JP6483378B2 - 換気システム - Google Patents

換気システム Download PDF

Info

Publication number
JP6483378B2
JP6483378B2 JP2014182189A JP2014182189A JP6483378B2 JP 6483378 B2 JP6483378 B2 JP 6483378B2 JP 2014182189 A JP2014182189 A JP 2014182189A JP 2014182189 A JP2014182189 A JP 2014182189A JP 6483378 B2 JP6483378 B2 JP 6483378B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air supply
temperature
building
ventilation system
mechanical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014182189A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016056980A (ja
Inventor
七岡 寛
寛 七岡
洋 黒木
洋 黒木
田中 宏典
宏典 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa House Industry Co Ltd filed Critical Daiwa House Industry Co Ltd
Priority to JP2014182189A priority Critical patent/JP6483378B2/ja
Publication of JP2016056980A publication Critical patent/JP2016056980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6483378B2 publication Critical patent/JP6483378B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、換気システムに関し、特に、1階または複数階建ての建物の換気システムに関する。
住宅などの一般的な建物には、第一種換気システムおよび第三種換気システムのいずれかが採用されることが多い。第一種換気システムでは、給気および排気の両方が機械にて行われる。これに対し、第三種換気システムでは、排気のみ機械で行い、屋内側を負圧とすることで、外気を自然給気する。
第三種換気システムでは、屋内外の温度差の影響を受けるため、季節によって換気量が異なる。そのため、特開2000−356384号公報(特許文献1)では、建物の1階に設けられた自然換気用開口部の開度を屋内外の温度差によって調整する常時換気システムが提案されている。また、この常時換気システムでは、建物の2階には、常時作動する給気ファンが設けられ、2階のみ第一種換気方式が採用されている。
さらに、次のような換気システム(構造)も公知である。特開2013−124815号公報(特許文献2)には、建物の1階および2階に給気装置および自然排気口を備えた住宅において、屋内外の温度差によって給気装置の運転および停止が行われることが開示されている。また、家屋の換気構造としては、特開2002−71186号公報(特許文献3)に、一階空間と二階空間との間の天井裏空間に外気導入装置を設置し、上記天井裏空間から、各通気口を介して一階空間および二階空間に空気を流動させることが開示されている。
特開2000−356384号公報 特開2013−124815号公報 特開2002−71186号公報(特許第3488921号)
第三種換気システムは、第一種換気システムよりも、コスト(イニシャルコストおよびランニングコスト)面において有利である一方で、建物の上階(2階以上)においては、重力換気による給気が望み難い。このような問題に対処するために、特許文献1では、上述のように、建物の1階部分を第三種換気方式、2階部分を第一種換気方式とする複合型換気システムが提案されている。しかしながら、ランニングコストや省エネルギー化の観点などから、上階においてもできるだけ自然給気によって換気することが望ましい。
これに対し、特許文献2では、建物の1階および2階の双方に給気装置を設け、必要な場合にのみ給気装置による機械給気を行うことが開示されている。しかし、給気装置の運転が必要か否かは、屋内外の温度差で判断されるため、特許文献2の換気システムでは、屋内および屋外の両方に温度センサが必要となる。
また、屋外に設置された温度センサにより検知される外気温度は、日射の影響を直接受けるため、百葉箱に温度センサを入れるなど、十分な日除け対策を施すことが望まれるが、一般的な住宅では実用性が低い。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、温度センサの個数を減らしても、一年を通じて適切に屋内の換気を行うことのできる換気システムを提供することである。
