDNAの形態である。いくつかの態様において、核酸は、ゲノムDNAの形態である。本明細書で用いられる「コドン」は、アミノ酸をコードする3つの隣接するヌクレオチドのセットを指す。本発明のコドンは、翻訳が開始される最初のヌクレオチドによって定義され、番号付けられている。
いくつかの態様において、直鎖状二本鎖核酸(例えば、DNA)変異体が、本発明に従って調製される。いくつかの例において、直鎖状二本鎖核酸変異体は、プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質をコードする変異体遺伝子配列、ならびに遺伝子の開始コドンの上流の少なくとも30ヌクレオチド塩基対(bp)の追加の配列、および終止コドンの下流の少なくとも30ヌクレオチド塩基対の追加の配列を含み、ここで各追加の配列は、核酸が形質転換される細胞のゲノムの野生型遺伝子座に相同である。本明細書で使用する場合、「野生型遺伝子」とは、少なくとも1つ(または1つ)のプロテアーゼ認識部位を有する組換えタンパク質に対応する野生型タンパク質をコードする野生型遺伝子を指す。例えば、標的タンパク質がPgiであり、形質転換される細胞が大腸菌である場合、核酸は、少なくとも1つのプロテアーゼ認識配列を有するPgiをコードする遺伝子変異体、遺伝子変異体の開始コドンの上流の、大腸菌ゲノムのpgi遺伝子座に相同な少なくとも30bpの追加の配列、および遺伝子変異体の開始コドンの下流の、大腸菌ゲノムのpgi遺伝子座に相同な少なくとも30bpの追加の配列を含む。追加の配列は、いくつかの例において、遺伝子の染色体野生型コピーを有する遺伝子変異体の組換えを容易にする。
本発明は、本明細書において提供される核酸変異体を含むベクターを、包含する。本明細書で使用する「ベクター」は、所望の配列または複数配列を、異なる遺伝子環境間の輸送のため、または細胞における発現のために、制限およびライゲーションにより挿入することができる多数の核酸のいずれであってもよい。ベクターは、典型的にはDNAで構成されるが、ただしRNAベクターも利用可能である。本発明によるベクターの例としては、限定されないが、プラスミド、フォスミド、ファージミド、ウイルスゲノム、および人工染色体が挙げられる。いくつかの態様において、本発明の核酸変異体は、組換えクローニングベクター内で提供される。いくつかの態様において、本発明の核酸変異体は、組換え発現ベクター中で発現される。
本発明のクローニングベクターは、細胞のゲノムで自律的に複製または統合することができる。クローニングベクターは、エンドヌクレアーゼ制限配列を有し、ここでベクターは決定可能な様式で切断され、この中に所望のDNA配列がライゲートされて、新しい組換えベクターが細胞中で複製するその能力を保持するようにされる。プラスミドの場合には、所望の配列の複製は、細菌細胞などの細胞内でのプラスミドのコピー数の増加と共に多数回発生するか、または細胞が有糸分裂によって複製される前に、細胞あたり1回のみ発生する可能性がある。ファージの場合、複製は溶原相の間に能動的に生じるか、または溶解相の間に受動的に生じ得る。
本発明の発現ベクターは、その中に所望のDNAコード配列を制限およびライゲーションによって挿入することができ、それが作動可能に調節配列に連結されて、RNA転写物として発現され得るようにされているものである。
本明細書で使用する場合、コード配列および調節配列(例えば、プロモーター配列)が「作動可能に」連結されると言われるのは、それらが、コード配列の発現または転写を調節配列の影響または制御の下に置くような様式で(例えば、調節配列が、コード配列の転写開始および/または発現を「駆動する」ような様式で)、共有結合されている場合である。コード配列が機能タンパク質に翻訳される場合、2つのDNA配列が作動可能に連結されたとみなされるのは、5’調節配列におけるプロモーターの誘導がコード配列の転写をもたらし、かつ2つのDNA間の結合の性質が(1)フレームシフト変異の導入をもたらさず、(2)コード配列の転写を指示するプロモーター領域の能力を妨害せず、または(3)対応するRNA転写物のタンパク質に翻訳される能力を妨害しない場合である。したがって、プロモーター領域がコード配列に作動可能に連結されているとは、プロモーター領域がそのDNA配列の転写に対して、得られた転写物が所望のタンパク質またはポリペプチドに翻訳可能であるように、影響を与えることができる場合である。
本発明のベクターはさらに、ベクターで形質転換またはトランスフェクトされたか、またはされていない細胞の同定における使用のためのマーカー配列を含んでもよい。マーカーとしては、例えば、抗生物質に対する耐性または感受性のいずれかを増加または減少させるタンパク質をコードする遺伝子(例えば、アンピシリン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子およびクロラムフェニコール耐性遺伝子)または他の化合物、当該技術分野で知られている標準的アッセイにより検出可能な活性を有する酵素をコードする遺伝子(例えば、βガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼまたはアルカリホスファターゼ)、および形質転換またはトランスフェクトされた細胞、宿主、コロニーまたはプラークの表現型に目に見える影響を与える遺伝子(例えば、緑色蛍光タンパク質)が挙げられる。いくつかの態様において、本明細書で使用されるベクターは、自己複製および、それらが作動可能に連結されたDNAセグメントに存在する構造遺伝子産物の発現が可能である。
本発明のタンパク質のいずれかをコードする核酸が、細胞内で発現される場合、種々な転写制御配列を用いて、その発現を導くことができる。例えば、本発明の核酸は、プロモーター、エンハンサー、および/またはターミネーターを含んでよい。代替的に、核酸が挿入されるベクターは、かかる調節配列を含んでよい。
本明細書中で使用する「プロモーター」は、そこにおいて核酸配列の残りの転写の開始および速度が制御される、核酸配列の制御領域を指す。プロモーターはまた、RNAポリメラーゼおよび他の転写因子などの、調節タンパク質および分子が結合することができるサブ領域を含んでもよい。プロモーターは、構成的、誘導性、活性化可能、抑制性、組織特異的、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。プロモーターは、それが調節する核酸配列の発現を駆動し、または転写を駆動する。プロモーターは、遺伝子または配列に天然に関連するものであってもよく、所与の遺伝子または配列のコードセグメントおよび/またはエクソンの上流に位置する5’非コード配列を単離することによって得ることができるようなものであってよい。かかるプロモーターは、「内因性」と呼ぶことができる。
いくつかの態様において、コード核酸セグメントは、組換えまたは異種プロモーターの制御下に配置することができ、このプロモーターは、その天然の環境においてコードされる核酸配列と通常は関連しないプロモーターを指す。組換えまたは異種エンハンサーは、その天然の環境において核酸配列と通常は関連しないエンハンサーを指す。かかるプロモーターまたはエンハンサーとしては、他の遺伝子のプロモーターまたはエンハンサー;他の原核生物、ウイルスまたは真核生物の細胞から単離されたプロモーターまたはエンハンサー;および「天然に存在」しない合成プロモーターまたはエンハンサー、例えば異なる転写調節領域の異なる要素、および/または当該技術分野で知られている遺伝子工学の方法によって発現を変化させる変異を含有するもの、を挙げることができる。プロモーターおよびエンハンサーの核酸配列を合成的に生成することに加えて、配列は、組換えクローニングおよび/またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む核酸増幅技術を用いて、生産することができる。さらに、ミトコンドリア、葉緑体などの非核細胞小器官内の配列の転写および/または発現を導く制御配列を、本発明に従って使用することができる。
本明細書で使用する「誘導性プロモーター」とは、インデューサーまたは誘導剤の存在下で、またはその影響により、またはその接触の場合に、転写活性を開始または増強することを特徴とするものである。「インデューサー」または「誘導剤」は、内因性であるか、または通常は外来性化合物もしくはタンパク質であって、誘導性プロモーターからの転写活性の誘導に活性であるような方法で投与されるものであってよい。
本発明に従って使用するための誘導性プロモーターとしては、本明細書に記載のまたは当業者に知られている、任意の誘導性プロモーターが挙げられる。誘導性プロモーターの例としては、限定はされないが、化学的/生化学的調節性および物理的調節性プロモーターなどであり、例えばイソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)調節性プロモーター、アルコール調節性プロモーター、テトラサイクリン調節性プロモーター(例えば、アンヒドロテトラサイクリン(aTc)応答性プロモーターおよびその他のテトラサイクリン応答性プロモーター系であって、テトラサイクリンリプレッサータンパク質(tetR)、テトラサイクリンオペレーター配列(tetO)およびテトラサイクリントランスアクチベーター融合タンパク質(tTA)を含む)、ステロイド調節性プロモーター(例えば、ラットグルココルチコイド受容体、ヒトエストロゲン受容体、蛾のエクジソン受容体に基づくプロモーター、およびステロイド/レチノイド/甲状腺受容体スーパーファミリーからのプロモーター)、金属調節性プロモーター(例えば、酵母、マウス、およびヒトからのメタロチオネイン(金属イオンに結合して封鎖するタンパク質)由来のプロモーター)、病因調節性プロモーター(例えば、サリチル酸、エチレンまたはベンゾチアジアゾール(BTH)によって誘導される)、温度/熱誘導性プロモーター(例えば、熱ショックプロモーター)、および光調節性プロモーター(例えば、植物細胞からの光応答性プロモーター)である。
