JP6477019B2 - Rficデバイスを含む樹脂成型体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、RFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法に関する。
RFICデバイスの一つであるRFIDタグは、コイルアンテナを形成した基板に導電性接合材(ACP;異方性導電フィルム、ACF;異方性導電ペースト、Sn−Ag系はんだ等)でRFICチップを実装して構成されている。さらに、RFIDタグとしては、整合部品のコンデンサチップを実装する場合もある。
また、RFIDタグの使用例として、樹脂成型体の内部にRFIDタグを埋設して、管理用等に用いられる場合がある。
図10(a)は、従来の樹脂成型体の製造方法において、RFIDタグを成型用金型の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図である。図10(b)は、用いられるRFIDタグの一例を示す斜視図である。従来の樹脂成型体の製造方法では、RFIDタグ60を成型用金型51内に配置し、成型用樹脂容器53から樹脂注入口52を介して成型用金型51内に樹脂を射出して、樹脂内にRFIDタグ60を埋設する。用いられるRFIDタグ60は、例えば、図10(b)に示すように、基板上にRFIC素子61と、キャパシタ62と、コイルアンテナ63とを実装したものである。
特開2007−133617号公報
こうしたRFIDタグ60を、例えば、射出成型等によって樹脂成型体に埋め込む場合、図10(a)に示すように、樹脂流れ54がRFIDタグ60に当たる場合がある。このような場合には、樹脂の温度や樹脂の圧力によりRFIDタグ60内のRFICチップ61が破損してRFIDタグ60が破壊されてしまうことがある。
なお、特許文献1に記載のICタグの製造方法では、耐熱シートを積層して射出成型時の熱から保護している。
しかし、上記のように耐熱シートを用いるとプロセスの複雑化を招くと共に、RFIDタグを覆う別部材を含むという問題がある。
そこで、本発明の目的は、別部材を用いることなく、成型時に樹脂の温度や樹脂の圧力によりRFIC素子が破損しにくいRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法を提供することである。
本発明に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法は、樹脂ブロックと、前記樹脂ブロックに設けられたコイルアンテナと、前記樹脂ブロックに埋設され、前記コイルアンテナに接続されたRFIC素子と、を有するRFICデバイス含む樹脂成型の製造方法であって、
RFIC素子を樹脂ブロック内で一端面寄りにオフセット配置させたRFICデバイスを、前記RFIC素子をオフセット配置させた前記樹脂ブロックの前記一端面側を成型用金型内での樹脂流れの下流側となるように、前記成型用金型内に設置し、
前記成型用金型内に樹脂注入口を介して成型用樹脂を射出することによって、樹脂成型体に前記RFICデバイスを埋設する、
ことを含み、
前記コイルアンテナは、
前記樹脂ブロックの前記一端面側に設けられた第1パターン導体と、
前記樹脂ブロックの前記一端面と対向する他端面側に設けられた第2パターン導体と、
前記一端面側から前記他端面側に延び、前記第1パターン導体と前記第2パターン導体とを接続し、互いに対向する金属ピンと、
を含む。

本発明に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法によれば、RFIC素子をオフセット配置させた樹脂ブロックの一端面側を成型用金型内での樹脂流れの下流側となるように、RFICデバイスを成型用金型内に設置している。これによって、樹脂の温度がRFIC素子に伝わりづらくなり、損傷しにくくすることができる。
実施の形態1に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法において、RFICデバイスを成型用金型の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスの一例を示す透視斜視図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスの他の一例を示す断面図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例を示す断面図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例を示す概略斜視図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例を示す概略斜視図である。 