この発明のある局面に従う換気システムは、建物内の換気を行うための換気システムであって、機械給気装置と、温度センサと、制御手段とを備える。機械給気装置は、建物の居室に設けられた給気口から外気を居室内に強制的に送り込む。温度センサは、建物の小屋裏空間内に設けられ、小屋裏空間の温度を検知する。制御手段は、温度センサにより検知された温度に応じて機械給気装置の運転および停止を制御することで、機械給気と自然給気とを切り替える。
好ましくは、温度センサは、小屋裏空間の高さ寸法の1/2以下の領域に設けられている。
好ましくは、制御手段は、温度センサにより検知された温度が所定温度未満の場合にのみ、機械給気装置を運転する。
また、制御手段は、機械給気装置の運転中に、温度センサにより検知された温度が所定温度以上となった場合、所定温度以上の時間が所定時間経過するまで、機械給気装置の運転を継続させることが望ましい。
好ましくは、当該換気システムは、建物の非居室に設けられた吸い込み口から強制的に空気を吸い込んで排気するための機械排気装置をさらに備える。この場合、制御手段は、機械排気装置を常時運転することが望ましい。
好ましくは、建物は、複数階建てであり、給気口は、建物の上階に位置する、小屋裏空間下の居室に設けられている。この場合、当該換気システムは、建物の1階の居室に設けられ、居室内に外気を自然給気するための給気開口部をさらに備えることが望ましい。
本発明によれば、内外温度差を小屋裏空間の温度で代替するため、温度センサの個数を減らしても、一年を通じて適切に屋内の換気を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る建物の換気システムの概略構成を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る換気システムの機能構成を示すブロック図である。 内外温度差と小屋裏温度との相関関係を示すグラフである。 小屋裏温度と外気温度との温度差を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、制御装置が実行する給気切替処理を示すフローチャートである。 建物の小屋裏空間を模式的に示す図である。 小屋裏空間において、水平方向に測定位置を変えた場合の測定精度の影響を模式的に示すグラフである。 小屋裏空間において、鉛直方向に測定位置を変えた場合の測定精度の影響を模式的に示すグラフである。 一般的な第三種換気システムを採用した建物における空気の流れを模式的に示す図である。 冬期において、建物の壁体にかかる圧力を模式的に示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
本発明の実施の形態に係る換気システムは、複数階建て(たとえば2階建て)の建物の換気を行うために、少なくとも上階に、自然給気と機械給気との両方を行うことのできるハイブリッド給気ユニットを備えている。
本実施の形態に係る換気システムの概略構成の説明に先立ち、はじめに、図9および図10を参照しながら、一般的な第三種換気方式(自然給気、機械排気)を採用した建物100における空気の流れについて、簡単に説明する。
建物100は、たとえば2階建てであり、1階に居室111および非居室112、2階(上階)に居室121および非居室122,123を有している。建物100の1階には、居室111に給気開口部21が設けられ、非居室112に排気ファン(機械排気装置)22が設けられている。2階にも同様に、居室121に給気開口部300が設けられ、非居室123に排気ファン400が設けられている。各給気開口部21,300は、建物100の外壁を貫通するように設けられており、外気を取り入れて居室111,121内に自然給気する。給気開口部21,300は、一般的に居室111,121を構成する壁体(外壁)の上部に設けられている。
このような第三種換気システムでは、排気ファン22,400を常時作動させ、室内側を負圧とすることで、理想的には、各階の居室111,121に外気が自然給気される。また、図9の矢印F1,F2で示すように、居室111,121内の空気はそれぞれ非居室112,122へと流動し、非居室112,122から機械排気される。
建物100において、排気ファン22,400の作動によって壁体にかかる圧力は、図10(B)に示されるように、季節を問わず1階も2階も等しい。一方で、内外温度差は季節によって異なるため、季節によって壁体にかかる圧力も異なる。図10(A)に示されるように、冬期においては、建物100の1階部分では下方へいくほど屋内側へ大きな圧力がかかり、2階部分では上方へいくほど屋外側へ圧力がかかっている。
冬期に壁体にかかる圧力は、図10(A)に示す圧力と図10(B)に示す圧力との合成である。したがって、冬期には、公知の建物100の2階においては、図9の矢印F3で示すように、非居室122の空気が居室121へ逆流する現象が発生する。このような場合、給気開口部300から2階居室121に新鮮な外気が供給され難い。
これに対し、本実施の形態に係る換気システムは、建物1の2階居室121に常に新鮮な外気を供給するために、必要な場合にのみ機械給気を行うことができるハイブリッド給気ユニットを備えることとしている。
(概略構成について)
