JP2010111936A - 鋼材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満で、靱性や伸び特性にも優れる鋼材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.04〜0.2%,Si:0.01〜0.8%,Mn:0.1〜2.5%,P:0.03%以下,S:0.015%以下,Al:0.003〜0.10%,N:0.001〜0.01%以下を含有し、さらにCu:4%以下,Ni:4%以下,Cr:4%以下,Mo:2%以下,V:0.2%以下,Nb:0.1%以下,Ti:0.1%以下,B:0.003%以下の1種以上を含有し、その他はFe及び不純物からなり、不純物において、O:0.006%以下であり、下記式(1)で計算されるPcmの値が0.21〜0.40%である化学組成を有し、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率が80%超であり、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、かつ引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上である。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
ここで、上記式(1)中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、強度が高い鋼材及びその製造方法に関する。特に、建築、土木、海洋構造物等の分野で使用されるH形鋼、T形鋼、I形鋼、山形鋼、溝形鋼、平鋼、鋼矢板などとして好適な、引張強度が750MPa超であり、変形性能にも優れる高強度の鋼材及びその製造方法に関する。
近年、建築物の高層化や大型化に伴って、高強度で変形性能にも優れる鋼材が要望されている。これらの要望に関して、特許文献1〜4には、引張強度が750MPa超の鋼の製造方法が開示されている。また、特許文献5には、降伏比が80%以下である耐震性に優れた低降伏比H形鋼及びその製造方法が開示されている。
具体的には、特許文献1には、重量比で、C:0.05〜0.11%、Si:0.5%以下、Mn:0.6〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Cr:0.10〜0.70%、Mo:0.10〜0.60%、Nb:0.08〜0.15%、Ti:0.005〜0.025%、Al:0.06%以下、N:0.006%以下、残部が鉄および不可避的不純物からなる実質的にBを含有しない鋼を1100〜1250℃の温度範囲に再加熱して、1000℃以下の累積圧下量が50%以上になるように圧延を行った後、750℃以上の温度から直ちに常温まで焼き入れし、450℃〜Ac1変態点の温度範囲で焼戻処理することを特徴とする溶接性の優れた80kgf/mm2 級高張力鋼の製造法が開示されている。
特許文献2には、重量比で、C:0.05〜0.11%、Si:0.5%以下、Mn:0.6〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Mo:0.10〜0.60%、V:0.15〜0.65%、Ti:0.005〜0.025%、Al:0.06%以下、N:0.012%以下を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる実質的にBを含有しない鋼を1000〜1250℃の温度範囲に再加熱して、1000℃以下の累積圧下量が50%以上になるように圧延を行った後、750℃以上の温度から直ちに常温まで焼き入れし、450℃〜Ac1変態点の温度範囲で焼戻処理することを特徴とする溶接性の優れた80kgf/mm2 級高張力鋼の製造法が開示されている。
特許文献3には、重量比でC:0.05〜0.11%、Si:0.5%以下、Mn:0.6〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Cu:0.80〜1.60%、Ni:0.30〜2.0%、Mo:0.20〜0.60%、Nb:0.010〜0.05%、 Ti:0.005〜0.025%、Al:0.06%以下、 N :0.005%以下残部が鉄及び不可避的不純物からなる実質的にBを含有しない鋼を1000〜1250℃の温度範囲に再加熱して、1000℃以下の累積圧下量が50%以上になるように圧延を行った後、750℃以上の温度から直ちに常温まで焼入し、400℃〜550℃の温度範囲で焼戻処理することを特徴とする溶接性及び低温靭性の優れた80kgf/mm2 級高張力鋼の製造法が開示されている。