実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例を示す断面図である。 実施の形態2に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法において、RFICデバイスを成型用金型の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図である。 (a)は、図8の成型用金型を型開きして得られる樹脂成型体の一例を示す概略図であり、(b)は、(a)の樹脂成型体の人形の足裏から見た底面図である。 (a)は、従来の樹脂成型体の製造方法において、RFIDタグを成型用金型の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図であり、(b)は、用いられるRFIDタグの一例を示す斜視図である。
第1の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、樹脂ブロックと、前記樹脂ブロックに設けられたコイルアンテナと、前記樹脂ブロックに埋設され、前記コイルアンテナに接続されたRFIC素子と、を有するRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法であって、
RFIC素子を樹脂ブロック内で一端面寄りにオフセット配置させたRFICデバイスを、前記RFIC素子をオフセット配置させた前記樹脂ブロックの前記一端面側を成型用金型内での樹脂流れの下流側となるように、前記成型用金型内に設置し、
前記成型用金型内に樹脂注入口を介して成型用樹脂を射出することによって、樹脂成型体に前記RFICデバイスを埋設する、
ことを含む。
上記構成によれば、樹脂の温度がRFIC素子等に伝わりづらく、RFIC等を損傷しにくくすることができる。
第2の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第1の態様において、前記コイルアンテナは、
前記樹脂ブロックの前記一端面側に設けられた第1パターン導体と、
前記他端面側に設けられた第2パターン導体と、
前記一端面側から前記他端面側に延び、前記第1パターン導体と前記第2パターン導体とを接続する金属ピンと、
を含んでもよい。
上記構成によれば、一端面側と他端面側とを接続する金属ピンを用いているので、機械的衝撃に強い。しかも、樹脂流れの上流側から下流側へ金属ピンを介した伝熱を利用してRFICデバイス外へ廃熱することによってRFICデバイス内の熱の滞留を抑制できる。
第3の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第2の態様において、前記RFIC素子は、前記第1パターン導体と接続してもよい。
上記構成によれば、RFIC素子を樹脂流れの下流側に置くことができる。
第4の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第2又は第3の態様において、前記RFICデバイスは、前記金属ピンの前記一端面側から前記他端面側までの長さが前記第1パターン導体及び前記第2パターン導体の長さより長くてもよい。
上記構成によれば、さらにRFIC素子等を樹脂流れの下流側に置くことができ、樹脂流れの影響を少なくできる。
第5の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの前記第1面の端部から前記第2面の端部にわたる複数の溝を有してもよい。
上記構成によって、射出成型時に成型用樹脂が溝を流れることで樹脂の流れを整えることができる。これによって、成型用樹脂の流動性を改善でき、成型トラブルの発生を抑制できる。
第6の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの前記第1面の端部及び前記第2面の端部は、面取りされていてもよい。
上記構成によって、射出成型時にRFICデバイスに成型用樹脂の流れが当たっても、成型用樹脂は面取りされた端部を滑らかに回り込むことができる。これによって、成型用樹脂の流動性を改善でき、成型トラブルの発生を抑制できる。
第7の態様に係るRFICデバイス含む樹脂成型品の製造方法は、上記第1から第6のいずれかの態様において、前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの周囲を覆う断熱材を有してもよい。