本発明に従って使用するための誘導性プロモーターは、原核生物および真核生物両方の宿主生物において機能することができる。いくつかの態様において、哺乳動物誘導性プロモーターが使用される。本明細書における使用のための哺乳動物誘導性プロモーターの例としては、限定はされないが、以下を含む:プロモーター型PAct:PAIR、PART、PBIT、PCR5、PCTA、PETR、PNIC、PPIP、PROP、PSPA/PSCA、PTET、PTtgR、プロモーター型PRep:PCuO、PETR ON8、PNIC、PPIR ON、PSCA ON8、PTetO、PUREX8、プロモーター型PHyb:tetO7−ETR8−PhCMVmin、tetO7−PIR3−ETR8−PhCMVmin、およびscbR8−PIR3-PhCMVmin。いくつかの態様において、他の生物由来の誘導性プロモーター、ならびに原核生物または真核生物宿主で機能するように設計された合成プロモーターを使用することができる。本明細書における使用のための非哺乳動物誘導性プロモーターの例としては、限定はされないが、以下を含む:レンチウイルスプロモーター(例えば、EFα、CMV、ヒトシナプシンI(hSynI)、CaMKIIα、hGFAPおよびTPH−2)およびアデノ随伴ウイルスプロモーター(例えば、CaMKIIα(AAV5)、hSynI(AAV2)、hThy1(AAV5)、fSST(AAV1)、hGFAP(AAV5、AAV8)、MBP(AAV8)、SST(AAV2))。本発明の誘導性プロモーターの1つの重要な機能的特徴は、外部から適用されたインデューサーへの暴露による、それらの誘導能である。
本発明に従って使用する誘導性プロモーターは、1または2以上の生理学的条件によって誘導される(または抑制される)ことができ、該条件とは例えば、pH、温度、放射線、浸透圧、生理食塩水勾配、細胞表面結合、および1または2以上の外因性または内因性の誘導剤の濃度における、変化である。外因性インデューサーもしくは誘導剤は、限定はされないが、以下を含むことができる:アミノ酸およびアミノ酸類似体、糖類および多糖類、核酸、タンパク質転写アクチベーターおよびリプレッサー、サイトカイン、毒素、石油系化合物、金属含有化合物、塩、イオン、酵素基質類似体、ホルモン、またはそれらの組み合わせ。他の誘導性プロモーターを、本発明に従って使用することができる。
本発明のいくつかの態様において、プロモーターは、プロモーターの下流の核酸配列の転写活性化に関与するシス作用調節配列を指す「エンハンサー」と併用して使用してもよく、しなくてもよい。エンハンサーは、その配列の下流または上流のいずれかに位置する核酸配列に天然に関連するものであってもよい。エンハンサーは、プロモーターおよび/またはコードされた核酸の前または後の任意の機能的位置に位置することができる。
本明細書中で使用される「ターミネーター」または「ターミネーター配列」は、転写の停止を引き起こす核酸配列である。ターミネーターは、単方向性または双方向性であってよい。これは、RNAポリメラーゼによるRNA転写物の特異的終結に関与するDNA配列から構成される。ターミネーター配列は、下流の核酸配列の転写活性化を、上流のプロモーターによって防ぐことができる。したがって、特定の態様において、RNA転写物の産生を終了させるターミネーターが企図される。
ターミネーターの最も一般的に使用される種類は、フォワードターミネーターである。通常に転写される核酸配列の下流に位置されると、フォワード転写ターミネーターは、転写の終了を引き起こす。いくつかの態様において、双方向性転写ターミネーターを使用することができ、これは通常、フォワードおよびリバース鎖両方で転写の終結を引き起こす。いくつかの態様において、リバース転写ターミネーターを使用することができ、これは通常、リバース鎖上のみで転写を終結させる。
原核生物系において、ターミネーターは通常、2つのカテゴリ:(1)ρ独立性ターミネーターおよび(2)ρ依存性ターミネーターに分類される。ρ独立性ターミネーターは、一般に、G−C塩基対が豊富なステムループと続いていくつかのT塩基とを形成するパリンドローム配列で構成される。本発明に従って使用するためのターミネーターには、本明細書に記載のまたは当業者に知られた、任意の転写のターミネーターが含まれる。ターミネーターの例としては、限定されないが、例えばウシ成長ホルモンターミネーターなどの遺伝子の終結配列、および例えばSV40ターミネーター、spy、yejM、secG−leuU、thrLABC、rrnB T1、hisLGDCBHAFI、metZWV、rrnC、xapR、aspA、およびarcAターミネーターなどのウイルス終結配列を含む。いくつかの態様において、終結シグナルは、例えば配列の切断に起因するものなど、転写または翻訳することができない配列であってもよい。その他のターミネーターを、本発明に従って使用してもよい。
いくつかの態様において、核酸は、本発明の組換えタンパク質の改善された発現のために、コドン最適化される。バイアスされたコドン使用とも呼ばれるコドン最適化は、DNAのコーディングにおける同義コドンの出現頻度の相違を指す。
細胞
本発明は、本明細書に提供されるタンパク質を組換えにより発現する、原核細胞および真核細胞を含む細胞の任意の型を包含する。いくつかの態様において、細胞は細菌細胞である。いくつかの態様において、細菌細胞は、Escherichia属からの細菌の細胞である。いくつかの態様において、細菌細胞は、大腸菌(E. coli)細胞である。いくつかの態様において、細胞は、例えば酵母細胞などの真菌細胞である(例えば、Saccharomyces cerevisiae細胞)。いくつかの態様において、細胞は、哺乳動物細胞、または植物細胞である。本発明に従って使用するためのいくつかの細胞は、野生型タンパク質(例えば、プロテアーゼ認識配列を有する組換えタンパク質に対応する野生型タンパク質)をコードする遺伝子の野生型の染色体コピーを含有しないことが、理解されるべきである。
本明細書で提供される細胞は、いくつかの態様において、本発明の核酸のいずれかで形質転換することができる原核細胞である。形質転換およびトランスフェクションは、外因性の遺伝物質が、原核細胞内および真核細胞内にそれぞれ導入されるプロセスである。形質転換は、エレクトロポレーションによって、または化学的手段によって達成することができる。形質転換される細胞は、典型的には、コンピテンス(competence)の状態である。したがって、いくつかの態様において、本明細書で提供される細胞は、エレクトロコンピテントまたはケミカルコンピテント細胞である。様々なエレクトロコンピテントおよびケミカルコンピテント細胞が当該技術分野で知られており、本発明に従って使用することができる。
いくつかの態様において、細胞は、大腸菌(E. coli)細胞、例えば、JW3985-1 E. coli細胞である(Coli Genetic Shock Center; CHSC #10867; Mol. Sys. Biol. 2:2006-08, 2006、これは本明細書中に参照により組み込まれる)。他の市販および非市販の細胞株を、本発明に従って使用することができる。
本発明の細胞は、選択マーカーを含んでもよい。選択マーカーとしては、限定されないが、抗生物質に対する耐性または感受性のいずれかを増加または減少させるタンパク質をコードする遺伝子(例えば、アンピシリン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子およびクロラムフェニコール耐性遺伝子)または他の化合物、当該技術分野に知られている標準的アッセイにより検出可能な活性を有する酵素をコードする遺伝子(例えば、βガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼまたはアルカリホスファターゼ)、および形質転換またはトランスフェクトされた細胞、宿主、コロニーまたはプラークの表現型に目に見える影響を与える遺伝子(例えば、緑色蛍光タンパク質)が挙げられる。その他の選択マーカーを、本発明に従って使用することができる。
ライブラリー構築
本発明の方法は、本明細書で提供される核酸変異体のライブラリーを構築するために使用することができる。ライブラリー設計には、2つのヌクレオチド配列:標的タンパク質の一次アミノ酸配列をコードするもの、および本発明の組換えタンパク質の不活性化のために使用されるプロテアーゼのプロテアーゼ認識配列をコードするもの、を利用することができる。プロテアーゼ認識配列は、2つの方法のいずれかにおいて元の配列に沿って「歩かせる(walked)」ことができる(図1Aおよび図1B)。