図1を参照して、本実施の形態に係る建物1の換気システムの概略構成について説明する。なお、建物1自体の基本的な構造は、図9に示した公知の建物100と同様である。つまり、建物1は、1階に居室111および非居室112、2階(上階)に居室121および非居室122,123を有している。2階の非居室122はたとえば廊下であり、1階の非居室112および2階の非居室123はたとえばトイレである。
図1に示されるように、建物1の1階の換気には、公知の建物100と同様に、居室111に設けられた給気開口部21と、非居室112に設けられた排気ファン22とが用いられる。建物1の1階は、第三種換気方式であっても、一年を通じて適切に換気が行えるからである。給気開口部21は、たとえばサッシ113の上部に設けられている。
なお、給気開口部21の開度は、たとえば特開2000−356384号公報(特許文献1)に示されるように、屋内外の温度差によって調整されてもよい。この場合、給気開口部21の開度は、屋内外の温度差が大きい冬期に小さくなり、屋内外の温度差の小さい夏期や中間期に大きくなるように、調整される。
これに対し、建物1の2階の換気には、ハイブリッド給気ユニット3と、排気ユニット4とが用いられる。ハイブリッド給気ユニット3は、2階に複数の居室121がある場合、典型的には居室121ごとに設けられる。排気ユニット4は、たとえば親子換気扇により実現され、複数の非居室122,123に対して1つ設けられる。
ハイブリッド給気ユニット3は、外気を吸い込むための吸い込み口31と、居室121に位置する給気口32と、これらを連結する通気管33と、給気口32から外気を居室121内に強制的に送り込むための給気ファン(機械給気装置)34とを含む。給気ファン34は、モータと、モータにより駆動されるファンとを含み、モータに電源が供給されることで、ファンが回転する。
ハイブリッド給気ユニット3は、居室121の天井裏空間、すなわち小屋裏空間130に設けられている。この場合、吸い込み口31は、たとえば居室121近くの軒裏天井部に位置し、給気口32は、居室121の天井に位置している。給気ファン34は、たとえば給気口32付近に設けられている。給気口32は、居室121の天井に設けられるため、窓124の位置や大きさに依存しない。
排気ユニット4は、本体部(筐体)40に排気ファン44(図1において不図示)を内蔵し、非居室122,123それぞれに位置する複数の吸い込み口41a,41bを有している。排気ファン44も、モータと、モータにより駆動されるファンとを含む。排気ユニット4は、排気ファン44が駆動されることによって、吸い込み口41a,41bから空気を吸い込み、吸い込まれた空気を排気口42から機械排気する。排気口42は、たとえば、非居室123近くの軒裏天井部に設けられている。
排気ユニット4の本体部40は、小屋裏空間130であって、非居室122の天井裏空間に設けられている。そのため、非居室123の天井に位置する吸い込み口41bは、副吸い込み口として機能している。排気ユニット4は、吸い込み口41bと本体部40とを連結する通気管43aと、本体部40と排気口42とを連結する通気管43bとをさらに含む。
排気ユニット4は、1階の排気ファン22と同様に、常時作動される。これに対し、ハイブリッド給気ユニット3は、季節に応じて、自然給気と機械給気とのいずれかを選択的に行う。典型的には、ハイブリッド給気ユニット3は、内外温度差が比較的小さい暖期に自然給気を行い、内外温度差が比較的大きい寒期にのみ機械給気を行う。
排気ユニット4の制御は、制御装置5によって行われる。制御装置5は、複数段階の運転強度のうちのいずれかで排気ファン44を運転してもよい。図1では、制御装置5は、小屋裏空間130内であって本体部40近傍に設けられた例が示されているが、本体部40内に設けられていてもよい。本実施の形態では、排気ユニット4を制御する制御装置5によって、ハイブリッド給気ユニット3の制御も行われる。ハイブリッド給気ユニット3および制御装置5(排気ユニット4)は、小屋裏空間130に設けられるため、給気ファン34と制御装置5とをケーブルによって接続することができる。
(機能構成について)
次に、図2をさらに参照して、本実施の形態に係る換気システムの機能構成について説明する。
本実施の形態に係る換気システムは、上記構成に加え、温度センサ62および操作部63をさらに含む。操作部63は、ユーザから、排気ユニット4に関する指示を受け付ける。操作部63は、たとえば2階の非居室122の壁面に設けられている。温度センサ62については後述する。
制御装置5は、温度センサ62および操作部63と、有線または無線にて接続されている。制御装置5は、各種演算および処理を行う制御部51と、各種データおよびプログラムを記憶する記憶部52と、計時動作を行う計時部53とを含む。制御部51は、たとえばCPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置により実現される。記憶部52には、排気ファン44および給気ファン34の駆動を制御するためのプログラムが予め記憶されている。記憶部52は、たとえばフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置により実現される。計時部53は、制御部51からの指示に応じて時間を計測するタイマである。なお、計時部53は、常に日時を計測するクロックであってもよい。
