JP5832199B2 - 黒色系樹脂組成物、および該樹脂組成物を成形してなる成形体 - Google Patents
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Description
(1)ポリ乳酸樹脂(A)、ポリカーボネート樹脂(B)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(C)、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)および黒色系着色剤(E)を含有する樹脂組成物であって、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)は、メチルメタクリレートとスチレンからなる共重合体であり、メチルメタクリレートの比率が60質量%以上であり、該樹脂組成物中のポリ乳酸樹脂(A)の含有量が20〜50質量%、ポリカーボネート樹脂(B)の含有量が30〜60質量%、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(C)の含有量が2〜20質量%、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)の含有量が0.5〜10質量%、黒色系着色剤(E)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする黒色系樹脂組成物。
(2)さらに、1〜15質量%のコアシェル型アクリル系重合体(F)を含有することを特徴とする(1)の黒色系樹脂組成物。
(3)黒色系着色剤(E)が、カーボンブラックおよび/またはニグロシンであることを特徴とする(1)または(2)の黒色系樹脂組成物。
(4)さらに、0.1〜5質量%のカルボジイミド化合物(G)を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの黒色系樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれかの黒色系樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明の黒色系樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」と称する場合がある)は、ポリ乳酸樹脂(A)、ポリカーボネート樹脂(B)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(以下、「ABS樹脂」と略称する場合がある)(C)、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)および黒色系着色剤(E)を含有してなるものである。
本発明に使用するポリカーボネート樹脂(B)とは、ビスフェノール類残基とカーボネート残基からなる樹脂をいう。
本発明におけるABS樹脂としては、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの乳化重合による三元共重合体、アクリロニトリル−スチレン樹脂とニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)との混合物、ニトリルゴムへのスチレンのグラフト共重合物など公知のものを用いることができる。なかでも、乳化重合による三元共重合体が好ましく用いられる。ABS樹脂(C)の共重合組成は、ブタジエン成分が15〜80質量%、アクリロニトリル成分とスチレン成分の合計が85〜20質量%であり、アクリロニトリル成分とスチレン成分の質量比が5/95〜50/50の割合が適当である。
本発明で使用するメチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)とは、スチレンモノマーと、当該スチレンモノマーと共重合可能なメチルメタクリレートモノマーの共重合体である。本発明の黒色系樹脂組成物において、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)を所定量含有させることにより、樹脂組成物中の黒色系着色剤(E)の分散性が良好となり、また、上記した(A)〜(C)成分の相溶性も向上させることができる。したがって、黒色系着色剤(E)を多量に添加することなく、十分に黒色に着色した樹脂組成物を得ることができ、品位の高い漆黒感を有する樹脂組成物を得ることができる。そして、樹脂組成物の相溶性も向上させることができることから、機械的強度や耐衝撃性を向上させる効果もある。なお、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)以外の分散剤を用いたとしても、黒色系着色剤(E)の分散性を十分に向上させることはできない。
黒色系着色剤(E)としては、顔料・染料ともに使用でき、顔料系としては、カーボンブラック、鉄黒、チタン系黒色顔料などが挙げられる。染料系としては、アニリン・ニトロベンゼンを縮合したアジン化合物であるニグロシンなどがあげられる。中でも、物性や良好な黒色外観の観点から、カーボンブラックやニグロシンが好ましい。これらの着色剤は複数種を併用してもよい。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS規格K−7210(試験条件4)に従い、190℃、荷重21.2Nまたは220℃、荷重98Nで測定した。本発明においては、220℃、荷重98NにおけるMFRが10g/min以上であることが、成形加工性の面で好ましい。
