JP6471584B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
特許文献1には、インクを噴射する噴射ヘッドを有するヘッドアセンブリと、ヘッドアセンブリの底面に押し付けて噴射ヘッドとの間に密閉空間を形成するキャップ部と、廃液タンクと、キャップ部と廃液タンクとを接続する吸引チューブと、吸引チューブの途中部位に設けられた吸引ポンプと、キャップ部に接続された大気開放チューブと、大気開放チューブの途中部位に設けられた大気開放弁とを含むインクジェットプリンタについて記載されている。このインクジェットプリンタは、大気開放弁を閉鎖し、キャップ部をヘッドアセンブリに押し付けて密閉空間を形成している状態で吸引ポンプを作動させることで、キャップ部の凹部内を減圧し、噴射ヘッドのノズルからインクを吸引して排出させる(吸引パージ)。そして、大気開放弁を開放してから吸引ポンプを作動させることで、排出されたキャップ部内のインクを廃液タンクに排出させる。
特開2010−221460号公報
上記特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいては、ヘッドアセンブリの底面であって噴射ノズル近傍に異物(例えば、澱粉(コーンスターチ)、紙粉)が付着した場合、上述の吸引パージを数回実行する必要が生じる。噴射ノズル内の増粘インクなどを排出する場合は、吸引パージを1度行えば、回復させることが可能である。しかし、噴射ノズル近傍に異物が付着している場合、噴射ノズルから単にインクを排出するだけでは除去されにくいため、当該吸引パージを数回実行しなければならない。この結果、異物を除去するためのインクの消費量が多くなる。
そこで、本発明の目的は、吐出面に付着した異物を除去するための液体消費量を抑制することが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、記録媒体を搬送する搬送機構と、前記記録媒体に液体を吐出するための吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、凹部を有するキャップと、前記吐出口を覆うように前記キャップを前記吐出面に当接させて前記吐出面と前記凹部により内部空間を形成する当接状態と、前記キャップを前記吐出面から離隔させる離隔状態とを選択的にとるように、前記液体吐出ヘッドと前記キャップの少なくとも一方を移動させる移動機構と、前記当接状態のときに形成される前記内部空間に一端が繋がる第1流路と、前記当接状態のときに形成される前記内部空間に一端が繋がり、他端が外部に開放された第2流路と、前記第1流路の他端に接続され、前記第1流路の減圧及び加圧を選択的に行うポンプと、前記第2流路に設けられ、前記第2流路の前記他端を介して前記内部空間を外部に連通させる連通状態と、前記第2流路の前記他端を介した前記内部空間の外部との連通を遮断する遮断状態とに切換可能な切換機構と、前記移動機構、前記ポンプ及び前記切換機構を制御する制御部とを備えている。そして、前記制御部は、前記切換機構を前記遮断状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路及び前記内部空間を減圧し、前記吐出口から前記内部空間及び前記第1流路に液体を排出させる液体排出処理と、前記液体排出処理の後、前記切換機構を前記連通状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路を加圧し、前記液体排出処理で排出された液体のうち前記第1流路にある液体を前記内部空間に、前記内部空間にある液体を前記第2流路に流す液体逆流処理とを実行し、前記液体逆流処理において、前記第1流路から前記内部空間に液体が流入することで、前記内部空間の液体が前記吐出面に接触しつつ前記吐出面に沿って流れる。
本発明の液体吐出装置によると、吐出口の吐出性能を回復するための液体排出処理で排出された凹部の内部空間及び第1流路の液体が、液体逆流処理で第2流路に流れる。このとき、内部空間の液体が吐出面に接触しつつ吐出面に沿って流れることによって、吐出面に付着した異物(コンスターチ、紙粉など)を液体で流して除去することが可能となる。したがって、吐出面に付着した異物を除去するための液体排出を繰り返して行う必要がなくなり、液体消費量を抑制することができる。
複合機の斜視図である。 図1に示すプリンタ部の内部構造を示す概略側面図である。 図1に示すプリンタ部の概略的な平面図である。 (a)は図3に示すメンテナンス部の概略断面図であり、(b)はキャップの概略平面図である。 制御部のブロック図である。 メンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 メンテナンス動作の状況を示す状況図である。 本発明の一実施形態の変形例におけるメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るプリンタ部が採用された複合機1について説明する。複合機1は、図1に示す状態に設置されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向A1、前後方向A2、及び左右方向A3である。図1に示す3つの方向は、他の図面においても同様である。
<複合機1の概要>
