JP6473335B2 - ピストンリング - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関等に使用されるピストンリングに関し、特にトップリングとオイルリングの間に配置されるピストンリングに関する。
自動車等の内燃機関に用いられるピストンリングは、例えばピストン外周面のリング溝に設けられ、シリンダ内壁のオイルがクランク室側から燃焼室側に入り込むこと(オイルアップ)と、ブローバイガスが燃料室側からクランク室側に入り込むこととを抑制する機能を有している。このような機能を有するピストンリングとして、例えば特許文献1に記載のピストンリングがある。この従来のピストンリングは、セカンドリングとも呼ばれ、外周面において上側面側に設けられるテーパ部と、ピストンの軸方向に平行な平坦部とを有している。そして、テーパ部と平坦部とがなす角部、及び平坦部と下側面とがなす角部が、それぞれ丸みを帯びた形状になっている。
特開2011−169388号公報
上述のようなセカンドリングは、ピストンの圧縮行程において、リングの慣性力にしたがってリング溝の下面から上面に移動する。このセカンドリングの移動により、トップリング、セカンドリング、ピストン及びシリンダ内壁で形成されている空間(セカンドランド)の圧力が低下し、トップリングがリング溝の下面に密着することでオイルアップ及びブローバイガス量の抑制作用が奏される。
ところで、近年のエンジンの高性能化に伴って、従来の鋳鉄製のセカンドリングに代わって、スチール(鋼)製のセカンドリングが用いられている。スチール製のセカンドリングは薄幅化されることにより、慣性重量が低下し、圧縮行程時、従来のようなセカンドリングのリング溝下面から上面への移動が行われなくなる。
このようにセカンドリングがリング溝の下面から上面に移動しない場合、セカンドランドの圧力が十分に低下しなくなり、トップリングがリング溝の下面に密着せず、当該トップリングの浮き上がり現象(フラッタリング)が発生するおそれがある。フラッタリングが発生すると、ブローバイガス量の増大や、セカンドランド内のガス及びオイルミストの逆流によるオイル消費量の増大を招くという問題が生じる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、トップリングのフラッタリングを防止することにより、ブローバイガス量とオイルの消費量とを十分に抑制できるピストンリングを提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るピストンリングは、互いに対向する上側面及び下側面と、互いに対向する内周面及び外周面とを有する環状の本体部を備えており、本体部には、下側面と外周面とがなす第1角部に切欠部が設けられ、切欠部は、外周面側を向く第1面と、下側面を向く第2面とを有し、第1面と下側面とがなす角度θ1は、鈍角であり、第2面と外周面とがなす第2角部は、本体部の幅方向において下側面と上側面との間に位置している。
このピストンリングでは、本体部の下側面と外周面とがなす第1角部に切欠部が設けられている。例えばピストンの圧縮行程において、第2角部によってシリンダ内壁から掻き取られたオイルは、当該切欠部を介して下側面とリング溝の下面との間に流入する。このとき、このピストンリングでは下側面と切欠部において外周面側を向く第1面とがなす角度θ1は鈍角になっているので、上記オイルが下側面とリング溝の下面との間に流入しやすくなる。これにより、ピストンリング下側面とピストン溝下面と間の付着力が弱まって離間しやすくなるので、ピストンの圧縮行程にて、薄幅化によりリングの慣性力が低下したとしても、リング溝の下面から上面へのピストンリングの移動が生じやすくなる。このようなピストンリングを例えばトップリングとオイルリングとの間のセカンドリングに用いることによって、ピストンの圧縮行程にてトップリング、セカンドリング、ピストン及びシリンダ内壁で形成されている空間(セカンドランド)の圧力が十分に低下し、トップリングのフラッタリングを防止できる。これにより、ブローバイガス量とオイルの消費量を十分に抑制できる。
また、上記ピストンリングは、セカンドリングであってもよい。この場合、ブローバイガス量とオイルの消費量を十分に抑制できる。
また、第1面と第2面とがなす角度θ2は、鈍角であることが好ましい。この場合、下側面とリング溝の下面との間に向かって流れるオイルが切欠部内に停滞することが抑制され、当該オイルが下側面とリング溝の下面との間により流入しやすくなる。また、切欠部を形成するための工具の先端が鈍角となり、切欠部の加工が容易になる。