特許文献4には、重量%で、C:0.06%以上、Ni:0.5〜3.0%、Nb:0.02〜0.04%を含有し、かつ、Ceq:0.48%以上を満たす鋼を、未固溶Nb量が0.005%以上存在する温度以下950℃以上で加熱した後、熱間圧延を行い、圧延終了後直ちに直接焼入れし、その後Ac1変態点以下600℃以上の温度で焼戻すことを特徴とする、靭性に優れた引張強さ780N/mm2級鋼の製造方法が開示されている。ここで、Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14(%)である。
特許文献5には、熱間圧延により製造された圧延H形鋼であって、該圧延H形鋼のフランジ内外面の一方の表層が体積率で50%以上のベイナイトおよび/または焼戻しマルテンサイトを含む硬質層を、他方の表層が体積率で50%以上のフェライトを含む軟質層を有し、前記軟質層側のフェライトの平均粒径が5〜40μmで、かつフランジ板厚方向の平均値で、ベイナイトおよび/または焼戻しマルテンサイトを体積率で20〜80%含む組織を有することを特徴とする耐震性に優れた低降伏比圧延H形鋼が開示されている。
特開平05−25542号公報 特開平05−209222号公報 特開平05−239548号公報 特開平11−61249号公報 特開2005−264208号公報
特許文献1〜4には、上記のように、引張強度が750MPa以上の鋼の製造方法が開示されているが、いずれも焼戻処理が必要であり、製造コストが高くなる。また、焼戻処理によって降伏比が高くなり易く、特許文献1〜4の実施例において降伏比が85.5〜94.9%となっており、降伏比が85%未満の鋼材を得ることは困難である。
一方、特許文献5には、上記のように、降伏比が80%未満である耐震性に優れた低降伏比H形鋼及びその製造方法が開示されている。しかしながら、当該文献5の段落0001に記載されているように、その対象は引張強さが490MPa〜750MPaのH形鋼であって、引張強度が750MPa超の鋼材を安定して得ることについてはなんら開示されていない。
また、鋼構造物において地震などによる大きな外力が生じた際の安全性を確保するためには、鋼の靱性や変形性能にも優れていることが望ましい。
そこで本発明の目的は、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満で、靱性や伸び特性にも優れる鋼材及びその製造方法を提供することである。
本発明の要旨は、下記に示す鋼材及びその製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.04〜0.2%、Si:0.01〜0.8%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.003〜0.10%、N:0.001〜0.010%以下を含有し、さらにCu:4%以下、Ni:4%以下、Cr:4%以下、Mo:2%以下、V:0.2%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、B:0.003%以下の1種または2種以上を含有し、その他はFe及び不純物からなり、不純物において、O:0.006%以下であり、下記式(1)で計算されるPcmの値が0.21〜0.40%である化学組成を有し、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率が80%超であり、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、かつ引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上であることを特徴とする鋼材。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
ここで、上記式(1)中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
(2)質量%で、C:0.04〜0.2%、Si:0.01〜0.8%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.003〜0.10%、N:0.001〜0.010%以下を含有し、さらにCu:4%以下、Ni:4%以下、Cr:4%以下、Mo:2%以下、V:0.2%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、B:0.003%以下の1種または2種以上を含有し、その他はFe及び不純物からなり、不純物において、O:0.006%以下であり、下記式(1)で計算されるPcmの値が0.21〜0.40%である化学組成を有する鋼塊又は鋼片を、加熱温度が1200〜1350℃、加熱時間が1時間以上となるように加熱し、950℃超、1050℃以下での累積圧下率が1%以上、950℃以下での累積圧下率が20%以上、圧延仕上温度が700〜950℃、圧延パス数が10パス以上となるように熱間圧延し、加速冷却開始温度が650〜900℃、加速冷却停止温度が200〜690℃、加速冷却速度(℃/s)が1〜20℃/秒となるように加速冷却し、加速冷却後に焼戻処理をしないことを特徴とする鋼材の製造方法。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