1つの方法において、プロテアーゼ認識配列は、標的タンパク質をコードするヌクレオチド配列の複数のコドンの後に挿入することができ、それによって複数の核酸変異体を生産し、ここで各核酸変異体は、2つの天然コドンの間のユニークな位置に位置するプロテアーゼ認識配列を含有する(図1A)。別の方法において、プロテアーゼ認識配列は、標的タンパク質をコードする配列中の同数のヌクレオチドを置き換えることができ、これにより複数の核酸変異体を生産し、ここで各核酸変異体は、天然のヌクレオチドの等価のストレッチの代わりにプロテアーゼ認識配列を含有する(図1B)。
いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、標的タンパク質をコードする核酸配列のすべてのコドンの後に挿入することができ、これにより複数の核酸変異体を生産し、ここで各核酸変異体は、2つの天然のコドン(例えば、2つの隣接する天然のコドン)の間のユニークな位置に位置するプロテアーゼ認識配列を含有する。いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、最初および/または最後のコドンを除く、核酸配列のすべてのコドンの後に挿入することができる。代替的に、いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、1つおきのコドンの後、2つおきのコドンの後、3つおきのコドンの後、4つおきのコドンの後、10に1つのコドンの後、または20に1つのコドンの後に、挿入することができる。いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、ランダムに挿入されてもよい。いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、核酸の特定の領域、例えばN末端領域またはC末端領域に挿入することができる。いくつかの態様において、プロテアーゼ認識配列は、標的タンパク質をコードする核酸配列の連続したコドンを置き換えることができる。タンパク質の「N末端領域」は、本明細書で使用する場合、5’末端アミノ酸に隣接して位置する、100、90、80、70、60、50、40、30、20または10個のアミノ酸のストレッチを指すことができる。タンパク質の「C末端領域」は、本明細書で使用する場合、3’末端アミノ酸に隣接して位置する100、90、80、70、60、50、40、30、20または10個のアミノ酸のストレッチを指すことができる。各態様において、各核酸変異体は少なくとも1つの(または1つの)プロテアーゼ認識配列を含むことが、理解されるべきである。
いくつかの態様において、標的タンパク質の構造が知られているか、予測可能である場合、プロテアーゼ認識配列は、タンパク質の溶媒露出ループ領域に対応する領域に挿入することができる。いくつかの場合において、これらの溶媒露出ループ領域は、容易に切断可能であるプロテアーゼ認識配列の挿入に対して耐性であることが見出されている。したがって、いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、タンパク質の溶媒露出ループ領域に対応する領域にプロテアーゼ認識配列を含む核酸のライブラリーを構築する方法である。かかる方法は、プロテアーゼ認識配列を有するタンパク質を調製するための時間およびコストを節約する。いくつかの態様において、野生型核酸配列の合成を妨げる、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくライブラリー構築戦略を使用することが有利である。
いくつかの態様において、完全長認識配列を生成するために必要であるような、プロテアーゼ認識配列のより多くを組み込むことが有利となり得ることが理解されるべきである。例えば、プロテアーゼ認識配列がロイシンで始まり、配列がロイシンの後に挿入される場合、部分的な認識配列のみを、ロイシンが繰り返されないように挿入することができる(図2)。同様に、プロテアーゼ認識配列の最後のアミノ酸がプロリンであり、プロテアーゼ認識配列がプロリンの前に挿入される場合、プロリンが二重にならないように、部分的なプロテアーゼ認識配列のみを挿入してもよい。したがって、2つの天然のアミノ酸またはコドン(例えば、2つの隣接する天然のアミノ酸またはコドン)の間に位置するプロテアーゼ認識配列を有するタンパク質または核酸はそれぞれ、完全な認識配列が最終生成物中で再構成されるような様式で、2つの天然のアミノ酸またはコドンの間に挿入された部分的なプロテアーゼ認識配列を有する、タンパク質および核酸を包含する。
株の構築
本発明の核酸変異体は、組換え細胞(例えば、細菌細胞)に形質転換されて、最適な(例えば、活性および不活性化)組換えタンパク質をスクリーニングすることができる。スクリーニングのために使用される細胞は必ずしも、例えば関心対象の代謝経路等を操作する目的で、最適な組換えタンパク質を発現するために使用する細胞ではないことが、理解されるべきである。
いくつかの態様において、細胞のゲノムは、(a)標的タンパク質をコードする遺伝子の染色体の野生型(または内因性)コピーを、除去または変異させるように、および/または(b)細胞質の同族のプロテアーゼ発現を誘導する手段を含むように、修飾することができる。後者は、誘導性プロモーターを有する同族のプロテアーゼをコードする遺伝子を細胞ゲノムへ添加すること、または誘導性プロモーターを有する同族のプロテアーゼをコードする遺伝子を、例えばプラスミドなどのベクター上に提供することにより、達成することができる。代替的に、いくつかの態様において、細胞は完全に同族のプロテアーゼを欠いていてもよく、これはその後に、スクリーニング/選択ステップで添加することができる。いくつかの態様において、同族のプロテアーゼは、精製された形態で添加される。
いくつかの態様において、組換え細胞は、野生型遺伝子(すなわち、プロテアーゼ認識部位を有する組換えタンパク質に対応する野生型タンパク質をコードする野生型遺伝子)の機能的染色体コピーを欠くように修飾され、本発明の核酸変異体を含むプラスミドで形質転換される。理論に束縛されるものではないが、細胞からの遺伝子の染色体野生型コピーの欠失は相補性を許容し、核酸が低効率の組換え法(例えば、代償性の野生型遺伝子の存在に起因する細胞増殖が、偽陽性を表す場合)を介して挿入された場合に、バックグラウンドを最小にすることを補助する。いくつかの態様において、細胞中、例えば核酸変異体を含むエピソームベクター中に選択可能なマーカー(例えば、抗生物質耐性マーカー)を含めることは、偽陽性の割合を低減させ得る。
いくつかの態様において、細胞は、標的タンパク質と同様の機能を有するタンパク質をコードする野生型遺伝子を除去するように修飾されてもよい。例えば、いくつかの態様において、標的酵素(すなわち、類似の機能を提供する酵素)のアイソザイムをコードする遺伝子の染色体コピーが、スクリーニング/選択ステップ(複数可)におけるバックグラウンドを最小化するために、細胞から除去される。
いくつかの態様において、組換え細胞を修飾して、例えば、ラムダファージ(λ)リコンビナーゼ系遺伝子ガンマ(γ)、ベータ(β)およびexoを含有する少なくとも1つの核酸などの、誘導性リコンビナーゼ系を含むようにする。したがって、いくつかの態様において、リコンビニアリング(または組換え媒介性の遺伝子操作)方法を使用して、本発明の組換え細胞を修飾する。かかる相同組換え系を用いて、細胞ゲノムから野生型遺伝子の染色体コピーを導入する、または除去することができる。他のリコンビニアリング法も企図され、本明細書中で使用することができる。本発明はまた、特定の順序で核酸配列を結合する制限酵素およびリガーゼの使用も企図する(Strachan, T., et al., Human Molecular Genetics, Chapter 4, Garland Science, New York, 1999)。
タンパク質活性の選択
本発明の核酸変異体を発現する組換え細胞は、核酸変異体によってコードされる組換えタンパク質の回収を可能にする機能性プロテアーゼの不在下において、選択培地で増殖させることができる。例えば、いくつかの態様において、標的タンパク質の活性が、細胞増殖のために必要とされ得る。同族のプロテアーゼ認識配列の挿入が、組換えタンパク質の活性に有害な影響を与える場合には、おそらく細胞は、増殖欠陥を、例えば低下した増殖速度などを表わすであろう。従って、このスクリーニング/選択ステップにおいて、正常な増殖速度を有する(または増殖欠陥のない)細胞のみを、さらなる特徴付けのために選択する。本明細書で使用される「正常な増殖速度」は、対照の野生型細胞と同等の増殖速度を指す。いくつかの態様において、細胞が「正常な増殖速度」を有すると考えられるのは、増殖速度が、野生型の対照細胞(例えば、本発明の核酸変異体/組換えタンパク質なしの細胞)の増殖速度の約15%以内の場合である。例えば、細胞は、その増殖速度が、野生型対照細胞の増殖速度の50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%以内であれば、正常な増殖速度を有すると考えることができる。本明細書で使用する「増殖欠陥」を有する細胞とは、増殖できない細胞、または野生型対照細胞の増殖速度と比較して、10%を超える、15%を超える、20%を超える、または25%を超える、低下した増殖速度を有する細胞を指す。