上述のように、制御装置5は、排気ユニット4を制御するとともに、居室121ごとに設けられたハイブリッド給気ユニット3を制御する。そのため、制御部51は、その機能として、排気制御部54と、給気制御部55とを含んでいる。なお、温度センサ62からの検知信号は、デジタル信号に変換された後に、制御部51に入力される。
排気制御部54は、排気ユニット4の電源がON状態の間、排気ファン44を常時作動する。排気ファン44の運転モードには、たとえば弱排気モードと強排気モードとが含まれる。この場合、排気制御部54は、操作部63が受け付けたユーザからの指示に応じて、排気ファン44の運転モードを切り替える。あるいは、建物1の屋内に設けられた温度センサ(図示せず)が検知した温度(屋内温度)に基づいて、排気ファン44の運転モードを切り替えてもよい。
給気制御部55は、季節が寒期か否か、あるいは、内外温度差が大きいか否かによって、給気ファン34の運転を制御する。具体的には、内外温度差が比較的大きい場合にのみ給気ファン34を運転し、内外温度差が比較的小さい場合には給気ファン34の運転を停止する。ただし、本実施の形態では、内外温度差の実測値を用いずに、1つの温度センサ62が検知した温度のみに基づいて、給気ファン34の運転および停止を切り替える。
ここで、図1に示されるように、温度センサ62は、建物1の小屋裏空間130内に設けられている。すなわち、温度センサ62は、小屋裏空間130の温度(以下「小屋裏温度」という)を検知する。したがって、給気制御部55は、温度センサ62により検知された小屋裏温度に応じて、給気ファン34の運転および停止を制御する。
このように、小屋裏温度に応じて給気方式(自然給気、機械給気)を決定するのは、内外温度差は小屋裏温度に代替(置換)することができるという知見に基づいている。これについては、図3のグラフを参照して説明する。
図3のグラフでは、内外温度差(屋内温度(Ti)−屋外温度(To))を縦軸にとり、小屋裏温度「Ta」を横軸にとった座標平面上に、1年を通して得られた測定データがプロットされている。この実験結果から明らかなように、内外温度差が大きいほど小屋裏温度は低く、内外温度差が小さいほど小屋裏温度は高くなっており、内外温度差と小屋裏温度とは相関関係があることが判明した。そのため、本実施の形態では、内外温度差に代替して小屋裏温度のみを測定することとしている。
小屋裏温度に応じて給気方式を切り替える場合、その閾値(設定温度)は、上記実験結果に基づいて、次のように定めることができる。たとえば、内外温度差10℃が、給気方式を切り替えるべき温度(設定温度差)であるとする。この場合、内外温度差10℃以上のときに確実に機械給気とするためには、図3のグラフにおいて、内外温度差10℃以上のときに測定された小屋裏温度の最高温度(約18℃)よりも高くすることが望まれる。すなわち、閾値となる設定温度を20℃とし、小屋裏温度が20℃未満の場合に給気ファン34をONにすれば、建物1の2階の屋内環境を良好(安全)とすることができる。この温度(20℃)を「設定基準温度」という。
一方で、小屋裏温度が20℃未満の場合に給気ファン34をONにすると、内外温度差で判断した場合には給気ファン34が不要であるにも関わらず、運転されてしまっている時間が多く存在する(図3において楕円C1で囲まれた部分)。そこで、設定温度を、上記設定基準温度(20℃)よりも低い温度(たとえば15℃)にすることが考えられる。そうすると、給気ファン34の無駄な運転を減らすことができ、省エネルギー性を高めることができる。ただし、設定温度を15℃とすると、逆に、内外温度差で判断した場合には給気ファン34の運転が必要であるにも関わらず、運転されない時間が若干生じる(図3において楕円C2で囲まれた部分)。
その原因は、建物1の屋根が日射を受けることにより、日中、小屋裏温度が外気温度よりも上昇するという現象が生じるからである。図4には、小屋裏温度と外気温度との温度差(Ta−To)が、時間軸に沿って示されている。図中、丸印で囲まれた部分は、日射の影響により、小屋裏温度の方が外気温度よりも高くなっている部分である。いずれも、小屋裏温度と外気温度との差は、ピーク時において5℃以上である。
そこで、本実施の形態では、設定温度は15℃にするが、給気ファン34の運転中に小屋裏温度が15℃以上となった場合でも、すぐに給気ファン34を停止するのではなく、時間的な制限を設けることとしている。すなわち、小屋裏温度が15℃以上の時間が、所定時間(たとえば6時間)経過するまで、給気ファン34の運転を継続させることとしている。これにより、給気ファン34が必要な屋内環境の場合には、確実に機械給気とすることができる。
なお、給気ファン34の運転および停止は、電源供給のオン/オフ信号を送信することによって実現されてもよいし、給気ファン34の運転信号を送信することによって実現されてもよい。
(動作について)
次に、ハイブリッド給気ユニット3の動作について説明する。ハイブリッド給気ユニット3の動作は、給気制御部55によって制御される。
