JP6477020B2 - 熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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2≦(TF0+TF1)/T0×100≦12 (1)
0<TF0/T0×100≦12 (2)
0≦TF1/T0×100≦2 (3)
2≦(TF0+TF1)/T0×100≦12 (1)
0<TF0/T0×100≦12 (2)
0≦TF1/T0×100≦2 (3)
つまり、板厚T0に対する特定細粒層の厚さTF0及び極細粒層の厚さTF1の合計の比(%)が2〜12%であり(式(1))、板厚T0に対する厚さTF0の比が0超〜12%であり(式(2))、かつ、板厚T0に対する極細粒層の厚さTF1の比(%)が0〜2%であって(式(3))、さらに、特定細粒層及び極細粒層のフェライト粒の平均粒径が平均粒径GCの0.1〜0.4倍であれば、優れた低温靭性及び曲げ性が得られる。
2≦(TF0+TF1)/T0×100≦12 (1)
0<TF0/T0×100≦12 (2)
0≦TF1/T0×100≦2 (3)
本実施形態の熱延鋼板の化学組成は、次の元素を含有する。
炭素(C)は鋼の強度を高める。C含有量は低すぎれば、この効果が得られない。一方、C含有量が高すぎれば、鋼の低温靭性が低下する。したがって、C含有量は0.01〜0.20%である。C含有量の好ましい下限は0.04%であり、さらに好ましくは0.06%である。C含有量の好ましい上限は。0.16%であり、さらに好ましくは0.12%である。
シリコン(Si)は、鋼を脱酸する。Siはさらに、フェライトに固溶して鋼の強度を高める。Si含有量が低すぎれば、上記効果が得られない。一方、Si含有量が高すぎれば、鋼の低温靭性が低下する。したがって、Si含有量は0.01〜1.0%である。Si含有量の好ましい下限は0.03%であり、さらに好ましくは0.1%である。Si含有量の好ましい上限は0.9%であり、さらに好ましくは0.5%である。
マンガン(Mn)は、フェライトに固溶して鋼の強度を高める。Mn含有量が低すぎれば、上記効果が得られない。一方、Mn含有量が高すぎれば、スラブの割れ感受性が高まり、割れが発生しやすくなる。したがって、Mn含有量は、0.5〜2.5%である。Mn含有量の好ましい下限は0.6%であり、さらに好ましくは0.8%である。Mn含有量の好ましい上限は2.0%であり、さらに好ましくは1.8%である。
燐(P)は不純物である。Pは鋼の加工性及び溶接性を低下する。したがって、P含有量は0.1%以下である。低温靭性及び曲げ性をさらに高める場合、好ましいP含有量は0.02%以下である。P含有量はなるべく低い方が好ましい。
硫黄(S)は不純物である。SはMnS等の粗大な介在物を生成し、鋼の成形性を低下する。したがって、S含有量は0.01%以下である。低温靭性及び曲げ性をさらに高める場合、好ましいS含有量は0.005%以下である。
アルミニウム(Al)は鋼を脱酸する。Al含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、Al含有量が高すぎれば、A3変態点が高くなり、本実施形態のコラム用熱延鋼板に必要な圧延温度が確保しにくくなる。したがって、Al含有量は0.005〜1.0%である。Al含有量の好ましい下限は0.02%であり、さらに好ましくは0.03%である。Al含有量の好ましい上限は0.6%であり、さらに好ましくは0.3%である。本実施形態でいうAl含有量とは、酸可溶Al(sol.Al)を意味する。
窒素(N)は不純物である。Nは鋼に固溶して、鋼の延性及び低温靭性を低下する。したがって、N含有量は、製造工程への負荷が許容できる範囲で、0.01%以下である。好ましいN含有量は0.006%以下である。N含有量はなるべく低い方が好ましい。
