JP6472407B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の端子を備えたコネクタに関する。
回路基板へ実装される基板実装型コネクタは、回路基板の複数のスルーホールへ挿入されると共に回路基板の導体パターンとハンダ付けされる複数の端子を備えている。例えば、従来の基板実装型コネクタの一つ(以下「従来コネクタ」という。)は、端子をスルーホールへの挿入に適した位置に揃える(配列させる)ためのアライニングプレートを備えている。このアライニングプレートにより、回路基板への実装時、各端子が回路基板のスルーホールへ円滑に導かれることになる(例えば、特許文献1,2を参照。)。
特開2014−211979号公報 特許第5030159号公報
ところで、上述した端子の位置決めのためのアライニングプレートは、一般に、端子を挿通させて支持するための複数の位置決め孔を有する。ところが、回路基板へ多数の部品を高密度にて実装する(以下「高密度実装」という。)の要求等によってアライニングプレートに対する位置決め孔の数(位置決め孔の密度)が過大になると、アライニングプレートの強度低下および成形時の反り等が生じ、端子の位置決め精度が低下する場合がある。
更に、回路基板に実装された他の部品(実装部品)とアライニングプレートとの接触(干渉)を避けるため、一般に、アライニングプレート(又はアライニングプレートを装着したコネクタ)の周辺を避けて他の実装部品が配置される。しかし、高密度実装の観点からは、アライニングプレート(又はコネクタ)の周辺を含め、回路基板の実装可能領域を出来る限り広く確保することが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な位置決め精度を確保しつつ回路基板への高密度実装が可能なコネクタを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、下記(1)〜(7)を特徴としている。
(1)
ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
前記アライニングプレートは、
前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有
前記アライニングプレートが、
前記逃げ部として、前記第2面の前記実装部品と対面することになる位置に凹部を有し、且つ、前記段差形状として、前記第1面の前記凹部に対応する位置に凸形状を有する、
コネクタであること。
(2)
上記(1)に記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレートが、
前記回路基板への実装時において、前記凹部以外の前記第2面が、前記実装部品の上面よりも前記回路基板の表面に近く、且つ、前記回路基板のスルーホール周辺に形成される半田フィレット部の頂点よりも前記回路基板の表面から離れる、ように構成され、
前記回路基板への実装時において、前記凹部を画成する前記第2面が、前記実装部品の上面よりも前記回路基板から離れる、ように構成されている、
コネクタであること。
(3)
ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
前記アライニングプレートは、
前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有し、
前記アライニングプレートが、
板状の形状を有すると共に、
前記段差形状が、
前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向に並んだ形状であり、
前記複数の位置決め孔が、
前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に設けられている、
コネクタであること。
(4)
上記(1)又は(2)に記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレートが、
板状の形状を有すると共に、
前記段差形状が、
前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向と直交する奥行き方向に並んだ形状であり、
前記複数の位置決め孔が、
前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に設けられ、
前記逃げ部が、前記実装方向における位置が異なる複数の面が、前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に対応して前記奥行き方向に並んだ凹形状で構成され、
前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に対応する部分の前記アライニングプレートの板厚が一定となっている、
コネクタであること。
(5)
ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
前記アライニングプレートは、
前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有し、
前記段差形状が、
前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向に並んだ形状であり、
前記アライニングプレートが、
板状の形状を有すると共に、前記アライニングプレートの幅方向と直交する奥行き方向の複数箇所のそれぞれにおいて前記実装方向に沿って前記第1面から突出し且つ該アライニングプレートの幅方向に延びる複数の壁部を有し、
前記複数の位置決め孔が、
前記複数の壁部の各々に沿って前記アライニングプレートの幅方向に並び、
前記複数の壁部の前記第1面からの突出高さが、前記奥行き方向の一側から他側に向けて順に大きくなっており
各前記壁部は、前記奥行き方向の対応する位置にて前記幅方向に並ぶ前記複数の位置決め孔のそれぞれの開口から連続して前記第1面から突出している、
コネクタであること。
(6)
上記(1)〜(5)の何れか1つに記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレートが、
板状の形状を有すると共に一又は複数の貫通孔を有し、
前記ハウジングが、
前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる前記実装側の側面において、前記貫通孔に対応する位置に前記実装方向に沿って突出する一又は複数の突起部を有し、
前記一又は複数の突起部の各々が、
前記貫通孔の孔径に対応した第1段部と、前記回路基板に設けられた取付孔の孔径に対応した第2段部と、を有し、
前記第1段部の側面には、周方向の複数箇所それぞれにて径方向外側に突出すると共に前記貫通孔に圧入される複数の第1凸部が形成され、
前記第2段部の側面には、周方向の複数箇所それぞれにて径方向外側に突出すると共に前記取付孔に圧入される複数の第2凸部が形成された、
コネクタであること。
(7)
上記(1)〜(6)の何れか1つに記載のコネクタにおいて、
前記複数の位置決め孔の孔形状が、
前記第1面における開口面積よりも前記第2面における開口面積が小さく、且つ、前記第1面における開口縁と、前記第2面における開口縁と、を繋いで前記実装方向に対して傾斜する孔壁面を有する、孔形状である、
コネクタであること。
上記(1)の構成のコネクタによれば、アライニングプレートの第1面に設けた段差形状により、この段差形状が無い場合(例えば、第1面が平坦な場合に比べ)、アライニングプレートの強度および剛性などを高められる。そのため、段差形状が無い場合に比べ、多数の位置決め孔をアライニングプレートに設けても、強度低下および成形時の反りが生じ難いことになる。更に、アライニングプレートの第2面に設けた逃げ部(例えば、実装部品が入り込む窪み等)により、この逃げ部が無い場合に比べ、回路基板のコネクタ(アライニングプレート)実装位置のより近くに実装部品を配置できる。そのため、逃げ部が無い場合に比べ、回路基板の実装可能領域をより広く確保できる。
したがって、本構成のコネクタは、良好な位置決め精度を確保しつつ回路基板への高密度実装が可能である。
更に、上記()の構成のコネクタによれば、第2面における凹部と第1面における凸部とが対応しているため、アライニングプレートの形状の過度な複雑化を避けながら、アライニングプレートの強度等の向上と、実装部品のための逃げ部の確保と、を両立できる。よって、本構成のコネクタは、アライニングプレートの形状を過度に複雑化させることなく、良好な位置決め精度を確保しつつ回路基板への高密度実装が可能である。
上記()の構成のコネクタによれば、コネクタを回路基板に実装する際、アライニングプレートと実装部品との干渉だけでなく、アライニングプレートと半田フィレット部との干渉を避けながら、アライニングプレートを回路基板に出来る限り近づけることができる。よって、本構成のコネクタは実装方向におけるアライニングプレート(ひいてはコネクタ)の厚みを小さくしながら、良好な位置決め精度を確保しつつ回路基板への高密度実装が可能である。
上記()の構成のコネクタによれば、段差形状を構成する複数の面がアライニングプレートの幅方向に並んでおり、複数の位置決め孔が実装方向における位置(換言すると、高さ)が異なる複数の面の各々に形成されている。そのため、アライニングプレートの第1面を端子側に向けた状態にて位置決め孔に端子を挿入する際、端子に近い面(段)に形成された位置決め孔から順に、各々の面(段)ごとに端子が挿入されることになる。よって、第1面に段差形状が無い場合(即ち、全ての端子が一度に位置決め孔に挿入される場合)に比べ、同時に位置決め孔に挿入するべき端子の数が減少する。更に、一部の端子が位置決め孔に挿入されれば、残りの端子は、対応する位置決め孔の近傍に配置され易くなる。よって、アライニングプレートへ端子を挿入する作業が容易になり、アライニングプレートをハウジングに組み付ける時間を短縮できる。
上記()の構成のコネクタによれば、段差形状を構成する複数の面がアライニングプレートの奥行き方向に並んでおり、複数の位置決め孔が実装方向における位置(換言すると、高さ)が異なる複数の面の各々に形成されている。そのため、上記同様、アライニングプレートの第1面を端子側に向けた状態にて位置決め孔に端子を挿入する際、端子に近い面(段)に形成された位置決め孔から順に、各々の面(段)ごとに端子が挿入されることになる。よって、第1面に段差形状が無い場合(即ち、全ての端子が一度に位置決め孔に挿入される場合)に比べ、同時に位置決め孔に挿入するべき端子の数が減少する。更に、一部の端子が位置決め孔に挿入されれば、残りの端子は、対応する位置決め孔の近傍に配置され易くなる。よって、アライニングプレートへ端子を挿入する作業が容易になり、アライニングプレートをハウジングに組み付ける時間を短縮できる。
