JP6473654B2 - 複合シート及び大型複合シート並びに機器の搬出方法 - Google Patents

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Description

本発明は複合シート及び大型複合シート並びに機器の搬出方法に係り、例えば、原子力発電プラントにおける原子炉格納容器ヘッドや原子炉圧力容器ヘッドを搬出する際に使用したり、或いは原子炉建屋の隔離や瓦礫の撤去の際に使用するに好適な複合シート及び大型複合シート並びにそのシートを用いた機器の搬出方法に関する。
複合シートの一例として、特許文献1を挙げることができる。
この特許文献1には、繊維補強材を有しない軟質母材シートに近似した伸縮性を保有しながら、全方向に繊維補強材による補強効果を表した高強度の軟質複合シートを提供するため、軟質樹脂による母材シートの厚さの中間部に埋設する繊維補強材に、トリコット、マーキゼット等の経編透孔組織に編成した経編ネット地を用いていることが記載されている。
特開平11−333957号公報
しかしながら、特許文献1に記載された複合シートは、伸縮性については考慮されてはいるが、強度の点で改良の余地が残る。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、伸縮性と強度を兼ね備えた複合シート及び大型複合シートを提供することにある。
本発明の複合シートは、上記目的を達成するために、伸縮気密性を有する少なくとも2枚のシート又は母材フィルムと、少なくとも2枚の前記シート又は母材フィルムの間に配置され、一定方向に伸縮する強度繊維と、該強度繊維の端部に配置されているラミネートとを備え、前記シート又は母材フィルムと前記高強度繊維は、前記ラミネートが配置されている方向への伸縮方向が同じであることを特徴とする。
また、本発明の大型複合シートは、上記目的を達成するために、上記構成の複合シートを複数枚つなぎ合わせて構成されるか、又は上記構成の複合シートを複数枚組合わせるか、或いは上記構成の複合シートを、該複合シートの種類を変えて複数枚組合わせて構成されることを特徴とする。
本発明によれば、伸縮性と強度を兼ね備えた複合シート及び大型複合シートを得ることができる。
本発明の複合シートの実施例1であり、ラミネートを配置する前の片方のシート又は軟質母材フィルムの一部を剥がした状態を示す図である。 本発明の複合シートの実施例1を示す図である。 図2の状態からシート又は軟質母材フィルムが伸びた時に、強度繊維が伸びきる状態を示す図である。 本発明の複合シートの実施例2を示す図である。 図4(a)の断面図である。 本発明の複合シートの実施例3を示す図である。 図5(a)の断面図である。 本発明の複合シートの実施例4を示す図である。 図6(a)の断面図である。 本発明の複合シートの実施例5を示す図である。 図7(a)状態からシート又は軟質母材フィルムが伸びた状態を示す図である。 本発明の実施例6である大型複合シートを示す図である。 本発明の実施例7である大型複合シートを示す図である。 本発明の複合シート及び/又は大型複合シートが適用される沸騰水型原子力プラントの全体構成を示す図である。 沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出に用いる装置全体の概要を示す図である。 円筒シートで炉内機器を包み込む状態を説明するための図である。 本発明の実施例8として、円筒シートや隔離シートを用い原子炉格納容器上蓋を搬出する例を示す図である。 本発明の実施例9として、円筒シートや隔離シートを用い原子炉圧力容器ヘッドを搬出する例を示す図である。 本発明の実施例10として、円筒シートや隔離シートを用い原子炉建屋を隔離した状態を示す側面図である。 図15(a)のA−A方向から見た平面図である。 円筒シートや隔離シートで隔離された原子炉建屋付近に散乱している瓦礫を撤去するために、クレーン装置を原子炉建屋内に挿入又は瓦礫に近づけるための開口部が形成されている走行台車の配置状態を示す平面図である。 図16(a)のB−B線に沿った断面図である。 図16(a)のC−C線に沿った断面図である。 原子炉建屋付近に散乱している瓦礫を撤去するために使用される走行台車の詳細を示す図17(b)のD−D線に沿った断面図である。 