ここで、上記式(1)中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
また、「950℃超、1050℃以下での累積圧下率」とは、圧延前に1050℃以下になったときの圧延パス前の板厚をt0、圧延前に950℃以下になったときの圧延パス前の板厚をtとして、(t0-t)/t0×100により得られた値をいう。
「950℃以下での累積圧下率」とは、圧延前に950℃以下になったときの圧延パス前の板厚をt0、熱間圧延終了時の板厚をtとして、(t0-t)/t0×100により得られた値をいう。
本発明の鋼材は、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上であり、シャルピー特性も良好であるので、建築、土木、海洋構造物等の分野で使用されるH形鋼、T形鋼、I形鋼、山形鋼、溝形鋼、平鋼、鋼矢板などとして好適である。また、この鋼材は、本発明の製造方法によって、比較的容易に得ることができる。
本発明に係る鋼材の化学組成、ミクロ組織、及び機械特性、ならびに鋼材の製造方法について詳述する。なお、本明細書における鋼の化学組成を表す「%」は、特に断りのない場合には「質量%」を意味する。
1.化学組成
(1)C:0.04〜0.2%
Cは、母材及び溶接部の強度を高める作用を有する。しかし、その含有量が0.04%未満では添加効果に乏しい。一方、Cの含有量が多くなり、特に、Cの含有量が0.2%を超えると、母材及び溶接部の靱性低下が著しくなり、また溶接割れが多くなる。なお、より大きな効果を得るために、Cの含有量は0.04〜0.15%とすることが好ましく、0.04〜0.09%とすることがより好ましい。
(2)Si:0.01〜0.8%
Siは、母材及び溶接部の強度を確保する作用を有する。しかしながら、その含有量が0.01%未満では添加効果に乏しい。一方、Siの含有量が多くなり、特に、Siの含有量が0.8%を超えると、母材及び溶接部の靱性低下が著しくなり、また溶接割れが多くなる。なお、より大きな効果を得るために、Siの含有量は0.05〜0.6%とすることが好ましく、0.1〜0.4%とすることがより好ましい。
(3)Mn:0.1〜2.5%
Mnは、母材及び溶接部の強度と靱性を確保する上で不可欠な元素である。しかしながら、Mnの含有量が0.1%未満では十分な添加効果が得られない。一方、Mnの含有量が2.5%%を超えると、母材及び溶接部の靱性低下が著しくなり、また溶接割れが多くなる。なお、より大きな効果を得るために、Mnの含有量は0.5〜1.7%とすることが好ましく、1.0〜1.6%とすることがより好ましい。
(4)P:0.03%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に存在する元素で、靱性の低下をきたし、また、溶接時に高温割れを生じさせる。特に、その含有量が0.03%を超えると、靱性の低下と溶接時の高温割れ発生が著しくなる。Pは少ないほど好ましい不純物であるため、その下限は特に規定するものではない。なお、より大きな効果を得るために、Pの含有量は0.02%以下とすることが好ましく、0.01%以下とすることがより好ましい。
(5)S:0.015%以下
Sは、母材及び溶接部の靱性劣化を招く。特に、その含有量が0.015%を超えると、母材及び溶接部の靱性劣化が著しくなる。Sは少ないほど好ましい不純物であるため、その下限は特に規定されない。なお、より大きな効果を得るために、Sの含有量は0.01%以下とすることが好ましく、0.005%以下とすることがより好ましい。
(6)Al:0.003〜0.10%
Alは、製鋼時の脱酸に有効な元素である。しかしながら、Alの含有量が0.003%未満では十分な添加効果が得られない。一方、Alの含有量が0.10%を超えると、介在物の生成量が多くなって母材及び溶接部の靱性劣化が著しくなる。なお、より大きな効果を得るために、Alの含有量は0.005〜0.06%とすることが好ましく、0.01〜0.05%とすることがより好ましい。
(7)N:0.001〜0.010%
Nは、不純物として鋼中に0.001%以上含まれる。Nは、TiNやBNを形成し、これらの窒化物が微細な場合には、高温加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制し、母材と溶接部の靱性を高めることに寄与する。一方、Nの含有量が0.010%を超えると、母材と溶接部の靱性低下が大きくなる。なお、より大きな効果を得るために、Nの含有量は0.002〜0.008%とすることが好ましく、0.003〜0.007%とすることがより好ましい。