上記構成によって、射出成型時にも急速な温度変化を抑制でき、RFIC素子の損傷を抑制できる。
以下、実施の形態に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るRFICデバイス10を含む樹脂成型体の製造方法において、RFICデバイス10を成型用金型31の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図である。実施の形態1に係るRFICデバイス10を含む樹脂成型品の製造方法について、以下に説明する。
(a)RFIC素子11を樹脂ブロック13内で一端面寄りにオフセット配置させたRFICデバイス10を用意する。使用するRFICデバイス10については後述する。
(b)RFIC素子11をオフセット配置させた樹脂ブロック13の一端面側を成型用金型31内での樹脂流れ34の下流側となるように、RFICデバイス10を成型用金型21内に設置する。なお、樹脂流れ34の下流側とは、樹脂注入口32から物理的に遠い箇所である。あるいは、成型用樹脂の熱勾配を計測した場合に、樹脂注入口32近傍での高温側に比べてより低温側の箇所を下流側としてもよい。ここでは、RFICデバイス10の一端面側を樹脂流れ34の下流側とするので、他端面側は樹脂流れ34の上流側に置かれる。
(c)成型用金型31内に樹脂注入口32を介して成型用樹脂容器から成型用樹脂を射出することによって、樹脂成型体にRFICデバイス10を埋設する。
以上によって、RFICデバイス10を含む樹脂成型体を得る。
実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法によれば、樹脂ブロック13内でRFIC素子11等を一端面側にオフセット配置すると共に、RFIC素子11等をオフセット配置した樹脂ブロック13の一端面側を成型用金型31内での樹脂流れ34の下流側となるようにRFICデバイスを配置している。このため、樹脂の温度がRFIC素子11等に伝わりづらく、RFIC11等も損傷しにくくすることができる。また、RFIC素子11をオフセット配置した一端面側を成型用金型31内での樹脂の流れの下流側に配置しているので、上流側に配置した場合に比べて樹脂の圧力に対しても耐えることが出来る。
<RFICデバイス>
以下に、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法において用いるRFICデバイス10、10a、10b、10c、10d、10eについて説明する。
図2は、この樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイス10の一例を示す透視斜視図である。RFICデバイス10は、樹脂ブロック13と、樹脂ブロック13内に埋設されたRFIC素子11と、コイルアンテナ1と、を備える。
具体的には、実施の形態1に係るRFICデバイス10は、RFIC素子11が実装された回路基板15と、回路基板15上に設けられた金属ピン16a、16bと、金属ピン16aと金属ピン16bとを接続する接続導体14と、RFIC素子11と金属ピン16a、16bとを埋設すると共に、樹脂ブロック13と、回路基板15上の配線パターン17a、17b、17cと金属ピン16a、16bと接続導体14とで構成されたコイルアンテナ1と、を有する。
<樹脂ブロック>
樹脂ブロック13は、直方体形状を有しており、第1面Aと、第1面Aに対向する第2面Bと、第1面Aと第2面Bとを連接する上下面D、Eおよび両側面F、Gとを備える。第1面Aと第2面Bは、上下面D、Eや両側面F、Gよりも大面積である。上下面D、Eは、図2のz軸の正方向及び負方向の面であり、両側面F、Gよりも大面積である。両側面F、Gは、図2のx軸の正方向及び負方向の面である。なお、第1面Aは、図2のy軸の正方向の面、つまり奥側の面であり、第2面Bは、図2のy軸の負方向の面、つまり手前側の面である。
樹脂ブロック13は、例えば、エポキシ系の熱硬化性樹脂を使用できる。なお、エポキシ系の熱硬化性樹脂に限られず、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド等の他の熱硬化性樹脂であってもよい。樹脂ブロック13は、液状樹脂の塗布及び硬化によって設けてもよい。あるいは、半硬化シート状樹脂の積層によって設けてもよい。
なお、樹脂ブロック13を形成する樹脂には、フェライト粉等の磁性体粉を含んでもよい。樹脂中に磁性体粉を含む場合には、所定のインダクタのコイルアンテナを構成するためのコイルアンテナの全体サイズを小さくできる。
