JP2010091237A - 室内温度調整システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無駄なエネルギー消費を抑えつつ、建造物内で快適な温度環境を実現する。
【解決手段】住宅102の調整対象空間115となる部屋107や廊下空間111などの各区画空間106には、温度センサ117aを有する室温測定器117とファン118とが設置させている。部屋107にはエアコン122が設置され、その部屋107の空気の温度を変化させることができる。調整対象空間115となる区画空間106同士は、ファン118によって空気が流出入するダクト120によって連通されている。エアコン122やファン118は、コンピュータ124による制御を受けて作動する。エアコン122によって温度が変化した空気は、ファン118が作動することにより他の調整対象空間115に移動してその調整対象空間115内の温度を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅やオフィスビル等の建造物内の温度調整を行う室内温度調整システムに関する。
従来、多くの住宅やオフィスビル等の建造物において、エアコン等の機器を用いた室内温度の管理が行われている。一例として、特許文献1には、エアコンや床暖房を制御する機器コントロール装置を用い、床暖房設置後の試運転時に床温度センサや室温センサを用いて把握した部屋の温度特性の情報を基に、住宅特性に合った室内温度の管理を行う温度調整システムが記載されている。別の一例として、非特許文献1には、ダクトを通じて建造物の内外に空気を出入りさせ、24時間365日、建造物内の隅々にまで冷暖房を行き渡らせる空調システムが掲載されている。
特開2005−055102公報 "断熱・気密性 | 三井ホームのテクノロジー・対応力"、[online]、三井ホーム株式会社、[平成20年9月22日検索]、インターネット <URL : http://www.mitsuihome.co.jp/technology/korekara/text/korekara01.html >
特許文献1に記載の技術は、床暖房の試運転段階で得られたデータに基づいて温度調整を行うものであり、住人が生活したり住宅外環境の変化の影響を受けたりして変化する住宅内環境に応じた室内温度の制御を行うことができない。また、この技術では、エアコンや床暖房などの個々の機器を制御するため、多くのエネルギーが消費される。
また、非特許文献1に記載の空調システムは、エアコン等の機器を常時作動させ続けることを前提とし、建造物内の全ての空間を対象として室内温度の管理を行っている。しかし、建造物内にいる人間は常に建造物内の隅々までくまなく移動して活用することは希である。このため、活用されない箇所の温度調整を行うと、必要以上にエネルギーが消費されることになる。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、無駄なエネルギー消費を抑えつつ、建造物内で快適な温度環境を実現することを目的とする。
本発明の室内温度調整システムは、建造物内の温度調整対象となる区画空間のそれぞれに設けられる温度センサと、少なくとも一の前記区画空間に設置され当該区画空間内の空気の温度を変化させる温度調整機器と、前記区画空間同士を連通させる連通構造と、前記連通構造を介して異なる前記区画空間の間の空気を移動させる空気移動機構と、各部を制御するシステム制御部と、前記システム制御部が、前記温度センサのセンシング結果に基づいて前記温度調整機器を制御し当該温度調整機器が設置された区画空間の空気の温度を変化させる手段と、前記システム制御部が、前記空気移動機構の駆動源を制御し前記温度調整機器が設置された区画空間内の空気を他の前記区画空間に移動させる手段と、を備える。
本発明によれば、温度調整機器により暖められたり冷やされたりした空気が空気移動機構によって他の区画空間に流れて空気の流入先の区画空間内の温度が調整され、したがって、無駄なエネルギー消費を抑えつつ、建造物内で快適な温度環境を実現することができる。