上記()の構成のコネクタによれば、第1面の幅方向に延びる壁部に沿って複数の位置決め孔が並んでいる。そのため、第1面を端子側に向けた状態にて位置決め孔に端子を挿入する際、アライニングプレートを斜めに傾けた状態を維持しながら、端子を壁部の側面に沿って位置決め孔に向けて滑らせれば、端子を位置決め孔に案内できる。よって、このような壁部が無い場合に比べ、アライニングプレートへ端子を挿入する作業が容易になり、アライニングプレートをハウジングに組み付ける時間を短縮できる。
上記()の構成のコネクタによれば、コネクタを回路基板に実装する際、ハウジングに形成された突起部をアライニングプレートに形成された貫通孔を貫通させ且つ回路基板に形成された取付孔に挿入できる。そのため、ハウジング、アライニングプレート及び回路基板が共通の係止構造(突起部)を介して固定される。よって、ハウジング、アライニングプレート及び回路基板を別々の係止構造によって固定する場合に比べ、コネクタの小型化を図ることができ、コストを低減できる。更に、組付け誤差を小さくできるため、回路基板のスルーホールと端子との位置ズレを低減でき、コネクタを実装する作業が容易になる。
上記()の構成のコネクタによれば、位置決め孔の孔壁面(内壁面)が、第1面の開口縁から第2面の開口縁(又はその近傍)まで延びる傾斜面となる。そのため、従来コネクタ等と比べ、第1面および第2面における位置決め孔の開口面積を変更することなく(換言すると、アライニングプレートの全体構造に大きな変更を加えることなく)、コネクタの実装方向に対する孔壁面の傾斜角度を最小化(又は実質的に最小化)できる。ここで、孔壁面の傾斜角度が小さいほど、位置決め孔に端子を挿通する際、端子の先端と孔壁面との間に生じる摩擦力を小さくできる。よって、本構成のコネクタは、アライニングプレートを端子に(ひいてはハウジングに)容易に組み付けることができ、組み付けの作業性を向上できる。特に、この組み付けの容易さは、端子の数が多いほど(摩擦力の合計が過大となってアライニングプレートの組み付け自体が不可能となること等を防止できるため)作業性の向上により大きく貢献することになる。
なお、孔壁面の傾斜角度を最小化する観点では、位置決め孔の孔壁面(内壁面)が、第1面の開口縁から第2面の開口縁まで延びる傾斜面であること(換言すると、孔壁面の全体が実装方向に対して傾斜していること)が好ましい。一方、孔壁面と端子との接触による孔壁面の変形(特に、第2面の開口縁の削れ等)を防いで位置決め精度を高める観点では、位置決め孔の孔壁面(内壁面)が、第1面の開口縁から第2面の開口縁の近傍まで延びる傾斜面であること(換言すると、第2面の開口縁の近傍に、傾斜していない孔壁面が僅かに存在すること)が好ましい。
本発明によれば、良好な位置決め精度を確保しつつ回路基板への高密度実装が可能なコネクタを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、第1実施形態に係るコネクタを前方から視た斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るコネクタを後方から視た斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るコネクタを後方から視た底面側の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。 図5は、コネクタを構成するアライニングプレートの斜視図である。 図6は、コネクタを構成するアライニングプレートの平面図である。 図7は、コネクタを構成するアライニングプレートの側面図である。 図8は、図6におけるA−A断面図である。 図9は、図6におけるB部拡大図である。 図10は、凸形状部を形成する側壁部における位置決め孔を示す図であって、図10(a)及び図10(b)は、凸形状部の側壁部におけるそれぞれ異なる位置での断面図である。 図11は、回路基板へコネクタを実装した状態における回路基板とアライニングプレートとの配置を示す概略断面図である。 図12は、第2実施形態に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図13は、第3実施形態に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図14は、図13に示すアライニングプレートの側面図である。 図15は、第3実施形態の第1変形例に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図16は、図15に示すアライニングプレートの側面図である。 図17は、第3実施形態の第2変形例に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図18は、図17におけるC−C断面図である。 図19は、第3実施形態の第3変形例に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図20は、図19におけるD−D断面図である。 図21は、第3実施形態の参考例(第1参考例)に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図22は、図21に示すアライニングプレートの側面図である。 図23は、第4実施形態に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図24は、図23におけるE−E断面図である。 図25は、図23におけるF−F断面図である。 図26は、図23に示すアライニングプレートを端子に組み付ける作業を説明するための第1の図である。 図27は、図23に示すアライニングプレートを端子に組み付ける作業を説明するための第2の図である。 図28は、第4実施形態の参考例(第2参考例)に係るコネクタのアライニングプレートの斜視図である。 図29は、アライニングプレートに設けられる貫通孔の配置の例を表す斜視図であり、図29(a)〜(c)は貫通孔の配置が異なるアライニングプレートの斜視図である。 図30は、第5実施形態に係るコネクタのハウジング、アライニングプレート、及び回路基板の組み付け状態を示す主要断面図である。 図31は、図30に示すハウジングの突起部の拡大図である。 図32は、第5実施形態の変形例に係るコネクタに防水用のケースが装着された状態を示す斜視図である。 図33は、第5実施形態の変形例に係るコネクタのハウジング、アライニングプレート、回路基板、及び、ケースの組み付け状態を示す主要断面図である。 図34は、図36に示すハウジングの突起部の拡大図である。 図35は、第5実施形態の参考例(第3参考例)に係るコネクタのアライニングプレートに設けられる貫通孔の配置の例を表す斜視図であり、図35(a)〜(c)は貫通孔の配置が異なるアライニングプレートの斜視図である。 図36は、第6実施形態に係るアライニングプレートに設けられる位置決め孔の孔形状を説明するための図であり、図36(a)はアライニングプレートの平面図であり、図36(b)は図36(a)におけるG−G断面図であり、図36(c)は図36(b)におけるH部拡大図である。 図37は、第1実施形態のアライニングプレートに設けられる位置決め孔の孔形状を説明するための図である。 図38は、第6実施形態に係る位置決め孔の孔形状の別の例を説明するための図である。 図39は、第4参考例に係るコネクタを説明する後方から視た斜視図である。 図40は、第4参考例に係るコネクタを説明する裏面図である。 図41は、コネクタを構成するアライニングプレートの斜視図である。 図42は、ハウジングに対するアライニングプレートの動きを説明する図であって、図42(a)及び図42(b)は、それぞれ後方側から視た一部の斜視図である。 図43は、第4参考例の変形例に係るコネクタを説明する裏面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態(第1実施形態〜第5実施形態)に係るコネクタについて、説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るコネクタについて説明する。
図1は、第1実施形態に係るコネクタを説明するためのコネクタを前方から視た斜視図である。図2は、第1実施形態に係るコネクタを説明するためのコネクタを後方から視た斜視図である。図3は、第1実施形態に係るコネクタを説明するためのコネクタを後方から視た底面側の斜視図である。図4は、第1実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。
図1から図4に示すように、第1実施形態に係るコネクタ11Aは、回路基板1に実装される基板実装型コネクタである。このコネクタ11Aは、ハウジング21と、複数の端子31と、アライニングプレート41とを備えており、相手側コネクタが接合される二つの接合部12を有している。
ハウジング21は、樹脂から形成される(例えば、射出成形によって成形される)。ハウジング21は、端子保持部22と、二つのフード部23とを有している。端子保持部22は、複数の圧入孔24を有している。圧入孔24には、後方側から端子31の後述する接続端子部31aが圧入される。フード部23は、角筒状に形成されており、フード部23には、相手側コネクタのハウジングが嵌合される。
端子保持部22の後方側は、複数の端子31の上方を覆う上面板25と、複数の端子31の両側を覆う側面板26とを有している。それぞれの側面板26は、対向面である内面側におけるハウジング21の底面21aの近傍位置に、プレート固定面27を有している。プレート固定面27には、アライニングプレート41の両端が固定されている。プレート固定面27には、その下面側に嵌合凹部(図示省略)が形成されている。
端子31は、銅または銅合金等の導電性金属材料から形成され、棒状に形成されている。端子31は、断面四角形状に形成されている。本例では、端子31は、断面正方形状に形成されている。端子31は、一端側が接続端子部31aとされ、他端側が実装端子部31bとされている。端子31は、側面視L字状に屈曲されており、接続端子部31aに対して実装端子部31bが直交する方向へ延在されている。
