JP6483193B2 - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関するものであり、詳しくは、アンチモン化合物を含有し、難燃性、耐衝撃性のばらつきが少なく、難燃性及び耐衝撃性に優れる熱可塑性樹脂組成物を健康被害の問題なく安全に製造する方法に関する。
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂は、燃焼しやすいため、難燃性を付与するために主として、各種の難燃剤を配合することが行われてきた。
特に、電気電子部品、自動車部品その他の電装部品や機械部品等に使用される際には、より高度な難燃性が求められ、また、近年の各種機器の小型化と軽量化の趨勢から、薄肉小型化されてきており、その最も薄い部分に対応する難燃性が要求される場合が多く、難燃性としてはUL−94に規定されるランクV−0の難燃性が指標とされる。
そのため、高い難燃性を達成するため、ハロゲン系難燃剤(特に臭素系難燃剤)又は燐系難燃剤とアンチモン化合物を配合した各種の樹脂組成物が提案されている(特許文献1〜4参照)。
アンチモン化合物は、上記の例のように、種々の樹脂材料の難燃化に高い効果を発揮することから、広く用いられているが、一方で、アンチモン化合物には、発がん性の疑いがあり、規制される傾向にある。国際癌研究機関は、三酸化アンチモンをクラス2Bの発癌性物質に分類しており、主として動物実験に基づき、発癌性を有することが疑われている。
この問題から、アンチモン化合物について低減や削減の要求が高まっている。そこで、アンチモン化合物を含まないで難燃性UL94V−0を満足する熱可塑性樹脂材料が求められているが、ハロゲン系難燃剤およびアンチモン化合物を含まないで、UL94V−0を満足する高度の難燃性樹脂組成物をは成功していないのというのが実状である。このため、アンチモン化合物を使用しながらも、健康被害の問題なく製造する方法が強く要求されている。
また、アンチモン化合物は比重が大きく、また凝集しやすいので、難燃性や耐衝撃性のばらつきが起きやすい。
特開2004−263174号公報 特開2006−45544号公報 特開2006−56997号公報 特開2011−84666号公報
本発明の目的(課題)は、アンチモン化合物を含有しながら、難燃性、耐衝撃性のばらつきが少なく、難燃性及び耐衝撃性に優れる熱可塑性樹脂組成物を健康被害の問題なく安全に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねてきた結果、アンチモン化合物を特定量含有するマスターバッチを熱可塑性樹脂に配合し、溶融混練することで、上記課題を解決することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供する。
[1]熱可塑性樹脂にアンチモン化合物を含有する熱可塑性樹脂組成物を製造する方法であって、熱可塑性樹脂(I)に、アンチモン化合物を20〜90質量%含有し固有粘度が0.7〜1.2dl/gの熱可塑性ポリエステル樹脂(II)とからなるマスターバッチを配合し、溶融混練することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
[2]前記マスターバッチは、他の原料とは別に設けた専用のフィーダーから押出機に供給される上記[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
[3]熱可塑性樹脂(I)が、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂及びポリカーボネート樹脂の混合物又は熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂の混合物である上記[1]又は[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法
[4]得られる熱可塑性樹脂組成物中のアンチモン化合物の含有量が、熱可塑性樹脂(I)及び熱可塑性ポリエステル(II)の合計100質量部に対し0.5〜20質量部である上記[1]〜[]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
]臭素系難燃剤を、熱可塑性樹脂(I)及び熱可塑性ポリエステル(II)の合計100質量部に対し、1〜30質量部含有する上記[1]〜[]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、アンチモン化合物を含有しながら、難燃性、耐衝撃性のばらつきが少なく、難燃性及び耐衝撃性に優れる熱可塑性樹脂組成物を、特に製造作業者への健康被害の問題なく安全に製造する方法を提供する。
以下、本発明の内容について詳細に説明するが、以下に記載する各構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
なお、本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[発明の概要]
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、熱可塑性樹脂にアンチモン化合物を含有する熱可塑性樹脂組成物を製造する方法であって、熱可塑性樹脂(I)に、アンチモン化合物を20〜90質量%含有し固有粘度が0.7〜1.2dl/gの熱可塑性ポリエステル樹脂(II)とからなるマスターバッチを配合し、溶融混練することを特徴とする。
[アンチモン化合物]
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に用いるアンチモン化合物としては、三酸化アンチモン(Sb)、五酸化アンチモン(Sb)、アンチモン酸ナトリウム等が好ましく挙げられるが、特に、三酸化アンチモンが好ましい。
[アンチモン化合物のマスターバッチ]
本発明において、アンチモン化合物は、熱可塑性樹脂組成物の構成成分である熱可塑性樹脂(I)と同種又は異なる種類の熱可塑性樹脂(II)と混合されてマスターバッチ化されたものとして使用される。この際、マスターバッチにおけるアンチモン化合物の含有量は、熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物の合計100質量%基準で、20〜90質量%とする。
