JP3833135B2 - ガス管工事用ノーブローバッグ用複合シート及びノーブローバッグ - Google Patents

ガス管工事用ノーブローバッグ用複合シート及びノーブローバッグ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス管工事用ノーブローバッグを形成するための複合シート及びそれから形成されたノーブローバッグに関するものであり、更に詳しく述べるならば、本発明は、ガス管工事に於いて工事対象の管路にガスを流通させた状態のまま作業部に対する所要の工事が行われるようにするためのガス管工事用のノーブローバッグについて、バッグ本体の強化と透視性を確保し、中間圧のガス管工事における安全性の向上を図ることができる、ガス管工事用ノーブローバッグの形成に用いられる複合シート及びそれから形成されたノーブローバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス管工事、例えばガス管に分岐管を接続する工事の場合、この工事部位に、気密性工事用空間を設けるためにノーブローバッグが用いられる。例えば図1に示されているように、ガス管4に、それにガスを流通させたまま、分岐孔を穿孔するために、ガス管4の穿孔予定部位に分岐サドル5が装着され、この分岐サドル5に、ノーブローバッグ1が装着される。ノーブローバッグ1はスリーブ状胴部1aと、頂面部1bと底面部1cとからなり、底面部1cには、分岐サドル5の周面に気密に密着する取付口6が設けられており、その頂面部1bには、作業者の作業手腕を、気密に挿入するための挿入口7が形成されている。またノーブローバッグ1のスリーブ状胴部1aには、例えば分岐孔を穿孔するための作業工具などを出し入れするための気密ファスナー8が設けられている。
【0003】
ガス管工事をするためには、ガス管4の所定部位に、分岐サドル5を気密装着し、これにノーブローバッグ1の取付口6を装着し、バッグ1内に気密ファスナー8を設け、所要工具又は分岐管等を入れて、ファスナー8を閉じ、ノーブローバッグの挿入口7から作業者の手腕を挿入して、バッグ内において所要の工事を行う。このとき、挿入口は、作業者の手腕とは気密に封止されるから、ガス管4からガスがノーブローバッグ1内に流入してもバッグ外に漏出することはない。
【0004】
従来のノーブローバッグのスリーブ状胴部は、軟質透明合成樹脂フィルムにより形成されており、このノーブローバッグは、ガス圧2.5kPa 以下の低圧ガス管を対象として用いられている。このような低圧ガス管用ノーブローバッグを、15kPa 程度の中間圧ガス管について使用すると、合成樹脂フィルム製ノーブローバッグはガス圧により膨張して破裂する危険がある。このため、従来の低圧ガス管工事用ノーブローバッグを、中間圧ガス管工事に使用することができないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のノーブローバッグは、使用圧力2.5kPa 以下の低圧ガス管を対象としておりこれより高い、15kPa 程度の中間圧導管を対象としたガス管工事の場合は、ガス圧が高くノーブローバッグが許容以上に大きく膨張して破裂を招くことにより、中間圧のガス管工事には従来の合成樹脂フィルム製ノーブローバッグを使用することができない。よって、本発明は、15kPa 程度の中間圧力のガス圧に耐え、気密性が高く、且つ透視性に優れたガス管工事用ノーブローバッグの製造に有用な複合シート及び、それによって形成されたガス管工事用ノーブローバッグを提供しようとするものである。
特に、本発明は、15kPa 程度のガス圧力下において、使用する前記ガス管工事用ノーブローバッグを製造したとき、接合部などからガス漏れすることがなく、更に透視窓の配設のみに頼ることなく、バッグ全体の透視性を確保し、中間圧のガス管工事における安全性の向上を目的とした、中間圧ガス管工事用ノーブローバッグを形成するための複合シート及びそれから形成された中間圧ガス管工事用ノーブローバッグを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の複合シートは、ガス管工事を対象とした柔軟性及び気密性を有する中空状のバッグ本体内を作業空間としたガス管工事用ノーブローバッグを製造するためのシート材料であって、繊維性基布と、その繊維間空隙及び糸条間空隙を充填しているガス非透過性接着性樹脂とからなる樹脂充填基布、及びその片面或いは両面上に気密に接合され、可撓性熱可塑性樹脂からなりガス非透過性を有する被覆樹脂層とを含み、全体として、200〜2500N/3cmの引張り強さと10〜40%の伸び率とを有することを特徴とするものである。
また、本発明の複合シートは、70%以下のヘーズを有することが好ましい。