図17(a)の平面図である。 クレーン装置を用いて原子炉建屋付近に散乱している瓦礫を撤去する例であり、クレーン装置で気密保持用シート越しに瓦礫を掴み持ち上げる状態を一部断面して示す図である。 図18(a)の平面図である。 図18(a)及び図18(b)の状態から瓦礫を気密保持用シートで包んで開口部から持ち上げ、気密保持用シートを伸ばした後、気密保持用シートをシート切断装置で切断する状態を示す図である。 図19(a)の平面図である。 図19(a)及び図19(b)の状態から気密保持用シートが切断され、開口部から瓦礫を取り出した後、開口部が気密保持用シートで覆われている状態を示す図である。 図20(a)の平面図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の複合シート及びこの複合シートを用いた大型複合シートについて説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1乃至図3に、本発明の複合シートの実施例1を示す。
該図に示す如く、本実施例の複合シート10Aは、ポリウレタン等から成り伸縮気密性を有する少なくとも2枚のシート又は軟質母材フィルム1と、この少なくとも2枚のシート又は軟質母材フィルム1の間に所定の間隔をもって複数(本実施例では3つ)配置され、一定方向に伸縮するアラミド繊維等の強度繊維2と、この3つの強度繊維2の端部に配置されているラミネート3とから概略構成されている。図1は、片方のシート又は軟質母材フィルム1の一部を剥がした状態を示している。
上記のように構成している本実施例の複合シート10Aは、シート又は軟質母材フィルム1の破断時伸度以下となるように強度繊維2に弛みを持たせたまま、強度繊維2をシート又は軟質母材フィルム1で挟み込み、シート又は軟質母材フィルム1が伸びた時に、強度繊維2が伸びきる(この状態を図3に示す)ことで、シート又は軟質母材フィルム1の強度を補強することが可能となり、更には、シート又は軟質母材フィルム1の伸縮特性を活かすことができる。
従って、本実施例の複合シート10Aによれば、伸縮性と強度を兼ね備えた複合シート10Aを得ることができる。
図4(a)及び図4(b)に、本発明の複合シートの実施例2を示す。
該図に示す本実施例では、複合シート10Bの全周に、実施例1と同様に3つの強度繊維2の端部に施されているラミネート3及びこれとは別のラミネート3aが配置されていると共に、強度繊維2の間にラミネート3bが配置され、更には、強度繊維2の伸縮方向の途中で、かつ、その伸縮方向と直交する方向にもラミネート3cが配置されて、複合シート10Bが構成されている。
このような本実施例の複合シート10Bであっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、実施例1の構成にラミネート3b、3cを追加することで、複合シート10Bの伸びを細かく調整することが可能となり、更には、複合シート10Bの全周にラミネート3とラミネート3aを配置することで、複合シート10Bの外周を、全てラミネート3とラミネート3aで閉じることができ、複合シート10B間の異物混入防止が可能となる効果がある。
図5(a)及び図5(b)に、本発明の複合シートの実施例3を示す。
該図に示す本実施例では、強度繊維2が、シート又は軟質母材フィルム1間の少なくとも2軸方向(縦方向と横方向)に配置され、縦方向に配置された強度繊維2の端部にはラミネート3が配置され、横方向に配置された強度繊維2の端部にはラミネート3aが配置されて、複合シート10Cが構成されている。
このような本実施例の複合シート10Cであっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、2軸方向(縦方向と横方向)から補強できるという効果を得ることができる。
図6(a)及び図6(b)に、本発明の複合シートの実施例4を示す。
該図に示す本実施例では、実施例3で説明した2軸方向(縦方向と横方向)に配置された強度繊維2を、縦方向と横方向に複数(本実施例では3つ)設置したものである。縦方向と横方向に3つずつ設置された強度繊維2の端部には、ラミネート3及びラミネート3aが配置されて、複合シート10Dが構成されている。