熱可塑性樹脂組成物の主成分として使用する熱可塑性樹脂(I)及びアンチモン化合物をマスターバッチ化するために使用する熱可塑性樹脂(II)としては、熱可塑性の樹脂であれば制限はないが、その種類等については後述する。
マスターバッチ化する方法は、特に制限はないが、熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物を溶融混練する方法が挙げられる。
溶融混練の方法としては、単軸又は二軸押出機型混練機、混練ロールもしくはカレンダーロールなどの連続式混練機、又は、加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどの公知の混練機を用いる方法等が挙げられる。中でも二軸押出機を使用することが好ましい。
また、溶融混練の際には、予め熱可塑性樹脂(II)を、乾燥することも好ましい。乾燥としては熱風乾燥が好ましく、その温度は好ましくは100〜140℃、より好ましくは110〜130℃で、乾燥時間は、好ましくは1〜5時間、より好ましくは2〜4時間である。
押出機を使用する場合は、熱可塑性樹脂(II)及びアンチモン化合物を押出機に供給し、溶融混錬し、ダイノズルから樹脂組成物を押出してストランド状とした後に、冷却、切断してマスターバッチのペレットが製造される。
この際、溶融混練機としては、二軸押出機を用いることが好ましい。中でも、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが、10<(L/D)<100の関係を満足することが好ましく、15<(L/D)<70を満足することがより好ましい。かかる比が10以下では、熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物が微分散しにくく、逆に100を超えても熱可塑性樹脂が分解しやすくなり好ましくない。
溶融混練の条件としては、温度はバレル温度で好ましくは140〜320℃、より好ましくは160〜310℃である。溶融温度が140℃未満では、溶融不十分となり、未溶融ゲルやアンチモン化合物の凝集が多発しやすく、逆に320℃を超えると、樹脂組成物が熱劣化し、着色しやすくなる等好ましくない。
溶融混練時のスクリュー回転数は、100〜1,000rpmであることが好ましく、120〜800rpmがより好ましい。スクリュー回転数が100rpm未満であると、アンチモン化合物が微分散しにくい傾向にあり、逆に1,000rpmを超えても、熱可塑性樹脂が分解しやすくなる傾向となり好ましくない。また、吐出量は5〜2,000kg/hrであることが好ましく、10〜1,500kg/hrがより好ましい。吐出量が5kg/hr未満であると、ストランドが安定せず、歩留まりが低下する傾向にあり、2,000kg/hrを超えても、アンチモン化合物が凝集しやすく、分散性が低下する傾向となり好ましくない。
溶融混練に供する原料の熱可塑性樹脂(II)及びアンチモン化合物の割合は、前記したように、熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物の合計100質量%基準で、アンチモン化合物を20〜90質量%とする。アンチモン化合物が20質量%未満の場合は、難燃剤マスターバッチ中のアンチモン化合物の割合が少なく、これを配合する熱可塑性樹脂(I)への難燃性向上効果が小さい。一方、アンチモン化合物が90質量%を超える場合は、アンチモン化合物の分散性が低下しやすく、これを熱可塑性樹脂(I)に配合すると熱可塑性樹脂組成物の難燃性が不安定になり、また難燃剤マスターバッチ製造時の作業性も著しく低下する、例えば、押出機を使用して製造する際に、ストランドが安定せず、切れやすい等の問題が発生しやすいため好ましくない。
マスターバッチ中のアンチモン化合物の含有量は、熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物の合計100質量%基準で、好ましくは30〜85質量%であり、より好ましくは40〜80質量%である。
熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物を溶融混練してマスターバッチ化する際には、必要に応じて安定剤等の各種の添加剤を配合することもできる。
[熱可塑性樹脂組成物の製造]
熱可塑性樹脂(II)とアンチモン化合物とのマスターバッチは、熱可塑性樹脂組成物の構成成分となる熱可塑性樹脂(I)に配合され、溶融混練して難燃性の熱可塑性樹脂組成物とされる。
アンチモン化合物マスターバッチの配合は、得られる熱可塑性樹脂組成物中のアンチモン化合物の含有量が、熱可塑性樹脂組成物全体100質量%において、0.5〜10質量%であるように配合することが好ましく、より好ましくは0.7〜9質量%、さらに好ましくは1〜8質量%、特には1.5〜7質量%、最も好ましくは2〜6質量%である。
熱可塑性樹脂(I)とアンチモン化合物マスターバッチ、必要により他の難燃剤や添加剤は、それぞれ所望の割合で押出機にフィードされる。押出機としてはダイノズルが設けられた単軸又は二軸の押出機が使用される。
この際、アンチモン化合物マスターバッチは、他の原料とは別に設けた専用のフィーダーから押出機に供給することが好ましい。アンチモン化合物マスターバッチは、他の難燃剤や添加剤と混合して同じフィーダーから供給するのではなく、独立した専用のフィーダーから供給することが、分級が抑制され、難燃性、耐衝撃性が良好となり、ばらつきも少ない点から好ましい。
アンチモンバスターバッチを専用のフィーダーから供給する場合は、押出機のホッパーに、専用のフィーダーから他の原料と同時にフィードしてもよいし、押出機の途中にフィードしてもよい。押出機の途中にフィードする場合は、ニーディングゾーンよりもホッパー側にフィードすることが好ましい。
押出機に供給後は、溶融混錬し、ダイノズルから樹脂組成物を押出してストランド状とした後に、冷却、切断して熱可塑性樹脂組成物の成形体(ペレット)が製造される。