端子31は、接続端子部31aが、ハウジング21の後方側からハウジング21の端子保持部22に形成された圧入孔24へ、実装端子部31bをハウジング21の底面21a側へ向けた状態で圧入されている。これにより、端子31は、その接続端子部31aがフード部23内に配置され、実装端子部31bがハウジング21の底面21aよりも下方側へ突出されている。端子31の接続端子部31aは、ハウジング21のフード部23内において、上下左右方向(上下方向、及び、幅方向)に配列されている。端子31の実装端子部31bは、ハウジング21の前後左右方向(奥行き方向、及び、幅方向)に配列されている。それぞれの端子31の接続端子部31aは、端部が同一面内に配置され、同様に、それぞれの端子31の実装端子部31bは、端部が同一面内に配置されている。なお、これらの端子31は、ハウジング21を成形する際に、インサート成形によってハウジング21の端子保持部22に一体化させても良い。
端子31は、二つの接合部12を構成する二つの端子群32に分けられている。二つの接合部12は、互いに間隔をあけて設けられている。よって、これらの接合部12を構成するそれぞれの端子群32の間にも隙間Gが形成される。
アライニングプレート41は、樹脂から形成され、細長の平板状に形成されている。アライニングプレート41は、ハウジング21の底面21a側におけるプレート固定面27に固定される。そして、アライニングプレート41は、ハウジング21に取り付けられた状態で、ハウジング21の底面に沿って配置される。
図5は、コネクタを構成するアライニングプレートの斜視図である。図6は、コネクタを構成するアライニングプレートの平面図である。図7は、コネクタを構成するアライニングプレートの側面図である。図8は、図6におけるA−A断面図である。図9は、図6におけるB部拡大図である。図10は、凸形状部を形成する側壁部における位置決め孔を示す図であって、図10(a)及び図10(b)は、凸形状部の側壁部におけるそれぞれ異なる位置での断面図である。図11は、回路基板へコネクタを実装した状態における回路基板とアライニングプレートとの配置を示す概略断面図である。
図5から図7に示すように、アライニングプレート41は、両端近傍における一方側の面に、圧入凸部40が形成されている。アライニングプレート41は、圧入凸部40側をハウジング21に向け、その両端をハウジング21のプレート固定面27に押圧することにより、圧入凸部40が、プレート固定面27に形成された嵌合凹部に圧入され、この状態でハウジング21の所定位置に組み付けられる。
アライニングプレート41は、その長手方向の中央部分に、ハウジング21への装着側へ突出する凸形状部51を有している。換言すると、アライニングプレート41は、回路基板への実装時に回路基板へ対面することになる実装側の側面(図5における下面)とは反対側の側面(図5における上面。第1面)において、回路基板への実装方向(図5における上下方向)における位置が異なる複数の面(凸形状の部分の上面、及び、凸形状の部分以外の部分の上面)を含む段差形状を有している。
凸形状部51の両側が位置決め部52とされている。凸形状部51は、ハウジング21側へ向かって突出する側壁部53と、側壁部53のハウジング21側の端部同士を繋ぐ上壁部54とを有する凹凸形状に形成されている。アライニングプレート41に凸形状部51を形成することにより、回路基板1への実装側(第2面)に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する逃げ部となる凹部55(逃げ部)が形成される。凸形状部51は、アライニングプレート41をハウジング21に装着した際、各端子群32同士の隙間Gに配置される。
図8及び図9に示すように、アライニングプレート41には、表裏に貫通する複数の位置決め孔61が形成されている。位置決め孔61は、ハウジング21の前後左右方向(奥行き方向および幅方向)に配列されており、ハウジング21に固定された端子31の実装端子部31bが挿通される。位置決め孔61の配列は、回路基板1に形成されたスルーホール2と同一配列とされている。これにより、端子31の実装端子部31bは、アライニングプレート41の位置決め孔61に挿通されることにより、回路基板1のスルーホール2と同一配列に合わせて位置決めされる。
位置決め孔61には、端子31の実装端子部31bが挿通される一方の縁部に、端子31の実装端子部31bの挿通方向前方へ向かって次第に窄まるガイド部62が形成されている。ガイド部62は、位置決め孔61へ挿通される端子31の実装端子部31bが接触されることにより、端子31の実装端子部31bを位置決め孔61の中心へ案内する。これにより、端子31の実装端子部31bは、位置決め孔61へ導かれる。
位置決め孔61は、位置決め部52における両端を除いた略全領域に形成されている。また、図10(a)に示すように、位置決め孔61は、アライニングプレート41の凸形状部51を形成する側壁部53にも形成されている。さらに、図10(b)に示すように、位置決め孔61は、アライニングプレート41の凸形状部51と位置決め部52との境界の段差部分にも形成されている。
アライニングプレート41をハウジング21に組み付けるには、アライニングプレート41の圧入凸部40をハウジング21側へ向けて近接させ、アライニングプレート41の位置決め孔61に端子31の実装端子部31bを挿通させる。そして、アライニングプレート41の圧入凸部40をハウジング21のプレート固定面27の嵌合凹部に圧入させる。これにより、アライニングプレート41がハウジング21に対して位置決めされてプレート固定面27に固定される。そして、このアライニングプレート41をハウジング21に組み付けると、アライニングプレート41の位置決め孔61に挿通された端子31の実装端子部31bが位置決めされ、その先端部がアライニングプレート41から突出された状態となる。
このように、アライニングプレート41をハウジング21に組み付けると、端子31の実装端子部31bが位置決め孔61によって位置決めされる。したがって、端子31の実装端子部31bは、位置決め孔61に挿通されることによって傾きが矯正され、その配列が、回路基板1のスルーホール2と同一配列となるように高精度に整列される。
そして、アライニングプレート41によって端子31の実装端子部31bの配列が高精度に整列されたコネクタ11Aは、回路基板1のスルーホール2へ端子31の実装端子部31bを円滑に挿入可能となる。
図11に示すように、アライニングプレート41で位置決めされた端子31の実装端子部31bをスルーホール2へ挿入してハンダ付けすると、コネクタ11Aのアライニングプレート41と回路基板1との間には、凸形状部51の凹部55において、実装空間Sが形成される。したがって、実装空間Sに配置されるように回路基板1に実装部品Pを実装させることが可能となる。なお、アライニングプレート41は、コネクタ11Aを回路基板1に実装した際に、端子31を回路基板1の導体パターンへ接合させるハンダが回路基板1の表面から盛り上がる半田フィレット部Fに干渉しない高さ位置でハウジング21に組み付けられる。
実装端子部31bを回路基板1のスルーホール2へ挿入し、実装端子部31bを回路基板1の導体パターンへハンダ付けして回路基板1に実装したコネクタ11Aには、ハウジング21の各フード部23に相手側コネクタのハウジングが嵌合され、これにより、各接合部12に相手側コネクタが接合された状態となる。すると、相手側コネクタのメス端子にコネクタ11Aの端子31の接続端子部31aが接続され、相手側コネクタのメス端子が回路基板1の導体パターンに導通される。
以上、説明したように、第1実施形態に係るコネクタ11Aによれば、複数の位置決め孔61を有することにより強度低下や成形時の反りが生じやすいアライニングプレート41の強度を、凸形状部51を形成することにより高めることができ、しかも、成形時における反りを抑制することができる。これにより、アライニングプレート41の位置決め孔61へ端子31の実装端子部31bを挿通させることにより、端子31の実装端子部31bを位置決めして精度良く整列させることができる。
ところで、凸形状部51のない平板形状のアライニングプレート41を備えるコネクタにおいても、アライニングプレート41を上方に配置して回路基板1との間隔を大きくすることにより、実装部品Pとアライニングプレート41との干渉を回避できる。
しかし、アライニングプレート41を上方に配置すると、アライニングプレート41の位置決め孔61から突出する端子31の実装端子部31bの長さが長くなり、端子31の位置決め精度が低下してしまう。特に、屈曲されて接続端子部31aが側方へ延びる多段の端子31を備える構造では、アライニングプレート41を上方に配置することにより、接続端子部31aが最下段に配置された端子31をアライニングプレート41の位置決め孔61に挿入することが困難となる。また、アライニングプレート41を上方に配置しても接続端子部31aが最下段に配置された端子31をアライニングプレート41の位置決め孔61に挿入できるようにするには、端子31の実装端子部31bの長さを長くする必要があり、コネクタの低背化が図れなくなる。
これに対し、第1実施形態に係るコネクタ11Aでは、アライニングプレート41に、回路基板1への実装側と反対側へ突出し、回路基板1への実装側に凹部55を有する凸形状部51を形成したので、回路基板1に実装すると、アライニングプレート41の凸形状部51の凹部55と回路基板1との間に実装空間Sが形成される。したがって、この実装空間Sに配置されるように回路基板1へ実装部品Pを実装することが可能となる。つまり、回路基板1への実装密度を高めることができるとともに、実装部品Pとアライニングプレート41との干渉を回避して低背化を図りつつ、端子31を良好に位置決めすることができる。
また、アライニングプレート41は、回路基板1上の実装部品Pの配置位置に対向する領域において、実装部品Pとの干渉を防ぐことができ、回路基板1の実装部品Pの配置位置に対向する領域以外において、高さを抑えつつスルーホール2上の半田フィレット部Fとの干渉を防ぐことができる。
また、凸形状部51を形成する側壁部53にも位置決め孔61が形成されているので、アライニングプレート41における位置決め孔61による端子31の位置決め領域を極力大きく確保することができる。これにより、凸形状部51を形成することによるアライニングプレート41の大型化を抑えることができる。特に、凸形状部51の凹部55と回路基板1との間の実装空間Sに実装した実装部品Pの近傍にスルーホール2が形成されているような場合であっても、実装部品Pとアライニングプレート41との干渉を回避するとともに、実装部品Pの近傍のスルーホール2に端子31の実装端子部31bを挿入することができる。
