JP6641875B2 - 低降伏比鋼板およびその製造方法 - Google Patents

低降伏比鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低降伏比鋼板およびその製造方法に係り、特に、低温靭性に優れる低降伏比鋼板およびその製造方法に関する。
液化石油ガス(LPG)またはアンモニア等のタンクの材料として用いられる鋼板には、応力腐食割れ等を防止するために低い降伏比(YR)を有することが要求される。低YRを得るには、鋼の金属組織中に一定量のフェライトを確保する必要がある。また、構造部材として用いられる鋼板には、信頼性の観点から、機械的特性のばらつきを小さくすることが求められる。
低YRを有する鋼材を得る方法については、これまで種々の研究がなされてきた。例えば、特許文献1では、靭性の優れた低降伏比高張力鋼板の製造方法が開示されている。また、特許文献2では、耐震性を必要とする建築構造部材用として好適な、非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法が開示されている。さらに、特許文献3では、建築・土木等に使用される低降伏比で、降伏強度の変動幅が小さく、高精度の応力設計の適用が可能な鋼を生産性よく経済的に製造する方法が開示されている。
特開平3−104820号公報 特開2014−177669号公報 特開2000−87137号公報
LPG等のタンクは、非常に低温の液体または気体を貯留する必要があることから、その材料として用いられる鋼板には、低YRだけでなく優れた低温靭性が求められる。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術においては、−40℃以下のような極めて低温の環境下での使用が想定されていない。そのため、特許文献1〜3では、低温靭性の向上について一切検討がなされていない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、優れた低温靭性を有する低降伏比鋼板およびそれを効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、YRが低くかつ低温靭性に優れる鋼板を得る方法について鋭意検討を行った結果、以下の知見を得るに至った。
YRを低くするためには、鋼の組織を軟質相であるフェライトと硬質相であるベイナイトまたはマルテンサイトとの混合組織とすることが有効であることが知られている。このとき、これらの組織以外に、パーライトまたはMA(マルテンサイトとオーステナイトとの混合組織)が鋼中に存在していてもよい。
鋼材の低YR化および低温靭性の向上を両立するためには、軟質相であるフェライトの結晶粒径の制御が重要であることを見出した。フェライトの微細化は降伏応力の増加を招き、ひいてはYRの上昇につながる。一方、粗大なフェライトは低温靭性の悪化を引き起こす。これらを考慮して、フェライトの粒度分布を制御することが重要である。
本発明は、上記の知見を基礎としてなされたものであり、下記の低降伏比鋼板およびその製造方法を要旨とする。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.03〜0.10%、
Si:0.05〜0.5%、
Mn:0.9〜2.0%、
P:0.020%以下、
S:0.010%以下、
Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.005〜0.025%、
sol.Al:0.005〜0.090%、
N:0.001〜0.010%、
Cu:0〜0.50%、
Ni:0〜0.50%、
Cr:0〜0.20%、
Mo:0〜0.20%、
V:0〜0.06%、
B:0〜0.002%、
Ca:0〜0.005%、
Mg:0〜0.005%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式を満足し、
板厚の1/4位置でのフェライト粒径分布において、
10μm未満のフェライトの個数割合が70〜85%、
10〜20μmのフェライトの個数割合が13.5〜30%、
20μmを超えるフェライトの個数割合が1.5%以下、かつ、
最大フェライト粒径が22μm以下、
である金属組織を有する、低降伏比鋼板。
0.10≦Cu+Ni+Cr+Mo≦1.0 ・・・(i)
但し、式中の各元素記号は、鋼板中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
(2)前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.05〜0.50%、
Ni:0.05〜0.50%、
Cr:0.04〜0.20%および
Mo:0.005〜0.20%
から選択される1種以上を含有する、上記(1)に記載の低降伏比鋼板。
(3)前記化学組成が、質量%で、
V:0.005〜0.06%
を含有する、上記(1)または(2)に記載の低降伏比鋼板。