(8)Cu:4%以下
Cuは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度と靱性を確保する上で有用である。Cuの含有量が0.1%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.1%以上とすることが好ましい。一方、Cuの含有量が4%を超えると、熱間加工時に割れが生じやすくなるし、また、母材及び溶接部の靱性劣化が著しくなる。なお、より大きな効果を得るために、Cuの含有量は0.2〜1.5%とすることが好ましく、0.3〜0.5%とすることがより好ましい。
(9)Ni:4%以下
Niは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度と靱性を確保する上で有用である。Niの含有量が0.1%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.1%以上とすることが好ましい。一方、Niの含有量が4%を超えると鋼表面疵が著しくなる。なお、より大きな効果を得るために、Niの含有量は0.2〜2.5%とすることが好ましく、0.3〜1.0%とすることがより好ましい。また、Cuの含有量による熱間加工時の割れを防止するため、Cuの含有量の50%以上のNiを含有させることが好ましく、Cuの含有量の75%以上のNiを含有させることがより好ましい。
(10)Cr:4%以下
Crは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度を確保する上で有用である。Crの含有量が0.1%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.1%以上とすることが好ましい。一方、Crの含有量が4%を超えると溶接割れが顕著になる。なお、より大きな効果を得るために、Crの含有量は0.2〜2.0%とすることが好ましく、0.3〜1.0%とすることがより好ましい。
(11)Mo:2%以下
Moは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度を確保する上で有用である。Moの含有量が0.1%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.1%以上とすることが好ましい。一方、Moの含有量が2%を超えると溶接割れが顕著になる。なお、より大きな効果を得るために、Moの含有量は0.2〜1.0%とすることが好ましく、0.3〜0.5%とすることがより好ましい。
(12)V:0.2%以下
Vは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度を確保する上で有用である。Vの含有量が0.01%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.1%以上とすることが好ましい。一方、Vの含有量が0.2%を超えると母材の靱性低下が顕著になる。なお、より大きな効果を得るために、Vの含有量は0.02〜0.1%とすることが好ましく、0.03〜0.09%とすることがより好ましい。
(13)Nb:0.1%以下
Nbは、添加しなくても良いが、強度及び靱性を向上させる上で有用である。Nbの含有量が0.01%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.01%以上とすることが好ましい。一方、Nbの含有量が0.1%を超えると、溶接部靱性の著しい低下を招く。なお、より大きな効果を得るために、Nbの含有量は0.02〜0.07%とすることが好ましく、0.03〜0.05%とすることがより好ましい。
(14)Ti:0.1%以下
Tiは、添加しなくても良いが、鋼塊、なかでも鋳片の表面性状を改善する上で有用である。また、Tiには、母材及び溶接部の靱性を高める作用もある。Tiの含有量が0.003%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.003%以上とすることが好ましい。一方、Tiの含有量が0.1%を超えると母材の靱性低下が顕著になる。なお、より大きな効果を得るために、Tiの含有量は0.005〜0.05%とすることが好ましく、0.007〜0.02%とすることがより好ましい。
(15)B:0.003%以下
