JP6478728B2 - 保護膜検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物の加工面に被覆された水溶性保護膜を検出する保護膜検出方法に関する。
半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハをストリートに沿って分割する方法として、ウエーハ等の被加工物に形成されたストリートに沿ってレーザー光線を照射することによりレーザー加工溝を形成し、このレーザー加工溝に沿ってメカニカルブレーキング装置によって割断する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この加工方法において、被加工物のストリートに沿ってレーザー光線を照射すると、照射された領域に熱エネルギーが集中してデブリが発生し、このデブリがデバイスの表面に付着してデバイスの品質を低下させるという新たな問題が生じる。
上記デブリの付着による問題を解消するために、被加工物の加工面にポリビニルアルコール等の水溶性保護膜を被覆し、水溶性保護膜を通してウエーハにレーザー光線を照射するようにしたレーザー加工機が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この水溶性保護膜は、被加工物の加工面においてデブリが付着することによるデバイスの品質低下が生じうる部分を被覆する必要がある。しかしながら、特許文献2に示されたレーザー加工機では、水溶性保護膜を形成する水溶性の液状樹脂を噴出するノズルにおける液状樹脂の固着、液状樹脂内への気泡混入などにより、水溶性保護膜で被覆されない領域が被加工物の加工面に発生することがある。被覆されなかった領域においては、上記デブリによる問題が発生するため、水溶性保護膜の被覆工程後、実際に水溶性保護膜による被覆が所望の領域になされているかを確認する必要がある。
特開平10−305420号公報 特開2007−201178号公報
水溶性保護膜の被覆状態を確認する方法として、被加工物に水溶性保護膜を被覆後、加工面に紫外光、可視光を照射して反射光を受光することにより、水溶性保護膜の被覆されていない領域を検出する方法がある。しかしながら、このような方法を用いて、ミラーシリコンやガラスなどの平坦面からなる被加工物の水溶性保護膜の被覆状態を確認する場合、水溶性保護膜の有無により反射強度に差異が見られ、水溶性保護膜の被覆状態を検出することは容易である。しかしながら、表面にバンプやパターンが存在するようなデバイスに分割される前の被加工物では、バンプやパターンによる散乱や表面に存在するポリイミドなどから構成される膜により反射強度が低下して、水溶性保護膜が被覆された領域と被覆されていない領域とを正確に判別することができない場合があった。
また、赤外光を照射し受光した反射強度により、水溶性保護膜の被覆状態を検出する方法もある。このような場合、水溶性保護膜が被覆されていない領域をリファレンスとして用い、被覆されている領域との反射強度の差により、被覆されている領域と被覆されていない領域とを判別する。しかしながら、このような方法では、デバイスに分割される前の被加工物の水溶性保護膜が被覆されていない領域をリファレンスとして用いる場合、リファレンスとして用いる場所による反射強度のばらつきが大きいため、反射強度の差異のみで水溶性保護膜が被覆されている領域と被覆されていない領域とを正確に判別できない場合があった。
本発明は、上記の問題による影響を回避・軽減することを可能とし、保護膜被覆装置による水溶性保護膜の被覆状況を、精度よく確認することができる保護膜検出方法を提供する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の保護膜検出方法は、被加工物の表面にバンプやパターンが形成された被加工物に水溶性保護膜が被覆されているか否かを検出する保護膜検出方法において、予め水溶性保護膜が被覆された第1領域を有するリファレンスおよび水溶性保護膜が被覆されていない第2領域を有するリファレンスにそれぞれ所定波長域を有する赤外光を照射して反射光を受光し、平均化された前記第1領域の反射強度と前記第2領域の反射強度を取得する反射強度取得ステップと、前記水溶性保護膜が被覆されているか否かを判定する基準となる閾値を波数が3000cm−1〜3600cm−1における前記第1領域の反射強度と前記第2領域の反射強度から求める閾値決定ステップと、を有する検出前の準備工程と、水溶性保護膜を被覆した被加工物の表面に所定角度Θで順次赤外光を照射し反射光を受光して反射強度を取得し、取得した前記反射強度を前記閾値と比較することにより前記水溶性保護膜が被覆されているか否かを検出する検出工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記保護膜検出方法において、前記所定角度Θは入射光と反射光のなす角であり、0°<Θ≦60°から選択されるものとすることができる。
本願のように構成すれば、水溶性保護膜が被覆されているか否かを正確に検出することができる。