ニオブ(Nb)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Nbは結晶粒を微細化する。しかしながら、Nb含有量が高すぎればフェライト変態が遅延し、表層の逆変態を活用できない。したがって、Nb含有量は0〜0.10%である上記効果をより有効に得るためのNb含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.005%である。Nb含有量の好ましい上限は0.05%である。
ボロン(B)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Bは粒界の強度を高め、鋼の低温靭性を高める。しかしながら、B含有量が高すぎれば、その効果が飽和する。したがって、B含有量は0〜0.0030%である。上記効果をより有効に得るためのB含有量の好ましい下限は0.0005%であり、さらに好ましくは0.0008%である。B含有量の好ましい上限は0.0020%である。
カルシウム(Ca)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Caは溶鋼中に微細な酸化物を生成し、結晶粒を微細化する。Caはさらに、鋼中のSと結合して球形のCaSを生成し、MnS等の延伸介在物の生成を抑制する。延伸介在物の生成が抑制されれば、鋼の曲げ性が高まる。したがって、Ca含有量は0〜0.0050%である。上記効果をより有効に得るためのCa含有量の好ましい下限は0.0005%であり、さらに好ましくは0.0010%である。Ca含有量の好ましい上限は0.0045%である。
モリブデン(Mo)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Moは粒成長を抑制して結晶粒を微細化する。しかしながら、Mo含有量が高すぎれば、スラブの割れ感受性が高まる。したがって、Mo含有量は0〜0.5%である。上記効果をより有効に得るためのMo含有量の好ましい下限は0.02%であり、さらに好ましくは0.05%である。Mo含有量の好ましい上限は0.4%である。
クロム(Cr)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Crはパーライト変態を抑制し、表層の逆変態の製造範囲を拡げる。しかしながら、Cr含有量が高すぎれば、延性が低下する。したがって、Cr含有量は0〜1.0%である。上記効果をより有効に得るためのCr含有量の好ましい下限は0.02%であり、さらに好ましくは0.04%である。Cr含有量の好ましい上限は0.8%である。
本実施形態による熱延鋼板の組織は、面積分率で70%以上のフェライトと、パーライトとからなる。以降の説明では、組織中のフェライトの面積分率を「フェライト分率」と称し、パーライトの面積分率を「パーライト分率」と称する。フェライト分率が70%未満であれば、鋼の曲げ性が低下する。フェライト分率が70%以上であれば、優れた曲げ性が得られる。
本実施形態による熱延鋼板は、曲げ加工により成形されるコラムに特に好適に用いられる。そのため、本実施形態で対象とする熱延鋼板の板厚T0は、6〜25mmである。板厚T0が6mm未満である場合、後述の第1冷却工程後の復熱能力が低いため、表層が微細化されない。一方、板厚T0が25mmを超えれば、曲げ加工の対象とならない。さらに、板厚T0が25mmを超える場合、仕上げ圧延でのスタンド間の冷却において、熱延鋼板の表面から板厚T0の12%深さまでの領域(表層)をAr3点以下まで冷却するのが熱伝導の観点から困難である。そのため、生産性が低下する。したがって、本実施形態の熱延鋼板の板厚T0は6〜25mmである。
本実施形態の熱延鋼板の板厚内部のフェライト粒の平均粒径GCは5〜15μmである。
本実施形態の熱延鋼板はさらに、表面に細粒層を備える。細粒層は、熱延鋼板の表面から内部に向かって板厚方向に形成される。熱延鋼板の表面を含む表層において、フェライト粒の平均粒径が平均粒径GCの1.0倍未満となる領域を、「細粒層」と定義する。
2≦(TF0+TF1)/T0×100≦12 (1)
0<TF0/T0×100≦12 (2)