本発明の実施の一形態を、図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、室内温度調整システム101の全体の概要を模式的に示す平面図である。本実施の形態の室内温度調整システム101は住宅102に適用されるものである。住宅102は、外壁103によって居住空間104が定められる。居住空間104は、仕切壁105によって複数の区画空間106に区切られている。図1において、区画空間106とは、居間や寝室として用いられる四つの部屋107と、トイレ室108と、浴室109と、脱衣室110と、廊下空間111とをいう。廊下空間111は、居住空間104の東端に設けられた玄関112から西の方角に延びている。廊下空間111は、仕切壁105に設けられドア113によって開閉される出入口114を介して、各部屋107とトイレ室108と脱衣室110とのそれぞれに連通している。浴室109は、居住空間104の北端に設けられ、廊下空間111から脱衣室110を経由して出入り可能となっている。
本実施の形態の室内温度調整システム101は、温度センサ117a(図2参照)と、人感センサ116a(図2参照)と、エアコン122と、ダクト120と、ファン118と、コンピュータ124とを備えて構成されている。そして、本実施の形態の室内温度調整システム101では、四つの部屋107及び廊下空間111が、室内温度調整システム101によって温度が調整される調整対象空間115となる。調整対象空間115のそれぞれには、人体検出器116と室温測定器117とが設けられている。これらのセンサは、例えば、調整対象空間115の天井(図示せず)や内壁に配置される。人体検出器116は、人感センサ116aを有し、部屋107内の人体の有無をセンシングしてそのセンシング結果に基づく人体の有無を示す情報(以下、「人体情報」と呼ぶ)を出力する。室温測定器117は、温度センサ117aを有し、部屋107内の空気の温度をセンシングしてそのセンシング結果に基づく温度情報を出力する。また、住宅102の外壁103の外側には、東西南北の各方角に対応させて、外気温測定器125が設けられている。外気温測定器125は、温度センサ117aを有し、外気温測定器125の周囲の温度をセンシングしてそのセンシング結果に基づく温度情報を出力する。
調整対象空間115のそれぞれの天井には、空気移動機構としてのファン118が設置されている。ファン118は、駆動源119(図2参照)の駆動によって順逆両方向に回転させることができ、順方向に回転することで調整対象空間115内の空気を吸い出したり、逆方向に回転することで調整対象空間115に空気を送り込んだりして、次に述べるダクト120を介して異なる調整対象空間115の間で空気を移動させる。ファンは、トイレ室108と脱衣室110とのそれぞれの天井にも設けられており、説明の便宜上、これを第2ファン118aと呼ぶ。また、第2ファン118a同士を連絡するダクトが天井裏に設けられており、説明の便宜上、これを第2ダクト120aと呼ぶ。
住宅102の天井裏には、連通機構としてのダクト120が配設されている。ダクト120は各ファン118に接続されており、調整対象空間115同士を連通してファン118を通じて流入出する空気をある調整対象空間115から別の調整対象空間115に向けて通過させる。ダクト120は、各部屋107に対応させて外壁103に設けられた室外ファン121にも接続されている。室外ファン121は、ダクト120内の空気と住宅102の外側空間との間の換気だけでなく、各部屋107と外側空間との間の換気も実現する。また、外壁103には、浴室109に対応する室外ファンも設けられており、説明の便宜上、これを第2室外ファン121aと呼ぶ。第2室外ファン121aは、第2ダクト120a内の空気と住宅102の外側空間との間の換気だけでなく、浴室109と外側空間との間の通気も実現する。第2室外ファン121aと前述した第2ファン118aとは、天井裏に配設されている第2ダクト120aに接続されている。この第2ダクト120aと、各部屋107等に連通しているダクト120とは、連絡ダクト120bを介して接続されている。
四つの部屋107のそれぞれには、各部屋107内の空気の温度を変化させる温度調整機器としてのエアコン122が設置されている。また、四つの部屋107と脱衣室110とのそれぞれの内壁には、液晶ディスプレイにタッチパネルを積層配置させて構成される操作パネル123が取り付けられている。また、四つの部屋107のうち北東の方角に位置する部屋Dには、システム制御部として機能するコンピュータ124が設置されている。