また、第1面と幅方向の面とがなす角度θ3は、第2面と下側面とがなす角度θ4よりも大きいことが好ましい。この場合、切欠部内のオイルの流れが第1面に阻害されにくくなり、当該オイルが下側面とリング溝の下面との間により流入しやすくなる。また、切欠部を形成するための工具の先端が鈍角となり、切欠部の加工が容易になる。
また、下側面と第1面とがなす第3角部は、丸みを帯びた形状であることが好ましい。この場合、下側面とリング溝の下面との間に向かって流れるオイルが流れやすくなり、ピストンの圧縮行程において、リング溝の下面から上面へのセカンドリングの移動が生じやすくなる。
また、第1面と第2面とがなす第4角部は、丸みを帯びた形状であることが好ましい。この場合、第4角部周辺のオイルの流れが良好になり、オイル慣性にしたがったリング溝の下面から上面へのセカンドリングの移動が生じやすくなる。
また、第2角部は、丸みを帯びた形状であることが好ましい。この場合、第2角部の割れ欠け等が抑制されると共に、シリンダ内壁の特定の部分のみが傷つくことを防止できる。
また、外周面には、硬質皮膜が形成されていることが好ましい。この場合、硬質皮膜は切欠部内のオイルの流れを阻害することなく、本体部の耐摩耗性及び耐スカッフ性を一層確保することができる。
本発明によれば、トップリングのフラッタリングを防止することにより、ブローバイガス量とオイルの消費量とを十分に抑制できるピストンリングを提供できる。
本発明の本実施形態に係るセカンドリングの斜視図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 比較例に係るセカンドリングが用いられたピストンの動作の一例を示す模式図である。 本実施形態に係るセカンドリングが用いられたピストンの動作の一例を示す模式図である。 本発明の変形例に係るセカンドリングの本体部の断面図である。 本発明の変形例に係るセカンドリングの本体部の断面図である。 本発明の変形例に係るセカンドリングの本体部の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係るピストンリングの斜視図である。図1に示されるピストンリングは、例えば自動車の内燃機関においてピストン外周面のリング溝に設けられるセカンドリングとして用いられる。このセカンドリング1では、外周面2dがシリンダ内壁に対して摺動することで、シリンダ内壁のオイルがクランク室側から燃焼室側に入り込むこと(オイルアップ)と、ブローバイガスが燃料室側からクランク室側へ入り込むこととを抑制する機能を奏するようになっている。
セカンドリング1は、環状の本体部2と、本体部2の一部に形成された合口部3とを有している。本体部2は、幅方向の端面であって互いに対向する側面(上側面)2a及び側面(下側面)2bと、厚さ方向の端面であって互いに対向する内周面2c及び外周面2dを有している。この本体部2は、例えば複数の金属元素を含有する鋳鉄或いは鋼(スチール)を用い、十分な強度、耐熱性、及び弾性をもって形成されている。また、本体部2の表面には、例えば硬質クロムめっき層、PVD層、或いは鉄の窒化物層などによる表面改質が施されていてもよい。このような表面改質層(表面処理膜)を少なくとも側面2bに形成することにより、ピストンのリング溝に対する本体部2の耐摩耗性を向上できる。
合口部3は、本体部2の一部が分断された部分である。合口部3は、セカンドリング1が使用される際のセカンドリング1とシリンダとの間の温度差に起因する本体部2の熱膨張分の逃げ部として機能する。本実施形態では、合口端面3aが内周面2c及び外周面2dに対して直角に形成された直角合口を例示しているが、合口端面3aが内周面2c及び外周面2dに対して傾斜して形成された傾斜合口であってもよく、一方の合口端面3aの側面2aと他方の合口端面の側面2b側とが互いに相手側に突出するように形成された段付合口であってもよい。
次に、上述した本体部2について更に詳細に説明する。図2は、図1のII−II線矢視断面図であり、セカンドリング1の径方向に沿った本体部2の断面図である。図2に示されるように、本体部2の外周面2dは、側面2aから側面2bに向かって外方側に傾いている形状(テーパ形状)をなしている。すなわち、外周面2dは、側面2bに近いほど外方側に傾斜している。外周面2dがこのような形状を有していることにより、当該外周面2dは、シリンダ内壁に対して摺動する際にシリンダ内壁のオイルを良好に掻き取ることができる。本体部2の内周面2cは、側面2a及び側面2bに対して、略直角をなしている。本体部2の各寸法や角度は、接触式又は非接触式(例えばレーザー)の形状測定装置(表面粗さ測定装置を含む)を用いて測定することができる。