図1は、実施形態1に係る保護膜検出方法により水溶性保護膜が検出される被加工物の一例を示す斜視図である。 図2は、図1に示された被加工物の要部の側面図である。 図3は、図1に示された被加工物の表面に水溶性保護膜を被覆する保護膜被覆装置の一例を示す斜視図である。 図4は、図3に示す保護膜被覆装置により水溶性保護膜が被覆された被加工物の要部の断面図である。 図5は、実施形態1に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。 図6は、実施形態1に係る保護膜検出方法の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施形態1に係る保護膜検出方法の準備工程において用いられるリファレンスを示す斜視図である。 図8は、実施形態2に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。 図9は、実施形態3に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。 図10は、図9中のX−X線に沿う断面図である。 図11は、実施形態1〜実施形態3の変形例に係る保護膜検出方法により水溶性保護膜が検出される被加工物の要部の側面図である。 図12は、リファレンス、被加工物として、バンプやパターンが形成されていない被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。 図13は、リファレンス、被加工物として、バンプが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。 図14は、リファレンス、被加工物として、パターンが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。 図15は、リファレンス、被加工物として、バンプやパターンが形成されていない被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。 図16は、リファレンス、被加工物として、バンプが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。 図17は、リファレンス、被加工物として、パターンが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る保護膜検出方法を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係る保護膜検出方法により水溶性保護膜が検出される被加工物の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示された被加工物の要部の側面図である。図3は、図1に示された被加工物の表面に水溶性保護膜を被覆する保護膜被覆装置の一例を示す斜視図である。図4は、図3に示す保護膜被覆装置により水溶性保護膜が被覆された被加工物の要部の断面図である。図5は、実施形態1に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。図6は、実施形態1に係る保護膜検出方法の一例を示すフローチャートである。図7は、実施形態1に係る保護膜検出方法の準備工程において用いられるリファレンスを示す斜視図である。
実施形態1に係る保護膜検出方法は、図1及び図2に一例を示す被加工物Wに水溶性保護膜P(図4に示す)が被覆されているか否かを検出する方法である。実施形態1では、被加工物Wは、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物Wは、図1及び図2に示すように、表面に形成された複数のデバイスDが複数のストリートLによって格子状に区画されている。被加工物WのデバイスDは、その表面から突出して形成された複数のバンプBP(電極ともいう)が形成されている。即ち、被加工物Wは、表面に複数のバンプBPが形成されている。被加工物Wは、表面に水溶性保護膜Pが被覆された後、ストリートLにレーザー加工装置によってレーザー光線が照射されて、アブレーション加工が施される。被加工物Wは、アブレーション加工が施された後に水溶性保護膜Pが除去され、アブレーション加工によって形成されたレーザー加工溝に沿って分割されることで、個々のデバイスDに分割される。
ここで、水溶性保護膜Pは、PVA(ポリビニルアルコール)、PVP(ポリビニルピロリドン)等を母材とする水溶性樹脂により構成され、アブレーション加工時に発生するデブリがデバイスD表面に付着することを抑制して、デバイスDの品質が低下することを抑制するものである。水溶性保護膜Pは、レーザー加工前に被加工物Wの表面に被覆され、レーザー加工後に、被加工物Wの表面から除去される。
被加工物Wの表面に水溶性保護膜Pを被覆し、水溶性保護膜Pを除去するために、例えば、図3に示す保護膜被覆装置100が用いられる。保護膜被覆装置100は、図3に示すように、筐体101と、被加工物Wを吸引保持する回転可能なスピンナーテーブル102と、スピンナーテーブル102で吸引保持された被加工物Wの表面に水溶性保護膜Pとなる液状樹脂を塗布する塗布ノズル103と、表面から水溶性保護膜Pを除去する図示しない洗浄ノズルとを含んで構成されている。