図1に示すように、複合機1は、概ね薄型の直方体に形成されており、その上面に表示部及び操作ボタンなどを有する。本発明の液体吐出装置の一例であるプリンタ部10が、複合機1の下部に設けられている。複合機1は、スキャナ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部10は筐体11を有する。筐体11の前壁11aの略中央には、開口12が形成されている。給紙トレイ15及び排紙トレイ16が、上下2段に設けられている。給紙トレイ15は、開口12から前後方向A2に挿抜可能、すなわち、筐体11から着脱可能に構成されている。所望のサイズの用紙Pが給紙トレイ15に載置される。複合機1は、パーソナルコンピュータ(以下PCと称する)などの外部機器と接続可能であり、PCからの記録指令に基づいて記録動作を実行する。また、ユーザによる操作ボタンの操作によっても各種機能を実行する。
<プリンタ部10の内部構造>
次に、プリンタ部10の内部構造について説明する。図2及び図3に示すように、プリンタ部10は、給送部20と、搬送ローラ対35と、記録部40と、ホルダ17と、排紙ローラ対36と、ASF(Auto Sheet Feed)モータ20M(図5参照)と、LF(Line Feed)モータ35M(図5参照)と、メンテナンス部60と、制御部5(図5参照)とを含む。給送部20は、給紙トレイ15に載置される用紙Pを搬送路25へ給送する。搬送ローラ対35は、給送部20によって給紙された用紙Pを記録部40に搬送する。記録部40は、例えば、インクジェット記録方式の構成を有し、搬送ローラ対35によって搬送された用紙Pに画像を記録する。排紙ローラ対36は、記録部40によって記録された用紙Pを排紙トレイ16に排紙する。これら給送部20、搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36によって、用紙Pを搬送する搬送機構が構成されている。
ホルダ17は、図3に示すように、筐体11内の前方右側に設けられている。ホルダ17には、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)をそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ18a〜18dが取り外し可能に装着される。
<給送部20>
図2に示すように、給送部20が給紙トレイ15の上側に設けられている。給送部20は、給紙ローラ21とアーム22を有する。給紙ローラ21は、アーム22の先端に軸支されている。アーム22は、支軸22aに回動自在に支持され、バネなどにより付勢されて給紙ローラ21が給紙トレイ15に接触するように下側へ回動されている。また、アーム22は、給紙トレイ15の挿抜の際に上方へ退避可能に構成されている。給紙ローラ21は、伝達機構(不図示)を介してASFモータ20Mの動力が伝達されて回転し、給紙トレイ15内に積載された用紙Pが、搬送路25へ給送される。
<給紙トレイ15>
図2に示すように、給紙トレイ15は、斜壁部15aを有する。斜壁部15aは、給紙トレイ15に載置される用紙Pが給紙ローラ31によって給送されるときに、用紙Pを搬送路25に案内する。
<搬送路25>
搬送路25は、図2に示すように、所定間隔で対向する外側ガイド25a及び内側ガイド部材25bによって形成されている。搬送路25は、給紙トレイ15の後側の端部から上方且つプリンタ部10の前側へ曲がって構成されている。給紙トレイ15から給送された用紙Pは、搬送路25により下方から上方へUターンするように案内されて記録部40に至る。
<搬送ローラ対35、及び、排紙ローラ対36>
搬送ローラ対35は、下側に配置された搬送ローラ35aと上側に配置されたピンチローラ35bとを有する。搬送ローラ35aは、伝達機構(不図示)を介してLFモータ35Mの動力が伝達されて回転する。ピンチローラ35bは、搬送ローラ35aの回転に伴って連れ回る。搬送ローラ35aとピンチローラ35bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを記録部40へ搬送する。
排紙ローラ対36は、下側に配置された排紙ローラ36aと、上側に配置された拍車ローラ36bとを有する。排紙ローラ36aは、伝達機構(不図示)を介してLFモータ35Mの動力が伝達されて回転する。拍車ローラ36bは、排紙ローラ36aの回転に伴って連れ回る。排紙ローラ36aと拍車ローラ36bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを排紙トレイ16に搬送する。
<記録部40>
図2及び図3に示すように、記録部40は、記録ヘッド41(液体吐出ヘッド)と、ヘッド移動機構50と、プラテン6とを有する。ヘッド移動機構50は、キャリッジ51を含む。キャリッジ51は、走査方向(左右方向A3であって、用紙Pの搬送方向と直交する方向)へ往復移動する。記録ヘッド41は、キャリッジ51に支持されている。
記録ヘッド41は、ヘッド本体42と、4つのサブタンク43a〜43dとを有する。ヘッド本体42の下面は、当該記録ヘッド41の下方に搬送された用紙Pに対してインクを吐出する複数の吐出口41aが形成された吐出面41bである。複数の吐出口41aは、図3に示すように、搬送方向に沿って配列された吐出口列が走査方向に4列形成されるように配置されている。本実施形態において、図3中最も右側の吐出口列に属する吐出口41aからは、ブラックインクが吐出され、他の3列の吐出口列に属する吐出口41aからは、カラーインク(マゼンタ、シアン、イエロー)が吐出される。ヘッド本体42は、記録指令に基づく制御部5の制御により、吐出口41aから各色のインクを微小なインク滴として吐出する。