Bは、添加しなくても良いが、母材及び溶接部の強度を確保する上で有用である。Bの含有量が0.0003%未満では十分な添加効果が得られないため、添加する場合には含有量を0.0003%以上とすることが好ましい。一方、Bの含有量が0.003%を超えると母材の靱性低下が顕著になる。なお、より大きな効果を得るために、Bの含有量は0.0005〜0.002%とすることが好ましく、0.0008〜0.0015%とすることがより好ましい。
(16)Pcm:0.21〜0.40%
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
上記式(1)は溶接割れ感受性組成として知られている式であるが、本発明においては母材の特性を良好にするためにも有用なパラメータである。Pcmの値が0.21%未満では、目標とする母材強度の確保が難しい。一方、Pcmの値が0.40%を超えると母材強度が高くなりすぎたり、母材靱性の低下も起こり易くなったりする。なお、より大きな効果を得るために、Pcmの値は0.22〜0.30%とすることが好ましく、0.23〜0.27%とすることがより好ましい。
(17)その他
母材及び溶接部において、Ti等の微細な窒化物の効果を確保するためには、Ti含有量とN含有量との比である「Ti/N」を3以下とすることが望ましい。
O(酸素)は、鋼中に不可避的に含まれる不純物である。Oの含有量が多くなりすぎると母材及び溶接部の靱性や延性の著しい低下を招くため、Oの含有量を0.006%以下とすることが必要である。なお、より大きな効果を得るために、Oの含有量を0.004%以下とすることが好ましく、0.002%以下とすることがより好ましい。
2.ミクロ組織
上記の化学組成を有する本発明の高強度鋼材に引張強度が750MPa超かつ降伏比が85%未満という機械的性質を具備させるためには、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率を80%超とすることが必要である。ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率が100%であってもよい。なお、より大きな効果を得るために、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の比率の合計は90%以上とすることが好ましく、95%以上とすることがより好ましい。
組織の種類は、光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて観察することができる。ここで、ある組織の比率とは、観察視野の面積に対するその組織の面積割合をいう。
なお、組織の比率は、鋼材の圧延方向に対して垂直な断面において、その断面の平均値としての比率で判断することが望ましい。
便宜的には、鋼材の厚さ方向、幅方向、長さ方向、それぞれ1/4または1/2などの代表的な位置において、光学顕微鏡や電子顕微鏡でその鋼材の代表的な組織写真を撮影する。その組織写真から鋼の組織を1)フェライト、2)パーライト、3)ベイナイトまたはマルテンサイト(ここでは、焼戻しマルテンサイト、及び島状マルテンサイトを含む。)に分類し、ベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の面積率を求める。
3.機械特性
本発明の鋼材は、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、かつ引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上である。
なお、高強度、かつ伸び特性に優れることをここでは強度−伸びバランスが良好であると言うが、その評価指標として、JIS Z 2201「金属材料引張試験片」に記載されている4号試験片を用いて室温で引張試験を行い、引張強度(TS、単位:MPa)、全伸び(T.El、単位:%)、一様伸び(U.El、単位:%)を測定し、TS×T.El、TS×U.Elを求めることとする。TS×T.El、TS×U.Elの値は大きいほど良い。本発明の鋼材は、TS×U.Elの値が4000以上である。
本発明の鋼材は、上記の機械特性に加え、次の機械特性を有することが好ましい。
0.2%耐力:600MPa以上
従来、広く使用されている鋼材、例えば、JIS G 3106「溶接構造用圧延鋼材」に規定されるSM490Bの0.2%耐力は、板厚が40mm超、75mm以下の場合、295MPa以上である。このSM490Bに代えて0.2%耐力が600MPa以上の本発明の鋼材を使用すれば、設計にも依存するが、概ね部材の重量を半減できる。したがって、構造物の軽量化に大きく寄与できる。
シャルピー特性:遷移温度vTsが0 ℃以下、0℃での衝撃値vE0が100J以上
従来、広く使用されている鋼材、例えば、JIS G 3106「溶接構造用圧延鋼材」に規定されるSM490Bのシャルピー特性は、試験温度0℃での衝撃値が27J以上である。本発明の鋼材が上記の特性をさらに備えていれば、従来SM490Bが使用されていた部材に対して本発明の鋼材を適用することで、低温域においても高い靭性を維持することができる。したがって、部材重量を低減できるのみならず、部材の信頼性を高めることも実現される。