この際、溶融混練機としては、二軸押出機を用いることが好ましい。中でも、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが、10<(L/D)<150の関係を満足することが好ましく、15<(L/D)<100を満足することがより好ましい。かかる比が10以下では、熱可塑性樹脂(I)とアンチモン化合物や他の難燃剤が微分散しにくく、逆に150を超えても他の難燃剤の熱劣化が著しくなり、遊離化合物によるガスの問題が発生したり、熱劣化することにより樹脂組成物の機械的強度が低下する傾向があり好ましくない。
また、溶融混練時の樹脂組成物の溶融温度は180〜350℃であることが好ましく、190〜320℃であることがより好ましい。溶融温度が180℃未満では、溶融不十分となり、未溶融ゲルが多発しやすく、逆に350℃を超えると、樹脂組成物が熱劣化し、着色しやすくなる等好ましくない。
溶融混練時のスクリュー回転数は、100〜1,500rpmであることが好ましく、120〜1,000rpmがより好ましい。スクリュー回転数が100rpm未満であると、アンチモン化合物が微分散しにくい傾向にあり、逆に1,500rpmを超えても、アンチモン化合物が凝集し、微分散しない傾向となり好ましくない。また、吐出量は5〜5,000kg/hrであることが好ましく、10〜3,000kg/hrがより好ましい。吐出量が5kg/hr未満であると、アンチモン化合物の分散性が低下する傾向にあり5,000kg/hrを超えても、アンチモン化合物の再凝集により、分散性が低下する傾向となり好ましくない。
[熱可塑性樹脂(I)]
本発明の上記製造法において、熱可塑性樹脂組成物の構成成分として使用する熱可塑性樹脂(I)としては、熱可塑性樹脂であればその種類に制限はないが、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂;スチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状シクロオレフィン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリメタクリレート樹脂;等が好ましく例示される。
なお、熱可塑性樹脂(I)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で使用しても良い。
上記の中でも、熱可塑性樹脂(I)として好ましいのは、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂及びポリアミド樹脂であり、これらの中でも、熱可塑性樹脂(I)として好ましいのは、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂である。
熱可塑性ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合あるいはこれらの化合物の重縮合等によって得られるポリエステルであり、ホモポリエステル、コポリエステルの何れであってもよい。
熱可塑性ポリエステル樹脂を構成するジカルボン酸化合物としては、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体が好ましく使用される。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1、5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルフォン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルイソプロピリデン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、アントラセン−2,5−ジカルボン酸、アントラセン−2,6−ジカルボン酸、p−ターフェニレン−4,4’−ジカルボン酸、ピリジン−2,5−ジカルボン酸等が挙げられ、テレフタル酸が好ましく使用できる。
これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合して使用しても良い。これらは周知のように、遊離酸以外にジメチルエステル等のエステル形成性誘導体として重縮合反応に用いることができる。
なお、少量であればこれらの芳香族ジカルボン酸と共にアジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸を1種以上混合して使用することができる。
熱可塑性ポリエステル樹脂を構成するジヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、へキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の脂環式ジオール等、及びそれらの混合物等が挙げられる。なお、少量であれば、分子量400〜6,000の長鎖ジオール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を1種以上共重合せしめてもよい。
また、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオールも用いることができる。
また、上記のような二官能性モノマー以外に、分岐構造を導入するためトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三官能性モノマーや分子量調節のため脂肪酸等の単官能性化合物を少量併用することもできる。
熱可塑性ポリエステル樹脂としては、通常は主としてジカルボン酸とジオールとの重縮合からなるもの、即ち樹脂全体の50質量%、好ましくは70質量%以上がこの重縮合物からなるものを用いる。ジカルボン酸としては芳香族カルボン酸が好ましく、ジオールとしては脂肪族ジオールが好ましい。
なかでも好ましいのは、酸成分の95モル%以上がテレフタル酸であり、アルコール成分の95質量%以上が脂肪族ジオールであるポリアルキレンテレフタレートである。その代表的なものはポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンテレフタレートである。これらはホモポリエステルに近いもの、即ち樹脂全体の95質量%以上が、テレフタル酸成分及び1,4−ブタンジオール又はエチレングリコール成分からなるものであるのが好ましい。