本発明のガス管工事用ノーブローバッグは、前記本発明の複合シートから形成されたものである。
【0007】
請求項1に記載された本発明によれば、バッグ本体の素材は、ガス非透過性樹脂充填基布の少なくとも片面上に可撓性熱可塑性樹脂からなるガス非透過性被覆樹脂層が形成されていると共に、全体として200〜2500N/3cmの引張り強さと、10〜40%の伸び率を有する気密性軟質合成樹脂製の複合シートで構成されているから、繊維性基布の製織密度によりバッグ本体用複合シートの強化を図ることができる。
本発明の複合シートにおいて、繊維性基布の繊維間空隙及び糸条間空隙に、ガス非透過性接着性樹脂を充填して、繊維性基布内の繊維間空隙及び糸条間空隙を埋める事ができるため、バッグ内に中間圧(15kPa 程度)のガス圧がかかった時、バッグを構成する複合シートの接合端部などから、ガスが、繊維性基布内の上記空隙を通ってバッグの外へ漏れることを防止することができる。
さらに本発明の複合シートにおいて、それを構成している繊維性基布の糸条間空隙率の調整及び透明性が高い被覆樹脂層との組み合わせにより、複合シートのヘーズを70%以下、特に10〜70%にすることにより、視認性(透視性)が高いノーブローバッグの素材を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、ガス事業法で規定された低圧のうち、高い圧力側で使用する導管を対象としたガス管工事作業で使用するノーブローバッグを製造するためのシート材料に係るものであって、この複合シートはガス非透過性樹脂により充填された樹脂充填基布の片面、或いは両面上に可撓性熱可塑性樹脂からなり、ガス非透過性を示す被覆樹脂層が気密に接合されるものであり、この複合シートは、全体として200〜2500N/3cmの引張り強さと、10〜40%の伸び率を有するものであり、中間圧のガス管工事における安全性の向上を特徴とするガス管工事用ノーブローバッグの素材に関するものである。
【0009】
上記複合シートを構成する繊維性基布は、合成樹脂、例えばポリエステル、ポリアミド(ナイロン66、ナイロン6など)、アラミド、ポリプロピレン、繊維形成性アクリル重合体その他の公知の合成繊維からなるものから選ばれる。繊維性基布は織物、編物、不織布及びこれらの2種類以上の複合繊維性基布のいずれであってもよい。
【0010】
上記合成樹脂繊維は、マルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸条、ステープルファイバー紡績糸条、及びテープヤーン(いずれも、単糸、双糸、引揃え糸、撚り糸などのいずれであってもよい)のいずれの形状の糸条として用いられてもよい。本発明において、基布を構成する繊維性基布は、織物及び編物から選ばれることが好ましい。繊維性基布用糸条の太さは、275〜3300dtexであることが好ましく、繊維性基布自体は200〜2500N/3cmの引張り強さと10〜40%の伸び率を有するものであり、それぞれ220〜2000N/3cm及び、12〜35%であることが好ましい。繊維性基布が織物である場合、その組織は、経、緯糸共に、3〜30本/25.4mmの糸密度を有する平織、綾織、朱子織、絡み織、模紗織、三軸織などから選ばれることが好ましく、編物である場合は、緯糸挿入ラッセル編みであることが好ましい。
【0011】
基布用繊維性基布は、メッシュ布帛であることが好ましい。その糸条間隙の合計空隙率は布帛全体の面積に対し、20〜75%であることが好ましく、35〜65%であることがより好ましい。
繊維性基布を構成する糸条は、着色されていても構わないが、無着色糸が好ましい。
基布を構成する繊維性基布は、単層組織を有していてもよく積層組織を有するものであってもよい。
基布の目付け量は20〜400g/m2 であることが好ましく、60〜200g/m2 であることがより好ましい。
【0012】
本発明の複合シートにおいて、ガス非透過性樹脂充填基布の少なくとも片面、好ましくは両面に気密性可撓性熱可塑性樹脂被覆層が形成されている。この樹脂被覆層は、例えば塩化ビニール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−オレフィン共重合体樹脂など)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル樹脂、から選ばれた1種類以上からなるものであることが好ましい。
被覆樹脂層は、ディッピング法、コーティング法、フィルム転写法、ラミネート法その他のいずれの方法でも形成することができる。一般に、合成樹脂フィルムを加熱ラミネートする方法が好ましい。
樹脂被覆層の被覆樹脂量は200〜1500g/m2 であることが好ましく、400〜1000g/m2 であることがより好ましい。
【0013】