図2は、室内温度調整システム101の電気的構成を示すブロック図である。室内温度調整システム101の制御の中核をなすのは、コンピュータ124である。コンピュータ124は、CPU151とROM152とRAM153とにより構成される情報処理部154を備えている。情報処理部154は、バスライン155を介して、ハードディスク156、入力デバイスとなるキーボード157やマウス158、出力デバイスとなるディスプレイ159、他の機器とのデータ通信を実現する外部機器インタフェイス160、インターネット網161にコンピュータ124を接続させるための通信インタフェイス162のそれぞれと接続している。
ハードディスク156には、オペレーティングシステムや各種のドライバプログラム、図3に示す処理を含む各種の情報処理をCPU151に実行させるためのプログラム163が格納されている。また、ハードディスク156には、図4に示す表示画面を構成するための画像データを含む、各種のデータ164も格納されている。
コンピュータ124は、住宅102内に配設された通信線155aを介して、エアコン122、ファン118の駆動源119、室外ファン121の駆動源119、室温測定器117、人体検出器116、外気温測定器125、操作パネル123のそれぞれと接続している。そして、コンピュータ124に備わる外部機器インタフェイス160は、コンピュータ124とこれらの各機器とのデータ通信を実現し、コンピュータ124のCPU151によるこれらの機器の駆動制御やこれらの機器からのデータ受信を実現する。
コンピュータ124は、インターネット網161を介して管理サーバ165とデータ通信自在となっている。管理サーバ165には、建材や内部構造等のデータを含む住宅102の構造データ、各地の気象データ、天候に対応付けて日別もしくは季節別の室温の変化を示すデータを格納し室内温度調整システム101で行う温度調整に用いられるシナリオデータ等の各種のデータが格納されている。コンピュータ124は、管理サーバ165に適宜データ要求信号を送信して、これらの各種のデータをダウンロードしハードディスク156に格納する。なお、これらの各種のデータは、管理サーバ165から所定のタイミングでコンピュータ124に配信されるようにしてもよい。
図3は、室内温度調整システム101で行われる処理の流れを示すフローチャートである。室内温度調整システム101を構成するコンピュータ124のCPU151は、ハードディスク156内のプログラム163の記述に従った処理を実行し、室温測定器117や外気温測定器125から送信される温度情報や、人体検出器116から送信される各区画空間106での人体情報の受信を待機している。そして、CPU151は、受信した温度情報に基づいて各部屋の温度を計測し(ステップS101)、受信した人体情報に基づき何れかの調整対象空間115に人がいるか否かを判断する処理を実行する(ステップS102)。何れの調整対象空間115にも人がいないと判定した場合(ステップS102のN)、CPU151は、処理をステップS101に戻して再び温度の計測を行う。
一方、何れの調整対象空間115に人がいると判定した場合(ステップS102のY)、CPU151は、人の存在を確認した調整対象空間115に備え付けられたエアコン122(このエアコン122をエアコンP1とする)を作動させ(ステップS103)、このエアコン122の稼動によって目標温度(図4に基づいて後述)に達するまでの予定時間を算出する(ステップS104)。この予定時間は、室温測定器117や外気温測定器125から入力される温度情報の他、管理サーバ165から入力される気象に関するデータ、管理サーバ165からダウンロードしたりCD−ROM等の記憶媒体からインストールされたりしてハードディスク156に格納されている住宅102の構造データ、建材データを加味して算出される。CPU151は、この算出した予定時間が、15分間以下であるか、15分間より多く30分間以下であるか、30分より多いかのいずれかにより場合分けをおこなって処理を進める(ステップS105、ステップS106)。なお、この15分間や30分間という時間は、どのエアコン122を作動させるかを決定するために予想時間と比較するための基準時間であり、コンピュータ124や操作パネル123から操作入力を行うことによって適宜変更することが可能できる。
