JP6472694B2 - 円すいころ軸受の保持器 - Google Patents

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Description

この発明は、円すいころ軸受の分割型保持器に関し、一般産業機械、特に、風力発電機などの大型機械に使用される円すいころ軸受に用いられる分割型保持器に関する。
ころ軸受には、通常、転動体であるころが内輪と外輪の間で偏在することを防止するために、ころを保持する保持器が使用されている。このころ軸受の組み立て時には、保持器に保持された状態のころを内輪と組み合わせて内輪アッシーを構成し、この内輪アッシーを外輪に組み込んでいる。
ところで、風力発電機に使用されるころ軸受は、発電量の増加を目的として発電機が大型化していることに対応して、大型化の傾向がある。
大型の軸受は、使用されるころも大型で使用本数も多いため、保持器の自重や保持した転動体の重量により保持器が変形する場合がある。保持器が変形すると回転性能の低下を招くため、当該変形に配慮した組み立て工程が求められることから、組み立て工程の煩雑性の原因となる。
保持器を大型にする場合には、その板厚を大きくすることで強度を確保することができるが、一般に、大型の部品は製造設備上の問題によりプレス加工が難しく、加工上の制約からプレス加工に使用可能な板厚には限界がある。一方、保持器を削り出しにより製造すると、プレス品と比較して大幅なコストアップとなり、材料の無駄が多くなる。
これらの問題を解決するために、保持器をその中心線を含む分割面で複数のセパレータ(間座式保持器)やセグメントに分割しこれらのセパレータやセグメントを組み合わせた構成の分割型の保持器が知られている。これらは、セパレータやセグメント1つあたりに保持されるころの数を減らし、保持器の変形を抑制することができ、組み立て時の作業性向上への対策を図ったものである。
一般に、分離型の保持器を用いた円すいころ軸受を装置に組み込む際は、図12に示すように、内輪軌道の周りに所定数のセパレータやセグメントを配列する工程がある。この工程を実施する際には、まだ外輪が嵌合されていない状態に有るため、内輪軌道の周りに配列されたセパレータやセグメントと、これに保持された円すいころ15は不安定な状態にある。このため、ころ軸受の組み立て時において、保持器17とを配列した内輪を反転した際に、セパレータやセグメント20が外れて内輪11から脱落するという問題がある。
この問題を防止するために、上記特許文献1(国際公開第WO2013/092217号)には、大径側及び小径側の側面にそれぞれ軸方向に突出して構成された連結部材を有するセパレータやセグメントを用い、連結部材にワイヤーを巻きかけることで隣接するセグメント同士を連結した分割型保持器が開示されている。これらの連結部材は、小径側の側面に設けられているものには周方向に伸びる貫通孔が、大径側の側面に設けられているものは外周面側に溝がそれぞれ形成されており、当該連結部材の貫通孔及び溝にワイヤーを通し、当該ワイヤーの両端を所定の張力に調節して固定することで隣接するセパレータやセグメント同士を連結する。
国際公開第WO2013/092217号
しかし、特許文献1の保持器に使用されるセパレータやセグメントは、大径側及び小径側の双方のワイヤーをそれぞれ引き抜く作業が必要であった。また、小径側のワイヤーは、両端が大径側に引き出されているが、保持器の全周にわたって連結部材の貫通孔に挿入された状態であるため、組み立て後の小径側のワイヤー除去が煩雑である。
そこで、この発明は、組み立てを容易にするために複数のセパレータやセグメントを結束した分割型の保持器を備えたころ軸受を組み立てた後にワイヤーを容易に取り除くことができる保持器を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するため、この発明の保持器においては、軸方向に平行に配列された一対の弧状の側板部と前記両側板部を接続する柱状部を有するセパレータ又はセグメントが2個以上円周上に配置されて構成され、前記両側板部の周縁に沿って円周状に配置されたワイヤー部材で前記セパレータ又はセグメントを結束した、円すいかご形の保持器において、