本発明において、熱可塑性ポリエステル樹脂は、その主成分がポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。
また、イソフタル酸、ダイマー酸、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリアルキレングリコール等が共重合されているものも好ましい。なお、これらの共重合体は、共重合量が、ポリブチレンテレフタレート全セグメント中の1モル%以上、50モル%未満のものをいう。中でも、共重合量が好ましくは2〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%、特に好ましくは5〜30モル%である。
熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度は、0.5〜2dl/gであるのが好ましい。成形性及び機械的特性の点からして、0.6〜1.5dl/gの範囲の固有粘度を有するものが好ましい。固有粘度が0.5dl/gより低いものを用いると、得られる樹脂組成物成形体が機械強度の低いものとなりやすい。また2dl/gより高いものでは、樹脂組成物の流動性が悪くなり成形性が悪化する場合がある。なお、熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定するものとする。
ポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性重合体又は共重合体である。ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知のホスゲン法(界面重合法)や溶融法(エステル交換法)により製造したものを使用することができる。
原料のジヒドロキシ化合物としては、芳香族ジヒドロキシ化合物が好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAが挙げられる。また、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物を使用することもできる。
ポリカーボネート樹脂としては、上述した中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される芳香族ポリカーボネート樹脂、又は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導される芳香族ポリカーボネート共重合体が好ましい。また、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーとの共重合体等の、芳香族ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体であってもよい。更には、上述したポリカーボネート樹脂の2種以上を混合して用いてもよい。
ポリカーボネート樹脂の分子量を調節するには、一価の芳香族ヒドロキシ化合物を用いればよく、例えば、m−及びp−メチルフェノール、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、20,000以上であることが好ましく、より好ましくは23,000以上、25,000以上であることがさらに好ましい。粘度平均分子量が20,000より低いものを用いると、得られる樹脂組成物が耐衝撃性等の機械的強度の低いものとなりやすい。また60,000以下であることが好ましく、40,000以下であることがより好ましく、35,000以下であることがさらに好ましい。60,000より高いものでは、樹脂組成物の流動性が悪くなり成形性が悪化する場合がある。
なお、本発明において、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ粘度計を用いて、20℃にて、ポリカーボネート樹脂のメチレンクロライド溶液の粘度を測定し極限粘度([η])を求め、次のSchnellの粘度式から算出される値を示す。
[η]=1.23×10−4Mv0.83
ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)及び溶融法(エステル交換法)のいずれの方法で製造したポリカーボネート樹脂も使用することができる。また、溶融法で製造したポリカーボネート樹脂に、末端のOH基量を調整する後処理を施したポリカーボネート樹脂も好ましい。
スチレン系樹脂としては、スチレン系単量体の単独重合体、スチレン系単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
スチレン系樹脂としては、より具体的には、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)、スチレン−IPN型ゴム共重合体等の樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)が好ましく、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)がより好ましい。
スチレン系樹脂がゴム成分を含む場合、スチレン系樹脂中のゴム成分の含有量は3〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、7〜30質量%がさらに好ましい。ゴム成分の含有量が3質量%未満であると耐衝撃性が低下する場合があり、50質量%を超えると難燃性が低下する傾向となり好ましくない。また、ゴム成分の平均粒子径は、0.05〜10μmであることが好ましく、0.1〜6μmであることがより好ましく、0.2〜3μmであることがさらに好ましい。平均粒子径が0.05μm未満であると耐衝撃性が低下しやすい傾向にあり、10μmを超えると光沢性が失われ良好な外観が得られない場合があるため好ましくない。
スチレン系樹脂の質量平均分子量は、通常、50,000以上であり、好ましくは100,000以上であり、より好ましくは150,000以上であり、また、通常、500,000以下であり、好ましくは400,000以下であり、より好ましくは300,000以下である。また、数平均分子量は、通常、10,000以上であり、好ましくは30,000以上であり、より好ましくは50,000以上であり、また、通常、300,000以下であり、好ましくは200,000以下であり、より好ましくは150,000以下である。このようなスチレン系樹脂を使用することにより、耐衝撃性が向上しやすくなり好ましい。