算出した予定時間が15分間以下である場合(ステップS105のN)、CPU151は、目標温度に到達するか、エアコン122の稼働時間が15分間経過するかのいずれかになるまで処理を待機する(ステップS107のN、ステップS108のN)。
一方、算出した予定時間が15分間より多く30分間以下である場合(ステップS105のY、ステップS106のN)、CPU151は、前述したエアコンP1とは異なる別のエアコン122(このエアコンをエアコンP2とする)を作動させ(ステップS109)、さらにエアコンP2のある調整対象空間115からエアコンP1のある調整対象空間115に空気が流れるようにファン118を回転させるようファン118の駆動源119を駆動させ(ステップS110)、処理を前述したステップS107に進める。
一方、算出した予定時間が30分間より多い場合(ステップS105のY、ステップS106のY)、CPU151は、前述したエアコンP1とは異なる別の二つのエアコン122(これらのエアコンを、エアコンP2及びエアコンP3とする)を作動させ(ステップS111)、さらにエアコンP2のある調整対象空間115及びエアコンP3のある調整対象空間115の両方からエアコンP1のある調整対象空間115に空気が流れるようにファン118を回転させるようファン118の駆動源119を駆動させ(ステップS112)、処理を前述したステップS107に進める。
ここで、ステップS103において、人の存在を確認した調整対象空間115にエアコン122が設置されていない場合、CPU151は、この予定時間を暫定的に15分間より多く30分間以下の時間であると定めて、処理をステップS105のY、ステップS106のNの順に進め、人の存在を確認した調整対象空間115とは異なる空間から温度調整がなされた空気を流入させることで、調整対象空間115内の温度調整を行う。
以上に述べた処理を行った後、処理をステップS107に進めた段階で人の存在を確認した調整対象空間115の空気の温度が目標温度に達したと判定した場合(ステップS107のY)、CPU151は、作動させていたエアコン122及びファン118の全てを停止させる処理を行って(ステップS113)、一連の処理を終了する。また、処理をステップS108に進めた段階でエアコン122を作動させてから15分間以上経過した場合(ステップS108のY)、CPU151は、それまでに作動させていたエアコン122とは異なる別のエアコン122を作動させ、さらにファン118の駆動源119を駆動させ、人の存在を確認した調整対象空間115内に温度変化が行われた空気を送り込ませ(ステップS114)、処理をステップS107に戻す。
図4は、操作画面201の状態遷移を示す模式図である。この操作画面201は、コンピュータ124のディスプレイ159や操作パネル123に備わる液晶ディスプレイに表示されるものである。操作画面201に表示される表示内容は、コンピュータ124に備わるキーボード157やマウス158もしくは操作パネル123のタッチパネルからのタッチ指定操作に応じて、図4に示すオート操作画面表示F1、マニュアル操作画面表示F2及び気流状況画面表示F3の何れかに切り替わる。オート操作画面表示F1に切り替えるためには、オート操作画面ボタン202を指定する。マニュアル操作画面表示F2に切り替えるためには、マニュアル操作画面ボタン203を指定する。気流状況画面表示F3に切り替えるためには、気流状況画面ボタン204を指定する。
オート操作画面表示F1では、時刻表示205が操作画面201の左上に表示される。さらに、オート操作画面表示F1では、時刻表示205の下に並べて、上から順に、外気温測定器125から送信された温度情報を示す外気温表示206、室温測定器117から送信された温度情報に基づいて各部屋107の空気の温度を示す室内温度表示207、各エアコン122の稼動状況を示すエアコン稼動状態表示208、室内温度調整システム101における現在の消費電力量を示す電力量表示209、エアコン122毎の消費電力量を示す個別消費電力量表示210が表示される。さらに、オート操作画面表示F1には、室内温度表示207の下側に隣接させて、各部屋107に人がいるかいないかを示す在室表示211が表示される。図4に示すオート操作画面表示F1中、在室表示211の枠内に示されたハイフンは、部屋107内に人がいないことを示し、同じく枠内に示された黒丸は、部屋107内に人がいることを示している。また、エアコン稼動状態表示208は、エアコン122の運転の強弱を示す稼動強度表示212と目標温度を示す目標温度表示213とが、互いに上下に隣接して構成されている。