また、端子31の位置決めが不要な端子群32同士の隙間Gに凸形状部51を形成したので、スペースの有効利用を図りつつ、アライニングプレート41の強度アップ及び回路基板1における実装密度の向上を図ることができる。
<第2実施形態>
次いで、図12を参照しながら、第2実施形態に係るコネクタについて説明する。なお、第1実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明を省略する(以下に述べる他の実施形態においても同様である。)。
第2実施形態に係るコネクタは、第1実施形態に係るコネクタに対し、主としてアライニングプレートが異なる。そこで、以下、第2実施形態に係るコネクタのアライニングプレート41を中心に説明する。なお、説明の便宜上、以下、アライニングプレート41の回路基板1への実装側と反対側の面(第1面)を「上面」と呼び、アライニングプレート41の回路基板1への実装側の面(第2面)を「下面」と呼ぶ(以下に述べる他の実施形態においても同様である。)。
図12に示すように、第2実施形態に係るアライニングプレート41は、幅方向の両端がハウジング21に支持される細長の板状に形成されている。アライニングプレート41は、上面において、高さが3段階に異なる互いに平行な複数の面を有する。具体的には、幅方向の中央部に最上段である上段面71が設けられ、上段面71の幅方向外側に中段である一対の中段面72が設けられ、一対の中段面72の幅方向外側に最下段である一対の下段面73が設けられている。上段面71と中段面72とを繋ぐ一対の段差部74、及び、中段面72と下段面73とを繋ぐ一対の段差部75は、奥行き方向に沿って形成されている。即ち、アライニングプレート41の実装方向における位置が異なる複数の面がアライニングプレート41の幅方向に並ぶことにより、段差形状が形成されている。
アライニングプレート41における上段面71、中段面72、及び、下段面73に対応するそれぞれの部分の板厚は略等しい。即ち、このアライニングプレート41の下面には、このアライニングプレート41の上面の複数の段差を備える凸形状に倣うように、複数の段差を備える凹部76が形成されている。この凹部76が、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
このアライニングプレート41では、上段面71、中段面72、及び、下段面73の全ての面を含む領域に、位置決め孔61が形成されている。具体的には、位置決め孔61は、上段面71にはその幅方向両端部近傍のみにおいて形成され、中段面72及び下段面73にはそれらの全域に亘って形成されている。
このアライニングプレート41の幅方向の両端部には、ハウジング21の上述したプレート固定面27(図2及び図3を参照)に係止される一対の係止部77が設けられている。なお、アライニングプレート41をハウジング21に係止するにあたり、アライニングプレート41は、必ずしも両端(係止部77)において係止される必要はなく、他の位置(例えば、後述する図29の貫通孔41aの配置を参照。)において係止されてもよい。
第2実施形態に係るアライニングプレート41によれば、複数の位置決め孔61を有することにより強度低下や成形時の反りが生じやすいアライニングプレート41の強度を、奥行き方向に沿う段差部74,75を上面に設けることにより高めることができ、しかも、成形時における反りを抑制することができる。また、その下面に設けられた凹部76を、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避するための「逃げ部」として機能させることができる。
また、アライニングプレート41の複数の位置決め孔61が、上面における高さが異なる複数の面(上段面71、中段面72、及び、下段面73)を含む領域に形成されている。よって、アライニングプレート41の上面を端子31側に向けた状態で、アライニングプレート41の複数の位置決め孔61に複数の端子31を挿入していく際、最上段(上段面71)から最下段(下段面73)に向けて段毎にその段に対応する位置にある端子31が順に挿入されていく。したがって、上面に段差がない形態(即ち、全ての端子が一度に位置決め孔に挿入される形態)と比べ、一度に位置決め孔61に挿入される端子31の数が減少する。更に、一部の端子31が位置決め孔61に挿入された段階では、残りの端子31は、その後に挿入されることになる対応する位置決め孔61に対応する位置の近傍に配置され易くなる。このため、アライニングプレート41への端子31の挿入作業が容易となり、組み付け時間の短縮を図ることができる。
なお、第2実施形態では、アライニングプレート41は、高さが3段階に異なる互いに平行な複数の面を有しているが、高さが2段又は4段階以上に異なる互いに平行な複数の面を有していてもよい。また、段毎に含まれる位置決め孔61の数を変更することによって、段毎に一度に位置決め孔61に挿入される端子31の数を任意に変更することができる。
<第3実施形態>
次いで、図13及び図14を参照しながら、第3実施形態に係るコネクタについて説明する。第3実施形態に係るコネクタは、第1実施形態に係るコネクタに対し、主としてアライニングプレートが異なる。以下、第3実施形態に係るコネクタのアライニングプレート41を中心に説明する。なお、図14は、図13に示すアライニングプレート41を図中の右下側から見た側面図である。
図13及び図14に示すように、第3実施形態に係るアライニングプレート41は、幅方向の両端がハウジング21に支持される細長の板状に形成されている。このアライニングプレート41は、上面において、高さが3段階に異なる互いに平行な複数の面を有する。具体的には、奥行き方向の最も奥側に最上段である上段面81が設けられ、上段面81の手前側に中段である中段面82が設けられ、中段面82の手前側に最下段である下段面83が設けられている。上段面81と中段面82とを繋ぐ段差部84、及び、中段面82と下段面83とを繋ぐ段差部85は、幅方向に沿って形成されている。即ち、アライニングプレート41の実装方向における位置が異なる複数の面がアライニングプレート41の幅方向と直交する奥行き方向に並ぶことにより、段差形状が形成されている。
図14から理解できるように、このアライニングプレート41における上段面81及び下段面83に対応するそれぞれの部分の板厚は略等しく、中段面82に対応する部分の板厚は上段面81及び下段面83のそれより大きい(約2倍)。この結果、このアライニングプレート41の下面には、上方からみて上段面81に対応する部分に凹部86が形成されている。この凹部86が、回路基板1への実装時において回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
このアライニングプレート41では、その上面における上段面81、中段面82、及び、下段面83の全ての面を含む領域に、位置決め孔61が形成されている。具体的には、位置決め孔61は、上方からみて幅方向の中央部を除く全領域に亘って形成されている。
このアライニングプレート41の幅方向の両端部には、ハウジング21の上述したプレート固定面27(図2及び図3を参照)に係止される一対の係止部87が設けられている。この例では、特に図14に示すように、一対の係止部87は、中段面82に対応する部分の側壁に形成されているが、下段面83に対応する部分の側壁に形成されていてもよい。なお、アライニングプレート41は、必ずしも両端(係止部87)において係止される必要はなく、他の位置(例えば、後述する図29の貫通孔41aの配置を参照。)において係止されてもよい。
第3実施形態に係るアライニングプレート41によれば、複数の位置決め孔61を有することにより強度低下や成形時の反りが生じやすいアライニングプレート41の強度を、幅方向に沿う段差部84,85を上面に設けることによって高めることができ、しかも、成形時における反りを抑制することができる。また、その下面に設けられた凹部86を、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避するための「逃げ部」として機能させることができる。
また、アライニングプレート41の複数の位置決め孔61が、上面における高さが異なる複数の面(上段面81、中段面82、及び、下段面83)を含む領域に形成されている。よって、アライニングプレート41の上面を端子31側に向けた状態で、アライニングプレート41の複数の位置決め孔61に複数の端子31を挿入していく際、最上段(上段面81)から最下段(下段面83)に向けて段毎にその段に対応する位置にある端子31が順に挿入されていく。したがって、上面に段差がない形態(即ち、全ての端子が一度に位置決め孔に挿入される形態)と比べて、一度に位置決め孔61に挿入される端子31の数が減少する。加えて、一部の端子31が位置決め孔61に挿入された段階では、残りの端子31は、その後に挿入されることになる対応する位置決め孔61に対応する位置の近傍に配置され易くなる。このため、アライニングプレート41への端子31の挿入作業が容易となり、組み付け時間の短縮を図ることができる。
<第3実施形態の変形例>
図15及び図16は、第3実施形態の第1変形例に係るアライニングプレート41を示す。なお、図16は、図15に示すアライニングプレート41を図中の右下側から見た側面図である。
図15及び図16に示すように、このアライニングプレート41は、中段面82に対応する部分の板厚が上段面81及び下段面83のそれと略等しい点においてのみ、第3実施形態(中段面82に対応する部分の板厚が上段面81及び下段面83のそれの約2倍)と異なる。
この相違により、このアライニングプレート41の下面には、上方からみて、上段面81及び中段面82に対応する部分に連続する凹部86が形成されている。即ち、第3実施形態と比べて、凹部86の容積が大きい。この凹部86が、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
図17及び図18は、第3実施形態の第2変形例に係るアライニングプレート41を示す。なお、図18は、図17におけるC−C断面図である。