保護膜被覆装置100は、被加工物Wの表面に水溶性保護膜Pを被覆する際には、筐体101の上方の開口を通して水溶性保護膜Pが被覆される前の被加工物Wがスピンナーテーブル102上に載置され、被加工物Wをスピンナーテーブル102に吸引保持して、スピンナーテーブル102を降下する。その後、保護膜被覆装置100は、蓋104により筐体101の上方の開口が塞がれた後、スピンナーテーブル102を軸心回りに回転させるとともに、塗布ノズル103を揺動させながら液状樹脂を塗布ノズル103からスピンナーテーブル102上に保持された被加工物Wの表面に滴下して、遠心力により被加工物Wの表面全体に液状樹脂が塗布されて水溶性保護膜Pを被覆する。所定時間経過した後、保護膜被覆装置100は、塗布ノズル103をスピンナーテーブル102上から退避させた後、スピンナーテーブル102の回転を停止させた後、上昇させるとともに、蓋104により筐体101の上方の開口を開放させる。そして、保護膜被覆装置100は、スピンナーテーブル102の被加工物Wの吸引保持を解除し、筐体101の上方の開口を通して、図4に示すように水溶性保護膜Pが被覆された被加工物Wがスピンナーテーブル102上から取り出される。保護膜被覆装置100により、被加工物Wは、表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されることが求められる。
また、保護膜被覆装置100は、被加工物Wの表面から水溶性保護膜Pを除去する際には、筐体101の上方の開口を通して水溶性保護膜Pが除去される被加工物Wがスピンナーテーブル102上に載置され、被加工物Wをスピンナーテーブル102に吸引保持して、スピンナーテーブル102を降下する。その後、保護膜被覆装置100は、蓋104により筐体101の上方の開口が塞がれた後、スピンナーテーブル102を軸心回りに回転させるとともに、洗浄ノズルから洗浄液をスピンナーテーブル102上に保持された被加工物Wの表面に滴下して、遠心力により被加工物Wの表面上を洗浄液により洗い流して水溶性保護膜Pを除去する。所定時間経過した後、保護膜被覆装置100は、洗浄ノズルをスピンナーテーブル102上から退避させた後、スピンナーテーブル102の回転を停止させた後、上昇させるとともに、蓋104により筐体101の上方の開口を開放させる。そして、保護膜被覆装置100は、スピンナーテーブル102の被加工物Wの吸引保持を解除し、筐体101の上方の開口を通して水溶性保護膜Pが除去された被加工物Wがスピンナーテーブル102上から取り出される。
実施形態1に係る保護膜検出方法は、図5に示す検出装置10を用いて、被加工物Wの表面の水溶性保護膜Pの有無を検出する方法である。具体的には、検出装置10は、被加工物Wの表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを検出する装置である。図5に示す検出装置10は、検出対象物としてのデバイスDに分割される被加工物Wと、リファレンスR(図7に示す)とに赤外光IRを照射して、これらからの反射強度に基づいて被加工物Wの水溶性保護膜Pの有無を検出する装置である。
リファレンスRは、実施形態1では、図7に示すように、被加工物Wの表面の第1領域R1に予め水溶性保護膜Pが被覆され、第1領域R1を除く第2領域R2に水溶性保護膜Pが被覆されていなく表面が露出したものが用いられる。即ち、リファレンスRは、予め水溶性保護膜Pが被覆された第1領域R1を有するとともに、水溶性保護膜Pが被覆されていない第2領域R2を有するものである。実施形態1では、リファレンスRの第1領域R1と第2領域R2とは、被加工物Wの表面を二分する位置に配置され、被加工物Wの表面の中心を通る直線R3を境として区画されている。
検出装置10は、図5に示すように、被加工物W及びリファレンスRを保持する保持テーブル20と、赤外光照射部30と、赤外光受光部40と、駆動手段50と、制御手段60を備える。赤外光照射部30は、被加工物W及びリファレンスRに所定波長域を有する赤外光IRを照射するものであり、赤外光IRを出射する発光部31と、保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRに赤外光IRを照射するための複数の光学部品32を備える。発光部31は、実施形態1では、少なくとも波数が3000cm−1〜3600cm−1である波長域を含む赤外光IRを出射する。なお、本明細書中において、波数とは、波長の逆数である。
また、赤外光照射部30は、保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRに照射する赤外光IRの波長を変更可能な構成を有している。さらに、実施形態1では、赤外光照射部30は、保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRの表面の中心から離間した位置に赤外光IRを照射する。