本発明の複合シートにおいて、基布を構成する繊維性基布の繊維間空隙及び糸条間空隙が、ガス非透過性である接着性樹脂により充填されていて、樹脂充填基布自身が、ガス非透過性を示すものである。この空隙充填用接着性樹脂は、基布に樹脂液を浸漬−ディッピング処理、スプレー処理、コーティング処理を施し、乾燥することにより充填することができる。空隙充填用接着性樹脂は、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−オレフィン共重合体樹脂など)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル樹脂、などから選ぶことができ、その充填量は基布の組織に応じて適宜に定めることができるが、一般に、15〜400g/m2 であることが好ましく、25〜200g/m2 であることがより好ましい。
【0014】
前記被覆樹脂層及び上記接着性充填樹脂層には、着色剤が含まれていても構わないが、バッグ内での作業を考慮した場合、透視性を高める必要があり、その時のヘーズは接着性樹脂を充填した基布が、5〜70%であることが好ましく、5〜60%であることがより好ましく、前記、合成樹脂により接着性樹脂で充填した基布を被覆した複合シートのヘーズは、10〜70%であることが好ましく、10〜60%であることがより好ましい。
【0015】
基布を構成する繊維性基布に、接着性樹脂を充填することにより、ノーブローバッグ本体中の複合シート同士等の接合部において、シート端面から、基布の繊維間空隙及び糸条間空隙を通るガス漏れを、より一層防止することができる。従って、接着性樹脂により充填された基布を用いた複合シートは、ガス気密性に優れ、その機械的強度も著しく強化されていて、15kPa を超える圧力に耐えて、バッグ本体の破裂を防止することができる。またヘーズを10〜70%に特定することができるので、透視性が高いノーブローバッグを用いて、より安全な作業を実施できる。
【0016】
本発明の複合シートの構成を図2に示す。図に示された本発明の複合シート11の断面図において、基布の繊維性基布12は緯糸12aと経糸12bにより構成されていて、その糸条間空隙及び繊維間空隙(図示されていない)は、接着性樹脂14により充填されており、その両面上に被覆樹脂層13が形成されている。
【0017】
本発明の複合シートは、200〜2500N/3cmの引張り強さと10〜40%の伸び率を有するものである。引張り強さが、200N/3cm未満であると、得られるノーブローバッグの胴部が15kPa 近辺のガス圧力下において破裂することがあり、また2500N/3cmを超える複合シートを得ようとすると、基布の目付け、厚さ、被覆樹脂の被覆量及び厚さ、及び充填接着性樹脂量などが過大になり、得られる複合シートの目付け量、厚さが過大になり、その取り扱いが困難になり、且つコストが過大になる。
【0018】
更に、引張り伸び率が10%未満であると、15kPa 近辺のガス圧力下での使用においてノーブローバッグ胴部を形成する複合シートが、ガス圧による応力を吸収し、緩和することができず、スリーブ状胴部の接合部が破壊するという不都合を生じ、また伸び率が40%を超えると、上記同条件下において、ノーブローバッグ胴部を形成する複合シートが、ガス圧により伸びて変形するという不都合が生じる。
【0019】
また、ヘーズが70%を越えると、ノーブローバッグ内の視認性が著しく悪くなり、ガス管工事の作業に支障をきたすこととなり、10%未満のヘーズにした場合、繊維性基布の複合シートに占める比率を下げる必要があり、複合シートが200N/3cmの引張り強さを確保できなくなるという不都合が生じる。
【0020】
【実施例】
本発明を下記実施例により、更に詳しく説明する。複合シートの性能評価に用いられた測定方法は下記の通りである。
1.厚さ
JIS L 1096−1999「一般織物試験方法」の、厚さに従って測定した。
測定機は、Thickness MeterA−2型(東洋精機(株)製)を用いた。
2.引っ張り強さ、伸び率
JIS L 1096−1999「一般織物試験方法」の引張り強さ及び伸び率A法(ストリップ法)に従って測定した。
測定機は、ストログラフ(東洋精機(株)製)を用いた。
【0021】
3.バッグの破裂、気密性
複合シートを高周波ウェルダー溶着機(山本ビニター(株)製 出力:20kW)にて、底面及び上面の直径が350mm、高さが400mmの円筒形ノーブローバッグを作成し、上面部には加圧するための穴を開けた。その穴から、水漏れが無いように1kPa /分で加圧し、最終的に30kPa の水圧をノーブローバッグにかけ、3分間維持し、バッグの破裂及び複合シート同士の溶着部位からの水漏れの結果を目視にて評価した。その評価を下記の通りとした。
Figure 0003833135