図5は、給気制御部55が行う給気切替処理を示すフローチャートである。図5に示す給気切替処理は、制御部51が記憶部52に記憶されたプログラムを読出して実行することで実現される。なお、この処理の開始時は、給気ファン34は停止状態であるものとする。
図5を参照して、給気制御部55は、温度センサ62からの信号に基づき、小屋裏温度(Ta)が15℃未満であるか否かを判定する(ステップS1)。小屋裏温度が15℃未満であれば(ステップS1にてYES)、給気ファン34を運転する(ステップS2)。すなわち、ハイブリッド給気ユニット3は機械給気を行う。同時に、給気制御部55は、ハイブリッド給気ユニット3が機械給気を行っていることを示すフラグをONにする(ステップS3)。その後、現状の状態(機械給気)が一定時間(たとえば10分)継続された後(ステップS8)、ステップS1に戻り、再度、小屋裏温度の判断を行う。
一方、小屋裏温度(Ta)が15℃以上であれば(ステップS1にてNO)、フラグがONであるか否かを判断する(ステップS4)。つまり、ハイブリッド給気ユニット3が機械給気を行っているか否かが判断される。フラグがONである場合(ステップS4にてYES)、小屋裏温度が15℃以上である時間が、所定時間、すなわち6時間以上継続しているか否かを判断する(ステップS5)。6時間以上継続していなければ(ステップS5にてNO)、ステップS8に進み、給気ファン34の運転が継続される。
一方、小屋裏温度が15℃以上の時間が6時間以上継続していれば(ステップS5にてYES)、フラグをOFFにして(ステップS6)、給気ファン34の運転を停止する(ステップS7)。すなわち、ハイブリッド給気ユニット3は、給気方式を自然給気に切り替える。その後、ステップS8に進み、現在の状態(自然給気)を一定時間継続させた後、ステップS1に戻る。
なお、上記ステップS4において、フラグがONでないと判断された場合(ステップS4)、すなわち、自然給気中であると判断された場合、給気ファン34を停止状態としたまま(ステップS7)、ステップS8に進む。
上述のように、本実施の形態によれば、小屋裏温度が所定温度未満である場合にのみ、給気ファン34を運転するため、重力換気が可能な場合には、自然給気により屋内を換気することができる。したがって、2階居室121に常時機械給気するよりも、ラニングコストを低減させることができ、省エネルギー効果も得られる。
また、本実施の形態では、給気方式の判断基準となる設定温度(所定温度)を上記した設定基準温度よりも下げ、かつ、時間的制限を設けることで、省エネルギー性を向上させながら、屋内環境を良好に維持することができる。
また、小屋裏温度のみで給気方式を判断できるため、屋内および屋外の両方に温度センサを設ける必要がない。また、屋外に温度センサを設ける場合に比べて、小屋裏空間130に温度センサを設けることで、別途、日除け対策を施す必要がない。
また、制御装置5も小屋裏空間130に設けられるため、制御装置5付近に温度センサ62を設置してケーブル長を短くすることもできる。なお、温度センサ62の小屋裏空間130内の設置位置は、測定精度を考慮して定めることが望ましい。温度センサ62の設置位置(すなわち、小屋裏温度の測定位置)と測定精度との関係性については、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、小屋裏空間130を模式的に示す図である。小屋裏空間130は、最上階の天井部上面131と、切妻屋根132とによって囲まれた領域である。小屋裏空間130の(最大)高さ寸法L0は、たとえば2m程度である。図7のグラフには、水平方向に測定位置を変えた場合の測定精度の影響が模式的に示されている。図8のグラフには、鉛直方向に測定位置を変えた場合の測定精度の影響が模式的に示されている。これらのグラフでは、小屋裏空間130の中央下部130aの測定温度(以下「中央下部温度」という)を横軸にとり、小屋裏空間130内の各部(位置)の測定温度を縦軸にとった座標平面上に、1年を通して得られた測定データがプロットされた部分を、それぞれ領域として示している。
図6および図7を参照して、外壁際の位置130bを測定位置とした場合と、中央側の位置130cを測定位置とした場合とも、中央下部温度との差は、±3℃程度に収まっている。したがって、温度センサ62の水平方向における設置位置の違いは、測定精度に殆ど影響を与えず、実用上問題ないといえる。
図6および図8を参照して、天井部上面131から600mm高い位置130dでは、中央下部温度との差は、±3℃程度に収まっている。しかし、天井部上面131から1200mm高い位置130eでは、中央下部温度との誤差は大きくなっている。したがって、温度センサ62は、天井部上面131から600mm以下に設置することが望ましい。ただし、天井部上面131に断熱材が配置される場合には、温度センサ62は、断熱材よりも上に配置されることが望ましい。
なお、小屋裏空間130の高さ寸法L0や、小屋裏空間130内の環境などによって、同じ高さに温度センサ62を設置しても測定精度に差が生じることも考えられるが、温度センサ62は、少なくとも、小屋裏空間130の高さ寸法L0の1/2以下の領域に設けられていればよい。