本発明に従って使用される選択的増殖培地は、いくつかの態様において、組換えタンパク質の特定の特性に、例えば活性な組換えタンパク質の特定の機能に依存し得る。例えば、組換えPgiタンパク質を、利用可能な炭素源がグルコースのみである最小培地上で増殖させた場合、活性な組換えPgi変異体を含む細胞は良好に増殖するが、一方非活性な組換えPgi変異体を含む細胞の増殖は不十分である。いくつかの態様において、使用される選択培地は、組換えPgi変異体の基質に依存し得る。いくつかの態様において、「レスキュー」アプローチを使用して選択的増殖条件を生成し、ここで細胞増殖に必要とされる組換えタンパク質の活性は、細胞のゲノムから取り除かれ(例えば、野生型タンパク質(単数または複数)をコードする遺伝子(単数または複数)が、除去または変異されている)、その後核酸pgi変異体が細胞に導入される。これらの活性な核酸変異体は、細胞増殖を助け(レスキューし)(例えば細胞が増殖する)、不活性なものは、細胞増殖を助けない(例えば細胞は増殖しない)。
タンパク質の不活性化について選択
増殖欠陥を示さない細胞を、次に、同族のプロテアーゼの発現を誘導する選択条件下で増殖させる。このステップは、増殖欠陥を示す細胞の回収を可能にする。
増殖欠陥を示す細胞はおそらく、機能的同族のプロテアーゼの存在下で不活性化された組換えタンパク質(これらは機能的同族のプロテアーゼの不在において活性である)を保有する。これらの増殖欠陥の細胞を回収し、そこに含まれる核酸変異体を、さらなる特徴付けのために配列決定する。
さらなる特徴付けには、機能的な同族のプロテアーゼを欠く細胞中における、選択された核酸変異体の発現を含むことができる。これらの細胞の増殖を次に特徴付けし、溶解物を生成し、回収することができる。溶解物を次に、組換えタンパク質活性の喪失についてin vitroで試験することができる。かかる試験は、外因性の精製した同族のプロテアーゼの有りまたは無しでのインキュベーションの際の、タンパク質活性のアッセイを利用してもよい。種々のタンパク質活性アッセイが当該技術分野で知られており、これらのいずれも、本発明に従って用いることができる。選択されたタンパク質活性のアッセイは、タンパク質の種類に依存する。いくつかの態様において、プロテアーゼに暴露された場合に最も完全かつ迅速に不活性化する組換えタンパク質を、例えば関心対象の代謝経路の操作における、更なる使用のために選択することができる。
同族のプロテアーゼ誘導条件は、同族のプロテアーゼの発現を駆動するために選択される誘導性プロモーター系の種類に依存し、これは当該技術分野で知られている。例えば、イソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)をin vitro無細胞系に添加して、同族のプロテアーゼに作動可能に連結されたIPTG応答性プロモーターを活性化してもよい。
これらおよび他の側面は、以下の非限定的な実施例によって例示される。
本発明の少なくとも1つの態様のいくつかの側面をこのように説明してきたが、様々な変更、修飾および改良が当業者に容易に想起されることを、理解すべきである。かかる変更、修飾および改良は、この開示の一部であることが意図され、本発明の精神および範囲内にあることが意図される。したがって、前述の説明および図面は、例としてのみ存在する。

例1−大腸菌のホスホグルコースイソメラーゼ酵素
大腸菌(E. coli)のホスホグルコースイソメラーゼ(Pgi)酵素は、グルコース−6−リン酸とフルクトース−6−リン酸の相互変換を触媒し、これは解糖における最初の関与ステップである。この酵素を標的とするプロテアーゼは、細胞増殖中にこの重要な酵素の機能/活性を変化させることなく、無細胞反応における解糖とペントースリン酸経路の間の炭素フラックスの制御を可能にする。
Pgi変異体ライブラリーの構築
562メンバーの直鎖状二本鎖DNAライブラリーをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって設計して構築し、ここで天然の大腸菌pgi遺伝子配列(配列番号1)を、ヒトライノウイルス3C(HRV)プロテアーゼの8個のアミノ酸プロテアーゼ認識配列(配列番号38)をコードするヌクレオチド配列(配列番号37)を含むように修飾した(図1Aおよび1B)。ライブラリーの547メンバーは、野生型pgi遺伝子における549個のコドン(最初と最後のコドンを除く)の各々の後に挿入されたプロテアーゼ認識配列をコードするヌクレオチドを有する、変異体pgi遺伝子を含んでいた。追加のライブラリーメンバーを、プロテアーゼ認識配列の8アミノ酸をコードするヌクレオチド配列を有する野生型pgi遺伝子配列を置き換えることにより作成した。これらのメンバーは、コドン番号244、245、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、461、462で始まる15の異なる位置において、野生型遺伝子に置換を含有した(ここで、コドン番号は、置換配列の最初のコドンに対応する)。遺伝子のコード配列に加えて、各ライブラリーメンバーは、50bpの相同性アームも含んでいた(例えば、大腸菌ゲノムの野生型pgi遺伝子座に相同な、遺伝子の開始コドンの上流の50bpの追加の配列、および遺伝子の終止コドンの下流の50bp)。LEVLFQGP(配列番号38)の配列をアミノ酸L、LEまたはLEVの後に挿入する場合、それぞれEVLFQG(配列番号39)、VLFQGP(配列番号40)、またはLFQGP(配列番号41)のみが挿入された。同様に、配列をアミノ酸P、GPまたはQGPの前に挿入する場合、それぞれ、LEVLFQG(配列番号42)、LEVLFQ(配列番号43)またはLEVLF(配列番号44)のみが挿入された。さらに、挿入(または置換)がアミノ酸LPの間である場合、例えば、EVLFQG(配列番号45)のみが挿入(または置換)された。
株の設計
Keio collection(Mol. Syst. Biol. 2006;2:2006-08)からの大腸菌JW3985-1(Coli Genetic Stock Center;CGSC #10867)を、Pgiライブラリースクリーン用菌株として選択した。この株は、pgi遺伝子の代わりにカナマイシン耐性マーカー(KanR)を含む。スクリーンで使用する株を調製するために、いくつかの修飾を行った。まず、KanRを、大腸菌BT340(CGSC # 7629)から得たpCP20を使用し、Datsenko & Wanner(Proc Natl Acad Sci USA. 2000 Jun 6;97(12):6640-45、本明細書に参照により組み込まれる)の方法を採用して除去した。得られた株のpgi遺伝子座は、pgi遺伝子の最初の3つの塩基および最後の21塩基と、間に短いscar配列とを含んでいた。2つのプラスミド(pGLA042とpGLC217;図3、図4)をこの株に同時形質転換して、Pgiスクリーン(GL12−085)で使用する最終の株を、プールされたハイスループット選択アプローチ(後述)を通して作製した。pGLA042は、pKD46(大腸菌BW25113;GCSC # 7739から得る)から、pKD46のアラビノース誘導性発現系を温度誘導性λcI857−pR発現系と置き換えることにより作製した。この変化は、pGLA042からの、ファージλリコンビナーゼ系遺伝子γ、β、およびexoの温度誘導性発現を可能とする。pGLC217は、HRV 3Cプロテアーゼ(大腸菌における発現のためにコドン最適化;配列番号34)のアラビノース誘導性発現を提供する、低コピープラスミドであり、これの翻訳は、強力なリボソーム結合部位により促進される。pGLC217を欠く菌株も、個別選択およびアッセイアプローチ(下記参照)で使用するために作製した(GL12−052)。
個別選択およびアッセイアプローチ
GL12−052のpgiの染色体遺伝子座を、上記の直鎖状二本鎖DNAライブラリーの76メンバーのサブセットで組み換えた。このサブセットは、その結晶構造(タンパク質データバンクID:3NBU)によって予測されるように、Pgiの溶媒接触可能ループ領域中にプロテアーゼ認識配列を含んでいた。得られたPgiライブラリーメンバーは、野生型Pgi一次アミノ酸配列における以下の位置の後に、プロテアーゼ認識配列の挿入を有していた:2〜5、9、24〜25、33〜36、58〜59、85〜96、105〜111、113〜115、137〜141、143〜144、146、173〜176、196、250〜251、254、366〜370、398〜399、410〜414、447〜451、477、526〜532。