図17及び図18に示すように、このアライニングプレート41は、下段面83の幅方向中央部に下段面83より上方に位置する(本例においては中段面82と高さが略等しい)第4面88が形成されている点においてのみ、そのような第4面が形成されていない第3実施形態の第1変形例と異なる。第4面88の幅方向の両端には奥行き方向に延びる一対の段差部89が形成されている。
このアライニングプレート41では、第4面88に対応する部分の板厚が下段面83のそれと略等しい。この結果、このアライニングプレート41の下面には、上方からみて、上段面81、中段面82、及び第4面88に対応する部分に連続する凹部86が形成されている。即ち、第3実施形態の第1変形例と比べて、凹部86の容積が大きい。この凹部86が、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
図19及び図20は、第3実施形態の第3変形例に係るアライニングプレート41を示す。なお、図20は、図19におけるD−D断面図である。
図19及び図20に示すように、このアライニングプレート41は、下段面83の幅方向中央部に下段面83より上方に位置する(中段面82と高さが略等しい)第4面88が形成され、且つ、中段面82の幅方向中央部に中段面82より上方に位置する(上段面81と高さが略等しい)第5面91が形成されている点においてのみ、そのような第4面及び第5面が形成されていない第3実施形態と異なる。第4面88の幅方向の両端には一対の段差部89が形成され、第5面91の幅方向の両端には奥行き方向に延びる一対の段差部92が形成されている。
このアライニングプレート41では、第4面88に対応する部分の板厚が下段面83のそれと略等しく、第5面91に対応する部分の板厚が中段面82のそれと略等しい。この結果、このアライニングプレート41の下面には、上方からみて、上段面81、第4面88、及び第5面91に対応する部分に連続する凹部86が形成されている。即ち、第3実施形態と比べて、凹部86の容積が大きい。この凹部86が、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
<第3実施形態の参考例>
図21及び図22は、第3実施形態の参考例(第1参考例)に係るアライニングプレート41を示す。なお、図22は、図21に示すアライニングプレート41を図中の右下側から見た側面図である。
図21及び図22に示すように、このアライニングプレート41は、上段面81に対応する部分の板厚が下段面83のそれより大きい(約3倍)点においてのみ、上段面81に対応する部分の板厚が下段面83のそれと略等しい第3実施形態と異なる。
この相違により、このアライニングプレート41の下面は全域に亘って平坦であり、その結果、凹部が形成されていない。即ち、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る部分が存在しない。
なお、第3実施形態、及び、その変形例では、アライニングプレート41の上面にて、高さが3段階に異なる互いに平行な複数の面を有しているが、高さが2段又は4段階以上に異なる互いに平行な複数の面を有していてもよい。また、段毎に含まれる位置決め孔61の数を変更することによって、段毎に一度に位置決め孔61に挿入される端子31の数を任意に変更することができる。
<第4実施形態>
次いで、図23〜図27を参照しながら、第4実施形態に係るコネクタについて説明する。第4実施形態に係るコネクタは、第1実施形態に係るコネクタに対し、主としてアライニングプレートが異なる。以下、第4実施形態に係るコネクタのアライニングプレート41を中心に説明する。なお、図24は、図23におけるE−E断面図であり、図25は、図23におけるF−F断面図である。
図23〜図25に示すように、第4実施形態に係るアライニングプレート41は、幅方向の両端がハウジング21に支持される細長の板状に形成されている。このアライニングプレート41の上面には、平坦な下段面93の幅方向中央部に下段面93より上方に位置する上段面94が形成されている。上段面94の幅方向の両端には一対の段差部95が形成されている。換言すると、アライニングプレート41は、回路基板への実装時に回路基板へ対面することになる実装側の側面(図23における下面)とは反対側の側面(図23における上面。第1面)において、回路基板への実装方向(図23における上下方向)における位置が異なる複数の面(凸形状の部分の上面、及び、凸形状の部分以外の部分の上面)を含む段差形状を有している。
上段面94に対応する部分の板厚が下段面93のそれと略等しい。この結果、このアライニングプレート41の下面(第2面)には、上方からみて、上段面94に対応する部分に凹部101が形成されている。この凹部101が、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る。
このアライニングプレート41には、複数の位置決め孔61が、奥行き方向の複数箇所(本例では、4箇所)のそれぞれにて、幅方向に沿って平行に配置されている。更に、このアライニングプレートの上面には、奥行き方向の複数箇所のそれぞれについて、奥行き方向の奥側から手前側に向けて順に、幅方向に整列する複数の位置決め孔61のそれぞれの開口から連続して上側に向けて突出し且つ幅方向に延びる壁部96〜99が形成されている。換言すると、複数の位置決め孔61は、壁部96〜99に沿ってアライニングプレート41の幅方向に並んでいる。更に、壁部96〜99は、壁部96,97,98,99の順に突出高さが高い。
このアライニングプレート41の幅方向の両端部には、ハウジング21の上述したプレート固定面27(図2及び図3を参照)に係止される一対の係止部102が設けられている。なお、アライニングプレート41は、必ずしも両端(係止部102)において係止される必要はなく、他の位置(例えば、後述する図29の貫通孔41aの配置を参照。)において係止されてもよい。
第4実施形態に係るアライニングプレート41によれば、複数の位置決め孔61を有することによって強度低下や成形時の反りが生じやすいアライニングプレート41の強度を、奥行き方向に沿う段差部95を上面に設けることによって高めることができ、しかも、成形時における反りを抑制することができる。また、その下面に設けられた凹部101を、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避するための「逃げ部」として機能させることができる。
また、図26及び図27に示すように、アライニングプレート41の上面を端子31側に向けた状態で、アライニングプレート41の複数の位置決め孔61に複数の端子31を挿入していく際、アライニングプレート41を斜めに傾けた状態を維持しながら、複数の端子31を壁部96〜99の側面に沿って位置決め孔61に向けて滑らせるように一度に挿入することができる。
より具体的には、図26に示すように、先ず、突出高さが最も高い壁部96に対応する幅方向に整列する複数の端子31の先端が、壁部96の側面に突き当てることにより拾われる(図26における点T1を参照。)。次いで、このように複数の端子31の先端が壁部96の側面に接触した状態を維持しながら、アライニングプレート41を端子31に更に近づけていくと、図27に示すように、壁部96の隣の壁部97に対応する幅方向に整列する複数の端子31の先端が、壁部97の側面に突き当てることにより拾われる(図27における点T1,T2を参照)。
このような壁部毎に端子31の先端を拾う作業が、壁部98,99についても順に行われる。そして、全ての壁部96〜99について端子31の先端を拾う作業が終了すると、次いで、全ての端子31が、壁部96〜99のそれぞれの側面に沿って位置決め孔61に向けて滑らせるように一度に挿入される。このため、アライニングプレート41への端子31の挿入作業が容易となり、組み付け時間の短縮を図ることができる。
<第4実施形態の参考例>
図28は、第4実施形態の参考例(第2参考例)に係るアライニングプレート41を示す。図28に示すように、このアライニングプレート41は、下段面93より上方に位置する上段面94が形成されていない点においてのみ、下段面93より上方に位置する上段面94が形成されている第4実施形態と異なる。
この相違により、このアライニングプレート41の下面には、全域に亘って平坦であり、その結果、凹部が形成されていない。即ち、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る部分が存在しない。
なお、第4実施形態では、アライニングプレート41の上面にて、奥行き方向の3箇所において複数の位置決め孔61及び対応する壁部がそれぞれ設けられているが、奥行き方向の1箇所のみにおいて複数の位置決め孔61及び壁部が設けられていてもよいし、奥行き方向の4箇所以上において複数の位置決め孔61及び対応する壁部がそれぞれ設けられていてもよい。
<第5実施形態>
次いで、図29〜図31を参照しながら、第5実施形態に係るコネクタについて説明する。第5実施形態に係るコネクタは、第1実施形態に係るコネクタに対し、主として、回路基板1とハウジング21とアライニングプレート41とを固定する係止構造が異なる。以下、第5実施形態に係るコネクタのアライニングプレート41と回路基板1とをハウジング21に固定する係止構造を中心に説明する。なお、図29は、アライニングプレート41に設けられる貫通孔41aの位置の例(3つの例)を表す図であり、図31は、図30に示すハウジング21の突起部103の拡大図である。
回路基板1とハウジング21とアライニングプレート41とを固定する係止構造に関し、本実施形態のアライニングプレート41には、ハウジング21に形成された突起部103(詳細は後述される。)が圧入される貫通孔41aが形成される。貫通孔41aの位置および数は、特に制限されず、ハウジング21の形状、実装対象の回路基板1のレイアウト、及び、要求される固定の強固さ等を考慮し、定められる。
例えば、図29(a)に示すように、アライニングプレート41の幅方向の両端部に、貫通孔41aが形成されてもよい。更に、図29(b)に示すように、アライニングプレート41の凸形状部51(段差形状の部分)に、貫通孔41aが形成されてもよい。加えて、図29(c)に示すように、アライニングプレート41の位置決め孔61が形成されている領域内に、貫通孔41aが形成されてもよい。