前記ワイヤー部材は、先端に設けられた係合部を始点として一方の側板部周縁に沿って配置された第1円周部と、前記第1円周部と連続し前記係合部に係合されて軸方向に折り返され前記柱状部を通って他方の周縁側まで伸びる軸方向部と、前記軸方向部と連続し前記他方の側板部周縁に沿って配置された第2円周部と、を備えることを特徴とする。なお、係合部は、例えば環状に構成し、結束ワイヤーを挿通させることで、結束ワイヤーの軸方向への折り返しを行うことができる。
また、前記ワイヤー部材は、前記係合部に連結され、前記軸方向部に沿って配置された引き抜きワイヤーを備えることで、結束ワイヤーの除去を容易にすることができる。
また、前記一方の側板部周縁は小径側周縁であり、前記他方の側板部周縁は大径側周縁であることが好ましい。
この発明は、双方の側板部周縁に円周上に配置されるワイヤーを1つの結束ワイヤーで構成しているため、1つのワイヤーの除去作業で両周縁を結束するワイヤーを取り除くことができる。また、当該結束ワイヤーは、軸方向に折り返すために、先端に係合部を備えており、中間部分を係合部に係合させることでこれを実現可能である。
本発明の実施形態の円すいころ軸受の断面図である。 図1の円すいころ軸受の外輪を外した状態の斜視図である。 図1の円すいころ軸受の一部のセグメントを分解した状態を示す斜視図である。 図1の円すいころ軸受に使用されるセグメントの構成を示す斜視図である。 図4のセグメントのV−V線における断面図である。 図1の円すいころ軸受に使用されるワイヤー部材の構成を示す図である。 円周状に配置されたセグメントにワイヤー部材を巻きかけた状態を示す部分拡大斜視図である。 ワイヤー部材の巻きかけた状態を別角度からみた部分拡大図である。 結束ワイヤーを固定する固定部材の構成を模式的に示す部分拡大斜視図である。 ワイヤー部材の取り付け工程を示す斜視図である。 図10に続くワイヤー部材の取り付け工程を示す斜視図である。 従来の分離型の保持器用いたころ軸受の組み立て工程を説明する模式図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、風力発電の主軸等の支持に用いられる大型円すいころ軸受の断面図であり、図2は、外輪を外した状態のころ軸受の斜視図である。図3は、円すいころ軸受の一部のセグメントを分解した状態を示す斜視図である。
この円すいころ軸受1は、内輪11、外輪12、これらの軌道面13、14の間に介在された多数の円すいころ15及び各円すいころ15を一定間隔に保持するポケット16を備えた分割型保持器17を主要な構成要素としている。
風力発電の主軸等の支持に用いられる大型円すいころ軸受の場合、円すいころ15の平均径は40mm以上、軸受外径は1m以上である。
内輪11の軌道面13の小径側には、小つば部18,大径側には大つば部19がそれぞれ形成され、これらの両方のつば部18,19によって円すいころ15の転動を案内する。
保持器17は、図2及び図3に示すように、円周方向に複数に分割されたセグメント20が環状に配列されることにより構成される。分割型保持器を構成するセグメント20は、円すい台形のかご形保持器をその中心線を含む分割面で等分割した形状である。各セグメント20を環状に組み合わせることによって、軸方向の一端に小径側端面21、他端に大径側端面22を有する円すい台形のかご形の分割形保持器が構成される。
図4は、円すいころ軸受に使用されるセグメントの構成を示す斜視図である。図5は、図4におけるV−V線における断面図である。セグメント20は、金属あるいは樹脂で構成されており、リングを周方向に分断した弧状の側板部23が軸方向に並んで平行に配置され、柱状部24が両側板部23を接続したような形状である。柱状部24は、本実施形態では、1つのセグメントに1つが設けられ、2つのセグメント20が突き合わされて当該柱状部24の間に円すいころを収納するポケット16が形成される。隣り合う柱状部24の対向面には弧状のころ案内面16aと、案内面16aの上方に円すいころ15の脱落を防止する凸部16bが設けられている。
図4に示すように、保持器17のポケット16に、円すいころ15を外径側から内径側に向かって圧入すると、円すいころ15が軸を中心として回転自在にポケット内に嵌り込む。