スチレン系樹脂の、JIS K7210(温度200℃、荷重5kgf)に準拠して測定されるメルトフローレイト(MFR)は、0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.5〜25g/10分であることがより好ましい。MFRが0.1g/10分未満では流動性が低下する場合があり、30g/10分を超えると耐衝撃性が低下しやすい傾向となり好ましくない。
このようなスチレン系樹脂の製造方法としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいは塊状重合法等の公知の方法が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂(I)として好ましく使用されるポリアミド樹脂としては、特に制限はなく、ポリマー主鎖にアミド結合を有するものであれば、いずれのものも使用することができる。一般にポリアミド樹脂は、ラクタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合、アミノカルボン酸の重縮合等によって得られるが、これらに限定されるものではない。
ジアミンとしては、以下のものに限定されないが、大別して脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン及び芳香族ジアミン等が挙げられ、具体的には、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルナノメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、以下のものに限定されないが、大別して脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸等が挙げられ、具体的には、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
ラクタム類としては、具体的には、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、以下のものに限定されないが、具体的には、ε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミノトリデカン酸等が挙げられる。
上記のジアミン、ジカルボン酸、ラクタム類及びアミノカルボン酸の2種以上の混合物を重縮合することにより、共重合ポリアミド樹脂としてもよい。また、上記のジアミン、ジカルボン酸、ラクタム類及びアミノカルボン酸を重合反応器内で低分子量のオリゴマーの段階まで重合させ、押出機等で高分子量化したものも好適に使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂(I)として好適に用いることのできるポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド6/66、ポリアミド10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6/612、メタキシリレンジアミン及びアジピン酸からなるポリアミドMXD6、ポリアミド6/MXD6、ポリアミド66/MXD6、メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミン並びにアジピン酸からなるポリアミドMP6、ヘキサメチレンジアミン及びテレフタル酸からなるポリアミド6T、ヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸からなるポリアミド6I、ポリアミド6/6T、ポリアミド6/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ポリアミド6/6T/6I、ポリアミド66/6T/6I、ポリアミド6/12/6T、ポリアミド66/12/6T、ポリアミド6/12/6I、ポリアミド66/12/6I等が挙げられ、複数のポリアミド樹脂を押出機等で共重合化したポリアミド樹脂も用いることができる。これらは、もちろん2種以上組み合わせて使用してもよい。
ポリアミド樹脂の好ましい相対粘度は、好ましくは1.6〜5であり、より好ましくは1.7〜4であり、最も好ましくは1.8〜3である。相対粘度が低すぎると機械的強度が不十分であり、高すぎると成形性が低下し、また表面外観が低下しやすい。
なお、ここで相対粘度とは、98%硫酸中、濃度1g/100ml、温度25℃の条件で測定される値である。
[熱可塑性樹脂(II)]
本発明において、アンチモン化合物のマスターバッチ化に用いる熱可塑性樹脂(II)としては、熱可塑性樹脂であれば制限はなく、熱可塑性樹脂(I)と同じ種類の熱可塑性樹脂を用いてもよく、また異なる種類の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
熱可塑性樹脂(II)の例としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状シクロオレフィン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリメタクリレート樹脂;等が例示される。
熱可塑性樹脂(II)としては、中でも、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体及びポリオレフィン樹脂が好ましく、熱可塑性ポリエステル樹脂がより好ましい。
熱可塑性樹脂(II)として、熱可塑性ポリエステル樹脂を用いる場合、固有粘度は0.6〜1.3dl/gであることが好ましく、0.7〜1.2dl/gであることがより好ましく、0.71〜1.1dl/gであることがさらに好ましく、0.72〜1dl/gであることが特に好ましい。固有粘度が0.6dl/gより低いものを用いると、溶融混練時にストランドが引き難く生産性が低下する傾向にある。また1.3dl/gより高いものでは、溶融混練時にベントアップしやすく、生産性が低下する場合がある。なお、熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定するものとする。
熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法における熱可塑性樹脂(I)及び熱可塑性樹脂(II)の好ましい組み合わせとしては、例えば以下のi)〜iv)を挙げることができる。
i)熱可塑性樹脂(I)がポリブチレンテレフタレート樹脂であり、熱可塑性樹脂(II)は固有粘度が0.7〜1.2dl/gのポリブチレンテレフタレート樹脂である。
ii)熱可塑性樹脂(I)がポリブチレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂の混合物であり、熱可塑性樹脂(II)は固有粘度が0.7〜1.2dl/gポリブチレンテレフタレート樹脂である。
iii)熱可塑性樹脂(I)がポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂の混合物であり、熱可塑性樹脂(II)は固有粘度が0.7〜1.2dl/gポリブチレンテレフタレート樹脂である。
iv)熱可塑性樹脂(I)及び(II)がともに、ポリアミド樹脂である。
上記i)及びiv)の場合は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の相溶性がよいため、機械的物性が良好で、安定しやすい。また、上記ii)及びiii)の場合は、アンチモン化合物がポリブチレンテレフタレート樹脂相に存在しやすくなるため、ポリカーボネート樹脂に対するダメージが少なく、耐衝撃性が良好となる傾向にある。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂とのエステル効果反応が抑制され、機械的物性が良好に維持されやすく好ましい。
上記i)〜iv)の中でも、i)〜iii)の組み合わせがより好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂組成物中のアンチモン化合物の含有量は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の合計100質量部に対して、0.5〜20質量部であり、より好ましくは0.7〜18質量部、さらに好ましくは1〜15質量部、特には1.5〜10質量部、最も好ましくは2〜8質量部である。含有量が0.5質量部未満では難燃性が低下しやすく、20質量部を超えると、結晶化温度が低下し離型性が悪化したり、耐衝撃性等の機械的物性が低下したりする。
[難燃剤]
本発明の方法においては、難燃剤を配合することが好ましい。
難燃剤としては、例えば、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤を含有することができ、ハロゲン系難燃剤又はリン系難燃剤を含有することが好ましく、ハロゲン系難燃剤がさらに好ましい。
リン系難燃剤としては、例えば、エチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛等の、(ジ)ホスフィン酸金属塩、ポリリン酸メラミンに代表されるメラミンとリン酸との反応生成物、リン酸エステル、環状フェノキシホスファゼン、鎖状フェノキシホスファゼン、架橋フェノキシホスファゼン等のホスファゼン等が挙げられ、中でも、(ジ)ホスフィン酸金属塩、ポリリン酸メラミン、ホスファゼンが熱安定性に優れる点から好ましい。
ハロゲン系難燃剤としては、臭素系難燃剤が好ましく、そのましい具体例としては、臭素化ポリカーボネート樹脂、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、グリシジル臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、臭素化イミド(臭素化フタルイミド等)等が挙げられ、中でも、臭素系難燃剤が好ましく、臭素化ポリカーボネート樹脂、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、グリシジル臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレートが、耐衝撃性の低下を抑制しやすい傾向にあり、より好ましい。
特に、難燃剤として臭素化エポキシ樹脂を使用する場合は、樹脂組成物滞留時に増粘しやすい傾向があり、滞留熱安定性が不安定になる場合があるが、本発明の熱可塑性樹脂の製造方法によれば、このような増粘を抑制することができ、滞留熱安定性が向上するため、生産性が向上し好ましい。
難燃剤の含有量は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の合計100質量部に対し、1〜40質量部であることが好ましい。難燃剤が1質量部未満では、十分な難燃性が得られにくく、40質量部を超えると、耐衝撃性等の機械的特性が低下したりする場合がある。難燃剤のより好ましい含有量は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の合計100質量部に対し、3〜35質量部、さらに好ましくは5〜30質量部であり、特に好ましくは7〜25質量部である。
[その他含有成分]
熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、更に種々の添加剤を配合していても良い。このような添加剤としては、リン系安定剤やフェノール系安定剤等の安定剤、強化材(充填材)、滴下防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、染顔料、蛍光増白剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
難燃性をより向上させる目的で滴下防止剤を、耐衝撃性や難燃性を向上させる目的で顔料、好ましくは酸化チタンを配合することが好ましい。