0≦TF1/T0×100≦2 (3)
本実施形態では、特定細粒層及び極細粒層のフェライト粒の平均粒径(極細粒層が存在しない場合は、特定細粒層のフェライト粒の平均粒径)は、平均粒径GCの0.1〜0.4倍である。特定細粒層及び極細粒層のフェライト粒の平均粒径が0.1倍未満であれば、熱延鋼板の曲げ性が低下し、0.4倍を超えれば、熱延鋼板の低温靭性が低下する。平均粒径が平均粒径GCの0.1〜0.4倍であれば、熱延鋼板は優れた低温靭性及び優れた曲げ性を有する。
特定細粒層の厚さTF0、極細粒層の厚さTF1は、次のとおり測定される。熱延鋼板の横断面(圧延方向に垂直な断面、400μm×400μm)のうち、表面から板厚の35%深さまでの領域(以下、対象領域という)において、上述のミクロ組織観察を実施してフェライト粒を特定する。特定された各フェライト粒の粒径をJIS G0551(2013)に準拠した交点の数に基づいて求める。続いて、フェライト粒の平均粒径を、板厚T0の1%単位で測定する。具体的には、図1に示すとおり、上記横断面1を、板厚方向に、板厚T0の1%ピッチで区画する。区画された各領域10は、幅400μmであり、厚さは板厚T0の1%である。各領域10ごとに、フェライト粒の平均粒径を求める。
細粒層A(特定細粒層):フェライト粒の平均粒径が、平均粒径GCの0.1〜0.4倍
細粒層B(極細粒層):フェライト粒の平均粒径が、平均粒径GCの0.1倍未満
細粒層C:フェライト粒の平均粒径が、平均粒径GCの0.4倍超〜1.0倍未満
一般層D:フェライト粒の平均粒径が平均粒径GCの1.0倍以上
上記カテゴリに区分された各領域10のうち、細粒層Aに区分された領域10の厚さの合計を、特定細粒層の厚さTF0と定義する。同様に、細粒層Bに区分された領域10の厚さの合計を、極細粒層の厚さTF1と定義する。
パターン1:表面→細粒層A→細粒層C→一般層D
パターン2:表面→細粒層B→細粒層A→細粒層C→一般層D
パターン3:表面→細粒層B→細粒層A→一般層D
パターン4:表面→細粒層A→細粒層B→細粒層A→細粒層C→一般層D
パターン5:表面→細粒層A→細粒層B→細粒層A→一般層D
パターン6:表面→細粒層A→一般層D
パターン7:表面→細粒層B→一般層D
パターン8:表面→細粒層B→細粒層C→細粒層D
パターン9:表面→細粒層C→一般層D
パターン10:表面→一般層D
本実施形態の熱延鋼板は、パターン1〜パターン6のいずれかである。
本実施形態のコラム用熱延鋼板の製造方法の一例を説明する。本製造方法は、スラブを加熱する工程(加熱工程)と、加熱されたスラブを圧延して鋼板を製造する工程(圧延工程)と、仕上げ圧延後に鋼板の表層を冷却する工程(第1冷却工程)と、第1冷却工程後、表層を復熱させる工程(復熱工程)と、復熱工程後、鋼板を急冷する工程(第2冷却工程)と、第2冷却工程後の熱延鋼板を巻取る工程(巻取り工程)とを含む。以下、各工程について説明する。
はじめに、上記化学組成を有するスラブを1100〜1350℃に加熱する。スラブは、連続鋳造により製造される。スラブの加熱温度が1100℃未満であれば、スラブの均質化が不十分となり、加工性が低下する。一方、スラブの加熱温度が1350℃を超えれば、スラブ内でオーステナイト粒が粗大になるため、熱延鋼板のフェライト粒の平均粒径を細かくすることができない。したがって、スラブを1100〜1350℃に加熱する。
圧延工程では、加熱されたスラブに対して粗圧延を実施し、さらに、仕上げ圧延を実施して鋼板を製造する。粗圧延及び第1冷却工程前の仕上げ圧延における圧延温度は、組織の均一性及び鋼板形状を確保するため、Ar3点以上である。
上記仕上げ圧延後の鋼板を、50℃/秒以上の冷却速度CR1で、鋼板表面がAr3点〜Ar3点−200℃となるまで冷却する(第1冷却)。第1冷却における冷却速度CR1が50℃/秒未満である場合、鋼板の表層だけでなく、板厚内部まで冷却されてしまう。この場合、表層のみを微細化することができない。したがって、冷却速度CR1は50℃/秒以上である。冷却速度CR1の好ましい下限は200℃/秒である。この場合、細粒層がより均一に微細化される。冷却速度CR1の上限は特に制限されない。しかしながら、製造設備上、冷却速度CR1の好ましい上限は1000℃/秒である。冷却速度CR1はたとえば、仕上げ圧延時の圧延速度を調整することにより、調整できる。冷却装置の冷却能力(冷却流体等を用いる場合は、その流量)を調整することにより、冷却速度CR1を調整してもよい。