4つのサブタンク43a〜43dは、走査方向に沿って並べて配置されている。また、これら4つのサブタンク43a〜43dにはチューブジョイント44が一体的に設けられている。そして、チューブジョイント44に連結された可撓性の4本のチューブ(不図示)を介して、4つのサブタンク43a〜43dと4つのインクカートリッジ18a〜18dとがそれぞれ接続されている。4つのサブタンク43a〜43dは、ヘッド本体42に各色のインクを供給する。
記録ヘッド41の下方には、搬送ローラ対35によって搬送される用紙Pを支持するプラテン6が配設されている。プラテン6は、キャリッジ51の往復移動範囲のうち、用紙Pが通過する部分に配設されている。プラテン6の幅は、搬送可能な用紙Pの最大幅より十分に大きいので、搬送路25を搬送される用紙Pは常にプラテン6上を通過する。このプラテン6上の領域が画像記録領域G1となっている。
ヘッド移動機構50は、図3に示すように、一対のガイドレール52、及び、ベルト伝達機構53を含む。一対のガイドレール52は、前後方向A2に離隔して配置され、左右方向A3に互いに平行に延在している。キャリッジ51は、これら一対のガイドレール52を跨ぐように配置され、当該一対のガイドレール52上を左右方向A3に沿って往復移動される。
また、ベルト伝達機構53は、2つのプーリ54,55と、無端状のタイミングベルト56と、CRモータ50Mとを含む。2つのプーリ54,55は、左右方向A3に互いに離隔して配置され、タイミングベルト56が架け渡されている。プーリ54は、CRモータ50Mの駆動軸と連結されており、CRモータ50Mが駆動されることで、タイミングベルト56が走行し、キャリッジ51とともに記録ヘッド41が走査方向に移動する。
記録ヘッド41は、記録指令に基づく制御部5の制御により、吐出口41aから各色のインクを吐出する。つまり、キャリッジ51が左右方向A3へ往復移動することにより、記録ヘッド41が用紙Pに対して走査されると共に、吐出口41aから、各色のインクを吐出することで、プラテン6上を搬送される用紙Pに画像が記録される。なお、プリンタ部10内には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ(不図示)が設けられている。一方、キャリッジ51には、発光素子と受光素子とを有する透過型の位置検出センサ(不図示)が設けられている。そして、プリンタ部10は、キャリッジ51の移動中に位置検出センサが検出したリニアエンコーダの透光部の計数値から、キャリッジ51の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっており、CRモータ50Mの回転駆動が制御される。
<メンテナンス部60>
次に、メンテナンス部60について、図3及び図4を参照しつつ説明する。メンテナンス部60は、吐出面41bに形成された吐出口41aからインクを排出させ、記録ヘッド41内の気泡や吐出口41a内の増粘インクなどの除去、吐出口41a近傍に付着した異物(紙粉や澱粉)の除去などを行う。メンテナンス部60は、図3に示すように、プラテン6の右側に設けられている。メンテナンス部60が配置される具体的な位置は、画像記録領域G1から右側に外れるメンテナンス領域G2に配置されている。メンテナンス部60は、キャップ61と、ワイパ62と、キャップ移動機構63と、ポンプ66と、廃液タンク68と、切換弁71と、タンク72と、ヒータ73と、4つの配管74〜77とを含む。
キャップ61は、ゴムや合成樹脂などの可撓性を有する材料で形成されており、図4(a)に示すように、メンテナンス位置に配置された記録ヘッド41の吐出面41bに向かって開口する凹部61aを有する。凹部61aの上端周縁部は、図4(a)に示すように、メンテナンス位置に配置された記録ヘッド41の吐出面41bの周縁部と当接可能に形成されている。このため、キャップ61と吐出面41bとが当接したとき(当接状態)、キャップ61によって複数の吐出口41aが覆われる。キャップ61の内底面61bには、2つの連通孔61c,61dが形成されている。これら連通孔61c,61dは、図4(b)に示すように、内底面62bの左右方向A3の中央において、前後方向A3に互いに離隔して配置されている。また、連通孔61c,61dは、キャップ61が吐出面41bと当接した当接状態において、前後方向Aに関して、吐出面41bの吐出口41aよりも外側の領域とそれぞれ対向する位置に形成されている。つまり、連通孔61c,61dは、当接状態において、前後方向Aに関して複数の吐出口41aを挟む位置に配置されている。
キャップ61の凹部61a内には、図4に示すように、板状部材64が配置されている。板状部材64は、図4(b)に示すように、凹部61aの開口よりも一回り小さい矩形平面形状を有しており、前後方向A2の両端部が連通孔61c,61dと対向して配置されている。板状部材64は、下面に突起(不図示)が形成されており、図4(a)に示すように、内底面61bとの間に隙間T1が形成されている。これにより、連通孔61cから板状部材64と内底面61bとの間を通って連通孔61dに至る経路R1(第2経路)が形成される。