GL12−052は、30℃にて低塩LB(溶原性ブロス)(0.5×NaCl)中で、0.5の光学密度(OD)まで増殖させた。培養物を42℃の水浴に移し、15分間振盪して、pGLA042からのリコンビナーゼ系を誘導した。誘導された細胞は、標準的な方法に従ってエレクトロコンピテントにし、核酸変異体のライブラリーで形質転換した。各ライブラリーメンバー(または核酸変異体)を個別に(25μLの細胞と250ngのライブラリーメンバー)、または3メンバーのサブセットで形質転換し、1mLの低塩LB中30℃にて1時間以上回収した。回収した転換物を、1%グルコースを補充したM9寒天培地(M9G)にプレーティングした。プレートを30℃で1.5〜2日間インキュベートした。得られたコロニーは、プロテアーゼ認識配列を含むにも関わらず活性なPgi分子を含有するライブラリーメンバーを表した。これらのライブラリーメンバーのゲノムのPgi領域をPCR増幅し、配列決定した。配列を検証した株を次に、それらの増殖速度を決定するために、M9G培地を有する小規模振盪フラスコ培養物中で30℃で増殖させ、これにより、プロテアーゼ認識配列の挿入の、Pgi活性に対する影響を評価するための、in vivo方法を提供する。野生型増殖速度の15%以内の増殖速度を有する株は、プロテアーゼの不活性化に対する感受性を決定するスクリーニングの第2ラウンドに進行させた;元の76メンバーのサブセットのうち、41を進行させた。
プロテアーゼ感受性を評価するために、清澄化した溶解物を作製し、in vitroで外因性HRV 3Cプロテアーゼの存在下または不在下で、Pgi活性をアッセイした。M9G培養物を、ODが2となるまで増殖させ、ペレット化し(8000×g、8分、4℃)、洗浄し(10mLの1×PBS、4℃)、再懸濁させ(12mlの100mMトリス−HCl、pH7.5、4℃)、溶解し(AVESTIN(登録商標)Emulsiflex C3ホモジナイザー、15,000psiにて)、および清澄化した(22,000×g、15分、4℃)。清澄化した溶解物(100μL)を、±10単位の外因性HRV 3Cプロテアーゼ(ACCELAGEN(商標)H0101S)で、37℃で4時間処置し、Pgi活性についてアッセイした。Pgi活性は、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)に結合させ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)の還元を340nmの吸光度において37℃で5分間追跡することにより、アッセイした。反応物は、100mMのトリス−HCl(pH7.5)、8mMのMgSO、5mMのフルクトース−6−リン酸、1mMのNADP、0.25mg/mLのウシ血清アルブミン、Leuconostoc mesenteroides(MEGAZYME(登録商標)E-GPDH5)からの2.5単位の精製G6PDH、および30体積%の溶解物/プロテアーゼ試料を、含有していた。
最終的に、12のユニークなpgi遺伝子配列が選択され、これらは次のコドンの後に挿入されたHRV 3C認識配列を含有していた:108、109、110、138、410、526、527、528、529、530、531、および532。元の76メンバーのサブセット中のこれら12のメンバーは、M9G培地中で野生型の15%以内の増殖速度を示し、外因性プロテアーゼに暴露されると顕著に不活性化された(表1)。図5は、ライブラリーのサブセットに対する、プロテアーゼによる長時間の処置を示す。上述の実験から得られたデータに基づき、最適なPgi変異体は、アミノ酸526の後にHRV 3C認識配列を含んでいた(すなわち、遺伝子pgi−HRV−I526からのPgi−HRV−I526)。
プールされたハイスループット選択アプローチ
GL12−085のpgiの染色体座を、上記の方法を用いて、562メンバーのプールされたライブラリーと(等モル濃度で)再結合した。得られた細胞ライブラリーを、アラビノースを欠き、34μg/mLのクロラムフェニコールおよび1%グルコースを補充したM9寒天培地(M9CG)にプレーティングした。細胞をプレーティングしてライブラリーの5倍のカバレッジを得、こうして約250細胞/プレートを有する11のプレートを得て、これにより方法の次のステップでの容易なレプリカプレーティングを可能にした。これらのプールされたライブラリープレートを、37℃で1.5〜2日間インキュベートした。活性なPgiを提供するライブラリーメンバーを表すコロニーを、その後、M9GC培地と、34μg/mLのクロラムフェニコール、1%グルコースおよび2%アラビノースを補充したM9寒天培地(M9CGA)の両方にレプリカプレーティングした。レプリカプレートを37℃で1.5〜2日間インキュベートした。M9CGプレート上に存在するが、M9CGAプレート上に存在しないすべてのコロニーを、さらなる分析のために回収した。
これらのコロニーのゲノムのPgi領域をPCR増幅し、配列決定した。7つのユニークなpgi遺伝子配列が同定され、これらは、次のコドンの後に挿入されたHRV 3C認識配列を含んでいた:524、525、526、528、529、531および545。メンバー526、528、529、および531はまた、76メンバーのサブセットからも、上述の個別スクリーニングアッセイを使用して同定された。
タンパク質結晶構造
個別のおよびプールされたスクリーンから得られたほぼすべての15のPgi変異体を、Pgiについて公表された結晶構造(タンパク質データバンクID:3NBU)の溶媒露出ループ領域上にマッピングする。また、変異体526〜532は、PgiのC末端ヘリックスに先行するループ領域に対応し、および変異体524〜525は、触媒活性を有する、別のヘリックスのC末端に対応する(図6)。524〜532の領域に挿入された認識配列のプロテアーゼ媒介性の切断は、こうしてC末端ヘリックスを切断し、先行する触媒ヘリックスの奇形が生じ得る。Pgiは二量体であるために、C末端ヘリックスの除去はおそらく有害であり、このヘリックスは二量体を互いに「ラッチ」する助けとなる。
標的Pgiの効果的なプロテアーゼ媒介性不活性化の実証
大腸菌BL21(DE3)のpgi遺伝子を、pgi−HRV−I526(配列番号9)で置き換えた。この株(GL12−116)を、3つのプラスミドで個別に形質転換した:pACYCDuet−1、pGLC089(図7)、およびpGLC221(図8)。pACYCDuet−1は低コピー空ベクター対照プラスミドであり、一方pGLC089とpGLC221は、イソプロピルβ−D−1チオガラクトピラノシド(IPTG)で誘導された場合に、T7プロモーターからHRV 3Cプロテアーゼ(大腸菌での発現のためにコドン最適化)を発現することができる。pGLC089のプロテアーゼ遺伝子は、得られるHRV 3Cプロテアーゼが、周辺質中のプロテアーゼを隔離するN末端OmpAリーダー(MKKTAIAIAVALAGFATVAQA)(配列番号46)を有するような様式で、追加の配列を含み、一方pGLC221のプロテアーゼ遺伝子は、かかるリーダーを欠き、細胞質で発現される。これらの株は、規定のグルコース培地中で37℃で中間対数期まで増殖させ、0.8mMのIPTGで2時間誘導した。清澄化溶解物を作製し、その後Pgi活性についてアッセイした(上記のように)。表2は、誘導前の各菌株の増殖速度と、清澄化溶解物で測定されたPgi活性を示す。HRV 3Cプロテアーゼが細胞質で発現された場合、増殖速度は、プロテアーゼを欠く株に比べて40%低下し、これはおそらく、IPTG誘導性の過剰発現の前の、プロテアーゼの漏出性発現による。
例2−大腸菌のホスホトランスアセチラーゼ酵素
大腸菌(E. coli)のホスホトランスアセチラーゼ(Pta)酵素(リン酸アセチルトランスフェラーゼとも呼ばれる)は、酢酸オーバーフロー代謝に最初に関与する反応を触媒する:
アセチル−CoA+リン酸←→アセチルリン酸+コエンザイムA
酢酸オーバーフローは、急速に増殖する大腸菌のグルコース供給好気性培養物中で起こる。生産培地中に排出される酢酸の蓄積は、増殖速度、増殖密度、および組換えタンパク質の生産を制限し、これは工業的発酵における典型的な問題である。Pta活性を除去された株は、それらの野生型対応物より日常的に15〜20%遅く増殖し、酢酸排出を減少させる一方で、オーバーフローの問題を解決せず、なぜならば、株は代わりに、同様の有害な影響を持つ乳酸およびピルビン酸を排出するからである。無細胞生産工程でのPtaを標的とするプロテアーゼは、酢酸の蓄積を防止し、炭素フラックスをトリカルボン酸サイクルにシフトし、一方で株が、それらのpta除去対応物よりも速い最大増殖速度で増殖することを可能とする。
Pta変異体ライブラリーの構築
200メンバーの直鎖状二本鎖DNAライブラリーを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により設計して構築し、ここで天然の大腸菌pta遺伝子配列(配列番号47)を修飾して、ヒトライノウイルス3C(HRV)プロテアーゼの8アミノ酸のプロテアーゼ認識配列(配列番号38)をコードするヌクレオチド配列(配列番号37)を含めた。プロテアーゼ認識モチーフをコードするヌクレオチド配列は、野生型pta遺伝子の次のコドンの後に挿入された:350、380〜388、401〜405、409〜415、426〜431、434〜438、446〜465、475〜483、490〜495、502〜508、511〜518、526〜538、544〜549、552〜563、577〜586、589〜603、615〜620、626〜627、629〜632、639〜650、653〜660、669〜674、681〜687、689〜698、709〜713。遺伝子のコード配列に加えて、各ライブラリーメンバーは、50塩基対(bp)の相同アームも含んでいた(例えば、大腸菌ゲノムの野生型pta遺伝子座に相同である、遺伝子の開始コドンの上流の50bpの追加の配列、および遺伝子の終止コドンの下流の50bpの追加の配列)。LEVLFQGP(配列番号38)配列をアミノ酸L、LEまたはLEVの後に挿入する場合、それぞれEVLFQGP(配列番号39)、VLFQGP(配列番号40)またはLFQGP(配列番号41)のみが挿入された。同様に、配列をアミノ酸P、GPまたはQGPの前に挿入する場合、それぞれLEVLFQG(配列番号42)、LEVLFQ(配列番号43)またはLEVLF(配列番号44)のみが挿入された。さらに、挿入がアミノ酸LPの間の場合、例えばEVLFQG(配列番号45)のみが挿入された。