このような本実施例の複合シート10Dであっても、実施例3と同様な効果が得られることは勿論、強度繊維2が縦方向と横方向に増えることで、更に強度を上げることができる効果がある。
図7(a)及び図7(b)に、本発明の複合シートの実施例4を示す。
該図に示す本実施例では、強度繊維が、シート又は軟質母材フィルム1間に、中央に配置される第1の強度繊維2aと、この第1の強度繊維2aを所定の間隔をもって挟んで配置され、第1の強度繊維2aの中心部分で交差するように斜めに配置された第2及び第3の強度繊維2b及び2cとから成り、これら第1、第2及び第3の強度繊維2a、2b及び2cの端部にはラミネート3が配置されて、複合シート10Eが構成されている。
このような本実施例の複合シート10Eであっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、縦方向の強度を補強するだけでなく、単純な縦方向以外の荷重(複合シート10Eの横軸に等分布で荷重が掛らず、斜めに使用される)に対しても補強が可能になる。
なお、横方向にも強度繊維を配置し、4軸にすることで横方向に対しても同様な機能を持つ複合シート10Eとすることも可能である。
図8に、本発明の実施例6を示す。該図に示す例は、上述した実施例1−5のいずれかの複合シート10A、10B、10C、10D、10Eを複数枚組合わせるか、或いは実施例1−5の複合シート10A、10B、10C、10D、10Eを、その複合シート10A、10B、10C、10D、10Eの種類を変えて複数枚組合わせて(例えば、複合シート10Aと複合シート10Bの組み合せ、或いは複合シート10Aと複合シート10Cの組み合せ等)、複合シートを用いた大型複合シート11Aを構成しているものである。
このような本実施例の大型複合シート11Aにすることにより、使用用途にあわせた大型複合シートが製作可能となる。
図9に、本発明の実施例7を示す。該図に示す例は、上述した実施例5の複合シート10Eを複数枚つなぎ合わせて、複合シートを用いた大型複合シート11Bを構成しているものである。
このように大型複合シート11Bを構成しても、実施例6と同様な効果を得ることができる。
次に、上述した本実施例の複合シート及び/又は大型複合シートを、沸騰水型原子力プラントの原子炉格納容器ヘッドや原子炉圧力容器ヘッドを搬出する際、或いは原子炉建屋の隔離や瓦礫の撤去の際に使用する例について説明する。
先ず、図10を用いて沸騰水型原子力プラント100の全体構成について説明する。
該図において、沸騰水型原子力プラント100は、原子炉20及び原子炉格納容器(以下、PCVという)21を備えている。PCV21は、原子炉建屋22内に設置されて、上端部にPCVヘッド23が取り付けられて密封されている。PCV21は、内部に形成されたドライウェル24、及び冷却水が充填された圧力抑制プールが内部に形成された圧力抑制室25を有する。ドライウェル24に連絡されるベント通路26の一端が、圧力抑制室25内の圧力抑制プールの冷却水中に浸漬されている。PCVヘッド23の真上に複数に分割された放射線遮蔽体であるシールドプラグ27が配置され、これらのシールドプラグ27が、原子炉建屋22の運転床に設置されている。
原子炉20は、原子炉圧力容器ヘッド7Aが取り付けられて構成される原子炉圧力容器(以下、RPVという)7、核燃料物質を含む複数の燃料集合体32が装荷された炉心28、気水分離器29及び蒸気乾燥器30を備えている。炉心28、気水分離器29及び蒸気乾燥器30はRPV7内に配置される。RPV7内に設置された炉心シュラウド31が、炉心28を取り囲んでいる。炉心28内に装荷された燃料集合体32は、下端部が炉心支持板33によって支持され、上端部が上部格子板34によって保持される。気水分離器29は炉心28の上端部に位置する上部格子板34よりも上方に配置され、蒸気乾燥器30が気水分離器29の上方に配置される。