板状部材64の上下方向A1の厚みは、凹部61aの深さよりも小さい。より詳細には、板状部材64は、キャップ61と吐出面41bとが当接した当接状態において、吐出面41bと板状部材64との間の隙間T2が隙間T1よりも大きくなるような厚みを有している。これにより、キャップ61と吐出面41bとが当接した当接状態において、連通孔61cから吐出面41bと板状部材64との間を通って連通孔61dに至る経路R2(第1経路)が形成される。なお、凹部61aの内周面と板状部材64との隙間は全周に亘ってほぼ同じ大きさとなっており、その大きさは隙間T1より大きい。これより、経路R2の流路抵抗は、経路R1の流路抵抗よりも小さい。このため、後述するように、インクを連通孔61cから連通孔61dへ、連通孔61dから連通孔61cへ流したときに、インクが経路R1よりも経路R2に流れやすくなり、インクが吐出面41bに接触しながら吐出面41bに沿って流れる。
ワイパ62は、図3に示すように、キャップ61の左側に配置されている。ワイパ62は、ゴムや合成樹脂などの可撓性を有する材料で形成された板状の部材であり、上下方向A1に立設されている。ワイパ62は、前後方向A3に関して、吐出面41bよりも長尺に形成されている。ワイパ62は、図示しないワイパ移動機構によって払拭位置と払拭位置よりも下方の待機位置とに移動可能である。払拭位置は、上下方向A1に関して、ワイパ62の先端が吐出面41bよりも若干上方に配置される位置である。ワイパ62が払拭位置に配置された状態で、記録ヘッド41がキャリッジ51とともにワイパ62を通過すると、吐出面41bがワイパ62によって払拭される。待機位置は、上下方向A1に関して、ワイパ62の先端が吐出面41bよりも下方に配置される位置である。
キャップ移動機構63は、図4(a)に示すように、カム63aと、カム駆動モータ63bとを有している。カム63aは、外周面がキャップ61の下面に当接するように配置されている。カム63aは、所定の輪郭を有し、カム駆動モータ63bにより回転駆動される。
そして、図4(a)に示すように、記録ヘッド41の吐出面41bがキャップ61と対向している状態で、カム63aが図4(a)中二点鎖線で示す状態から反時計回りに90°回転すると、カム63aの輪郭によってキャップ61が押し上げられる。こうして、キャップ61が複数の吐出口41aを覆った状態で吐出面41bに当接する当接状態となる。これにより、凹部61aと吐出面41bとにより、内部空間Kが形成される。一方、上述の当接状態からカム63aを時計回りに90°回転させると、カム63aの輪郭に応じてキャップ61が降下する。こうして、キャップ61が吐出面41bから離れた離隔状態となる。
配管74は、その一端がキャップ61の連通孔61cに接続され、他端がポンプ66に接続されている。配管74は、内部空間Kとポンプ66とを連通させる第1流路L1を構成する。配管75は、その一端がキャップ61の連通孔61dに接続され、他端が切換弁71に接続されている。配管76は、その一端が切換弁71に接続され、他端がタンク72の連通孔72cに接続されている。
タンク72は、記録ヘッド41から排出されたインクを貯留可能な貯留部72aと、貯留部72aを大気に連通させる大気連通路72bと、配管76と貯留部72aとを連通させる連通孔72cとを有する。連通孔72cは、貯留部72aの下端部に形成されている。大気連通路72bは、貯留部72aの上端部に形成されている。
ヒータ73は、タンク72の下側に配置されており、制御部5の制御により、貯留部72aに貯留されたインクを加熱する。
ポンプ66は、公知のチューブポンプが採用されており、ポンプ66のローターを正回転(第1方向に回転)させることで配管74が減圧され、ローターを逆回転(第1方向とは逆方向の第2方向に回転)させることで配管74を加圧する。ポンプ66は、ローターに接続されたポンプモータ66M(図5参照)が駆動されることで回転する。廃液タンク68は、ポンプ66と配管77で接続されており、ポンプ66によって吸引された廃インクを貯留する。
切換弁71は、例えば、ソレノイドバルブからなり、2つの配管75,76を連通させる連通状態と、2つの配管75,76の連通を遮断する遮断状態とに切り換え可能に構成されている。つまり、切換弁71は、配管75,76及びタンク72から構成される第2流路L2を介して内部空間K(当接状態で形成される凹部61a内の空間)を外部(大気)に連通させる連通状態と、第2流路L2を介した内部空間Kの外部との連通を遮断する遮断状態とに切り換え可能である。なお、切換弁71としては、連通状態と遮断状態とを選択的にとることが可能であれば、どのような機構から構成されていてもよい。切換弁71は、制御部5の制御により、連通状態及び遮断状態のいずれかの状態をとるように動作する。
図5に示すように、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを含み、これらが協働して、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M、記録ヘッド41、カム駆動モータ63b、ポンプモータ66M、切換弁71、ヒータ73等の動作を制御する。例えば、制御部5は、PCから送信された記録指令に基づいて、記録ヘッド41、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M等を制御して、用紙Pに画像等を記録させる。また、制御部5は、CRモータ50M、カム駆動モータ63b、ポンプモータ66M、切換弁71、ヒータ73等を制御して、気泡や増粘インクなどを排出するために吐出口41aからインクを排出させるインク排出動作や吐出面41bに付着した異物(紙粉や澱粉)の除去を行うための除去動作などのメンテナンス動作を行う。なお、本実施形態の制御部5では、CPU及びASICを1つずつ有しているが、制御部5は、CPUを1つだけ含み、この1つのCPUが必要な処理を一括して行うものであってもよいし、CPUを複数含み、これら複数のCPUが必要な処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部5は、ASICを1つだけ含み、この1つのASICが必要な処理を一括して行うものであってもよいし、ASICを複数含み、これら複数のASICが必要な処理を分担して行うものであってもよい。