円周上に配置された複数のセグメント20には、ワイヤー部材25によって結束される。セグメント20には、図5に示すように、組み立て時にワイヤー部材25を巻き回すための案内溝26,27が設けられている。
案内溝26,27は、セグメントの側板部23の大径側及び小径側双方の外周面周縁20aに設けられた段差部28、29の表面28a,29aに設けられている。案内溝26,27は、ワイヤー部材25を案内可能な程度の溝幅に構成されている。また、案内溝の近傍には、後述するように、ワイヤーを軸方向へ折り返すことができるように、任意の位置にワイヤー係合用の突起等が設けられていてもよい。
案内溝26,27が設けられている段差部28,29は、セグメント20の外周面20aに対して低くなるようにセグメントの側板部23の全長にわたって設けられている。段差部28,29の表面28a,29aとセグメント20の外周面20aとの段差の高さH及び突出量Dは、特に限定されるものではないが、上述するワイヤー部材25を巻き回し、ワイヤー部材25の両端あるいはワイヤー部材25の固定に使用する固定具などを、外輪12の軌道面14との間に収容できる程度であればよい。
また、柱状部24にはセグメント20の軸方向に伸びる軸方向溝30が設けられている。軸方向溝30は、後述するように、一方の側板部23側の案内溝周りに配置されたワイヤー部材25を他方の側板部23側に案内するためのものである。軸方向溝30の溝深さは、溝底30aが段差部28,29の表面28a,29aよりも若干高くなるように構成されている。ワイヤー部材25を案内溝に配置させた場合に、当該軸方向溝30の側壁30bにワイヤー部材25を引っ掛けて、軸方向溝に折り返しやすくしたものである。このワイヤー部材25の折り返しのため、軸方向溝30の端部近傍には、ワイヤー部材25を引っ掛けるための突起などを設けてもよい。
図6は、円すいころ軸受に使用されるワイヤー部材の構成を示す図である。ワイヤー部材25は、先端に係合部の一例としての環状部25cを有する結束ワイヤー25aと、結環状部に固定された引き抜きワイヤー25bとを備える。結束ワイヤー25aはセグメント20に巻きかけられ、セグメントを円周上に結束するためのワイヤーであり、後述するように内径側及び外形側の案内溝26,27の全周を巻き回すため、十分な長さに構成されている。結束ワイヤー25aは、セグメント20を結束して、内輪11の軌道面13の周りに円周上に配置されたセグメント20及びころ15の組み立て時における脱落が防止できる程度の強度を持つものが使用され、その材料は、金属、合成樹脂などが好適に使用できる。
結束ワイヤー25aの先端に設けられる環状部25cは、後述するように結束ワイヤー25aの他端側を挿通させ、結束ワイヤー25aを係合して折り返しするためのものである。環状部25cは、結束ワイヤー25aと別の部材で構成されていてもよいし、結束ワイヤー25aを先端が環状になるように加工してもよい。環状部25cは、可撓性を有しており、後述するように、結束ワイヤー25aの他端側を挿通させ、折り返したときに細長く撓むことが好ましい。
図7は、図1の円すいころ軸受の円周状に配置されたセグメントにワイヤー部材25を巻きかけた状態を示す部分拡大斜視図である。ワイヤー部材25は、図7に示すように、結束ワイヤー25aが、小径側及び大径側の周縁に沿って円周状に設けられる小径側円周部31及び大径側円周部32と、任意のセグメント20の柱状部24に沿って軸方向に伸びる軸方向部33とを構成するように配置される。ここで、小径側円周部31は本発明の第1円周部に、大径側円周部32は本発明の第2円周部にそれぞれ相当する。
また、ワイヤー部材25の引き抜きワイヤー25bは、軸方向部33が配置されるセグメント20の柱状部24に軸方向に伸びるように配置される。
小径側円周部31は、先端に設けられた環状部25cを始点として小径側の案内溝26に沿って設けられ、結束ワイヤー25aの他端を環状部25cに挿通させることで環状に固定される。軸方向部33は、結束ワイヤー25aの環状部25c挿通部分が、環状部25cに係止されることによって、当該部分が軸方向に折り返されることにより形成される。