赤外光受光部40は、赤外光照射部30が照射しかつ被加工物W及びリファレンスRの表面で反射された赤外光IRを受光し、反射強度を示す情報を制御手段60に出力するものである。赤外光受光部40は、赤外光IRを受光する受光部41と、保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRの表面で反射された赤外光IRを受光部41に導くための複数の光学部品42を備える。受光部41は、実施形態1では、波数が3000cm−1〜3600cm−1である波長域を含む赤外光IRを受光する。
駆動手段50は、保持テーブル20を軸心Q回りに回転する回転駆動部51と、赤外光照射部30と赤外光受光部40との距離を変更可能とする直線駆動部52とを備える。回転駆動部51は、図示しないモータなどを備えて構成され、保持テーブル20を軸心Q回りに回転させて、被加工物W及びリファレンスRの赤外光IRが照射される位置を変更するものである。直線駆動部52は、赤外光照射部30と赤外光受光部40との水平方向の距離を変更自在とするように、水平方向に沿って赤外光照射部30と赤外光受光部40とを移動させて、赤外光照射部30が被加工物W及びリファレンスRに照射する赤外光IRの入射光IRinと、被加工物W及びリファレンスRの表面で反射される赤外光IRの反射光IRoutとのなす角Θの角度を変更するものである。なお、実施形態1では、赤外光照射部30の光学部品32と赤外光受光部40の光学部品42は、直線駆動部52により赤外光照射部30と赤外光受光部40との距離を変更させても、赤外光照射部30が照射する赤外光IRの反射光IRoutを赤外光受光部40が受光可能となるように、赤外光照射部30と赤外光受光部40との距離に応じて向きが調整される構成を有している。
制御手段60は、検出装置10を構成する上述した構成要素をそれぞれ制御して、実施形態1に係る保護膜検出方法を検出装置10に行わせるものである。なお、制御手段60は、例えばCPU等で構成された演算処理装置やROM、RAM等を備える図示しないマイクロプロセッサを主体として構成されており、加工動作の状態を表示する図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる操作手段61と接続されている。
次に、実施形態1に係る検出装置10の検出動作、即ち、実施形態1に係る保護膜検出方法について説明する。実施形態1に係る保護膜検出方法は、表面にバンプBPが形成された被加工物Wに水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを検出するものである。
保護膜検出方法は、図6に示すように、設定ステップST11と、反射強度取得ステップST12と、閾値決定ステップST13と、検出ステップST2(検出工程に相当する)とを備える。保護膜検出方法では、まず、オペレータが検出内容情報を制御手段60に登録して、オペレータから検出動作の開始指示があった場合に、検出装置10が検出動作を開始する。
設定ステップST11は、被加工物Wの水溶性保護膜Pの有無を検出する際に用いられる赤外光IRの波長及び所定角度としての入射光IRinと反射光IRoutとのなす角Θの角度を設定するステップである。設定ステップST11では、オペレータは、検出装置10の保持テーブル20上にリファレンスRを保持させる。なお、このとき、第1領域R1及び第2領域R2を赤外光照射部30及び赤外光受光部40に対面させる。
そして、制御手段60は、保持テーブル20にリファレンスRを保持すると、駆動手段50により角Θの角度を変更させるとともに赤外光照射部30が照射する赤外光IRの波長を変更させて、第1領域R1の例えば予め定められた位置A(図7に示す)に赤外光IRを照射して反射光IRoutを受光する。そして、制御手段60は、赤外光IRの波長と角Θの角度と反射光IRoutの反射強度を1対1で対応付けて記憶する。その後、制御手段60は、駆動手段50により保持テーブル20を軸心Q回りに回転させ、駆動手段50により角Θの角度を変更させるとともに赤外光照射部30が照射する赤外光IRの波長を変更させて、第2領域R2の例えば予め定められた位置B(図7に示す)に赤外光IRを照射して反射光IRoutを受光する。そして、制御手段60は、赤外光IRの波長と角Θの角度と反射光IRoutの反射強度を1対1で対応付けて記憶する。このとき、制御手段60は、波数が3000cm−1〜3600cm−1における波長域の赤外光IRを照射し受光するとともに、角Θの角度を0°<Θ≦60°の間で変更させる。こうして、所定角度Θは、入射光IRinと反射光IRoutのなす角Θであり、0°<Θ≦60°から選択される。その後、制御手段60は、第1領域R1の位置Aの反射強度と、第2領域R2の位置Bの反射強度の差が最も大きくなる又は所定値よりも大きくなる赤外光IRの波長と角Θの角度との組み合わせを求め記憶し、反射強度取得ステップST12に進む。また、本発明では、設定ステップST11において、第1領域R1の複数点において反射強度を取得し、第2の領域R2の複数点において反射強度を取得してそれぞれの反射強度の差分に基づいて角Θの角度を決定してよい。さらに、反射強度の差分が複数点における反射強度の平均値(もしくは複数点における反射強度の和)に基づくものであってよい。