<コイルアンテナ>
コイルアンテナ1は、樹脂ブロック13に設けられると共に、RFIC素子11に接続されている。より具体的には、コイルアンテナ1の一端35がRFIC素子11の第1入出力端子36に接続されており、他端37がRFIC素子11の第2入出力端子38に接続されている。コイルアンテナ1は、第1面Aから第2面Bに向かう巻回軸2を有する。
コイルアンテナ1は、導体部材をらせん状に接続・巻回してなるヘリカル型を有している。その巻回軸2は、第1面Aの中心と第2面Bの中心とを結ぶ仮想直線とほぼ同じ位置にある。コイルアンテナ1を構成する導体部材は、樹脂ブロック13の両側面および上下面D、Eに沿って形成されている。つまり、コイルアンテナ1の開口面積は第1面Aおよび第2面Bの面積とほぼ同じである。
コイルアンテナ1は、回路基板15上の配線パターン17a、17b、17cと、回路基板15上に設けられた金属ピン16a、16bと、回路基板15と対向する側であって、金属ピン16aと金属ピン16bとの間を接続する接続導体パターン14とによって構成される。金属ピン16aは、樹脂ブロック13の一方側面側において、コイルアンテナ1の巻回軸方向に沿って、複数本、等間隔に並べられた導体部材であって、金属ピン16bは、樹脂ブロック13の他方側面側において、コイルアンテナ1の巻回軸方向に沿って、複数本、等間隔に並べられた導体部材である。なお、これらの金属ピンは樹脂ブロック13に埋め込まれているが、一部露出していてもよい。また、回路基板15上の配線パターン17a、17b、17cは、回路基板15の表面および裏面に形成された金属薄膜であって、回路基板15中に設けられた層間接続導体19は回路基板の内側主面に設けられた配線パターンと外側主面に設けられた配線パターンとを接続するための導体部材である。接続導体パターン14は、樹脂ブロック13の下側面に沿って形成される導体部材であって、樹脂ブロック13の下側面の表面に形成された金属焼結体や導電性樹脂材によって形成されている。これらの導体部材によってコイルアンテナ1が構成されている。
さらに具体的に言うと、金属ピン16aの下側の一端には金属焼結体や導電性樹脂材による配線パターン14の一端が接続されており、上側の一端には金属薄膜による配線パターン17の一端が接続されていて、金属ピン16bの下側の一端には金属焼結体や導電性樹脂材による配線パターン14の他端が接続されていて、金属ピン16bの上側の一端には金属薄膜による配線パターンの他端が接続されている。なお、金属薄膜や金属焼結体、導電性樹脂材の表面にはめっき膜が形成されていることが好ましい。
また、コイルアンテナ1は、図2に示すように多重に巻回されたものに限られない。コイルアンテナ1は、例えば、一重のループ状であってもよい。
さらに、図2では、対向する複数の金属ピン16aと金属ピン16bの間隔はいずれも同じであるが、樹脂ブロック13の両端の複数の金属ピン16a、16bのうち、対応する両端の金属ピン16a、16bの間の間隔を、広い間隔の金属ピン対と、狭い間隔の金属ピン対と、を設けてもよい。このように金属ピンの間隔に広狭を設けておくことによって、矩形ヘリカル状コイルからの磁束の漏れを抑制できる。
<回路基板>
回路基板15は、例えば、エポキシ樹脂系のFR4基板を用いてもよい。回路基板15としてはエポキシ樹脂等の耐熱性の高いプリント配線板であることが好ましい。回路基板15の表裏には複数の配線パターン17a、17b、17cやランドパターンが形成されていてもよい。FR4基板の場合、層間接続導体19は、スルーホール型である。層間接続導体19は、例えばCuめっきによって形成できる。配線パターン17やランドパターンは、代表的にはCu箔をパターニングすることによって形成できる。なお、配線パターン17やランドパターンにはNi/Au等のめっき膜が形成してあることが好ましい。
なお、回路基板15は、樹脂基板でなくてもよい。たとえばLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)等のセラミック基板を利用してもよい。この場合、層間接続導体19は、CuやAg等を主成分とする導電性ペーストを充填したビアホール型によって形成できる。
<金属ピン(金属ポスト)>