4.製造条件
本発明に係る鋼材は、上記の化学組成、ミクロ組織及び機械特性を有していればいかなる製造方法で製造されてもよいが、以下の製造方法を採用することで、効率的かつ安定に製造することが実現される。
すなわち、上記化学組成を有する鋼、つまり、本発明で規定する化学組成を有する鋼を、例えば、転炉で溶製し、連続鋳造法によってスラブに鋳造し、そのスラブを用いて、次に説明する条件で、スラブの加熱、孔型圧延を用いた粗圧延、エッジャー圧延機及び粗ユニバーサル圧延機を用いた中間圧延並びに仕上ユニバーサル圧延機を用いた仕上圧延からなる熱間圧延を行い、熱間圧延後に制御冷却(下記の加速冷却)を実施することによって、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満で、伸び特性や靱性にも優れる鋼材、具体的には例えばH形鋼を製造することが可能である。
(1)熱間圧延
上記の本発明に係る化学組成を有する鋼塊又は鋼片を所定の形状及び寸法に熱間圧延する。
以下の説明において、温度は、特に言及がなければ、鋼の表面温度を意味する。なお、圧延ロールとの接触による抜熱や加速冷却などによって鋼の表面温度が下がった後に復熱する場合には、復熱後の表面温度を意味する。
A)加熱温度:1200〜1350℃
加熱温度を1200℃以上とすることで熱間加工が容易になると共に、Nb、V、Ti、Bなどが基地に固溶して、引張強度増加の効果が得られる。また、加熱温度を1350℃以下とすることによって結晶粒の粗大化が抑制され、良好な靱性の確保に寄与する。なお、より大きな効果を得るために、加熱温度を1200〜1330℃とすることが好ましく、1230〜1320℃とすることがより好ましい。
B)加熱時間:1時間以上
ここでは昇温時間及び保持時間の合計を加熱時間とする。加熱時間が短すぎると表面温度は高くても鋼の内部温度が低いために、引張強度増加の効果が得られない可能性がある。そのため、加熱時間を1時間以上とする。なお、加熱時間は長すぎると組織の粗大化によって靱性低下を生じる可能性があるため、加熱時間は10時間以下とすることが望ましい。より良い性能を得るために、加熱時間は2〜6時間とすることがより望ましい。
C)950℃以下での累積圧下率:20%以上
「950℃以下での累積圧下率」とは、圧延前に950℃以下になったときの圧延パス前の板厚をt0、熱間圧延圧延終了時の板厚をtとして、(t0-t)/t0×100により得られた値をいう。
950℃以下での累積圧下率を大きくすることによって、オーステナイト相に残留ひずみが与えられ、相変態後の組織が微細になる。このため、靱性が良好になる効果が得られる。この効果を得るために、950℃以下での累積圧下率を20%以上とする。なお、より大きな効果を得るために、950℃以下での累積圧下率を40%以上とすることが好ましく、60%以上とすることがより好ましい。上限は特に限定されないが、950℃以下での累積圧下率が過剰に大きい場合には設備負荷が大きくなったり熱間圧延工程に要する時間が長くなったりするため、90%以下とすることが好ましい。
D)950℃超、1050℃以下での累積圧下率:1%以上
「950℃超、1050℃以下での累積圧下率」とは、圧延前に1050℃以下になったときの圧延パス前の板厚をt0、圧延前に950℃以下になったときの圧延パス前の板厚をtとして、(t0-t)/t0×100により得られた値をいう。
950℃以下での累積圧下率を20%以上とすることに加えて、950℃超、1050℃以下での累積圧下率を大きくすることによって、オーステナイト相の再結晶による細粒化や残留ひずみによって相変態後の組織が微細となって、靱性がより良好になる効果が得られる。そこで、950℃超、1050℃以下での累積圧下率を1%以上とする。より大きな効果を得るためには、950℃超、1050℃以下での累積圧下率を5%以上とすることが好ましく、10%以上とすることがより好ましい。なお、さらに高温、例えば1250℃で圧下してオーステナイト相を再結晶させると粒成長が速くなる。しかしながら、このような場合であっても、1050℃以下での累積圧下率を多くすれば相変態後の組織を微細化することが可能である。950℃超、1050℃以下での累積圧下率の上限は特に限定されないが、過剰に大きくするとこの温度域に維持する時間が長くなりすぎ、熱間圧延工程のエネルギー効率や生産性が低下することが懸念される。したがって、950℃超、1050℃以下での累積圧下率は60%以下とすることが好ましい。
E)圧延仕上温度:700〜950℃