(4)前記化学組成が、質量%で、
B:0.0002〜0.002%、
Ca:0.002〜0.005%および
Mg:0.001〜0.005%
から選択される1種以上を含有する、上記(1)から(3)までのいずれかに記載の低降伏比鋼板。
(5)上記(1)から(4)までのいずれかに記載の化学組成を有するスラブを
1050〜1200℃の温度範囲に加熱した後、
900℃以下の温度範囲における累積圧下率が30%以上、かつ、圧延終了温度TFR(℃)が鋼板表面温度でAr点以上となる条件で圧延し、
圧延後、鋼板を製造ライン上で停止させることなく、第1冷却装置および第2冷却装置を含む加速冷却装置を用いて下記(a)〜(e)に示す条件で冷却処理を施す、低降伏比鋼板の製造方法。
(a)第1冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がTFR〜TFR−50℃、かつ、Ar点以上の範囲で開始し、Ar点〜Ar点−100℃の範囲で停止する。
(b)第1冷却装置での平均冷却速度を10℃/s以上とする。
(c)第1冷却装置の出口から第2冷却装置の入口までの移動時間を10〜40sとする。
(d)第2冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がAr点−15℃〜Ar点−100℃の範囲で開始し、550℃以下の範囲で停止する。
(e)第2冷却装置での平均冷却速度を15℃/sを超える速度とする。
本発明によれば、機械的特性のばらつきが小さく、かつ、優れた低温靭性を有する低降伏比鋼板を効率よく製造することが可能となる。本発明に係る低降伏比鋼板は、LPGまたはアンモニア等のタンクの材料として用いるのに好適である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
(A)化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.03〜0.10%
Cは、鋼材の強度を高める元素である。C含有量が0.03%未満では、この効果が得られない。一方、C含有量が0.10%を超えると、フェライト粒径の微細化効果が大きくなるため、降伏強度が増加し低YRが得られない。したがって、C含有量は0.03〜0.10%とする。C含有量は0.04%以上であるのが好ましく、0.07%以下であるのが好ましい。
Si:0.05〜0.5%
Siは、鋼を脱酸し、さらに、フェライトの生成を促進する作用を有する元素である。Si含有量が0.05%未満では、これらの効果が得られない。一方、Si含有量が0.5%を超えると、MA生成量が顕著に増加し靭性が低下する。したがって、Si含有量は0.05〜0.5%とする。Si含有量は0.1%以上であるのが好ましく、0.23%以下であるのが好ましい。
Mn:0.9〜2.0%
Mnは、鋼の焼入れ性を高め、鋼材の強度および靭性を高める元素である。Mn含有量が0.9%未満では、これらの効果が得られない。一方、Mn含有量が2.0%を超えると、中心偏析が顕著となり、靭性が低下する。したがって、Mn含有量は0.9〜2.0%とする。Mn含有量は1.2%以上であるのが好ましく、1.6%以下であるのが好ましい。
P:0.020%以下
Pは不純物元素であり、鋼材の機械的特性を低下させ、特に、低温靭性を低下させる。したがって、P含有量は0.020%以下とする。P含有量は0.015%以下であるのが好ましく、なるべく低い方がより好ましい。
S:0.010%以下
Sは不純物元素であり、Mnと結合してMnSを形成し、鋼材の低温靭性を低下させる。したがって、S含有量は0.010%以下とする。S含有量は0.005%以下であるのが好ましく、なるべく低い方がより好ましい。
Nb:0.005〜0.05%
Nbは、オーステナイト未再結晶領域を拡大させるために有効な元素であり、結晶粒の微細化に寄与し、強度および靭性を改善する。Nb含有量が0.005%未満では、これらの効果が得られない。一方、Nb含有量が0.05%を超えると、フェライトが顕著に微細化し、低YR化することができなくなる。したがって、Nb含有量は0.005〜0.05%とする。Nb含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.04%以下であるのが好ましい。
Ti:0.005〜0.025%
Tiは、鋼中のNと結合してTiNを形成し、スラブ表面および鋼材表面の清浄性を高める元素である。さらに、オーステナイト結晶粒の粗大化を抑制する作用を有する。Ti含有量が0.005%未満では、これらの効果が得られない。一方、Ti含有量が0.025%を超えると、炭化物の析出量が増加し、靭性が低下する。したがって、Ti含有量は0.005〜0.025%とする。Ti含有量は0.007%以上であるのが好ましく、0.020%以下であるのが好ましい。
sol.Al:0.005〜0.090%