反射強度取得ステップST12は、第1領域R1を有するリファレンスR及び第2領域R2を有するリファレンスRにそれぞれ所定波長域(少なくとも波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域を含む)を有する赤外光IRを照射して反射光IRoutを受光し、平均化された第1領域R1の反射強度と第2領域R2の反射強度を取得するステップである。具体的には、反射強度取得ステップST12では、制御手段60は、まず、リファレンスRの第1領域R1の複数の位置A1,A2,A3からの反射強度と、第2領域R2の複数の位置B1,B2,B3からの反射強度を取得する。実施形態1では、制御手段60は、設定ステップST11で記憶した波長と角Θの角度の組み合わせで、赤外光IRを、第1領域R1の三か所の位置A1,A2,A3、第2領域R2の三か所の位置B1,B2,B3に任意の順番で照射し、各位置A1,A2,A3,B1,B2,B3からの赤外光IRの反射光IRoutの反射強度を取得し記憶し、閾値決定ステップST13に進む。なお、反射強度取得ステップST12は、リファレンスRの第1領域R1の複数の位置A1,A2,A3からの反射強度と、第2領域R2の複数の位置B1,B2,B3からの反射強度を取得することで、平均化された第1領域R1の反射強度と第2領域R2の反射強度を取得する。
閾値決定ステップST13は、水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを判定する基準となる閾値Cを3000cm−1〜3600cm−1における第1領域R1の反射強度と第2領域R2の反射強度から求めるステップである。具体的には、制御手段60は、反射強度取得ステップST12で取得した第1領域R1の位置A1,A2,A3からの反射光IRoutの反射強度の平均値Aaveを算出し、第2領域R2の位置B1,B2,B3からの反射光IRoutの反射強度の平均値Baveを算出する。制御手段60は、例えば、平均値Aaveと平均値Baveとの間の値を閾値Cとして算出し、記憶する。そして、オペレータが保持テーブル20からリファレンスRを取り外して、検出ステップST2に進む。
なお、本発明では、閾値Cを、平均値Aaveと平均値Baveとの間の値から適宜選択してもよく、位置A1,A2,A3からの反射光IRoutの反射強度のうち例えば最長の反射強度や、位置B1,B2,B3からの反射光IRoutの反射強度のうち例えば最大の反射強度などに基づいて適宜選択してもよい。さらに、本発明では、閾値Cを、位置A1,A2,A3からの反射光IRoutの反射強度の和と、位置B1,B2,B3からの反射光IRoutの反射強度の和などに基づいて適宜選択してもよい。なお、設定ステップST11と、反射強度取得ステップST12と、閾値決定ステップST13とは、検出前の準備工程ST1を構成している。即ち、準備工程ST1は、設定ステップST11と、反射強度取得ステップST12と、閾値決定ステップST13と、を有する。また、本発明では、設定ステップST11において第1領域R1及び第2領域R2の複数点の反射強度に基づいて角Θを決定する場合には、反射強度取得ステップST12において所定波長域に対する反射強度を再度取得せず、設定ステップST11で取得した反射強度を用いて閾値設定ステップST13を実施してよい。
検出ステップST2は、水溶性保護膜Pを被覆した被加工物Wの表面に所定角度としての角Θの角度で順次赤外光IRを照射し、反射光IRoutを受光して反射強度を閾値Cと比較することにより、水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを検出するステップである。検出ステップST2では、オペレータは、検出装置10の保持テーブル20上に被加工物Wを保持する。なお、このとき、被加工物Wの表面に被覆した水溶性保護膜Pを赤外光照射部30及び赤外光受光部40に対面させる。
そして、制御手段60は、保持テーブル20に被加工物Wを保持すると、被加工物Wの予め定められた複数の位置に順次赤外光IRを照射して、反射強度を取得する。実施形態1では、制御手段60は、設定ステップST11で記憶した波長と角Θの角度の組み合わせで、赤外光IRを、リファレンスRの位置A1,A2,A3及び位置B1,B2,B3に対応する被加工物Wの各位置に任意の順番で照射し、各位置からの赤外光IRの反射光IRoutの反射強度を取得し記憶する。