次に、プリンタ部10のメンテナンス動作について、図6及び図7を参照しつつ以下に説明する。制御部5は、インク排出動作を実行するためのインク排出信号を受信すると(S1:YES)、インク排出処理を実行する(S2:液体排出処理)。インク排出信号を受信しない場合(S1:NO)、制御部5はS1の処理を繰り返す。なお、インク排出信号を受信したときに、切換弁71が連通状態をとり、記録ヘッド41(キャリッジ51)が画像記録領域G1に配置されている状態として以下に説明する。
制御部5は、S2において、CRモータ50Mを制御して記録ヘッド41が画像記録領域G1からメンテナンス領域G2のメンテナンス位置(吐出面41aとキャップ61とが上下方向A1に対向する位置)に移動するように、キャリッジ51を移動させる。そして、制御部5は、カム駆動モータ63b及び切換弁71を制御して、図7(a)に示すように、キャップ61と吐出面41bとが当接した当接状態とした後、切換弁71を連通状態から遮断状態とする。この後、制御部5は、ポンプモータ66Mを正転駆動し、ポンプ66のローターを所定時間、正回転させる。これにより、キャップ61と吐出面41bとの当接によって形成された内部空間K(凹部61a内の空間)、配管74,75内が減圧され、図7(a)に示すように、複数の吐出口41aから内部空間Kにインクが排出される。これにより、記録ヘッド41内の気泡や吐出口41a内の増粘インクなどが排出され、記録ヘッド41の吐出性能を回復することができる。また、制御部5は、複数の吐出口41aから排出されるインク量が、内部空間Kに収容可能なインク量以上のインクを複数の吐出口41aから排出されるように、内部空間K、配管74,75内を減圧する。これにより、図7(b)に示すように、複数の吐出口41aから排出されたインクが内部空間Kのみならず配管74,75内にも流れ込み、インクで満たされる。
次に、制御部5は、インク逆流処理を実行する(S3:液体逆流処理)。つまり、制御部5は、切換弁71を制御し、切換弁71を遮断状態から連通状態とする。その後、制御部5は、ポンプモータ66Mを逆転駆動し、ポンプ66のローターを所定時間、逆回転させる。これにより、ポンプ66によって配管74内が加圧され、配管74内のインクが連通孔61cを介して内部空間Kへ逆流する。そして、配管75内のインクが配管76を介してタンク72の貯留部72a内に流入し、内部空間Kのインクが連通孔61d、配管75,76を介して貯留部72aへ流入する。なお、貯留部72aへのインクの流入によって貯留部72a内の空気が大気連通路72bを介して外部に排出される。このとき、連通孔61cから内部空間Kに流入したインクは、図7(c)中矢印で示すように、主に、流路抵抗が小さい経路R2を通って連通孔61dに流れる。S2におけるインク排出処理では、複数の吐出口41aから下方に向かってインクが排出されるだけであるが、S3ではS2で排出されたインクをポンプ66側から内部空間Kへと逆流させる。これにより、インクを吐出面41bに接触させながら吐出面41bに沿って流すことが可能となる。このようにインクを流すことで、吐出面41b上にはインクの流れによる剪断力が生じる。このため、吐出口41a近傍に付着した紙粉や澱粉などの異物をこのインクの流れで除去することが可能となる(除去動作)。また、このときのローターの回転速度は、S2(インク排出処理)でのローターの回転速度よりも遅い回転速度で回転させる。このため、内部空間Kのインクが吐出口41a内に逆流するのを抑制することが可能となる。より詳細には、内部空間Kの圧力が、吐出口41aに形成されるインクメニスカス耐圧よりも小さい圧力となるようにローターの回転速度をS2でのローターの回転速度よりも遅くする。
次に、制御部5は、加熱処理を実行する(S4)。つまり、制御部5は、ヒータ73を制御して、タンク72内のインクの温度が澱粉の溶解温度(例えば、55℃)以上となるように加熱する。
次に、制御部5は、インク正流処理を実行する(S5:液体正流処理)。つまり、制御部5は、ポンプモータ66Mを正転駆動し、ポンプ66のローターを所定時間、正回転させる。これにより、配管74が減圧される。このため、内部空間Kのインクが連通孔61cを介して配管74に流れ、配管75,76のインク及び貯留部72a(タンク72)の加熱されたインクが連通孔61dを介して内部空間Kに流入する。なお、貯留部72aのインクがキャップ61へと流出することで、大気連通路72bから外部の空気が貯留部72aへ流入する。このとき、連通孔61dから内部空間Kに流入したインクは、図7(d)中矢印で示すように、主に、流路抵抗が小さい経路R2を通って連通孔61cに流れる。つまり、S3のときと同様に、インクが吐出面41bに接触しながら吐出面41bに沿って流れ、吐出口41a近傍に付着した紙粉や澱粉などの異物をこのインクの流れでさらに除去することが可能となる。また、タンク72から流れてきたインクは澱粉の溶解温度以上に加熱されている。このため、インクの流れだけでは除去できなかった澱粉を溶解して吐出面41bから除去することができる(除去動作)。なお、このときのローターの回転速度もS3のときと同様に、S2(インク排出処理)でのローターの回転速度よりも遅い回転速度で回転させる。