図2の仮想線にて示されるように、本体部2には、側面2bと外周面2dとがなす角部(第1角部)31に切欠部21が全周にわたって設けられている。すなわち、切欠部21は、側面2b側且つ外周面2d側の本体部2の一部に設けられている。切欠部21は、例えば切削用、研削用、又は研磨用の治具等によって、側面2b側且つ外周面2d側の本体部2の一部を全周にわたって切り欠くことで形成される。また、本体部2の上記一部を圧延もしくは絞り加工等で塑性加工し、切欠部21となる部分を形成してもよい。
切欠部21は、外周面2d側を向く第1面21aと、側面2bを向く第2面21bとを有している。第1面21aは、径方向に沿った本体部2の断面において、外周面2dに対して非平行となっている。第1面21aは、側面2bから第2面21bに向かって外方側に傾斜している。第1面21aと側面2bとがなす角部(第3角部)33は、鈍角となっている。角度θ1は、例えば90°〜135°となっている。
第2面21bは、径方向に沿った本体部2の断面において、側面2bに対して略平行となっている。第2面21bと第1面21aとは、鈍角である角度θ2の角部(第4角部)34をなしている。例えば角度θ2は90°〜135°となっている。なお、例えば第1面21a上に表面処理膜が形成されている場合、角度θ2は、表面処理膜の表面から第2面21bまでの角度に相当する。
第2面21bと外周面2dとがなす角部(第2角部)32は、本体部2の幅方向において側面2aと側面2bとの間に位置している。角部32は、本体部2における幅方向の中央側で位置しており、側面2b側に偏在している。
次に、本実施形態に係るピストンリングをセカンドリング1として、実際にピストンのリング溝に装着した場合の作用効果について説明する。
図3は、比較例に係るピストンリングが用いられたピストンの動作の一例を示す模式図である。図3(a)〜図3(c)に示されるように、比較例のピストン40に設けられたリング溝41〜43には、それぞれトップリング102、セカンドリング101、及びオイルリング103が装着されている。トップリング102、セカンドリング101、及びオイルリング103のそれぞれは、シリンダ内壁45に摺接している。この比較例のセカンドリング101は、側面2bと切欠部121の第1面121aとがなす角度θ11が直角以下となっていること以外は、本実施形態のセカンドリング1と同一形状を有している。
このようなセカンドリング101をリング溝42に装着した場合、図3(a)〜(c)に示されるピストン40の圧縮行程において、シリンダ内壁45のオイルは角部32によって掻き取られ、オイルは慣性力によって矢印44で示される方向へ流れる。このオイルは、切欠部121の第1面121aにより遮られ、側面2bとリング溝42の下面42aとの間に流入しにくくなる。
このとき、ピストンの圧縮行程において、セカンドリング101の側面2bとリング溝42の下面42aとの付着力がセカンドリング101の慣性力より強いため、リング溝42の下面42aから上面42bに移動しない現象が生じることがある。この現象が生じた場合、燃焼時における燃焼室S2の圧力上昇に伴い、トップリング102、セカンドリング101、ピストン40及びシリンダ内壁45で形成される空間(セカンドランド)S1の圧力も上昇し、図3(c)に示されるピストンの圧縮行程の後半にて空間S1の圧力が燃焼室S2の圧力よりも高くなる。なお、セカンドリング101が薄幅化されている場合及びセカンドリング101がスチール製の場合には慣性重量が減少するので、特に上記現象が生じやすい。
ピストンの圧縮行程の後半にて空間S1の圧力が燃焼室S2の圧力よりも高くなると、トップリング102がリング溝41の下面41aに密着せず、トップリング102の浮き上がり現象(フラッタリング)が発生するおそれがある。フラッタリングが発生すると、ブローバイガス量の増大や、空間S1内のガス及びオイルミストの逆流によるオイル消費量の増大を招く。