【0022】
4.ヘーズ
JIS K 7105−1981「プラスチックの光学的特性試験方法」のヘーズ(曇価)に従って測定した。
表1には、測定したヘーズ値(%)を記載した。
ヘーズ値が70%を越えるものを、視認性が不良と評価した。
5.取り扱い性(シートの風合い)
JIS L 1096−1999「一般織物試験方法」の曲げ反ぱつ性C法(ループ圧縮法)に従って測定した。
表1には、測定した荷重(N)を記載した。
荷重が3.6Nを越えるものは、その複合シートの風合いが硬く、取り扱い性を不良と評価した。
【0024】
実施例1
繊維性基布として、下記組織及び目付量を有するポリエステルフィラメント糸粗目模紗織物1を使用した。
556dtex/3×1111dtex/1
──────────────────
5×7(本/25.4mm)
目付量…80g/m2
また下記の組成の充填用接着性樹脂層用組成物を調整した。
(接着性樹脂層用組成物)
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
(商標;ZEST P−21、平均重合度1650、新第
一塩ビ(株)製)
DOP 60質量部
(2−エチルヘキシルフタレート、シージーエスター(株
)製)
エポキシ化大豆油 3質量部
(商標;アデカサイザー0−130P、旭電化工業(株)
製)
バリウム−亜鉛系安定剤 2質量部
(商標;ST−20、昭島化学工業(株)製)
紫外線吸収剤 0.2質量部
(商標;JF−77、城北化学(株)製)
二酸化チタン 5質量部
(二酸化チタン含有量 65質量%、日弘ビックス(株)
製)
ウレタン系接着剤 5質量部
(商標;バルカボンドVP、アクロス(株)製)
上記接着性樹脂組成物を混合し、希釈溶剤(商標;カクタスソルベントP−100、芳香族溶剤、(株)ジョモサンエナジー製)を加えて、その粘度を0.05Pa・S(0.5ポイズ)に調整して樹脂充填用接着性樹脂浸漬液(1)を得た。
前記粗目状模紗織物1を、上記浸漬液(1)中に浸漬し、10m/分の速度で引き上げ、圧着圧294199.5Pa(3kg/cm2 )に設定されたマングルで絞り、170℃の温度に設定された熱処理ゾーンにおいて1分間加熱処理し、30g/m2 の接着性樹脂により均一に基布の空隙が充填された樹脂充填基布を得た。
また下記の組成の被覆樹脂層用組成物を調製した。
(被覆樹脂層用透明軟質PVCフィルム)
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
(商標;カネビニールS1001、平均重合度1050、
鐘淵化学工業製)
DOP 70質量部
(2−エチルヘキシルフタレート、シージーエスター(株
)製)
エポキシ化大豆油 3質量部
(商標;アデカサイザー0−130P、旭電化工業(株)
製)
バリウム−亜鉛系安定剤 2質量部
(商標;LT−700B、昭島化学工業(株)製)
紫外線吸収剤 0.2質量部
(商標;JF−77、城北化学(株)製)
上記、被覆樹脂層組成物から得た混合物(コンパウンド)から、逆Lカレンダーを用いて圧延成型し、厚さ0.32mmの透明軟質PVCフィルムを得た。
前記、繊維性基布の両面上に、上記厚さ0.32mmの軟質透明PVCフィルムを、温度170℃に設定された加熱ドラムと圧着ロールとの間において、速度15m/分、圧着圧1,961.330Pa(20kgf /cm2 )で貼着し、複合シートを作成した。得られた本発明の複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0025】
実施例2
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルフィラメント緯糸挿入ラッセル編物2:
2222dtex×2222dtex
───────────────
6×4(本/25.4mm)
目付量…95g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
得られた本発明の複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0026】
実施例3
繊維性基布として、前記ポリエステルフィラメント糸粗目模紗織物1を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。但し、被覆樹脂層に下記組成物を用いた。
(被覆樹脂層透明EVAフィルム)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 100質量部
(商標;エバテートCV2166、酢ビ含有量18質量%
、住友化学工業(株)製)
滑剤 2質量部
(商標;グレッグ704A、大日本インキ(株)製)
紫外線吸収剤 0.2質量部