次に、制御部5は、S3と同様なインク逆流処理を再度実行する(S6:液体逆流処理)。つまり、制御部5は、ポンプモータ66Mを逆転駆動し、連通孔61cを介して配管74内のインクを凹部61aの内部空間Kへ逆流させる。そして、配管75内のインクが配管76を介してタンク72の貯留部72a内に流入し、内部空間Kのインクが連通孔61d、配管75,76を介して貯留部72aへ流入する。このときもS3のときと同様に、連通孔61cから内部空間Kに流入したインクは、図7(e)中矢印で示すように、経路R2を通って連通孔61dに流れ、吐出口41a近傍に付着した紙粉や澱粉などの異物をこのインクの流れで除去することが可能となる(除去動作)。なお、このときのローターの回転速度もS3のときと同様に、S2(インク排出処理)でのローターの回転速度よりも遅い回転速度で回転させる。
次に、制御部5は、廃液処理を実行する(S7)。制御部5は、ポンプモータ66Mを正転駆動し、ポンプ66のローターを所定時間、正回転させる。このときのポンプ66の駆動時間は、タンク72の貯留部72aに貯留されたインクが廃液タンク68に流れるまでの時間であり、S5におけるポンプ66の駆動時間よりも長い。なお、このときのローターの回転速度もS3のときと同様に、S2(インク排出処理)でのローターの回転速度よりも遅い回転速度で回転させる。
これにより、図7(f)中矢印で示すように、配管74,75,76、凹部61aの内部空間K及びタンク72の貯留部72aのインクが配管77を介して廃液タンク68に排出される。このときも内部空間Kを流れるインクは経路R2を通って流れるため、吐出口41a近傍に付着した紙粉や澱粉などの異物をこのインクの流れで除去することが可能となる(除去動作)。
次に、制御部5は、払拭処理を実行する(S8)。つまり、制御部5は、カム駆動モータ63b及びワイパ移動機構(不図示)を制御して、キャップ61と吐出面41bとが離隔する離隔状態とし、ワイパ62を待機位置から払拭位置に配置させる。この後、制御部5は、CRモータ50Mを制御して、記録ヘッド41がメンテナンス位置から画像記録領域G1に移動するように、キャリッジ51を移動させる。記録ヘッド41がワイパ62を通過するときに、ワイパ62と吐出面41bとが接触し、吐出面41bがワイパ62によって払拭される。これにより、吐出面41bに付着したインクがワイパ62によって除去される。こうして、一連のメンテナンス動作が終了する。
以上に述べたように、本実施形態によるプリンタ部10によると、インク排出処理によって記録ヘッド41内の気泡や吐出口41a内の増粘インクを排出し、当該吐出口41aの吐出性能を回復することができる。また、インク排出処理で排出された内部空間K及び配管74のインクが、インク逆流処理で配管75に流れる。このとき、内部空間Kのインクが吐出面41bに接触しつつ吐出面41bに沿って流れることによって、吐出面41bに付着した異物(コンスターチ、紙粉など)をインクで流して除去することが可能となる。したがって、吐出面41bに付着した異物を除去するためのインク排出を繰り返して行う必要がなくなり、インク消費量を抑制することができる。
キャップ61に形成された2つの連通孔61c,61dが、前後方向A2(吐出面41bの面内方向)に関して吐出口41aを挟む位置に配置されている。これにより、インク逆流処理において、内部空間Kのインクが吐出面41bに接触して吐出口41a近傍を流れやすくなる。このため、吐出口41a近傍に付着した異物を効果的に除去することが可能となる。
当接状態において、板状部材64と吐出面41bとの間の隙間T2が、板状部材64と内底面61bとの間の隙間T1よりも大きい。これにより、簡単な構成で、内部空間Kのインクが経路R1よりも経路R2に流れやすくなる。
インク排出処理では、内部空間Kに収容可能なインク量以上のインクを吐出口41aから排出させている。このため、インク逆流処理において、内部空間Kのインクが吐出面41bとより接触しやすくなり、吐出面41bに付着した異物を効果的に除去することができる。
タンク72が設けられていることで、配管75,76の長さを短くすることが可能となる。このため、キャップ61の連通孔61dから大気連通路72bまでの流路(第2流路)が配管のみで構成されているものよりも小さくできる。したがって、装置が大型化するのを抑制することができる。
変形例として、ヒータ73が設けられていなくてもよい。この場合のメンテナンス動作としては、図8に示すように、制御部5は、上述のS1〜S3と同様なF1〜F3を実行する。この後、上述のS5、S6と同様なF4、F5を実行する。つまり、タンク72の貯留部72aに貯留された常温のインクを内部空間Kに流し、再度、内部空間Kのインクをタンク72に流す。このとき、凹部41aの内部空間Kのインクが吐出面41bに接触しつつ吐出面41bに沿って複数回流れる。このため、吐出面41bに付着した異物をより効果的に除去することが可能となる。そして、F4,F5と同様なF6,F7を実行する。つまり、インク正流処理とインク逆流処理とを交互に繰り返す。これにより、吐出口41a近傍に付着した異物をより一層効果的に除去することが可能となる。この後、制御部5は、上述のS7,S8と同様なF8,F9を実行する。こうして、変形例における一連のメンテナンス動作が終了する。なお、上述の実施形態と同様な構成においては同じ効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態及び変形例においては、2回以上のインク逆流処理が実行されているが、インク排出処理の後に1回だけインク逆流処理が実行されればよい。