株の設計
Ptaライブラリースクリーンのために、Keio collection(Mol. Syst. Biol. 2006; 2:2006-08)からの大腸菌JW2294-1(Coli Genetic Stock Center;CGSC #9844)の修飾バージョンを作製した。スクリーンにおける使用のための株を調製するために、JW2294-1のゲノムを2つの方法、例1で前述したホスホグルコースイソメラーゼのため方法を用いて修飾した。第1に、pta遺伝子の代わりに位置されたKanRマーカーを除去して、pta遺伝子の最初の3塩基および最後の21塩基ならびにそれらの間の短いscar配列を含んだpta遺伝子座を残した。第2に、アセチル−CoAシンセターゼ(すなわち、acs)をコードする遺伝子をKanRで置き換え、それにより、酢酸を唯一の炭素源として増殖する能力を欠いており、カナマイシンに対する耐性を回復した株を作製した。先に述べたリコンビナーゼプラスミド(pGLA042;図3)をこの株に形質転換して最終的なスクリーン株(GL13−052)を作製し、これを個別の選択およびアッセイアプローチで使用した。
個別選択およびアッセイアプローチ
GL13−052におけるptaの染色体遺伝子座を、HRVプロテアーゼ認識配列がPtaのC末端触媒ドメインの予測された溶媒接触可能ループ領域に位置している、上述の200メンバーの直鎖状二本鎖DNAライブラリーを用いて、個別に組換えした。大腸菌Ptaの結晶構造はまだ決定されていないので、前述のループ領域の予測は、大腸菌PtaのC末端触媒ドメインを、公開された結晶構造を有する異種酵素のそれに対して(すなわち、タンパク質データバンクID:1R5Jおよび2AF3)、アミノ酸配列アラインメントを実施して行った。
GL13−052の2リットル(L)の培養物を、10μg/mLのカナマイシンおよび50μg/mLのカルベニシリンを含有する低塩LB(5g/Lの酵母抽出物、10g/Lのトリプトン、5g/LのNaCl)中、30℃で、600nmでの光学密度が0.5となるまで増殖させた。培養物を42℃の水浴に移し、30分間振盪して、pGLA042からのリコンビナーゼ系を誘導した。誘導された細胞を標準的な方法に従ってエレクトロコンピテントにし、50μLのアリコートを液体窒素でフラッシュ凍結し、続いて−80℃で保存した後、ライブラリーメンバーで組換えを行った。
各ライブラリーメンバーのDNAを、個別に形質転換して(25μLの細胞および50ngのライブラリーメンバーのDNA)、1mLの低塩LB中30℃で3時間以上回収した。回収した形質転換物を、1%酢酸および10μg/mLのカナマイシンを補充したM9寒天培地にプレーティングし、プレートを37℃で2〜3日間インキュベートした。コロニーを生成した組換え事象は、プロテアーゼ認識配列モチーフを含むにもかかわらず、活性なPta酵素を含有したライブラリーメンバーの代表的なものであった。これらのライブラリーメンバーのゲノムのPta領域をPCR増幅し、配列決定した。配列検証株はその後コンピテントにし、pGLC217で形質転換し、HRVプロテアーゼのアラビノース誘導性発現を可能とした。株はまた、HRVプロテアーゼをコードする遺伝子をタバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼをコードする遺伝子で置き換えたことを除いてpGLC217と同一である、対照プラスミド(pGLC219)でも形質転換した。このプロテアーゼは、Pta変異体を切断しない。
in vivoでのプロテアーゼ感受性を評価するために、増殖速度と酢酸排出を、0.5%グルコース、10μg/mLのカナマイシン、および34μg/mLクロラムフェニコールを含有するM9最少培地中で37℃で増殖させたpGLC217またはpGLC219のいずれかを保有する生存可能なPta変異体を含む株について、測定した。これらの培養物は±2%のアラビノースで増殖させ、プロテアーゼを過剰発現させた。したがって、各生存可能なPta変異体の増殖速度を、4つの条件下で試験した:(1)TEVプロテアーゼ発現が誘導されない、(2)アラビノース誘導性のTEVプロテアーゼ発現、(3)HRVプロテアーゼ発現が誘導されない、および(4)アラビノース誘導性のHRVプロテアーゼ発現。条件(3)および(4)は、HRVプロテアーゼ媒介性のPta非活性化を増殖速度によって評価することを可能にし、一方条件(1)および(2)は、プラスミドの維持およびアラビノース誘導性のタンパク質発現によってもたらされる、代謝負荷についての対照を提供する。陽性対照として、野生型ptaを有する株を研究に含め、一方ptaを除去された株は、陰性対照として機能した。
対照株と比較した増殖および酢酸排出の表現型に基づき、4つのユニークなPta変異体が200メンバーのライブラリーから最終的に選択された。これらの変異体は、HRVプロテアーゼ切断モチーフを、アミノ酸381、382、387、および409(配列番号50、52、54、56、それぞれ配列番号49、51、53、55によりコードされる)の後に挿入されて含有した。図10Aは、野生型Ptaおよびpta対照と比較した、選択した変異体についての酢酸排出データを示し、図10Bは、乳酸排出データを示す。野生型Pta対照は高酢酸および低乳酸の表現型を示し、一方pta対照は、逆の表現型を示す。したがって、特定のPta変異体がHRVプロテアーゼ媒介性非活性化に感受性である場合、それはHRVプロテアーゼの誘導の不在下で、高酢酸および低乳酸を示すはずであり、一方HRVプロテアーゼが誘導された場合には、逆を示す。TEVプロテアーゼ対照においては、TEVプロテアーゼ認識配列がPta変異体に存在しないため、誘導に関わらず、酢酸は高く乳酸は低いはずである。明らかに、変異体381、382、387、および409は、これらの基準を満たしている。
これらのPta変異体がHRVプロテアーゼに感受性であったことをさらに実証するために、in vitro活性アッセイを実施した。図11は、37℃で30分間インキュベーションした後に外因的に供給されたHRVプロテアーゼの存在下または不在下における、各Pta変異体の活性を示す。すべての場合において、Pta活性は、HRVプロテアーゼとのインキュベーションの際に劇的に減少した。変異体381(配列番号50)は、野生型に近い活性を有することと、プロテアーゼ媒介性非活性化に特に感受性であることとの間の最良のバランスを示した。
例3−大腸菌のトランスケトラーゼ酵素
大腸菌(E.coli)の主要およびマイナーなトランスケトラーゼ酵素(それぞれTktAおよびTktB)は、ペントースリン酸経路における2つの可逆的ケトール転移反応を触媒する:
フルクトース−6−リン酸+グリセルアルデヒド−3−リン酸←→エリスロース−4−リン酸+キシルロース−5−リン酸
リボース−5−リン酸+キシルロース−5−リン酸←→セドヘプツロース−7−リン酸+グリセルアルデヒド−3−リン酸
トランスケトラーゼ活性は、エリスロース−4−リン酸、すなわち、3個の芳香族アミノ酸ならびにいくつかのビタミンの生産に必要とされるキーとなる中心の炭素代謝物の、適切な供給を保証する。トランスケトラーゼ活性を欠いている株は、例えば、芳香族アミノ酸などのエリスロース−4−リン酸由来の化合物およびビタミンの補充を必要とする。高価ともなり得るかかる補充があったとしても、発酵において高い細胞密度への増殖は困難である。トランスケトラーゼはまた、ペントースリン酸経路を解糖に接続し、グルコースのフラックスが高い場合、ペントースリン酸を、過剰なヌクレオチドの生産から吸い上げる。トランスケトラーゼを標的とするプロテアーゼは、その重要な機能を細胞増殖の間に大幅に変更することなく、無細胞反応においてペントースに由来する分子の生産に利益をもたらすが、これは、高ペントースリン酸経路のフラックスが、解糖へと吸い上げられることを防止するからである。トランスケトラーゼの結晶構造を、図12に示す。
トランスケトラーゼA変異体ライブラリーの構築