複数の制御棒案内管35が炉心28の下方に配置され、複数の制御棒案内管35とシュラウドサポートシリンダ(図示せず)により構成されている。炉心28内の燃料集合体32間に出し入れされて原子炉出力を制御する制御棒36が、複数の制御棒案内管35内に配置されている。複数の制御棒駆動機構ハウジング37が、RPV7の下鏡38に取り付けられている。制御棒駆動機構(図示せず)が、それぞれの制御棒駆動機構ハウジング37内に設置され、制御棒案内管35内の制御棒36と連結されている。RPV7内に設置された気水分離器29、蒸気乾燥器30、炉心シュラウド31、上部格子板34、炉心支持板33、シュラウドサポートシリンダ、制御棒案内管35、炉心シュラウド下部胴(図示せず)は、炉内構造物である。
RPV7は、PCV21内の底部に設けられたコンクリートマット39上に設けられた筒状のペデスタル40上に据え付けられている。筒状のγ線遮蔽体41が、ペデスタル40の上端に設置され、RPV7を取り囲んでいる。
原子炉建屋22には、原子炉ウェル14を挟み込むように、ドライヤ・セパレータ貯蔵プール(以下、DSPという)42及び使用済みの燃料を一時的に保管する使用済燃料貯蔵プール(以下、SFPという)43が設けられている。DSP42は、定期検査時に気水分離器29や蒸気乾燥器30といった炉内構造物を仮置きする場所として使われる。また、原子炉圧力容器ヘッド7Aの上部には、RPV保温材(図示せず)が設けられている。
図11に、沸騰水型原子力プラント100における炉内機器の搬出に用いる装置全体の概要を示す。
第1ステップとして、炉内機器搬出のための準備作業を行う。図11に示すように、予め原子炉の運転床上には第1作業ハウス50及び第2作業ハウス51を設ける。更に、円筒シート操作装置52、シールドプラグ引上げジャッキ53、洗浄、止水材注入及び切断機能を有する作業装置54、袋付遮蔽体55を設置する。また、図示はしないが、沸騰水型原子力プラント100の外部から遠隔にて操作するための遠隔操作盤が別途設けられ、遠隔操作盤は、各種装置と無線又は有線により接続さる(本実施例においては、図示及び説明を省略)。
第1作業ハウス50及び第2作業ハウス51の内部には、同じような機構を有する各種装置が設けられている。第1作業ハウス50及び第2作業ハウス51の内部には、各種装置を移動するためのクレーン装置56、装置を遠隔操作するマニピュレータである筋肉ロボット57及び必要に応じて隔離シートを操作する隔離シート操作装置58、隔離シートを切断する隔離シート切断装置59を備える。なお、マニピュレータである筋肉ロボット57等を遠隔にて監視可能なように、カメラ(図示せず)も備えている。また、搬出した炉内機器を移動するための搬出台車60、炉内機器を移動する際に利用する各作業ハウスの側壁に設けられた開閉シャッタ61を有する。
円筒シート操作装置52には、円筒シート切断装置62及び開閉扉63を有する。ここで、円筒シート64又は隔離シート65の取り扱い方法について図12を用いて説明する。代表として円筒シート64を主に説明するが、隔離シート65でも基本的な扱い方は同じである。円筒シート64の上部を窄めて、円筒シート64の内部に各種機器を挿入して、その後、円筒シート64の下部を窄める。窄める際にはワイヤ、又はタイラップ等の窄め具66を用いる。搬出した各種機器を円筒シート64で包み込み、機器の搬出の際にダストが飛散しないようにするものである。
この円筒シート64や隔離シート65に、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートを用い、PCVヘッド23や原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出するものである。
図13に、本発明の実施例8として、円筒シート64や隔離シート65に、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートを用い、PCVヘッド23を搬出する例を示す。
該図に示すように、PCVヘッド23の搬出の際には、円筒シート64及び隔離シート65によりPCVヘッド23を二重梱包し、クレーン装置56でPCVヘッド23を吊り上げて搬出するものである。
円筒シート64及び隔離シート65によりPCVヘッド23を二重梱包することで、仮に片方のシートが破れた場合でも他方で包み込むことができるため、よりダストの飛散防止が図れる。