目標温度表示213に表示される目標温度は、コンピュータ124のCPU151が決定する。一例として、CPU151は、住宅102内の居住空間104の全てが一律な温度となるように目標温度を定める。別の一例として、CPU151は、ハードディスク156のデータ164として格納されている区画空間106ごとの温度設定データに基づいて目標温度を定める。この温度設定データは、コンピュータ124に予めインストールされていても、管理サーバ165に格納されていてダウンロードすることによってハードディスク156に格納されていてもよい。また、目標温度は、管理サーバ165からダウンロードされハードディスク156に格納されているシナリオデータ(前述)に基づいて定められても良い。この場合、CPU151は、管理サーバ165から配信される気象データに基づいて目標温度を変化させて、エアコン122及びファン118の駆動源119を制御する。そして、CPU151は、室温測定器117や外気温測定器125から送信される温度情報の変化を考慮しつつ、居住空間104内の各区画空間106内の温度がこのように定められた目標温度になるように、エアコン122やファンの駆動源119を制御する。
マニュアル操作画面表示F2において、操作画面201には、オート操作画面表示F1と同様の構成を有するが、エアコン稼動状態表示208に代えて、マニュアル温度設定用表示214が表示されている。マニュアル温度設定用表示214には、部屋107毎のエアコン122の駆動状況を示しており、電源のオンオフ表示215、マニュアル温度表示216、温度設定アイコン217及びマニュアルパワー設定218が含まれている。マニュアル温度設定用表示214に含まれるこれらの要素に対する操作を行うことによって、部屋107毎に目標温度となる値を設定したり、エアコン122の出力パワーを変化させたり、エアコン122の電源のオンオフを操作したりすることができる。マニュアル温度表示216は、温度設定アイコン217を構成する上向き矢印が指定されるたびに部屋107毎の目標温度が高い値に変化し、下向き矢印が指定されるたびに部屋107毎の目標温度が低い値に変化する。
気流状況画面表示F3では、操作画面201の画面の略一杯に、住宅102の模式的平面図219が表示され、この模式的平面図219の上方には、模式的平面図219に示される各アイコンの説明表示219aがなされている。また、操作画面201には、気流状況画面表示F3内の模式的平面図219に積層させて、ファン118の稼動状況に応じて決定されるダクト120の遮断位置を示すダクト遮断アイコン220、及び、ファン118の稼動状況に応じて決定される空気流方向表示221が表示される。
コンピュータ124のCPU151は、図3に基づいて前述した処理を実行するとともに、ディスプレイ159に操作画面201を表示させる処理を実行している。また、操作パネル123の制御を司るマイクロコンピュータ(図示せず)は、このようなオート操作画面表示F1、マニュアル操作画面表示F2及び気流状況画面表示F3を液晶ディスプレイに表示する処理を実行し、タッチパネルからタッチ指定された座標に応じて操作入力された情報をコンピュータ124に送信出力する。コンピュータ124は、操作パネル123から送信出力された情報を基に各部屋107の目標温度やエアコン122の出力パワー、エアコン122の電源のオンオフの制御を行う。
図5は、室内温度調整システム101を住宅102に適用して温度調整を行った場合のエアコン122及びファン118の状態遷移の一例を示すフローチャートである。上記のように構成される室内温度調整システム101を住宅102に適用した場合、コンピュータ124や操作パネル123から操作入力を行うことで、無駄なエネルギー消費を抑えつつ、住宅102内で快適な温度環境を実現することができる。