Alは、鋼材を脱酸する作用を有する元素である。sol.Al(「酸可溶Al」)としての含有量が0.005%未満では、この効果が得られない。一方、sol.Al含有量が0.090%を超えると、MAの生成量が増加し、かつ粗大なアルミナが生成するため、靭性が低下する。したがって、sol.Al含有量は0.005〜0.090%とする。
N:0.001〜0.010%
Nは、Tiと結合してTiNを形成し、オーステナイト粒の粗大化を抑制する作用を有する元素である。N含有量が0.001%未満では、この効果が得られない。一方、N含有量が0.010%を超えると、固溶N量が増加し靭性が低下する。したがって、N含有量は0.001〜0.010%とする。N含有量は0.002%以上であるのが好ましく、0.008%以下であるのが好ましい。
Cu:0〜0.50%
Cuは、鋼材の強度および耐食性を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Cu含有量が過剰となると、高温割れが発生しやすくなる。したがって、Cu含有量は0.50%以下とする。Cu含有量は0.40%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Cu含有量は0.05%以上とするのが好ましい。
Ni:0〜0.50%
Ni、鋼に固溶して鋼材の強度および靭性を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Ni含有量が過剰となると、この効果が飽和するだけでなく、製造コストが高くなる。したがって、Ni含有量は0.50%以下とする。Ni含有量は0.45%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Ni含有量は0.05%以上とするのが好ましい。
Cr:0〜0.20%
Crは、鋼材の強度を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Cr含有量が過剰となると、鋼材の強度が高くなりすぎる。したがって、Cr含有量は0.20%以下とする。Cr含有量は0.15%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Cr含有量は0.04%以上とするのが好ましい。
Mo:0〜0.20%
Moは、鋼材の強度を高める元素であり、またフェライトの細粒化に寄与するため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Mo含有量が過剰となると、フェライト粒が顕著に微細化され、降伏強度の上昇に伴い、降伏比が上昇する。したがって、Mo含有量は0.20%以下とする。Mo含有量は0.15%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Mo含有量は0.005%以上とするのが好ましい。
0.10≦Cu+Ni+Cr+Mo≦1.0 ・・・(i)
但し、式中の各元素記号は、鋼板中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
鋼材の強度を高めるためには、上記のCu、Ni、CrおよびMoから選択される1種以上を、合計含有量が0.10%以上となるように含有させる必要がある。一方、これらの元素を複合的に含有させる場合、その合計含有量は1.0%以下とする必要がある。すなわち、各元素の含有量について前述の規定を満足するとともに、その合計含有量について、上記(i)式を満足する必要がある。
V:0〜0.06%
Vは、炭窒化物を形成し、鋼材を析出強化する作用を有するため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、V含有量が過剰となると、その効果が飽和するだけでなく、微細な析出物生成量が多くなり、靭性が低下する。したがって、V含有量は0.06%以下とする。V含有量は0.05%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、V含有量は0.005%以上とするのが好ましく、0.01%以上とするのがより好ましい。
B:0〜0.002%
Bは、少量で鋼材の焼入れ性を高める元素であり、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、B含有量が過剰となると、析出物を生成し、靭性が低下する。したがって、B含有量は0.002%以下とする。B含有量は0.0015%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、B含有量は0.0002%以上とするのが好ましい。
Ca:0〜0.005%
Caは、鋼中のOまたはSと結合して、溶接熱影響部のオーステナイト粒の成長を抑制する。そのため、溶接熱影響部の靭性が要求される場合などには必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Ca含有量が過剰となると、この効果は飽和する。したがって、Ca含有量は0.005%以下とする。Ca含有量は0.004%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Ca含有量は0.002%以上とするのが好ましい。