図14に、本発明の実施例9として、円筒シート64や隔離シート65に、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートを用い、原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出する例を示す。
該図に示すように、第2作業ハウス51の架台上部に設けられた袋付遮蔽体55の内部の液体を排出して、円筒シート64を用いて原子炉圧力容器ヘッド7Aを梱包しながら搬出するものである。
なお、移動の際には、袋付遮蔽体55の内部の液体は排出してあるので、袋付遮蔽体55の重量軽減を図ることが可能である。このため作業の効率化が図れる。また、隔離シート65を用いて原子炉圧力容器ヘッド7Aを、更に二重に梱包して排出することもできる。円筒シート64及び隔離シート65の二重梱包にすることで、仮に片方のシートが破れた場合でも他方で包み込むことができるため、よりダストの飛散防止が図れる。また、原子炉圧力容器ヘッド7Aの搬出が終わったら、第2作業ハウス51内の架台上部に設けられた袋付遮蔽体55の内部に液体を注入して、再度遮蔽効果を確保している。
図15(a)、図15(b)、図16(a)、図16(b)、図16(c)、図17(a)、図17(b)、図18(a)、図18(b)、図19(a)、図19(b)、図20(a)及び図20(b)に、本発明の実施例10として、原子炉建屋22を隔離して瓦礫を撤去する際に用いられる気密性シートに、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートを適用した例を示す。
図15(a)及び図15(b)に示す如く、原子炉建屋22の4隅の外側に、原子炉建屋22の高さより高い支柱73が設置され、この4本の支柱73に支持された上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートから成る側面隔離気密性シート72で、原子炉建屋22の周囲を隔離すると共に、原子炉建屋22の平面は、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートから成る平面隔離気密性シート74で隔離されている。
また、原子炉建屋22付近には、先端に把持装置78を備えている瓦礫撤去用のクレーン装置77が設置されており、このクレーン装置77は、補強用骨組75で補強された第1の走行レール76上を図15(b)の左右方向に移動走行すると共に、クレーン装置77が移動する第1の走行レール76が、第2の走行レール79A及び79B上を、図15(b)の上下方向に移動走行するようになっている。これにより、瓦礫を撤去する際には、クレーン装置77が原子炉建屋22上を移動走行できるものである。
図16(a)、図16(b)及び図16(c)に、図15(a)及び図15(b)に示したクレーン装置77が移動走行する第1及び第2の走行レール76及び79A、79Bの下方に設置され、側面隔離気密性シート72及び平面隔離気密性シート74で隔離された原子炉建屋22付近に散乱している瓦礫を撤去するために、クレーン装置77を、側面隔離気密性シート72及び平面隔離気密性シート74で隔離された原子炉建屋22内に挿入又は瓦礫に近づけるための開口部86が形成されている走行台車81の配置状態を示している。
該図に示す如く、走行台車81は、フレーム84とフレーム外枠85を備え、これらを貫通するように開口部86が形成されており、そして、第3の走行レール80上を図16(a)の左右方向に移動走行すると共に、走行台車81が移動する第3の走行レール80が、支柱73に支持された第4の走行レール83A及び83B上を、図16(a)の上下方向に移動走行するようになっている。また、平面隔離気密性シート74は、図16(b)及び図16(c)に示すように、一端は支柱73に、他端がフレーム外枠85に接着部91で接続されている。
このような構成において、図16(a)に示すように、紙面上側に走行台車81が移動した場合、紙面上側の平面隔離気密性シート74は縮み、紙面下側の平面隔離気密性シート74は伸びることになる。
なお、図16(b)及び図16(c)に示すように、平面隔離気密性シート74は余裕を持たせて(弛ませた状態で)設置することが好ましい。
図17(a)及び図17(b)に、上述した走行台車81の詳細を示す。