第1冷却により冷却された鋼板をAc3点まで復熱させる。鋼板の表面温度がAc3点まで復熱されれば、表層がオーステナイトに逆変態する。そのため、表層のフェライト粒を微細化できる。上述の第1冷却工程を実施した鋼板を放置しておけば、復熱により表面温度がAc3点に到達する。
復熱により鋼板の表面温度がAc3点まで到達した後、2.5秒以内に、鋼板に対して30℃/秒以上の冷却速度CR2で急冷(強制冷却)を実施する(第2冷却)。第2冷却はたとえば、ランアウトテーブル(ROT)の冷却装置(冷却バンク)を用いる。
鋼板温度が450〜700℃になった後、巻取りを実施する。つまり、巻取り温度CTは450〜700℃である。巻取り温度CTが450℃未満であれば、熱延鋼板の組織がベイニティックフェライトとなる。この場合、鋼板内部のフェライト粒も微細になる。さらに、組織中に硬質なベイナイト及びマルテンサイトが生成しやすくなる。そのため、熱延鋼板の曲げ性が低下する。一方巻取り温度CTが700℃を超えれば、表層のフェライト粒が粗大化し、表層のフェライト粒の粒径と内部のフェライト粒の粒径との差が小さくなる。この場合、熱延鋼板の低温靭性が低下する。したがって、巻取り温度CTは450〜700℃である。
表1に示す化学組成を有する鋼A〜Iのスラブを連続鋳造により製造した。
製造された各試験番号の熱延鋼板に対して、次の評価試験を実施した。
上述の方法で各試験番号のミクロ組織観察を実施した。その結果、いずれの試験番号の熱延鋼板も、フェライト及びパーライトからなる組織であった。上述の方法により、フェライト分率(%)及びパーライト分率(%)を求めた。得られたフェライト分率及びパーライト分率を表3に示す。
各試験番号の平均粒径GC(μm)を、上述の測定方法により求めた。得られた平均粒径GCを表3に示す。
次の方法により、各試験番号の層の粒径比及び厚さを求めた。上述の細粒層中の特定細粒層の厚さTF0及び極細粒層の厚さTF1の測定方法に沿って、表面から板厚の35%深さまでの領域の各フェライト粒の粒径を測定した。具体的には、各試験番号の熱延鋼板の横断面(400μm×400μm)のうち、表面から板厚の35%深さまでの領域(以下、対象領域という)において、上述のミクロ組織観察を実施してフェライト粒を特定した。特定された各フェライト粒の粒径をJIS G0551(2013)に準拠した交点の数に基づいて求めた。続いて、フェライト粒の平均粒径を、板厚T0の1%単位で測定した。具体的には、図1に示すとおり、横断面1を、板厚方向に、板厚T0の1%ピッチで複数の領域10に区画した。各領域10ごとに、フェライト粒の平均粒径を求めた。さらに、各領域ごとに、次の式に基づいて領域ごとの粒径比を求めた。
領域ごとの粒径比=その領域の平均粒径/平均粒径GC
粒径比=表層平均粒径/平均粒径GC
各試験番号の熱延鋼板の圧延幅方向(C方向)に、JIS Z2241(2011)に規定されたJIS5号試験片を採取した。JIS5号試験片を用いて、引張試験を実施して、降伏強度YP(MPa)及び引張強度TS(MPa)を求めた。得られた降伏強度YP(MPa)及び引張強度TS(MPa)を表3に示す。
各試験番号熱延鋼板のC方向に、JIS Z2248(2006)に規定されたJIS1号試験片を採取した。JIS1号試験片を用いて、JIS Z2248(2006)に準拠した曲げ試験を実施した。試験片を180°曲げ加工しても割れが発生しなかった場合、曲げ性に優れると判断した。表3中の「曲げ性」欄の「○」印は、180°曲げ加工しても割れが発生しなかったことを示す。「×」印は、曲げ試験中に割れが発生したことを示す。