以上説明した本実施の形態では、排気制御部54および給気制御部55の機能は、1つの制御部51がソフトウェアを実行することで実現されるものとした。しかしながら、これらの機能は、それぞれ異なるハードウェアによって実現されてもよい。その場合、制御装置5を排気ユニット4専用とし、ハイブリッド給気ユニット3専用の給気制御装置(図示せず)を別途設けてもよい。さらに、このような場合には、ハイブリッド給気ユニット3ごとに給気制御装置が設けられてもよい。
また、小屋裏温度が、設定基準温度よりも低い15℃未満の場合に機械給気が行われることとしたが、単純に、設定基準温度である20℃未満の場合に機械給気として、制御を簡易化してもよい。
また、給気ファン34をON状態からOFF状態に移行する場合に判断された「所定時間」は、安全をみて6時間であることとしたが、限定的ではない。ただし、所定時間は、5時間以上であることが望ましい。
また、本実施の形態では、給気ファン34は、ON/OFFが切り替えられるのみであったが、排気ファン44と同様に、ON状態の場合には、複数段階の運転モード(少なくとも、弱給気モードおよび強給気モードを含む)のいずれかで運転されることとしてもよい。
また、上記の場合、給気ファン34の運転モードを、排気ファン44の運転モードと連動させてもよい。すなわち、排気ファン44の運転モードが弱排気モードであれば、給気ファン34の運転モードを弱給気モードとし、排気ファン44の運転モードが強排気モードであれば、給気ファン34の運転モードを強給気モードとしてもよい。このように給気ファン34と排気ファン44とを連動制御することで、建物1の上階の換気を良好に行うことができる。
あるいは、本実施の形態では、建物1の1階を第三種換気方式としたが、1階の居室の給気にもハイブリッド給気ユニット3が用いられてもよい。このような場合には、建物は1階建てであってもよい。
あるいは、ハイブリッド給気ユニット3が設けられた階の排気は、自然排気としてもよい。すなわち、排気ファン22または44を設けず、第二種換気に準ずる方式としてもよい。そのような場合であっても、小屋裏温度に応じて、給気ファン34のON/OFFを制御することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,100 建物、3 ハイブリッド給気ユニット、4 排気ユニット、5 制御装置、21,300 給気開口部、22,44,400 排気ファン、31,41a,41b 吸い込み口、32 給気口、33,43a,43b 通気管、34 給気ファン、40 本体部、42 排気口、51 制御部、52 記憶部、53 計時部、54 排気制御部、55 給気制御部、62 温度センサ、63 操作部、111,121 居室、112,122,123 非居室、113 サッシ、124 窓、130 小屋裏空間、131 天井部上面、132 切妻屋根。

Claims (5)

  1. 建物内の換気を行うための換気システムであって、
    前記建物の居室に設けられた給気口から外気を居室内に強制的に送り込むための機械給気装置と、
    前記建物の非居室に設けられた吸い込み口から強制的に空気を吸い込んで排気するための装置であって、常時作動される機械排気装置と、
    前記建物の小屋裏空間内において、前記小屋裏空間の高さ寸法の1/2以下の領域に設けられ、前記小屋裏空間の温度を検知するための温度センサと、
    前記温度センサにより検知された温度に応じて前記機械給気装置の運転および停止を制御することで、機械給気と自然給気とを切り替えるための制御手段とを備える、換気システム。
  2. 建物内の換気を行うための換気システムであって、
    前記建物の居室に設けられた給気口から外気を居室内に強制的に送り込むための機械給気装置と、
    前記建物の小屋裏空間内に設けられ、前記小屋裏空間の温度を検知するための温度センサと、
    前記温度センサにより検知された温度に応じて前記機械給気装置の運転および停止を制御することで、機械給気と自然給気とを切り替えるための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記温度センサにより検知された温度が所定温度未満の場合にのみ、前記機械給気装置を運転する、換気システム。
  3. 前記制御手段は、前記機械給気装置の運転中に、前記温度センサにより検知された温度が前記所定温度以上となった場合、前記所定温度以上の時間が所定時間経過するまで、前記機械給気装置の運転を継続させる、請求項に記載の換気システム。
  4. 当該換気システムは、前記建物の非居室に設けられた吸い込み口から強制的に空気を吸い込んで排気するための機械排気装置をさらに備え、
    前記制御手段は、前記機械排気装置を常時運転する、請求項2または3のいずれかに記載の換気システム。
  5. 前記建物は、複数階建てであり、
    前記給気口は、前記建物の上階に位置する、前記小屋裏空間下の居室に設けられており、
    当該換気システムは、前記建物の1階の居室に設けられ、居室内に外気を自然給気するための給気開口部をさらに備える、請求項2〜4のいずれかに記載の換気システム。