該図に示す如く、走行台車81は、フレーム84とフレーム外枠85を備え、これらを貫通するように瓦礫を撤去するための開口部86が形成されている。この開口部86は、上述した各実施例で説明した複合シート及び/又は大型複合シートから成る伸縮性を有する気密保持用シート87で覆われている。なお、88は、フレーム84上に設置されたシート切断装置である。
次に、図17(a)及び図17(b)の状態から、クレーン装置77を用いて瓦礫89を撤去する例について、図18(a)、図18(b)、図19(a)、図19(b)、図20(a)及び図20(b)を用いて説明する。
図18(a)及び図18(b)に示すように、クレーン装置77の把持装置78で、気密保持用シート87越しに瓦礫89を掴み持ち上げる。
この状態から図19(a)及び図19(b)に示すように、瓦礫89を気密保持用シート87で包んで持ち上げ、気密保持用シート87をある程度伸ばした後、ロボットアームに気密保持用シート87を装置(例えば、熱を加える装置)を取り付けたシート切断装置88で、気密保持用シート87の下面の切断部92を切断する。切断された気密保持用シート87の部位は、熱等により近々の気密保持用シート87と接着し、気密性が保たれる。
図20(a)及び図20(b)に示すように、開口部86から瓦礫89を取り出した後は、気密保持用シート87が蛇腹状になっているため、気密保持用シート87の下面を切断した後も、開口部86は気密保持用シート87で覆われており、次に瓦礫の撤去作業へ移動できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…シート又は軟質母材フィルム、2…強度繊維、2a…第1の強度繊維、2b…第2の強度繊維、2c…第3の強度繊維、3、3a、3b、3c…ラミネート、7…原子炉圧力容器、7A…原子炉圧力容器ヘッド、10A、10B、10C、10D、10E…複合シート、11A、11B…大型複合シート、14…原子炉ウェル、20…原子炉、21…原子炉格納容器(PCV)、22…原子炉建屋、23…PCVヘッド、24…ドライウェル、25…圧力抑制室、26…ベント通路、27…シールドプラグ、28…炉心、29…気水分離器、30…蒸気乾燥器、31…炉心シュラウド、32…燃料集合体、33…炉心支持板、34…上部格子板、35…制御棒案内管、36…制御棒、37…制御棒駆動機構ハウジング、38…下鏡、39…コンクリートマット、40…ペデスタル、41…γ線遮蔽体、42…ドライヤ・セパレータ貯蔵プール(DSP)、43…使用済燃料貯蔵プール(SFP)、50…第1作業ハウス、51…第2作業ハウス、52…円筒シート操作装置、53…シールドプラグ引上げジャッキ、54…作業装置、55…袋付遮蔽体、56、77…クレーン装置、57…筋肉ロボット、58…隔離シート操作装置、59…隔離シート切断装置、60…搬出台車、61…開閉シャッタ、62…円筒シート切断装置、63…開閉扉、64…円筒シート、65…隔離シート、66…窄め具、72…側面隔離気密性シート、73…支柱、74…平面隔離気密性シート、75…補強用骨組、76…第1の走行レール、79A、79B…第2の走行レール、78…把持装置、80…第3の走行レール、81…走行台車、83A、83B…第4の走行レール、84…フレーム、85…フレーム外枠、86…開口部、87…気密保持用シート、88…シート切断装置、89…瓦礫、91…接着部、92…切断部、100…沸騰水型原子力プラント。

Claims (17)

  1. 伸縮気密性を有する少なくとも2枚のシート又は母材フィルムと、少なくとも2枚の前記シート又は母材フィルムの間に配置され、一定方向に伸縮する強度繊維と、該強度繊維の端部に配置されているラミネートとを備え
    前記シート又は母材フィルムと前記高強度繊維は、前記ラミネートが配置されている方向への伸縮方向が同じであることを特徴とする複合シート。
  2. 請求項1に記載の複合シートにおいて、
    前記強度繊維は、所定の間隔をもって複数配置されていることを特徴とする複合シート。
  3. 請求項1又は2に記載の複合シートにおいて、
    前記シート又は母材フィルムの破断時伸度以下となるように前記強度繊維に弛みを持たせたまま、該強度繊維を前記シート又は母材フィルムで挟み込むことを特徴とする複合シート。