滴下防止剤の含有量は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の合計100質量部に対し、0.01〜3質量部であることが好ましく、0.05〜2質量部であることがより好ましく、0.1〜1.4質量部であることがさらに好ましい。滴下防止剤の含有量が0.01質量部未満では、燃焼時に十分な滴下防止性能が得られにくく、3質量部を超えると滴下防止剤が凝集しやすく、難燃性の向上が認められない場合がある。
また、顔料の含有量は、熱可塑性樹脂(I)及び(II)の合計100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜8質量部であることがより好ましく、1〜6質量部であることがさらに好ましい。顔料の含有量が0.1質量部未満では、十分な難燃性、耐衝撃性が得られにくく、10質量部を超えても難燃性、耐衝撃性の向上が認められない場合がある。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
(アンチモン化合物マスターバッチの製造例1:「MB1」の製造)
予め120℃で3時間熱風乾燥した、ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン(登録商標)5020」、固有粘度1.20dl/gと、同「ノバデュラン5008」、固有粘度0.85dl/gの1:1混合物)30質量部と、アンチモン化合物(山中産業社製、商品名「GMA」)70質量部とを、噛み合い型同方向2軸スクリュー式押出機(日本製鋼所社製「TEX44αII」、スクリュー径47mm、L/D=55.2)に300kg/hrにて供給した。押出機のバレル設定温度をC1〜C15を260℃、ダイを250℃、スクリュー回転数を230rpmとし、ノズル数10穴(円形(φ4mm)、長さ1.5cm)、せん断速度(γ)1012sec−1の条件下で溶融混練した。なお、押出した直後のストランド温度は290℃であった。
溶融混練後、ダイノズルから樹脂組成物を押出してストランド状とした後に冷却し、切断して、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアンチモン化合物とが混練された、アンチモン化合物を70質量%含有するマスターバッチ(以下、「MB1」という。)を得た。
(アンチモン化合物マスターバッチの製造例2:「MB2」の製造)
ポリブチレンテレフタレート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン5007」、固有粘度0.75dl/gのみを使用した以外は、製造例1と同様の条件で行い、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアンチモン化合物とが混練された、アンチモン化合物を70質量%含有するマスターバッチ(以下、「MB2」という。)を得た。
(アンチモン化合物マスターバッチの製造例3:「MB3」の製造)
ポリブチレンテレフタレート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン5006」、固有粘度0.60dl/gのみを使用した以外は、製造例1と同様の条件で行い、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアンチモン化合物とが混練された、アンチモン化合物を70質量%含有するマスターバッチ(以下、「MB3」という。)を得た。ストランドが引き難かったため、マスターバッチの製造中に、ストランド切れが発生する場合があった。
(アンチモン化合物マスターバッチの製造例4:「MB4」の製造)
ポリブチレンテレフタレート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン5026」、固有粘度1.26dl/gのみを使用した以外は、製造例1と同様の条件で行った。押出機のバレル設定温度C1〜C15を260℃で行うと、ベント部から樹脂が溢れる場合があり、安定してストランドが引き難く安定生産が難しかったため、C1〜C15の設定温度を280℃まで上げ生産を行い、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアンチモン化合物とが混練された、アンチモン化合物を70質量%含有するマスターバッチ(以下、「MB4」という。)を得た。
(アンチモン化合物マスターバッチの製造例5:「MB5」の製造)
製造例1において、ポリブチレンテレフタレート樹脂混合物の量を20質量部、アンチモン化合物量を80質量部とした以外は、製造例1と同様の条件で行い、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアンチモン化合物とが混練された、アンチモン化合物を80質量%含有するマスターバッチ(以下、「MB5」という。)を得た。
[実施例1〜11、比較例1〜6(熱可塑性樹脂組成物の製造)]
実施例及び比較例で使用した原料成分は、下記の表1のとおりである。
表1に記載の各成分の中、アンチモン化合物マスターバッチ(MB1〜5)は独立した専用のフィーダーから、その他の成分はブレンドして根元フィーダーから、表2〜表4に示される割合(全て質量部)にてホッパーへ供給し、これを30mmのベントタイプ二軸押出機(日本製鋼所社製、二軸押出機「TEX30α」)を使用し、強化材(ガラス繊維)を使用する場合はホッパーから7番目のサイドフィーダーより供給し、バレル温度270℃、吐出80kg/hr、スクリュー回転数280rpmにて溶融混練し、ストランドに押し出した後、ストランドカッターによりペレット化し、熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。
実施例1、比較例1においては、得られた熱可塑性樹脂組成物ペレット100質量部に対して、ステアリン酸カルシウム0.05質量部をドライブレンドすることでペレットに外添加させた。
実施例9においては、アンチモン化合物マスターバッチ(MB1)を、独立した専用のフィーダーを使用せず、その他の成分と合わせてブレンドし、一括して根元フィーダーから供給し熱可塑性樹脂組成物ペレットを得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物ペレットを、120℃で7時間加熱乾燥し、射出成形機(日本製鋼所社製「J85AD」)を用いてシリンダー温度250℃、金型温度80℃の条件で、難燃性及び耐衝撃性を射出成形した。