JP2014182189A 2014-09-08 2014-09-08 換気システム Active JP6483378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014182189A JP6483378B2 (ja) 2014-09-08 2014-09-08 換気システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014182189A JP6483378B2 (ja) 2014-09-08 2014-09-08 換気システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016056980A JP2016056980A (ja) 2016-04-21
JP6483378B2 true JP6483378B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=55757995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014182189A Active JP6483378B2 (ja) 2014-09-08 2014-09-08 換気システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6483378B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111457564B (zh) * 2020-04-16 2021-09-21 宁波奥克斯电气股份有限公司 空调及其控制方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2633662B2 (ja) * 1988-03-29 1997-07-23 株式会社東芝 浴室用換気扇
JP3053002U (ja) * 1998-04-06 1998-10-13 イカリ環境サービス株式会社 自動換気装置
JP2000356384A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Daiwa House Ind Co Ltd 屋内常時換気システム
JP2001065074A (ja) * 1999-08-25 2001-03-13 Seeburu:Kk 家 屋
JP2002194830A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Sanix Inc 小屋裏換気装置及び小屋裏換気方法
JP2002277020A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Toshiba Kyaria Kk 換気システム及び換気方法
JP2004301350A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 換気装置
JP2010223486A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Mitsubishi Electric Corp 換気装置および換気システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016056980A (ja) 2016-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4108682B2 (ja) 通気断熱構造を備えた建築物の室内環境制御方法
JP6483378B2 (ja) 換気システム
JP2010091237A (ja) 室内温度調整システム
JP6555862B2 (ja) 換気システム
JP2009063251A (ja) 換気システム
JP5690562B2 (ja) 建物
JP2013181671A (ja) 空気調和機
JP2012097960A (ja) 室内環境制御システム
JP2018126720A (ja) 床下除湿システムおよび床下除湿方法
JP2013113502A (ja) 建物の換気システム
JP2015031117A (ja) 暖房システム
JP2007224642A (ja) 床下システム
JP6009111B1 (ja) 空調システム、空調方法、及びプログラム
JPWO2017170491A1 (ja) 制御装置、空調システム、空調方法及びプログラム
JP6175937B2 (ja) 換気制御装置、換気システムおよび建物
JP6235849B2 (ja) 建物の空調システム
JP2012229536A (ja) シャッタ装置
JP2007182691A (ja) 建物
JP2014211266A (ja) 換気システム及び建物
JP6496190B2 (ja) 住宅及びその換気方法
JP6078405B2 (ja) 床下換気システム
JP6715637B2 (ja) 排熱システム
JP2013257055A (ja) 建築物における換気システム
JP6956922B1 (ja) 換気システム、コントローラ、および換気扇の制御方法
JP7325546B2 (ja) 換気システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6483378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250