Mg:0〜0.005%
Mgは、鋼中のOまたはSと結合して、溶接熱影響部のオーステナイト粒の成長を抑制する。溶接熱影響部の靭性が要求される場合などには必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Mg含有量が過剰となると、この効果は飽和する。したがって、Ca含有量は0.005%以下とする。Mg含有量は0.004%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合は、Mg含有量は0.002%以上とするのが好ましい。
(B)金属組織
本発明においては、鋼材の低YR化および靭性の向上を達成するためにフェライト粒径の制御を行う必要がある。具体的には、板厚の1/4位置でのフェライト粒径分布において、10μm未満のフェライトの個数割合が70〜85%、10〜20μmのフェライトの個数割合が13.5〜30%、20μmを超えるフェライトの個数割合が1.5%以下、かつ、最大フェライト粒径が22μm以下である金属組織とする。
フェライト以外の金属組織は基本的にベイナイトであるが、フェライトおよびフェライト以外にマルテンサイト、パーライトおよびMAが、面積%で合計5%以下存在していてもよい。5%を超して存在している場合には靭性が低下する。また、フェライトは、面積%で35〜70%であることが好ましい。
10μm未満のフェライトの個数割合:70〜85%
結晶粒径が10μm未満のフェライトの個数割合が減少し、10μm以上のフェライトの個数割合が増加すると、YRは低下するものの、破面遷移温度(vTs)が顕著に上昇し、鋼材の靭性が著しく悪化する。特に、板厚の1/4位置でのフェライト粒径分布において、粒径が10μm未満のフェライトの個数割合が70%未満となると靭性の悪化が顕著となる。一方、粒径10μm未満のフェライトの個数割合が85%を超えると、フェライトの微細化により降伏応力が増加し、YRが増加する。したがって、粒径10μm未満のフェライトの個数割合は70〜85%とする。
10〜20μmのフェライトの個数割合:13.5〜30%
20μmを超えるフェライトの個数割合:1.5%以下
上述のように、鋼材の靭性を向上させるには、フェライトの結晶粒径を小さくかつその割合を一定量確保することが必要となる。一方で、粒径10μm以上のフェライトは一定量以下に抑える必要がある。また、結晶粒径が20μmを超えるフェライトが多数存在すると、シャルピー試験での靭性の低値の発生頻度が上昇する。そのため、板厚の1/4位置でのフェライト粒径分布において、粒径が20μmを超えるフェライトの個数割合は1.5%以下とする。20μmを超えるフェライトの個数割合は低いほど好ましい。これより、粒径10〜20μmのフェライト個数割合は13.5〜30%となる。
最大フェライト粒径:22μm以下
粒径が20μmを超えるフェライトの個数割合が1.5%以下であっても、板厚の1/4位置において粒径が22μmを超えるフェライトが存在する場合、シャルピー試験において−60℃における靭性の低値が発生する。したがって、フェライト粒径の最大値は22μm以下とする。
なお、板厚の1/4位置におけるフェライトの粒径について規定するのは、鋼板の平均的な位置でのフェライト粒径を求めるためである。また、板厚の1/4位置におけるフェライト粒径分布を求めるに際しては、板厚の1/4位置を中心として±2mmの領域におけるミクロ組織を観察し、観察結果に基づいてフェライト粒径ごとの個数割合を測定すればよい。
(C)製造方法
上述のように、低YRを得るには、鋼の金属組織中に一定量のフェライトを確保する必要がある。一定量のフェライトを確保する方法として、仕上げ圧延後に一定時間放冷することによって鋼板が所定の温度まで冷却させ、その後、水冷する方法がしばしば用いられている。
しかしながら、このような従来の方法では、製造ライン上で鋼板を一時的に停止させる必要が生じるため、製造効率が低下するという問題がある。また、放冷時に不均一に生成するスケールに起因して水冷時の冷却速度が局所的に変化し、鋼板の機械的特性のばらつきが大きくなるという問題も生じる。
製造効率の観点からは、製造ライン上で鋼板を一時的に停止させることは好ましくない。しかし、鋼板を製造ライン上で停止させない場合、十分に放冷させることができずに水冷等の加速冷却することとなるため、十分な量のフェライトを確保することが困難になる。
そこで、本発明者らが検討を重ねた結果、水冷等の加速冷却(2次冷却)の前に水冷等の予備冷却(1次冷却)を行うことで、鋼板を製造ライン上に停止させることなく、低YRの鋼板を製造可能であることが分かった。
この際、仕上げ圧延直後に1次冷却を行うことで、制御圧延で導入されたオーステナイト組織中の歪みにより、フェライトの変態駆動力が増加し、1次冷却と2次冷却との間の放冷時に効率的にフェライト変態を進行させることが可能となる。