大径側円周部32は、軸方向部33の後端が、大径側の案内溝27の位置で周方向に折り返され、大径側の案内溝27に沿って円周状に配置される。上記の通り、軸方向溝30の溝深さは、溝底30aが段差部28,29の表面28a,29よりも若干高くなるように構成されているため、結束ワイヤー25aを案内溝27に配置させる際、当該軸方向溝30の側壁30bに結束ワイヤー25aを引っ掛けて、軸方向溝に折り返しやすくなっている。
結束ワイヤー25aの後端は、任意の固定手段により大径側円周部32の折り返し部分に固定される。本実施形態では、結束ワイヤー25aの固定のための手段として、結束ワイヤー25aの端部近傍25sを固定する固定部材34を用いる。
固定部材34は、図9に示すように、2枚の板状本体34aの対向面に結束ワイヤー25aを案内するための溝34bを平行に設け、板状本体34aによって結束ワイヤー25aを挟み込むことによって結束ワイヤー25aを環状に固定する。2枚の板状本体34aを固定する方法としては、例えば、カシメ、クリップ、ネジ止めなどの手段を用いることができる。
なお、結束ワイヤー25aの固定のための手段としては、上記構成に限定されるものではなく、また、溶接などのように固定部材を使用しない手段を採用してもよい。また、結束ワイヤー25aによるセグメント20の結束の強さは、組み上げ時にセグメント20の脱落を防止できる程度でよく、各セグメント20に多少の遊びが与えられていてもよい。
引き抜きワイヤー25bは、環状部25cに連結されており、転がり軸受1の軸方向寸法以上の長さに構成されている。引き抜きワイヤー25bは、ころ軸受の組み上げ後に、切断などの方法により結束ワイヤー25aの固定を解除した後、当該引き抜きワイヤー25bを引っ張ることによって、ワイヤー部材25の除去に使用される。このため、引き抜きワイヤー25bは、大径側又は小径側に引き出された状態で固定されることが好ましい。本実施形態では、引き抜きワイヤー25bは大径側に引き出されている。なお、結束ワイヤー25aと同じワイヤーで構成されている必要はなく、例えば、ナイロン糸などの部材で構成されていてもよい。
本実施形態にかかる円すいころ軸受1は上記した構成であり、これを装置に組み込む際には、軸が縦向きかつ台形側が下位となるように配置された内輪11の軌道輪13の周りに、所定数のセグメント20を環状に配列し、2つの隣接するセグメント20によって画定されるポケット16に円すいころ15を組み込む。
すべてのセグメント20の配列が完了したのち、ワイヤー部材25を用いてセグメント20を結束する。具体的には、図10に示すように、まず、結束ワイヤー25aの先端に設けられた環状部25cを小径側の段差部28の表面28aに設けられた案内溝26に配置する。このとき、任意の軸方向溝30が設けられている位置に合わせることが好ましい。次いで、環状部25cを固定しながら、結束ワイヤー25aを小径側の案内溝26に沿って円周状に巻き回す。
図11に示すように、結束ワイヤー25aの他端側を環状部25cに挿通させて係合し、小径側円周部31を固定した後、当該他端側を大径側に折り返す。次いで、結束ワイヤー25aをセグメント20の軸方向溝30に沿わせて大径側に移動させ、軸方向溝30の大径側の側壁30bに結束ワイヤー25aを引っ掛けて、軸方向部33を形成する。
さらに、結束ワイヤー25aを大径側の案内溝27に沿って円周状に巻き回した後、結束ワイヤー25aを適切な長さに切断し、固定部材34によって大径側円周部32を固定する。
このように結束ワイヤー25aを円周状に巻き回し、セグメント20を結束することにより、セグメント20が大径側及び小径側において位置ずれすることを防止する。
環状部25cに連結されている引き抜きワイヤー25bは、軸方向部33が配置されている軸方向溝30に沿って大径側へ送り出される。
その後、外輪12を円すいころ15の周りに嵌合させる。このとき、必要に応じて、内輪11、円すいころ15及び保持器17からなる内輪アッシーを反転させる場合があるが、この場合でも結束ワイヤー25aにより、セグメント20が結束されているため、セグメント20及び円すいころ15の脱落が防止され、製作時におけるハンドリング性を向上させることができる。
内輪アッシーと嵌合した外輪12に、図示しないハウジングを嵌合させることにより、円すいころ軸受1の組み込みを完了する。