200メンバーの直鎖状二本鎖DNAライブラリーを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により設計して構築し、ここで天然の大腸菌トランスケトラーゼA(tktA)遺伝子配列(配列番号57)を修飾して、HRVプロテアーゼの8アミノ酸プロテアーゼ認識配列(配列番号38)をコードするヌクレオチド配列(配列番号37)を含めた。プロテアーゼ認識モチーフをコードするヌクレオチド配列は、野生型tktA遺伝子の次のコドンの後に挿入された:22〜24、43〜55、78〜83、88〜110、138〜148、172〜175、185〜192、196〜200、208〜210、218〜220、233〜238、245〜257、261〜287、294〜296、331〜336、350〜354、371〜372、388〜403、484〜487、508〜511、523〜529、544〜551、573〜577、591〜593、601〜607、624〜627、633〜640、648〜651。遺伝子のコード配列に加えて、各ライブラリーメンバーは、50塩基対(bp)の相同アームも含んでいた(例えば、大腸菌ゲノムの野生型tktA遺伝子座に相同であるそれぞれ50bpの配列、すなわち遺伝子の開始コドンの上流の50bpの追加の配列、および遺伝子の終止コドンの下流の50bpの追加の配列)。LEVLFQGP(配列番号38)配列をアミノ酸L、LEまたはLEVの後に挿入する場合、それぞれEVLFQGP(配列番号39)、VLFQGP(配列番号40)またはLFQGP(配列番号41)のみが挿入された。同様に、LEVLFQGP(配列番号38)をアミノ酸P、GPまたはQGPの前に挿入する場合、それぞれLEVLFQG(配列番号42)、LEVLFQ(配列番号43)またはLEVLF(配列番号44)のみが挿入された。さらに、LEVLFQGP(配列番号38)の挿入がアミノ酸LPの間の場合、例えばEVLFQG(配列番号45)のみが挿入された。
株の設計
TktAライブラリースクリーンのために、Keio collection(Mol. Syst. Biol. 2006; 2:2006-08)からの大腸菌JW5478-1(Coli Genetic Stock Center; CGSC #11606)の修飾バージョンを作製した。スクリーンにおける使用のための株を調製するために、JW5478-1のゲノムを2つの方法、例1で前述した方法を用いて修飾した。第1に、tktA遺伝子の代わりに位置されたKanRマーカーを除去して、tkt遺伝子の最初の3塩基および最後の21塩基ならびにそれらの間の短いscar配列を含んだtktA遺伝子座を残した。第2に、マイナーなトランスケトラーゼ(tktB)をコードする遺伝子をKanRで置き換え、それにより、いかなるトランスケトラーゼ活性も欠いており、カナマイシンに対する耐性を回復した株を作製した。リコンビナーゼプラスミドpGLA042(図3)をこの株に形質転換して最終的なスクリーン株GL13−053を作製し、これを個別の選択およびアッセイアプローチで使用した。
個別選択およびアッセイアプローチ
GL13−050のtktAの染色体遺伝子座を、その結晶構造(タンパク質データバンクID:1QGD)により予測されるように、HRVプロテアーゼ認識配列をTktAの溶媒接触可能ループ領域に配置した、上記の200メンバーの直鎖状二本鎖DNAライブラリーを用いて個別に組み換えした(図11参照)。
GL13−050の2リットル(L)の培養物を、改変フォーゲルボナーE(mVBE)培地(1×VBE最小塩、0.4%グルコース、2%カザミノ酸、1mMのトリプトファン、0.25mMの2,3−ジヒドロキシ安息香酸、30μMのp−アミノ安息香酸、30μMのp−ヒドロキシ安息香酸、5μMピリドキシン−HCl、10μg/mLのカナマイシン)中30℃で、600nmでの光学密度が0.5となるまで増殖させた。培養物を42℃の水浴に移し、30分間振盪して、pGLA042からのリコンビナーゼ系を誘導した。誘導された細胞を標準的な方法に従ってエレクトロコンピテントにし、50μLのアリコートを液体窒素でフラッシュ凍結し、続いて−80℃で保存した後、ライブラリーメンバーで組換えた。
各ライブラリーメンバーのDNAを、個別に形質転換して(25μLの細胞および50ngのライブラリーメンバーDNA)、1mLの低塩LB中30℃で3時間以上回収した。回収した形質転換物を、1%グルコースおよび10μg/mLのカナマイシンを補充したM9寒天培地にプレーティングし、プレートを37℃で2〜3日間インキュベートした。コロニーを生成した形質転換物/組換え物は、プロテアーゼ認識配列モチーフを含むにもかかわらず、活性なTktA分子を含有したライブラリーメンバーの代表的なものであった。これらのライブラリーメンバーのゲノムのTktA領域をPCR増幅し、配列決定した。配列検証株はその後コンピテントにし、pGLC217で形質転換し、HRVプロテアーゼのアラビノース誘導性発現を可能とした。株はまた、HRVプロテアーゼをコードする遺伝子をタバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼをコードする遺伝子で置き換えたことを除いてpGLC217と同一である、対照プラスミド(pGLC219)でも形質転換した。このプロテアーゼは、TktA変異体を切断しない。
in vivoでのプロテアーゼ感受性を評価するために、増殖速度を、0.5%グルコース、10μg/mLのカナマイシン、および34μg/mLクロラムフェニコールを含むM9最少培地中で37℃で増殖させたpGLC217またはpGLC219のいずれかを保有する生存可能なTktA変異体を含む株について、測定した。これらの培養物は±2%のアラビノースで増殖させ、プロテアーゼを過剰発現させた。したがって、各生存可能なTktA変異体の増殖速度を、4つの条件下で試験した:(1)TEVプロテアーゼ発現が誘導されない、(2)アラビノース誘導性のTEVプロテアーゼ発現、(3)HRVプロテアーゼ発現が誘導されない、および(4)アラビノース誘導性のHRVプロテアーゼ発現。条件(3)および(4)は、HRVプロテアーゼ媒介性のTktAの非活性化を増殖速度によって評価することを可能にし、一方条件(1)および(2)は、プラスミドの維持およびアラビノース誘導性のタンパク質発現によってもたらされた、代謝負荷についての対照を提供する。
5つのユニークなTktA変異体が、200メンバーのライブラリーから選択された。選択された変異体は、HRVプロテアーゼ切断モチーフを、アミノ酸635、636、637、638、および640(それぞれ配列番号64〜68、それぞれ配列番号58〜62によりコードされる)の後に挿入されて含有した。表3に示すように、選択された変異体は、HRVプロテアーゼの発現が誘導されなかった場合には、最小グルコース培地における増殖を支援することができたが、HRVプロテアーゼが誘導された場合には、その増殖は著しく損なわれた。TEVプロテアーゼ対照が示すように、プロテアーゼの誘導によりもたらされた増殖障害は、単にタンパク質過剰発現の負担的性質の結果ではなかった。したがって、これらのTktA変異体は、in vivoでのHRVプロテアーゼ媒介性の非活性化に感受性であった。
タンパク質結晶構造
TktAの公表された結晶構造(タンパク質データバンクID:1QGD)に従って、スクリーンから得た5つのTktA変異体(表3)を、C末端ヘリックスの直前に先行するループにマッピングする(図11)。TktAは二量体として活性であり、このループは、二量体化界面に生じる。理論に束縛されることなく、HRVプロテアーゼによるこのループの切断はおそらく、TktAの二量体化する能力を破壊する。実際、トランスケトラーゼの二量体化は、活性な酵素の形成を律速する(J. Biol. Chem. 1981; 256:4877-83)。
その他の態様
本明細書で開示された特徴のすべては、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本明細書で開示された各特徴は、同一、等価、または類似の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、特に明記しない限り、開示された各特徴は、等価または類似の特徴の一般的系列の一例に過ぎない。
上記の説明から、当業者は本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、その精神および範囲から逸脱することなく本発明の様々な変更および修正を行って、これを様々な用途および条件に適合させることができる。したがって、他の態様もまた、特許請求の範囲内である。
均等物
本発明のいくつかの態様を本明細書に記載および説明してきたが、当業者は、本明細書に記載された機能を実行し、および/または結果および/または1もしくは2以上の利点を得るためのさまざまな別の手段および/または構造を容易に想像し、かかる変形および/または修正の各々は、本明細書に記載の本発明の態様の範囲内であるとみなされる。より一般的に、当業者は容易に、本明細書に記載のすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が例示的であることを意味することを理解するであろうし、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成は、特定の用途または本発明の教示(複数可)が使用されるところの用途に依存することを理解する。当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載した特定の発明の態様の多くの均等物を認識または確認することができる。したがって、前述の態様は、ほんの一例としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内において、本発明の態様は、具体的に記載し特許請求された以外の方法でも実施できることが、理解されるべきである。本開示の発明の態様は、本明細書に記載の個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に向けられている。また、2または3以上のかかる特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、かかる特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が互いに矛盾しない場合には、本開示の発明の範囲内に含まれる。