本発明に係る低降伏比鋼板の製造方法については、前述した化学組成および金属組織を有する鋼板を製造することが可能である限り特に制限はないが、例えば、以下に示す方法により高い製造効率で製造することができる。
まず、前述の化学組成を有するスラブを加熱炉で1050〜1200℃の温度範囲に加熱した後、加熱炉から抽出し熱間圧延を実施して鋼板を製造する。その際、900℃以下の温度範囲における累積圧下率が30%以上、かつ、圧延終了温度TFR(℃)が鋼板表面温度でAr点以上となる条件で圧延する。圧延後、鋼板を製造ライン上で停止させることなく、1次冷却を行う第1冷却装置および2次冷却を行う第2冷却装置を含む加速冷却装置を用いて、下記(a)〜(e)に示す条件で冷却処理を施す。
(a)第1冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がTFR〜TFR−50℃、かつ、Ar点以上の範囲で開始し、Ar点〜Ar点−100℃の範囲で停止する。
(b)第1冷却装置での平均冷却速度を10℃/s以上とする。
(c)第1冷却装置の出口から第2冷却装置の入口までの移動時間を10〜40sとする。
(d)第2冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がAr点−15℃〜Ar点−100℃の範囲で開始し、550℃以下の範囲で停止する。
(e)第2冷却装置での平均冷却速度を15℃/sを超える速度とする。
各工程について、以下に詳しく説明する。なお、以下に示す温度については、特に断りがない限り、鋼板表面温度のことである。
熱間圧延前の加熱温度:1050〜1200℃
加熱温度が1050℃未満である場合、オーステナイト結晶粒が微細化されるため、フェライト結晶粒が微細化される。この場合、強度が高くなりすぎるため、低YR化が困難になる。一方、加熱温度が1200℃を超える場合、オーステナイト結晶粒が粗大化し、低温靭性が低下するおそれがある。
900℃以下の温度範囲における累積圧下率RR900:30%以上
900℃以下の温度範囲における累積圧下率RR900が30%未満と少ない場合、結晶粒が粗大化して、低温靭性が低下するおそれがある。したがって、RR900は30%以上とすることが好ましい。RR900は40%以上とすることがより好ましく、50%以上とすることがさらに好ましい。なお、RR900の定義は以下のとおりである。
RR900={(900℃における板厚−仕上げ圧延後の板厚)/900℃における板厚}×100(%)
圧延終了温度TFR:Ar点以上
圧延終了温度TFRが低くなり、Ar点未満となると、初析フェライトが生成してしまい、変態の駆動力を得ることができないおそれがある。したがって、TFR(℃)は鋼板表面温度でAr点以上とすることが好ましい。また、第一の冷却開始温度はAr点以上とする必要があるため、より好ましい圧延終了温度は、Ar点+50℃以上である。
上述のように、冷却工程では一貫して鋼板を製造ライン上で停止させることなく行うことが好ましい。このように、鋼板の停止または反対方向への搬送を行うことなく下工程側に搬送しながら上記の(a)〜(e)に示す条件で冷却処理を行うことにより、待機時間(無駄な時間)を設けることなく鋼板を製造することができる。その結果、効率よく鋼板を製造することができる。冷却工程での搬送速度は、50m/min以上とすることが好ましい。搬送速度の上限は特に設ける必要はなく、搬送装置の搬送能力、第1冷却装置と第2冷却装置との間の距離等にもよるが、一般的に搬送速度は100m/min以下である。
(a)第1冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がTFR〜TFR−50℃、かつ、Ar点以上の範囲で開始し、Ar点〜Ar点−100℃の範囲で停止する。
第1冷却装置での冷却開始温度がTFR−50℃未満となると、フェライト変態の駆動力が低下する。そのため、粗大なフェライト粒が生成する確率が増える。冷却開始温度はTFR−40℃以上であるのがより好ましい。さらに冷却開始温度がAr点未満の場合、初析フェライトが生成してしまい、粗大なフェライトの生成量が増えてくる。冷却開始温度はAr点+20℃以上であるのがより好ましい。
また、冷却停止温度がAr点を超えると、フェライトの変態駆動力は放冷時と変わらないため、フェライト粒の粒径分布は粗大化側にシフトし、靭性が低下する。一方、Ar点−100℃未満の場合、フェライトの変態駆動力が大きくなりすぎるため、微細なフェライトが多量に生成し、降伏応力が高くなりすぎるおそれがある。そのため、冷却停止温度はAr点〜Ar点−100℃の範囲とすることが好ましい。
(b)第1冷却装置での平均冷却速度を10℃/s以上とする。
第1冷却装置での平均冷却速度が10℃/s未満となると、冷却途中でフェライト変態が開始するため、フェライト粒の粒径分布は粗大化側にシフトする。冷却速度は15℃/sを超える速度とすることが好ましい。