  4. 請求項3に記載の複合シートにおいて、
    前記シート又は母材フィルムが伸びた時に、前記強度繊維が伸びきることを特徴とする複合シート。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の複合シートにおいて、
    前記複合シートの全周に前記ラミネートを含むラミネートが配置されていると共に、前記強度繊維の間及び前記強度繊維の伸縮方向と直交する方向にもラミネートが配置されていることを特徴とする複合シート。
  6. 請求項1に記載の複合シートにおいて、
    前記強度繊維は、前記シート又は母材フィルム間の少なくとも2軸方向に配置され、それぞれの前記強度繊維の端部にはラミネートが配置されていることを特徴とする複合シート。
  7. 請求項6に記載の複合シートにおいて、
    2軸方向に配置されている前記強度繊維が、複数配置されていることを特徴とする複合シート。
  8. 請求項1に記載の複合シートにおいて、
    前記強度繊維は、前記シート又は母材フィルム間に、中央に配置される第1の強度繊維と、該第1の強度繊維を所定の間隔をもって挟んで配置され、該第1の強度繊維の中心部分で交差するように斜めに配置された第2及び第3の強度繊維とから成り、前記第1、第2及び第3の強度繊維の端部にはラミネートが配置されていることを特徴とする複合シート。
  9. 請求項8に記載の複合シートにおいて、
    前記第1の強度繊維と直交する方向に、第4の強度繊維が配置されていることを特徴とする複合シート。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の複合シートにおいて、
    前記シート又は母材フィルムはポリウレタンから成り、前記強度繊維はアラミド繊維から成ることを特徴とする複合シート。
  11. 請求項8又は9に記載の複合シートを、複数枚つなぎ合わせて構成されることを特徴とする大型複合シート。
  12. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の複合シートを複数枚組合わせるか、或いは請求項1乃至10のいずれか1項に記載の複合シートを、該複合シートの種類を変えて複数枚組合わせることを特徴とする大型複合シート。
  13. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の複合シート及び/又は請求項11又は12に記載の大型複合シートからなる円筒シートを用い、所定の位置に設置されている機器を別の位置に搬出装置で搬出する際に、
    前記円筒シートの上部を窄めて前記円筒シートの内部に前記機器を挿入し、その後、前記円筒シートの下部を窄め、この状態で前記機器が搬出されることを特徴とする機器の搬出方法。
  14. 請求項13に記載の機器の搬出方法において、
    前記機器は、前記円筒シート及び前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の複合シート及び/又は請求項11又は12に記載の大型複合シートからなる隔離シートで二重梱包された状態で搬出されることを特徴とする機器の搬出方法。
  15. 請求項13又は14に記載の機器の搬出方法において、
    前記円筒シートの上部又は下部を窄める際は、窄め具を用いて窄めることを特徴とする機器の搬出方法。
  16. 請求項13に記載の機器の搬出方法において、
    前記機器は、内部に液体が注入された袋付遮蔽体で遮蔽された位置にあり、前記機器を搬出する際は、前記袋付遮蔽体の内部の液体を排出し、その後、前記円筒シートを用いて前記機器を梱包しながら搬出することを特徴とする機器の搬出方法。
  17. 請求項16に記載の機器の搬出方法において
    前記機器は、前記円筒シート及び前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の複合シート及び/又は請求項11又は12に記載の大型複合シートからなる隔離シートで二重梱包された状態で搬出されることを特徴とする機器の搬出方法。
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