金属ピン16a、16bは、Cuを主成分とする金属ピンを用いることができる。なお、金属ピン16a、16bの材料は、導電性を有すればよく、その素材はCuに限られず、Ag、Al等の導電性材料であってもよい。金属ピン16a、16bの外径Φは、例えば0.2mm以上1mm以下のものを用いてもよい。金属ピン16a、16bの長さは、例えば3mm以上50mm以下のものを用いてもよい。また、断面形状は円形形状が好ましいが、これに限られず、矩形形状等であってもよい。断面形状のアスペクト比は、5以上30以下の範囲が好ましい。金属ピン16a、16bは、表面にNi/Au等のめっき処理が施されていてもよい。
金属ピン16a、16bは、回路基板15上のランドパターンにはんだ等の導電性接合材によって接続されている。
RFICデバイス10の樹脂ブロック13の両側面に金属ピン16a、16bを設けているので、機械的衝撃に強く全体として堅牢性を得ることができる。また、RFICデバイス10を含む樹脂成型体の製造時には金属ピン16a、16bを介した伝熱による廃熱を利用してRFICデバイス10内への熱の滞留を抑制できる。
<導電性接合体>
金属ピン16a、16bと回路基板15のランドパターンとを接続する導電性接合材としては、例えばSn−Ag系はんだを用いてもよい。なお、導電性接合材は、上記のものに限られない。
<RFIC素子>
RFIC素子11は、回路基板15の内側主面上に実装されている。RFIC素子11は、例えばBB(Base Band)回路やRF回路を有する。ベアチップ品であってもよい。あるいは、樹脂やセラミックのパッケージ品であってもよい。RFIC素子11の実装形態は、BGA(Ball Grid Array)、LGA(Land Grid Array)等の任意の実装形態であってもよい。
図3は、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイス10aの他の一例を示す断面図である。RFICデバイス10aは、図3に示すように、コイルアンテナの一部に金属ピン16を用いている。具体的には、コイルアンテナは、樹脂ブロック13の一端面側に設けられた第1パターン導体12aと、他端面側に設けられた第2パターン導体12bと、一端面側から他端面側に延び、第1パターン導体12aと第2パターン導体12bとを接続する金属ピン16と、を含む。なお、第1パターン導体12aは、配線パターン(印刷)17aと配線パターン(めっき)18aとを含み、第2パターン導体12bは、配線パターン(印刷)17bと配線パターン(めっき)18bとを含む。RFIC素子11は、図2のRFICデバイスと同様に樹脂ブロック13内で回路基板15上に実装されており、底面側にオフセット配置されている。
金属ピン16は、Cuを主成分とする金属ピンを用いることができる。なお、金属ピン16の材料は、導電性を有すればよく、その素材はCuに限られず、Ag、Al等の導電性材料であってもよい。金属ピン16の外径Φは、例えば0.2mm以上1mm以下のものを用いてもよい。金属ピン16の長さは、例えば3mm以上50mm以下のものを用いてもよい。また、断面形状は円形形状が好ましいが、これに限られず、矩形形状等であってもよい。断面形状のアスペクト比は、5以上30以下の範囲が好ましい。金属ピン16a、16bは、表面にNi/Au等のめっき処理が施されていてもよい。
RFICデバイス10aは、上記のように、一端面側と他端面側とを接続する金属ピン16を用いているので、機械的衝撃に強い。しかも、樹脂流れの上流側から下流側へ金属ピン16を介した伝熱を利用してRFICデバイス外へ廃熱することによってRFICデバイス10a内の熱の滞留を抑制できる。
さらに、RFIC素子11が第2パターン導体12bを介して樹脂注入口32とは反対側となるように、RFICデバイス10を成型用金型31内に設置してもよい。これによって、樹脂ブロック13の他端面側を樹脂流れ34の上流側に置くことができ、上流側の樹脂の熱を第2パターン導体12bから金属ピン16を介した伝熱によって、下流側に廃熱できる。
図4は、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイス10bのさらに他の一例を示す断面図である。RFICデバイス10bは、図4に示すように、プリント基板15に直接に金属ピン16を設けず、基板22の上に回路基板15と、金属ピン16と、を配置している点で図3のRFICデバイスと相違する。上記のように、プリント基板15に直接に金属ピン16を設けていないので、高い設計自由度を得ることができる。また、金属ピン16を介した伝熱による回路基板15への影響を抑制できる。
さらに、金属ピン16は、一端面側から他端面側までの長さを第1パターン導体12a及び第2パターン導体12bの長さより長くしてもよい。これによって、さらにRFIC素子11等を樹脂流れ34の下流側に置くことができ、樹脂流れの影響を少なくできる。