制御手段60は、各位置からの反射強度が閾値C以上であると、各位置に水溶性保護膜Pが被覆されていないと検出し、各位置からの反射強度が閾値C未満であると、各位置に水溶性保護膜Pが被覆されていると検出する。制御手段60は、全ての位置からの反射強度が閾値C未満であると、被加工物Wの表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されていると検出し、少なくともいずれか一つの位置からの反射強度が閾値C以上であると、被加工物Wの表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されていないと検出し、保護膜検出方法を終了する。なお、検出ステップST2では、複数の被加工物Wの水溶性保護膜Pの検出を行ってもよい。また、閾値決定ステップST13において、閾値Cを第1領域R1の複数の位置A1,A2,A3からの反射光IRoutの反射強度の和と第2領域R2の複数の位置B1,B2,B3からの反射光IRoutの反射強度の和とに基づいて選択した場合には、検出ステップST2では、位置A1,A2,A3に対応する被加工物Wの各位置又は位置B1,B2,B3に対応する被加工物Wの各位置からの反射光IRoutの反射強度の和を求め、この和が閾値C以上であると、被加工物Wの表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されていないと検出し、和が閾値C未満であると、被加工物Wの表面全体に水溶性保護膜Pが被覆されていると検出してもよい。また、他の例同様に当該閾値Cと複数の位置からのそれぞれの反射強度とを比較することにより保護膜Pが被覆されていないことを検出してもよい。
なお、前述したように水溶性保護膜Pが塗布されるべき領域に水溶性保護膜Pが被覆されていないとき、保護膜被覆装置100により一旦水溶性保護膜Pを除去した後、再度、被加工物Wの表面に水溶性保護膜Pを被覆する。その後、前述した保護膜検出方法により、水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを検出する。
実施形態1に係る保護膜検出方法では、準備工程ST1において、リファレンスRの第1領域R1の複数の位置A1,A2,A3及び第2領域R2の複数の位置B1,B2,B3からの反射強度から閾値Cを求めるので、水溶性保護膜Pの有無や検出位置によって変化する反射強度に基づいて、閾値Cを求めることができる。本保護膜検出方法は、複数の位置A1,A2,A3,B1,B2,B3からの反射強度から閾値Cを求めるので、リファレンスRの検出位置による反射強度のばらつきがあっても、反射強度のばらつきが平均化されるために、デバイスDに分割する前の被加工物Wの水溶性保護膜Pの有無を判定するのに適切な値を閾値Cとして用いることができる。したがって、本保護膜検出方法は、水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを正確に検出することができる。よって、本保護膜検出方法は、保護膜被覆装置100による水溶性保護膜Pの被覆状況を、精度よく確認することができる。
また、閾値Cを波数が3000cm−1〜3600cm−1である波長域の赤外光IRの反射強度に基づいて求めるので、水溶性保護膜Pの有無を検出するために、水溶性高分子の置換基であるOH基やNH基、又はそれらと水との結合に吸収されやすい赤外光IRを用いることとなる。したがって、本保護膜検出方法は、水溶性保護膜Pの有無を正確に検出することができる。
さらに、本保護膜検出方法は、角Θの角度を0°<Θ≦60°の間の角度とするので、水溶性保護膜Pの有無による反射強度の差を確実に確保でき、水溶性保護膜Pの有無を正確に検出することができる。また、本保護膜検出方法は、設定ステップST11において、リファレンスRの第1領域R1の位置Aからの反射強度と、第2領域R2の位置Bからの反射強度に基づいて、検出工程での入射光IRinと反射光IRoutとのなす角Θの角度、赤外光IRの波長を設定するもので、水溶性保護膜Pの検出に適した条件で検出工程を行うことができる。したがって、リファレンスRの第1領域R1の位置Aからの反射強度と、第2領域R2の位置Bからの反射強度との差が最も大きくなる角Θの角度、赤外光IRの波長を設定することで、水溶性保護膜Pからの最適な条件で検出することができる。
さらに、本保護膜検出方法は、被加工物Wの表面の第1領域R1を水溶性保護膜Pで被覆し、第2領域R2を水溶性保護膜Pで被覆していないリファレンスRを用いる。保護膜検出方法は、検出対象物としての被加工物Wを含んで構成されるリファレンスRを用いるので、正確に水溶性保護膜Pの有無を検出することができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る保護膜検出方法を図面に基いて説明する。図8は、実施形態2に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。なお、図8において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置10−2の赤外光照射部30と赤外光受光部40は、光学部品32,42が赤外光IRの向きを変更できない構成となっている。検出装置10−2の駆動手段50−2は、回転駆動部51と、保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRの表面上の赤外光照射部30が赤外光IRを照射する位置を中心として、円弧上に赤外光照射部30及び赤外光受光部40を移動させる円弧駆動部52−2とを備える。