なお、後述するように、アライニングプレート41の貫通孔41aに圧入された突起部103(図30及び図31を参照。)は、回路基板1にまで達して回路基板1に係止されることになる。そのため、図29(b)のように凸形状部51に貫通孔41aを設ける場合、凸形状部51の下部(第1〜第4実施形態にて述べた逃げ部)に存在する実装部品P等と突起部103とが干渉しないように、貫通孔41aの位置が定められる。同様に、図29(c)のように位置決め孔61が形成されている領域内に貫通孔41aを設ける場合、回路基板1上のパターン配線等と突起部103とが干渉しないように、貫通孔41aの位置が定められる。なお、図29(a)のようにアライニングプレート41の両端部に貫通孔41aを設ける場合、一般に、回路基板1の端部(周縁部)に近い位置に突起部103が達することになるため、図29(a)及び図29(b)に示す場合に比べ、実装部品P及びパターン配線等と突起部103との干渉を避けることが容易である。
一方、図30及び図31に示すように、ハウジング21の回路基板1と対向する底面21aにおける貫通孔41aに対応する位置には、回路基板1への実装側(下側)に向けて突出する突起部103が形成されている。なお、図30では、便宜上、図29(a)のようにアライニングプレート41の両端部に貫通孔41aを設けた場合における断面図が図示されている。
このように、突起部103がアライニングプレート41の対応する貫通孔41aを貫通して回路基板1に形成された対応する取付孔1a(本例では、貫通孔)に係止されることにより、ハウジング21に、アライニングプレート41と回路基板1とが固定される。
図31に示すように、突起部103は、ハウジング21の底面21aから回路基板1への実装側(下側)に延びる第1段部104と、第1段部104から回路基板1への実装側(下側)に延びる第2段部105と、を有する。第2段部105の径方向の大きさは、第1段部104の径方向の大きさよりも小さい。第1段部104の側面には、周方向の複数箇所にて径方向外側に突出する凸部104aが形成され、第2段部105の側面には、周方向の複数箇所にて径方向外側に突出する凸部105aが形成されている。
そして、第1段部104の凸部104aがアライニングプレート41の貫通孔に圧入され、第2段部105の凸部105aが回路基板1の貫通孔に圧入されることによって、ハウジング21に、アライニングプレート41と回路基板1とが強固に固定され得る。
第5実施形態に係る係止構造によれば、アライニングプレート41と回路基板1とを共通の係止構造でハウジング21に固定することができる。このため、アライニングプレート41と回路基板1とを別々の係止構造でハウジングに固定する形態と比べて、コネクタの小型化を図ることができ、コストを低減できる。更に、組付け誤差を小さくできるため、回路基板のスルーホールと端子との位置ズレを低減でき、コネクタを実装する作業が容易になる。
<第5実施形態の変形例>
次いで、図32〜図34を参照しながら、第5実施形態の変形例に係るコネクタについて説明する。本変形例に係るコネクタは、第5実施形態に係るコネクタに対し、主として、ハウジング21に設けた突起部103が、アライニングプレート41及び回路基板1と係合するだけでなく、コネクタに取り付けられる防水用のケース200(筐体)とも係合する点において異なる。
具体的には、図32に示すように、本変形例に係るコネクタ11Aは、ハウジング21の端子保持部22及び図示しない回路基板1(図4を参照)を取り囲むように取り付けられたケース200を備えている。ケース200は、上側ケース201と下側ケース202とによって端子保持部22及び回路基板1を挟み込み、端子保持部22、上側ケース201及び下側ケース202によって画成される空間(内部空間)内に回路基板1(及び端子保持部22の内側の端子。図2等を参照)を収容するようになっている。ケース200は、端子保持部22の外周面と上側ケース201及び下側ケース202の内周面とを接着し、上側ケース201のリブ201aと下側ケース202のリブ202aとを接着することにより、ハウジング21に固定されている。ケース200は、このように固定されることによって回路基板1及びコネクタ11Aの端子保持部22の内側の端子(図2等を参照)等を周囲から隔離し、これら部材の防水を図ると共に、これら部材を外部からの衝撃等から保護するようになっている。
図33に示すように、本変形例において、ハウジング21に設けられる突起部103は、上述した第1段部104及び第2段部105に加え、第2段部105から延びる第3段部106を更に有する。第3段部106は、第1段部104及び第2段部105と同様、ハウジング21の底面21aから回路基板1への実装側(後述する図34における下側)に延びている。第3段部106の径方向の大きさは、第2段部105の径方向の大きさよりも更に小さい。第3段部106の側面には、第1段部104及び第2段部105と同様、周方向の複数箇所にて径方向外側に突出する凸部106aが形成されている。
図34に示すように、突起部103の第1段部104は、アライニングプレート41に形成された貫通孔41aに圧入され、第2段部105は、回路基板1に形成された取付孔1a(本例では、貫通孔)に圧入されている。更に、突起部103の第3段部106は、下側ケース202の内壁面に形成された取付溝202b(凹部)に圧入されている。これにより、ハウジング21にアライニングプレート41及び回路基板1が固定されると共に、ハウジング21が下側ケース202に固定される。
本変形例に係る係止構造によれば、複数の部材(ハウジング21、アライニングプレート41、回路基板1及び下側ケース202)が単一の突起部103によって固定されることになる。そのため、これら部材を複数の(別々の)係止部などによって固定する場合に比べ、各部材の組付け誤差が小さくなる。その結果、回路基板1のスルーホール2と端子31との位置ズレを低減でき、コネクタ11Aを回路基板1に実装する作業が容易になる。更に、これら部材を複数の係止部などによって固定する場合に比べ、係止部の数を低減できるため、コネクタ11Aをより小型化できると共に、コネクタ11Aの製造コストを低減できる。
<第5実施形態の参考例>
図35は、第5実施形態の参考例(第3参考例)に係るアライニングプレート41を示す。
図35(a)〜(c)に示すように、これらアライニングプレート41は、凸形状部51(段差形状の部分)を有さない点において、第5実施形態および第5実施形態の変形例(図29〜図34)と異なる。換言すると、これらアライニングプレート41の下面は全域に亘って平坦であり、回路基板1への実装時に回路基板1上の実装部品Pとの干渉を回避する「逃げ部」として機能し得る部分が存在しない。
このように「逃げ部」を有さないアライニングプレート41であっても、第5実施形態および第5実施形態の変形例に示す係止構造(具体的には、ハウジング21に設けられた突起部103、アライニングプレート41に設けられた貫通孔41a及び回路基板1の取付孔1aによる係止構造、並びに、その係止構造に更にケース200の取付溝202bを追加した係止構造)に適用することが可能である。
<第6実施形態>
次いで、図36〜図38を参照しながら、第6実施形態に係るコネクタについて説明する。第6実施形態に係るコネクタは、第1実施形態に係るコネクタに対し、主として、位置決め孔61の孔形状が異なる。以下、第6実施形態に係るコネクタのアライニングプレート41の孔形状を中心に説明する。なお、図36〜図38は、アライニングプレート41に設けられる位置決め孔61の孔形状を説明するための図である。
図36(a)に示すように、アライニングプレート41は、板状の形状を有すると共に、厚さ方向にアライニングプレート41を貫通する複数の位置決め孔61を有している。なお、位置決め孔61には、ハウジング21に固定された端子31(より具体的には、端子31の実装端子部31b)が挿通されることになる。
図36(b)及び図36(c)に示すように、アライニングプレート41は、第1の側面41b(第1面)と第2の側面41c(第2面)とを有している。なお、第2の側面41c(第2面)は、回路基板1への実装時に回路基板1へ対面することになる実装側の側面であり、第1の側面41b(第1面)は、実装側の側面とは反対側の側面である。位置決め孔61は、第1の側面41bにおいて開口部61aを有し、第2の側面41cにおいて開口部61bを有している。
位置決め孔61の孔形状について述べると、まず、第1の側面41bにおける開口面積(開口部61aの開口面積)よりも、第2の側面41cにおける開口面積(開口部61bの開口面積)が小さい。更に、位置決め孔61の孔壁面61cは、第1の側面41bにおける開口縁(開口部61aの開口縁)と、第2の側面41cにおける開口縁(開口部61bの開口縁)と、を繋ぐと共に、実装方向(図36の上下方向)に対して傾斜している。換言すると、位置決め孔61の孔壁面61cの全体が、実装方向に対して傾斜している。
これに対し、図37に示すように、第1実施形態におけるアライニングプレート41に設けられた位置決め孔61(図8も参照)は、実装方向に対して傾斜した孔壁面61c1(図37の上側部分)と、実装方向に対して略平行な孔壁面61c2(図37の下側部分)と、を有している。但し、第1実施形態と第6実施形態とでは、開口部61a及び開口部61bの開口面積は同一である。そのため、第1実施形態における孔壁面61c1の傾斜角度θは、第6実施形態における孔壁面61cの傾斜角度θ(図36)よりも大きい。なお、第1実施形態における孔壁面61c1の傾斜角度θは、上述した従来コネクタ等に用いられる一般的なアライニングプレートにおける傾斜角度と同等であり、約45度である。
逆に、第6実施形態の位置決め孔61の傾斜角度θ(図36)は、上述した孔形状に起因し、第1実施形態の位置決め孔61の傾斜角度θ(図37)と比べ、開口部61a及び開口部61bの開口面積が同一であっても、小さくなっている。より具体的には、第6実施形態の位置決め孔61によれば、開口部61a及び開口部61bの開口面積を変更することなく(換言すると、アライニングプレート41の全体構造に大きな変更を加えることなく)、孔壁面61cの傾斜角度θを最小化できることになる。なお、発明者が行った検討等によれば、第6実施形態における孔壁面61cの傾斜角度θは、(一般的な厚さのアライニングプレート41に一般的な大きさの開口部61a及び開口部61bを設ける場合であれば)25度以下にまで小さくなる。
ここで、図36(c)に示すように、位置決め孔61に端子31を挿通する際、孔壁面61cの傾斜角度θが小さいほど、実装方向(図中の矢印方向)に進む端子31の先端と、孔壁面61cと、の間の摩擦力を小さくできる。この理由は、端子31と孔壁面61cとの接触点において端子31が孔壁面61cに及ぼす垂直応力が、孔壁面61cの傾斜角度θが小さいほど低下するためである。なお、摩擦力は、摩擦係数と垂直応力との積にて算出される。