生産性、難燃性、耐衝撃性、結晶化温度及び滞留熱安定性の評価は、以下のように実施した。
・生産性(ストランド安定性)
熱可塑性樹脂組成物ペレット溶融混練の際の、10時間のロングラン生産時において、1時間あたりのストランド切れ度合いを以下の基準で評価し、生産安定性の指標とした。
「安定」:ストランド切れなし
「やや不安定」:1〜2回
・難燃性(UL94):
アンダーライターズ・ラボラトリーズのサブジェクト94(UL94)の方法に準じ、5本の試験片(厚み:0.75mmt又は1.50mmt)を用いて難燃性を試験した。難燃性は、UL94記載の評価方法に従って、V−0、V−1及びV−2に分類した。V−0が最も難燃性が高い。
また、各燃焼試験片での燃焼合計時間(第1接炎後と第2接炎後の燃焼時間の合計)を測定し、燃焼時間のばらつきを標準偏差値で評価した。また5本の試験片の燃焼合計時間を合計して合計燃焼時間として表に記載した。
・ノッチ付シャルピー衝撃強度:
ISO試験片(厚さ4.0mm)を射出成形し、試験片から厚さ4.0mmのノッチ付試験片を作製し、10本の試験片に対して、ISO179規格に準拠してノッチ付きシャルピー衝撃強度(単位:kJ/m)を測定した。
また、シャルピー衝撃強度のばらつきを標準偏差値で評価した。
・面衝撃強度:
大きさ150×80×40mmの箱型成形品(肉厚1.5mmt)を成形し、2.975kgの鋼球を所定の高さから落下させ、成形品が全破壊するときの高さ(単位:cm)を求めた。全破壊するときの高さが高いほど、面衝撃性に優れていることを意味する。なお、試験は205cmの高さまで行い、205cmで破壊しないものは「>200」と表中に記載した。
・結晶化温度:
示差走査熱量測定(DSC)機(パーキンエルマー社製「Pyris Diamond」)を用い、30〜300℃まで昇温速度20℃/minで昇温し、300℃で3分保持した後、降温速度20℃/minにて降温した際に観測される発熱ピークのピークトップ温度を、結晶化温度(単位:℃)として測定した。
結晶化による発熱ピークが観測され、結晶化温度が高いほど、熱可塑性ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂とのエステル交換が抑制されており、好ましいことを意味する。
・溶融粘度の安定性(増粘評価):
キャピログラフ(東洋精機社製キャピログラフ1C)により、測定温度270℃、1φ×30フラットのキャピラリーを用いて、上記で得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを投入後、3分滞留させたときの溶融粘度(せん断速度91.2sec−1での溶融粘度)を基準にして、60分滞留させたときの溶融粘度(せん断速度91.2sec−1での溶融粘度)を測定し、溶融粘度の比(60min/3min)を求めた。3分滞留の溶融粘度と60分滞留の溶融粘度の比が変化しないほど、増粘が少なく、滞留安定性に優れていることを意味する。
以上の評価結果を、表2〜4に示す。
本発明の製造方法により製造された熱可塑性樹脂組成物は、難燃性及び耐衝撃性に優れ、また、難燃性、耐衝撃性のばらつきが少ないことが分かる。これに対し、本発明の製造方法によらない比較例で得られた樹脂組成物は難燃性と耐衝撃性のばらつきが大きく難燃性、耐衝撃性に劣り、本発明の効果を満足するものではない。
また、難燃剤として臭素化エポキシ樹脂を使用した実施例3及び比較例3、実施例11及び比較例6の対比から、本発明の製造方法を採用することにより、滞留による樹脂組成物の増粘が抑制され、滞留熱安定性に優れる樹脂組成物が得られることが分かる。
さらに、実施例4〜9(DSCによる結晶化温度は150〜151℃)及び比較例4(DSCによる結晶化発熱ピークは観測されず)の対比から、本発明の製造方法を採用することにより、熱可塑性樹脂(I)として、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂の混合物を用いる場合に発生するエステル交換反応を、効果的に抑制できることが分かる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、難燃性、耐衝撃性のばらつきが少なく、耐衝撃性に優れる難燃性の熱可塑性樹脂組成物を健康被害の問題なく安全に製造するので、産業上の利用性は非常に高い。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂にアンチモン化合物を含有する熱可塑性樹脂組成物を製造する方法であって、熱可塑性樹脂(I)に、アンチモン化合物を70〜90質量%を含有し固有粘度が0.7〜1.2dl/gの熱可塑性ポリエステル樹脂(II)とからなるマスターバッチを配合し、前記マスターバッチは他の原料とは別に設けた専用のフィーダーから押出機に供給し、溶融混練することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂(I)が、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂及びポリカーボネート樹脂の混合物又は熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂の混合物である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 得られる熱可塑性樹脂組成物中のアンチモン化合物の含有量が、熱可塑性樹脂(I)及び熱可塑性ポリエステル(II)の合計100質量部に対し0.5〜20質量部である請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. 臭素系難燃剤を、熱可塑性樹脂(I)及び熱可塑性ポリエステル(II)の合計100質量部に対し、1〜30質量部含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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