(c)第1冷却装置の出口から第2冷却装置の入口までの移動時間を10〜40sとする。
第1冷却装置の出口から第2冷却装置の入口までの移動時間、すなわち、1次冷却と2次冷却との間の放冷時間は10〜40sとすることが好ましい。移動時間が10s未満となると、低YR化に必要なフェライト分率が十分に得られない。一方、移動時間が40sを超えると、フェライトの結晶粒が粗大化する傾向にあり、靭性が低下するだけでなく、生産効率の低下をもたらす。また、移動時間が40sを超えると、最適な温度範囲から第2冷却を開始できなくなる可能性がある。移動時間は20s以下とすることがより好ましい。
(d)第2冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がAr点−15℃〜Ar点−100℃の範囲で開始し、550℃以下の範囲で停止する。
第2冷却装置での冷却開始温度が、鋼板の復熱によりAr点−15℃を超えると、フェライト変態が進行せず低YRに必要なフェライトが得られなくなるおそれがある。一方、Ar点−100℃未満となると、フェライトの変態駆動力が大きくなるため、フェライト分率が多くなりすぎる場合、またはフェライト粒径が微細になりすぎる場合がある。冷却開始温度は、Ar点−30℃以下であるのがより好ましく、Ar点−80℃以上であるのがより好ましい。
また、冷却停止温度は550℃以下とすることが好ましい。冷却停止温度が550℃を超えると、低YRに必要な強度の高い硬質組織が得られないおそれがある。ただし、冷却停止温度を400℃未満とすると、著しい低YRが達成されるが、靭性が低下するおそれがある。そのため、靭性と低降伏比とを両立したい場合には、冷却停止温度は400℃以上とすることが好ましい。
(e)第2冷却装置での平均冷却速度を15℃/sを超える速度とする。
平均冷却速度が遅い場合、硬質組織の硬度が低下するため、引張強度が低下し、結果として、低YRが得られない。平均冷却速度を15℃/sを超える速度とすることが好ましい。平均冷却速度は25℃/s以上であるのがより好ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学成分を有する鋼を、溶製し、連続鋳造機にてスラブを作製した。得られたスラブについて、表2に示す条件で熱間圧延を施した後に第1冷却装置および第2冷却装置を用いて冷却し、表3に示す厚さの鋼板とした。
Figure 0006641875
Figure 0006641875
応力除去焼なましを行った後、得られた各鋼板から、平行部の長さが8.5mm、標点距離が42.5mmの丸棒引張試験片を作製した。このとき、丸棒引張試験片の長さ方向が、圧延方向と垂直な方向(板幅方向)となるように試験片を切り出した。丸棒引張試験片を用いて、常温、大気圧で引張試験を実施して、降伏強度YS(MPa)、引張強度TS(MPa)、降伏比YR(=YS/TS×100、単位は%)および、全伸びEL(%)を求めた。
また、低温靭性の評価はシャルピー衝撃試験により行った。シャルピー衝撃試験は、JIS Z 2242(2005)で規定されるVノッチ試験片を用い、−60℃の条件で3回実施し、その最低値を吸収エネルギー(vE−60)とした。さらに、ミクロ組織については、試験片の中央部から切り出した断面が被検面になるように樹脂に埋め込み、鏡面研磨した後、ナイタールで腐食して光学顕微鏡にて表面を観察し、フェライト組織を同定して粒径ごとに各分率(個数割合)を求めた。
これらの結果を表3にまとめて示す。なお、本発明においては、YRが80%以下の場合に低YRを有していると評価し、また、vE−60が100J以上の場合に低温靭性に優れると評価することとした。
Figure 0006641875
表1〜3を参照して、本発明で規定される化学組成および金属組織を全て満足する試験No.1〜10では、低YRとなりかつ低温靭性に優れる結果となった。
一方、試験No.11〜13では、化学組成が規定の範囲外であるため、10μm以下の微細なフェライトが多数生成したことによりYRが高くなり、所望の特性が得られなかった。試験番号No.14では、加熱温度が下限値未満であったため、10μm以下のフェライトが多数生成し、YRが高くなった。試験番号No.15では、圧下率が下限値未満であったため、22μmを超える粗大なフェライトが生成し、低温靭性が劣る結果となった。
試験番号No.16では、圧延終了温度が下限値未満であったため、10μm以下のフェライトが多数生成し、YRが高くなった。試験番号No.17では、第1冷却装置での冷却開始温度が下限値未満であったため、22μmを超えるフェライトが生成し、低温靭性が劣る結果となった。試験番号No.18では、第1冷却装置での冷却停止温度が上限値を超えたため、22μmを超えるフェライトが生成し、20μmを超えるフェライト粒の割合も多くなり、低温靭性が劣る結果となった。