この場合、このインク逆流処理の後に廃液処理を実行すればよい。これにおいても上述の実施形態及び変形例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態及び変形例においては、1つのキャップ61に4色のインクが排出されているが、複数の吐出口41aを色毎に覆う4つのキャップを設けてもよいし、ブラックインクを吐出する複数の吐出口41aと、カラー(マゼンタ、シアン、イエロー)インクを吐出する封数の吐出口41aとを個別に覆う2つのキャップを設けてもよい。この場合、各キャップをポンプ66及び切換弁にそれぞれ配管で接続し、上述の実施形態及び変形例と同様な制御をキャップ毎に行えばよい。こうすることで、同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態においては、2つの連通孔61c,61dが内底面61bに形成されているが、少なくとも一方の連通孔がキャップ61の内底面61bの周囲の側壁に形成されていてもよい。また、2つの連通孔61c,61dは、左右方向A3に関して吐出口41aを挟む位置に配置されていてもよい。要するに、2つの連通孔61c,61dは、一方の連通孔から他方の連通孔にインクが流れる際に、凹部61aの内部空間Kのインクが吐出面41bに接触しながら流れるように、配置されておればよい。
また、キャップ61内には板状部材64が設けられていなくてもよい。タンク72が設けられていなくてもよい。この場合、配管75,76の少なくとも何れかを長くすればよい。
インク排出処理で吐出口41aから排出されるインク量は、凹部61aが収容可能なインク量未満であっても、インク逆流処理及びインク正流処理で内部空間Kのインクが吐出面41bに接触させることが可能な量であればよい。
インク逆流処理及びインク正流処理において、内部空間Kの圧力が、吐出口41aに形成されるインクメニスカス耐圧よりも小さい圧力であれば、ポンプ66のローターの回転速度をインク排出処理のときのローターの回転速度以上であってもよい。
切換弁71は、配管75と連通孔61dとの間、又は、タンク72と配管76との間に配置されていてもよい。また、切換弁71は、大気連通路72bに接続されていてもよい。要するに切換弁71は、配管75,76及びタンク72から構成される第2流路L2を介して内部空間Kを外部(大気)に連通させる連通状態と連通させない遮断状態とのいずれかを取ることが可能に配置されておればよい。
上述の実施形態及び変形例では、ポンプ66を正回転させると配管74(第1流路)などを減圧しているが、正回転させると配管74などを加圧してもよい。この場合、ポンプ66を逆回転させると配管74などを減圧する。また、上述の実施形態では、加熱機構としてヒータ73が採用されているが、タンク72内のインクを加熱することが可能あれば加熱機構はどのような構成であってもよい。
上述の実施形態においては、キャップ移動機構63でキャップ61を移動させることで、当接状態と離隔状態とを選択的に取らせているが、キャップ移動機構63に代えて、当接状態と離隔状態とを選択的にとるように、記録ヘッド41又は記録ヘッド41とキャップ61との両方を移動させる移動機構を設けてもよい。
上述の実施形態においては、チューブポンプが採用されているが、第1流路L1の減圧及び加圧を選択的に行うことが可能な公知のピストンポンプを採用してもよい。
また、以上では、吐出口41aからインクを吐出することによって記録を行うプリンタ部に本発明を適用した例について説明したがこれには限られない。吐出口41aからインク以外の液体を吐出する、プリンタ部以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。また、本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能である。
5 制御部
10 プリンタ部(液体吐出装置)
20 給送部(搬送機構の一部)
35 搬送ローラ対(搬送機構の一部)
36 排紙ローラ対(搬送機構の一部)
41 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
41a 吐出口
41b 吐出面
61 キャップ
61a 凹部
61c 連通孔(第1連通孔)
61d 連通孔(第2連通孔)
63 キャップ移動機構
64 板状部材
71 切換弁(切換機構)
72 タンク(第2流路の一部)
72b 大気連通路
73 ヒータ(加熱機構)
74 配管(第1流路)
75,76 配管(第2流路の一部)
K 内部空間
L1 第1流路
L2 第2流路
R1 経路(第2経路)
R2 経路(第1経路)

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記記録媒体に液体を吐出するための吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、
    凹部を有するキャップと、
    前記吐出口を覆うように前記キャップを前記吐出面に当接させて前記吐出面と前記凹部により内部空間を形成する当接状態と、前記キャップを前記吐出面から離隔させる離隔状態とを選択的にとるように、前記液体吐出ヘッドと前記キャップの少なくとも一方を移動させる移動機構と、
    前記当接状態のときに形成される前記内部空間に一端が繋がる第1流路と、
    前記当接状態のときに形成される前記内部空間に一端が繋がり、他端が外部に開放された第2流路と、