図5は、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例10cを示す概略斜視図である。RFICデバイス10cは、上記RFICデバイスと対比すると、樹脂ブロック13の一端面側の端部から他端面側の端部にわたる複数の溝26を有する点で相違する。射出成型時に成型用樹脂が溝26を流れることで樹脂の流れを整えることができる。これによって、成型用樹脂の流動性を改善でき、成型トラブルの発生を抑制できる。
図6は、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例10dを示す概略斜視図である。RFICデバイス10dは、上記RFICデバイスと対比すると、樹脂ブロック13の一端面側の端部及び他端面側の端部27は、面取りされている点で相違する。射出成型時にRFICデバイス10dに成型用樹脂の流れが当たっても、成型用樹脂は面取りされた端部27を滑らかに回り込むことができる。これによって、成型用樹脂の流動性を改善でき、成型トラブルの発生を抑制できる。
図7は、実施の形態1に係る樹脂成型体の製造方法に用いるRFICデバイスのさらに他の一例10eを示す断面図である。RFICデバイス10eは、上記RFICデバイスと対比すると、樹脂ブロック13の周囲を覆う断熱材28を有する点で相違する。これによって、射出成型時にも急速な温度変化を抑制でき、RFIC素子の損傷を抑制できる。
断熱材28としては、例えば、ガラス繊維系、セラミックス系等の無機系断熱材、又は、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー等の有機系断熱材のいずれであってもよい。
なお、断熱材28によって樹脂ブロック13を被覆する方法としては、例えば、断熱材28をそのまま液化した液体、又は、断熱材28を溶媒に溶解又は懸濁させた液体を樹脂ブロック13に塗布し、液体状の断熱材を固化、又は、溶媒の乾燥若しくは気化等による溶媒の除去によって断熱材13を被覆してもよい。あるいは断熱材の液体、又は、断熱材を溶媒に溶解又は懸濁させた液体に樹脂ブロック13を浸漬して樹脂ブロック13を被覆してもよい。
上記RFICデバイスは、図2から図7に示すものに限られず、RFIC素子を樹脂ブロック内で一端面側にオフセット配置されているものであればよい。
また、上記RFICデバイスは、RFIDタグとして使用する場合には、LF帯、HF帯、UHF帯、SHF帯等のいずれの帯域において用いるものであってもよい。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法において、RFICデバイスを成型用金型の内部に配置し、成型用樹脂を射出成型する工程を示す概略断面図である。図9(a)は、図8の成型用金型を型開きして得られる樹脂成型体30の一例を示す概略図であり、図9(b)は、図9(a)の樹脂成型体30の人形の足裏から見た底面図である。
実施の形態2に係る樹脂成型体の製造方法では、樹脂成型体30として、より具体的な人形を製造する場合について説明する。
(a)RFIC素子11を樹脂ブロック13内で一端面寄りにオフセット配置させたRFICデバイス10を用意する。RFICデバイスとしては、図2から図7に示す、RFIC素子11を一端面側にオフセット配置したRFICデバイス10、10a、10cを用いることができる。
(b)RFIC素子11をオフセット配置させた樹脂ブロック13の一端面側を成型用金型31内での樹脂流れ34の下流側となるように、RFICデバイス10を成型用金型31内に設置する。図8に示すように、樹脂注入口(ピンゲート)32が人形の成型用金型31の左手部分にある場合、矢印に示すような樹脂流れ34が考えられる。例えば、足にRFICデバイス10を埋設する場合、樹脂流れ34の下流側にRFIC素子11が配置されるように、RFIC素子10が実装された一端面側を足裏側に向けて配置する。
なお、図9(a)では、樹脂注入口32は一つだけであるが、複数箇所に樹脂注入口を設けてもよい。例えば、両手の手先を樹脂注入口32としてもよい。さらに足裏を樹脂注入口32としてもよい。足裏を樹脂注入口とした場合には、RFICデバイス10の配置は図9(a)とは異なり、腰部に一端面を向ける配置となる。また、複数の樹脂注入口32の間にRFICデバイス10を配置する場合には、例えば、樹脂の熱勾配のより低い側に樹脂ブロック13の一端面を配置してもよい。
(c)成型用金型31内に樹脂注入口32を介して成型用樹脂容器から成型用樹脂を射出することによって、樹脂成型体30である人形にRFICデバイス10を埋設する。