試験番号No.19では、第1冷却装置での冷却停止温度が下限値未満であったため、10μm以下のフェライトが多数生成し、YRが高くなった。試験番号No.20では、第1冷却装置での冷却速度が下限値未満であったため、22μmを超える粗いフェライトが生成し、YRが高くなるとともに低温靭性が劣る結果となった。試験番号No.21では、鋼板の移動時間が下限値未満であったため、フェライト生成量が低下し、YRが高くなった。
試験番号No.22では、鋼板の移動時間が上限値を超え、第2冷却装置での冷却開始温度が下限値未満であったため、フェライト生成量が増加し、20μmを超えるフェライト粒の割合も多くなり、YRが高くなるとともに低温靭性が劣る結果となった。試験番号No.23では、第2冷却装置での冷却開始温度が上限を超えたため、フェライト生成量が低下し、YRが高くなった。そして、試験番号No.24では、第2冷却装置での冷却速度が下限値未満であったため、硬質組織の硬度が低下し、それに伴い引張強度が低下した。そして、その結果、YRが高くなった。
本発明によれば、機械的特性のばらつきが小さく、かつ、優れた低温靭性を有する低降伏比鋼板を効率よく製造することが可能となる。本発明に係る低降伏比鋼板は、LPGまたはアンモニア等のタンクの材料として用いるのに好適である。

Claims (5)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.03〜0.10%、
    Si:0.05〜0.5%、
    Mn:0.9〜2.0%、
    P:0.020%以下、
    S:0.010%以下、
    Nb:0.005〜0.05%、
    Ti:0.005〜0.025%、
    sol.Al:0.005〜0.090%、
    N:0.001〜0.010%、
    Cu:0〜0.50%、
    Ni:0〜0.50%、
    Cr:0〜0.20%、
    Mo:0〜0.20%、
    V:0〜0.06%、
    B:0〜0.002%、
    Ca:0〜0.005%、
    Mg:0〜0.005%、
    残部:Feおよび不純物であり、
    下記(i)式を満足し、
    板厚の1/4位置でのフェライト粒径分布において、
    ナイタールで腐食し光学顕微鏡にて観察できる10μm未満のフェライトの個数割合が70〜85%、
    10〜20μmのフェライトの個数割合が13.5〜30%、
    20μmを超えるフェライトの個数割合が1.5%以下、かつ、
    最大フェライト粒径が22μm以下、
    である金属組織を有する、低降伏比鋼板。
    0.10≦Cu+Ni+Cr+Mo≦1.0 ・・・(i)
    但し、式中の各元素記号は、鋼板中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Cu:0.05〜0.50%、
    Ni:0.05〜0.50%、
    Cr:0.04〜0.20%および
    Mo:0.005〜0.20%
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の低降伏比鋼板。
  3. 前記化学組成が、質量%で、
    V:0.005〜0.06%
    を含有する、請求項1または請求項2に記載の低降伏比鋼板。
  4. 前記化学組成が、質量%で、
    B:0.0002〜0.002%、
    Ca:0.002〜0.005%および
    Mg:0.001〜0.005%
    から選択される1種以上を含有する、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の低降伏比鋼板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の低降伏比鋼板の製造方法であって、
    請求項1から請求項4までのいずれかに記載の化学組成を有するスラブを
    1050〜1200℃の温度範囲に加熱した後、
    900℃以下の温度範囲における累積圧下率が30%以上、かつ、圧延終了温度TFR(℃)が鋼板表面温度でAr点以上となる条件で圧延し、
    圧延後、鋼板を製造ライン上で停止させることなく、第1冷却装置および第2冷却装置を含む加速冷却装置を用いて下記(a)〜(e)に示す条件で冷却処理を施す、低降伏比鋼板の製造方法。
    (a)第1冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がTFR〜TFR−50℃、かつ、Ar点以上の範囲で開始し、Ar点〜Ar点−100℃の範囲で停止する。
    (b)第1冷却装置での平均冷却速度を10℃/s以上とする。
    (c)第1冷却装置の出口から第2冷却装置の入口までの移動時間を10〜40sとする。
    (d)第2冷却装置での冷却を、鋼板表面温度がAr点−15℃〜Ar点−100℃の範囲で開始し、550℃以下の範囲で停止する。
    (e)第2冷却装置での平均冷却速度を15℃/sを超える速度とする。
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