一方、図4は、本実施形態に係るピストンリングが用いられたピストンの動作の一例を示す模式図である。図4(a)〜(c)に示されるように、セカンドリング1では、側面2bと切欠部21の第1面21aとがなす角度θ1は、鈍角となっている。これにより、図4(a)〜(c)に示されるピストン40の圧縮行程において、角部32によってシリンダ内壁45から掻き取られたオイルは、切欠部21を介して側面2bとリング溝42の下面42aとの間に流入しやすくなる。ピストン40の圧縮行程にて、矢印46で示されるように、オイルをセカンドリング1の側面2bとリング溝42の下面42aとの間に導入することによって、リング溝42に対するセカンドリング1の付着力が弱まる。これにより、リング溝42の下面42aから上面42bへのセカンドリング1の移動が生じやすくなる。このようなセカンドリング1を用いることによって、ピストン40の圧縮行程にて空間S1の圧力が十分に低下し、トップリング102のフラッタリングを防止できる。これにより、ブローバイガス量とオイルの消費量とを十分に抑制できる。
また、セカンドリング1では、第1面21aと第2面21bとがなす角度θ2が鈍角になっている。この場合、側面2bとリング溝42の下面42aとの間に向かって流れるオイルが切欠部21内に停滞することが抑制され、当該オイルが側面2bとリング溝42の下面42aとの間により流入しやすくなる。また、切欠部21を形成するための治具を容易に準備できるので、切欠部21の加工が容易になる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
例えば上記実施形態では本体部2の表面上に保護膜等が形成されていないセカンドリングを例示しているが、図5に示されるように、本体部2の外周面2d上及び切欠部21の第1面21a,第2面21b上には、本体部2よりも硬度の高い硬質皮膜51が形成されていてもよい。この硬質皮膜51が外周面2d上及び第1面21a上に設けられることにより、本体部2の耐摩耗性及び耐スカッフ性を一層確保することができる。硬質皮膜51の厚さは、例えば0.5μm〜40μmである。このため、例えば第1面21a上に硬質皮膜51が設けられた場合であっても、硬質皮膜51は切欠部21内のオイルの流れを阻害しない。なお、外周面2d上の硬質皮膜51の膜厚は、第1面21a上の硬質皮膜51の膜厚よりも大きい。
硬質皮膜51は、外周面2d上又は第1面21aの一方にのみ設けられていればよく、第2面21b上には設けられなくてもよい。また、硬質皮膜51は、外周面2d上又は第1面21aの少なくとも一つに加えて、側面2a,2b、内周面2c、及び第2面21bの少なくとも一つに設けられてもよい。すなわち、硬質皮膜は、本体部2及び切欠部21の表面の任意の場所に設けられてもよい。本体部2の表面に硬質皮膜51が形成されることにより、本体部2の所定の表面の耐摩耗性及び耐スカッフ性を一層確保することができる。なお、第2面21b上の硬質皮膜51の膜厚は、外周面2d上の硬質皮膜51の膜厚、及び第1面21a上の硬質皮膜51の膜厚よりも小さくてもよく、第1面21a上の硬質皮膜の膜厚と同じでもよい。
硬質皮膜51には、例えば物理蒸着(PVD)法を用いた皮膜(PVD層)が用いられる。より具体的には、硬質皮膜51は、Ti及びCrの少なくとも一方と、C,N,Oの少なくとも一種とで形成されるイオンプレーティング膜である。このような膜としては、例えばTi−N膜、Ti−C−N膜、Cr−N膜、Cr−C−N膜、Cr−O−N膜が挙げられる。この中でも、耐摩耗性及び耐スカッフ性を重視する場合にはCr−N膜を用いることが好ましい。また、本体部2と硬質皮膜51との密着性を向上させるため、Cr膜又はTi膜等のアンダーコートを本体部2に施してもよい。その他、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いてもよいし、初期なじみ性を向上させるため、CrN系イオンプレーティング膜又はTiN系イオンプレーティング膜上にDLC膜を被覆してもよい。
また、図6に示されるように、切欠部21Aの第2面21bは、本体部2Aの側面2bに対して非平行となっている。本体部2Aでは、第2面21b(より正確には、第2面21bから外方側に延在した面54)と側面2b(より正確には、側面2b側から外方側に延在した面53)とがなす角度θ4は、第1面21aと幅方向の面52とがなす角度θ3よりも小さくなっている。このことにより、図2に示される本体部2と同様に、角度θ2が鈍角の範囲で維持される。この場合、切欠部21A内のオイルの流れが第1面21aに阻害されにくくなり、当該オイルが側面2bとリング溝42の下面42a(図4を参照)との間に流入しやすくなる。また、切欠部21Aを形成するための治具を容易に準備できるので、切欠部21Aの加工が容易になる。なお、幅方向の面52は、図6に示される径方向に沿った本体部2Aの断面において、第1面21aと第2面21bとの交点から幅方向に沿って延在する仮想の面である。また、角度θ4は、例えば0°〜30°となっている。