以上によって、RFICデバイス10を含む人形30を得る。
また、樹脂成型体は、実施の形態2では人形30であったが、人形等の玩具に限られず、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯端末や、足場材等の建材、ガスボンベ等の産業材であってもよい。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態が有する効果を奏することができる。
本発明に係るRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法によれば、人形等の玩具、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯端末や、足場材等の建材、ガスボンベ等の産業材、などの樹脂成形体にRFICデバイスを埋設して、RFICデバイスを含む樹脂成型体を得ることができる。
1 コイルアンテナ
2 巻回軸
10 RFICデバイス
11 RFIC素子
12a 第1パターン導体
12b 第2パターン導体
13 樹脂ブロック
14 接続導体(配線パターン)
15 回路基板
16、16a、16b 金属ピン
17a、17b 配線パターン(印刷)
18a 配線パターン(めっき)
19 層間接続導体
20 第1保護層
21 第2保護層
22 基板
26 溝(スリット)
27 面取り部
28 断熱材
30 樹脂成型体
31 成型用金型
32 樹脂注入口(ピンゲート)
33 成型用樹脂容器
34 樹脂流れ
35 コイルアンテナの一端
36 第1入力端子
37 コイルアンテナの他端
38 第2入力端子
51 成型用金型
52 樹脂注入口
53 成型用樹脂容器
54 樹脂流れ
60 RFIDタグ
61 RFIC素子
62 実装部品
63 コイルアンテナ

Claims (6)

  1. 樹脂ブロックと、前記樹脂ブロックに設けられたコイルアンテナと、前記樹脂ブロックに埋設され、前記コイルアンテナに接続されたRFIC素子と、を有するRFICデバイス含む樹脂成型の製造方法であって、
    RFIC素子を樹脂ブロック内で一端面寄りにオフセット配置させたRFICデバイスを、前記RFIC素子をオフセット配置させた前記樹脂ブロックの前記一端面側を成型用金型内での樹脂の流れの下流側となるように、前記成型用金型内に設置し、
    前記成型用金型内に樹脂注入口を介して成型用樹脂を射出することによって、樹脂成型体に前記RFICデバイスを埋設する、
    ことを含み、
    前記コイルアンテナは、
    前記樹脂ブロックの前記一端面側に設けられた第1パターン導体と、
    前記樹脂ブロックの前記一端面と対向する他端面側に設けられた第2パターン導体と、
    前記一端面側から前記他端面側に延び、前記第1パターン導体と前記第2パターン導体とを接続し、互いに対向する金属ピンと、
    を含む、
    RFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法。
  2. 前記RFIC素子は、前記第1パターン導体に接続する、請求項に記載のRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法。
  3. 前記RFICデバイスは、前記金属ピンの前記一端面側から前記他端面側までの長さが前記第1パターン導体及び前記第2パターン導体の長さより長い、請求項又はに記載のRFICデバイスを含む樹脂成型体の製造方法。
  4. 前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの前記一端面の端部から前記他端面の端部にわたる複数の溝を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成型体の製造方法。
  5. 前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの前記一端面の端部及び前記他端面の端部は、面取りされている、請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成型体の製造方法。
  6. 前記RFICデバイスは、前記樹脂ブロックの周囲を覆う断熱材を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成型体の製造方法。
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