実施形態2に係る保護膜検出方法においても、実施形態1と同様に、保護膜被覆装置100による水溶性保護膜Pの被覆状況を、精度よく確認することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係る保護膜検出方法を図面に基いて説明する。図9は、実施形態3に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置の構成の一例を示す図である。図10は、図9中のX−X線に沿う断面図である。なお、図9及び図10において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係る保護膜検出方法に用いられる検出装置10−3の赤外光照射部30と赤外光受光部40は、図9に示すように、一本の光ファイバケーブル70を介して、赤外光IRを照射し、赤外光IRの反射光IRoutを受光する。実施形態3では、光ファイバケーブル70は、図10に示すように、赤外光照射部30が出射する赤外光IRを保持テーブル20に保持された被加工物W及びリファレンスRに導く複数の照射用光ファイバ71と、被加工物W及びリファレンスRの表面で反射された赤外光IRの反射光IRoutを受光し赤外光受光部40まで導く受光用光ファイバ72と、照射用光ファイバ71及び受光用光ファイバ72を被覆する被覆部73とを備える。受光用光ファイバ72は、光ファイバケーブル70の中心に設けられ、複数の照射用光ファイバ71は、受光用光ファイバ72を中心とする周方向に間隔をあけて配置されている。このような構成により、実施形態3に係る検出装置10−3は、角Θがきわめて小さい角度となる構成である。また、実施形態3に係る保護膜検出方法の設定ステップST11では、角Θの角度を変更せずに、照射する赤外光IRの波長を変更し、適切な赤外光IRの波長を求める。
実施形態3に係る保護膜検出方法においても、実施形態1と同様に、保護膜被覆装置100による水溶性保護膜Pの被覆状況を、精度よく確認することができる。また、実施形態3に係る保護膜検出方法では、設定ステップST11において、角Θの角度を求めることなく、適切な赤外光IRの波長を求めるので、設定ステップST11に係る所要時間を抑制できる。
〔変形例〕
本発明の実施形態1〜実施形態3の変形例に係る保護膜検出方法を図面に基いて説明する。図11は、実施形態1〜実施形態3の変形例に係る保護膜検出方法により水溶性保護膜が検出される被加工物の要部の側面図である。図11において、実施形態1〜実施形態3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1〜実施形態3の変形例に係る保護膜検出方法により水溶性保護膜Pが検出される被加工物Wは、デバイスDの表面に導電性の金属で構成されるパターンPTが形成されている。パターンPTは、デバイスDの表面から突出している。このように、本発明の保護膜検出方法は、表面にバンプBPやパターンPTが形成された被加工物Wに水溶性保護膜Pが被覆されているか否かを検出する方法である。変形例に係る保護膜検出方法においても、実施形態1と同様に、保護膜被覆装置100による水溶性保護膜Pの被覆状況を、精度よく確認することができる。
また、前述した実施形態1〜実施形態3、変形例では、水溶性保護膜Pが被覆された第1領域R1と水溶性保護膜Pが被覆されていない第2領域R2とを有する実際の被加工物WをリファレンスRとして用いたが、本発明では、これに限定されることはない。本発明では、表面が鏡面状に形成されかつ金などで構成される円盤をリファレンスRとして用いてもよい。また、第1領域R1のみを有するもの(表面全体が水溶性保護膜Pに被覆されたもの)と第2領域R2のみを有するもの(表面全体が水溶性保護膜Pに被覆されていないもの)をリファレンスRとして用いてもよい。また、本発明では、設定ステップST11及び/又は反射強度取得ステップST12で取得された反射強度は、金ミラーでの反射強度によって規格化(実際の反射強度/金ミラーでの反射強度)されてよい。
次に、本発明の保護膜検出方法の閾値決定ステップST13において、閾値Cを求める際に用いる赤外光IRの波長と角Θの角度の臨界的な意義を説明する。説明においては、図12〜図17を参照する。なお、図12は、リファレンス、被加工物として、バンプやパターンが形成されていない被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。図13は、リファレンス、被加工物として、バンプが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。図14は、リファレンス、被加工物として、パターンが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。なお、図12〜図14の被加工物Wでは、PVA(ポリビニルアルコール)を母材とする水溶性樹脂により構成された水溶性保護膜Pを被覆した。