圧延仕上温度が950℃よりも高い場合には、良好な靱性を確保することが困難になる。一方、圧延終了温度が700℃よりも低い場合には、熱間後の加速冷却前にフェライト変態が進行し易いため、所望のミクロ組織と引張強度を確保することが困難になる。なお、より良好な強度と靱性を得るために、圧延仕上温度を750〜920とすることが好ましく、800〜860とすることがより好ましい。
F)圧延パス数:10パス以上
圧延パス数が少ないと圧延荷重が高くなり、鋼材の形状制御が難しくなる。また、温度測定及び温度制御を行う機会が減るため、性能がばらつき易くなり、良好な強度−伸びバランスや靱性が確保できない可能性が高くなる。したがって、圧延パス数は10パス以上とする。14パス以上とすることがより好ましい。
(2)加速冷却
こうして熱間圧延が終了したら、得られた鋼材を次のようにして加速冷却し、製品とする。なお、本発明に係る製造方法においては、降伏比を小さくするため、加速冷却後の鋼片に対して焼戻処理を実施しない。
A)加速冷却速度:1〜20℃/秒
加速冷却は引張強度や靱性を高める目的で実施する。この効果を得るために、加速冷却速度を1℃/秒以上とする。また、加速冷却速度が大きすぎる場合には靱性の劣化、さらには曲がりや反りといった形状の悪化を招くため、加速冷却速度は20℃/秒以下とする。より大きな効果を得るために、加速冷却速度(℃/s)を1.5℃/秒以上、下記式(2)で計算されるAcr値以下とするのがよい。表面は加速冷却に用いられる水(あるいは他の液体)との熱伝達で速く冷却される一方、鋼材の内部は鋼の熱伝導で比較的遅く冷却されるので、板厚が大きくなると鋼材の表面と内部との冷却速度差が顕著となり、速く冷却される表面近傍では靱性劣化が顕著になる可能性がある。Acr値は板厚の関数となっているため、Acr値を基準とすることで、表面と内部との冷却速度差を比較的小さくし、ひいては表面と内部との機械的特性の差を小さくすることが実現される。なお、加速冷却速度を2.0℃/秒以上、Acr値の50%以下とすることがより好ましい。
Acr=300/t ・・・・(2)
ここで、tは冷却部の板厚(mm)を表す。
また、上記の加速冷却速度とは、加速冷却開始温度と加速冷却停止温度の差を、加速冷却開始から加速冷却停止までの時間で除したものをいう。なお、加速冷却停止温度とは復熱後の表面温度を意味する。
B)加速冷却開始温度:650〜900℃
加速冷却開始温度が900℃よりも高い場合には、良好な靱性を確保することが困難になる。一方、加速冷却開始温度が650℃よりも低い場合には、所望の引張強度特性を確保することが困難になる。なお、より良好な強度と靱性を得るために、加速冷却開始温度を750〜850℃とすることが好ましく、780〜830℃とすることがより好ましい。
C)加速冷却停止温度:200〜690℃
加速冷却停止温度が690℃よりも高い場合には、所望の強度と靱性を確保することが困難になる。また、冷却停止温度が200℃よりも低い場合には、所望の衝撃特性を確保することが困難になったり、水素割れが生じやすくなったりする。なお、より良好な強度と靱性を得るために、加速冷却停止温度を400〜600℃とすることが好ましく、400〜550℃とすることがより好ましい。
なお、加速冷却を停止した後は、上記の加速冷却速度よりも小さな速度で常温(室温)まで冷却すればよい。例えば、架台の上で放冷すれば良い。
表1に示す化学組成を有する鋼1〜42を真空溶解炉にて溶製し、鋳型に鋳込んで180kgの鋼塊とした。鋼1〜36は化学組成が本発明で規定する範囲内にある本発明例の鋼、鋼37〜42は成分が本発明で規定する含有量の範囲から外れた比較例の鋼である。
Figure 2010111936
上記の各鋼塊を950℃〜1250℃で熱間鍛造して、厚さ120mm、幅170mm、長さ180mmの鋼片を作製した。なお、熱間鍛造後の冷却は大気中での放冷とした。
このようにして得た鋼片を常温から1250〜1360℃に1時間で昇温し、その温度でさらに1時間保持した。したがってこのときの加熱時間は2時間である。なお、一部の鋼片(試験番号17,19,34)については保持時間を延ばして加熱時間を4時間とした。また、試験番号39の鋼片については昇温及び保持の時間をいずれも30分として加熱時間を1時間とした。
こうして所定の時間加熱した鋼片について、表2に示す圧延条件で熱間圧延を行った。圧延仕上後、同じく表2に示す加速冷却条件で、水、および水溶性焼入油を使用した加速冷却を実施した。加速冷却の終了後は、大気中に取り出して常温(室温)まで放冷した。
Figure 2010111936
このようにして得た各鋼板について、ミクロ組織並びに機械的性質として引張特性、及びシャルピー特性を調査した。
ミクロ組織は、鋼板の厚さ方向1/4、幅方向1/2、長さ方向1/2となる位置から試験片を採取し、圧延方向と板厚方向を含む面で鏡面研磨した後、ナイタルで腐食し、倍率を100倍、または500倍として光学顕微鏡観察、及びより高倍率の走査型電子顕微鏡観察を行い、組織を調査した。