得られた本発明の複合シート及び作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0027】
実施例4
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルモノフィラメント粗目平織物3:
667dtex×667dtex
───────────────
16×16(本/25.4mm)
目付量…78g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
得られた本発明の複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0028】
実施例5
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルフィラメント糸粗目模紗織物4:
556dtex×556dtex
─────────────
6×6(本/25.4mm)
目付量…21g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
得られた本発明の複合シート及び作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0029】
実施例6
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルフィラメント緯糸挿入ラッセル編物5:
2222dtex×2222dtex
───────────────
8×6(本/25.4mm)
目付量…133g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
得られた本発明の複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0030】
比較例1
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルフィラメント粗目模紗織物6:
110dtex×110dtex
─────────────
7×8(本/25.4mm)
目付量…16g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
作成したノーブローバッグを水による加圧試験(水圧試験)を実施したところ、7kPa の加圧時点から膨張が始まり、8kPa で水漏れ後、破裂した。
得られた複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0031】
比較例2
繊維性基布として、前記ポリエステルフィラメント粗目模紗織物6を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。但し、前記透明PVCフィルムに二酸化チタン(二酸化チタン含有量65%、日弘ビックス(株)製)を5質量部添加した不透明PVCフィルムを被覆樹脂層として用い、複合シートを作成した。
得られた複合シートは隠蔽性が高く、作成したノーブローバッグの視認性は不良であった。
また、水圧試験において、比較例1と同様な現象が見られた。
得られた複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0032】
比較例3
繊維性基布として、下記組織及び目付量のガラスフィラメント粗目模紗織物7:
334dtex×334dtex
──────────────
7×7(本/25.4mm)
目付量…18g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
水圧試験を実施したところ、5kPa の加圧時点で、複合シート同士の接合部からガラスフィラメント糸条が抜け始め、6kPa で水漏れ後、破裂した。
得られた複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0033】
比較例4
繊維性基布として、下記組織及び目付量のガラスフィラメント粗目模紗織物8:
667dtex×667dtex
───────────────
10×10(本/25.4mm)
目付量…56g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
水圧試験において、比較例3と同様な現象が確認された。複合シート同士の接合部からの糸条の抜けは水圧が6kPa の時点で始まり、水漏れした水圧は7.5kPa であった。
得られた複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0034】
比較例5
繊維性基布として、下記組織及び目付量のポリエステルフィラメント高密度平織物9:
2222dtex/2×2222dtex/2
───────────────────
20×21(本/25.4mm)
目付量…400g/m2
を使用し、実施例1と同様にして複合シートを作成した。
充填接着性樹脂による複合シート中の繊維性基布の繊維間空隙への充填は、不十分であった。得られた複合シートの風合いは硬く、取り扱い性及び視認性が不良であった。
作成したノーブローバッグを水による加圧試験(水圧試験)を実施したところ、膨張、破裂はなかったが、18kPa で水漏れが発生した。
複合シート及び作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0035】
比較例6
繊維性基布として、前記ポリエステルフィラメント高密度平織物9を使用し、実施例2と同様にして複合シートを作成した。但し、繊維性基布に樹脂充填を施さなかった。
得られた複合シートは比較例5と同様に風合いが硬く、取り扱い性が不良であり、また視認性も不良であった。
作成したノーブローバッグを水による加圧試験(水圧試験)を実施したところ、膨張、破裂はなかったが、12kPa で水漏れが発生した。
得られた複合シート及びそれから作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0036】
比較例7
前記、被覆樹脂層に用いた透明PVCフィルムを使用した。
また評価結果は、JIS K 6301−1975「加硫ゴム物理試験方法」引張試験に基づき測定した。試験片の形状は1号形ダンベルを使用し、試験片の並行部分の巾を3cmに換算した結果を表1に記載した。
水圧試験において、作成したノーブローバッグは低圧領域で膨張した。
透明PVCフィルム及び作成したノーブローバッグの試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003833135
【0038】
表1から明らかなように、引張り強さ200〜2500N/3cm、伸び率10〜40%を有する複合シートを用いて作成したノーブローバッグは、加圧下においても破裂することがないことが確認されると共に、基布を接着性樹脂により充填して得られた複合シートを用いて作成したノーブローバッグの気密性が高く、ガス漏れが無く、安全性の高いことが確認された。
【0039】
【発明の効果】
本発明の複合シートは、中間圧(15kPa 程度)において用いるノーブローバッグを形成するのに有用なものであり、引張り強さが200〜2500N/3cm、伸び率10〜40%を有することから、中間圧(15kPa 程度)のガス管工事において、破裂することがない安全性の高いノーブローバッグ用の複合シートを提供することができる。
特に、基布の繊維性基布内の繊維間空隙及び糸条間空隙を接着性樹脂により充填することにより、気密性を著しく高めることができ、それによって、本発明の複合シートにより作成されたノーブローバッグは、接合部等を含めたあらゆる部位からガス漏れすることが無く、高い安全性を示すことができる。
また粗目状繊維性基布と、それを充填している透明軟質合成樹脂による樹脂充填基布と、それと透明合成樹脂被覆層との組み合わせにより、ヘーズを70%以下に抑えることができ、それによって、ノーブローバッグの視認性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガス管工事用ノーブローバッグの構成を示す正面説明図。
【図2】 本発明の複合シートの構成を示す断面説明図。
【符号の説明】
1…ノーブローバッグ
1a…胴部
1b…頂面部
1c…底面部
4…ガス管
5…分岐管サドル
6…取付口
7…挿入口
8…ファスナー
10…透視窓
11…複合シート
12…繊維性基布
12a…繊維性基布の緯糸
12b…繊維性基布の経糸
13…被覆樹脂層
14…充填接着性樹脂

Claims (3)

  1. ガス管工事を対象とした、柔軟性及び気密性を有する中空状のバッグ本体内を作業空間とした、ガス管工事用ノーブローバッグを製造するためのシート材料であって、繊維性基布と、その繊維間空隙及び糸条間空隙を充填しているガス非透過性接着性樹脂とからなる樹脂充填基布、及びその少なくとも片面上に気密に接合され、且つ可撓性熱可塑性樹脂からなり、ガス非透過性を有する被覆樹脂層を含み、全体として、200〜2500N/3cmの引張り強さ及び10〜40%の伸び率を有することを特徴とするガス管工事用ノーブローバッグを形成するための複合シート。
  2. 前記複合シートのヘーズが10〜70%である、請求項1に記載の複合シート。
  3. 請求項1又は2に記載の複合シートにより形成されたガス管工事用ノーブローバッグ。
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