図6に示される本体部2Aの場合、本体部2Aの幅方向において角部32が角部34よりも側面2b側に位置している。これにより、本体部2Aの厚さ方向における角部32の突出量が図1に示される本体部2の角部32よりも大きくなり、本体部2Aによるオイルの掻き取り性能が一層向上する。
また、図7に示されるように、本体部2Bの角部32A〜34Aは、それぞれ丸みを帯びた形状であってもよい。この場合、図7に示される径方向に沿った本体部2Bの断面において、角部32Aの曲率半径R1は例えば1μm〜100μmであり、角部33Aの曲率半径R2は例えば100μm〜500μmであり、角部34Aの曲率半径R3は例えば100μm〜500μmである。角部32Aが丸みを帯びた形状であることにより、角部32Aの割れ欠け等が抑制されると共に、シリンダ内壁の特定の部分のみが傷つくことを防止できる。角部33Aが丸みを帯びた形状であることにより、側面2bとリング溝42の下面42a(図4を参照)との間に向かって流れるオイルが流れやすくなり、オイル慣性にしたがったリング溝42の下面42aから上面42bへのセカンドリング1の移動がより確実に生じる。角部34Aが丸みを帯びた形状であることにより、角部34A周辺のオイルの流れが良好になり、オイル慣性にしたがったリング溝42の下面42aから上面42bへのセカンドリング1の移動がより確実に生じる。
上述した各構成要素は、任意に組み合わせることができる。例えば、図5に示される硬質皮膜51は、図6に示される本体部2A及び図7に示される本体部2Bの表面に設けられてもよい。また、図1に示される本体部2の角部32〜34は、丸みを帯びた形状であってもよい。
また、本実施形態に係るピストンリングは、セカンドリング以外に、例えばディーゼルエンジンにおけるサードリングとして用いることができる。
1…セカンドリング、2,2A,2B…本体部、2a,2b…側面、2c…内周面、2d…外周面、21,21A…切欠部、21a…第1面、21b…第2面、31〜34,32A〜34A…角部、51…硬質皮膜、52〜54…面。

Claims (7)

  1. 互いに対向する上側面及び下側面と、互いに対向する内周面及び外周面とを有する環状の本体部を備えた、セカンドリングもしくはディーゼルエンジンにおけるサードリングであるピストンリングであって、
    前記本体部には、前記下側面と前記外周面とがなす第1角部に切欠部が設けられ、
    前記切欠部は、前記外周面側を向く第1面と、前記下側面を向く第2面とを有し、
    前記第1面と前記下側面とがなす角度θ1は、鈍角であり、
    前記第2面と前記外周面とがなす第2角部は、前記本体部の幅方向において前記下側面と前記上側面との間に位置していることを特徴とするピストンリング。
  2. 前記第1面と前記第2面とがなす角度θ2は、鈍角であることを特徴とする請求項記載のピストンリング。
  3. 前記第1面と前記幅方向の面とがなす角度θ3は、前記第2面と前記下側面とがなす角度θ4よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載のピストンリング。
  4. 前記下側面と前記第1面とがなす第3角部は、丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のピストンリング。
  5. 前記第1面と前記第2面とがなす第4角部は、丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のピストンリング。
  6. 前記第2角部は、丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のピストンリング。
  7. 前記外周面には、硬質皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のピストンリング。
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