本明細書中で定義され使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書における定義、および/または定義された用語の通常の意味を支配すると理解されるべきである。
本明細書および特許請求の範囲において使用される不定冠詞「a」および「an」は、明らかに逆が示さない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
本明細書および特許請求の範囲において使用される語句「および/または」は、そのように結合された要素、すなわち、ある場合には接続的に存在する要素であり、他の場合には離接的に存在する要素の、「いずれかまたは両方」を意味すると理解されるべきである。「および/または」で列挙された複数の要素は、同様の様式で、すなわち、そのように結合された要素の「1または2以上」と解釈されるべきである。「および/または」節によって具体的に識別された要素以外の他の要素も、具体的に識別された要素と関連するか非関連かに関わらず、任意に存在してよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンドの言語と組み合わせて使用する場合には、一態様においては、Aのみを指し(任意にB以外の要素を含む);別の態様においては、Bのみを指し(任意にA以外の要素を含む);さらに別の態様においては、AとBの両方を指す(任意にその他の要素を含む)、などである。
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「または」は、上記に定義した「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する場合、「または」または「および/または」は、包括的であると、すなわち、多数のまたはリストの要素ならびに追加のリストされていない項目の、少なくとも1つ、さらにまた1より多くを包含すると、解釈されるべきである。逆が明確に示されている場合にのみ、例えば「1つのみ」もしくは「正確に1つ」、または特許請求の範囲で用いられる場合に「からなる」などは、多数のまたはリストの要素の正確に1つの要素の包含を意味する。一般的に、本明細書で用いられる用語「または」は、「いずれか」、「の1つ」、「1つのみ」または「正確に1つ」などの排他性の用語が先行する場合にのみ、排他的代替物(すなわち、「一方または他方、しかし両方ではない」)を示すものとして解釈されるべきである。特許請求の範囲で用いられる場合、「から本質的になる」は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
明細書および特許請求の範囲において本明細書中で使用される、1または2以上の要素のリストを参照しての語句「少なくとも1つ」は、要素のリスト内の任意の1または2以上の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、ただし必ずしも、要素のリスト内に具体的に挙げられたそれぞれおよびすべての要素の少なくとも1つを含む必要はなく、要素のリスト内の任意の組み合わせを除外しないことが、理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも1つ」の語句が参照する要素のリスト内に具体的に同定された要素以外にも、具体的に同定された要素と関連するか非関連かにかかわらず、要素が任意に存在することを許容する。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同等に、「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)とは、一態様において、少なくとも1つ、任意に1つより多くのAを含み、Bは存在しない(および任意に、B以外の要素を含む)ことを指し;別の態様において、少なくとも1つ、任意に1つより多くのBを含み、Aは存在しない(および任意に、A以外の要素を含む)ことを指し;さらに別の態様において、少なくとも1つ、任意に1つより多くのAを含み、および少なくとも1つ、任意に1つより多くのBを含む(および任意に、他の要素を含む)ことを指す、などである。
また、明らかに逆が示されない限り、1つより多くのステップまたは行為を含む、本明細書に特許請求されたいかなる方法においても、方法のステップまたは行為の順序は必ずしも、方法のステップまたは行為が記載されている順序に限定されない、ということが理解されるべきある。
本明細書に開示されたすべての参考文献、特許および特許出願は、それぞれが引用されている主題に関して、参照によって本明細書に組み込まれ、いくつかのケースでは、文書全体を包含し得る。
特許請求の範囲において、および上記の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「保有する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「構成される」などの語句は、オープンエンド、すなわちそれらを含むがそれらに限定されないことを意味する。米国特許庁マニュアルのPatent Examining Procedures, Section 2111.03に記載されているように、「からなる」および「から本質的になる」の移行句のみが、それぞれクローズまたは半クローズの移行句とされるべきである。
配列表

Claims (13)

  1. 配列番号17の配列のアミノ酸108、109、110、138、410、524、525、526、527、528、529、530、531、532、または545の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有する、配列番号17の配列を含む組換えホスホグルコースイソメラーゼタンパク質。
  2. 配列番号48のアミノ酸配列のアミノ酸381、382、387、または409の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有する、配列番号48の配列を含む組換えホスホトランスアセチラーゼタンパク質。
  3. 配列番号63の配列のアミノ酸635、636、637、638または640の後に位置するプロテアーゼ認識配列を有する、配列番号63の配列を含む組換えトランスケトラーゼAタンパク質。
  4. プロテアーゼ認識配列が、アラニンカルボキシペプチダーゼ、Armillaria melleaアスタシン、細菌性ロイシルアミノペプチダーゼ、癌凝血原、カテプシンB、クロストリパイン、細胞質アラニルアミノペプチダーゼ、エラスターゼ、エンドプロテイナーゼArg−C、エンテロキナーゼ、ガストリクシン、ゼラチナーゼ、Gly−Xカルボキシペプチダーゼ、グリシルエンドペプチダーゼ、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ、ヒポデルミンC、Iga特異的セリンエンドペプチダーゼ、ロイシルアミノペプチダーゼ、ロイシルエンドペプチダーゼ、lysC、リソソームプロ−Xカルボキシペプチダーゼ、リシルアミノペプチダーゼ、メチオニルアミノペプチダーゼ、粘液細菌、ナリジリシン、膵臓エンドペプチダーゼE、ピコルナイン2A、ピコルナイン3C、プロエンドペプチダーゼ、プロリルアミノペプチダーゼ、プロタンパク質コンバターゼI、プロタンパク質コンバターゼII、ルスセリリシン、サッカロペプシン、セメノゲラーゼ、T−プラスミノーゲンアクチベーター、トロンビン、組織カリクレイン、タバコエッチウイルス(TEV)、トガビリン、トリプトファニルアミノペプチダーゼ、U−プラスミノーゲンアクチベーター、V8、ベノムビンA、ベノムビンAB、およびXaa−プロアミノペプチダーゼ、からなる群から選択されるプロテアーゼによって認識されるプロテアーゼ認識配列である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組換えタンパク質。
  5. プロテアーゼ認識配列が、配列番号38の配列を含むヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ認識配列である、請求項に記載の組換えタンパク質。
  6. 組換えタンパク質が、配列番号25の配列を含む、請求項に記載の組換えタンパク質。
  7. 組換えタンパク質が、配列番号50の配列を含む、請求項に記載の組換えタンパク質。
  8. 組換えタンパク質が、配列番号66の配列を含む、請求項に記載の組換えタンパク質。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の組換えタンパク質をコードする、核酸。
  10. 請求項に記載の核酸を含む、ベクター。
  11. 請求項10に記載のベクターを含む、細胞。
  12. 請求項1〜のいずれか一項に記載の組換えタンパク質を発現する、細胞。
  13. 請求項11または12に記載の細胞の、溶解物。
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