1,1,2,2−テトラクロロエタンを測定溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃の条件で測定した。
得られた試験片(10×4mm)を用い、ISO規格75−1、2に従い、荷重1.8MPaの熱変形温度を測定した。荷重1.8MPaにおいて、60℃以上が望ましい。
得られた試験片(10×4mm)を用い、ISO規格178に従い、変形速度1mm/分で荷重をかけ、曲げ強度を測定した。
得られたノッチ(V字型切込み)付き試験片を用い、ISO規格179−1eAに従い、シャルピー衝撃強度を測定した。本発明においては、実使用に供する観点から、シャルピー衝撃強度が9kJ/m2以上であることが好ましい。
得られた試験片(10×4mm)について、携帯用鮮明度光沢度計(財団法人日本色彩研究所製、「PGD」)を用い、成形体の鮮明度光沢度を測定した。なお、鮮明度光沢度の値は、2.0〜0.1までの数字であり、数字が大きいほど優れる。本発明においては、鮮明度光沢度の値が1.0以上であると、黒色外観(漆黒感)に優れるものであると判断する。
得られた試験片(10×4mm)を用い、温度60℃、湿度95%RHの環境下で1500時間処理した後、(4)と同様に曲げ強度を測定した。そして、未処理品の曲げ強度の値に対する強度保持率を下記式で算出した。
強度保持率(%)=[(処理後試験片の曲げ強度)/(未処理の試験片の曲げ強度)]×100
(1)ポリ乳酸樹脂
ネーチャーワークス社製「NatureWorks 3001DK」(MFR:10g/10分、融点:168℃)
住友ダウ社製「200−13」(極限粘度:0.49)
テクノポリマー社製、「ABS150」
・メチルメタクリレートとスチレンの共重合体〔メチルメタクリレート/スチレン(モル比)=90/10、電気化学工業社製「KT−80」〕
・メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレートとスチレンの共重合体〔メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート/スチレン(モル比)=24/7/69 東亜合成社製「ARUFON UG−4040」〕
・カーボンブラック(三菱化学社製、「#45B」)
・ニグロシン(オリエント化学社製、「PC−0850」)
内層としてゴム層を有し、外層にアクリル系重合体がグラフトされた、コアシェル型重合体(三菱レイヨン社製、「メタブレンC−223A」)
N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド(ラインケミー社製、「スタバクゾールI」)
日清紡社製、「LA−1」(イソシアネート基含有率:1〜3%)
表1に示す割合で、各原料を二軸押出機(東芝機械社製、「TEM‐37BS」)に供給し、加工温度260℃で、溶融混練押出しをおこなった。なお、原料は、事前に全て混合して、押出機のホッパーに供給した。そして、吐出された樹脂組成物をペレット状にカッティングした。
表2に示す割合で、各原料を二軸押出機(東芝機械社製、「TEM‐37BS」)に供給し、加工温度260℃で、溶融混練押出しをおこなった以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。そして、得られた樹脂組成物を用いて、実施例1と同様に各種試験片を得た。
Claims (5)
- ポリ乳酸樹脂(A)、ポリカーボネート樹脂(B)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(C)、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)および黒色系着色剤(E)を含有する樹脂組成物であって、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)は、メチルメタクリレートとスチレンからなる共重合体であり、メチルメタクリレートの比率が60質量%以上であり、該樹脂組成物中のポリ乳酸樹脂(A)の含有量が20〜50質量%、ポリカーボネート樹脂(B)の含有量が30〜60質量%、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合樹脂(C)の含有量が2〜20質量%、メチルメタクリレート/スチレン共重合体(D)の含有量が0.5〜10質量%、黒色系着色剤(E)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする黒色系樹脂組成物。
- さらに、1〜15質量%のコアシェル型アクリル系重合体(F)を含有することを特徴とする請求項1に記載の黒色系樹脂組成物。
- 黒色系着色剤(E)が、カーボンブラックおよび/またはニグロシンであることを特徴とする請求項1または2に記載の黒色系樹脂組成物。
- さらに、0.1〜5質量%のカルボジイミド化合物(G)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の黒色系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の黒色系樹脂組成物を成形してなる成形体。
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