図15は、リファレンス、被加工物として、バンプやパターンが形成されていない被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。図16は、リファレンス、被加工物として、バンプが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。図17は、リファレンス、被加工物として、パターンが形成された被加工物を用い、各波長の赤外光の角度を変化させた場合のリファレンスの第1領域からの反射強度に対する被加工物の水溶性保護膜からの反射強度を示す図である。なお、図15〜図17の被加工物Wでは、PVP(ポリビニルピロリドン)を母材とする水溶性樹脂により構成された水溶性保護膜Pを被覆した。
また、図12〜図17において、角Θが10°の場合を太い実線で示し、角Θが30°の場合を太い粗な点線で示し、角Θが40°の場合を太い一点鎖線で示し、角Θが50°の場合を太い二点鎖線で示し、角Θが60°の場合を太い密な点線で示し、角Θが70°の場合を細い密な点線で示し、角Θが80°の場合を細い一点鎖線で示している。また、図12〜図17の横軸は、赤外光IRの波数を示し、縦軸は、リファレンスRの第1領域R1からの反射強度を100%とした時の被加工物Wの水溶性保護膜Pからの反射強度を示している。
図12〜図17によれば、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用いると、リファレンスRの第1領域R1からの反射光IRoutの反射強度に対して、被加工物Wからの反射光IRoutの反射強度を充分に小さくすることができ、これらの反射強度間に差を生じさせることが明らかとなった。波数3000cm−1〜3600cm−1は、PVAではOH基の伸縮振動、PVPではNHの伸縮振動、それらと水との水素結合に吸収される波長である。よって、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用いると、水溶性保護膜Pの有無を正確に検出できることが明らかとなった。
また、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用いても、角Θが0°であると、リファレンスRの第1領域R1からの反射光IRoutの反射強度と被加工物Wからの反射光IRoutの反射強度との差は生じるものの検出装置10,10−2,10−3の構成が複雑化するという観点からも入射光IRinと反射光IRoutのなす角Θは0°<Θ≦60°が望ましい。さらに、図13、図14、図16及び図17によれば、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用いても、角Θが70°及び80°であると、リファレンスの第1領域R1からの反射光IRoutの反射強度と被加工物Wからの反射光IRoutの反射強度との差が殆ど生じないことが明らかとなった。
これらに対して、図13、図14、図16及び図17によれば、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用い、角Θが10°、30°、40°、50°及び60°であると、リファレンスの第1領域R1からの反射光IRoutの反射強度に対して、被加工物Wからの反射光IRoutの反射強度を充分に小さくすることができ、これらの反射強度間に差を生じさせることが明らかとなった。よって、波数が3000cm−1〜3600cm−1の波長域Dの赤外光IRを用い、角Θを0°<Θ≦60°の角度にすることで、水溶性保護膜Pの有無を正確に検出できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態、変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
W 被加工物
C 閾値
P 水溶性保護膜
BP バンプ
PT パターン
R リファレンス
R1 第1領域
R2 第2領域
IR 赤外光
IRin 入射光
IRout 反射光
ST1 準備工程
ST12 反射強度取得ステップ
ST13 閾値決定ステップ
ST2 検出ステップ(検出工程)
Θ 角(所定角度)

Claims (2)

  1. 被加工物の表面にバンプやパターンが形成された被加工物に水溶性保護膜が被覆されているか否かを検出する保護膜検出方法において、
    予め水溶性保護膜が被覆された第1領域を有するリファレンスおよび水溶性保護膜が被覆されていない第2領域を有するリファレンスにそれぞれ所定波長域を有する赤外光を照射して反射光を受光し、平均化された前記第1領域の反射強度と前記第2領域の反射強度を取得する反射強度取得ステップと、前記水溶性保護膜が被覆されているか否かを判定する基準となる閾値を波数が3000cm−1〜3600cm−1における前記第1領域の反射強度と前記第2領域の反射強度から求める閾値決定ステップと、を有する検出前の準備工程と、
    水溶性保護膜を被覆した被加工物の表面に所定角度Θで順次赤外光を照射し反射光を受光して反射強度を取得し、取得した前記反射強度を前記閾値と比較することにより前記水溶性保護膜が被覆されているか否かを検出する検出工程と、を備える保護膜検出方法。
  2. 前記所定角度Θは入射光と反射光のなす角であり、0°<Θ≦60°から選択される請求項1に記載の保護膜検出方法。
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