以下、図5に示す状態遷移例に基づいて説明する。住人が部屋D(図1参照)にいることを部屋D内に設置された人体検出器116が検出した場合(ステップS201のY)、コンピュータ124には、部屋Dに人間がいることを示す人体情報が入力され、部屋D内に設置されたエアコン122が作動するとともに、部屋D内の空気がコンピュータ124や操作パネル123で設定された目標温度に達するまでの予定時間が算出される(ステップS203)。この予定時間が15分間以下である場合は、ファン118は回転することなく、このため、部屋Dに設置されたエアコン122の稼動によって部屋D内の空気の温度のみが変化する(ケース1)。また、予定時間が15分間より多く30分間以下である場合は、部屋D内のエアコン122のみならず部屋Cのエアコン122が作動し、部屋C内の空気がダクト120に流入するよう部屋Cに設置されたファン118が作動して順方向に回転し、ダクト120から部屋D内に空気が流出するよう部屋Dに設置されたファン118が作動して逆方向に回転する(ケース2)。また、予定時間が30分間より多い場合は、ケース2に示したように各部が作動するだけでなく、さらに、部屋A内のエアコン122が作動し、部屋A内の空気がダクト120に流入するよう部屋Aに設置されたファン118が作動する(ケース3)。
ケース1〜3のいずれの場合も、15分後に部屋D内の空気が目標温度に到達した場合は、全てのエアコン122及びファン118の動作が停止される(ステップS204)。これに対し、ケース1に示す各部の動作が行われて15分間経過した後に部屋D内の空気が目標温度に達していない場合は、ケース2に示す各部の動作が行われ、部屋D内に設置されたエアコン122のみならず部屋Cに設置されたエアコン122も部屋D内の空気の温度調整を行うことになる(ケース4)。また、ケース2に示す各部の動作が行われて15分間経過した後に部屋D内の空気が目標温度に達していない場合は、ケース3に示す各部の動作が行われ、部屋D、部屋C及び部屋A内のそれぞれに設置されたエアコン122が部屋D内の空気の温度調整を行うことになる(ケース5)。ケース4に示す各部の動作もしくはケース5に示す各部の動作が開始された後、部屋D内の空気の温度が目標温度に達した場合、全てのエアコン122及びファン118の動作が停止される(ステップS204)。
以上、図5に基づいて、部屋D内に人間がいる場合のエアコン122やファン118の動作について説明した。この他、本実施の形態の室内温度調整システム101を用いた場合、部屋A〜Dもしくは廊下空間111(図1参照)に人がいるか否かが判定されて、人がいると判定された調整対象空間115が素早く目標温度に達成するように、各部屋A〜Dに設置されたエアコン122やファン118が作動する。この他、本実施の形態の室内温度調整システム101を用いることで、コンピュータ124や操作パネル123を操作してマニュアル操作画面表示F2を表示させ、人がいる部屋に限らず、人がいない部屋の中の空気の温度も調整することができる。例えば、部屋Dにいる人が数分後に部屋Aに移動しようとする場合、コンピュータ124や操作パネル123を操作して部屋Aの目標温度を設定する操作入力を行う。この操作入力によって、部屋A内のエアコン122が作動し、部屋A内のファン118が順回転し、廊下空間111内のファン118が逆回転して、部屋A内の温度調整された空気が廊下空間111内に移動されて、部屋Dから廊下空間111を経由して部屋Aに移動するまでに人が通過する空間の空気の温度を、所望の温度に調整することができる。
ここで重要なのは、本実施の形態の室内温度調整システム101では、人の存在や人が行う操作入力に応じて、人が滞在したり移動したりする空間内の空気のみの温度を効率良く変化させることができるという点である。さらに、本実施の形態の室内温度調整システム101では、連通機構であるダクト120と空気移動機構であるファン118とを備えることにより、居住空間104内の空気を移動させることで、調整対象空間115内の空気の温度を変化させることができることも重要である。そして、コンピュータ124に、住宅102内の区画空間106の構造やダクト120の構造、ファン118の設置位置、各調整対象空間115の連通関係を含む住宅102の内部の構造を示すデータをハードディスク156にインストールし、このデータを考慮して図3に示した処理をコンピュータ124のCPU151に実行させることで、温度調整を行いたい区画空間106のみの温度を変化させるよう必要最低限のエアコン122を作動させ、ファン118を作動させて区画空間106同士の空気を移動させて、効率良く住宅102における室内温度調整を行うことができる。無論、調整対象空間115となる全ての区画空間106内の空気の温度を一斉に変化させることも可能である。