なお、円すいころ軸受の外輪を嵌合させた後の任意のタイミングで、結束ワイヤー25aを切断等により、第2円周部の固定を解除する。上記の通り、引き抜きワイヤー25bは、軸方向溝30を通って大径側に引き出されているため、大径側から引き抜くことで、環状部25cを軸方向に引っ張り除去する。結束ワイヤー25aは、環状部25cの引っ張りに伴って、案内溝26、27から除去される。
このように分割型保持器17のセグメント20の大径側及び小径側の周縁を結束ワイヤー25aで結束させることにより、円すいころ軸受組み立て時におけるセグメント20及び円すいころ15の脱落を防止することができる。また、結束ワイヤー25aは、セグメント20の外周面に対して段差を有する段差部28,29の表面28a,29aに配置されることになるため、外輪12などの他の部材との接触することがなく、また、組み上げ後においてワイヤーを切断する場合にも作業が容易である。
さらに、引き抜きワイヤー25bにより組み上げ後のワイヤー部材25の除去も容易に行うことができる。
なお、以上の実施形態は、小径側から結束ワイヤー25aを配置し、第1円周部を小径側、第2円周部を大径側に配置した例について述べたが、本発明は、大径側に第1円周部を配置し、小径側からワイヤー部材を引き抜く構成にも適用できる。また、係合部の一例としてのワイヤー部材25の環状部25cは、結束ワイヤーを係合して、軸方向への折り返しを可能にするものであれば、環状でなくてもよく、鈎状等の部材などを使用することも可能である。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :円すいころ軸受
11 :内輪
12 :外輪
13 :内輪軌道面
14 :外輪軌道面
15 :円すいころ
16 :ポケット
17 :保持器
18 :小つば部
19 :大つば部
20 :セグメント
21 :小径側端面
22 :大径側端面
23 :側板部
24 :柱状部
25 :ワイヤー部材
25a :結束ワイヤー
25b :引き抜きワイヤー
26 :小径側案内溝
27 :大径側案内溝
28 :小径側段差部
29 :大径側段差部
30 :軸方向溝
31 :小径側円周部
32 :大径側円周部
33 :軸方向部
34 :固定部材

Claims (6)

  1. 軸方向に平行に配列された一対の弧状の側板部と前記両側板部を接続する柱状部を有するセパレータ又はセグメントが2個以上円周上に配置されて構成され、前記両側板部の周縁に沿って円周状に配置されたワイヤー部材で前記セパレータ又はセグメントを結束した、円すいかご形の保持器において、
    前記ワイヤー部材は、先端に設けられた係合部を始点として一方の側板部周縁に沿って配置された第1円周部と、前記第1円周部と連続し前記係合部に係合されて軸方向に折り返され前記柱状部を通って他方の周縁側まで伸びる軸方向部と、前記軸方向部と連続し前記他方の側板部周縁に沿って配置された第2円周部と、を備えることを特徴とする、保持器。
  2. 前記ワイヤー部材は、前記係合部に連結され、前記軸方向部に沿って配置された引き抜きワイヤーを備えることを特徴とする請求項1に記載の保持器。
  3. 前記一方の側板部周縁は小径側周縁であり、前記他方の側板部周縁は大径側周縁であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の保持器。
  4. 前記係合部は環状に構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つ
    に記載の保持器。
  5. 前記セパレータ又はセグメントは、前記第1円周部及び第2円周部を巻き回す周縁に沿って伸びる案内溝と、前記軸方向部が収容される柱状部に沿って伸びる軸方向溝が形成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の保持器。
  6. 前記側板部は外周面周縁に沿って設けられた段差部を有し、前記案内溝は、前記段差部に設けられていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載の保持器。
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