上述した摩擦力の低減により、アライニングプレート41を端子31に(ひいてはハウジング21に)容易に組み付けることができる。よって、組み付けの作業性を向上できる。特に、この組み付けの容易さは、端子31の数が多いほど(摩擦力の合計が過大となってアライニングプレート41の組み付け自体が不可能となることを防止できるため)作業性の向上により大きく貢献することになる。
更に、上記説明から理解される通り、図38に示す例のように、位置決め孔61の孔壁面61cが、開口部61aの開口縁と、開口部61bの開口縁の近傍の孔壁面61dと、を繋ぐ場合であっても(即ち、実装方向に対して略平行な孔壁面61c2が、開口部61bの近傍に僅かに存在しても)、上述したように組み付けの作業性を向上させ得る。なお、発明者が行った検討等によれば、孔壁面61c1の傾斜角度θが25度以下となる範囲内であれば、開口部61bの近傍に孔壁面61c2が存在しても、組み付けの作業性を十分に向上できる。よって、上述した「近傍」は、孔壁面61c1の傾斜角度θが25度以下となる範囲内と言い換え得る。
<他の参考例>
次いで、第4参考例に係るコネクタについて説明する。なお、第1実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明を省略する。
図39は、第4参考例に係るコネクタを説明する後方から視た斜視図である。図40は、第4参考例に係るコネクタを説明する裏面図である。図41は、コネクタを構成するアライニングプレートの斜視図である。図42は、ハウジングに対するアライニングプレートの動きを説明する図であって、図42(a)および図42(b)は、それぞれ後方側から視た一部の斜視図である。図43は、第4参考例の変形例に係るコネクタを説明する裏面図である。
図39及び図40に示すように、第4参考例に係るコネクタ11Bも、回路基板1に実装される基板実装型コネクタである。このコネクタ11Bでは、ハウジング21に対し、アライニングプレート41が上下方向へ移動可能に設けられている。なお、このコネクタ11Bは、一つの接合部12を有しており、この接合部12に相手側コネクタが接合される。
ハウジング21には、端子31の両側を覆う側面板26の対向面である内面側に、上下方向に沿うスライド溝28が形成されている。
図41に示すように、アライニングプレート41は、その両端部に、係合突起42が形成されている。また、アライニングプレート41には、その両端部に、回路基板1への装着方向である下方へ突出する側壁部43が形成されている。これにより、アライニングプレート41は、回路基板1への実装側に凹部44が形成される。
アライニングプレート41は、その係合突起42がハウジング21のスライド溝28に係合された状態でハウジング21に装着される。これにより、アライニングプレート41は、ハウジング21に対して上下方向に移動可能に支持される。アライニングプレート41は、スライド溝28の下端に配置された端子保護位置と、スライド溝28の上端に配置された端子実装位置との間で上下方向に移動される。また、ハウジング21には、スライド溝28に、爪等のロック部(図示省略)が設けられており、ロック部は、端子実装位置へ移動したアライニングプレート41をロックし、アライニングプレート41を端子実装位置でガタツキなく保持する。
図42(a)に示すように、端子保護位置にアライニングプレート41が配置された状態では、アライニングプレート41の位置決め孔61に、端子31の実装端子部31bの先端部分が挿し込まれた状態とされる。また、アライニングプレート41の側壁部43は、端子31の実装端子部31bよりも下方へ突出された状態とされる。これにより、端子31の実装端子部31bは、その先端部分がアライニングプレート41で保持され、また、アライニングプレート41の凹部44内に配置される。これにより、端子31は、その実装端子部31bの先端部分がアライニングプレート41で整列され、さらに、その周囲がアライニングプレート41で囲われて保護され、他部品等との干渉などによる外部衝撃が抑制される。
図42(b)に示すように、端子実装位置にアライニングプレート41が配置された状態では、アライニングプレート41がハウジング21の上方へ移動されることにより、端子31の実装端子部31bがアライニングプレート41に対して相対的に下方へ移動する。これにより、端子31の実装端子部31bがアライニングプレート41から下方へ大きく突出された状態となり、このアライニングプレート41から突出された端子31の実装端子部31bは、回路基板1のスルーホール2へ挿入可能となる。
第4参考例に係るコネクタ11Bを回路基板1に実装するには、アライニングプレート41を端子保護位置に配置させたコネクタ11Bを回路基板1におけるコネクタ実装位置へ上方から近接させて載置させる(図40を参照)。このとき、端子31は、その実装端子部31bの先端部分の周囲がアライニングプレート41の凹部44内に配置されて保護されているので、他部品等との干渉などによる外部衝撃が抑制される。また、アライニングプレート41の側壁部43が、端子31の実装端子部31bよりも下方へ突出されているので、回路基板1へ載置させた際に、アライニングプレート41の側壁部43が回路基板1の表面に当接される。これにより、端子31の実装端子部31bの先端が回路基板1の表面に接触することによる衝撃も防止される。また、アライニングプレート41の側壁部43が回路基板1の表面に当接されることにより、アライニングプレート41と回路基板1との間には、回路基板1への実装側の凹部44と回路基板1の表面との間に実装空間Sが形成される。したがって、回路基板1に実装された実装部品Pにアライニングプレート41が干渉することもない。
次いで、回路基板1のスルーホール2に端子31の実装端子部31bの位置を合わせながら、ハウジング21を回路基板1側へ押圧する。すると、図42(b)に示すように、アライニングプレート41がハウジング21に対して相対的に上方へ移動することにより、端子31の実装端子部31bがアライニングプレート41に対して下方へ突出し、スルーホール2へ挿入される。アライニングプレート41がハウジング21の端子実装位置に配置されると、スライド溝28のロック部によってアライニングプレート41がハウジング21にロックされ、ガタツキなく保持される。
その後、スルーホール2へ挿入された端子31の実装端子部31bをハンダ付けする。このとき、アライニングプレート41は、回路基板1との間に隙間をあけて配置されるので、回路基板1の表面から盛り上がるハンダの半田フィレット部Fに干渉することもない。
このように、第4参考例に係るコネクタ11Bによれば、両端に側壁部43を設けてアライニングプレート41を凸形状とすることにより、アライニングプレート41の強度を容易に高めることができ、成形時における反りを抑制することができる。また、アライニングプレート41の回路基板1への実装側の凹部44と回路基板1との間の実装空間Sに配置されるように回路基板1へ実装部品Pを実装することができる。
また、アライニングプレート41を端子保護位置に配置させることにより、端子31の実装端子部31bの先端部分の周囲をアライニングプレート41で囲って保護し、他部品等との干渉などによる外部衝撃を抑制することができる。また、ハウジング21を回路基板1に近接させてアライニングプレート41の側壁部43を回路基板1に当接させてアライニングプレート41を端子実装位置に配置させることにより、端子31の実装端子部31bの先端を凹部44よりも回路基板1への実装側へ突出させてスルーホール2に挿入させることができる。
これにより、回路基板1への実装前における端子31の変形などの損傷をなくしつつ、回路基板1へ円滑に実装することができる。
なお、第4参考例においても、図43に示すように、アライニングプレート41における長手方向の中央部分に、ハウジング21への装着側へ突出する凸形状部51を形成しても良い。このように、凸形状部51を有するアライニングプレート41を備えれば、凸形状部51によってアライニングプレート41の強度をさらに高めることができ、しかも、成形時における反りを抑制することができる。これにより、アライニングプレート41の位置決め孔61へ端子31の実装端子部31bを挿通させることにより、端子31の実装端子部31bを位置決めして精度良く整列させることができる。
しかも、回路基板1に実装すると、アライニングプレート41の長手方向中央部分での実装空間Sの高さを大きくすることができ、実装空間Sに配置される実装部品Pとの干渉をさらに確実に回避できる。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係るコネクタの実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(8)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
ハウジング(21)と、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子(31)と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔(61)を有するアライニングプレート(41)と、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板(1)のスルーホール(2)に挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタ(11A)であって、
前記アライニングプレート(41)は、
前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面(図4での下面)とは反対側の側面である第1面(図4での上面)において、前記回路基板への実装方向(図4の上下方向)における位置が異なる複数の面(51の面と61の面)を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面(図4での下面)において、前記回路基板上の実装部品(P)との干渉を回避するための逃げ部(55)を有する、
コネクタ。
(2)
上記(1)に記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
前記逃げ部として、前記第2面(下面)の前記実装部品と対面することになる位置に凹部(55)を有し、且つ、前記段差形状として、前記第1面(上面)の前記凹部に対応する位置に凸形状(51)を有する、