引張試験は、JIS Z 2201:1998「金属材料引張試験片」に記載されている4号試験片を用いて室温で行い、0.2%耐力(YP)、引張強度(TS)、全伸び(T.El)、一様伸び(U.El)を測定し、降伏比(YR)、TS×T.El、TS×U.Elを求めた。
なお、上記の引張試験片は、鋼板の幅方向中央部において、厚さ方向1/4となる部位から圧延方向(すなわち、鋼板の長さ方向)と平行に採取した。
衝撃特性は、鋼板の表面から厚さ方向1/4となる部位から圧延方向と平行にJIS Z 2242:2005に記載のVノッチ試験片を採取してシャルピー衝撃試験を行い、延性−脆性破面遷移温度(vTs)と0℃での吸収エネルギー(vE0)を測定した。
表3に、上記の各試験結果を示す。
Figure 2010111936
化学組成と製造条件が本発明で規定する条件を満たす「本発明例」の試験番号1〜38の鋼板は、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率が80%超であり、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上であり、その他の引張特性(YP、TS×T.El)、及びシャルピー特性(vTs、vE0)にも優れている。
これに対して、「比較例」の試験番号39〜50の鋼板は、YP、TS、TS×T.El、TS×U.El、vTs、vE0の少なくとも1つの特性に劣っている。
本発明の高強度鋼材は、引張強度が750MPa超であり、変形特性にも優れるので、建築、土木、海洋構造物等の分野で使用されるH形鋼、T形鋼、I形鋼、山形鋼、溝形鋼、平鋼、鋼矢板などとして用いることができる。この高強度鋼材は、本発明の製造方法によって、比較的容易に製造することができる。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.04〜0.2%、Si:0.01〜0.8%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.003〜0.10%、N:0.001〜0.010%以下を含有し、さらにCu:4%以下、Ni:4%以下、Cr:4%以下、Mo:2%以下、V:0.2%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、B:0.003%以下の1種または2種以上を含有し、その他はFe及び不純物からなり、不純物において、O:0.006%以下であり、下記式(1)で計算されるPcmの値が0.21〜0.40%である化学組成を有し、ベイナイト組織及びマルテンサイト組織の合計の比率が80%超であり、引張強度が750MPa超、降伏比が85%未満、かつ引張強度(MPa)と一様伸び(%)との積が4000以上であることを特徴とする鋼材。
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
    ここで、上記式(1)中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
  2. 質量%で、C:0.04〜0.2%、Si:0.01〜0.8%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.003〜0.10%、N:0.001〜0.010%以下を含有し、さらにCu:4%以下、Ni:4%以下、Cr:4%以下、Mo:2%以下、V:0.2%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、B:0.003%以下の1種または2種以上を含有し、その他はFe及び不純物からなり、不純物において、O:0.006%以下であり、下記式(1)で計算されるPcmの値が0.21〜0.40%である化学組成を有する鋼塊又は鋼片を、加熱温度が1200〜1350℃、加熱時間が1時間以上となるように加熱し、950℃超、1050℃以下での累積圧下率が1%以上、950℃以下での累積圧下率が20%以上、圧延仕上温度が700〜950℃、圧延パス数が10パス以上となるように熱間圧延し、加速冷却開始温度が650〜900℃、加速冷却停止温度が200〜690℃、加速冷却速度(℃/s)が1〜20℃/秒となるように加速冷却し、加速冷却後に焼戻処理をしないことを特徴とする鋼材の製造方法。
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・・(1)
    ここで、上記式(1)中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
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