    前記第1流路の他端に接続され、前記第1流路の減圧及び加圧を選択的に行うポンプと、
    前記第2流路に設けられ、前記第2流路の前記他端を介して前記内部空間を外部に連通させる連通状態と、前記第2流路の前記他端を介した前記内部空間の外部との連通を遮断する遮断状態とに切換可能な切換機構と、
    前記移動機構、前記ポンプ及び前記切換機構を制御する制御部とを備えており、
    前記制御部は、
    前記切換機構を前記遮断状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路及び前記内部空間を減圧し、前記吐出口から前記内部空間及び前記第1流路に液体を排出させる液体排出処理と、
    前記液体排出処理の後、前記切換機構を前記連通状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路を加圧し、前記液体排出処理で排出された液体のうち前記第1流路にある液体を前記内部空間に、前記内部空間にある液体を前記第2流路に流す液体逆流処理とを実行し、
    前記液体逆流処理において、前記第1流路から前記内部空間に液体が流入することで、前記内部空間の液体が前記吐出面に接触しつつ前記吐出面に沿って流れることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記キャップは、前記当接状態のときに形成される前記内部空間と前記第1流路とを連通させる第1連通孔と、前記当接状態のときに形成される前記内部空間と前記第2流路とを連通させる第2連通孔とを有し、
    前記第1連通孔及び第2連通孔は、前記吐出面の面内方向に関して、前記吐出口を挟む位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1連通孔及び第2連通孔は、前記凹部の内底面に形成されており、
    前記凹部内には、前記第1連通孔及び第2連通孔と対向する板状部材が配置されており、前記当接状態において、前記第1連通孔から前記吐出面と前記板状部材との間を通って前記第2連通孔に至る第1経路と、前記第1連通孔から前記板状部材と前記内底面との間を通って前記第2連通孔に至る第2経路とが構成されており、
    前記第1経路における流路抵抗は、前記第2経路の流路抵抗よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記当接状態において、前記板状部材と前記吐出面との間の隙間が、前記板状部材と前記内底面との間の隙間よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御部は、前記液体排出処理において、前記内部空間が収容可能な液体量以上の液体を前記吐出口から排出させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記ポンプは、第1方向に回転することで前記第1流路を減圧し、前記第1方向と逆の第2方向に回転することで前記第1流路を加圧し、
    前記制御部は、前記液体逆流処理において、前記液体排出処理での前記ポンプの回転速度よりも遅い回転速度で前記ポンプを回転させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第2流路は、外部に連通する大気連通路を有するタンクと、前記当接状態において前記タンクと前記内部空間とを繋ぐ配管とで構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記タンク内の液体を加熱することが可能な加熱機構をさらに備えており、
    前記制御部は、前記加熱機構を制御して、前記液体逆流処理で前記タンク内に流入してきた液体を澱粉の溶解温度以上に加熱する加熱処理と、
    前記加熱処理の後に、前記切換機構を前記連通状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路を減圧し、前記タンク内の加熱された液体を前記内部空間に、前記内部空間の液体を前記第1流路に流す液体正流処理とを実行することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記制御部は、前記液体逆流処理の後に、前記切換機構を前記連通状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路を減圧し、前記第2流路の液体を前記内部空間に、前記内部空間の液体を前記第1流路に流す液体正流処理を実行し、
    前記液体正流処理の後に、再度、前記液体逆流処理を実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記制御部は、前記液体正流処理と、前記液体正流処理の後に実行される前記液体逆流処理とを繰り返すことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記ポンプに連通する廃液タンクをさらに備えており、
    前記制御部は、前記液体逆流処理の後に、前記切換機構を前記連通状態とし且つ前記キャップを前記当接状態とさせた状態で前記ポンプを駆動させて前記第1流路を減圧し、前記第2流路、前記内部空間、及び、前記第1流路の液体を前記廃液タンクに排出する廃液処理を実行することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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