コネクタ。
(3)
上記(2)に記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
前記回路基板(1)への実装時において、前記凹部(55)以外の前記第2面(52の下面)が、前記実装部品(P)の上面よりも前記回路基板(1)の表面に近く、且つ、前記回路基板のスルーホール(2)周辺に形成される半田フィレット部(F)の頂点よりも前記回路基板の表面から離れる、ように構成され、
前記回路基板への実装時において、前記凹部(55)を画成する前記第2面(54の下面)が、前記実装部品(P)の上面よりも前記回路基板(1)から離れる、ように構成されている、
コネクタ。
(4)
上記(1)〜上記(3)の何れか一つに記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
板状の形状を有すると共に、
前記段差形状が、
前記実装方向(図12の上下方向)における位置が異なる複数の面(71〜73)が前記アライニングプレートの幅方向(図12の左右方向)に並んだ形状であり、
前記複数の位置決め孔(61)が、
前記段差形状を構成する前記複数の面(71)〜73)の各々に設けられている、
コネクタ。
(5)
上記(1)〜上記(3)の何れか一つに記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
板状の形状を有すると共に、
前記段差形状が、
前記実装方向(図13の上下方向)における位置が異なる複数の(81,82,83)面が前記アライニングプレートの幅方向と直交する奥行き方向(図13の前後方向)に並んだ形状であり、
前記複数の位置決め孔(61)が、
前記段差形状を構成する前記複数の面(81)〜83)の各々に設けられている、
コネクタ。
(6)
上記(1)〜上記(5)の何れか一つに記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
板状の形状を有すると共に、前記実装方向(図23の上下方向)に沿って前記第1面(上面)から突出し且つ該アライニングプレートの幅方向(図23の左右方向)に延びる壁部(96)〜99)を有し、
前記複数の位置決め孔(61)が、
前記壁部(96)〜99)に沿って前記アライニングプレートの幅方向(左右方向)に並んでいる、
コネクタ。
(7)
上記(1)〜上記(6)の何れか一つに記載のコネクタにおいて、
前記アライニングプレート(41)が、
板状の形状を有すると共に一又は複数の貫通孔(41a)を有し、
前記ハウジング(21)が、
前記回路基板(1)への実装時に前記回路基板へ対面することになる前記実装側の側面(図30での下面)において、前記貫通孔(41a)に対応する位置に前記実装方向(図30の上下方向)に沿って突出する一又は複数の突起部(103)を有し、
前記一又は複数の突起部(103)の各々が、
前記貫通孔(41a)の孔径に対応した第1段部(104)と、前記回路基板に設けられた取付孔(1a)の孔径に対応した第2段部(105)と、を有する、
コネクタ。
(8)
上記(1)〜上記(7)の何れか一つに記載のコネクタにおいて、
前記複数の位置決め孔(61)の孔形状が、
前記第1面(41b)における開口面積よりも前記第2面(41c)における開口面積が小さく、且つ、前記第1面における開口縁(61aの開口縁)と、前記第2面における開口縁(61bの開口縁)又は前記第2面における開口縁の近傍の孔壁面(61d)と、を繋いで前記実装方向(図36の上下方向)に対して傾斜する孔壁面(61c)を有する、孔形状である、
コネクタ。
1 回路基板
2 スルーホール
11A コネクタ
11B コネクタ
21 ハウジング
31 端子
41 アライニングプレート
43 側壁部
51 凸形状部(凸形状)
53 側壁部
54 上壁部
55,76,86,101 凹部(逃げ部)
61 位置決め孔
61a,61b 開口部
61c 孔壁面
74,75,84,85,89,92,95 段差部
96,97,98,99 壁部
103 突起部
G 隙間
θ 傾斜角度

Claims (7)

  1. ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
    前記アライニングプレートは、
    前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有し、
    前記アライニングプレートが、
    前記逃げ部として、前記第2面の前記実装部品と対面することになる位置に凹部を有し、且つ、前記段差形状として、前記第1面の前記凹部に対応する位置に凸形状を有する、
    コネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタにおいて、
    前記アライニングプレートが、
    前記回路基板への実装時において、前記凹部以外の前記第2面が、前記実装部品の上面よりも前記回路基板の表面に近く、且つ、前記回路基板のスルーホール周辺に形成される半田フィレット部の頂点よりも前記回路基板の表面から離れる、ように構成され、
    前記回路基板への実装時において、前記凹部を画成する前記第2面が、前記実装部品の上面よりも前記回路基板から離れる、ように構成されている、
    コネクタ。
  3. ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
    前記アライニングプレートは、
    前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有し、
    前記アライニングプレートが、
    板状の形状を有すると共に、
    前記段差形状が、
    前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向に並んだ形状であり、
    前記複数の位置決め孔が、
    前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に設けられている、
    コネクタ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のコネクタにおいて、
    前記アライニングプレートが、
    板状の形状を有すると共に、
    前記段差形状が、
    前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向と直交する奥行き方向に並んだ形状であり、
    前記複数の位置決め孔が、
    前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に設けられ、
    前記逃げ部が、前記実装方向における位置が異なる複数の面が、前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に対応して前記奥行き方向に並んだ凹形状で構成され、
    前記段差形状を構成する前記複数の面の各々に対応する部分の前記アライニングプレートの板厚が一定となっている、
    コネクタ。
  5. ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられた複数の端子と、前記ハウジングに取り付けられると共に前記複数の端子が挿通される複数の位置決め孔を有するアライニングプレートと、を備え、前記位置決め孔に挿通された前記端子を回路基板のスルーホールに挿入するように前記回路基板に実装される、基板実装型のコネクタであって、
    前記アライニングプレートは、
    前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる実装側の側面とは反対側の側面である第1面において、前記回路基板への実装方向における位置が異なる複数の面を含む段差形状を有し、且つ、前記実装側の側面である第2面において、前記回路基板上の実装部品との干渉を回避するための逃げ部を有し、
    前記段差形状が、
    前記実装方向における位置が異なる複数の面が前記アライニングプレートの幅方向に並んだ形状であり、
    前記アライニングプレートが、
    板状の形状を有すると共に、前記アライニングプレートの幅方向と直交する奥行き方向の複数箇所のそれぞれにおいて前記実装方向に沿って前記第1面から突出し且つ該アライニングプレートの幅方向に延びる複数の壁部を有し、
    前記複数の位置決め孔が、
    前記複数の壁部の各々に沿って前記アライニングプレートの幅方向に並び、
    前記複数の壁部の前記第1面からの突出高さが、前記奥行き方向の一側から他側に向けて順に大きくなっており
    各前記壁部は、前記奥行き方向の対応する位置にて前記幅方向に並ぶ前記複数の位置決め孔のそれぞれの開口から連続して前記第1面から突出している、
    コネクタ。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のコネクタにおいて、
    前記アライニングプレートが、
    板状の形状を有すると共に一又は複数の貫通孔を有し、
    前記ハウジングが、
    前記回路基板への実装時に前記回路基板へ対面することになる前記実装側の側面において、前記貫通孔に対応する位置に前記実装方向に沿って突出する一又は複数の突起部を有し、
    前記一又は複数の突起部の各々が、
    前記貫通孔の孔径に対応した第1段部と、前記回路基板に設けられた取付孔の孔径に対応した第2段部と、を有し、
    前記第1段部の側面には、周方向の複数箇所それぞれにて径方向外側に突出すると共に前記貫通孔に圧入される複数の第1凸部が形成され、
    前記第2段部の側面には、周方向の複数箇所それぞれにて径方向外側に突出すると共に前記取付孔に圧入される複数の第2凸部が形成された、
    コネクタ。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のコネクタにおいて、
    前記複数の位置決め孔の孔形状が、
    前記第1面における開口面積よりも前記第2面における開口面積が小さく、且つ、前記第1面における開口縁と、前記第2面における開口縁と、を繋いで前記実装方向に対して傾斜する孔壁面を有する、孔形状である、
    コネクタ。
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