このように、本実施の形態の室内温度調整システム101によれば、温度調整機器(エアコン122)により暖められたり冷やされたりした空気が空気移動機構(ファン118)によって他の区画空間に流れて空気の流入先の区画空間内の温度が調整され、したがって、無駄なエネルギー消費を抑えつつ、住宅102をはじめとする建造物内で快適な温度環境を実現することができる。
図6は、室内温度調整システム101の変形例について示す模式的な平面図である。本実施の形態の室内温度調整システム101の変形例として、図6に示すように、ダクト120を用いずに、調整対象空間115となる区画空間106を仕切る仕切壁105に通気ファン301を設けることができる。この場合、通気ファン301が各区画空間の間の空気を移動させる空気移動機構として機能する。また、調整対象空間115となる区画空間106(四つの部屋107、廊下空間111)自体が、区画空間106同士を連通させる連通構造として機能する。この変形例によれば、ダクト120を用いずに室内温度調整システム101を構築することができるので、住宅102内の構造を大きく改変することがなくなり、室内温度調整システム101を住宅102に適用する際の費用や手間も軽減される。
なお、以上に述べた説明の中で、温度調整機器としてエアコン122を採用した場合を紹介したが、これに限られることなく、例えば、温度調整機器として床暖房を採用することもできる。また、上記には、室内温度調整システム101を住宅102に適用した例を示したが、これに限られることなく、室内温度調整システム101はオフィスビルや商業用店舗等にも適用することができる。
室内温度調整システムの全体の概要を模式的に示す平面図である。 室内温度調整システムの電気的構成を示すブロック図である。 室内温度調整システムで行われる処理の流れを示すフローチャートである。 操作画面の状態遷移を示す模式図である。 室内温度調整システムを住宅に適用して温度調整を行った場合のエアコン及びファンの状態遷移の一例を示すフローチャートである。 室内温度調整システムの変形例について示す模式的な平面図である。
符号の説明
101…室内温度調整システム
102…住宅(建造物)
106…区画空間
115…調整対象空間(温度調整対象となる区画空間)
116a…人感センサ、
117a…温度センサ
118…ファン(空気移動機構)
119…ファンの駆動源(空気移動機構の駆動源)
120…ダクト(連通構造)
122…エアコン(温度調整機器)
124…コンピュータ(システム制御部)

Claims (2)

  1. 建造物内の温度調整対象となる区画空間のそれぞれに設けられる温度センサと、
    少なくとも一の前記区画空間に設置され当該区画空間内の空気の温度を変化させる温度調整機器と、
    前記区画空間同士を連通させる連通構造と、
    前記連通構造を介して異なる前記区画空間の間の空気を移動させる空気移動機構と、
    各部を制御するシステム制御部と、
    前記システム制御部が、前記温度センサのセンシング結果に基づいて前記温度調整機器を制御し当該温度調整機器が設置された区画空間の空気の温度を変化させる手段と、
    前記システム制御部が、前記空気移動機構の駆動源を制御し前記温度調整機器が設置された区画空間内の空気を他の前記区画空間に移動させる手段と、
    を備える室内温度調整システム。
  2. 前記区画空間のそれぞれには当該区画空間内の人体の有無をセンシングする人感センサが設けられ、
    前記システム制御部は、前記温度センサ及び前記人感センサの両方のセンシング結果に基づいて前記温度調整機器及び前記空気移動機構の駆動源を制御する、
    請求項1に記載の室内温度調整システム。
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