各試験番号の熱延鋼板から、JIS Z2242(2005)に規定されたシャルピー衝撃試験片を採取した。試験片のノッチはVノッチであり、ノッチの延在方向は圧延方向であった。
表3を参照して、試験番号1,6,7,9,11,13〜15,18,19,21,22,25及び27〜30では、化学組成が適切であり、かつ、製造方法も適切であった。そのため、これらの試験番号の熱延鋼板では、フェライト分率が70%以上であり、板厚内部の平均粒径GCが5〜15μmであった。さらに、細粒層は特定細粒層(細粒層A)を含み、極細粒層(細粒層B)を含まなかった。そのため、板厚T0に対する極細粒層の厚さTF1の比は0%であり(式(3))、板厚T0に対する特定細粒層の厚さTF0の比は表3中の「細粒層の厚さ」に相当するため、式(1)及び式(2)を満たした。そのため、引張強度TSはいずれも400MPa以上であり、さらに、曲げ性に優れた。また、吸収エネルギーは100J以上であり、優れた低温靭性を示した。
10 領域
Claims (4)
- 熱延鋼板であって、
C:0.01〜0.20%、
Si:0.01〜1.0%、
Mn:0.5〜2.5%、
P:0.1%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜1.0%、
N:0.01%以下、
Nb:0〜0.10%、
B:0〜0.0030%、
Ca:0〜0.0050%、
Mo:0〜0.5%、及び、
Cr:0〜1.0%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成と、
面積分率で70%以上のフェライトと、パーライトとからなる組織とを備え、
6〜25mmの板厚T0を有し、
板厚内部のフェライト粒の平均粒径GCは5〜15μmであり、
前記熱延鋼板は、表面から板厚方向に形成され、フェライト粒の平均粒径が前記平均粒径GCの1.0倍未満である細粒層を備え、
前記細粒層は、前記フェライト粒の平均粒径が前記平均粒径GCの0.1〜0.4倍の特定細粒層を含み、
前記特定細粒層の厚さをTF0とし、前記細粒層のうち、前記フェライト粒の平均粒径が前記平均粒径GCの0.1倍未満となる極細粒層の厚さをTF1とした場合、式(1)〜式(3)を満たし、
前記特定細粒層及び前記極細粒層の前記フェライト粒の平均粒径が前記平均粒径GCの0.1〜0.4倍である、熱延鋼板。
2≦(TF0+TF1)/T0×100≦12 (1)
0<TF0/T0×100≦12 (2)
0≦TF1/T0×100≦2 (3) - 請求項1に記載の熱延鋼板であって、
前記化学組成は、
Nb:0.001〜0.10%、
B:0.0005〜0.0030%、
Ca:0.0005〜0.0050%、
Mo:0.02〜0.5%、及び、
Cr:0.02〜1.0%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、熱延鋼板。 - 請求項1又は請求項2に記載の熱延鋼板の製造方法であって、
請求項1又は請求項2に記載の化学組成を有するスラブを1100〜1350℃に加熱する工程と、
加熱された前記スラブに対して、Ar3点以上で仕上げ圧延を実施して鋼板を製造する工程と、
仕上げ圧延後の前記鋼板に対して50℃/秒以上の冷却速度で冷却し、前記鋼板の表面温度をAr3〜Ar3−200℃にする第1冷却工程と、
前記第1冷却工程後、前記鋼板を復熱して前記表面温度をAc3点以上にする復熱工程と、
前記表面温度がAc3点に到達してから2.5秒以内に、前記鋼板に対して30℃/秒以上の冷却速度で冷却して前記表面温度を700〜450℃にする第2冷却工程と、
前記第2冷却工程後、前記鋼板を巻取る工程とを備える、熱延鋼板の製造方法。 - 請求項3に記載の熱延鋼板の製造方法であってさらに、
前記復熱工程中であって前記表面温度がAc3点以下の前記鋼板に対してさらに、20%以下(0%を含まない)の圧下率で仕上げ圧延を実施する工程を備える、熱延鋼板の製造方法。
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